JPH1058277A - 工作機械の主軸冷却装置 - Google Patents

工作機械の主軸冷却装置

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JPH1058277A
JPH1058277A JP22393696A JP22393696A JPH1058277A JP H1058277 A JPH1058277 A JP H1058277A JP 22393696 A JP22393696 A JP 22393696A JP 22393696 A JP22393696 A JP 22393696A JP H1058277 A JPH1058277 A JP H1058277A
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spindle
cooling
annular
coolant
main shaft
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JP22393696A
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Yusuke Kosuge
祐輔 小菅
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Niigata Engineering Co Ltd
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Niigata Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、工作機械の主軸を冷却する主軸冷
却却装置に関し、主軸に対する冷却液が通る流路を充分
に取ることにより接触面積を確保し、且つ、熱交換時間
が充分に確保することにより冷却効率を高めることがで
き、また、主軸の外周に環状冷却室を設けたため主軸回
りの構造を単純化でき、加工も容易することを目的とす
る。 【解決手段】 主軸ヘッドと、該主軸ヘッドの内周面に
軸受を介して回転自在に支持された主軸と、該主軸の外
周に設けられた環状冷却室とを備え、該環状冷却室の一
側には冷却液入口が設けられ、該冷却液入口に冷却液を
供給する冷却液供給路が前記主軸ヘッドに設けられ、前
記環状冷却室の他側には冷却液出口が設けられ、該冷却
液出口から冷却液を排出する冷却液排出路が前記主軸ヘ
ッドに設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械の主軸を
冷却する主軸冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、工作機械では、軸受やモータ等
の発熱による主軸の熱変位量を少なくするために、主軸
を冷却することが要求され、主軸を冷却する構造を採用
した装置が種々案出されている。例えば、主軸に直接冷
却油をかけるという方法があるが、この方法では、冷却
油が高速で回転する主軸の外周面の回転部分に吹き付け
られると、すぐに、はじき飛ばされ、冷却油と主軸の間
の熱交換の時間もなく、充分な冷却効果を得ることはで
きないという問題がある。
【0003】また、主軸の外周面の回転部分を冷却油に
浸らせる冷却装置もあるが、かかる冷却装置では、主軸
が回転する際の冷却油の攪拌抵抗によって動力損失が生
じることになる。或いは、主軸の外周面の回転部分の外
側と主軸ヘッドとの間に狭い環状隙間を設け、この環状
隙間に冷却油を供給してその冷却油に主軸の外周面の回
転部分を浸すことにより主軸を冷却する冷却装置もある
が、かかる冷却装置では、冷却油に摩擦熱が発生し、む
しろ発熱することになるという問題がある。
【0004】また、主軸に軸方向に沿って冷却孔を設け
てこの冷却孔の1端から他端に向けて冷却液を流すこと
により主軸を冷却する冷却装置が、例えば特開平7−9
300号公報に示すように知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平7−
9300号公報に示す冷却装置においては、冷却孔は主
軸の軸方向に沿っていることから、主軸に対する冷却孔
の内周壁面の接触面積が充分に確保されず、且つ、熱交
換時間が充分取れないため冷却効率が低いという問題が
あった。
【0006】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、主軸に対する冷却液が通
る流路を充分に取ることにより接触面積を確保し、且
つ、熱交換時間を充分に確保することにより冷却効率を
高めることができ、また、主軸の外周に環状冷却室を設
けたため主軸回りの構造を単純化でき、加工も容易にで
きる工作機械の主軸冷却装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
主軸ヘッドと、該主軸ヘッドの内周面に軸受を介して回
転自在に支持された主軸と、該主軸の外周に設けられた
環状冷却室とを備え、該環状冷却室の一側には冷却液入
口が設けられ、該冷却液入口に冷却液を供給する冷却液
供給路が前記主軸ヘッドに設けられ、前記環状冷却室の
他側には冷却液出口が設けられ、該冷却液出口から冷却
液を排出する冷却液排出路が前記主軸ヘッドに設けられ
ていることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の工
作機械の主軸冷却装置において、前記環状冷却室は、そ
れぞれ仕切壁を介して主軸の軸方向に沿って所定の間隔
で配置された複数の環状分室を有し、前記各仕切壁に、
隣接する環状分室を連通させる通孔がそれぞれ設けられ
ていることを特徴とする。請求項3記載の発明は、請求
項2記載の工作機械の主軸冷却装置において、前記各通
孔の主軸の軸回転方向における位相はずれていることを
特徴とする。
【0009】(作用)請求項1記載の発明においては、
冷却液供給路を通って冷却液入口に冷却液が供給され、
冷却液は環状冷却室に流れる。環状冷却室において、冷
却液と主軸の間で熱交換が行なわれ、冷却液により主軸
が冷却される。
【0010】熱交換されて温度上昇した冷却液は、環状
冷却室から冷却液出口を通って冷却液供給路に至り、こ
の冷却液供給路を通って外部に排出される。請求項2記
載の発明においては、請求項1記載の発明と同様な作用
が生じる。しかも、冷却液が通る流路を長く取れるた
め、接触面積は、環状冷却室の主軸の軸方向及び周方向
で増える。
【0011】請求項3記載の発明においては、各通孔
の、軸回転方向における位相はずれているので、ある環
状分室に流入される冷却液の軸回転方向における位置
と、その次の環状分室に流入される冷却液との軸回転方
向における位置がずれ、冷却液は環状冷却室の各環状分
室の軸回転方向で異なった位置に供給される。主軸は周
方向で平均に冷却され、冷却のむらがなくなるととも
に、入口から環状冷却室に流入した冷却液は、冷却液入
口とは軸回転方向に異なる位置にある冷却液出口に流れ
ることになるので、環状冷却室に滞留している時間が長
く、従って、熱交換時間がさらに長くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態について説明する。図1ないし図5により、請求項
1,請求項2及び請求項3記載の発明に係わる工作機械
の主軸冷却装置について説明する。図1、図2におい
て、符号1は工作機械の主軸ヘッド、符号2は主軸ヘッ
ド1に回転可能に軸着した主軸を示す。
【0013】主軸2は前部側軸受3A,3B及び後部側
軸受4A,4Bを介して主軸ヘッド1に回転可能に軸支
されている。後部側軸受4A,4Bは主軸2の段差部2
Aに配置されている。主軸2の、前部側軸受3Bと後部
側軸受4Aの間の部分の外周面2Bには、回転スリーブ
5が外嵌され、主軸2の、前部側軸受3Aの前側部分に
は、カラー6が外嵌されている。
【0014】カラー6の外側には、主軸ヘッド1の前端
面を規制する軸受押え7が配置されている。カラー6及
び軸受押え7は前部側軸受3A,3Bを保持するととも
に、回転スリーブ5を介して後部側軸受4A,4Bを保
持している。主軸ヘッド1の内周面1Aと回転スリーブ
5の外周面5Aの間の部分に、冷却用スリーブ9が配置
されている。冷却用スリーブ9は、主軸ヘッド1の内側
に位置している。
【0015】冷却用スリーブ9は回転スリーブ5に嵌合
されている。従って、冷却用スリーブ9は回転スリーブ
5を介して主軸2に一体になっており、回転側になって
いる。主軸ヘッド1は、固定側になっている。主軸2の
外周面2Bの外嵌された回転スリーブ5に嵌合された冷
却用スリーブ9の内周面に環状冷却室8が設けられてい
る。環状冷却室8について以下に詳しく述べる。
【0016】回転側の冷却用スリーブ9の外周面9Cと
固定側の主軸ヘッド1の内周面1Aの間にはクリアラン
スが形成されている。これにより、冷却用スリーブ9の
回転を円滑にしている。冷却用スリーブ9内には、仕切
壁11A,11B,11C,11Dを介して所定の間隔
で配置された複数の環状分室12A,12B,12C,
12D,12Eが形成されている。各仕切壁11A,1
1B,11C,11Dに円形孔からなる通孔13がそれ
ぞれ設けられている。各通孔13の主軸2の軸回転方向
における位相はそれぞれ90度ずれている。隣接する各
環状分室12A,12B,12C,12D,12Eは、
その間の仕切壁11A,11B,11C,11Dの通孔
13を介してそれぞれ連通している。なお、符号11E
は環状分室12Aの前壁部、符号11Fは環状分室12
Aの後壁部を示す。環状冷却室8の環状分室12Aの一
側に、該環状分室12Aの後壁部11Fを貫通して主軸
2の軸方向に平行に冷却液入口24が形成されている。
環状分室12Eには冷却液出口30が形成され、この冷
却液出口30は冷却用スリーブ9の外周面9Cに開口し
ている。
【0017】上記の複数の環状分室12A,12B,1
2C,12D,12Eと、通孔13とで上記記環状冷却
室8が構成されている。そして、冷却用スリーブ9の前
端面9Aと前部側軸受3Bの間には、前方から第1リン
グ3Cと第1ラビリンス用リング14が配置されてい
る。第1リング3Cは固定側になっており、内部にはオ
イルエアの流路が形成されており、供給口が前部側軸受
3Bの転動体へ向かってオイルエアを供給するように供
給口を有し、第1ラビリンス用リング14は回転スリー
ブ5の外周面5A上に常法に従って外嵌され、回転側に
なっている。
【0018】冷却用スリーブ9の後端面9Bと後部側軸
受4Aの間には、前方から第2ラビリンス用リング16
と第2リング17とが配置されている。第2リング17
は固定側になっており、内部にはオイルエアの流路が形
成されており、供給口が後部側軸受4Aの転動体へ向か
ってオイルエアを供給するように供給口を有し、第2ラ
ビリンス用リング16は回転スリーブ5の外周面5A上
に常法に従って外嵌され、回転側になっている。
【0019】そして、主軸ヘッド1の一側には、冷却液
供給路18が形成されている。冷却液供給路18は、冷
却液供給装置(図示せず)に一端が連通するL字状の第
1供給通路19と、第1供給通路19の他端に直角に連
通する第2供給通路20と、第2供給通路20から前方
に向けて分岐する第3供給通路21と、第2供給通路2
0から後方に向けて分岐する第4供給通路22とから構
成されている。
【0020】図4に示すように、主軸ヘッド1から供給
管23が径方向に沿って挿入されている。供給管23の
入口部23Aに上記第4供給通路22の末端22Aが連
通している。供給管23の出口部23Bは、環状冷却室
8の環状分室12Aにおける冷却液入口24に連通して
いる。
【0021】一方、図2に示すように、主軸ヘッド1の
他側には、冷却液排出路25が形成されている。冷却液
排出路25は、L字状の第1排出通路26と、第1排出
通路26の他端に直角に連通する第2排出通路27と、
第2排出通路27から前方に向けて分岐する第3排出通
路28と、第2排出通路27から後方に向けて分岐する
第4排出通路29とから構成されている。
【0022】そして、図3に示すように、上記の主軸ヘ
ッド1の内周面1Aには第1環状溝31が形成されてお
り、この第1環状溝31に上記環状分室12Eの冷却液
出口30が開口している。主軸ヘッド1の第3排出通路
28の途中部分に、第2環状溝32が形成されている。
第1環状溝31と第2環状溝32は固定スリーブ10に
形成された排出孔33を介して連通している。
【0023】そして、主軸ヘッド1には、円周方向で冷
却液排出路25の第3排出通路28からずれた位置に図
1,図3の点線で示す空気供給路34が形成されている
(図1,図3には第3排出通路28と空気供給路34は
同一位置に示されているが、主軸ヘッド1の円周方向で
は位置がずれている)。空気供給路34は主軸2の軸方
向に平行になっており、空気供給路34には図示しない
供給端から図2の矢印Xで示すように空気が供給される
ようになっている。空気供給路34の先端34Aは主軸
ヘッド1から径方向に沿って穿設された第1噴射ノズル
35の一端35Aに連通し、その先端35Bは主軸ヘッ
ド1の内周面1Aに開口している。第1噴射ノズル35
から第1ラビリンス用リング14の外周面14Aに向け
て空気が噴射され、第1ラビリンス用リング14の外周
面14A上に空気膜が環状に形成される。なお、前記第
1噴射ノズル35は、主軸ヘッド1に図示しないドリル
で径方向に沿って形成された穿孔の一部として形成さ
れ、穿孔の入口端にプラグ37が装着されている。
【0024】また、図5に示すように、空気供給路34
の途中部分には主軸ヘッド1の径方向に沿って穿設され
た第2噴射ノズル36の一端36Aが連通し、その先端
36Bは主軸ヘッド1の内周面1Aに開口している。第
2噴射ノズル36から第2ラビリンス用リング16の外
周面16Aに向けて空気が噴射され、第2ラビリンス用
リング16の外周面16A上に空気膜が環状に形成され
る。なお、前記第2噴射ノズル36は、主軸ヘッド1に
図示しないドリルで径方向に沿って形成された穿孔の一
部として形成され、穿孔の入口端にプラグ37が装着さ
れている。
【0025】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。図示しない冷却装置から、冷却油等の冷却液が冷却
液供給路18に送られ、冷却液供給路18を介して供給
管23に送られる。冷却液は、冷却液入口24を介して
環状冷却室8の環状分室12Aに導かれる。冷却液は、
環状分室12A→通孔13→環状分室12B→通孔13
→環状分室12C→通孔13→環状分室12D→通孔1
3→環状分室12Eの順序で環状分室12Eに至る。例
えば、図6においては、環状分室12Aから次の環状分
室12Bへの冷却液の流れが示されている。
【0026】ここで、各仕切壁11A,11B,11
C,11Dの通孔13の、軸回転方向における位相はず
れているので、ある環状分室12A,12B,12C,
12D,12Eに流入される冷却液の軸回転方向におけ
る位置と、その次の位置の環状分室12B,12C,1
2D,12Eに流入される冷却液との軸回転方向におけ
る位置がずれ、冷却液は各環状分室12A,12B,1
2C,12D,12Eに軸回転方向で異なった位置に供
給される。これにより、主軸2は均一に冷却され、冷却
のむらがなくなるとともに、冷却液入口24から環状冷
却室8に流入した冷却液は、冷却液入口24とは軸回転
方向に異なる位置にある冷却液出口30に流れることに
なるので、環状冷却室8に滞留している時間が長く、従
って、熱交換時間がさらに長くなる。
【0027】環状分室12A,12B,12C,12
D,12Eにおいて、冷却液と主軸2の間で熱交換が行
なわれ、冷却液により主軸2が冷却される。即ち、主軸
2の熱は、回転スリーブ5から環状分室12Aの後壁部
11F,仕切壁11A,11B,11C,11Dを通っ
て環状分室12A,12B,12C,12D,12E内
の冷却液に逃がされる。
【0028】熱交換されて温度上昇した冷却液は、環状
分室12Eから冷却液出口30に至り、冷却液出口30
から第1環状溝31→ 排出孔33→第2環状溝32の
順序で冷却液排出路25を通って外部に排出される。こ
こで、空気供給路34から第1噴射ノズル35,第2噴
射ノズル36を通って空気が第1ラビリンス用リング1
4、第2ラビリンス用リング16に噴射されるので、こ
の第1ラビリンス用リング14の外周面14A、第2ラ
ビリンス用リング16の外周面16A上に環状に空気膜
が形成されている。従って、回転側の冷却用スリーブ9
の外周面9Cと固定側の主軸ヘッド1の内周面1Aの間
にクリアランスがあることで、冷却液入口24及び冷却
液出口30において冷却液がクリアランスに漏れても、
前記空気膜によって前部側軸受3A,3B及び後部側軸
受4A,4Bに至ることが防止されている。これによ
り、前部側軸受3A,3B及び後部側軸受4A,4Bに
対して冷却液による錆の発生や軸受の異常昇温を招き、
著しい場合には焼付きに至り、また、軸受の寿命の低下
を防止し、耐久性を確保している。
【0029】以上の如き構成によれば、次の効果を奏す
る。第1に、環状冷却室8は主軸2の外周に設けられて
いるので、環状冷却室8の主軸2に対する冷却液が通る
流路が長く取れるため、接触面積を主軸2の軸方向及び
周方向で増やし、冷却効率を高めることができる。ま
た、環状冷却室8は、回転側として主軸2と同じ側にあ
るので、従来における主軸の外周面の回転部分の外側と
主軸ヘッドとの間の環状隙間に冷却油を供給して主軸を
直接冷却する冷却装置に比して、主軸2と冷却液との間
で摩擦熱が生じることを防止し、冷却効率を高めること
ができる。
【0030】さらに、従来における主軸に軸方向に沿っ
て設けた冷却孔の1端から他端に向けて冷却液を流す冷
却装置(特開平7−9300号公報)に比して、簡単な
構造で環状冷却室8の主軸2に対する冷却液が通る流路
が長く取れるため、接触面積を増やすことができる。第
2に、環状冷却室8は軸方向に沿って配置された複数の
環状分室12A,12B,12C,12D,12Eを有
し、各環状分室12A,12B,12C,12D,12
Eは通孔13を介してそれぞれ連通しているので、環状
冷却室8の数が1個の場合よりも環状冷却室8の軸方向
と周方向における主軸2に対する冷却液が通る流路が長
く取れるため、接触面積を増やすことになり、熱交換時
間が充分に取れるので、冷却効率を高めることができ
る。
【0031】第3に、各通孔13の、軸回転方向におけ
る位相はずれているので、主軸2を周方向で平均に冷却
して冷却のむらを無くし、さらに、冷却効率を高めるこ
とができる。第4に、環状冷却室8が設けられている冷
却用スリーブ9は、主軸2と別個の構造体となっている
ので、主軸回りの構造を単純化でき、加工も容易にでき
る。
【0032】なお、本実施の形態においては、各通孔1
3の軸回転方向における位相はそれぞれ90度ずれてい
るが、かかる数値に限定されることはない。また、本実
施の形態においては、環状冷却室8は、それぞれ仕切壁
11A,11B,11C,11Dを介して所定の間隔で
配置された複数の環状分室12A,12B,12C,1
2D,12Eを有し、各仕切壁11A,11B,11
C,11Dに通孔13がそれぞれ設けられているが、か
かる態様に限定されない。例えば、回転スリーブ5の周
りに冷却液を流す螺旋溝が形成された冷却スリーブを配
置し、螺旋溝を環状冷却室とすることもできる。
【0033】さらに、本実施の形態においては、環状冷
却室8の数は5個となっているが、かかる個数に限定さ
れることはない。そして、本実施の形態においては、通
孔13は円形孔からなるが、かかる形状に限定されず、
仕切壁の内周面に切欠孔を形成し、この切欠孔と回転ス
リーブの外周面で通孔を形成することもできる。
【0034】そして、また、本実施の形態においては、
主軸2の外周面2Bに回転スリーブ5が外嵌され、さら
に回転スリーブ5に嵌合された冷却用スリーブ9に環状
冷却室8が設けられた構造になっているが、回転スリー
ブ5を介することなく、主軸2の外周面2Bに環状冷却
室8が設けられた冷却用スリーブ9を嵌合させることも
できる。
【0035】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、環状冷却
室は主軸の外周に設けられているので、環状冷却室の主
軸に対する冷却液が通る流路が長く取れるため、接触面
積を主軸の軸方向及び周方向で増やすことになり、熱交
換時間を充分に取れるので、冷却効率を高めることがで
きる。
【0036】請求項2記載の発明によれば、環状冷却室
は軸方向に沿って配置された複数の環状分室を有し、各
環状分室は通孔を介して連通しているので、冷却液が通
る流路が長く取れるため主軸に対する接触面積を、環状
冷却室の軸方向及び周方向で増やすことになり、熱交換
時間を充分に取れるので、さらに、冷却効率を高めるこ
とができる。請求項3記載の発明によれば、各通孔の、
軸回転方向における位相はずれているので、主軸を周方
向で平均に冷却して冷却のむらを無くし、さらに、冷却
効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,請求項2及び請求項3記載の発明の
実施の形態に係わる工作機械の主軸冷却装置の要部を示
す縦断面図である。
【図2】同工作機械の主軸冷却装置を示す縦断面図であ
る。
【図3】図2の冷却液出口付近を示す拡大断面図であ
る。
【図4】図2の冷却液入口付近を示す拡大断面図であ
る。
【図5】図2の第2噴射ノズル付近を示す拡大断面図で
ある。
【図6】或る環状分室から次の環状分室への冷却液の流
れの状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 主軸ヘッド 1A 内周面 2 主軸 3A 前部側軸受 3B 前部側軸受 4A 後部側軸受 4B 後部側軸受 8 環状冷却室 11A 仕切壁 11B 仕切壁 11C 仕切壁 11D 仕切壁 12A 環状分室 12B 環状分室 12C 環状分室 12D 環状分室 12E 環状分室 13 通孔 18 冷却液供給路 25 冷却液排出路 24 冷却液入口 30 冷却液出口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸ヘッドと、 該主軸ヘッドの内周面に軸受を介して回転自在に支持さ
    れた主軸と、 該主軸の外周に設けられた環状冷却室とを備え、 該環状冷却室の一側には冷却液入口が設けられ、 該冷却液入口に冷却液を供給する冷却液供給路が前記主
    軸ヘッドに設けられ、 前記環状冷却室の他側には冷却液出口が設けられ、 該冷却液出口から冷却液を排出する冷却液排出路が前記
    主軸ヘッドに設けられていることを特徴とする工作機械
    の主軸冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記環状冷却室は、それぞれ仕切壁を介
    して主軸の軸方向に沿って所定の間隔で配置された複数
    の環状分室を有し、 前記各仕切壁に、隣接する環状分室を連通させる通孔が
    それぞれ設けられていることを特徴とする請求項1記載
    の工作機械の主軸冷却装置。
  3. 【請求項3】 前記各通孔の主軸の軸回転方向における
    位相はずれていることを特徴とする請求項2記載の工作
    機械の主軸冷却装置。
JP22393696A 1996-08-26 1996-08-26 工作機械の主軸冷却装置 Pending JPH1058277A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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