JP4661563B2 - 冷却用ジャケット及び冷却用ジャケットを用いた高速回転機器 - Google Patents

冷却用ジャケット及び冷却用ジャケットを用いた高速回転機器 Download PDF

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Description

本発明は、モータ或いは燃焼機関等の熱源を冷却する冷却用ジャケット、及び冷却用ジャケットを用いた高速回転機器に関するものである。
従来より、例えば高速回転機器等において、モータ等の熱源から生じる熱による熱源の燃焼を防止するために、ハウジング内に冷却用ジャケットを備えたものが各種考えられている。
冷却用ジャケットの態様としては、内周面が熱源に臨む円筒体状のジャケット本体と、このジャケット本体の外周面側(熱源に臨まない周面)を被覆する円筒体状の閉塞部材とを用いてなり、ジャケット本体の外周面に螺旋状の溝を形成し、この螺旋状の溝と閉塞部材との間に螺旋状の流路を形成した態様(以下、「第1態様」とする)や、ハウジング及び流路を鋳物で形成した態様(以下、「第2態様」とする)、或いはハウジングを鋳物で形成するとともに、このハウジング内に銅素材からなるパイプを鋳込み、パイプを流路として機能させる態様(以下、「第3態様」とする)が挙げられる。なお、これら各態様は適宜実施されているものであり、特に特許文献を明示するまでもない。
しかしながら、前記第1態様を採用した場合、ジャケット本体に螺旋状の溝加工を施さなければならず、このような溝加工を汎用機械で加工することは困難であり、加工容易性に劣るものである。加えて、ジャケット本体の外周面に螺旋状の溝を形成しているため、ジャケット本体と閉塞部材とのシール部分が螺旋状となり、シールを簡単且つ的確に行うことが困難となり、結果的に前記ジャケット本体の外周面と閉塞部材の内周面との間に隙間が生じ易く、この隙間により短絡流路となり、冷却効率が低下するという不具合が生じるものである。加えて、螺旋状の流路であるため、冷媒流入口と冷媒流出口との形成箇所がジャケット本体の軸心方向に沿って離間した位置となり、配管作業を容易に行うことができず、実用性に欠けるという問題も生じる。
また、第2態様を採用した場合には、第1態様と比較して、高度な加工精度は要求されないものの、精密な加工を施すことができず、流路の断面が大きくなり、流速の低下及び冷却効率の低下を招来すると不具合が生じる。つまり、第2態様であれば、断面の小さい流路を多数形成して接触面積を大きくすること及び流速を大きくすることなどによる冷却効率の向上を図ることが困難である。
一方、第3態様を採用した場合には、鋳物のハウジングと銅物のパイプとの間で熱伝導率が低下し易く、特に、両者(ハウジング及びパイプ)間に剥離等による隙間が生じている場合には、上記不具合(熱伝導率の低下)が顕著に現れ、冷却効率をより一層悪化させる。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、主たる目的は、冷却効率に優れた冷却用ジャケット、及びそれを用いた高速回転機器を提供することにある。
すなわち、本発明の冷却用ジャケットは、内、外何れか一方の周面が熱源に臨み他方の周面が閉塞部材により覆われる円筒体状のジャケット本体と、このジャケット本体の前記閉塞部材に覆われる側の周面に相互に独立させて環状に形成した複数段の円筒水路と、これらの円筒水路の円周方向に位相の異なる少なくとも2ヶ所にこれらの円筒水路を貫くようにして設けた貫通孔と、これら貫通孔の所要箇所を選択的に閉塞して冷媒流入口から一端側の円筒水路に導入される冷媒を各円筒水路内に順次蛇行させつつ流通させて他端側の円筒水路まで導くための選択閉塞部材とを具備してなる冷却用ジャケットであって、前記選択閉塞部材に中空孔を形成し、冷媒が前記中空孔内を流れて円筒水路に導入されるようにしていることを特徴とする。
このようなものであれば、選択閉塞部材により所定箇所を閉塞された貫通孔を利用して冷媒を複数段の円筒水路内に順次蛇行させながら流通させることができ、熱源を効率良く冷却することができるのは勿論のこと、ジャケット本体に相互に独立した円筒水路を形成する態様であるため、ジャケット本体に螺旋状の流路を形成する態様と比較して、旋盤等の汎用機械で簡単に加工することができ、加工容易性に優れる。しかも、各円筒水路の断面をそれぞれ小さくすることが可能であり、冷媒の好適な流速を確保することができるとともに、所定領域において断面の小さい円筒水路を多数設けることにより接触面積を有効に稼ぐことができ、冷却効率を有効に向上させることができる。加えて、ジャケット本体に複数段の円筒水路を形成しているため、ジャケット本体と閉塞部材とを相互に密着させるシール部分に、汎用品のOリングを適用することが可能となり、ジャケット本体と閉塞部材とのシールを簡単且つ的確に行うことが可能となり、その結果、短絡流路となる虞を解消し、良好な冷却作用を維持することができる。
殊に、前記他端側の円筒水路内の冷媒を冷媒流出口に導くための管路を前記円筒水路に貫通させて設けていれば、流出口及び流入口を共に一端側の円筒水路に寄った位置に隣接させて設けることが可能となり、これら相互に近傍する流出口及び流入口に対する配管作業を容易に行うことができ、実用性に優れたものとなる。
また、本発明の高速回転機器は、ハウジングの内方に、ターボ翼と、当該ターボ翼を高速に回転駆動させる熱源たるモータとを配設し、これらターボ翼とモータとを回転軸を介して連結したものであって、モータから生じる熱を冷却する上述の冷却用ジャケットを備えていることを特徴とする。
このような高速回転機器であれば、上述した冷却ジャケットの作用により、良好な冷却作用を維持することができ、実用性に優れたものとなる。
以上説明したように本発明によれば、熱源を好適に冷却することができるのみならず、ジャケット本体に螺旋状の流路を形成する態様と比較して、加工容易性に優れ、しかも、各円筒水路の断面をそれぞれ小さくすることが可能であり、冷媒の好適な流速を確保することができ、冷却効率を有効に向上させることができる。さらに、ジャケット本体と閉塞部材とを相互に密着させるシール部分に、市販のOリングを適用することもでき、短絡流路となる不具合を解消し、良好な冷却作用を維持することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る冷却用ジャケットJは、図1に示すような高速回転機器に適用されるものである。
高速回転機器は、例えばターボブロワであり、図1に示すように、ハウジング1の内方における上方部位にターボ翼2を回転可能に配設するとともに、ハウジング1の内方における下方部位にターボ翼2を高速に回転駆動させる熱源たるモータ3を配設し、両者が回転軸4を介して連結されている。このモータ3は、ハウジング1側に固設された電極コイル31(モータステータ)と、この電極コイル31に対応して回転軸4に固設された回転子32(モータロータ)とから構成され、電極コイル31には図示しないインバータから電気エネルギーが供給されている。
回転軸4は、上部転がり軸受41と下部転がり軸受42を介してハウジング1に対して回転可能に保持されており、この回転軸4の上方にターボ翼2が固設されている。モータ3及び回転軸4を保持する上部転がり軸受41と下部転がり軸受42はモータ室M内に配設されている。
ターボ翼2がモータ3によって高速に回転駆動されると、ガスは吸気口1Kから流入され、圧縮されて排気口1Hより流出される。この吸気口1Kから排気口1Hに亘る領域がガス圧縮室Cを形成する。
回転軸4は、その軸心上に中空孔4aを形成しており、この中空孔4aの下方部における内孔を上方拡がりのテーパ状とし、これらの下方部位がオイル槽6に溜められた潤滑用のオイル内に浸漬されている。したがって、中空孔4aの下方域に侵入している潤滑用のオイルは、回転軸4の回転による遠心力の作用を受けて中空孔4aの内部空間を上方に移動し、この作用で中空孔4aはポンプ機能を発揮する。このようにして潤滑用のオイルは、順次上方へ送り出され、射出口4bより回転軸4の外部に放出されることによりモータ3の冷却や上部転がり軸受41及び下部転がり軸受42の潤滑を行う。冷却や潤滑を終えたオイルは再びオイル槽6に溜められ、再び吸い上げられて潤滑することになる。なお、ガス圧縮室Cとモータ室Mとは、シール部7で遮断さている。なお、8はモータ室Mを排気する真空ポンプである。
しかして、このような高速回転機器に、モータ3から生じる熱を冷却する冷却用ジャケットJを設けている。
冷却用ジャケットJは、内周面J1aがモータ3に臨む円筒体状のジャケット本体J1と、ジャケット本体J1の外周面J1bを被覆し得る円筒体状の閉塞部材J2と、ジャケット本体J1の外周面J1bに相互に独立させて環状に形成した複数段の円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dと、これら各円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dの円周方向に位相の異なる2箇所、本実施形態では、円周方向に略180度位相の異なる箇所に各円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dを貫くようにして形成した貫通孔J16a、J16bと、これら各貫通孔J16a、J16bの所要箇所を選択的に閉塞して流入口から一端側(実施例では下端側)の円筒水路J11aに導入される冷媒を各円筒水路J11a、J11b、J11c、J11d内に順次蛇行させながら流通させて他端側(実施例では上端側)の円筒水路J11dまで導くための選択閉塞部材J3、J4とを備えたものである。
ジャケット本体J1は、例えばパイプ材から形成したものであり、旋盤等の一般的な加工機械によって、外周面J1bに凹溝状の複数の円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dをジャケット本体J1の軸心方向に沿って所定間隔離間させた位置に形成している。また、ジャケット本体J1の外周面J1bに、OリングRを嵌め込むためのOリング用溝J12を、各円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dをジャケット本体J1の軸心方向に沿って挟み得る位置に形成している。各Oリング用溝J12は、ジャケット本体J1の円周方向に沿った環状をなすものである。本実施形態では、各円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dの窪み寸法をOリング用溝J12の窪み寸法よりも大きく設定している。さらに、ジャケット本体J1の下端部に、他の部位より外側方に突出した外方突出部J13を形成し、この外方突出部J13の円周方向に位相の異なる位置に冷媒流入口J14(図1参照)及び冷媒流出口J15(図2参照)を形成している。そして、この冷媒流出口J15を冷媒流入口J14の近傍であって且つ冷媒流入口J14と略同じ高さ位置に形成している。冷媒流入口J14及び冷媒流出口J15には、それぞれ配管用のジョイント部材Xを適宜の手段で取り付けている。本実施形態では、冷媒流入口J14及び冷媒流出口J15の内周面に雌ねじを形成し、これら雌ねじに各ジョイント部材Xの外周面に形成した雄ねじを螺合することにより、各ジョイント部材Xをそれぞれ冷媒流入口J14、冷媒流出口J15に取り付けている。なお、外方突出部J13上面部が次に説明する閉塞部材J2の載置部として機能する。このジャケット本体J1の内周面J1aにモータ3の電極コイル31を固設している。
閉塞部材J2は、例えばパイプ材から形成したものであり、旋盤等の一般的な加工機械によって、内周面J2aを前記ジャケット本体J1の外周面J1bに密接し得る形状とし、外周面J2bの中央部位を他の部位よりも内方に窪ませた形状としている。この閉塞部材J2をネジ止め等の適宜の取付手段を用いてジャケット本体J1に取り付けている。この取付状態において、ジャケット本体J1の軸心と閉塞部材J2の軸心とが一致し、閉塞部材J2の内周面J2aによりジャケット本体J1の外周面J1bに形成した各円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dの外側方を閉塞している。これにより、各円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dを流通する冷媒が各円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dの外側方に漏出することを防止している。また、この閉塞部材J2とジャケット本体J1との好適なシール状態を複数のOリングRを用いて実現している。
そして、各円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dを貫くようにして形成した前記貫通孔J16a、J16bを、各円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dの径方向に沿って対向し得る位置、すなわち各円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dの円周方向に略180度位相の異なる位置に形成している。一方の貫通孔J16aは、その下端部を前記冷媒流入口J14に連通し得るようにしている。以下の説明において、一方の貫通孔J16aを「第1貫通孔J16a」とし、他方の貫通孔J16bを「第2貫通孔J16b」とする。これら第1貫通孔J16a及び第2貫通孔J16bは、ジャケット本体J1の上方に開口する略直線状の有底孔であり、各円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dの内壁面よりも若干外側であって且つOリング用溝J12の内壁面よりも内側の所定領域に形成され、それぞれの開口径を同一寸法に設定してある。また、本実施形態では、図2に示すように、第1貫通孔J16aと略同一形状の第3貫通孔J16cを、その下端部が前記冷媒流出口J15に連通し得る位置に形成している。したがって、第3貫通孔J16cはジャケット本体J1の円周方向において第1貫通孔J16a側に寄った(近接した)位置に形成されていることになる。この第3貫通孔J16cも、各円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dを貫くように形成したものである。
そして、第1貫通孔J16a及び第2貫通孔J16bに、それぞれ前記選択閉塞部材J3、J4を挿入している。本実施形態では、選択閉塞部材J3、J4として、略棒状の長尺部材を適用している。以下の説明において、第1貫通孔J16aに挿入する選択閉塞部材J3を「第1選択閉塞部材J3」とし、第2貫通孔J16bに挿入する「選択閉塞部材J4」を第2選択閉塞部材J4とする。第1選択閉塞部材J3及び第2選択閉塞部材J4は、共に第1貫通孔J16a又は第2貫通孔J16bの開口径と略同一又は若干小さい径寸法を有する凸部(第1凸部J3a、第2凸部J3c、第1凸部J4a、第2凸部J4c、第3凸部J4e)と、第1貫通孔J16a又は第2貫通孔J16bの開口径よりも小さい径寸法を有する凹部(凹部J3b、第1凹部J4b、第2凹部J4d)とを軸心方向(長手方向)に沿って設けたものである。以下、各選択閉塞部材J3、J4の具体的形状を説明するに際し、前記各円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dのうち、一端側(実施例では下端側)の円筒水路から順に、第1円筒水路J11a、第2円筒水路J11b、第3円筒水路J11c、第4円筒水路J11dとする。
第1選択閉塞部材J3は、第1貫通孔J16aに挿入した状態において、第1貫通孔J16aのうち、下端部から第2円筒水路J11bの途中までの領域に位置付けられる第1凸部J3aと、第2円筒水路J11bの途中から第3円筒水路J11cの途中までの領域に位置付けられる凹部J3bと、第3円筒水路J11cの途中から上端部までの領域に位置付けられる第2凸部J3cとを軸心方向に沿って連続して設けたものである。そして、第1貫通孔J16aのうち、下端部から第2円筒水路J11bの途中までの領域、及び第3円筒水路J11cの途中から上端部までの領域をそれぞれ第1凸部J3a、第2凸部J3cによって閉塞するとともに、第1貫通孔J16aのうち、第2円筒水路J11bの途中から第3円筒水路J11cの途中に亘る領域と第1選択閉塞部材J3との間に隙間が形成され、この隙間が冷媒の第2円筒水路J11bから第3円筒水路J11cへの流路として機能する。また、第1選択閉塞部材J3の下端部位に、その軸心上に下方に開口する中空孔J31を形成し、この中空孔J31の下端部と冷媒流入口J14とを連通させる第1連通孔J31aを形成するとともに、中空孔J31の上端部と第1円筒水路J11aとを連通させる第2連通孔J31bを形成している。
一方、第2選択閉塞部材J4は、第2貫通孔J16bに挿入した状態において、第2貫通孔J16bのうち、下端部から第1円筒水路J11aの途中までの領域に位置付けられる第1凸部J4aと、第1円筒水路J11aの途中から第2円筒水路J11bの途中までの領域に位置付けられる第1凹部J4bと、第2円筒水路J11bの途中から第3円筒水路J11cの途中までの領域に位置付けられる第2凸部J4cと、第3円筒水路J11cの途中から第4円筒水路J11dの途中までの領域に位置付けられる第2凹部J4dと、第4円筒水路J11dの途中から上端部までの領域に位置付けられる第3凸部J4eとを軸心方向に沿って連続して設けたものである。そして、第2貫通孔J16bのうち、下端部から第1円筒水路J11aの途中までの領域、第2円筒水路J11bの途中から第3円筒水路J11cの途中までの領域、及び第4円筒水路J11dの途中から上端部までの領域を、それぞれ第1凸部J4a、第2凸部J4c、第3凸部J4eによって閉塞するとともに、第2貫通孔J16bのうち、第1円筒水路J11aの途中から第2円筒水路J11bの途中に亘る領域と第2選択閉塞部材J4との間、及び第3円筒水路J11cの途中から第4円筒水路J11dの途中に亘る領域と第2選択閉塞部材J4との間にそれぞれ隙間が形成され、これら隙間が冷媒の第1円筒水路J11aから第2円筒水路J11bへの流路、第3円筒水路J11cから第4円筒水路J11dへの流路として機能する。すなわち、奇数段の円筒水路(実施例では第1円筒水路J11a、第3円筒水路J11c)から偶数段の円筒水路(実施例では第2円筒水路J11b、第4円筒水路J11d)への流路は第2貫通孔J16bと第2選択閉塞部材J4の第1凹部J4b、第2凹部J4dとによって形成され、偶数段の円筒水路(実施例では第2円筒水路J11b)から奇数段の円筒水路(実施例では第3円筒水路J11c)への流路は第1貫通孔J16aと第1選択閉塞部材J3の凹部J3bとによって形成されている。
また、前記第3貫通孔J16cに、第4円筒水路J11d内を流通する冷媒を前記冷媒流出口J15に導くための冷媒戻り用通路(以下、「管路」と称す)を形成する管路形成部材J5を挿入している。本実施形態では、管路形成部材J5として、略棒状の長尺部材を適用している。管路形成部材J5は、第3貫通孔J16cの開口径と略同一又は若干小さい径寸法を有し且つ軸心上に中空孔J51を形成した円筒体状のものである。そして、管路形成部材J5の上端部に中空孔J51と第4円筒水路J11dとを連通させる第1連通孔J51aを形成するとともに、下端部に中空孔J51と冷媒流出口J15とを連通させる第2連通孔J51bを形成している。これにより、管路形成部材J5の中空孔J51が、第4円筒水路J11d内を流通する冷媒を冷媒流出口J15に導く管路として機能する。
なお、第1選択閉塞部材J3、第2選択閉塞部材J4、管路形成部材J5は、それぞれ第1貫通孔J16a、第2貫通孔J16b、第3貫通孔J16cに挿入した状態で、その上端部が第4円筒水路J11dの上面と略同一又は若干上方に位置し得る長手寸法に設定され、第1貫通孔J16a、第2貫通孔J16b、第3貫通孔J16cの上方開口部をそれぞれキャップ部材Lにより蓋封し、各キャップ部材Lによって第1選択閉塞部材J3、第2選択閉塞部材J4、管路形成部材J5の抜止及び冷媒の外部への漏出防止を図っている。本実施形態では、第1貫通孔J16a、第2貫通孔J16b、第3貫通孔J16cの上端部における内周面にそれぞれ雌ねじを形成し、これら雌ねじに各キャップ部材Lの外周面に形成した雄ねじを螺合することにより、各キャップ部材Lをそれぞれ第1貫通孔J16a、第2貫通孔J16b、第3貫通孔J16cに取り付けている。また、第1選択閉塞部材J3及び第2選択閉塞部材J4の上端部にそれぞれ上方に開口する開口部J32、J42を形成し、これら開口部J32、J42の内周面に雌ねじを切ってある。そして、各雌ねじに、先端部に雄ねじを有する適宜の工具を螺合させ、この工具を引っ張り出すことにより、第1選択閉塞部材J3、第2選択閉塞部材J4を第1貫通孔J16a、第2貫通孔J16bから抜出可能にしている。
次に、以上のような構成をなす冷却用ジャケットJの作用について、図1及び図2を参照しながら説明する。なお、図中における矢印は冷媒の流通方向を示すものである。
第1選択閉塞部材J3の中空孔J31に形成した第1連通孔J31a及び第2連通孔J31bを介して冷媒流入口J14から第1円筒水路J11aに導入された冷媒は、第1円筒水路J11a内を流れ、第2貫通孔J16bと第2選択閉塞部材J4の第1凹部J4bとによって形成された流路を通って第1円筒水路J11aから第2円筒水路J11bへ流通する。そして、第2円筒水路J11b内を流れた冷媒は、第1貫通孔J16aと第1選択閉塞部材J3の凹部J3bとによって形成された流路を通って第2円筒水路J11bから第3円筒水路J11cへ流通し、引き続き、第3円筒水路J11c内を流れ、第2貫通孔J16bと第2選択閉塞部材J4の第2凹部J4dとによって形成された流路を通って第3円筒水路J11cから第4円筒水路J11dへ流通する(図1参照)。第4円筒水路J11d内を流れた冷媒は、図2に示すように、管路形成部材J5に形成した第1連通孔J51aを介して管路形成部材J5の中空孔J51(管路)を通過し、第2連通孔J51bを介して冷媒流出口J15から外部(冷媒流出口J15に装着したジョイント部材Xに接続した図示しない管)へ流出する(図2参照)。
このように、本実施形態に係る冷却用ジャケットJは、選択閉塞部材J3、J4により所定箇所を閉塞された第1貫通孔J16a、第2貫通孔J16bを利用して冷媒を各円筒水路J11a、J11b、J11c、J11d内に順次蛇行させながら流通させることができ、モータ3の電極コイル31を効率良く冷却することができる。しかも、ジャケット本体J1に相互に独立した環状の円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dをジャケット本体J1の軸心方向に沿って所定ピッチで形成しているため、ジャケット本体J1に螺旋状の流路を形成する態様と比較して、汎用機械で簡単に加工することができ、加工容易性に優れる。さらに、各円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dの断面をそれぞれ小さくすることが可能であり、冷媒の好適な流速を確保することができ、冷却効率を有効に向上させることができる。加えて、ジャケット本体J1と閉塞部材J2とを相互に密着させるシール部分に、汎用品であるOリングRを適用することができ、シールを簡単且つ的確に行うことが可能となり、その結果、短絡流路となる虞を解消し、良好な冷却作用を維持することができる。
特に、他端側の円筒水路J11d内の冷媒を冷媒流出口J15に導くための管路(中空孔J51)を各円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dに貫通するように形成しているため、冷媒流出口J15及び冷媒流入口J14を共に一端側の円筒水路J11a側(実施例では外方突出部J13)に略同じ高さ位置で相互に隣接させて設けることが可能となり、これら相互に近傍する冷媒流出口J15及び冷媒流入口J14に対する配管作業を容易に行うことができ、引き回しに優れたものとなる。
さらに、ジャケット本体J1及び閉塞部材J2が、共にパイプ材から形成したものであるため、これらジャケット本体J1及び閉塞部材J2を中実の素材から形成する場合と比較して、中抜き加工等が不要となり、加工しろを有効に低減させることができ、加工工程の簡素化に資する。
また、ジャケット本体J1に複数の円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dを形成しているため、これら円筒水路J11a、J11b、J11c、J11dを形成した外周面J1bにてフィン効果による冷却効率向上を図ることができる。
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
例えば、円筒水路の段数は適宜増減しても構わない。また、各円筒水路を貫くように設ける貫通孔の数も適宜増減してもよい。この場合、貫通孔の増減に対応させて選択閉塞部材の数も増減すればよい。
また、前記実施形態では、一の選択閉塞部材が、一の貫通孔のうち、奇数段の円筒水路から偶数段の円筒水路までの領域を閉塞する一方、他の選択閉塞部材が、他の貫通孔のうち、偶数段の円筒水路から奇数段の円筒水路までの領域を閉塞する態様を例示したが、これに限らず、例えば、各選択閉塞部材が、各貫通孔のうち、隣り合う2段の円筒水路を跨ぐ領域をそれぞれ交互に閉塞する態様を採用してもよい。すなわち、選択閉塞部材は、冷媒流入口から一端側の円筒水路に導入される冷媒を各円筒水路内に順次蛇行させつつ流通させて他端側の円筒水路まで導くように貫通孔の所要領域を選択的に閉塞するものであればよく、貫通孔におけるどの領域を閉塞するかは適宜設定すればよい。
また、貫通孔の形成箇所は、円筒水路の円周方向に位相の異なる少なくとも2箇所であればよく、円周方向に180度位相の異なる位置に貫通孔を形成する態様は一実施態様に過ぎないことはいうまでもない。
また、前記実施形態では、選択閉塞部材に凸部と凹部を形成し、凹部を利用して冷媒の一の円筒水路から他の円筒水路への流路を確保する態様を示したが、これに限らず、選択閉塞部材に、一の円筒水路から他の円筒水路へ連通する貫通孔(より具体的には選択閉塞部材の軸心方向に対して所定角度傾斜させてなる貫通孔)を形成し、この貫通孔を利用して一の円筒水路から他の円筒水路への流路を確保するようにしても構わない。
さらに、貫通孔の内周面に雌ねじを形成するとともに、外周に雄ねじを設けた選択閉塞部材として機能する部材を、貫通孔のうち閉塞すべき部位に螺合して取り付けるようにしてもよい。この場合、一の貫通孔に対して選択閉塞部材として機能する部材を貫通孔の軸心方向に沿って複数取り付けるようにしても構わない。
また、前記実施形態ではジャケット本体を、熱源としてモータを有する高速回転機器に適用した態様を例示したが、これに限らず、例えば熱源として燃焼機関を有する装置に本発明のジャケット本体を適用してもよい。
なお、外周面が熱源に臨み、内周面が閉塞部材により覆われるジャケット本体であっても構わない。この場合、円筒水路は、ジャケット本体の内周面に形成されることになる。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本実施形態に係るジャケット本体を備えた高速回転機器の縦断面を模式的に示す図。 同実施形態に係る高速回転機器の要部を図1とは円筒水路の円周方向に位相の異なる縦断面で模式的に示す図。
符号の説明
3…熱源(モータ)
J…冷却用ジャケット
J1…ジャケット本体
J1a…内周面
J1b…外周面
J11a、J11b、J11c、J11d…円筒水路
J14…冷媒流入口
J15…冷媒流出口
J16a、J16b…貫通孔
J2…閉塞部材
J3、J4…選択閉塞部材
J51…管路(中空孔)

Claims (3)

  1. 内、外何れか一方の周面が熱源に臨み他方の周面が閉塞部材により覆われる円筒体状のジャケット本体と、このジャケット本体の前記閉塞部材に覆われる側の周面に相互に独立させて環状に形成した複数段の円筒水路と、これらの円筒水路の円周方向に位相の異なる少なくとも2ヶ所にこれらの円筒水路を貫くようにして設けた貫通孔と、これら貫通孔の所要領域を選択的に閉塞して冷媒流入口から一端側の円筒水路に導入される冷媒を各円筒水路内に順次蛇行させつつ流通させて他端側の円筒水路まで導くための選択閉塞部材とを具備してなる冷却用ジャケットであって、
    前記選択閉塞部材に中空孔を形成し、冷媒が前記中空孔内を流れて円筒水路に導入されるようにしていることを特徴とする冷却用ジャケット。
  2. 前記他端側の円筒水路内の冷媒を冷媒流出口に導くための管路を前記円筒水路に貫通させて設けている請求項1記載の冷却用ジャケット。
  3. ハウジングの内方に、ターボ翼と、当該ターボ翼を高速に回転駆動させる熱源たるモータとを配設し、これらターボ翼とモータとを回転軸を介して連結した高速回転機器であって、
    モータから生じる熱を冷却する請求項1又は2何れか記載の冷却用ジャケットを備えていることを特徴とする高速回転機器。
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