JP3696449B2 - 内燃機関用の弁及びその冷却方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主軸ガイド内に軸方向に変位可能に軸支され且つその一端に弁ディスクを有する主軸を備え、該主軸がディスクに形成された冷却剤用のキャビティと連通する少なくとも1つの冷却剤通路を有する、内燃機関用の弁であって、チャンバを有し、該チャンバの少なくとも1つが冷却剤供給口と連通し、更に、その少なくとも1つのチャンバが冷却剤排出口と連通し、主軸壁がチャンバと主軸に形成された少なくとも1つの冷却剤通路との間にて冷却剤を交換する孔を有する、弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
独国特許第43 13 591号には、主軸ガイドが外方に曲げた2つの中空体を有し、その中空体の一方が他方に重なり合い、弁主軸と共に、中間の密封リングによって主軸に向けて互いに密封された2つの長い環状チャンバを画成し且つオイルに対する入口チャンバ及び排出チャンバを形成する、上記型式のオイル冷却式の弁が記載されている。該弁主軸は、中空であり、また、該弁主軸は小さい上方空間と、弁ディスクにおける冷却空間内に開放する下方の長い空間とに仕切られている。主軸における上方空間及び下方空間は、主軸壁に形成された半径方向穴によって主軸ガイドのそれぞれの環状チャンバと連通している。弁が上方及び下方に動く間の全期間に亙って、冷却オイルを主軸を通じて循環させるべくこの連通状態を保つため、主軸の周りの環状チャンバは、各々、少なくとも弁の移動距離に等しい長さに主軸壁の半径方向穴の直径を加えた値に等しい長さを有し、移動の全体に亙って、主軸壁が環状チャンバ内に開放するようにしなければならない。このため、特に、弁主軸が比較的長い移動距離を有する、大型のエンジンにおいて、環状チャンバ、及び該チャンバの周りに必要とされる主軸シールが存在する結果、弁は、冷却されるディスクが存在しない対応する弁よりも実質的により高い取り付け高さを必要とする。
【0003】
デンマーク国特許第5611/74号には、二次冷却剤は同様に、主軸ガイドと主軸との間にて交換されるが、主軸及びディスクは、いわゆるヒートパイプを形成する閉じたチャンバ内に一次冷却剤を保持する、内燃機関用の弁が記載されている。該一次冷却剤は、ナトリウムとし、主軸の開閉動作によってチャンバ内にて上下に揺動させ、これにより、熱がディスクから主軸に伝達されるようにすることができる。主軸において、オイルとすることのできる一次冷却剤と二次冷却剤との間にて熱交換が為される。
【0004】
更に、仏国特許第75 38 193号には、ディスクと反対側の主軸端部にて開口する通路内に冷却剤が導入される、液体冷却式のディスク弁が記載されている。冷却剤の導入は、弁を駆動するロッカアームが冷却剤用の入口通路を有し、また、該ロッカアームは、ボール継手を介して主軸の端部と接続され、冷却剤は、このボール継手を通じて入口通路から主軸の通路内に流れることができるような仕方にて行うことが可能である。冷却剤は、上述した方法と同一の方法にて主軸壁を通じて主軸から運ぶことができる。ロッカアームにより、又は主軸端部における同様の要素によって駆動されない弁の場合、この解決策の結果、取り付け高さがより高くなる。更に、弁が開閉するときに大きい軸方向への力が発生することに起因して、この要素と主軸端部との間の接続部を効果的に密封することは実際には、困難であることが分かっている。
【0005】
最後に、独国特許第26 32 411号には、冷却空気が主軸壁を通じて吸引され且つ弁ディスクの後側にて流れ出し、その結果、空気が排気と共に、運ばれる、空冷式の排気弁が記載されている。しかしながら、かかる弁は、排気系統に悪影響を与えるため、例えば、オイル又は水によるような、大量冷却には適していない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特に、船の推進用の近代的なディーゼルエンジンの場合、エンジンルーム全体の高さがこの弁の高さによって影響を受け、また、所定の数のデッキを有する船にエンジンを搭載するとができるかどうかを決定する際に、この高さが決定的であるから、エンジンの全体的な取り付け高さは、極めて重要なファクタである。冷却されるディスクを有する従来技術の弁は、全て、非冷却式のディスクを有する対応する弁よりも弁の高さが実質的により高いため、大型の舶用エンジンの場合、これまでディスクを冷却することは、行っていなかった。
【0007】
本発明の目的は、冷却式のディスクを有する、従来技術の弁よりも取り付け高さがより低く、弁ディスクを効果的に且つ確実に冷却する、冒頭記載の型式の弁を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的に鑑みて、本発明による弁は、主軸壁の複数の孔が主軸の軸方向に向けて互いに等しく又は互いに近い高さに配置され、複数の冷却剤チャンバが軸方向に向けて互いに等しい高さに配置され且つ主軸の周方向に向けて互いに分離されることとを特徴としている。
【0009】
このようにして、冷却剤チャンバは、弁主軸の周りにて隔てることができ、このため、冷却を行わない主軸と比べて、必要とされる、追加的な全取り付け高さは、中間の主軸シールを使用して、互いの伸長部内に2つの冷却剤チャンバが配置される、従来技術において必要とされる追加的な高さの1/2以下で済む。作動中の主軸の回転は依然として、可能であり、このため、主軸壁の孔は、冷却剤チャンバを1つずつ通過し、これにより、該孔は、冷却剤に対する入口開口部として及び排出開口部として交互に機能する。冷却剤チャンバは、例えば、主軸ガイドと一体とすることができ、これにより、追加的な取り付け高さを著しく低くし、又は、これらの冷却剤チャンバは、主軸の周りで追加的なハウジング内に形成することができる。主軸に向けて、これらのチャンバは、ガイドの摺動面の別個のシール又はその面の一部により、互いに対し且つ周囲環境に対して密封することができる。
【0010】
主軸の周方向において、主軸壁の孔は、2つの冷却剤チャンバを仕切る壁と同方向の長さよりも短い長さ又は等しい長さを有している。このことは、冷却剤供給口に連通するチャンバと冷却剤排出口に連通するチャンバとの間にて、孔を通じて何らかの直接的な短絡が生じるのを防止し、主軸の内部は迂回され、このため、冷却剤が常時、主軸を経て効率的に流れることが確実とされる。しかしながら、例えば、全ての主軸の壁の孔が同時に、2つの冷却剤チャンバ間の仕切り壁を通るようなとき、供給側から排出側への流れが完全に遮断される場合に、短時間の短絡が為されることが望ましい。
【0011】
主軸の周方向において、主軸壁の孔間の距離は、冷却剤チャンバの同方向の距離よりも短くすることができる。このことは、主軸の全ての角度位置に対して冷却剤の入口及び出口を開放状態に保つような数及び間隔にて冷却剤チャンバ及び主軸壁の孔を配置することを可能にして均一な流れを保証する。しかしながら、これと代替的に、幾つかの実施の形態において、2つの孔の間の距離が大であることが望ましい。その理由は、短時間、流れを遮断し、そのために主軸内の流れを促進することのできる一種の圧送効果が得られるからである。
【0012】
1つの有利な実施の形態において、主軸壁の孔の各々は、主軸の別個の冷却剤通路と連通している。この通路は、例えば、弁ディスクに向けて直線状に、又はら旋状に下方に伸長し、これにより、冷却が特に必要とされる箇所に向けて且つ該箇所から離れる方向に冷却剤を直接、付勢させることができる。
【0013】
弁ディスク内に伸長する単一の通路となるように別個の冷却剤通路を共に接続することができる。次に、冷却剤は、これら別個の通路を通って接続通路に対し且つ該接続通路から付勢することができる。この接続通路からのはねかけ効果(飛沫効果 splashing)は、弁の開放及び閉塞動作の作用の下、弁ディスクのキャビティに対する冷却剤の更なる交換を行う。
【0014】
製造が極めて簡単な1つの実施の形態において、主軸は、単一の軸方向冷却剤穴を有し、この冷却剤穴内に、主軸壁の全ての孔が開放し、また、該冷却剤穴は、弁ディスクのキャビティ又は通路内に伸長する。冷却剤は、次に、軸穴の全体に亙るはねかけ効果により、弁ディスクに運ばれ、且つ弁ディスクから運び出される。
【0015】
単一の案内板装置、可能であれば、穴と同軸状の円筒状本体は、孔を通る冷却剤の流れを偏向させ得るように、主軸壁の孔の間にて主軸の冷却剤穴内に配置することが有利である。このことは、冷却剤の流れが孔を通じて噴霧されて反対側の孔を通って真直ぐに流れ続けるのを防止する。また、かかる案内板は、孔を通って流れる冷却剤がディスクに向けた方向に付勢され、これにより、ディスクに対するより効率的な冷却剤の交換を保証するような設計とすることができる。
【0016】
また、主軸壁の孔は、主軸の半径に対して鋭角な角度を形成する軸線を有する穴によって構成することもできる。このことは、また、冷却剤が主軸を通じて直接、はねかけないことも保証することができる。更に、冷却剤は、主軸の穴の内面に沿って循環するようにし、これにより、より効果的な混合効果が得られるようにすることができる。
【0017】
主軸内に別個の冷却剤通路を有する1つの実施の形態において、これらの冷却剤通路は、弁ディスクまで伸長し、該弁ディスクにおいて、冷却剤通路が、ディスク内の冷却剤に対するキャビティ又は通路と連通するようにすることが有利である。このことは、冷却を最も必要とする箇所に冷却剤を可能な限り迅速に供給することになる。
【0018】
1つの好適な実施の形態において、弁ディスクは、ディスクの着座面に従った環状の冷却通路を有し、主軸における別個の冷却剤通路の各々は、ディスク内にて外方に伸長する通路によって環状の通路と連通し、これらの通路は、周方向に向けて均一に隔てられていることが好ましい。このようにして、冷却剤は、主軸及びディスクの双方を通じて循環するように付勢して、主軸における幾つかの通路、ディスクの外方に伸長する通路、ディスクの環状の通路の一部分を通って下方に流れ、同様に、内方に伸長する通路を通って逆流し、最後に、主軸の他の通路の幾つかを通って流れることができる。ディスクにおける着座面付近の領域には、最も重い荷重が加わり、環状の通路はその荷重の熱部分を軽減することができる。
【0019】
この点に関して、主軸の周方向に向けて均一に隔てられた4つの穴によって主軸壁の孔が形成され、また、冷却剤チャンバが主軸に対して互いに実質的に直径方向に対向するように配置された2つのチャンバにより形成されることは有利なことである。主軸壁に形成された均一な間隔の4つの穴は、上述した主軸を通る冷却剤の均一な流れを保証し且つ略常時、冷却剤がディスクの環状の通路の全ての部分内を流れることを保証する。勿論、より多くの冷却剤チャンバを設けることも可能であり、このことは、主軸の回転中、主軸通路内の流れ方向をより頻繁に変更することを可能にするが、通路内の冷却剤のトータル・デッド・ボリュームがより大きくなる、すなわち、通路内の流れ方向が逆になる毎に、冷却した冷却剤と最初に交換されることなく、ディスクまで逆流して戻る冷却剤の量が増えることになり、このことは、冷却効果の低下につながる。
【0020】
1つの有利な実施の形態において、主軸内の冷却剤通路は、その内部の軸方向穴内に形成されていて、長い仕切り部材によって分離されている。該長い仕切り部材は十字形状の断面を有して、穴内に挿入されており、その長手方向縁部が該穴の壁を密封する。この設計は、4つの別個の長手方向溝穴を形成する場合(この形態も可能である)よりも労力が少なくて済む。例えば、互いの内部に取り付けられた同心状のパイプを有する設計とは異なり、これら2つの通路間の熱交換は最小となるため、殆どの時間、冷却剤は十字形状挿入体の2つの対向した通路を通ってのみ流れるように、主軸の穴及び冷却剤チャンバを配置するならば更に有利なことである。
【0021】
別の実施の形態において、弁ディスクは、ディスクの着座面付近の領域まで伸長し且つ主軸を通じて主軸壁の全ての孔と連通する単一の連続的なキャビティを有している。この冷却剤は、弁が往復運動する間に、連続的なキャビティの周りにて揺動され、はねかけ冷却によりディスクを冷却する。
【0022】
特に有利な1つの実施の形態において、弁には、例えば、動翼輪(インペラブレード)のような、弁主軸の回転手段が設けられている。特に、幾つかの冷却剤通路が主軸内の通路の少なくとも一部分に亙って、冷却剤を弁ディスクに対し且つ弁ディスクから運ぶ実施の形態において、主軸が所定の速度にて常時、回転し、次に、「低温」及び「高温」の冷却剤が各冷却剤の通路内に交互に流れて、その結果、簡単な方法にて主軸内の温度分布を均一にし、主軸の熱変形を中和、すなわち熱変形を防止するようにするならば、極めて有利なことである。主軸及びディスクを通る流れが定期的に中断されるように、主軸孔が冷却剤チャンバに対して形成される実施の形態において、主軸を強制的に回転させることが有利である。その理由は、不利な環境下にて、主軸が静止していることは、冷却剤の流れを遮断することになるからである。
【0023】
また、本発明は、エンジンの作動中、弁ディスクを冷却するため、冷却剤が弁主軸の1つ以上の冷却剤通路を通じて弁ディスクに供給され、また、主軸内の1つ以上の冷却剤通路を通じてディスクから運ばれるようにした、内燃機関内の弁を冷却する方法にも関するものである。本発明によれば、この方法は、主軸内の個々の冷却剤の通路内の冷却剤がディスク内に流れ且つディスクから流れ出ることを交互に行うことを特徴とする。
【0024】
1つの好適な方法において、弁は、主軸に向けて開放して主軸の周方向に向けて制限された長さを有する、チャンバを備えており、該主軸壁は、主軸内の冷却剤通路に対して主軸の周方向に隔てられた孔を有しており、冷却剤は、1つ以上のチャンバから孔に供給され、また、これらの孔から1つ以上のチャンバに運ばれる。これらの孔は、主軸の回転により、チャンバを通過するようにされる。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照しつつ実施の形態により、本発明を以下により詳細に説明する。
【0026】
図1には、排気弁ハウジング6内に取り付けられた主軸ガイド3内にて軸方向に変位可能に軸支された、主軸2を有する排気弁1の形態の本発明による弁の一例が図示されている。該排気弁は、その下端にて、弁ディスク4を有しており、該弁ディスクは、エンジンシリンダ(図示せず)の燃焼チャンバの方を向いており、また、シリンダカバー(図示せず)内に取り付けられたハウジング6の下面に締結した底部片5と協働する。図面において、主軸2及びディスク4は一体の部品として示してあるが、これらは、2つの部品にて製造し且つ例えば、摩擦溶接又はねじ止め等により組み立てることができ、また、これらを異なる材料で製造することができる。弁ディスク4は、底部片5上の向かい側の着座面8と協働する着座面7を有している。弁の開放位置(図示せず)において、エンジンシリンダからのガスは、底部片5の通路9及び弁ハウジング6を通って流れ出ることができる。通路9を通る排気ガスの流れの作用により、主軸2を回転させることのできる動翼輪(インペラホイール)10は、通路9内にて主軸2の空き部分に締結されている。ディスク4と反対側の主軸の端部には、液圧ピストン13と、空圧ピストン14とを保持するハウジング12を備えるアクチュエータ11が配置されている。該液圧ピストン及び空圧ピストンは、共に、主軸2に取り付けられており、それ自体、公知の方法にて、主軸2を上下動させ、弁1を開放し且つ閉じる働きをする。
【0027】
主軸ガイド3とアクチュエータ11との間にて、主軸2は、ハウジング15により取り囲まれており、該ハウジングは、主軸2に向けて開放したチャンバ16、17を有しており、チャンバ16は、冷却剤供給導管18と連通し、チャンバ17は、冷却剤排出導管19と連通している。冷却剤は、例えば、水又はオイルのような適当な任意の流体とすることができ、また、冷却剤は、エンジンの通常の冷却系統から供給することが可能である。主軸を貫通する箇所にて、ハウジング15は通常のシール20で密封されている。
【0028】
図2には、図1に示す弁の別の実施形態が図示されている。この場合、冷却剤チャンバ16、17は、主軸2に対するガイドとしても機能するハウジング21内に形成されており、これにより、よりコンパクトな弁1が得られ、原理上、主軸2を通じて循環する冷却剤が存在しない、対応する弁よりも長い取り付け長さを必要としない。図示しない交換可能なライナーを主軸2の周りでハウジング21内に挿入して、冷却剤チャンバ16、17をライナーに形成するか又はライナーを貫通して伸長するようにすることができることが明らかである。この実施の形態において、主軸のシール20には、それ自体、公知のインジケータ穴22を形成し、シールに何らかの欠陥がある場合、冷却剤が該穴を通って漏洩し、これにより、その漏洩を修復し得るように漏洩を表示することが可能であると更に考えられる。
【0029】
図3は、軸方向に見たときの図2の線III−IIIに沿った弁1の断面図を示し、この実施の形態は、主軸2の周りで直径方向に対向し且つ相互に分離した2つの冷却剤チャンバ16、17を有し、主軸2は、該主軸2の軸方向穴27内に達する4つの半径方向穴23、24、25、26を有する。図示した位置において、穴23はチャンバ16内に開放し、穴24はチャンバ17内に開放する一方、穴25、26は、チャンバ16、17間のガイド21にあるそれぞれの壁48、49により閉じられている。主軸2が時計回り方向に1/4回転したとき、穴26はチャンバ16内に開放し、穴25はチャンバ17内に開放する一方、穴23、24は壁48、49により閉じられ、時計回り方向に更にもう1/4回転すると、穴24はチャンバ16内に開放し、また穴23はチャンバ17内に開放する。また、図4は、図3と同一の実施の形態を示すが、この場合、主軸2は、2つの穴23、26がチャンバ16内に開放し、他の2つの穴24、25がチャンバ17内に開放する位置にある。従って、主軸2が回転するのに伴って、穴23、24、25、26の各々は、交互に、入口開口部として機能し、閉じられ、また出口開口部として機能する。更に、穴23、24、25、26は、主軸の軸方向に同一の位置に配置され、冷却剤チャンバ16、17は、この方向へのある長さを有し、このため、主軸2が弁1を開放し且つ閉じ得るように上下に変位されたとき、穴23、24、25、26は常時、チャンバ16、17と同一の高さにある。すなわち、その長さは、主軸の移動距離に穴23、24、25、26の直径を加えた値に略等しい。このように、主軸のあらゆる可能な作用位置において、チャンバ16、17を介して主軸2を通じて冷却剤を循環させることが可能である。
【0030】
穴27は、その全長に亙って、挿入体32により4つの通路28、29、30、31に仕切られている。該挿入体は、十字形状の断面を有し、また、例えば、各々90°曲がった2つの金属薄板を接続することにより形成することができる。相互に通路28、29、30、31を密封する挿入体32は、例えば、圧力により穴27内にて固定し、半径方向穴23、24、25、26の1つが各通路28、29、30、31内で開放するように向きを合わせる。穴27は、半径方向穴23、24、25、26の僅かに上方で終わり且つ弁ディスク4内に下方に伸長し、該弁ディスクにて溶接したプラグ33により閉じられている。また、挿入体32を有する穴27は、主軸2における4つの別個の通路で置換することも可能であり、かかる通路は、長手方向穴、ら旋状通路等の形態をしている。
【0031】
弁ディスク4において、環状の冷却通路34は、着座面7の領域内を伸長し、該領域から4つの通路35、36、37、38が半径方向内方に且つ斜め上方に穿孔されて、各々が通路28、29、30、31の1つ内に開放するようにする。図示した実施の形態において、環状通路34は、ディスク4の底部から旋削することにより形成され、その後、リング39を溶接することによって閉じられるが、ディスク4及び/又は主軸2は、上述した以外の方法にて製造することができ、例えば、HIP(熱間静水圧処理)のような粉末加圧により形成し、これにより、その後に穿孔又は旋削をせずに、製造中に冷却通路を形成することができる。
【0032】
図3に図示した主軸2の位置において、冷却剤は、チャンバ16から穴23を通って流入し、主軸2に形成された通路28を通って下方に流れ、冷却剤はディスク4に達し、このディスクにて、冷却剤は環状通路34に向けて通路35を通じて外方に流れる。冷却剤の流れが通路34に達すると、その冷却剤の流れは、矢印で示すように通路34内にてその別個の経路に従って流れる2つの流れに分割され、環状通路34内の直径方向に対向した場所にて再度、合流し、この箇所にて、これら流れは通路36を通ってディスク4の中心に向けて流れる流れに合わさる。次に、冷却剤は、主軸2の通路29を通って上方に流れ、半径方向穴24を通って出て、その後、その流れはチャンバ17を通じて弁1から出る。冷却剤が環状通路34の全体を通じて流れる、この流れパターンは、冷却剤がディスク4の通路35、36、37、38を交互に通って環状通路34に運ばれ且つ該環状通路から運び出される点を除いて、主軸2の殆どの位置にて生じる。しかしながら、この状況は、定期的に、短時間生じる。この場合に、穴23、24、25、26の2つが図4に図示するように冷却剤チャンバ16、17の各々に開放する。このため、図示した主軸2の位置において、冷却剤は、主軸2の2つの通路28、31を通って下方に流れ、その後、その冷却剤はディスク4の外方に伸長する2つの通路35、37を通って流れて、環状通路34内に流れ出て、該環状通路から、環状通路34の対向した2つの四分の一部分40、41を通って流れ、次に、図9に矢印で示すように、2つの通路36、38を通って再度、離れる。最後に、冷却剤は、主軸2の通路29、30を通って上方に流れ、最初に、穴24、25を通り、次に、冷却剤チャンバ17を通って流れ出ていく。図4を参照せよ。この状況において、冷却剤は環状通路34の他の2つの四分の一部分42、43を通って流れず、その結果、ディスク4は着座面7の全体に沿って冷却されないが、この状況は瞬間的にのみ生じるため、このこのことは実際には何ら重要ではないことが明らかである。代替的な方法は、2つの穴23、26の間の距離を図4に図示したものよりも長くすることにより、他方の穴26が開放される前に、一方の半径方向穴23が閉じられるようにすることであるが、このことは、冷却剤が瞬間的に完全に流れるのを遮断することになり、均一な流れが所望である場合に不適当となる。
【0033】
このように、図3に図示した流れパターンが大部分の時間に亙って生ずると、十字形状の挿入体32は、次のような効果をもたらす。すなわち、共通の壁を有しない通路(図面に図示した位置にて参照番号28、29で表示)内を流れて、「低温」冷却剤がディスク4に流れ込む一方、「高温」冷却剤がディスクから流れ出る。このことは、例えば、通路が一方が他方の内側となる同心状の管として形成される、1つの実施の形態と比較して、2つの通路内の冷却剤間の熱交換を低下させることになる。主軸2に所定の主軸の回転速度を保証する駆動装置が設けられるならば、得られるもう1つの重要な有利な点は、「低温」冷却剤と「高温」冷却剤との間の温度差によって、主軸2内にて生じる温度差が、極めて小さい点である。それは、常時、主軸2内の通路28、29、30、31が交互に「低温」冷却剤及び「高温」冷却剤を運ぶためである。
【0034】
図5には、図4に図示した実施の形態と同様に、冷却剤を供給するチャンバ16及び冷却剤を排出するチャンバ17を有する1つの実施の形態が図示されているが、この場合、主軸壁は、チャンバ16、17間にて冷却剤を交換する働きをする2つの半径方向穴44、45と、冷却剤をディスク4と交換する主軸2内の2つの通路46、47とのみを備えている。この実施の形態について図示しない弁ディスク4は、ディスク4が外方に伸長する対向した2つの通路のみを備え、その通路の一方が、所定の時点にて、冷却剤を主軸2内の通路46、47の一方から環状通路34まで運び、もう一方の通路が、冷却剤を通路34から主軸2内の通路46、47の他方に運ぶ点を除いて、図3及び図9に図示した実施の形態に対応する。この実施の形態の有利な点は、主軸2内の長手方向通路46、47の各々における冷却剤の流れ方向は主軸2が一回転する毎にのみ逆になり、これにより、主軸2の通路46、47内の冷却剤のデッド・ボリュームが存在することに起因するディスク4の冷却に対する悪影響を軽減する点である。すなわち、通路46、47の容積に略対応する加熱した冷却剤の容積は、冷却効果に悪影響を与える、通路46、47内の流れ方向が変化する前に、「低温」冷却剤にて置換されない。図5には、冷却剤チャンバ16、17を仕切る壁48、49の主軸の周方向の長さに略等しい長さの半径方向穴44、45が図示されている。しかしながら、穴44、45がこれらの壁48、49を通過する毎に主軸2を通る冷却剤の流れは瞬間的に中断される。このことは、均一な流れが望まれるとき、不利益な点である。この場合、穴44、45を、壁48、49より主軸の周方向においてより長く形成し、これにより、穴44、45がそれぞれの仕切り壁48、49を通過する瞬間の間、チャンバ16からチャンバ17まで穴44、45を横断する短絡路が得られる。図6を参照のこと。この図面に図示した仕切り壁48、49及び穴44、45の実施の形態は、また、図4に図示した弁1の実施の形態にて使用することもできるが、この場合、穴23、24、25、26の少なくとも1つは既にチャンバ16、17の各々内に開放するため、上述した流れの中断を回避する必要はない。また、短時間ではあっても、主軸2を通る流れの短絡は冷却効果を低下させることも明らかである。
【0035】
図7には、更に別の実施の形態が図示されており、この場合、主軸2及びディスク4は、図3及び図4に図示した実施の形態におけるように、4つの半径方向穴23、24、25、26が形成されているが、この場合、4つの冷却剤チャンバ50、51、52、53は主軸2の周りで隔てられており、該チャンバの内、2つの対向したチャンバ50、52は冷却剤供給源と連通し、上記チャンバの内、2つの他の対向したチャンバ51、53は冷却剤の排出口と連通している。作動時、主軸2内の通路28、29、30、31を通る冷却剤の流れは、主軸が1回転する毎に4回、方向変更する。これに対し、この方向変更は、図4に図示した実施の形態の場合、2回しか生じない。実際には、このことは主軸2の通路のデッド・ボリュームによる影響を少なくする上記効果を補強することになる。
【0036】
しかしながら、主軸2には、また、極めて短い通路28、29、30、31を形成するか、又はこれら通路を形成しないことにより、デッド・ボリュームの効果を不十分なものにすることもできる。この場合、通路28、29、30、31は、穴23、24、25、26の開口部から下方にある距離だけ伸長する。これにより、ディスク4に対し且つディスク4からの冷却剤の更なる搬送は、主軸2の軸方向穴27内のはねかけ効果によって行うことができる。ディスク4自体において、冷却がまた、ディスク4の中心から着座面7の領域まで伸長する、図示しないキャビティ内のそれ自体公知のはねかけ効果により行うこともできる。この場合、弁内には、例えば、図7に図示するように4つの冷却剤チャンバ、すなわちより多くの冷却剤チャンバ50、51、52、53を備えることが有利である。それは、これら冷却剤チャンバが、主軸の冷却通路内にてより大きい乱流を生じさせ、これにより、はねかけ効果を促進するからである。
【0037】
挿入体32を完全に省略するならば、穴23、24、25、26からディスク4への冷却剤の搬送は全て軸方向穴27内のはねかけ効果により行われる。この場合、図8に図示するように、例えば、円柱体54の形態とした案内板を半径方向穴55、56、57の開口部の間にて穴27内に配置することができる。該案内板の目的は、冷却剤が半径方向穴55、56、57の1つを貫通して流れ、次に、別の反対側の穴から直線状に出ることがないことを確実にし、また、冷却剤がディスク4に向けて下方に運ばれるようにすることである。また、半径方向穴55、56、57には、主軸の半径に対して鋭角な角度を形成するようにし、これにより、冷却剤が穴27に一旦入ったならば、該穴から再度直ちに去ることがないことを確実にする。更に、このことは、冷却剤を穴27内にて循環させ、これにより、はねかけ効果を促進することができる。
【0038】
理解し得るように、図8に図示した実施の形態は、主軸の周方向に均一に隔てられた3つの半径方向穴55、56、57を有しており、このことは、上述したように、冷却剤が1つの穴から別の穴まで直接、流れるのを防止し、また、所望であるならば、案内装置54を省略することができる。この実施の形態は、また穴55、56、57の各々に対して主軸に別個の通路を形成し、また図3及び図9に図示した弁ディスクに対応する弁ディスク4内に通路系統を形成することもできるが、これら図面に図示するように、4つの対応する通路35、36、37、38ではなくて、3つの外方通路のみが存在するため、常に、冷却剤が流入しない環状通路34の1/3を構成する部分が存在することになる。
【0039】
別の実施の形態において、冷却剤チャンバは、例えば、弁主軸に配置されたハウジングに形成することができ、作動中、ハウジングは主軸と共にその軸方向に上下に動くが、主軸はハウジング内にて回転することができ、このため、主軸は弁ハウジングに対して回転しない。次に、冷却剤に対する供給導管及び排出導管は、ハウジング内のチャンバに対する可撓性の接続部として且つ主軸の軸方向に形成することができるが、ハウジングは、主軸の半径方向穴の長さよりも著しく長くない長さとすることができる。また、冷却剤チャンバは、主軸自体に向けて直接開放しないようにもすることができるが、1つ以上の他の要素がチャンバと主軸との間に配置され、これら要素は、主軸と堅固に接続されるか、又は、例えば、主軸と共にその軸方向にのみ動かすことができる。冷却チャンバは、また、図示した以外の弁内の何れかの場所に形成することもできる。これら冷却剤チャンバは、例えば、アクチュエータと一体化することができる。
【0040】
上述した色々な実施の形態は、本発明の範囲を逸脱せずに多数の異なる方法にて組み合わせることができることが更に明らかである。本発明は、特定型式の冷却剤による冷却にのみ限定されず、二次的な冷却剤が上述した方法にて主軸の壁を通じて交換され、次に、主軸内の熱交換器を通じて流れ、一次的冷却剤が冷却される弁ディスクを冷却する働きをする弁をも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による弁の1つの実施の形態の軸方向断面図である。
【図2】本発明による弁の別の実施の形態の部分断面図である。
【図3】図2の線III−IIIに沿った弁の部分断面図である。
【図4】図2の線III−IIIに沿った弁の実施の形態の部分断面図である。
【図5】図2の線III−IIIに沿った弁の別の実施の形態の部分断面図である。
【図6】図2の弁の1つの実施の形態の細部を示す線III−IIIに沿った部分断面図である。
【図7】弁の他の実施の形態の図4に対応する図である。
【図8】弁の他の実施の形態の図5に対応する図である。
【図9】図4に図示した位置に対応して弁主軸が弁ハウジング内にて回転した、図2の線IX−IXに沿った弁の部分断面図である。
【符号の説明】
1 排気弁 2 主軸
3 主軸ガイド 4 弁ディスク
5 底部片 6 排気弁ハウジング
7、8 着座面 9 通路
10 インペラホイール 11 アクチュエータ
12 ハウジング 13 液圧ピストン
14 空圧ピストン 15 ハウジング
16、17 冷却剤チャンバ 18 冷却剤供給導管
19 冷却剤排出導管 20 主軸のシール
21 ハウジング/ガイド 22 インジケータ穴
23、24、25、26 半径方向穴
27 軸方向穴 28、29、30、31 通路
32 挿入体 33 プラグ
34 冷却通路/環状通路 35、36、37、38 通路
39 リング 40、41、42、43 四半部分
44、45 半径方向穴 46、47 通路
48、49 壁 50、51、52、53 冷却剤チャンバ
54 シリンダ 55、56、57 半径方向穴
Claims (14)
- 主軸ガイド(3、21)内に、軸方向に変位可能に軸支され且つその一端に弁ディスク(4)を有する主軸(2)を備え、該主軸(2)が弁ディスク(4)に形成された冷却剤用キャビティと連通する少なくとも1つの冷却剤通路(28、29、30、31、46、47)を有する内燃機関用の弁(1)であって、冷却剤チャンバ(16、17、50、51、52、53)を有し、該冷却剤チャンバの少なくとも1つが冷却剤供給口と連通し、更に、前記冷却剤チャンバの少なくとも1つが冷却剤排出口と連通し、前記主軸の壁が前記冷却剤チャンバと主軸(2)に形成された前記少なくとも1つの冷却剤通路との間にて冷却剤を交換する孔(23、24、25、26、44、45、55、56、57)を有する、内燃機関用の弁にして、前記主軸の壁の孔(23、24、25、26、44、45、55、56、57)が、主軸(2)の軸方向において互いに等しいか又は互いに近い高さに配置され、前記冷却剤チャンバ(16、17、50、51、52、53)が、軸方向において互いに等しい高さに配置され且つ主軸(2)の周方向において互いに分離され、前記主軸の壁の孔(23、24、25、26、44、45、55、56、57)の主軸(2)の周方向における長さが、2つの冷却剤チャンバ(16、17;50、51、52、53)を仕切る壁(48、49)の同方向の長さよりも短いか又は等しい長さを有することを特徴とする、弁(1)。
- 請求項1に記載の弁(1)にして、主軸(2)の周方向における前記主軸の壁の孔(23、24、25、26、44、45、55、56、57)間の距離が、前記主軸(2)の周方向における冷却剤チャンバ(16、17、50、51、52、53)の長さよりも短いことを特徴とする、弁。
- 請求項1乃至2の何れかに記載の弁(1)にして、前記主軸の壁の孔(23、24、25、26、44、45、55、56、57)の各々が、前記主軸の個々の冷却剤通路(28、29、30、31、46、47)と連通していることを特徴とする、弁。
- 請求項3に記載の弁(1)にして、前記個々の冷却剤通路(28、29、30、31、46、47)が、互いに組み合わせられて弁ディスク(4)内に伸長する単一の軸方向穴(27)となっていることを特徴とする、弁。
- 請求項1又は2の何れかに記載の弁(1)にして、前記主軸(2)が、前記単一の軸方向穴(27)を有し、該軸方向穴内に、前記主軸の壁の孔(23、24、25、26、44、45、55、56、57)の全てが開放し、また、前記軸方向穴(27)が、弁ディスク(4)の前記冷却剤用キャビティ内へと伸長していることを特徴とする、弁。
- 請求項5に記載の弁(1)にして、案内板装置、可能であれば、案内板装置としての、前記軸方向穴(27)と同軸状の円筒状本体(54)が、前記主軸の壁の孔(23、24、25、26、44、45、55、56、57)を通る冷却剤の流れを偏向させ得るように、前記主軸の壁の孔(23、24、25、26、44、45、55、56、57)の間にて前記主軸(2)の前記軸方向穴(27)内に配置されていることを特徴とする、弁。
- 請求項1乃至6の何れかに記載の弁(1)にして、前記主軸の壁の孔(23、24、25、26、44、45、55、56、57)が、主軸(2)の半径に対して鋭角を形成している軸線を有する穴によって構成されることを特徴とする、弁。
- 請求項3に記載の弁(1)にして、個々の前記冷却剤通路(28、29、30、31、46、47)が弁ディスク(4)まで伸長し、該弁ディスクにおいて、該冷却剤通路が、弁ディスク(4)内の冷却剤のキャビティと連通することを特徴とする、弁。
- 請求項3又は8に記載の弁(1)にして、前記弁ディスク(4)が、該弁ディスク(4)の着座面(7)にならった環状の冷却通路(34)を有し、前記主軸(2)における別個の前記冷却剤通路(28、29、30、31、46、47)の各々が、前記弁ディスク(4)内にて外方に伸長する通路(35、36、37、38)によって環状の冷却通路(34)と連通し、これらの通路(35、36、37、38)は、周方向において均一に隔てられていることを特徴とする、弁。
- 請求項9に記載の弁(1)にして、前記主軸の壁の孔(23、24、25、26、44、45、55、56、57)が、前記主軸(2)の周方向に均一に隔てられた4つの孔(23、24、25、26)によって形成され、前記冷却剤チャンバ(16、17、50、51、52、53)が、前記主軸(2)に対して互いに実質的に直径方向に対向するように配置された2つのチャンバ(16、17)により形成されていることとを特徴とする、弁。
- 請求項10に記載の弁(1)にして、前記主軸(2)内の冷却剤通路(28、29、30、31、46、47)が、その内部の前記軸方向穴(27)内において長い仕切り部材(32)によって分離されて形成されており、該長い仕切り部材は、十字形状の断面を有し且つその長手方向縁部が前記軸方向穴(27)の壁に向けて密封するように、該軸方向穴(27)内に挿入されることを特徴とする、弁。
- 請求項1乃至10の何れかに記載の弁(1)にして、前記弁ディスク(4)が、該弁ディスク(4)の着座面(7)付近の領域まで伸長し且つ前記主軸(2)を通じて前記主軸の壁の孔(23、24、25、26、44、45、55、56、57)の全てと連通する単一の連続的なキャビティを有することを特徴とする、弁。
- 請求項1乃至12の何れかに記載の弁(1)にして、弁(1)には、例えば、動翼輪(10)のような、前記主軸(2)の回転手段が設けられていることを特徴とする、弁。
- 主軸ガイド(3、21)内に、軸方向に変位可能に軸支され且つその一端に弁ディスク(4)を有する主軸(2)を備え、該主軸(2)が弁ディスク(4)に形成された冷却剤用キャビティと連通する少なくとも1つの冷却剤通路(28、29、30、31、46、47)を有する内燃機関用の弁(1)であって、冷却剤チャンバ(16、17、50、51、52、53)を有し、該冷却剤チャンバの少なくとも1つが冷却剤供給口と連通し、更に、前記冷却剤チャンバの少なくとも1つが冷却剤排出口と連通し、前記主軸の壁が前記冷却剤チャンバと主軸(2)に形成された前記少なくとも1つの冷却剤通路との間にて冷却剤を交換する孔(23、24、25、26、44、45、55、56、57)を有し、前記主軸の壁の孔(23、24、25、26、44、45、55、56、57)が、主軸(2)の軸方向において互いに等しいか又は互いに近い高さに配置され、前記冷却剤チャンバ(16、17、50、51、52、53)が、軸方向において互いに等しい高さに配置され且つ主軸(2)の周方向において互いに分離され、前記主軸の壁の孔(23、24、25、26、44、45、55、56、57)の主軸(2)の周方向における長さが、2つの冷却剤チャンバ(16、17;50、51、52、53)を仕切る壁(48、49)の同方向の長さよりも短いか又は等しい長さを有する内燃機関用の弁(1)において、エンジンの作動中、弁ディスクを冷却するため、冷却剤が、前記弁の主軸(2)の前記1つ以上の冷却剤通路(28、29、30、31、46、47)を通じて前記弁ディスク(4)に供給され、また、前記主軸(2)内の前記1つ以上の冷却剤通路(28、29、30、31、46、47)を通じて前記弁ディスク(4)から排出されるようにして、弁(1)を冷却する方法において、
冷却剤が、1つ以上の前記冷却剤チャンバ(16、17、50、51、52、53)から前記主軸の壁の孔(23、24、25、26、44、45、55、56、57)に供給され、また、該主軸の壁の孔から1つ以上の前記冷却剤チャンバ(16、17、50、51、52、53)に運ばれ、前記主軸の壁の孔(23、24、25、26、44、45、55、56、57)が、前記主軸(2)の回転により前記冷却剤チャンバ(16、17、50、51、52、53)を通過するようにし、前記主軸(2)内の個々の前記冷却剤通路(28、29、30、31、46、47)内の冷却剤が交互に前記弁ディスク(4)内に流れ且つ弁ディスク(4)から流れ出るようにしたことを特徴とする方法。
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