JP7484688B2 - 軸受装置の冷却構造 - Google Patents
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Description
(モータ1の構成)
図1に示すように、モータ1は、ハウジング10と、ハウジング10の内部に収容されるステータ50と、ステータ50の内周側に配置されるロータ60とを備えている。ロータ60は、回転軸としてのシャフト70を備えている。ハウジング10の内部には、シャフト70を回転可能に支持する空気軸受としての2つのラジアル軸受120と、2つのスラスト軸受130とが設けられている。本実施形態の軸受装置2は、シャフト70と、2つのラジアル軸受120とを備えている。ラジアル軸受120は、軸受の一例である。
図1及び図2に示すように、ハウジング10は、ステータ50が収容される筒状のハウジング本体20と、ハウジング本体20の軸線方向における一端に固定される第1カバー30と、ハウジング本体20の軸線方向における他端に固定される第2カバー40とを備えている。ハウジング本体20、第1カバー30、及び第2カバー40は、例えば、金属材料により形成されている。
ハウジング本体20は、軸線方向における一端及び他端からそれぞれ外周側に突出する第1フランジ21及び第2フランジ22を有している。第1フランジ21及び第2フランジ22は、ハウジング本体20の全周にわたって設けられている。
第1カバー30は、2つのラジアル軸受120の他方を収容する円筒状のラジアル軸受収容部31と、ラジアル軸受収容部31から外周側に突出するフランジ35とを有している。フランジ35は、ラジアル軸受収容部31の軸線方向における途中の部分から突出している。フランジ35は、ハウジング本体20の第1フランジ21に固定されている。
第2カバー40は、シャフト70における出力軸97とは反対側の端部を収容する円筒状の収容部41と、収容部41から外周側に突出するフランジ43とを有している。フランジ43は、ハウジング本体20の第2フランジ22に固定されている。
収容部41には、ハウジング10の外部に空気を排出する排出口42が設けられている。排出口42は、収容部41を軸線方向に貫通している。排出口42の軸線とシャフト70の軸線とは一致している。すなわち、第1カバー30の挿入孔32の軸線と、第2カバー40の排出口42の軸線とは一致している。
図1に示すように、ステータ50は、中心孔51を有する筒状のステータコア52と、ステータコア52に巻回されたコイル54とを備えている。ステータコア52は、図示しない複数の鋼板が積層されることにより構成されている。ステータコア52は、例えば、ハウジング本体20に焼き嵌めされることによりハウジング本体20に対して固定されている。すなわち、ハウジング本体20の外周面は、ステータ収容部23の内周面に接触している。
(ロータ60の構成)
ロータ60は、シャフト70と、シャフト70の外周面に配置される筒状の永久磁石61と、永久磁石61を外周側から保持する筒状のスリーブ62とを備えている。
シャフト70は、ステータコア52の中心孔51に挿入されるシャフト本体80と、シャフト本体80の両端に固定される第1固定部90A及び第2固定部90Bとを有している。第1固定部90A及び第2固定部90Bは、2つのラジアル軸受120の各々によって支持される部分である。
シャフト本体80は、円柱状をなす柱状部81と、柱状部81の軸線方向における両端から突出した2つの雄ねじ部82とを有している。永久磁石61は、柱状部81の外周面に配置されている。
次に、第1固定部90A及び第2固定部90Bの構造について説明する。第1固定部90A及び第2固定部90Bは、共通の構造を有している。このため、以下では、第2固定部90Bにおける第1固定部90Aと共通の構造を有する部分については、第1固定部90Aと同一の符号を付すことでその説明を省略することがある。
大径部92には、柱状部81の軸線方向における端部が収容されている。
図1及び図3に示すように、軸受装置2は、空気を導入路71の各々に向けて案内する2つの案内部材100を備えている。2つの案内部材100は、シャフト70の外周面、より詳しくは、第1固定部90A及び第2固定部90Bの窪み部96の各々の外周面に取り付けられている。案内部材100は、例えば、金属材料により形成されている。
筒状部101の軸線方向における両端には、外周側に向けて張り出した2つの張り出し部105が設けられている。張り出し部105は、筒状部101の全周にわたって設けられている。2つの張り出し部105の一方は、軸線方向において対向部94に接触している。2つの張り出し部105の他方は、軸線方向においてスリーブ62に接触している。
案内突起103は、前方に向かって開口して空気を取り込む取込口104を有している。案内突起103は、導入路71の開口の縁を取り囲むとともに当該開口を外周側から覆うように構成されている。シャフト70の径方向から視たときに、案内突起103と、導入路71の開口とは重なっている。
(モータ1の駆動態様)
次に、モータ1の駆動態様について説明する。
同図に矢印にて示すように、第2固定部90Bの排出路72から排出された空気は、第2固定部90Bとラジアル軸受120との隙間を通じて、縮径部24の内部と、第2カバー40の内部とに向かって流れる。
シャフト70の回転に伴ってシャフト70の周りの空気が案内突起103に衝突することにより、導入路71に向けて空気が案内される。このため、導入路71に空気が導入されやすくなる。そして、同空気は、排出路72からラジアル軸受120に向けて排出される。
(1)軸受装置2の冷却構造は、シャフト70と、シャフト70を回転可能に支持するラジアル軸受120とを備える。シャフト70は、シャフト70の外周面に開口するとともに、シャフト70の内部に空気を導入する導入路71と、シャフト70の外周面に開口するとともに、ラジアル軸受120に向けて空気を排出する排出路72とを有する。シャフト70には、導入路71の開口の後方においてシャフト70の外周側に向かって突出するとともに、空気を導入路71に向けて案内する案内突起103が設けられている。
(5)シャフト70は、複数の導入路71と、複数の排出路72と、複数の導入路71と複数の排出路72とを連通する単一の連通路73とを有している。
こうした空気軸受においては、空気が圧縮されることで温度上昇しやすい。この点において、上記構成によれば、対向部94の外周面にラジアル軸受120の内周面を指向する排出路72が設けられている。このため、空気軸受において動圧が発生する部分を冷却することができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・導入路71の数と排出路72の数は、適宜変更できる。なお、排出路72を複数設ける場合には、均一な空気膜を形成する観点から、シャフト70の周方向に等間隔に設けることが好ましい。
・シャフト70から、窪み部96を省略することができる。この場合、案内部材100の全体がシャフト70の外周面よりも外周側に位置する。
・案内突起103は、導入路71の開口の周縁を取り囲むとともに当該開口をシャフト70の外周側から覆うものでなくてもよい。すなわち、案内突起103は、導入路71の開口の後方において外周側に向かって突出するものであってもよい。この場合、シャフト70の径方向から視たときに、案内突起103と、導入路71の開口とは重なっていなくてもよい。
2…軸受装置
10…ハウジング
20…ハウジング本体
30…第1カバー
40…第2カバー
50…ステータ
52…ステータコア
54…コイル
60…ロータ
61…永久磁石
62…スリーブ
70…シャフト
71…導入路
72…排出路
73…連通路
94…対向部
95…動圧発生溝
95a…傾斜溝
95b…合流部
96…窪み部
100…案内部材
101…筒状部
102…貫通孔
103…案内突起
104…取込口
120…ラジアル軸受(軸受)
150…転がり軸受(軸受)
Claims (8)
- シャフトと、前記シャフトを回転可能に支持する軸受と、を備える軸受装置に適用され、当該軸受装置を冷却する構造であって、
前記シャフトは、
前記シャフトの外周面に開口するとともに、前記シャフトの内部に空気を導入する導入路と、
前記シャフトの外周面に開口するとともに、前記軸受に向けて前記空気を排出する排出路と、
前記シャフトの軸線方向に互いに間隔をおいて設けられ、前記軸受に対向する複数の対向部と、を有し、
前記シャフトには、前記対向部の外周面よりも内周側に窪んだ窪み部が設けられており、
前記シャフトの回転方向の前方及び後方をそれぞれ単に前方及び後方とするとき、
前記シャフトの外周面に取り付けられ、前記空気を前記導入路に向けて案内する案内部材を備え、
前記案内部材は、
前記シャフトの外周面に取り付けられる筒状部と、
前記筒状部の外周面を貫通するとともに前記導入路に連通する貫通孔と、
前記貫通孔の後方の縁から前記シャフトの外周側に突出するとともに、前記空気を前記導入路に向けて案内する案内突起と、を有し、
前記案内部材の全体は、前記窪み部に設けられている、
軸受装置の冷却構造。 - シャフトと、前記シャフトを回転可能に支持する軸受と、を備える軸受装置に適用され、当該軸受装置を冷却する構造であって、
前記シャフトは、
前記シャフトの外周面に開口するとともに、前記シャフトの内部に空気を導入する導入路と、
前記シャフトの外周面に開口するとともに、前記軸受に向けて前記空気を排出する排出路と、
前記軸受に対向する対向部と、を有し、
前記シャフトの回転方向の前方及び後方をそれぞれ単に前方及び後方とするとき、
前記シャフトには、前記導入路の開口の後方において前記シャフトの外周側に向かって突出するとともに、前記空気を前記導入路に向けて案内する案内突起が設けられており、
前記軸受は、前記対向部の外周面に接触した状態で前記シャフトを回転可能に支持する転がり軸受であり、
前記排出路は、前記シャフトにおける前記対向部に隣り合う部分の外周面に開口するとともに前記軸受を指向している、
軸受装置の冷却構造。 - 前記対向部の外周面及び前記軸受の内周面のどちらか一方には、前記対向部の外周面と前記軸受の内周面との間に動圧を発生させる複数の動圧発生溝が形成されており、
前記排出路は、前記対向部の外周面に開口するとともに前記軸受の内周面を指向している、
請求項1に記載の軸受装置の冷却構造。 - 前記動圧発生溝は、前記対向部の外周面に形成されており、
前記動圧発生溝は、前方ほど互いに離間するように前記回転方向に対して傾斜して延びる2つの傾斜溝と、前記2つの傾斜溝が合流する合流部と、を有し、
前記排出路は、前記対向部の外周面における前記合流部を含む部分に開口している、
請求項3に記載の軸受装置の冷却構造。 - 前記シャフトの外周面に取り付けられ、前記空気を前記導入路に向けて案内する案内部材を備え、
前記案内部材は、
前記シャフトの外周面に取り付けられる筒状部と、
前記筒状部の外周面を貫通するとともに前記導入路に連通する貫通孔と、
前記貫通孔の後方の縁から外周側に突出する前記案内突起と、を有している、
請求項2に記載の軸受装置の冷却構造。 - 前記シャフトは、前記シャフトの軸線方向に互いに間隔をおいて設けられた複数の前記対向部を有し、
前記シャフトには、前記対向部の外周面よりも内周側に窪んだ窪み部が設けられており、
前記案内部材の全体は、前記窪み部に設けられている、
請求項5に記載の軸受装置の冷却構造。 - 前記案内突起は、前方に向かって開口して前記空気を取り込む取込口を有し、前記導入路の開口の縁を取り囲むとともに当該開口を前記シャフトの外周側から覆うように構成されている、
請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の軸受装置の冷却構造。 - 前記シャフトは、
複数の前記導入路と、
複数の前記排出路と、
複数の前記導入路と複数の前記排出路とを連通する単一の連通路と、を有している、
請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の軸受装置の冷却構造。
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