JPH105809A - 熱延鋼帯の調質圧延方法 - Google Patents

熱延鋼帯の調質圧延方法

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JPH105809A
JPH105809A JP8164596A JP16459696A JPH105809A JP H105809 A JPH105809 A JP H105809A JP 8164596 A JP8164596 A JP 8164596A JP 16459696 A JP16459696 A JP 16459696A JP H105809 A JPH105809 A JP H105809A
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JP
Japan
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rolled steel
steel strip
hot
temper rolling
rolling
Prior art date
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Pending
Application number
JP8164596A
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English (en)
Inventor
Yoshihide Ishii
▲吉▼秀 石井
Kazuyuki Ishioka
計幸 石岡
Kunikazu Tomita
邦和 冨田
Takeshi Fujita
毅 藤田
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高張力鋼や高炭素鋼のような硬質鋼からなる
熱延鋼帯に対する調質圧延を、生産性高く能率的に行
う。 【解決手段】 35Kgf/mm2 以上の降伏強度を有する熱
延鋼帯に対し、60〜120℃の温間域において、0.
1s-1以上の歪み速度によって調質圧延を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、降伏強度が35
Kgf/mm2 以上の高張力鋼または高炭素鋼からなる熱延鋼
板の調質圧延方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延機によって連続的に熱間圧延さ
れた熱延鋼帯は、圧延されたままの状態では十分に平坦
でない場合がある。そこで、熱延鋼帯を、スキンパスミ
ルにより調質圧延して、その平坦度を矯正し、所定の平
坦度を有する熱延鋼帯とすることが行われている。
【0003】調質圧延は、従来、熱間圧延された熱延鋼
帯を常温まで冷却した後、常温の熱延鋼帯に対し、スキ
ンパスミルによって圧下率1%前後の軽圧下を施すこと
により行われている。この調質圧延によって熱延鋼帯は
一様に伸ばされ、所定の平坦度が得られるとともに、降
伏点伸び、引張り強さ、伸び等の機械的性質、および、
鋼帯の表面粗度などの性状も改善される。
【0004】上述したように、熱延鋼帯の調質圧延は、
従来常温で行われているので、調質圧延作業能率の向上
のために、圧延速度を速めると、鋼帯の形状矯正能力が
著しく低下する。従って、従来、調質圧延の作業能率向
上は困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近時、鋼板の高付加価
値化に伴って、高張力鋼や高炭素鋼に代表される硬質鋼
からなる熱延鋼帯の需要が増加している。このような硬
質鋼からなる熱延鋼帯をスキンパスミルによって調質圧
延する場合、硬質のために鋼帯の形状矯正能力が低く、
従って、調質圧延の作業能率低下が避けられず、生産性
および経済的観点から問題を有している。
【0006】従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決し、高張力鋼や高炭素鋼に代表される硬質鋼から
なる熱延鋼帯に対する調質圧延を、軟質鋼からなる熱延
鋼帯と同様の生産性で、能率的且つ経済的に行うことが
できる方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
観点から、硬質鋼からなる熱延鋼帯に対する調質圧延
を、軟質鋼からなる熱延鋼帯と同様の生産性で、能率的
且つ経済的に行い得る方法を開発すべく、鋭意研究を重
ねた。その結果、硬質鋼からなる熱延鋼帯に対する調質
圧延を、所定温度の温間域において、所定の歪み速度に
よって行えば、軟質鋼からなる熱延鋼帯と同様の作業能
率で調質圧延を行い得ることを知見した。
【0008】この発明は、上記知見に基づいてなされた
ものであって、35Kgf/mm2 以上の降伏強度を有する熱
延鋼帯に対し、60〜120℃の温間域において0.1
-1以上の歪み速度により調質圧延を施すことに特徴を
有するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】調質圧延において、熱延鋼帯に対
する形状矯正の良否は、スキンパス伸長率と対応してお
り、硬質鋼からなる熱延鋼帯に対する形状矯正を、軟質
鋼からなる熱延鋼帯と同じように行うためには、スキン
パス伸長率を0.4%以上とすることが必要である。
【0010】スキンパス作業能率は、スキンパス伸長率
を0.4%以上に確保することができた形状矯正の条件
(即ちライン速度およびスキンパス調質圧延荷重)での
生産量である。なお、スキンパス伸長率は、スキンパス
調質圧延荷重が高く、ライン速度が低いほど増加する。
【0011】この発明においては、35Kgf/mm2 以上の
降伏強度を有する硬質熱延鋼帯に対する調質圧延を、圧
延負荷が著しく緩和される60〜120℃の温間域にお
いて、0.1s-1以上の歪み速度により行うものであ
る。
【0012】調質圧延温度が60℃未満では、圧延負荷
を緩和することができず、作業能率を向上させることが
できない。一方、調質圧延温度が120℃を超えると、
作業能率の向上効果が飽和する上、操業の安全性および
設備の保護の観点から問題が生ずる。
【0013】調質圧延における歪み速度が0.1s-1
満の範囲では、調質圧延温度が60℃以上であっても、
歪み速度の増大と共にスキンパス伸長率が著しく低下
し、本来の目的である形状矯正が困難になり、あわせて
作業能率を向上させることができない。これに対し、6
0℃以上の温度で且つ0.1s-1以上の歪み速度によっ
て調質圧延を行うときには、圧延負荷は緩和され、スキ
ンパス伸長率の低下の割合も緩やかになり、形状矯正能
力が改善されて、スキンパス作業能率即ち生産性を著し
く向上させることができる。なお、歪み速度の上限は、
作業能率向上効果の飽和、設備の操業能力等の観点から
限界がある。
【0014】この発明の方法において、対象とする熱延
鋼板は、常温で調質圧延を施す場合における、作業能率
および形状矯正能力が悪く、温間域で操業することによ
り生産性が向上する、35Kgf/mm2 以上の降伏強度を有
する硬質鋼からなる熱延鋼板である。
【0015】
【実施例】次に、この発明の方法を、実施例に基づいて
説明する。 〔実施例1〕表1に示す化学成分組成を有する、引張り
強さが50Kgf/mm2 、60Kgf/mm2および70Kgf/mm2
の3種類のスラブを熱間圧延して熱延鋼帯とし、供試材
No.1〜3を調製した。供試材No. 1〜3の常温引張り
試験結果を表2に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】得られた供試材No. 1〜3を、30〜10
0℃の範囲の各種温度まで冷却し、上記各種温度の供試
材を、3.8s-1の歪み速度で調質圧延を施した。図1
に、上記により調質圧延を施した供試材の温度と、その
ときのスキンパス作業能率との関係をグラフによって示
す。
【0019】図1から明らかなように、60℃以上の温
度で調質圧延した供試材のスキンパス作業能率は、60
℃未満の温度で調質圧延を施した供試材に比べ、何れの
引張り強さの場合でも向上しており、例えば、供試材N
o. 2の場合、調質圧延温度が50℃の場合のスキンパ
ス作業能率は22.3Ton/Hrであるのに対し、調質圧延
温度が80℃の場合のスキンパス作業能率は46.2To
n/Hrであり、調質圧延温度が100℃の場合のスキンパ
ス作業能率は53.8Ton/Hrであった。 〔実施例2〕表1に示す、引張り強さ60Kgf/mm2 の供
試材No. 2の熱延鋼帯を、50℃、80℃および100
℃の各温度まで冷却し、上記各温度の熱延鋼帯に対し、
スキンパス調質圧延率および圧延速度を調整することに
より調質圧延歪み速度を変化させて調質圧延を施した。
図2に、そのときの調質圧延歪み速度(s-1)とスキン
パス作業能率との関係をグラフによって示す。図2から
明らかなように、調質圧延の歪み速度を0.1s-1以上
とすることにより、スキンパス作業能率を大幅に向上さ
せることができた。 〔実施例3〕表1に示す、引張り強さが50Kgf/mm2
60Kgf/mm2 および70Kgf/mm2 の供試材No. 1、2、
3の熱延鋼帯を各々80℃の温度に冷却し、80℃の温
度の熱延鋼帯に対し、歪み速度を変化させて調質圧延を
施した。図3に、調質圧延歪み速度(s-1)とスキンパ
ス作業能率との関係をグラフによって示す。
【0020】図3から明らかなように、調質圧延の歪み
速度を0.1s-1以上とすることにより、スキンパス作
業能率を大幅に向上させることができた。なお、上記各
実施例においては、いづれもスキンパス伸長率が0.5
〜0.6%の条件で形状矯正を行った。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
高張力鋼や高炭素鋼に代表される硬質鋼からなる熱延鋼
帯に対する調質圧延を、生産性高く効率的に行うことが
できる、工業上有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼帯温度とスキンパス作業能率との関係を示す
グラフである。
【図2】調質圧延の歪み速度とスキンパス作業能率との
関係を示すグラフである。
【図3】調質圧延の歪み速度とスキンパス作業能率との
関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 毅 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 35Kgf/mm2 以上の降伏強度を有する熱
    延鋼帯に対し、60〜120℃の温間域において、0.
    1s-1以上の歪み速度により調質圧延を施すことを特徴
    とする、熱延鋼帯の調質圧延方法。
JP8164596A 1996-06-25 1996-06-25 熱延鋼帯の調質圧延方法 Pending JPH105809A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008075603A1 (ja) 2006-12-18 2008-06-26 Jfe Steel Corporation 鋼帯の調質圧延方法および高張力冷延鋼板の製造方法
US10086418B2 (en) 2012-12-21 2018-10-02 Posco Shape-correcting and rolling method and shape-correcting device for high-strength steel

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US8322178B2 (en) 2006-12-18 2012-12-04 Jfe Steel Corporation Method for performing temper rolling on steel strip and method for manufacturing high tensile-strength cold rolled steel sheet
US10086418B2 (en) 2012-12-21 2018-10-02 Posco Shape-correcting and rolling method and shape-correcting device for high-strength steel

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