JPH105595A - 排ガス浄化用触媒とその製造方法 - Google Patents
排ガス浄化用触媒とその製造方法Info
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- JPH105595A JPH105595A JP8162618A JP16261896A JPH105595A JP H105595 A JPH105595 A JP H105595A JP 8162618 A JP8162618 A JP 8162618A JP 16261896 A JP16261896 A JP 16261896A JP H105595 A JPH105595 A JP H105595A
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- Japan
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- catalyst
- acid
- exhaust gas
- component
- zeolite
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- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低温活性と耐久性に優れた実用的な触媒とそ
の製造方法を提供すること。 【解決手段】 Cu成分を含有したゼオライトを主成分
とした耐火性無機物が、耐火性ハニカム状モノリス担体
上にコーティングされて成る排ガス浄化用触媒を製造す
る方法であって、該ゼオライトに、クエン酸、リンゴ
酸、シュウ酸、酒石酸、ピロメリト酸、コハク酸等のポ
リカルボン酸から選ばれた一種以上の有機酸を担持する
工程(a)を含み、該工程(a)において、アンモニア
(NH3 )と該有機酸を含有する溶液を用い、次いで、
該ゼオライトにCu成分を担持する工程(b)におい
て、NH3 とCu成分を含む溶液を用いた。
の製造方法を提供すること。 【解決手段】 Cu成分を含有したゼオライトを主成分
とした耐火性無機物が、耐火性ハニカム状モノリス担体
上にコーティングされて成る排ガス浄化用触媒を製造す
る方法であって、該ゼオライトに、クエン酸、リンゴ
酸、シュウ酸、酒石酸、ピロメリト酸、コハク酸等のポ
リカルボン酸から選ばれた一種以上の有機酸を担持する
工程(a)を含み、該工程(a)において、アンモニア
(NH3 )と該有機酸を含有する溶液を用い、次いで、
該ゼオライトにCu成分を担持する工程(b)におい
て、NH3 とCu成分を含む溶液を用いた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車エンジン等の
内燃機関や各種燃焼器等からの排ガスを浄化するための
触媒に係り、特に低温活性と耐久性に優れた排ガス浄化
用触媒とその製法に関する。
内燃機関や各種燃焼器等からの排ガスを浄化するための
触媒に係り、特に低温活性と耐久性に優れた排ガス浄化
用触媒とその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種金属を多孔質結晶性アルミノ
ケイ酸塩(以下、ゼオライトという)に担持して得られ
る触媒は、様々な分野で幅広く使用されている。さら
に、この触媒系は、酸素の含有率の高い排ガス中におい
ても、炭化水素類存在下でNOxを浄化できるという顕
著な能力があることで注目されている。特に、金属とし
て銅(Cu)を担持したCu−ゼオライト触媒は活性が
高く、高流速ガス条件下、比較的幅広い温度範囲におい
ても優れたNOx浄化性能を有している。このため、自
動車のような極めて限られた空間しか持たない移動発生
源や定置型の自家発電用エンジン等からの排ガス浄化に
大きな期待が掛けられている。
ケイ酸塩(以下、ゼオライトという)に担持して得られ
る触媒は、様々な分野で幅広く使用されている。さら
に、この触媒系は、酸素の含有率の高い排ガス中におい
ても、炭化水素類存在下でNOxを浄化できるという顕
著な能力があることで注目されている。特に、金属とし
て銅(Cu)を担持したCu−ゼオライト触媒は活性が
高く、高流速ガス条件下、比較的幅広い温度範囲におい
ても優れたNOx浄化性能を有している。このため、自
動車のような極めて限られた空間しか持たない移動発生
源や定置型の自家発電用エンジン等からの排ガス浄化に
大きな期待が掛けられている。
【0003】しかしながら、このCu−ゼオライト触媒
は、作動温度範囲が比較的幅広いとはいえ、低温活性は
未だ十分ではなく、実用化のためには、300℃以下の
低温域でのNOx浄化性能を大幅に高める必要がある。
そのために、幾つかの提案がなされている。例えば、ゼ
オライトにCuと貴金属成分を共担持させる方法やモノ
リス担体上に貴金属触媒層とCu−ゼオライト触媒層と
を分割して塗布する方法が提案されている。特開平1ー
127044号公報に記載の技術は、モノリス担体上に
酸化反応に有効である貴金属成分をアルミナに担持した
触媒層を設け、その上層にCu−ゼオライト触媒層を設
けた2層構造の触媒を提案している。特開平5ー688
88号公報に記載の技術も全く同様の提案である。これ
らの提案では、上層のCu−ゼオライト触媒層の温度を
下層の貴金属触媒層による排ガス中の共存還元性ガス成
分(一酸化炭素、炭化水素類)の酸化反応熱によって高
め、排ガス温度が低い状態からNOx浄化反応を円滑に
進行させる効果が主張されている。
は、作動温度範囲が比較的幅広いとはいえ、低温活性は
未だ十分ではなく、実用化のためには、300℃以下の
低温域でのNOx浄化性能を大幅に高める必要がある。
そのために、幾つかの提案がなされている。例えば、ゼ
オライトにCuと貴金属成分を共担持させる方法やモノ
リス担体上に貴金属触媒層とCu−ゼオライト触媒層と
を分割して塗布する方法が提案されている。特開平1ー
127044号公報に記載の技術は、モノリス担体上に
酸化反応に有効である貴金属成分をアルミナに担持した
触媒層を設け、その上層にCu−ゼオライト触媒層を設
けた2層構造の触媒を提案している。特開平5ー688
88号公報に記載の技術も全く同様の提案である。これ
らの提案では、上層のCu−ゼオライト触媒層の温度を
下層の貴金属触媒層による排ガス中の共存還元性ガス成
分(一酸化炭素、炭化水素類)の酸化反応熱によって高
め、排ガス温度が低い状態からNOx浄化反応を円滑に
進行させる効果が主張されている。
【0004】しかし、上記提案では触媒構造が複雑であ
るという難点に加え、触媒の耐久性が著しく損なわれる
という問題点がある。すなわち、下層での酸化反応熱が
上層のCu−ゼオライト触媒層の温度を高め、それが触
媒の劣化を促進させることは明白である。
るという難点に加え、触媒の耐久性が著しく損なわれる
という問題点がある。すなわち、下層での酸化反応熱が
上層のCu−ゼオライト触媒層の温度を高め、それが触
媒の劣化を促進させることは明白である。
【0005】特開平1ー31074号公報に記載の技術
では、ゼオライトにCuと貴金属成分を共存させる方法
を提案している。また、特開平5ー168939号公報
記載の技術では、貴金属成分を共存させたゼオライト触
媒層を第1層とし、その上に第2層としてジルコニア
(Zr)とCuを共存させたゼオライト触媒層を設けた
2層構造の触媒を提案している。これらの提案において
も、貴金属触媒部による酸化反応熱の影響は回避できな
い。さらには、貴金属成分に対してCuは触媒毒として
作用するため、共存した状態で長時問使用すると劣化が
著しく進むことが懸念される。この効果は、上記のよう
にCu−ゼオライト触媒と貴金属触媒を分割して別々の
層として塗布しても回避することは難しい。例えば、特
開平1−127044号公報記載の技術のように、上層
にCu−ゼオライト触媒層、下層に貴金属触媒を配した
2層触媒の場合でも、上層中のCuが下層に拡散して触
媒劣化を進める効果も無視できない。
では、ゼオライトにCuと貴金属成分を共存させる方法
を提案している。また、特開平5ー168939号公報
記載の技術では、貴金属成分を共存させたゼオライト触
媒層を第1層とし、その上に第2層としてジルコニア
(Zr)とCuを共存させたゼオライト触媒層を設けた
2層構造の触媒を提案している。これらの提案において
も、貴金属触媒部による酸化反応熱の影響は回避できな
い。さらには、貴金属成分に対してCuは触媒毒として
作用するため、共存した状態で長時問使用すると劣化が
著しく進むことが懸念される。この効果は、上記のよう
にCu−ゼオライト触媒と貴金属触媒を分割して別々の
層として塗布しても回避することは難しい。例えば、特
開平1−127044号公報記載の技術のように、上層
にCu−ゼオライト触媒層、下層に貴金属触媒を配した
2層触媒の場合でも、上層中のCuが下層に拡散して触
媒劣化を進める効果も無視できない。
【0006】以上のように、従来提案されていたCu−
ゼオライト触媒と貴金属触媒との組み合わせでは低温活
性はある程度の改善が期待できるものの、耐久性の面で
問題があり、実用化が困難である。
ゼオライト触媒と貴金属触媒との組み合わせでは低温活
性はある程度の改善が期待できるものの、耐久性の面で
問題があり、実用化が困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
触媒の問題点を解決し、低温活性と耐久性に優れた実用
的な触媒とその製造方法を提供することを目的とする。
触媒の問題点を解決し、低温活性と耐久性に優れた実用
的な触媒とその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、Cu成分を含
有したゼオライトを主成分とした耐火性無機物が、耐火
性ハニカム状モノリス担体上にコーティングされて成る
排ガス浄化用触媒を製造する方法を提案するものであっ
て、該ゼオライトに、クエン酸、リンゴ酸、シュウ酸、
酒石酸、ピロメリト酸、コハク酸等のポリカルボン酸か
ら選ばれた一種以上の有機酸を担持する工程(a)を含
み、該工程(a)において、アンモニア(NH3 )と該
有機酸を含有する溶液を用い、次いで、該ゼオライトに
Cu成分を担持する工程(b)において、NH3 とCu
成分を含む溶液を用いることにより、上記問題点を解決
することを目的とする。さらに、工程(a)と工程
(b)を単一の工程(c)とし、該ゼオライトに、該有
機酸とCu成分とを担持する該工程(c)において、N
H3 、該有機酸およびCu成分を含む溶液を用いること
によっても、同様の効果が得られる。以上のようにして
得られる本発明の触媒は、該ゼオライトの陽イオン交換
容量に対して120%以上の多量のCuを含有している
にもかかわらず、粉末X線回折法により酸化銅が検出さ
れないことから、活性成分であるCuがゼオライト中に
高分散担持されていることが大きな特徴である。
有したゼオライトを主成分とした耐火性無機物が、耐火
性ハニカム状モノリス担体上にコーティングされて成る
排ガス浄化用触媒を製造する方法を提案するものであっ
て、該ゼオライトに、クエン酸、リンゴ酸、シュウ酸、
酒石酸、ピロメリト酸、コハク酸等のポリカルボン酸か
ら選ばれた一種以上の有機酸を担持する工程(a)を含
み、該工程(a)において、アンモニア(NH3 )と該
有機酸を含有する溶液を用い、次いで、該ゼオライトに
Cu成分を担持する工程(b)において、NH3 とCu
成分を含む溶液を用いることにより、上記問題点を解決
することを目的とする。さらに、工程(a)と工程
(b)を単一の工程(c)とし、該ゼオライトに、該有
機酸とCu成分とを担持する該工程(c)において、N
H3 、該有機酸およびCu成分を含む溶液を用いること
によっても、同様の効果が得られる。以上のようにして
得られる本発明の触媒は、該ゼオライトの陽イオン交換
容量に対して120%以上の多量のCuを含有している
にもかかわらず、粉末X線回折法により酸化銅が検出さ
れないことから、活性成分であるCuがゼオライト中に
高分散担持されていることが大きな特徴である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに詳細
に説明する。
に説明する。
【0010】Cuーゼオライト触媒の低温活性を向上す
るために、貴金属触媒との組み合わせは有効な手段の1
つであるが、耐久性の問題が生じてしまい、実用化は困
難であった。本発明は、貴金属等他成分に頼らず、Cu
自体の活性向上方法を鋭意検討した結果得られたもので
ある。その詳細は明確ではないが、ポリカルボン酸が何
らかのゼオライト表面改質効果を有し、Cu成分の分散
性および安定性の向上を促す、さらにはCu成分に強く
配位し、Cuの凝集を阻害して高分散担持が可能となる
と考えられる。アンモニアの共存は、有機酸の作用を補
助するものと考えられる。
るために、貴金属触媒との組み合わせは有効な手段の1
つであるが、耐久性の問題が生じてしまい、実用化は困
難であった。本発明は、貴金属等他成分に頼らず、Cu
自体の活性向上方法を鋭意検討した結果得られたもので
ある。その詳細は明確ではないが、ポリカルボン酸が何
らかのゼオライト表面改質効果を有し、Cu成分の分散
性および安定性の向上を促す、さらにはCu成分に強く
配位し、Cuの凝集を阻害して高分散担持が可能となる
と考えられる。アンモニアの共存は、有機酸の作用を補
助するものと考えられる。
【0011】本発明で使用されるゼオライトのSiO2
/Al2 O3 のモル比は25〜55の範囲が有効であ
る。SiO2 /Al2 O3 のモル比が25未満になる
と、ゼオライトの安定性が不十分となり、Cuを十分安
定に担持することができず、低温活性と耐久性が低下す
る。モル比が55を超える場合には活性成分Cuの担持
量が少なくなり、低温活性が不十分となる。
/Al2 O3 のモル比は25〜55の範囲が有効であ
る。SiO2 /Al2 O3 のモル比が25未満になる
と、ゼオライトの安定性が不十分となり、Cuを十分安
定に担持することができず、低温活性と耐久性が低下す
る。モル比が55を超える場合には活性成分Cuの担持
量が少なくなり、低温活性が不十分となる。
【0012】本発明において用いられるゼオライトとし
ては、公知のものの中から適宜選択して使用することが
できるが、特に、ペンタシル型の一群のものが有効であ
る。このようなゼオライトとしては、例えば、モルデナ
イト、フェリェライト、ZSM5、ZSM11等があげ
られるが、この中ではZSM5が耐久性の面で好まし
い。また、用いるゼオライトは、水熱処理、再合成など
によって結晶性を良くしたり、安定化すると、より耐熱
性や耐久性の高い触媒が得られるので好ましい。
ては、公知のものの中から適宜選択して使用することが
できるが、特に、ペンタシル型の一群のものが有効であ
る。このようなゼオライトとしては、例えば、モルデナ
イト、フェリェライト、ZSM5、ZSM11等があげ
られるが、この中ではZSM5が耐久性の面で好まし
い。また、用いるゼオライトは、水熱処理、再合成など
によって結晶性を良くしたり、安定化すると、より耐熱
性や耐久性の高い触媒が得られるので好ましい。
【0013】本発明の排ガス浄化用触媒を得るに当たっ
て用いられるCu成分の原料としては、無機酸塩、酸化
物、有機酸塩、塩化物、炭酸塩、ナトリウム塩、アンモ
ニウム塩、アンミン錯化合物等の各種化合物を使用する
ことができる。
て用いられるCu成分の原料としては、無機酸塩、酸化
物、有機酸塩、塩化物、炭酸塩、ナトリウム塩、アンモ
ニウム塩、アンミン錯化合物等の各種化合物を使用する
ことができる。
【0014】本発明の触媒はハニカム形状で使用する。
通常、ハニカム状の各種モノリス担体に触媒粉をスラリ
ー状にし、塗布して用いる。このハニカム材料として
は、一般にコージェライト質のものがよく用いられる
が、これに限定されるものではなく、金属材料からなる
ハニカム担体を用いることもできるし、さらには触媒粉
末そのものをハニカム形状に成形することもできる。触
媒の形状をハニカム状とすることにより、触媒と排ガス
との接触面積が大きくなり、圧力損失も抑えられるた
め、激しい振動があり、かつ限られた狭い空間内で多量
の排ガスを処理することが要求される自動車用触媒とし
て用いる場合に極めて有利となる。
通常、ハニカム状の各種モノリス担体に触媒粉をスラリ
ー状にし、塗布して用いる。このハニカム材料として
は、一般にコージェライト質のものがよく用いられる
が、これに限定されるものではなく、金属材料からなる
ハニカム担体を用いることもできるし、さらには触媒粉
末そのものをハニカム形状に成形することもできる。触
媒の形状をハニカム状とすることにより、触媒と排ガス
との接触面積が大きくなり、圧力損失も抑えられるた
め、激しい振動があり、かつ限られた狭い空間内で多量
の排ガスを処理することが要求される自動車用触媒とし
て用いる場合に極めて有利となる。
【0015】以下、本発明を実施例によってさらに詳述
する。 (実施例1) (1)工程(a);クエン酸水溶液にNH3 水を滴下し
てpHを8.2とした溶液をSiO2 /Al2 O3 モル
比が約41のNH4型ZSM5の粉末に浸し、100℃
で24時間以上乾燥した後、さらに200℃で2時問乾
燥した。
する。 (実施例1) (1)工程(a);クエン酸水溶液にNH3 水を滴下し
てpHを8.2とした溶液をSiO2 /Al2 O3 モル
比が約41のNH4型ZSM5の粉末に浸し、100℃
で24時間以上乾燥した後、さらに200℃で2時問乾
燥した。
【0016】(2)工程(b);濃度0.1Mの硝酸銅
水溶液にアンモニア水を滴下して液pHを8.2とした
溶液に上記工程(a)で得られたZSM5粉末を添加し
て良く撹絆し、次いで濾過することにより固液を分離し
た。上記の撹絆・濾過操作を3回繰り返すことにより、
Cuをイオン交換担持したZSM5ゼォライト触媒ケー
キを得た。このケーキを乾燥機中、120℃で24時間
以上乾燥し、次いで電気炉を用い、大気雰囲気下500
℃で2時問焼成することにより、該ZSM5ゼオライト
に対して、陽イオン交換容量で180%に相当するCu
が担持されたCu−ZSM5触媒粉を得た。
水溶液にアンモニア水を滴下して液pHを8.2とした
溶液に上記工程(a)で得られたZSM5粉末を添加し
て良く撹絆し、次いで濾過することにより固液を分離し
た。上記の撹絆・濾過操作を3回繰り返すことにより、
Cuをイオン交換担持したZSM5ゼォライト触媒ケー
キを得た。このケーキを乾燥機中、120℃で24時間
以上乾燥し、次いで電気炉を用い、大気雰囲気下500
℃で2時問焼成することにより、該ZSM5ゼオライト
に対して、陽イオン交換容量で180%に相当するCu
が担持されたCu−ZSM5触媒粉を得た。
【0017】以上のようにして得られた触媒粉末とアル
ミナゾルおよび水とをボールミルポットに入れ、2時間
混合・粉砕してスラリー化した。アルミナゾルの添加量
は、Al2 O3 として、吸着水を除いたCu−ZSM5
触媒粉に対して12wt%であった。
ミナゾルおよび水とをボールミルポットに入れ、2時間
混合・粉砕してスラリー化した。アルミナゾルの添加量
は、Al2 O3 として、吸着水を除いたCu−ZSM5
触媒粉に対して12wt%であった。
【0018】以上のようにして得られたスラリーを、1
平方インチ断面当たり、約400個の流路を持つコージ
ェライト製ハニカム担体に塗布し、150℃で熱風乾燥
した後、450℃で1時問焼成することにより本発明に
なるハニカム状のCu‐ZSM5触媒(1)を得た。ハ
ニカム担体へのCuーZSM5触媒粉のコート量は約1
80g/Lであった。
平方インチ断面当たり、約400個の流路を持つコージ
ェライト製ハニカム担体に塗布し、150℃で熱風乾燥
した後、450℃で1時問焼成することにより本発明に
なるハニカム状のCu‐ZSM5触媒(1)を得た。ハ
ニカム担体へのCuーZSM5触媒粉のコート量は約1
80g/Lであった。
【0019】(実施例2) 工程(c);濃度0.12Mの酢酸銅水溶液にクエン酸
およびNH3 水を滴下して液pHを8.3とした溶液
に、実施例1と同じZSM5粉末を添加して良く撹絆
し、次いで濾過することにより固液を分離した。上記の
撹絆・濾過操作を3回繰り返すことにより、Cuをイオ
ン交換担持したZSM5ゼオライト触媒ケーキを得た。
以下実施例1と同様にしてハニカム触媒(2)を得た。
該ZSM5ゼオライトに対するCuの担持量は、陽イオ
ン交換容量で190%に相当するCu量であった。
およびNH3 水を滴下して液pHを8.3とした溶液
に、実施例1と同じZSM5粉末を添加して良く撹絆
し、次いで濾過することにより固液を分離した。上記の
撹絆・濾過操作を3回繰り返すことにより、Cuをイオ
ン交換担持したZSM5ゼオライト触媒ケーキを得た。
以下実施例1と同様にしてハニカム触媒(2)を得た。
該ZSM5ゼオライトに対するCuの担持量は、陽イオ
ン交換容量で190%に相当するCu量であった。
【0020】ここで比較例1について説明する。実施例
1の工程(a)を省いた他は同様にしてハニカム触媒
(3)を得た。該ZSM5ゼオライトに対するCuの担
持量は、陽イオン交換容量で160%に相当するCu量
であった。
1の工程(a)を省いた他は同様にしてハニカム触媒
(3)を得た。該ZSM5ゼオライトに対するCuの担
持量は、陽イオン交換容量で160%に相当するCu量
であった。
【0021】(触媒の粉末X線回折測定)実施例および
比較例で得られたCu−ZSM5の触媒粉のX線回折測
定を行い、d=2.3付近に現れるCuOのピークを観
測した。用いた装置および測定条件は以下の通りであ
る。 装置;(株)リガク製広角X線回折装置 測定方法;θ一2θ連続スキャン法 測定条件;(1)スキャン速度=1deg/min (2)サンプリングステップ=0.01deg (3)スリット幅;DS0.5、RS 0.3、SS0.5 (4)出力;電圧×電流=50kV×150mA (5)ターゲット;Cu(回転対陰極) (6)モノクロフィルター使用 (触媒性能試験例)エンジンの実ガスを用いた急速耐久
処理及び活性評価試験により、上記実施例および比較例
の触媒の急速耐久処理後のNOx浄化性能を検討した。
比較例で得られたCu−ZSM5の触媒粉のX線回折測
定を行い、d=2.3付近に現れるCuOのピークを観
測した。用いた装置および測定条件は以下の通りであ
る。 装置;(株)リガク製広角X線回折装置 測定方法;θ一2θ連続スキャン法 測定条件;(1)スキャン速度=1deg/min (2)サンプリングステップ=0.01deg (3)スリット幅;DS0.5、RS 0.3、SS0.5 (4)出力;電圧×電流=50kV×150mA (5)ターゲット;Cu(回転対陰極) (6)モノクロフィルター使用 (触媒性能試験例)エンジンの実ガスを用いた急速耐久
処理及び活性評価試験により、上記実施例および比較例
の触媒の急速耐久処理後のNOx浄化性能を検討した。
【0022】(1)活性評価条件 評価装置;エンジン実ガスを用いた固定床流通式装置 触媒容量;ハニカム状240cc ガス空間速度;約25000/h エンジン;直列6気筒2Lエンジン使用 平均空燃比(A/F);約22 燃料;無鉛レギュラーガソリン (2)急速耐久処理条件 触媒入口における排ガス温度;560℃ エンジン;V型6気筒3Lエンジン使用 平均空燃比(A/F);約14.6 燃料;無鉛レギュラーガソリン 処理時間;60時間 図1に、急速耐久処理前後の実施例および比較例の触媒
のNOx浄化性能を示す。NOx浄化性能は、Fres
h性能に関しては触媒入口温度300℃、耐久後に関し
ては触媒入口温度400℃における浄化率を示す。
のNOx浄化性能を示す。NOx浄化性能は、Fres
h性能に関しては触媒入口温度300℃、耐久後に関し
ては触媒入口温度400℃における浄化率を示す。
【0023】本発明になる触媒は、550℃を超える高
い温度での急速耐久処理後も高いNOx浄化性能を維持
しており、耐久性に優れている。
い温度での急速耐久処理後も高いNOx浄化性能を維持
しており、耐久性に優れている。
【0024】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明になる排ガス
浄化用触媒は、酸素を多く含む排ガス中のNOxを高効
率で浄化することができ、耐久性に優れているため、5
50℃を超える高い温度条件でも長時問使用することが
できる。
浄化用触媒は、酸素を多く含む排ガス中のNOxを高効
率で浄化することができ、耐久性に優れているため、5
50℃を超える高い温度条件でも長時問使用することが
できる。
【0025】本発明の排ガス浄化用触媒によれば、リー
ン・バーンエンジンを搭載した自動車排ガスからのNO
xを高効率で浄化可能となるため、環境汚染が少なく、
経済性(燃費)に優れた自動車を提供することができ
る。
ン・バーンエンジンを搭載した自動車排ガスからのNO
xを高効率で浄化可能となるため、環境汚染が少なく、
経済性(燃費)に優れた自動車を提供することができ
る。
【図1】本発明の実施例および比較例の性能試験結果を
示す図である。
示す図である。
なし
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/36 102A (72)発明者 金坂 浩行 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 河島 義実 千葉県袖ヶ浦市上泉1280番地 出光興産株 式会社内 (72)発明者 気仙 忠 千葉県袖ヶ浦市上泉1280番地 出光興産株 式会社内 (72)発明者 栗原 正人 千葉県袖ヶ浦市上泉1280番地 出光興産株 式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 銅(Cu)成分を含有した多孔質結晶性
アルミノケイ酸塩を主成分とした耐火性無機物が、耐火
性ハニカム状モノリス担体上にコーティングされて成る
排ガス浄化用触媒を製造する方法であって、 前記多孔質結晶性アルミノケイ酸塩に、クエン酸、リン
ゴ酸、シュウ酸、酒石酸、ピロメリト酸、コハク酸等の
ポリカルボン酸から選ばれた一種以上の有機酸を担持す
る工程(a)を含み、該工程(a)において、アンモニ
ア(NH3 )と該有機酸を含有する溶液を用い、次い
で、該多孔質結晶性アルミノケイ酸塩にCu成分を担持
する工程(b)において、NH3 とCu成分を含む溶液
を用いることを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方
法。 - 【請求項2】 請求項1における工程(a)と工程
(b)を単一の工程(c)とし、前記多孔質結晶性アル
ミノケイ酸塩に、該有機酸とCu成分とを担持する該工
程(c)において、NH3 、該有機酸およびCu成分を
含む溶液を用いることを特徴とする排ガス浄化用触媒の
製造方法。 - 【請求項3】 Cu成分を含有した多孔質結晶性アルミ
ノケイ酸塩を主成分とした耐火性無機物が、耐火性ハニ
カム状モノリス担体上にコーティングされて成る排ガス
浄化用触媒であって、 前記多孔質結晶性アルミノケイ酸塩の陽イオン交換容量
の120%以上のCuを含有し、かつ粉末X線回折法に
より酸化銅(CuO)が検出されないことを特徴とする
請求項1または2記載の方法で得られた排ガス浄化用触
媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8162618A JPH105595A (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | 排ガス浄化用触媒とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8162618A JPH105595A (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | 排ガス浄化用触媒とその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH105595A true JPH105595A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=15758038
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8162618A Pending JPH105595A (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | 排ガス浄化用触媒とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH105595A (ja) |
-
1996
- 1996-06-24 JP JP8162618A patent/JPH105595A/ja active Pending
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