JPH1054476A - 高耐久性電磁弁 - Google Patents

高耐久性電磁弁

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JPH1054476A
JPH1054476A JP22618796A JP22618796A JPH1054476A JP H1054476 A JPH1054476 A JP H1054476A JP 22618796 A JP22618796 A JP 22618796A JP 22618796 A JP22618796 A JP 22618796A JP H1054476 A JPH1054476 A JP H1054476A
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Hisashi Komaki
久司 古牧
Shigetoshi Nakajima
重利 中島
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 長期間安定して作動する高耐久型電磁弁を提
供する。 【解決手段】 プランジャチューブ8の一端部に固定し
た吸引子10と、他端部側に設けた弁座6と、弁体1を
備え、スプリング収納凹部18を備えたプランジャ12
とスプリング11とを設けた高耐久性電磁弁において、
吸引子10のプランジャ12当接面にバッファプレート
25を設けた。吸引子10のプランジャ12対向面、及
びプランジャ12の吸引子10対向面に形成される角部
に曲面をなす面取り部を設けた。吸引子10に形成した
凹部25にプランジャ12のスプリング収納凹部18に
嵌入可能な凸部を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プランジャ先端に
球形弁体を備えた電磁弁に関し、特にその耐久性を向上
した高耐久性電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から電磁弁としては各種の形式のも
のが、それぞれの用途に応じ、また要求特性に応じて使
用されているが、冷媒回路の回路切り替え等の制御に用
いるため、開弁ストロークが充分大きく、且つ騒音の少
ない電磁弁として、電磁コイルへの通電により吸引子を
励磁し、プランジャを吸着してプランジャの先端に設け
た弁体を弁座に離着させることにより弁作用を行わせる
ようにしたものがある。このような電磁弁において、吸
引子は電磁コイル内部の円筒状のプランジャチューブの
上部に固定され、この吸引子と弁座間にプランジャを摺
動自在に配置し、電磁コイルの通電により吸引子にプラ
ンジャを吸引し、弁体を弁座から離間させるようにし、
電磁コイルへの通電を止めるとプランジャと吸引子間に
設けたスプリングによりプランジャを弁座方向に移動さ
せ、弁を閉鎖するようにしている。
【0003】この電磁弁においては、図5に示すよう
に、弁本体31に設けた第1通路32と第2通路33と
の間に本体通路34を形成した弁体受け35を固定し、
この本体通路34の上端部を弁座36としている。弁本
体31の上部支持筒37にプランジャチューブ38を固
定し、プランジャチューブ38内の上端部に吸引子40
を固定している。また、プランジャチューブ38内の吸
引子40下部にはスプリング41を介してプランジャ4
2を摺動自在に収納しており、プランジャ42の下端に
は弁体ホルダー43を固定している。弁体ホルダー43
の下端部は内側に曲げられ弁体保持部45としている。
弁体ホルダー43の内部には球形弁体46を収納してい
る。プランジャチューブ38の外周には図示されない電
磁コイルが固定されており、電磁コイルへの通電により
吸引子40を励磁し、プランジャ42を吸引して球形弁
体46を弁座36から離し、弁を解放すると共に、電磁
コイルへの通電を停止するとき、スプリング41により
図示状態に弁体を戻し、弁を閉鎖している。
【0004】吸引子42部分は図6から明らかなよう
に、プランジャチューブ38の上端部に嵌合固定されて
おり、その上端部には電磁コイルを覆うカバーを固定す
るねじ穴46が設けられると共に、下端にはプランジャ
42の上端部に形成した突出部47に対向して、その突
出部47と接触することなく嵌合する大きさのプランジ
ャ吸引凹部48を設けている。この凹部48とプランジ
ャ42の上端部に形成したスプリング収納部49間に
は、スプリング41を縮設状態で収納している。上記の
ように構成した従来の電磁弁においては、図示されない
プランジャチューブ外周に固定した電磁コイルに通電す
ると、吸引子40は励磁され、プランジャ42をスプリ
ング41に抗して図中上方に吸引し、球形弁46を弁座
36から離し弁を解放する。また、電磁コイルへの通電
を停止すると、プランジャ42はスプリング41により
押下され、球形弁は弁座36に着座し弁を閉じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の電
磁弁においては、図7に示すように、弁の解放時に、吸
引子40によりプランジャを吸引するとき、プランジャ
の突出部47の上端部50が、吸引子の凹部48の底面
51に当接する事によりその移動は停止されるが、その
際、プランジャの突出部47の上端部50は、上記底面
51に衝突することにより停止する。そのため、この電
磁弁の使用時の騒音発生の原因となると共に、この電磁
弁を長期間使用していると、停止時の衝撃の繰り返しに
より両衝突面が磨耗して両者から金属粉を生じることと
なる。この金属粉は両方の材質が磁性体であるため、発
生する金属粉も磁性体であり、これが吸引子の表面やプ
ランジャの表面に付着し、所定の磁気回路を形成するこ
とができなくなるばかりでなく両者を短絡することすら
ある。また、プランジャの周囲とプランジャチューブ間
に進入してプランジャに付着すると、プランジャ周囲と
プランジャチューブ間は微少間隙であるので、両者の摺
動摩擦を増大し、電磁弁の作動不良を生じる原因とな
る。
【0006】また、プランジャの突出部47の上端部5
0と吸引子の下端部52部分の拡大図である図7に示す
ように、両者が対向する角部は、互いに45度の平面で
面取り53,54がされている。そして、両者は電磁弁
の閉弁状態で図7に示すように対向している。このよう
な状態で、上記のように、プランジャの衝撃の繰り返し
により磁性体の金属粉が増加してくると、その金属粉は
磁束密度の大きい角部に集まる傾向があり、そのため、
図6に示すように、プランジャ側の面取り53と吸引子
下端部の面取り54の両者の角部に次第に集まり、両金
属粉55の集積端部が次第に近接し、ついには短絡する
こともある。このような短絡を生じると、電磁弁は所定
の作動を行うことができない。
【0007】更に、従来の電磁弁においては、吸引子の
凹部48の底面51は平面状であったため、吸引子40
によるプランジャ42の吸引に際しては、最初、プラン
ジャの突出部47の上端部50と吸引子40の下端部5
2間で吸引力を発生し、プランジャを吸引上昇させる。
その力は、プランジャを下方に押圧するスプリングの力
が弱いので、ほぼ吸引子の吸引力が作用し、大きな力で
吸引され上昇する。しかし、プランジャの上昇によりス
プリングの反力が次第に増大し、プランジャを吸引する
力は減少する。更にプランジャが上昇すると、プランジ
ャの突出部の上端部50が吸引子の凹部の底面51に次
第に近づき、吸引力が増大し、その増大の程度は、スプ
リングが圧縮されて反力を増大する以上の比率で増大す
るため、吸引力は急激に増大する。
【0008】上記のような作動時において、吸引子によ
るプランジャの吸引力が最も低下するプランジャの上昇
途中においては、プランジャが円滑に上昇できる状態の
時には問題は少ないが、例えば、プランジャの外周とプ
ランジャガイドとの間隙に上記のような金属粉が進入し
た場合や、塵埃や流体が進入した場合などには特に摺動
摩擦抵抗が大きくなるため、前記吸引力が低下したとき
にその摩擦抵抗に打ち勝つことができなくなる。このよ
うな弁の開閉によるプランジャと吸引子との接触、弁と
弁座との接触による摩耗等により、電磁弁は平均100
万回が寿命であるといわれている。
【0009】従って、本発明は、電磁弁の長期間の作動
によりプランジャが吸引子に衝突を繰り返しても、金属
粉を生じることがなく、長期間安定して作動する電磁弁
とすると共に、金属粉が生じた場合にもそれにより弁の
作動が不安定になることがなく、更に、電磁コイルによ
りプランジャを安定的に作動することができる高耐久型
電磁弁を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記、電磁弁
の長期間の作動によりプランジャが吸引子に衝突を繰り
返しても、金属粉を生じることがなく、長期間安定して
作動する電磁弁とするという課題を解決するため、プラ
ンジャチューブの一端部に固定した吸引子と、該他端部
側に設けた弁座と、プランジャチューブ内に摺動自在に
挿入され、弁座側に弁体を備えると共に吸引子側にスプ
リング収納凹部を備えたプランジャと、吸引子に形成し
た凹部とプランジャの該スプリング収納凹部間に縮設さ
れたスプリングとを設けた高耐久性電磁弁において、吸
引子のプランジャ当接面にバッファプレートを設けたも
のであり、また、金属粉が生じた場合にもそれにより弁
の作動が不安定になることがないようにすると共に、電
磁コイルによりプランジャを安定的に作動することがで
きるようにするという課題を解決するため、上記構成に
加えて、吸引子のプランジャ対向面、及びプランジャの
吸引子対向面に形成される角部に曲面をなす面取り部を
設けたものであり、あるいは、該吸引子に形成した凹部
にプランジャのスプリング収納凹部に嵌入可能な凸部を
形成したものである。
【0011】本発明において、上記のように、プランジ
ャチューブの一端部に固定した吸引子と、該他端部側に
設けた弁座と、プランジャチューブ内に摺動自在に挿入
され、弁座側に弁体を備えると共に吸引子側にスプリン
グ収納凹部を備えたプランジャと、吸引子に形成した凹
部とプランジャの該スプリング収納凹部間に縮設された
スプリングとを設けた高耐久性電磁弁において、吸引子
のプランジャ当接面にバッファプレートを設けたものに
おいては、プランジャチューブ内でプランジャが摺動し
て弁体により弁座を解放あるいは閉鎖する作動を行う
際、吸引子が励磁されてプランジャをスプリングに抗し
て吸引するとき、プランジャの吸引子側端部は吸引子の
プランジャ側端部と衝突するが、この衝突部にバッフル
プレートを設けたので、両者の磨耗を防ぐことができ、
金属粉を生じることがない。
【0012】また、上記構成に加え、吸引子のプランジ
ャ対向面、及びプランジャの吸引子対向面に形成される
角部に曲面をなす面取り部を設けたものにおいては、万
が一金属粉を生じることがあっても、両対向面には磁力
線が集中する部分がなくなるので、その金属粉は曲面等
に均一に付着し、金属粉が一部に集中堆積して両者の電
磁回路を短絡することがなくなり、金属粉が生じた場合
にもそれにより弁の作動が不安定になることがないよう
になると共に、電磁コイルによりプランジャを安定的に
作動することができるようになる。
【0013】さらに、上記構成に加え、該吸引子に形成
した凹部にプランジャのスプリング収納凹部に嵌入可能
な凸部を形成したものにおいても、金属粉が生じた場合
にもそれにより弁の作動が不安定になることがないよう
になると共に、電磁コイルによりプランジャを安定的に
作動することができるようになる。これにより、電磁弁
の寿命は平均1000万回に延長できるようになった。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面に沿って説
明する。図1に示す電磁弁の全体構成は前記従来例とし
て述べた図5に示すものと略同様であり、黄銅製の弁本
体1に設けた第1通路2と第2通路3との間に本体通路
4を形成した引張り強さの大きなステンレス鋼等からな
る弁体受け5を固定し、この本体通路4の上端部を弁座
6としている。弁本体1の上部支持筒7にプランジャチ
ューブ8を固定し、プランジャチューブ8内の上端部に
吸引子10を固定している。また、プランジャチューブ
8内の吸引子10下部にはスプリング11を介してプラ
ンジャ12を摺動自在に収納しており、プランジャ12
の下端には、弁体受けと同様に引張り強さの大きなステ
ンレス鋼等からなる弁体ホルダー13を固定している。
【0015】弁体ホルダー13の内面14は円筒形をな
し、その下端部は内側に曲げられ弁体保持部15として
いる。弁体ホルダー13の内部には、ステンレス鋼から
なる球形弁体16を収納しており、図1の実施例におい
て、球形弁体16は弁体ホルダー13内の弁体収納空間
に弁体保持部15により移動不能に固定されている。プ
ランジャチューブ8の外周には、図示されない電磁コイ
ルが固定されており、電磁コイルへの通電により吸引子
10を励磁し、プランジャ12を吸引して球形弁体16
を弁座6から離し、弁を解放すると共に、電磁コイルへ
の通電を停止するとき、スプリング11により図示状態
に弁体を戻し、弁を閉鎖している。
【0016】上記吸引子10及びプランジャ12の吸引
子近傍の拡大図を示す図2で明らかなように、プランジ
ャ12の吸引子10に対向する端面側には、スプリング
収納凹部18と、その外周に後述する吸引子10の外周
凸部に嵌合する外周凹部20を備え、それにより吸引子
側に突出するプランジャ側環状凸部21を形成してい
る。一方、吸引子10のプランジャ12に対向する端面
側には、前記プランジャの外周凹部20に嵌合する外周
凸部22と、その内周部に形成される環状凹部23と、
環状凹部23内において突出する中央凸部24とを備え
ている。プランジャのスプリング収納凹部18と吸引子
の中央凸部24間に前記スプリング11を介設してい
る。
【0017】吸引子の環状凹部23には、例えば、ポリ
テトラフルオロエチレン樹脂を厚さ0.5mm程度形成
してなるバッファプレート25を設けている。それによ
り、吸引子10によりプランジャ12を吸引するとき、
プランジャの環状凸部21の端部25が、吸引子の環状
凹部23の底面26に当接することにより、その移動は
停止されるが、その際、プランジャの環状凸部23の端
部27は上記底面26に衝撃的に当接して停止する。し
かし、上記バッフアプレートが存在するので、両者の衝
突による騒音が防止され、静粛性を要求されるエアコン
の冷凍回路の電磁弁として最適であり、その衝突時に金
属同士の衝突が生じないので金属粉も発生することな
い。この金属粉は両方の材質が磁性体であるため、金属
粉が発生すると、この金属粉も磁性体であり、これが吸
引子の表面やプランジャの表面に付着することにより、
所定の磁気回路を形成することができなくなるばかりで
なく両者を短絡することすらあるが、本発明において
は、このような現象を防止することができる。また、こ
の金属粉が、プランジャの周囲とプランジャチューブ間
に進入してプランジャに付着すると、プランジャ周囲と
プランジャチューブ間は微少間隙であるので、両者の摺
動摩擦を増大し、電磁弁の作動不良を生じる原因となる
が、本発明においては、このような現象も防止すること
ができる。上記バッフアプレートとしては適度の堅さが
あり、長期間変形しない材質であればよく、特に前記の
ようなポリテトラフルオロエチレン樹脂のようなものが
好適である。
【0018】また、プランジャ12の環状凸部21にお
ける先端の角部である外側環状角部28と内側環状角部
29は、曲面をなす面取りを形成している。また、吸引
子10の環状凹部23の先端の角部である外側環状角部
30と内側環状角部31も、曲面をなす面取りを形成し
ている。それにより、図2におけるプランジャの環状凸
部21の外側環状角部28と、吸引子10の環状凹部2
3の外側環状角部30部分の拡大図である図3から明ら
かなように、プランジャがスプリング11により下方に
付勢されている状態において、両者は、図示のように近
接した状態にあるが、前記図6に示す従来のものと異な
り、プランジャ及び吸引子の面と面が交差する線状の角
部を生じることがないので、電磁コイルが励磁され、吸
引子及びプランジャが励磁されるとき、磁力線が集中す
る部分がなくなる。したがって、万が一この近辺から金
属粉を発生することがあっても、その金属粉は、図6に
示す従来のもののように一部に堆積していわゆる髭を伸
ばす状態となることがなく、図3に示すように吸引子及
びプランジャの表面に均等に付着する。そのため、上記
金属粉の堆積により両者が短絡することが防止され、長
期間にわたって確実な作動を行うことができる。
【0019】なお、上記角部の曲面状の面取り部は、半
径0.5mm程度のRを形成することが好ましく、これ
より大きくなると磁路が形成されにくくなり、また、こ
れより小さくなると磁力線の集中が顕著となり金属粉の
堆積が生じる。また、上記曲面状の面取りは、上記位置
に限らず、プランジャの外側環状凹部20の下端外周部
分における、プランジャがプランジャチューブと摺動接
触する外周面の上端部にも曲面状の面取りを施してもよ
い。その場合には、プランジャの摺動によって、プラン
ジャに傷を付けることが防止され、それによっても金属
粉の発生は防止される。
【0020】一方、上記電磁弁の作動に際して、図示さ
れない電磁コイルに通電し吸引子を励磁すると、そのと
きのプランジャのストロークとスプリングの作用を考慮
した吸引子による吸引力の関係は、図4に示すように、
例えば図2に示すような電磁コイルに通電されず、プラ
ンジャがスプリングにより押下されている状態、即ち弁
の閉鎖状態から電磁コイルに通電すると、電磁コイルが
吸引子に対する励磁力が同一としても、最初はプランジ
ャ12の環状凸部21の外側環状角部27と、吸引子1
0の環状凹部23の外側環状角部29が近接しているの
で、その吸引力は強く、図中本願発明の性能曲線を示す
曲線A、及び従来のものの性能曲線を示す曲線Bにおけ
る点Pの特性を示す。
【0021】吸引子のこの吸引力によりプランジャが上
方に移動し、弁が次第に解放していく状態では、点Qに
示す部分のようにプランジャの吸引力が次第に低下す
る。この時、スプリングのバネ特性は、図中直線Cに示
すように圧縮され反力を上昇させていく。なお、この点
Qまでは本発明の曲線Aと、従来のものの曲線Bとは同
一特性を示す。ここから更に吸引子によりプランジャが
吸引され上昇を続けて弁を解放していくと、従来の電磁
弁においては、点Rまでは、吸引力は低下を続ける。そ
のため、図4において、ばね特性の直線Cにプランジャ
の摺動抵抗ΔWを加えた特性と示した直線Dに示すよう
に、プランジャの上昇と共にそれに抵抗する力が増加し
ていくと、点Rに至る前の点Tにおいて、プランジャの
吸引力と前記抵抗する力とが一致するため、それ以上は
プランジャを上昇させることができず、それ以上の弁の
解放を行うことができなくなる。そのため、弁としての
規格流量を満足できなくなり、また、パイロット式電磁
弁として用いた場合には、実質的に作動しなくなる。
【0022】それに対して、本願発明の電磁弁において
は、吸引子の凹部内に中央凸部24を形成しており、環
状凹部23に内側環状角部31が、プランジャの環状凸
部17の内側環状角部29と近接するため、この部分で
プランジャの吸引力が増加し、全体として吸引子のプラ
ンジャ吸引力が増加するため、曲線Aの図中S部分のよ
うに、従来のものよりもこの部分において吸引力が増加
する。従って、前記従来のもののように、スプリングの
バネ特性とプランジャの摺動抵抗とがプランジャの移動
により上昇しても、曲線Sが直線Dと交わる点がないこ
とからも明らかなように、プランジャが停止することが
ない。しかも吸引力と抵抗力との間にかなりの余裕が存
在するので、プランジャとプランジャチュウーブ間に異
物が侵入して摺動抵抗が更に上昇した場合や、流体の温
度により例えば冷凍機において冷凍機油の粘度が上昇す
ることがあっても、プランジャを確実に吸引することが
できる。
【0023】
【発明の効果】したがって、本発明は、電磁弁の長期間
の作動によりプランジャが吸引子に衝突を繰り返して
も、金属粉を生じることがなく、長期間安定して作動す
ることができると共に、金属粉が生じた場合にもそれに
より弁の作動が不安定になることがなく、更に、電磁コ
イルによりプランジャを安定的に作動することができる
高耐久型電磁弁とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の電磁弁の全体構成を示す断面
図である。
【図2】同吸引子近傍の拡大断面図である。
【図3】同吸引子とプランジャの対向部の拡大断面図で
ある。
【図4】本願発明と従来の電磁弁の作動特性を比較して
示す電磁弁特性図である。
【図5】従来の電磁弁の全体構成を示す断面図である。
【図6】同吸引子近傍の拡大断面図である。
【図7】同吸引子とプランジャの対向部の拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
1 弁本体 2 第1通路 3 第2通路 4 本体通路 5 弁体受け 6 弁座 7 上部支持筒 8 プランジャチューブ 10 吸引子 11 スプリング 12 プランジャ 13 弁体ホルダー 14 内面 15 弁体保持部 16 球形弁体 17 収納空間 18 スプリング収納凹部 20 外周凹部 21 環状凸部 22 外周凸部 23 環状凹部 24 中央凸部 25 バッファプレート 26 底面 28 外側環状角部 29 内側環状角部 30 外側環状角部 31 内側環状角部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プランジャチューブの一端部に固定した
    吸引子と、該他端部側に設けた弁座と、プランジャチュ
    ーブ内に摺動自在に挿入され、弁座側に弁体を備えると
    共に吸引子側にスプリング収納凹部を備えたプランジャ
    と、吸引子に形成した凹部とプランジャの該スプリング
    収納凹部間に縮設されたスプリングとを設けた高耐久性
    電磁弁において、吸引子のプランジャ当接面にバッファ
    プレートを設けてなる高耐久性電磁弁。
  2. 【請求項2】 吸引子のプランジャ対向面、及びプラン
    ジャの吸引子対向面に形成される角部に曲面をなす面取
    り部を設けてなる請求項1記載の高耐久性電磁弁。
  3. 【請求項3】 吸引子に形成した凹部にプランジャのス
    プリング収納凹部に嵌入可能な凸部を形成してなる請求
    項1または請求項2記載の高耐久性電磁弁。
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