JPH1052738A - シリンダブロックの製造方法およびダイカスト金型 - Google Patents

シリンダブロックの製造方法およびダイカスト金型

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JPH1052738A
JPH1052738A JP21105496A JP21105496A JPH1052738A JP H1052738 A JPH1052738 A JP H1052738A JP 21105496 A JP21105496 A JP 21105496A JP 21105496 A JP21105496 A JP 21105496A JP H1052738 A JPH1052738 A JP H1052738A
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延明 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クローズドデッキ・ウエットライナ形のシリ
ンダブロックをダイカスト法を用いて容易に製造できる
ようにする。 【解決手段】 芯金22をインサート部材6に嵌合させた
ボア入子15を可動型14にセットする。固定型13と可動型
14とを型締して、ボア入子15およびインサート部材6を
キャビティ内に固定する。溶湯を鋳込んで、インサート
部材6を鋳包んだシリンダブロック本体を鋳造する。鋳
造品からボア入子15を分離した後、インサート部材6に
シリンダライナを圧入してクローズドデッキ・ウエット
ライナ形のシリンダブロックを得る。インサート部材6
を鋳包むことにより、アンダーカット部が解消してダイ
カスト法による鋳造が可能となる。芯金22を可動型14か
ら分離したので、金型の熱膨張の影響を受けずに芯金22
をインサート部材6に容易に嵌合させることができ、金
型の冷却時間を短縮して生産性を向上させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クローズドデッキ
・ウエットライナ形のエンジンのシリンダブロックの製
造方法およびダイカスト金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、アルミニウム合金製のエンジン
のシリンダブロックでは、薄肉の耐摩耗性材料からなる
シリンダライナが組込まれており、このシリンダライナ
にピストンが嵌装されるシリンダボアが形成されてい
る。この種のシリンダブロックでは、シリンダヘッド取
付面が閉じられ、かつ、シリンダライナの外周部でウォ
ータジャケットが形成されるようにした、いわゆるクロ
ーズドデッキ・ウエットライナ形の構造とすることによ
り、剛性が高まって振動、騒音を発生しにくくなるので
薄肉、軽量化が可能となり、さらに、ウォータジャケッ
ト内の冷却水がシリンダライナに直接接するので冷却効
率を向上させることができる。
【0003】ところが、上記のようなクローズドデッキ
・ウエットライナ形のシリンダブロックは、その構造
上、鋳造時にウォータジャケットがアンダーカット部を
形成するため、ダイカスト法による成形が困難であり、
生産性が低いという問題があった。
【0004】そこで、本出願人は、ダイカスト法を用い
てクローズドデッキ・ウエットライナ形のシリンダブロ
ックを製造すべく、図8に示すようなシリンダブロック
1を提案している(特願平6−338143号等)。
【0005】図8に示すシリンダブロック1は、直列3
気筒エンジン用のクローズドデッキ・ウエットライナ形
のシリンダブロックであり、アルミニウム合金製のシリ
ンダブロック本体2に、ピストン(図示せず)を嵌装さ
せるための3つのシリンダボア3が直列に配置されてい
る。
【0006】シリンダボア3の外周部には、両端部の内
側にフランジ部4,5を有する筒状のインサート部材6
が鋳包まれている。図9および図10に示すように、イン
サート部材6は、3つの円筒状部材を直列に並べて側面
部を互いに結合させ、その内部を連通させた形状で、各
円筒状部材がそれぞれシリンダボア3を取り囲むように
なっており、フランジ部4,5によって、各シリンダボ
ア3に対応する3つのボア4a,5aが形成されている。
【0007】シリンダブロック本体2のボア7およびフ
ランジ部4,5のボア4a,5aに、円筒状のシリンダライ
ナ8が圧入されてシリンダボア3が形成されている。そ
して、インサート部材6の側壁およびフランジ部4,5
とシリンダライナ8の側壁とによって、シリンダボア3
の周囲を囲むウォータジャケット9が形成されている。
シリンダブロック本体2のシリンダヘッド取付面10(以
下、デッキ面10という)には、インサート部材8のフラ
ンジ部4を貫通してウォータジャケット9に連通する複
数の冷却水通路11が開口されている。
【0008】このように構成したことにより、金型のキ
ャビティ内に、各シリンダボア3に対応する円柱状の芯
金を設け、鋳造時に、この芯金をフランジ部4,5のボ
ア4a,5aに挿通、嵌合させるようにしてインサート部材
6をキャビティ内に配置することによって、アンダーカ
ット部を解消することができるので、ダイカスト法を用
いてインサート部材6を鋳包んだシリンダブロック本体
2を成形することが可能になる。そして、シリンダブロ
ック本体2のボア7およびインサート部材6のフランジ
部4,5のボア4a,5aに、シリンダライナ8を圧入する
ことによってクローズドデッキ・ウエットライナ形のシ
リンダブロック1を製造することができる。なお、イン
サート部材8は、例えば、図10に示すような分割(半割
り)した形状の部材を接合することにより、容易に製造
することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図8に示すシリンダブ
ロック1のような多気筒エンジンのシリンダブロックを
上記のようにダイカスト法によって鋳造する場合、この
シリンダブロック1を例にとると、インサート部材6を
金型のキャビティ内にセットする際に、キャビティ内に
固定された複数(気筒数、この場合は3つ)の芯金をイ
ンサート部材6のフランジ部4,5のボア4a,5aに、挿
通、嵌合させる必要がある。また、インサート部材6の
ボア4a,5aと金型の芯金とのクリアランスは、インサー
ト部材6内への溶湯の差込を防止するために充分小さく
設定されている。
【0010】このため、金型の熱膨張によって芯金の直
径およびピッチが変化して、インサート部材6のボア4
a,5aに芯金を挿通させることが困難になることがあ
る。この場合、金型が充分冷えるのを待ってから、キャ
ビティ内にインサート部材6をセットすることになるた
め、サイクルタイムが長くなり、シリンダブロック1の
生産性が低下する。
【0011】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、インサート部材を金型に容易にセットできるよ
うにしたクローズドデッキ・ウエットライナ形のシリン
ダブロックの製造方法およびダイカスト金型を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に係るシリンダブロックの製造方法は、
両端部の内側にフランジ部を有する筒状のインサート部
材に、ボア入子の芯金を挿通して前記フランジ部に嵌合
させ、前記インサート部材に嵌合させた前記ボア入子を
金型のキャビティ内にセットし、該キャビティ内に溶湯
を鋳込んでシリンダボアの外周部に前記インサート部材
を鋳包むようにシリンダブロック本体をダイカスト成形
し、該シリンダブロック本体を前記ボア入子とともに離
型し、前記シリンダブロック本体からボア入子を分離し
た後、前記インサート部材にシリンダライナを嵌合させ
るようにしたことを特徴とする。
【0013】請求項1のシリンダブロックの製造方法に
よれば、予め芯金をインサート部材に嵌合させたボア入
子を金型のキャビティ内にセットすることにより、シリ
ンダブロック本体のアンダカット部が解消され、インサ
ート部材を鋳包んだシリンダブロック本体をダイカスト
成形することができ、インサート部材のフランジ部にシ
リンダライナを嵌合させることによって、クローズドデ
ッキ・ウエットライナ形のシリンダブロックを製造する
ことができる。このとき、芯金をインサート部材に予め
嵌合させた後、ボア入子を金型にセットするようにした
ので、金型の熱膨張の影響を受けることなく、芯金をイ
ンサート部材に容易に嵌合させることができる。
【0014】請求項2に係るシリンダブロックの製造方
法は、上記請求項1において、シリンダブロックは、複
数のシリンダボアを有する多気筒エンジン用のシリンダ
ブロックであることを特徴とする。
【0015】請求項2のシリンダブロックの製造方法に
よれば、金型の熱膨張によって芯金のピッチが変化する
ことがない。
【0016】請求項3の発明は、シリンダボアの外周部
に、両端部の内側にフランジ部を有する筒状のインサー
ト部材を鋳包んだシリンダブロック本体を鋳造するため
のダイカスト金型であって、前記インサート部材に挿通
され、前記フランジ部に嵌合される芯金を有するボア入
子を備えており、該ボア入子は、前記インサート部材に
嵌合させた後、キャビティ内にセットするようになって
いることを特徴とする。
【0017】このように構成したことにより、予め芯金
をインサート部材に嵌合させた後、ボア入子を金型にセ
ットし、キャビティ内に溶湯を鋳込んで、シリンダボア
の外周部にインサート部材を鋳包んだシリンダブロック
本体を鋳造する。このとき、芯金をインサート部材に予
め嵌合させた後、ボア入子を金型にセットするので、金
型の熱膨張の影響を受けることなく、芯金をインサート
部材に容易に嵌合させることができる。
【0018】請求項4の発明は、上記請求項3の構成に
加えて、シリンダブロック本体は、複数のシリンダボア
を有する多気筒エンジンの用のシリンダブロック本体で
あることを特徴とする。
【0019】このように構成したことにより、多気筒エ
ンジン用のシリンダブロック本体を鋳造することがで
き、このとき、金型の熱膨張によって芯金のピッチが変
化することがない。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。なお、一例として、図8に
示すクローズドデッキ・ウエットライナ形のシリンダブ
ロック1の製造方法およびその製造に用いるダイカスト
金型について説明する。
【0021】本実施形態に係るダイカスト金型について
図1ないし図4を用いて説明する。図3および図4に示
すように、ダイカスト金型12は、固定型13と、可動型14
と、可動型14に着脱可能に装着されるボア入子15とから
概略構成されている。
【0022】固定型13には、型締したとき(図4参
照)、キャビティC内にセットされたインサート部材6
の一方のフランジ部5に当接する位置決めピン16が設け
られている。可動型14には、ボア入子15のベース板17
(後述)を着脱可能に嵌合、保持する嵌合凹部18が設け
られており、嵌合凹部18の両側壁には、ベース板17の両
端部に設けられた案内溝19(後述)に係合してベース板
17を着脱方向に沿って案内する案内凸部20が形成されて
いる。また、嵌合凹部18の底部には、嵌合凹部18に嵌合
されたベース板17を取り外すための押出ピン21が進退動
可能に設けられている。押出ピン21の駆動手段は、例え
ば、ラック・ピニオン機構またはヘリカルスプライン機
構と組合せたモータ、油圧シリンダ、あるいは、リンク
機構を利用した手動式としてもよい。
【0023】図1に示すように、ボア入子15は、可動型
14の嵌合凹部18に嵌合するベース板17上に、インサート
部材6の3つのボア4a,5aにそれぞれ挿通、嵌合される
3つの芯金22が立設されている。芯金22の先端部外周に
は、面取部23が形成されており、芯金22をインサート部
材6のボア4a,5aに容易に挿通させられるようになって
いる。ベース板17上の芯金22の周囲には、インサート部
材6のフランジ部5に当接する複数の位置決めピン24が
突出されている。ベース板17は、可動型14の嵌合凹部18
に嵌合したとき、その表面が可動型14の表面と面一にな
ってシリンダブロック1のデッキ面10を成形するように
なっている。また、ベース板17の両端部には、ベース板
17を可動型14の嵌合凹部18に着脱する際、可動型14側の
案内凸部20に係合して、着脱方向に沿って案内される案
内溝19が設けられている。なお、ベース板17と芯金22と
は、一体に形成してもよく、また、別体としてボルトま
たは溶接等の結合手段によって結合させるようにしても
よい。
【0024】そして、芯金22をインサート部材6に嵌合
させたボア入子15のベース板17を可動型14の嵌合凹部18
に嵌合させた状態で、固定型13と可動型14とを型締する
と、芯金22の先端部が固定型13に当接してボア入子15が
キャビティC内で固定されるとともに、固定型13の位置
決めピン16およびボア入子15の位置決めピン24がインサ
ート部材6のフランジ部4,5にそれぞれ当接してイン
サート部材6をキャビティC内で位置決めするようにな
っている。ここで、固定型13と可動型14との隙間を検出
することによって、型締の良否を判断するようにしても
よい。
【0025】また、芯金22の先端部には、軸方向穴25が
設けられており、図2に示すように、この軸方向穴25
に、ロボットアーム26の先端部に装着されたチャック27
を挿入して拡開させることにより、ボア入子15を把持す
ることができ、ロボットアーム26を用いてボア入子15を
移動させて可動型14に着脱できるようになっている。な
お、軸方向穴25は、芯金22を貫通するようにしてもよ
く、さらに、ベース板17を貫通するようにしてもよい。
【0026】次に、ダイカスト金型12を用いたシリンダ
ブロック1の製造方法について、図1ないし図7を参照
して説明する。
【0027】図1に示すように、ボア入子15の芯金22を
インサート部材6に嵌合させ、位置決めピン24をフラン
ジ部5に当接させる。このとき、ボア入子15は、可動型
14から分離されているため、ダイカスト金型12本体の温
度にかかわらず、常温下において、嵌合を行うことがで
きるので、熱膨張による芯金22のピッチおよび直径等の
寸法の変化の影響がほとんどなく、芯金22をインサート
部材6に容易に嵌合させることができる。
【0028】図2に示すように、ロボットアーム26のチ
ャック27を軸方向穴25に、挿入し、拡開してボア入子15
を把持し、ロボットアーム26を移動させ、案内溝19を案
内凸部20に沿わせて、ベース板17を可動型14の嵌合凹部
18に嵌合させることにより、インサート部材6に嵌合さ
れたボア入子15を可動型14にセットする。そして、チャ
ック27を縮径してロボットアーム26をボア入子15から引
き離す。このとき、ベース板17の案内溝19が嵌合凹部18
の案内凸部20に係合していることにより、ベース板17が
嵌合凹部18内で保持される。
【0029】次に、図4に示すように、固定型13と可動
型14とを型締してキャビティCを形成する。このとき、
芯金22の先端部が固定型13に当接してボア入子15が固定
されるとともに、フランジ部5が固定型13の位置決めピ
ン16に当接してインサート部材6がキャビティC内で位
置決めされる。そして、インサート部材6とボア入子15
の芯金22との間に、ウォータジャケット9となる閉じた
空間Sが形成される。
【0030】その後、キャビティC内にアルミニウム合
金の溶湯を鋳込み、シリンダブロック本体2を鋳造して
インサート部材6を鋳包むことにより、インサート部材
6がシリンダブロック本体2と一体化される。ここで、
インサート部材6に高温の溶湯が接触するが、ダイカス
ト法では、溶湯の凝固が比較的早く行われるため、イン
サート部材6の軟化、溶融が起こりにくいので、シリン
ダブロック本体2と同様の材質のアルミニウム合金製の
インサート部材6を用いることができる。
【0031】固定型13と可動型14とを開き、押出ピン21
を突出させて、ベース板17を嵌合凹部18から押出して、
ボア入子15とともにシリンダブロック本体2を可動型14
から離型する。ボア入子15とともに離型された鋳造品
(シリンダブロック本体2)を図5に示す。そして、図
6に示すように、シリンダブロック本体2を固定用台28
に固定し、ポンチ29によって芯金22を押圧してボア入子
15をシリンダブロック本体2から分離する。分離された
ボア入子15は、再利用する。
【0032】このようにして、図7(a)に示すインサ
ート部材6を鋳包んだシリンダブロック本体2を得る。
そして、図7(b)に示すように、機械加工によって、
ボア入子15の位置決めピン24によって形成された孔11a
(図7(a)参照)に沿って、デッキ面10およびフラン
ジ部4に冷却水通路11を穿設し、また、シリンダブロッ
ク本体2のボア7およびインサート部材6のフランジ部
4,5のボア4a,5bを共加工してシリンダライナ8の圧
入部の嵌め合い寸法を出す。さらに、図7(c)に示す
ように、シリンダブロック本体2のボア7およびインサ
ート部材6のフランジ部4,5のボア4a,5aに、シリン
ダライナ8を圧入することにより、インサート部材6と
シリンダライナ8との間にウォータジャケット9が形成
されて、クローズドデッキ・ウエットライナ形のシリン
ダブロック1を得ることができる。
【0033】このように、ボア入子15の芯金22をインサ
ート部材6に嵌合させて、シリンダブロック本体2にイ
ンサート部材6を鋳包むことにより、ウォータジャケッ
ト9を形成するためのアンダーカット部が解消されるの
で、ダイカスト法を用いてアルミニウム合金製のクロー
ズドデッキ・ウエットライナ形のシリンダブロック1を
容易に製造することができる。そして、ダイカスト法に
よって、シリンダブロック本体2の鋳肌に硬質で緻密な
チル層が形成されるので、ウォータジャケット9の耐
圧、防水性が向上させることができる。
【0034】また、ボア入子15を設けて芯金22を可動型
14と別体としたことにより、ダイカスト金型12の温度に
かかわらず、常温下において、芯金22をインサート部材
6に嵌合させることができるので、熱膨張による芯金22
のピッチおよび直径等の寸法の変化の影響がほとんどな
く、芯金22をインサート部材6に容易に嵌合させること
ができる。これにより、ダイカスト金型12の冷却時間を
短縮することができ、複数のボア入子15を準備し、イン
サート部材6を順次嵌合させてダイカスト金型12にセッ
トすることにより、サイクルタイムを短縮して生産性を
向上させることができる。
【0035】さらに、インサート部材6と芯金22とを容
易に嵌合させることができるので、インサート部材6の
フランジ部4,5のボア4a,5aと芯金22とのクリアラン
ス(嵌め合い)を小さく(緊密に)することができ、ウ
ォータジャケット9となる空間Sへの溶湯の差込を減少
させることができる。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に係るシ
リンダブロックの製造方法によれば、予め芯金をインサ
ート部材に嵌合させたボア入子を金型のキャビティ内に
セットすることにより、シリンダブロック本体のアンダ
カット部が解消され、インサート部材を鋳包んだシリン
ダブロック本体をダイカスト成形することができ、イン
サート部材のフランジ部にシリンダライナを嵌合するこ
とによって、クローズドデッキ・ウエットライナ形のシ
リンダブロックを製造することができる。このとき、芯
金をインサート部材に予め嵌合させた後、ボア入子を金
型にセットするようにしたので、金型の熱膨張の影響を
受けることなく、芯金をインサート部材に容易に嵌合さ
せることができるので、金型の冷却時間を短縮すること
ができ、サイクルタイムを短縮して生産性を向上させる
ことができる。また、インサート部材のフランジ部と芯
金とのクリアランス(嵌め合い)を小さく(緊密に)す
ることができ、ウォータジャケットとなる空間への溶湯
の差込を減少させることができる。
【0037】請求項2に係るシリンダブロックの製造方
法によれば、多気筒エンジン用のシリンダブロックで
は、金型の熱膨張によって芯金のピッチが変化すること
がなく、芯金をインサート部材に容易に嵌合させること
ができる。
【0038】請求項3に係るダイカスト金型によれば、
予め芯金をインサート部材に嵌合させた後、ボア入子を
金型にセットし、キャビティ内に溶湯を鋳込んで、シリ
ンダボアの外周部にインサート部材を鋳包んだシリンダ
ブロック本体を鋳造することができる。このとき、芯金
をインサート部材に予め嵌合させた後、ボア入子を金型
にセットするので、金型の熱膨張の影響を受けることな
く、芯金をインサート部材に容易に嵌合させることがで
きる。その結果、金型の冷却時間を短縮することがで
き、サイクルタイムを短縮して生産性を向上させること
ができる。また、インサート部材のフランジ部と芯金と
のクリアランス(嵌め合い)を小さく(緊密に)するこ
とができ、ウォータジャケットとなる空間への溶湯の差
込を減少させることができる。。
【0039】請求項4に係るダイカスト金型によれば、
多気筒エンジン用のシリンダブロックでは、金型の熱膨
張によって芯金のピッチが変化することがなく、芯金を
インサート部材に容易に嵌合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るダイカスト金型のボ
ア入子およびシリンダブロックのインサート部材の斜視
図である。
【図2】図1のボア入子およびこれを把持して移動させ
るためのロボットアームの先端部を示す側面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るダイカスト金型が開
いた状態を概略図である。
【図4】図3のダイカスト金型が閉じた状態を示す概略
図である。
【図5】図3のダイカスト金型からボア入子とともに離
型されたシリンダブロック本体の縦断面図である。
【図6】図5のシリンダブロック本体からボア入子を分
離するための固定用台およびポンチを示す概略図であ
る。
【図7】図3のダイカスト金型によって鋳造したシリン
ダブロック本体の機械加工およびシリンダライナ圧入工
程を示す概略図である。
【図8】インサート部材を鋳包んだクローズドデッキ・
ウエットライナ形のシリンダブロックを一部破断して示
す斜視図である。
【図9】図8のシリンダブロックに鋳包まれるインサー
ト部材の斜視図である。
【図10】図9のインサート部材を破断(半割り)して
示す斜視図である。
【符号の説明】
1 シリンダブロック 2 シリンダブロック本体 3 シリンダボア 4,5 フランジ部 6 インサート部材 8 シリンダライナ 12 ダイカスト金型 15 ボア入子 22 芯金 C キャビティ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部の内側にフランジ部を有する筒状
    のインサート部材に、ボア入子の芯金を挿通して前記フ
    ランジ部に嵌合させ、前記インサート部材に嵌合させた
    前記ボア入子を金型のキャビティ内にセットし、該キャ
    ビティ内に溶湯を鋳込んでシリンダボアの外周部に前記
    インサート部材を鋳包むようにシリンダブロック本体を
    ダイカスト成形し、該シリンダブロック本体を前記ボア
    入子とともに離型し、前記シリンダブロック本体からボ
    ア入子を分離した後、前記インサート部材にシリンダラ
    イナを嵌合させるようにしたことを特徴とするシリンダ
    ブロックの製造方法。
  2. 【請求項2】 シリンダブロックは、複数のシリンダボ
    アを有する多気筒エンジン用のシリンダブロックである
    ことを特徴とする請求項1に記載のシリンダブロックの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 シリンダボアの外周部に、両端部の内側
    にフランジ部を有する筒状のインサート部材を鋳包んだ
    シリンダブロック本体を鋳造するためのダイカスト金型
    であって、前記インサート部材に挿通され、前記フラン
    ジ部に嵌合される芯金を有するボア入子を備えており、
    該ボア入子は、前記インサート部材に嵌合させた後、キ
    ャビティ内にセットするようになっていることを特徴と
    するダイカスト金型。
  4. 【請求項4】 シリンダブロック本体は、複数のシリン
    ダボアを有する多気筒エンジンの用のシリンダブロック
    本体であることを特徴とする請求項3に記載のダイカス
    ト金型。
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