JP2006322385A - ハウジング及びハウジングの製造方法 - Google Patents

ハウジング及びハウジングの製造方法 Download PDF

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勝博 藤田
Takayuki Kuwabara
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Abstract

【課題】 機械加工が容易でかつ機械加工を最小限にして低コストで製造することができるハウジング及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 円筒状のハウジング本体6(7)と、ハウジング本体6(7)の軸線O方向の端部側の外周面に複数設けられてそれぞれ外周面上で軸線Oに直交する方向にボルト挿通孔12が形成される取付用ブロック11とが、一体にして成形されたハウジング2において、取付用ブロック11のうちの少なくとも一つは、ハウジング2の取付対象となる取付対象物を受ける位置決め部16と、位置決め部16に対してボルト挿通孔12に沿った方向に離間して配置されてボルト挿通孔12に挿通された取付ボルト17の締結力を受ける締結力受け部18とを有し、位置決め部16と締結力受け部18との間に、外周面6a(7a)が露出している構成とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば圧縮機等に用いられるハウジング及びハウジングの製造方法に関するものである。
このようなハウジングとしては、後記の特許文献1に記載の圧縮機の圧縮ハウジングが知られている。
この圧縮ハウジングは、その外周部に、取付ボルトによって被取付体に取付られる取付部が、圧縮ハウジングの軸方向と直交する方向に沿って取付部が設けられている。
この取付部には、高剛性部が、一体的、または別部材として設けられている。
特開2002−81382号公報(段落[0008]、[0015]、図2、図3)
この圧縮ハウジングは、例えば鋳造等によって完成品に近い形状に成形されたのちに旋盤等による機械加工を施すことによって所望の完成品形状を付与される。
しかし、特許文献1に記載の圧縮ハウジングの端部近傍には、その外周部に、圧縮ハウジングの軸方向と直交する方向に沿って一対の取付部が設けられていて、チャックによって保持可能な領域が、圧縮ハウジングの外周面のうち、取付部間に位置する二つの領域に限定されているので、一般的に機械加工に用いられる三爪チャックや四爪チャック等を用いて固定することが困難である。
この圧縮ハウジングは、二爪チャックを用いることで固定することができるが、二爪チャックは特殊な装置であるので、一般的な製造工場では、この圧縮ハウジングを製造するために、新たに二爪チャックを購入する必要があり、その分製造コストが高くなってしまう。
また、取付部の高剛性部を取付部と別部材とし、高剛性部を機械加工時に取付部から取り外して、高剛性部に覆われていた圧縮ハウジングの外周面を露出させることで、一般的な三爪チャック等を使用して圧縮ハウジングを固定することができるが、この場合には、圧縮ハウジングの部品点数が増えてしまう上、高剛性部の取付を良好に行うために、取付構造部に高精度な加工を施す必要が生じるため、製造コストが増加してしまう。
ここで、圧縮ハウジングを鋳造等によって作成する場合には、所望の形状のキャビティを有する成形型(例えば砂型や金型)内に溶融原料を充填して固化させることによって圧縮ハウジングを作成する。このように圧縮ハウジングを成形する際に、取付部を、取付ボルトが挿通される挿通孔の下穴を有する形状に成形することで、機械加工によって取付部に挿通孔を一から形成する場合に比べて機械加工が最小限で済み、以降の圧縮ハウジング製造にかかる手間を低減することができる。
下穴を有する取付部は、ハウジングを成形する成形型内において挿通孔を形成する部位にピンを配置した状態で成形型内に溶融原料を充填し、溶融原料が固化したのちに、得られたハウジングの取付部からピンを抜き出すことによって成形することができる。
ここで、取付部からピンを容易に抜き出すことができるように、ピンとして、所定量の抜き勾配が設けられたピン(テーパーピン)が用いられる。
しかし、テーパーピンを用いて得られる下穴はテーパー穴であるので、取付部の強度を確保するために下穴の最大径を極力小さくした場合、下穴の最小径側の部分を機械加工によって取付ボルトが挿通できる径まで拡径させる必要がある。挿通孔が長ければ長いほど、下穴の形成に用いるテーパーピンも長くなり、その最大径と最小径との差が大きくなるので、下穴の最大径と最小径との差も大きくなり、下穴を拡径するために要する機械加工量も多くなって、製造コストが増大してしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、機械加工が容易でかつ機械加工を最小限にして低コストで製造することができるハウジングを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明は、円筒状のハウジング本体と、該ハウジング本体の軸線方向の端部側の外周面に複数設けられてそれぞれ該外周面上で前記軸線に直交する方向にボルト挿通孔が形成される取付用ブロックとが、一体にして成形されたハウジングであって、前記取付用ブロックのうちの少なくとも一つは、前記ハウジングの取付対象となる取付対象物を受ける位置決め部と、該位置決め部に対して前記ボルト挿通孔に沿った方向に離間して配置されて該ボルト挿通孔に挿通された取付ボルトの締結力を受ける締結力受け部とを有し、前記位置決め部と前記締結力受け部との間に、前記外周面が露出しているハウジングを提供する。
このハウジングは、各取付用ブロックのボルト挿通孔に取付ボルトを挿通して、この取付ボルトによって取付用ブロックを取付対象物にボルト止めすることによって、取付対象物に取り付けられる。
ハウジング本体に設けられる取付用ブロックのうちの少なくとも一つが、位置決め部と締結力受け部とを有している。
この取付用ブロックを取付対象物にボルト止めするにあたって、位置決め部をハウジングの取付対象物に当接させることで、取付対象物に対するハウジングの位置決めが行われる。このように位置決めを行った状態でこの取付用ブロックを取付ボルトによって取付対象物にボルト止めすることで、この取付ボルトの締結力が締結力受け部によって受けられて、この締結力によって取付用ブロックが取付対象物に固定される。
これら位置決め部と締結力受け部とは、ボルト挿通孔に沿った方向(ハウジング本体の軸線に直交する方向)に離間して配置されていて、位置決め部と締結力受け部との間に、ハウジング本体の円筒状の外周面が露出している。すなわち、位置決め部と締結力受け部との間には隙間が形成されており、ハウジング本体の外周面においてこの隙間に露出する部分が、ハウジングを保持するチャックの爪部を受け入れる被保持部となる。
このように、このハウジングでは、ハウジング本体の外周面の取付用ブロック間に位置する二つの領域と、取付用ブロックに設けられた被保持部とをチャックによって保持可能であるので、従来のハウジングでは使用することができなかった、汎用の三爪チャック等、三つ以上の爪を有するチャックを用いて固定することが可能であり、機械加工(例えば旋盤による内周面の切削加工)が容易である。
ここで、取付用ブロックは、位置決め部と締結力受け部とに完全に分離されていてもよく、また、取付用ブロックを完全に分離せずに、位置決め部と締結力受け部との間に、端部側に開口する切り欠きを設けるなどしてチャックの爪を受け入れる被保持部を設けた構成としてもよい。
このハウジングにおいて、前記取付用ブロックを、前記位置決め部側から前記締結力受け部側に向けて前記位置決め部内または前記締結力受け部内まで設けられて該締結力受け部側に向うにつれて縮径される第一テーパー穴と、前記締結力受け部側から前記位置決め部側に向けて前記第一テーパー穴の先端に連通または近接する位置まで延びるとともに前記位置決め部側に向うにつれて縮径される第二テーパー穴とを有する形状に成形し、前記第一テーパー穴から前記第二テーパー穴にかけて、機械加工によって円筒内面形状の位置決め面を形成して前記ボルト挿通孔を形成してもよい。
このハウジングでは、ボルト挿通孔の位置決め面によって、ボルト挿通孔に挿通された取付ボルトの外周面が案内されて、取付ボルトの位置決めが行われるので、ボルト挿通孔の軸線に直交する方向におけるハウジングの位置決めを容易かつ高精度に行うことができる。
さらに、このハウジングは、機械加工によって位置決め面を形成する前の段階では、ボルト挿通孔の内面は、位置決め部側から締結力受け部側に向けて縮径する第一テーパー穴と、締結力受け部側から位置決め部側に向けて縮径する第二テーパー穴とを有している。
すなわち、第一テーパー穴及び第二テーパー穴の軸線方向の長さは、いずれもボルト挿通孔の全長に比べて短いので、このハウジングのボルト挿通孔は、一つのテーパーピンの外周面形状が転写されて形成されたボルト挿通孔に比べて、最大径と最小径との差が小さくて済む。
これにより、位置決め面を形成する際の機械加工量が少なくて済むので、製造が容易である。
また、機械加工によって除去される部位が少なく、材料ロスが少ないので、製造コストが低くて済む。
ここで、本発明は、鋳造法(ダイキャスト鋳造法を含む)のほか、射出成形法等、成形型を用いる任意の成形方法によって製造されるハウジングに適用することができる。
また、このハウジングにおいて、前記取付用ブロックに、前記締結力受け部内まで達する前記第一テーパー穴が設けられていてもよい。
この場合には、取付用ブロックの締結力受け部に開口する第二テーパー穴の長さが短いので、第二テーパー穴の最大径と最小径との差が少ない。
これにより、締結力受け部での第二テーパー穴の開口径が小さくて済むので、締結力受け部のナット部を受ける面積(受圧面積)が大きくなり、締結力受け部によって取付ボルトの締結力を良好に受けることができ、ハウジングの固定を良好に行うことができる。
また、本発明は、請求項2に記載のハウジングの製造方法であって、前記ハウジング本体及び前記取付用ブロックを一体成形する成形型のキャビティ内に、該キャビティの前記位置決め部側から前記締結力受け部側に向けて前記位置決め部内または前記締結力受け部内まで設けられて該締結力受け部側に向うにつれて縮径される第一テーパーピンと、前記キャビティの前記締結力受け部側から前記位置決め部側に向けて前記第一テーパーピンの先端に当接または近接する位置まで延びるとともに前記位置決め部側に向うにつれて縮径される第二テーパーピンとを設け、前記成形型を用いて成形された成形体の、前記第一テーパーピンの外周面形状が転写されて形成された第一テーパー穴から前記第二テーパーピンの外周面形状が転写されて形成された第二テーパー穴にかけて、機械加工によって円筒内面形状の位置決め面を形成するハウジングの製造方法を提供する。
本発明のハウジングの製造方法では、取付用ブロックが、位置決め部側から締結力受け部側に向けて縮径する第一テーパー穴と、締結力受け部側から位置決め部側に向けて縮径する第二テーパー穴とを有する形状に成形される。
すなわち、第一テーパー穴及び第二テーパー穴の軸線方向の長さは、いずれもボルト挿通孔の全長に比べて短いので、一つのテーパーピンの外周面形状が転写されて形成されたボルト挿通孔に比べて、ボルト挿通孔の最大径と最小径との差が小さくて済む。
これにより、位置決め面を形成する際の機械加工量が少なくて済むので、製造が容易である。
また、機械加工によって除去される部位が少なく、材料ロスが少ないので、製造コストが低くて済む。
また、このハウジングの製造方法で製造されるハウジングでは、ボルト挿通孔の位置決め面によって、ボルト挿通孔に挿通された取付ボルトの外周面が案内されて、取付ボルトの位置決めが行われるので、ボルト挿通孔の軸線に直交する方向におけるハウジングの位置決めを容易かつ高精度に行うことができる。
ここで、本発明は、鋳造法(ダイキャスト鋳造法を含む)のほか、射出成形法等、成形型を用いる任意の成形方法によって製造されるハウジングに適用することができる。
本発明によれば、機械加工が容易でかつ機械加工を最小限にして低コストで製造することができるハウジングを提供することができる。
以下に、本発明にかかる一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態では、本発明を、図1に示す自動車用空気調和装置の冷媒回路を構成するコンプレッサー1に適用した例を示す。
コンプレッサー1は、モータと、モータによって駆動される機械構造部と、これらを収納するハウジング2とを有している。
ハウジング2は、自動車内に軸線Oを略水平にして設置される中空円柱形状をなしている。
具体的には、ハウジング2は、略中空円柱形状をなすものであって、一端に開口部を有し内部にモータが収納される有底円筒形状の第一のハウジング本体6と、一端に開口部を有し内部に機械構造部が収納される有底円筒形状の第二のハウジング本体7とを有している。これら第一のハウジング本体6と第二のハウジング本体7とは、互いの開口部同士が向かい合った状態にして着脱可能に固定されている。
第一のハウジング本体6及び第二のハウジング本体7には、それぞれその軸線O方向の端部(本実施形態ではハウジング2の端面が形成される側の端部)に、一対の取付用ブロック11が配置されている。
各取付用ブロック11の対は、それぞれ各ハウジング本体6,7に対して一体的に設けられており、それぞれ各ハウジング本体6,7の軸線Oに直交する方向にボルト挿通孔12が形成されている。
本実施形態では、各ハウジング本体6,7に設けられる取付用ブロック11は、軸線Oを間に挟んでそれぞれ略平行に配置される略角棒状をなしており、各取付用ブロック11には、その長手方向に沿ってボルト挿通孔12が形成されている。
第一のハウジング本体6に設けられる取付用ブロック11のうちの少なくとも一つ(以下「取付用ブロック11a」とする)は、図2に示すように、その長手方向の端面をなす面でハウジング2の取付対象となる取付対象物B(本実施形態では自動車内に設けられるブラケット)を受ける位置決め部16と、位置決め部16に対してボルト挿通孔12に沿った方向に離間して配置されてボルト挿通孔12に挿通された取付ボルト17の締結力を受ける締結力受け部18とに分割されている。これら位置決め部16と締結力受け部18との間には、ハウジング本体6の外周面6aが露出している。
また、締結力受け部18には、ボルト挿通孔12内に、取付ボルト17の外周面を受ける円筒内面形状の位置決め面19が形成されている。
同様に、第二のハウジング本体7に設けられる取付用ブロック11のうちの少なくとも一つ(以下「取付用ブロック11a」とする)は、その長手方向の端面をなす面で取付対象物Bを受ける位置決め部16と、位置決め部16に対してボルト挿通孔12に沿った方向に離間して配置されてボルト挿通孔12に挿通された取付ボルト17の締結力を受ける締結力受け部18とに分割されている。これら位置決め部16と締結力受け部18との間には、ハウジング本体7の外周面7aが露出している。
第二のハウジング本体7においても、締結力受け部18には、ボルト挿通孔12内に、取付ボルト17の外周面を受ける円筒内面形状の位置決め面19が形成されている。
このように構成されるハウジング2は、図1に示すようにハウジング本体6,7を結合した状態で、図2に示すように、これらハウジング本体6,7の各取付用ブロック11のボルト挿通孔12に取付ボルト17を挿通して、この取付ボルト17によって取付用ブロック11を取付対象物Bにボルト止めすることによって、取付対象物Bに取り付けられる。
このハウジング2では、取付用ブロック11を取付対象物Bにボルト止めするにあたって、取付用ブロック11の長手方向の端面のうち、位置決め部16側の受け面16aを取付対象物Bの取付面Fに当接させることで、取付対象物Bに対するハウジング2の位置決めが行われる。
また、このハウジング2では、ボルト挿通孔12の位置決め面19によって、ボルト挿通孔12に挿通された取付ボルト17の外周面が案内されて、取付ボルト17の位置決めが行われるので、ボルト挿通孔12の軸線に直交する方向におけるハウジング2の位置決めを容易かつ高精度に行うことができる。
このように位置決めを行った状態でこの取付用ブロック11を取付ボルト17によって取付対象物Bにボルト止めすることで、この取付ボルト17の締結力が締結力受け部18によって受けられて、この締結力によって取付用ブロック11が取付対象物Bに固定される。
このハウジング2は、例えば、図3(a)に示すように、それぞれ取付用ブロック11が一体にして設けられた各ハウジング本体6,7とほぼ同形状の成形体21を鋳造し、図3(b)に示すように、これら成形体21に機械加工を施して最終製品形状を付与することによって得られる。
位置決め部16と締結力受け部18との間に隙間が設けられた取付用ブロック11aは、砂型M内において、取付用ブロック11aの位置決め部16と締結力受け部18との間に位置する領域に、これらの領域を分断する中子Nを設置した状態で砂型M内に溶融原料を充填し、溶融原料が固化したのちに、得られた成形体の取付用ブロック11から中子Nを取り外すことによって成形される。
この成形体21は、図3(b)及び図4に示すように、取付用ブロック11aの位置決め部16と締結力受け部18とが、ボルト挿通孔12に沿った方向(ハウジング本体6,7の軸線Oに直交する方向)に離間して配置されている。すなわち、位置決め部16と締結力受け部18との間には隙間が形成されており、この隙間部分が、ハウジング本体6,7を機械加工する際にこれらを保持するチャックの爪Tを受け入れる被保持部Hとなる。
このように、このハウジング2では、図4に示すように、ハウジング本体6(7)において取付用ブロック11が設置される側の端部に、チャックの爪Tによって保持可能な領域として、ハウジング本体6(7)の外周面6a(7a)の取付用ブロック11間に位置する二つの領域A,Aと、取付用ブロック11に設けられた被保持部Hとの、三つの領域が設定される。このため、このハウジング2は、従来のハウジングでは使用することができなかった、汎用の三爪チャックを用いて固定することが可能であり、新たに二爪チャックを購入する必要がないので、低コストで製造することができる。
また、本実施形態では、成形体21の取付用ブロック11を、ボルト挿通孔12の下穴22を有する形状に成形しており、これによって機械加工で取付用ブロック11にボルト挿通孔12を一から形成する場合に比べて必要な機械加工を低減して、以降のハウジング製造にかかる手間を低減している。
下穴22を有する取付用ブロック11は、各ハウジング本体6,7を成形する砂型M(成形型)内において、取付用ブロック11を形成する部位にピン23を配置した状態で砂型M内に溶融原料を充填し、溶融原料が固化したのちに、得られた成形体21の取付用ブロック11からピン23を抜き出すことによって成形される。
ここで、取付用ブロック11からピン23を容易に抜き出すことができるように、ピン23として、所定量の抜き勾配が設けられたピン(テーパーピン)が用いられる。
具体的には、成形体21の鋳造にあたって、図3(a)に示すように、砂型MのキャビティC内に、キャビティCの位置決め部16側から締結力受け部18側に向けて、位置決め部16を形成する領域内または締結力受け部18を形成する領域内まで設けられて締結力受け部18側に向うにつれて縮径される第一テーパーピン23aを設けるとともに、キャビティCの締結力受け部18側から位置決め部16側に向けて第一テーパーピン23aの先端に当接または近接する位置まで延びるとともに位置決め部16側に向うにつれて縮径される第二テーパーピン23bを設ける。
この砂型Mで鋳造された成形体21は、図5に示すように、第一テーパーピン23aの外周面形状が転写されて形成された第一テーパー穴26と、第二テーパーピン23bの外周面形状が転写されて形成された第二テーパー穴27とを有している。
この成形体21において、第一テーパー穴26から第二テーパー穴27にかけて、機械加工によって円筒内面形状の位置決め面19を形成することによってボルト挿通孔12を形成した。
本実施形態では、第一テーパーピン23aとして、キャビティC内の締結力受け部18まで達するピンを用いて成形体21の鋳造を行い、これによって取付用ブロック11が締結力受け部18内まで達する第一テーパー穴26を有する成形体21を得て、締結力受け部18内において第一テーパー穴26の先端部と第二テーパー穴27の基端部にかけて機械加工を施して、この位置に位置決め面19を形成した(図3(b)参照)。
ここで、各取付用ブロック11は、上記ボルト挿通孔12の形成と、長手方向の両端面(すなわち取付対象物Bを受ける受け面16aと取付ボルト17を受ける受け面18a)とをそれぞれボルト挿通孔12の軸線に直交する平面に加工したのちは、他の部分については鋳肌をそのまま残しておいてもよい(ただし、必要に応じて、表面の鋳ばりを除去しておく)。
さらに、このハウジング2は、機械加工によって位置決め面19を形成する前の段階では、ボルト挿通孔12の内面は、位置決め部16側から締結力受け部18側に向けて縮径する第一テーパー穴26と、締結力受け部18側から位置決め部16側に向けて縮径する第二テーパー穴27とを有している。
すなわち、第一テーパー穴26及び第二テーパー穴27の軸線方向の長さは、いずれもボルト挿通孔12の全長に比べて短いので、このハウジング2のボルト挿通孔12は、一つのテーパーピンの外周面形状が転写されて形成されたテーパー穴(図5に二点差線で示すテーパー穴)を下穴とした場合に比べて、最大径と最小径との差が小さくて済む。
これにより、位置決め面19を形成する際の機械加工量が少なくて済むので、製造が容易である。
また、機械加工によって除去される部位が少なく、材料ロスが少ないので、製造コストが低くて済む。
さらに、本実施形態では、取付用ブロック11には、締結力受け部18内まで達する第一テーパー穴26が設けられている。すなわち、このハウジング2では、取付用ブロック11の締結力受け部18に開口する第二テーパー穴27の長さが短いので、第二テーパー穴27の最大径と最小径との差が少ない。
これにより、取付用ブロック11の長手方向の端面のうち、締結力受け部18側の端面での第二テーパー穴27の開口径が小さくて済むので、締結力受け部18において取付ボルト17のナット部(頭部)を受ける面積(受圧面積)が大きくなり、締結力受け部18によって取付ボルト17の締結力を良好に受けることができ、取付対象物Bに対するハウジング2の固定を良好に行うことができる。
ここで、上記実施の形態では、取付用ブロック11が、位置決め部16と締結力受け部18とに分割された構成を示したが、これに限られることなく、例えば図6に示すように、位置決め部16と締結力受け部18とを完全に分離せずに、取付用ブロック11の長手方向の中間部に、ケーシング本体の端面側に開口する切り欠き31を設けて、チャックの爪を受け入れる被保持部Hを設けた構成としてもよい。
この切り欠き31は、成形体21の鋳造の際に、砂型M内の取付用ブロック11aを形成する領域の、ケーシング本体の端面側に、取付用ブロック11aの幅よりも短い寸法の中子Nを設置した状態で鋳造を行うか、もしくは中子Nを用いずに位置決め部16と締結力受け部18とを一体の角棒状に成形した後に、機械加工等によってケーシング本体の端面側の領域を除去することによって形成することができる。
このような構成を採用した場合には、取付用ブロック11が完全に分離されていないので、一般的なチャックによる保持を可能としながら、取付用ブロック11の強度を高めることができる。
また、上記実施の形態では、成形体21を、砂型Mを用いた鋳造法によって成形する例を示したが、これに限られることなく、成形体21を、ダイキャスト鋳造法や射出成形法等、成形型を用いる任意の成形方法によって製造してもよい。
本発明の一実施形態にかかるケーシングの構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態にかかるケーシングの構成を示す端面図である。 本発明の一実施形態にかかるケーシングの製造工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態にかかるケーシングの製造工程を示す端面図である。 本発明の一実施形態にかかるケーシングの製造工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態にかかるケーシングの他の構成例を示す平面図である。
符号の説明
2 ハウジング
6,7 ハウジング本体
6a,7a 外周面
11 取付用ブロック
12 ボルト挿通孔
16 位置決め部
18 締結力受け部
19 位置決め面
23a 第一テーパーピン
23b 第二テーパーピン
26 第一テーパー穴
27 第二テーパー穴
C キャビティ
M 砂型(成形型)
O 軸線

Claims (4)

  1. 円筒状のハウジング本体と、該ハウジング本体の軸線方向の端部側の外周面に複数設けられてそれぞれ該外周面上で前記軸線に直交する方向にボルト挿通孔が形成される取付用ブロックとが、一体にして成形されたハウジングであって、
    前記取付用ブロックのうちの少なくとも一つは、前記ハウジングの取付対象となる取付対象物を受ける位置決め部と、
    該位置決め部に対して前記ボルト挿通孔に沿った方向に離間して配置されて該ボルト挿通孔に挿通された取付ボルトの締結力を受ける締結力受け部とを有し、
    前記位置決め部と前記締結力受け部との間に、前記外周面が露出しているハウジング。
  2. 前記取付用ブロックを、前記位置決め部側から前記締結力受け部側に向けて前記位置決め部内または前記締結力受け部内まで設けられて該締結力受け部側に向うにつれて縮径される第一テーパー穴と、
    前記締結力受け部側から前記位置決め部側に向けて前記第一テーパー穴の先端に連通または近接する位置まで延びるとともに前記位置決め部側に向うにつれて縮径される第二テーパー穴とを有する形状に成形し、
    前記第一テーパー穴から前記第二テーパー穴にかけて、機械加工によって円筒内面形状の位置決め面を形成して前記ボルト挿通孔を形成した請求項1記載のハウジング。
  3. 前記取付用ブロックに、前記締結力受け部内まで達する前記第一テーパー穴が設けられた請求項2記載のハウジング。
  4. 請求項2に記載のハウジングの製造方法であって、
    前記ハウジング本体及び前記取付用ブロックを一体成形する成形型のキャビティ内に、該キャビティの前記位置決め部側から前記締結力受け部側に向けて前記位置決め部内または前記締結力受け部内まで設けられて該締結力受け部側に向うにつれて縮径される第一テーパーピンと、
    前記キャビティの前記締結力受け部側から前記位置決め部側に向けて前記第一テーパーピンの先端に当接または近接する位置まで延びるとともに前記位置決め部側に向うにつれて縮径される第二テーパーピンとを設け、
    前記成形型を用いて成形された成形体の、前記第一テーパーピンの外周面形状が転写されて形成された第一テーパー穴から前記第二テーパーピンの外周面形状が転写されて形成された第二テーパー穴にかけて、機械加工によって円筒内面形状の位置決め面を形成するハウジングの製造方法。
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