JP3293381B2 - エンジンのシリンダブロックおよびその製造方法 - Google Patents

エンジンのシリンダブロックおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クローズドデッキ・ウ
エットライナ形のエンジンのシリンダブロックおよびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にアルミニウム合金製のエンジンの
シリンダブロックでは、薄肉の耐摩性材料からなるシリ
ンダライナが組込まれており、このシリンダライナにピ
ストンが嵌装されるシリンダボアが形成されている。
【0003】この種のシリンダブロックには、例えば、
図11に示すシリンダブロック1のように、冷却水を循環
させるためにシリンダライナ2の外周部に形成されたウ
ォータジャケット3がシリンダヘッド取付面4で開口さ
れた構造のオープンデッキ形のものと、図12に示すシリ
ンダブロック5のように、シリンダライナ6の外周部に
形成されたウォータジャケット7はシリンダヘッド取付
面8で閉じられ、シリンダヘッド取付面8にウォータジ
ャケット7に連通する冷却水通路9が設けられた構造の
クローズドデッキ形のものとがある。
【0004】図11に示すようなオープンデッキ形のシリ
ンダブロック1は、アルミニウム合金等で鋳造成型する
場合、ダイカスト法によって容易に成型することができ
る反面、シリンダヘッド取付面4が開口しているため、
剛性が低く、振動、騒音を発生しやすいという欠点があ
る。
【0005】一方、図12に示すようなクローズドデッキ
形のシリンダブロックは、シリンダヘッド取付面8が閉
じているため、剛性が高く、振動、騒音を発生しにくい
ので、薄肉、軽量化を図ることができるという利点があ
る。さらに、図13に示すシリンダブロック10のように、
シリンダライナ11の外周部でウォータジャケット12を形
成するようにしたクローズドデッキ・ウエットライナ形
のものは、ウォータジャケット12内の冷却水が直接シリ
ンダライナ11に接するので、冷却効率に優れる。なお、
図13中、図12のものと同様の部分には、同一の番号を付
してある。
【0006】ところで、クローズドデッキ・ウエットラ
イナ形のシリンダブロック10は、その構造上、ウォータ
ジャケット12がアンダーカット部を形成するため、ダイ
カスト法による成型が困難であり、一般に、崩壊性中子
を用いた重力鋳造法あるいは低圧鋳造法によって成型さ
れているが、中子の製造および成型後の取出が煩雑であ
り、生産性が低いという問題があった。
【0007】そこで、従来、生産性を向上させるべくク
ローズドデッキ・ウエットライナ形のシリンダブロック
をダイカスト法を用いて製造する方法が種々提案されて
いる。例えば、分割式の移動可能な中子を用いてウォ
ータジャケットを形成する方法(特公平2−53623
号、特公平2−53624号公報参照)、オープンデ
ッキ形と同様にウォータジャケットを形成した後、シリ
ンダヘッド取付面の開口部の一部を塞ぐ方法(特開平1
−100352号、特開平1−147145号、特公平
2−11735号公報参照)、予めウォータジャケッ
トを設けたシリンダライナを鋳包む方法(特開昭60−
56151号、特開昭62−113846号公報、実開
平5−78950号公報参照)、および、シリンダブ
ロックに形成した段付ボアの小径部に、一端部の外側に
フランジ部を有するシリンダライナを圧入して、段付ボ
アの大径部と、シリンダライナの側壁およびフランジ部
とでウォータジャケットを形成する方法(特開昭60−
135650号、実公平1−10427号公報参照)が
提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のシリンダブロックの製造方法では、次のような問題
がある。すなわち、の方法では、金型の構造が複雑に
なり、型費が高くなるとともに型寿命も短くなる。の
方法では、開口部の一部を塞ぐ工程が煩雑となり生産性
の向上があまり期待できない。の方法では、シリンダ
ライナの形状が複雑で製造が困難となるため、生産性の
向上があまり期待できない。の方法では、シリンダブ
ロック本体とシリンダライナとを強固に結合することが
困難であり、シリンダブロックの剛性が低下しやすい。
このように、上記ないしに示すシリンダブロックの
製造方法は、いずれも充分満足できる効果を奏している
とは言えない。
【0009】なお、崩壊性中子または低融点金属中子を
用いたダイカスト法も開発されていが、この場合も、中
子を使用しているため、成型後に、中子の取出し、清掃
および中子のリサイクル等の工程が必要となり、生産
性、コストの点で充分満足できるものではない。
【0010】また、エンジンのシリンダブロックには、
ウォータジャケットのほかに、ウォータポンプ用冷却水
通路等のウォータジャケットに連通する各種冷却水通路
を設ける必要があり、このような冷却水通路は、従来、
シリンダブロックの鋳造成型時に鋳抜くか、あるいは、
成型後に機械加工によって形成するようにしていた。
【0011】ところが、冷却水通路を鋳抜く場合には、
複雑な鋳造金型が必要となり、また、機械加工する場合
には、工程数の増加および機械加工によって鋳肌が除去
されることによる冷却水通路の防水性の低下という問題
が生じることになる。
【0012】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、ダイカスト法を用いて容易に製造することがで
き、しかも、冷却水通路を同時に形成することができる
クローズドデッキ・ウエットライナ形のエンジンのシリ
ンダブロックおよびその製造方法を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明に係るエンジンのシリンダブロッ
クは、両端部の内側にフランジ部が形成されて略コの字
形の断面を有し、側面部に管路が接続された筒状のイン
サート部材に、金型の一部を挿通して、前記インサート
部材をシリンダブロック本体のシリンダボアの外周部に
鋳包むと共に、前記管路を前記シリンダブロック本体の
外部に延出させ、前記シリンダボアを形成するシリンダ
ライナを前記シリンダブロック本体に圧入して、前記イ
ンサート部材の両端部のフランジ部に嵌合させ、前記イ
ンサート部材と前記シリンダライナとの間にウォータジ
ャケットを形成して、該ウォータジャケットに前記管路
を連通させたことを特徴とする。
【0014】請求項2の発明にかかるエンジンのシリン
ダブロックは、上記請求項1の構成に加えて、管路がシ
リンダブロック本体の側面部に装着されるウォータポン
プに連通されていることを特徴とする。
【0015】また、請求項3の発明に係るエンジンのシ
リンダブロックの製造方法は、両端部の内側にフランジ
部が形成されて略コの字形の断面を有し、側面部に管路
が接続された筒状のインサート部材を金型のキャビティ
内に配置し、前記金型の一部を前記インサート部材に挿
通して前記両端のフランジ部に嵌合させ、前記管路を外
部に延出させて、前記キャビティ内に溶湯を充填してシ
リンダボアの外周部に前記インサート部材を鋳包むよう
にシリンダブロック本体をダイカスト成型した後、該シ
リンダブロック本体に前記シリンダボアを形成するシリ
ンダライナを圧入して、前記インサート部材の両端部の
フランジ部に嵌合させ、前記インサート部材と前記シリ
ンダライナとの間にウォータジャケットを形成して、該
ウォータジャケットに前記管路を連通させることを特徴
とする。
【0016】
【作用】請求項1の発明に係るエンジンのシリンダブロ
ックは、シリンダブロック本体に鋳包まれた略コの字形
の断面を有するインサート部材と、シリンダブロック本
体に圧入されてインサート部材の両端部のフランジ部に
嵌合されたシリンダライナとの間にウォータジャケット
が形成されて、クローズドデッキ・ウェットライナ形の
シリンダブロックを構成し、また、管路によってウォー
タジャケットとシリンダブロック本体の外部とを連通さ
せる冷却水通路が形成されるる。
【0017】請求項2の発明に係るエンジンのシリンダ
ブロックは、管路によってウォータジャケットとウォー
タポンプとを連通させる冷却水通路が形成される。
【0018】また、請求項3の発明に係るエンジンのシ
リンダブロックの製造方法は、金型の一部をインサート
部材に嵌合させることによって、シリンダブロック本体
のアンダカット部が解消され、インサート部材が鋳包ま
れたシリンダブロック本体をダイカスト成型することが
でき、このとき、管路によってウォータジャケットとシ
リンダブロック本体の外部とを連通させる冷却水通路が
形成され、さらに、インサート部材のフランジ部にシリ
ンダライナを嵌合することによってクローズドデッキ・
ウエットライナ形のシリンダブロックを製造することが
できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0020】本実施例に係るシリンダブロックについて
図1ないし図7を用いて説明する。図1および図2に示
すように、シリンダブロック13は、直列3気筒エンジン
用のクローズドデッキ・ウエットライナ形のシリンダブ
ロックであり、アルミニウム合金製のシリンダブロック
本体14に、3つのシリンダボア15が直列に並設されてい
る。
【0021】3つのシリンダボア15の外周部には、筒状
のインサート部材16が鋳包まれている。インサート部材
16は、両端部の内側それぞれフランジ部17,18が形成
されて略コの字形の断面を有しており、シリンダブロッ
ク本体14に形成されたボア19およびインサート部材16の
フランジ部17,18に、円筒状のシリンダライナ20が挿
通、嵌合されてシリンダボア15が形成されている。そし
て、インサート部材16の側壁およびフランジ部17,18と
シリンダライナ20の側壁とで、シリンダボア15の周囲を
囲むウォータジャケット21が形成されている。
【0022】図3に示すように、インサート部材16は、
両端部の内側にフランジ部を有する3つの略円筒状部分
22が各シリンダボア15を取り囲むように並べて結合さ
れ、それらの内部を互いに連通させた形状となってい
る。これにより、各シリンダボア15の周囲に形成される
ウォータジャケット21は、互いに連通される。また、イ
ンサート部材16の一端部の側壁には、シリンダブロック
本体14の外部まで延出する管路23が設けられている。そ
して、管路23がシリンダブロック本体14に鋳包まれて、
シリンダブロック13の端部に装着されるウォータポンプ
24のポンプ室とウォータジャケット21とを連通させる冷
却水通路25が形成されている(図1参照)。
【0023】両端部の内側にフランジ部17,18を有する
筒状のインサート部材16は、アンダーカット部を有する
ので、例えば図4および図5に示すように、これを分割
(半割り)した形状の部材16a (図4参照)と部材16b
(図5参照)として別々に成型し、これらを接合して図
3に示すような筒状の一体とすることによって容易に製
造することができる。このように分割構造とすることに
より、アンダーカット部を解消して各部材16a ,16b を
アルミニウム合金製として容易にダイカスト成型するこ
とができる。この場合、部材16a に設けられる管路23
は、金型に付設の鋳抜きピンを用いて鋳抜くことによっ
て形成することができる。
【0024】各部材16a ,16b の結合手段としては、例
えば、プロジェクション溶接等の抵抗溶接、アークスポ
ット溶接、TIG溶接、MIG溶接、摩擦圧接等による
溶着、アロンセラミック(東亜合成化学工業株式会社
製)等の耐熱性無機系接着剤等を用いた接着、ロウ付
け、若しくは、はめ合いを用いることができる。
【0025】また、インサート部材16は、例えば図6お
よび図7に示すように、冷却水通路を形成する管路23を
接合部上に配置して、管路23をも分割(半割り)した形
状の部材16c ,16d (図7には一方の部材16c のみ図示
する)を互いに接合して一体とすることもできる。
【0026】上記のように、インサート部材16を分割構
造とした場合、シリンダブロック本体14を後述するよう
にダイカスト成型する際に、インサート部材16を鋳包む
ことにより、インサート部材16がシリンダブロック本体
14に溶着されて一体となり、2つの部材16a ,16b 間ま
たは16c ,16d 間の接合部が確実にシールされる。
【0027】なお、上記のほか、インサート部材16は、
中子を用いてシェル型鋳造、金型鋳造等の重力鋳造ある
いは低圧鋳造によって分割することなく一体として製造
することもでき、また、熱処理等によって強度を高める
こともできる。
【0028】インサート部材16の一端側のフランジ部17
には、シリンダブロック本体14のシリンダヘッド取付面
26に設けられた冷却水孔27に連通する連通孔(後述)が
設けられている。
【0029】次に、シリンダブロック13のダイカスト法
を用いた製造方法について図8ないし図10を用いて説明
する。
【0030】図8に示すように、先ず、金型の可動型28
に設けられ、前述のシリンダブロック本体14にボア19を
形成するための入子29(金型の一部)をインサート部材
16に挿通してフランジ部17,18に嵌合し、冷却水孔27を
形成するための突起部30をフランジ部17に当接させる。
次に、図9に示すように、可動型28と固定型31とを型締
してキャビティCを形成するとともに、固定型31に設け
られた突起部32をフランジ部18に当接させてインサート
部材16をキャビティC内に位置決めする。これにより、
インサート部材16と入子26との間に閉じた空間Sが形成
される。
【0031】その後、キャビティC内にアルミニウム合
金の溶湯を鋳込み、シリンダブロック本体14を鋳造成型
してインサート部材16を鋳包むことにより、インサート
部材16がシリンダブロック本体14に溶着されて一体とな
る。このとき、空間Sには溶湯が注入されないので、ウ
ォータジャケット21となる空間が確保される。同時に、
インサート部材16に設けられた管路23がシリンダブロッ
ク本体14に鋳包まれて、ウォータジャケット21とシリン
ダブロック13の外部とを連通させる冷却水通路25が形成
される。ここで、インサート部材16に高温の溶湯が接触
するが、ダイカスト法では、溶湯の凝固が比較的早く行
われるため、インサート部材16の軟化、溶融が起こりに
くくいので、シリンダブロック本体14と同様の材質のア
ルミニウム合金製のインサート部材16を用いることがで
きる。
【0032】可動型28と固定型31とを開いてシリンダブ
ロック本体14に鋳包まれたインサート部材16から入子29
を抜き取り、鋳造品を離型して図10(a)に示すシリン
ダブロック本体14を得る。図10(b)に示すように、機
械加工により、インサート部材16のフランジ部17に、冷
却水孔27に連通する連通孔33を穿設する。また、シリン
ダブロック本体14のボア19およびインサート部材16のフ
ランジ部17,18を共加工してシリンダライナ20の嵌合部
のはめ合い寸法を出す。その後、図10(c)に示すよう
に、シリンダブロック本体14のボア19およびインサート
部材16のフランジ部17,18にシリンダライナ20を圧入す
ることにより、インサート部材16とシリンダライナ20と
の間にウォータジャケット21が形成される。
【0033】このように、金型の一部である入子29をイ
ンサート部材16に嵌合させてインサート部材16を鋳包む
ことにより、ウォータジャケット21を形成するためのア
ンダカット部が解消されるので、ダイカスト法を用いて
アルミニウム合金製のクローズドデッキ・ウエットライ
ナ形のシリンダブロック13を製造することができる。ま
た、同時に、インサート部材16に設けられた管路23を鋳
包むことによって冷却水通路25を形成することができ
る。よって、複雑な金型および崩壊性中子を用いること
なく容易に冷却水通路25を有するシリンダブロック13を
製造することができ、生産性の向上および製造コストの
低減を図ることができる。また、ダイカスト鋳造により
シリンダブロック本体14の鋳肌に硬質かつ緻密なチル層
が形成されるので、ウォータジャケット21および冷却水
通路25の耐圧、防水性が向上する。
【0034】なお、上記実施例では、一例として直列3
気筒エンジン用のシリンダブロックについて説明してる
が、本発明は、これに限らず、このほかの多気筒または
単気筒エンジン用のシリンダブロックにも同様に適用す
ることができる。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
係るエンジンのシリンダブロックによれば、シリンダブ
ロック本体に鋳包まれたインサート部材とインサート部
材のフランジ部に嵌合されたシリンダライナとの間にウ
ォータジャケットが形成され、また、管路によってウォ
ータジャケットとシリンダブロック本体の外部とを連通
させる冷却水通路が形成されるので、冷却水通路を有す
るクローズドデッキ・ウエットライナ形のシリンダブロ
ックを得ることができる。
【0036】請求項2の発明に係るエンジンのシリンダ
ブロックによれば、ウォータジャケットとウォータポン
プとを連通させる冷却水通路を有するクローズドデッキ
・ウエットライナ形のシリンダブロックを得ることがで
きる。
【0037】また、請求項3の発明に係るエンジンのシ
リンダブロックの製造方法によれば、金型の一部をイン
サート部材に嵌合させることによって、シリンダブロッ
ク本体のアンダカットが解消され、インサート部材が鋳
包まれたシリンダブロック本体をダイカスト成型するこ
とができ、このとき、管路によってウォータジャケット
とシリンダブロック本体の外部とを連通させる冷却水通
路が形成され、さらに、インサート部材のフランジ部に
シリンダライナを嵌合することによって、クローズドデ
ッキ・ウエットライナ形のシリンダブロックを製造する
ことができる。その結果、複雑な金型および崩壊性中子
を用いることなく、ダイカスト法を用いて容易に冷却水
通路を有するクローズドデッキ・ウエットライナ形のシ
リンダブロックを製造することができ、生産性の向上お
よび製造コストの低減を図ることができるという優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のシリンダブロックの平面図
である。
【図2】本発明の一実施例のシリンダブロックを一部破
断して示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施例のシリンダブロックに用いら
れるインサート部材の斜視図である。
【図4】図3のインサート部材を構成する半割り状の部
材の一方の斜視図である。
【図5】図3のインサート部材を構成する半割り状の部
材の他方の斜視図である。
【図6】本発明の他の実施例のシリンダブロックに用い
られるインサート部材の斜視図である。
【図7】図6のインサート部材を構成する半割り状の部
材の一方の斜視図である。
【図8】本発明の一実施例に係るのシリンダブロック本
体のダイカスト成型用の金型が開いた状態を示す概略図
である。
【図9】図8の装置において、金型が閉じた状態を示す
概略図である。
【図10】図の装置によって成型したシリンダブロック
本体の機械加工およびシリンダライナ圧入工程を示す概
略図である。
【図11】オープンデッキ形のエンジンのシリンダブロ
ックを一部破断して示す斜視図である。
【図12】クローズドデッキ・ドライライナ形のエンジ
ンのシリンダブロックを一部破断して示す斜視図であ
る。
【図13】従来のクローズドデッキ・ウエットライナ形
のエンジンのシリンダブロックを一部破断して示す斜視
図である。
【符号の説明】
13 シリンダブロック 14 シリンダブロック本体 15 シリンダボア 16 インサート部材 17,18 フランジ部 20 シリンダライナ 21 ウォータジャケット 23 管路 24 ウォータポンプ 25 冷却水通路 28 上型(金型) 29 入子(金型の一部) 31 下型(金型) C キャビティ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02F 1/10 F02F 1/10 D 1/16 1/16 B (56)参考文献 特開 昭62−113845(JP,A) 特開 平3−462(JP,A) 特開 平5−177334(JP,A) 特開 平6−74089(JP,A) 実開 昭60−139055(JP,U) 実開 平5−78950(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02F 1/00 - 1/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部の内側にフランジ部が形成されて
    略コの字形の断面を有し、側面部に管路が接続された筒
    状のインサート部材に、金型の一部を挿通して、前記イ
    ンサート部材をシリンダブロック本体のシリンダボアの
    外周部に鋳包むと共に、前記管路を前記シリンダブロッ
    ク本体の外部に延出させ、前記シリンダボアを形成する
    シリンダライナを前記シリンダブロック本体に圧入し
    て、前記インサート部材の両端部のフランジ部に嵌合さ
    せ、前記インサート部材と前記シリンダライナとの間に
    ウォータジャケットを形成して、該ウォータジャケット
    に前記管路を連通させたことを特徴とするエンジンのシ
    リンダブロック。
  2. 【請求項2】 前記管路が前記シリンダブロックの側面
    部に装着されるウォータポンプに連通されることを特徴
    とする請求項1に記載のエンジンのシリンダブロック。
  3. 【請求項3】 両端部の内側にフランジ部が形成されて
    略コの字形の断面を有し、側面部に管路が接続された筒
    状のインサート部材を金型のキャビティ内に配置し、前
    記金型の一部を前記インサート部材に挿通して前記両端
    のフランジ部に嵌合させ、前記管路を外部に延出させ
    て、前記キャビティ内に溶湯を充填してシリンダボアの
    外周部に前記インサート部材を鋳包むようにシリンダブ
    ロック本体をダイカスト成型した後、該シリンダブロッ
    ク本体に前記シリンダボアを形成するシリンダライナを
    圧入して、前記インサート部材の両端部のフランジ部に
    嵌合させ、前記インサート部材と前記シリンダライナと
    の間にウォータジャケットを形成して、該ウォータジャ
    ケットに前記管路を連通させることを特徴とするエンジ
    ンのシリンダブロックの製造方法。
JP33814494A 1994-12-27 1994-12-27 エンジンのシリンダブロックおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP3293381B2 (ja)

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