JPH10513366A - ポリアミドを加水分解するためのアミダーゼ活性を有する酵素及び微生物 - Google Patents

ポリアミドを加水分解するためのアミダーゼ活性を有する酵素及び微生物

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JPH10513366A
JPH10513366A JP9506361A JP50636197A JPH10513366A JP H10513366 A JPH10513366 A JP H10513366A JP 9506361 A JP9506361 A JP 9506361A JP 50636197 A JP50636197 A JP 50636197A JP H10513366 A JPH10513366 A JP H10513366A
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ローヌプーラン フィーブル エ ポリメール ソシエテ アノニム
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、アミダーゼ活性を持つ酵素、特にPA6,6(式I)及び(又は)PA6(式II)から誘導されるオリゴマータイプの基質に対するアミダーゼ活性を持つ酵素であって、比Ra

Description

【発明の詳細な説明】 ポリアミドを加水分解するためのアミダーゼ活性を有する酵素及び微生物技術分野 本発明は、一般的に、アミド、特に第二級アミドの酵素による加水分解に関す る。 本発明は、より正確には、アミド基[好ましくは少なくとも1個のアミド基を 含有する基質{例えばポリアミド(PA)}上のアミド基]の酵素による加水分 解に用いることができる酵素及び(又は)微生物に関する。本発明は、さらに、 それらの生産における遺伝子物質並びにこの遺伝子物質を含有し且つこのアミダ ーゼ活性を示す微生物に関する。先行技術 この分野において、スミス(SMITH R.)らは、「Journal of Biomedical Mate rials Research」(1987年)、第21巻、第991〜1003頁に発表され た論文の著者であり、炭素14で標識付けされたポリアミド66のサンプルをパ パイン、トリプシン及びα−キモトリプシンタイプの酵素と接触させることを開 示している。これらの既知のポリペプチドはポリアミド66を僅かに分解するが 、しかしその加水分解は産業的規模で利用することができるほど充分に有意のも のではない。 また、フラボバクテリア種(Flavobacterium sp)KI 72は6−アミノヘキサン 酸の環状二量体のこの同じ酸の線状二量体への加水分解を触媒する第一の酵素( E1)及びこの線状二量体を6−アミノヘキサン酸又はアミノカプロン酸2分子 に転化させることができる第二の酵素(E2)を生産することができるというこ とも、キノシタらによる論文(「Eur.J.Biochem.」、116、第547〜55 1頁、1981年)によって知られている。懸案の酵素経路を以下にまとめる: 線状アミダーゼE2の活性は、二量体については最適であるが、重合度が増す につれて低下していき、重合度(DPn)7のオリゴマー以上ではもはや有意で はなくなる。 ツチヤらは、「Journal of Bacteriology」、第171巻、第6号(1989 年6月)、第3187〜3191頁に発表された彼らの論文において、フラボバ クテリア種KI 72からの酵素E1とシュードモナス種(Pseudomonas sp)NK 87か ら誘導された酵素の1種との間に高度の相同性が存在すると教示している。これ らの酵素E1及び相同物並びに酵素E2、より特定的には後者、は次式: (ここで、nは2〜20の範囲である) のオリゴマー又はポリアミド(PA6)について活性であると言われている。 フラボバクテリア又はシュードモナスから誘導されたこれらの酵素の欠点は、 それらのオリゴマーに対する特異的活性が比較的低いということである。これら の活性は、三量体から成る基質からの蛋白質1mgにつき1分当たりに製造され るアミノカプロン酸として表してせいぜい1.05マイクロモルだけである。さ らに、これらの酵素は、ホモオリゴマーについて特異的であり、コオリゴマーに 対する活性は低いということがわかっている。 さらに、フラボバクテリア種KI 72株は、PA6タイプの基質に対して活性な ポリアミダーゼE3をコードする(即ち該ポリアミダーゼE3の遺伝暗号を指定す る)nyl-cと称される別の遺伝子の発見に的を絞ったものだった。 ネゴロらの「Journal of Bacteriology」、第174巻、第7948〜795 3頁(1992年)の論文は、nyl-cの制御下で生産されたE3に言及した文献 の一つである。 E3はナイロンPA6のオリゴマーと比較してナイロンPA66のオリゴマー についての特異性が比較的低いようである。結果としての比Raは、約2である。これらの活性は、加水分解する基質の単位使用量につき単位時 間当たりに加水分解される基質の量として表わされる。懸案の基質の例は、PA 66及びPA6の四量体及び三量体である。 従って、先行技術は、アミド基の酵素による加水分解のための、高い性能を有 し、実行可能であり且つ様々なタイプのアミド、特に第二級アミドを包含するア ミド(特にコオリゴマータイプのアミド)に適用できる手段を含まないように思 える。発明の開示 かくして、本発明の本質的な目的の一つは、アミダーゼ活性を有する新規の酵 素、それらを生産するための遺伝子物質及びこの遺伝子物質を含有する微生物を 提供することであり、前記酵素及び微生物は共に、コオリゴマー及びホモオリゴ マータイプの物質からのアミドの加水分解における収率が満足できるものである こと並びにコオリゴマー(例えばPA66)に対する特異性が著しいものである ことを特徴とする。かかる活性は、単量体、特にPA66の単量体を再生(再循 環)するための産業的に価値のある方法へのアクセスを提供することができる。 従って、長く労力をかけた研究の後に、本出願人は、1種以上のポリペプチド によって形成されるアミダーゼタイプの新規の酵素、特にこのバイオタイプから 単離される新規の微生物及び(又は)これらの天然微生物から得られる新規の組 み換え微生物から誘導することができる、1種以上のポリペプチドによって形成 されるアミダーゼタイプの新規の酵素を単離し、特徴付けすることに成功した。 この酵素は、そのまま又はそれらを発生させる組み換え微生物の形のいずれか で用いられる。 従って、本発明は、アミダーゼ活性を有する酵素、特に次の式(I)及び(II )の少なくとも一つを有するポリアミドタイプの基質に対するアミダーゼ活性を 有する酵素に関する: {ここで、A及びBは単量体単位であり、 R1及びR3は同一又は異なる、好ましくは異なる二価基であり、置換又は非置 換の直鎖状又は分枝鎖状(シクロ)アルキレン、アリーレン又はアリールアルキ レンを表わし、ここで、芳香族基は随意に重縮合されていてもよく、アルキレン 中の炭素数は4以上、好ましくは4〜12の範囲であり、 R2は同一又は異なる、好ましくは同一の基であり、水素及び(又は)アルキ ル基(有利には1〜6個の炭素原子を有するアルキル基)から選択され、 Xは次のX1又はX2であり、 X1はOH、OM又はOR4であり、ここで、Mは金属、好ましくはアルカリ金 属及びアルカリ土類金属から選択され、R4は1〜6個の炭素原子を有する直鎖 状又は分枝鎖状アルキルであり、 X2であり、ここでR2及びR3は上で定義した通りであり、R5及びR6は同一又は異 なり、R2について上で与えたものと同じ定義を有し、 Yは次のY1又はY2であり、 Y1は水素であり、 Y2であり、ここで、R1は上で定義した通りであり、Zは水素、M1(ここで、M1 はMと同様に定義される)又はR4であり、 但し、(a)XがX1である場合にはYはY1であり、(b)XがX2である場 合にはYはY2又はY1であり、 pは1.5〜10の範囲、好ましくは1.5〜5の範囲である}; (ここで、R2及びR3は上で定義した通りであり、 U及びVはそれぞれ式(I)においてX1及びY1について上で与えたものと同 じ定義を有し、 qは1〜20の範囲である)。 本発明に従う酵素の一つの非常に有利な特徴は、その特異的酵素活性(Us) が式(II)のホモオリゴマーに対するよりも式(I)のコオリゴマーに対する方が はるかに大きいという事実である。 従って、PAM Iとも称される本発明に従う酵素は、比Raが2よりも大きい、好ましくは10以上、特に好ましくは50以上であることを 特徴とする。 比Raにおいて、酵素活性は、用いた酵素を生産する酵素又は乾燥細胞1gに つき1時間当たりに加水分解される基質のモル数で表わされる。 これらの活性の測定条件を以下に与える: ・反応媒体=100mM燐酸塩緩衝液 ・容量=400マイクロリットル ・温度=30℃ ・pH=7 ・乾燥細胞の濃度=2.5g/リットル。 本発明に従う酵素はまた、添付したアミノ酸配列SEQ ID NO:2によって与えら れ るその一次構造によっても特徴付けられる。 これはまた、この配列SEQ ID NO:2との相同度が少なくとも50%である任意 のポリペプチドをも包含する。 本発明に従う酵素の一次構造又は四次構造さえもが、該酵素の数多くの新規の 特徴の一つを構成する。 しかしながら、本発明に従う酵素は、この構造特徴に加えて、ある種の特定基 質に対する活性によっても認識することができる。 前記のように、この特定基質は、ポリペプチド、より正確には繰返し単位が前 記の式(I)及び(又は)(II)を有するオリゴマーである。繰返し単位(I) は、それを形成する2つの単量体単位A及びBがそれぞれジカルボニル及びジア ミン単位であり且つ第二級アミン基によって互いに結合しているのが有利である 。 本発明の一つの好ましい形態において、 ・単量体Aは式: (ここで、rは4〜12の範囲、好ましくは4である) の残基であり、 ・単量体Bは式: −HN−(CH2s−NH− (ここで、sは4〜12の範囲、好ましくは6である) の残基である。 かくして、基質(I)については、二量体の好ましい例は、次式: によって形成されるものである。 対応するポリアミドは、PA6,6である。 よって形成されるのが好ましい。 ノカプロン酸の誘導体である。 本発明に適したポリアミドタイプのオリゴマーの中では、次のものを挙げるこ とができる: ・6〜12個の炭素原子を有する飽和脂肪族ジカルボン酸と6〜12個の炭素原 子を有する飽和脂肪族第一級ジアミンとの重縮合によって得られるポリアミドオ リゴマー、 ・4〜12個の炭素原子を有する炭化水素鎖を含有するω−アミノアルカン酸の 直接単独重縮合によって又はこれらの酸から誘導されるラクタムの加水分解的開 環及び重合によって得られるポリアミノ酸オリゴマー、 ・前記のポリアミドの出発単量体から得られるコポリアミドオリゴマー{これら のコポリアミドの酸成分の一部はテレフタル酸及び(又は)イソフタル酸のよう な芳香族酸から成っていてもよい} 並びに ・これらのポリアミドオリゴマーの混合物。 二酸とジアミンとの重縮合によって得られるポリアミドの例示的な例としては 、次のものを挙げることができる: ・ポリアミド4,6(テトラメチレンジアミンとアジピン酸とのポリマー) ・ポリアミド6,6(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸とのポリマー)(P A6,6) ・ポリアミド6,9(ヘキサメチレンジアミンとアゼライン酸とのポリマー) ・ポリアミド6,10(ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸とのポリマー) ・ポリアミド6,12(ヘキサメチレンジアミンとドデカン二酸とのポリマー) 。 好適なポリアミノ酸の例示としては、次のものを挙げることができる: ・ポリアミド4(4−アミノブタン酸又はγ−ブチロラクタムのポリマー) ・ポリアミド5(5−アミノペンタン酸又はδ−アミロラクタムのポリマー) ・ポリアミド6(ε−カプロラクタムのポリマー) ・ポリアミド7(7−アミノヘプタン酸のポリマー) ・ポリアミド8(カプリルラクタムのポリマー) ・ポリアミド9(9−アミノノナン酸のポリマー) ・ポリアミド10(10−アミノデカン酸のポリマー) ・ポリアミド11(11−アミノウンデカン酸のポリマー) ・ポリアミド12(12−アミノドデカン酸又はラウロラクタムのポリマー)。 コポリアミドの例示的な例としては、次のものを挙げることができる: ・ポリアミド6,6/6,10(ヘキサメチレンジアミン、アジピン酸及びセバ シン酸のコポリマー) ・ポリアミド6,6/6(ヘキサメチレンジアミン、アジピン酸及びカプロラク タムのコポリマー)。 本発明に従う基質の中で好ましいものは、二酸AとジアミンBとの重縮合によ って得られるポリアミドオリゴマー、特にPA6,6のオリゴマーであるが、こ れに限定されるわけではない。 数は、3〜8の範囲であるのが有利であり、2〜6の範囲であるのが好ましい。 オリゴマー又はポリマー中の単量体残基のこの数は本明細書の開示の残部におい てDPnとも称されるだろうということが指摘されておくべきである。 特徴的な基質(I)は、例えば三量体ABA以外のBAB及びABABのよう な水溶性オリゴマーであるのが有利である。 基質(I)及び(II)の中でも、これらの特定的な基質は、本発明の酵素及び (又は)その生物学的先駆体によって非常に高い性能で加水分解することができ るものである。 酵素の(酵素による加水分解を受ける)基質が単量体A及びBを含有するオリ ゴマーである場合には、最終的な加水分解生成物は二量体AB及び単量体Bであ ることができる。 また、本発明に従う酵素は、前記の基質(I)及び(II)のいくつかに対する その活性及び(又は)親和性によっても特徴付けることができる。 かくして、第一の有利な特徴に従えば、懸案のアミダーゼは、 ・初めに、ABABタイプの四量体によって形成される基質(I)に対して活性 であり、 ・二番目に、この基質を2個の二量体ABに、所定の条件下で測定して蛋白質1 mgにつき1時間当たりに生産されるABのマイクロモル数で表わして60より も大きい、好ましくは100以上、特に好ましくは1000以上の特異的酵素活 性(Us)で転化させることができる。 このアミダーゼの第二の有利な特徴は、 ・三量体BABによって形成される基質(I)に対して活性であり、 且つ、 ・この三量体を二量体AB及び単量体Bに、所定の条件下で測定して酵素1mg につき1時間当たりに生産されるABのマイクロモル数で表わして100よりも 大きい、好ましくは500以上の特異的酵素活性(Us)で転化させることがで きる ということである。 このアミダーゼの第三の有利な特徴は、 ・DPnが3〜20の範囲、好ましくは3〜10の範囲であるオリゴマーによっ て形成される基質(I)に対して活性であり、 且つ、 ・これらのオリゴマーを単量体B、二量体AB及び三量体ABAに転化させるこ とができる ということである。 純粋なアミダーゼの酵素活性は、次の条件下で測定される: ・燐酸塩緩衝液 ・温度=30℃ ・基質濃度=1.4g/リットル ・pH=7.5。 すでに前記したように、アミドの酵素による加水分解における本発明の酵素の 使用は、酵素そのもののみ若しくは該酵素を生産する生物学的先駆体(野生型又 は組み換え型微生物)のみ又はそれら両方の混合物を用いることから成ることが できる。 その起源に関しては、本発明に従う酵素は、特にコリネバクテリア(Coryneba cterium)属の天然微生物から単離した。 その出発点から、その制御の下で本発明に従うアミダーゼが合成されるところ の遺伝子(換言すれば、本発明に従うアミダーゼの合成を制御する遺伝子)を同 定したこともまた本出願人の功績であり、組み換え遺伝子を用いることを可能に するのは正にこの技術の進歩である。 従って、本発明のさらなる主題は、アミダーゼ活性、特に前記の基質(I)及 び(II)に対するアミダーセ活性を有する酵素をコードするDNA配列であって 、次の配列: ・添付した配列SEQ ID NO:1に相当し且つアミダーゼ活性を持つ酵素をコードす るDNA配列、 ・この配列の相同物であって遺伝子コードの縮重の結果として生じる前記相同物 、 及び ・これらの配列の内の一つ又はそのフラグメントとのハイブリダイズし、これら の配列の内の一つ又はそのフラグメントとの同一性が50%よりも大きく且つア ミダーゼ活性を有する酵素をコードするDNA配列 から選択される前記DNA配列にある。 前記のタイプのDNA配列の(過剰)発現((hyper)expression)の結果とし て生じる酵素は、当然本発明の範囲に包含される。 (過剰)発現は、組み換え微生物(例えば1種以上のプラスミドを含むもの) 内で、(過剰)発現を引き起こすリボソーム結合部位1つ以上及びプロモーター 1種以上を含む適当な発現カセットを選択することによって得ることができる。 組み換えに関しては、本発明に従う好ましい組み換え微生物の一つは、199 4年11月29日にI−1495番としてCollection Nationale de Cultures d e Microorganismesに言及されて寄託された株の誘導体である、プラスミドpXL25 64を含有する大腸菌株から成るものである。 この大腸菌株はプラスミドpXL2564を含有し、このプラスミドはSEQ ID NO:1及 び例えば添付した図2に示したものであることができる発現カセット:Ptrp-RBS CIIを有する。 より一般的には、本発明は、本発明に従うアミダーゼを生産することができ且 つ有利には前記の配列中に含有される遺伝子情報又は本発明の主題を形成する配 列を有する新規の組み換え及び非組み換え微生物のすべてに関する。 これらの微生物によって生産されるアミダーゼ全体が本発明によってカバーさ れることは明白である。 これらの微生物の特別な特徴は、少なくとも1個のアミド基を含むポリアミド 化合物のアミド基を加水分解する能力、並びに、より正確には前記の基質(I) 及び(II)に対して、より特定的には基質(II)と比較して基質(I)に対して 特異的な選択性及び加水分解活性である。 基質(I)の場合においては、これらのオリゴマーは、例えば前記の水溶性オ リゴマー、中でもABAB及び(又は)BABである。 有利なことに、本発明に従う微生物は、ポリアミドオリゴマーによって形成さ れる少なくとも1種の基質、より特定的には単量体B及び二量体ABに転化させ ることが予定される四量体ABAB及び(又は)三量体BABによって形成され る少なくとも1種の基質を加水分解することができ、この微生物は、所定の条件 下で測定して乾燥細胞1gにつき1時間当たりに加水分解される基質のg数で表 わして50以上、好ましくは80以上、特に好ましくは100以上の活性で加水 分解を達成することができる。 この活性は、燐酸塩緩衝液(100mM)中でpH7において2.5g/リッ トルの基質濃度で400マイクロリットルの反応媒体容量で撹拌しながら約30 ℃の温度において測定される。 これらの微生物の性能特性を最も効果的にするためには、本発明に従えば、こ れらは、 ・それらが合成するポリペプチドの折り畳み(folding)、特に前記の酵素の折 り畳みを捕助するための少なくとも1種の蛋白質試薬 及び(又は) ・かかる試薬をコードする遺伝子 を備える。 これらの試薬は、懸案の微生物のベースレベルに相当する量よりも多い量で存 在させる。 本発明はさらに、少なくとも一部が前記の基質(I)及び(又は)(II)によ って形成される基質の加水分解方法であって、前記の少なくとも1種の酵素及び (又は)少なくとも1種の微生物を用いることから成ることを特徴とする、前記 方法に関する。 本発明に従えば、相補的(complementary)スペクトルを備えたいくつかの酵 素を有するのが有利である場合がある。従って、前記の方法の変法の一つは、少 なくとも1種の別のタイプの酵素並びに(又は)少なくとも1種のその野生型及 び(若しくは)組み換え型及び(若しくは)相同型生物学的先駆体を使用するこ とを予定することができる。この変法においては、基質は、その少なくとも一部 が、少なくとも二酸単量体(A)とジアミン単量体(B)との間の重縮合から得 られたポリアミドから誘導され且つ40未満、好ましくは20未満、特に好まし くは12未満のDPnを有するオリゴマーから成るものである。 この変法に従う加水分解方法は、 −重合度(DPn)が8以下、好ましくは4以下であるオリゴマー、特に好まし くは単量体A及びBを生産すること、 並びに −次のもの: ・前記の少なくとも1種の酵素及び(又は)少なくとも1種の微生物、 並びに ・少なくとも1種の別のタイプの酵素並びに(又は)少なくとも1種のその野 生型及び(若しくは)組み換え型生物学的先駆体(前記酵素は、フラボバクテリ ア種KI 72のnyl-B遺伝子の制御下で生産される酵素E2であるのが好ましい) を用いること を特徴とする。 nyl-Bによって生産される相補的酵素E2は、キノシタらの論文(「Eur.J.Bi ochem.」、116、第547〜551頁、1981年)又はツチヤらの論文{「 Journal of Bacteriology」、第171巻、第6号(1989年6月)、第31 87〜3191頁}に記載されている。 酵素E2の不在下では、この方法は実際上はDPnが4以下のオリゴマー、非常 に特定的には二量体ABを優先的にもたらすだろう。 前記の酵素によって加水分解可能なオリゴマーは、アミドタイプの基の熱分解 及び(又は)化学(酸)分解によって、特に高DPnのポリマー又はオリゴマー のの分解によって得ることができる。 本発明に従う方法のその他の有利な形態は、特に酵素の生物学的先駆体並びに 例えば ・炭素源、好ましくは少なくとも1個のアミド基を含有する少なくとも1種の化 合物を含む炭素源(この炭素源は随意に、補体、有利には炭水化物から選択され る補体、特に好ましくはショ糖を含んでいてよい) 及び ・随意としての、生物学的先駆体によって消費されることなく酵素の生産を引き 起こすことができる化合物(この化合物は、アミドから選択されるのが好ましい ) を含む培地を用いるものである。 アミドの酵素による加水分解のための本発明に従う方法は、多くの用途、例え ばアミド化合物からの化合物の製造のため又はポリアミドを含有する物質の処理 のための有機合成における用途を有し得る。 特に、本方法は、ポリアミドポリマーの出発原料の再生の枠内で価値があるこ とができた。 以下の実施例は、本発明の範囲を限定することなく本発明の特徴、変法及び利 点の例示を与えるものである。添付した図面の説明 WIPO標準ST23に従って確立された配列一覧表は、次の配列を含む: ・SEQ ID NO:1 本発明に従うアミダーゼをコードするDNA ・SEQ ID NO:2 本発明に従うアミダーゼを形成するポリペプチド 図1は、本発明に従うアミダーゼをコードする遺伝子を含有し、1994年1 1月29日にI−1495番としてCNCMに寄託された株によって適応させた プラスミドpXL2297のリストリクションマップ(restriction map)を示す。 図2は、本発明に従うアミダーゼをコードするpam I遺伝子、アンピシリン耐 性を授与する遺伝子及びアミダーゼ遺伝子を制御するPtrp-RBScII発現カセット を含有するプラスミドpXL2564のリストリクションマップを示す。 記載の残りの部分において用いた略号の意味を以下に与える: ・SSC :ハイブリダイゼーションのために一般的に用いられる、ク エン酸ナトリウム及びNaClを含有する緩衝液(20×SSC=NaCl 3 M − pH7クエン酸ナトリウム 0.3M) ・SDS :ドデシル硫酸ナトリウム ・SDS−PAGE:ドデシル硫酸ナトリウム及びポリアクリルアミドを基とす る電気泳動ゲル ・IPTG :イソプロピル−β−D−ガラクトピラノシド ・HPLC :高性能液体クロマトグラフィー。実施例 オリジナルの株の単離、この発明によるポリアミドヒドロラーゼ(PAM I =SEQ ID NO:2)の精製及びペプチド配列決定、並びにPAM Iをコードする pamI遺伝子のクローニングを、現在の慣用技術により行なった。 実施例I: 組換え: PAM Iの大腸菌における発現 λファージC11遺伝子のリボソーム結合部位が先行するpamI遺伝子(酵 素PAM Iをコードする)が大腸菌トリプトファンオペロンプロモーターから 発現される構築物を生成した。これを行なうために、1994年11月29日に CNCMに寄託された11495株により提供されるプラスミドpXL2297 (図1)をテンプレートとして用いるPCR技術によって、Nde1制限部位を pamI開始コドンに造った。ヌクレオチドプライマーの対(5'-AGCAAGCTTGGAG GCCATATGAATACGAC-3’)及び(5'-CACCGGTGGGCCCCTC-3')により、Nde1部位 の上流にHind111部位を導入するように、pamI遺伝子の5’末端を含 む208bpのNdel−Apal断片をPCRにより増幅した。増幅したHi nd111−Apal断片を、Hind111及びApalにより消化したpU C29(Benes 等(1993)、Gene 130:151-152)中にクローン化し、pXL229 7の867bpのApal断片をApal部位に導入することによりpamI遺 伝子を再構築した。従って、Ncol部位が、pamI停止コドンの約30ヌク レオチド下流に位置する。このプラスミドの隣接する500bpのNde1−E coR1及び600bpのEcoRI−Ncol断片を、トリプトファンプロモ ーターの直下流に位置するNdel部位にて消化したpXL2158(特許FR 92−09 882)に挿入した。 従って、プラスミドpXL2564(図2に記載)は、アンピシリン耐性を与 える遺伝子及びPtrp−RBScll発現カセットの制御下のpamI遺伝子 を含むpBR322(Sucliffe(1978),Nucleic Acid Res.5:2721)の誘導体であ る。 プラスミドpXL2564を、大腸菌株TG1に導入した(この微生物はアン ピシリンLBにて選択される)。pXL2564を含むクローン(PAM I株 と呼ぶ)を、寒天皿上に2回トランスファーして、特許FR2694571に記 載された手順に従って、100μg/mlのアンピシリンを含むM9グルコース 培地にて37℃で培養した。 ポリアミダーゼIの可溶性形態を得るためのGroEシャペロンの同時発現の 効力を、プラスミドpXL2035(特許FR2694571)をTG1株(p XL2564)に導入することにより試験した。その結果の株は、同じ条件下で 、50mg/lのカナマイシンの存在下で培養された。 これらの結果は、この新規な組換え株を用いれば、ポリアミダーゼIが本質的 に可溶性の開裂した形態で生成されることを示す。 実施例II: E3 を発現する組換え株と実施例Iで得られたPAM Iを発現 する組換え株のアミダーゼ活性の比較 II.1 これらの株の培養: PAM Iを発現する株を、実施例Iに示したようにして培養した。 E3 を発現する株は、プラスミドpUCL3を、参考文献「NEGORO等(1992)-J ournal of Bacteriology,174巻、7948-7953頁」に記載された大腸菌株TGIに 導入することにより得る。この株を、100mg/lのアンピシリンを補ったM 9培地にて37℃で培養し、予備培養を1%(v/v)にて接種した。4時間3 0分のインキュベーションの後に、インデューサー(1mM IPTG)を加え た。この予備培養は、100mg/1のアンピシリンを補った10mlの同じM 9培地よりなり、寒天皿に由来するコロニーを接種される。培養の完了時に、遠 心分離(12,000gで10分間)後に得られた細胞残渣を一晩105℃で乾 燥することにより得られた乾燥抽出物により、細胞生産量を測定した。M9培地 は、下記よりなる: グルコース 4g/l KH2PO4 3g/l Na2HPO4 7g/l MgSO4 1m/M NH4Cl 1g/l NaCl 0.5g/l CaCl2 1mM カザミノ酸 4g/l チアミンHCl 10mg/l II.2 これらの株の活性: 上記のようにして得られた細胞残渣を、1%(v/v)のトルエンを含む0. 1M トリス−HCl、5mM EDTA緩衝液(pH8.0)に取り、1時間 0℃でインキュベートする。遠心分離の後に、処理された残渣を、0.1M 燐 酸塩緩衝液(pH7)に再懸濁する。 E3及びPAM Iを発現する株の細胞懸濁液のアミダーゼ活性を、PA6に ついてのDPn2〜6のオリゴマー及びPA66についてのDPn2〜4のものに ついて試験した。 DPn2〜6のPA6オリゴマーは、それぞれ、CAP2〜CAP6と呼ばれ る。 これらの結果を、下記の表Iに列記する。 この活性は、乾燥細胞1g当り毎時加水分解される基質のmモルで表されてい る。 操作条件:[E3を発現する株]=2.5g/1の乾燥抽出物;[PAM Iを 発現する株]=2.5g/lのナイロン6オリゴマーに対する乾燥抽出物及び0 .125g/lのナイロン66オリゴマーに対する乾燥抽出物;[オリゴマー] #2.5g/1;0.1M 燐酸塩緩衝液(pH=7);容積400μl;T= 30℃;マグネチックスターラーで撹拌。 E3を発現する株について、ナイロン6及び66オリゴマーの加水分解について 動力学を3時間測定した。 PAM Iを発現する株について、ナイロン6オリゴマーの加水分解について1 時間、ナイロン66オリゴマーの加水分解について15分間動力学を測定した。 E3 を発現する株のナイロン6及び66基質に対する加水分解活性は、同じオー ダーの等級である。即ち: 0.263mモルの乾燥細胞1g当り毎時加水分解されるABAB及び0.14 0mモルの乾燥細胞1g当り毎時加水分解されるCAP4(これらの活性の間の 約数は2)。 PAM Iは、ナイロン6オリゴマーよりもナイロン66オリゴマーに対して一 層特異的である。即ち: 117mモルの乾燥細胞1g当り毎時加水分解されるABAB及び1.79mモ ルの乾燥細胞1g当り毎時加水分解されるCAP4(これらの活性の間の約数は 65)。 この特徴は、nylCの制御下で生成される公知の酵素と比較して、この発明に よる酵素の新規性を示している。 実施例III: この発明によるPAM I酵素とnyl−B遺伝予により発現 されるアミダーゼE2の混合物の助けによるPA66オリゴマーの酵素的加水分 解 これらの酵素の代りに、本実施例では、それらの生物学的前駆体即ち: *PAM Iを発現する実施例Iの組換え株 *及びFlavobacterium sp KI72のnyl−B遺伝子を含み、E2 を発現する組 換え株 を利用する。 III.1 これらの株の培養: PAM Iを発現する株を、実施例Iに示したようにして培養した。 E2 を発現する株は、E3 を発現する株を得るため記載された手順により得ら れる(但し、ネゴロらの「Journal of Biol.Chem.」(1984年)259、1 3648〜13651頁」に記載されたプラスミドpHK4を導入することによ る)。この株を、100mg/lのアンピシリンを補ったM9培地にて37℃で 培養し、予備培養を1%(v/v)にて接種した。この予備培養は、100mg /lのアンピシリンを補った10mlの同じM9培地よりなり、寒天皿由来のコ ロニーを接種する。培養の完了時に、遠心分離(12,000gで10分間)の 後に得られる細胞残渣を一晩105℃で乾燥することにより得られる乾燥抽出物 により、細胞生産量を測定する。 III.2 これらの株の活性: 上記のようにして得られた細胞残渣を、1%(v/v)のトルエンを含む0. 1M トリス−HCl、5mM EDTA緩衝液(pH8.0)に取り、1時間 0℃でインキュベートする。遠心分離の後に、処理した残渣を、0.1M燐酸塩 緩衝液(pH7)中に再懸濁させる。 E2 及びPAM Iを発現する株の細胞懸濁液のアミダーゼ活性を、オリゴマ ーABAB、BAB、ABA及びABについて試験した。 これらの結果を、下記の表IIに列記する。 活性は、乾燥細胞1g当りの毎時加水分解される基質のmモルで表される。操作条件 :[PAM Iを発現する株]=0.125g/lの乾燥抽出物;[オ リゴマー]=2.5g/l;0.1M 燐酸塩緩衝液(pH=7);容積400 μl;T=30℃;マグネチックスターラーで撹拌。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12N 15/09 ZNA C12R 1:01) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG, MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM ,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ジュールダ,カトリーヌ フランス国 エフ69003 リヨン,リュ エティエンヌ リシュラン,55 (72)発明者 ルコック,アンヌマリー フランス国 エフ92130 イシレムリノー, アレ アシュ マティス,3 (72)発明者 ペートル,ドミニク フランス国 エフ69006 リヨン,リュ デュケーヌ,43

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. アミダーゼ活性を有する酵素、特に次の式(I)及び(II)の少なくとも 一つを有する(ポリ)アミドタイプの基質に対するアミダーゼ活性を有する酵素 であって、 比Raが2よりも大きい、好ましくは10以上、特に好ましくは50以上であることを 特徴とする、前記酵素: {ここで、A及びBは単量体単位であり、 R1及びR3は同一又は異なる、好ましくは異なる二価基であり、置換又は非置 換の直鎖状又は分枝鎖状(シクロ)アルキレン、アリーレン又はアリールアルキ レンを表わし、ここで、芳香族基は随意に重縮合されていてもよく、アルキレン 中の炭素数は4以上、好ましくは4〜12の範囲であり、 R2は同一又は異なる、好ましくは同一の基であり、水素及び(又は)アルキ ル基(有利には1〜6個の炭素原子を有するアルキル基)から選択され、 Xは次のX1又はX2であり、 X1はOH、OM又はOR4であり、ここで、Mは金属、好ましくはアルカリ金 属及びアルカリ土類金属から選択され、R4は1〜6個の炭素原子を有する直鎖 状又は分枝鎖状アルキルであり、 X2であり、ここでR2及びR3は上で定義した通りであり、R5及びR6は同一又は異 なり、R2について上で与えたものと同じ定義を有し、 Yは次のY1又はY2であり、 Y1は水素であり、 Y2であり、ここで、R1は上で定義した通りであり、Zは水素、M1(ここで、M1 はMと同様に定義される)又はR4であり、 但し、(a)XがX1である場合にはYはY1であり、(b)XがX2である場 合にはYはY2又はY1であり、 pは1.5〜10の範囲、好ましくは1.5〜5の範囲である}; (ここで、R2及びR3は上で定義した通りであり、 U及びVはそれぞれ式(I)においてX1及びY1について上で与えたものと同 じ定義を有し、 qは1〜8の範囲である)。 2. 添付した配列SEQ ID NO:2によって与えられるペプチド配列、及び(又は )この配列との相同度が少なくとも50%であるポリペプチドから成ることを特 徴とする、請求の範囲第1項記載の酵素。 3. ABABタイプの四量体によって形成される基質(I)に対して活性であ り、且つ、この基質を2個の二量体ABに、所定の条件下で測定して蛋白質1m gにつき1時間当たりに生産されるABのマイクロモル数で表わして60よりも 大きい、好ましくは100以上、特に好ましくは1000以上の特異的酵素活性 (Us)で転化させることができることを特徴とする、請求の範囲第1又は2項 記 載の酵素。 4. 三量体BABによって形成される基質(I)に対して活性であり、且つ、 この三量体を二量体AB及び単量体Bに、所定の条件下で測定して酵素1mgに つき1時間当たりに生産されるABのマイクロモル数で表わして100よりも大 きい、好ましくは500以上の特異的酵素活性(Us)で転化させることができ ることを特徴とする、請求の範囲第1〜3項のいずれかに記載の酵素。 5. DPnが3〜20の範囲であるオリゴマーによって形成される基質(I) に対して活性であり、且つ、これらのオリゴマーを単量体B、二量体AB及び三 量体ABAに転化させることができることを特徴とする、請求の範囲第1〜4項 のいずれかに記載の酵素。 6. アミダーゼ活性、特に請求の範囲第1項記載の基質(I)及び(II)に対 するアミダーゼ活性を有する酵素をコードするDNA配列であって、 ・添付した配列SEQ ID NO:1に相当し且つアミダーゼ活性を持つ酵素をコードす るDNA配列、 ・この配列の相同物であって遺伝子コードの縮重の結果として生じる前記相同物 、 及び ・これらの配列の内の一つ又はそのフラグメントとハイブリダイズし、これらの 配列の内の一つ又はそのフラグメントとの同一性が50%よりも大きく且つアミ ダーゼ活性を有する酵素をコードするDNA配列 から選択されることを特徴とする、前記DNA配列。 7. 請求の範囲第6項記載のDNA配列の(過剰)発現の結果として生じ且つ アミダーゼ活性を有する酵素。 8. 1994年11月29日にI−1495番としてCollection Nationale d e Cultures de Microorganismesに言及されて寄託された株のである、プラスミ ドpXL2564を含有する大腸菌株から成る微生物。 9. 請求の範囲第1〜5及び7項のいずれかに記載の少なくとも1種の酵素を 生産することができる微生物。 10. 請求の範囲第6項記載のDNA配列を含有することを特徴とする、請求 の範囲第9項記載の微生物。 11. 請求の範囲第8〜10項のいずれかに記載の微生物であって、 −・それらが合成するポリペプチド、特に請求の範囲第1〜5及び7項のいずれ かに記載の酵素の折り畳みを補助するための少なくとも1種の蛋白質因子 及び(又は) ・かかる因子をコードする遺伝子 を含有すること、 並びに −この因子が懸案の微生物のベースレベルに相当する量よりも多い量で存在する こと を特徴とする、前記微生物。 12. 前記因子が大腸菌のGroEシャペロン(Chaperone)又はその真核生物若 しくは原核生物を起源とする相同物であることを特徴とする、請求の範囲第11 項記載の微生物。 13. 請求の範囲第8〜11項のいずれかに記載の微生物によって生産される ことを特徴とする、酵素。 14. 少なくとも一部が請求の範囲第1項記載の基質(I)及び(又は)(II )によって形成される基質の加水分解方法であって、 請求の範囲第1〜5、7及び13項のいずれかに記載の少なくとも1種の酵素 並びに(又は)請求の範囲第8〜12項のいずれかに記載の少なくとも1種の微 生物を用いることから成ることを特徴とする、前記方法。 15. 少なくとも二酸単量体(A)とジアミン単量体(B)との間の重縮合か ら得られたポリアミドから誘導され且つ40未満、好ましくは20未満、特に好 ましくは12未満のDPnを有するオリゴマーから少なくとも一部が成る基質を 加水分解する方法であって、 −重合度(DPn)が8以下、好ましくは4以下であるオリゴマー、特に好まし くは単量体A及びBを生産すること、 並びに −次のもの: ・請求の範囲第1〜5、7及び12項のいずれかに記載の少なくとも1種の酵 素及び(又は)請求の範囲第8〜11項のいずれかに記載の少なくとも1種の微 生物、 並びに ・少なくとも1種の別のタイプの酵素並びに(又は)少なくとも1種のその野 生型及び(若しくは)組み換え型生物学的先駆体(前記酵素は、フラボバクテリ ア種KI 72のnyl-B遺伝子の制御下で生産される酵素E2であるのが好ましい)を 用いること を特徴とする、前記加水分解方法。 16. 請求の範囲第14又は15項記載の酵素的方法によって加水分解可能で あるようなDPnを有する基質を得るための熱分解及び(又は)化学分解を含む ことを特徴とする、請求の範囲第14又は15項記載の方法。
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