JPH10512357A - 耐火性パイプ - Google Patents

耐火性パイプ

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JPH10512357A
JPH10512357A JP9516687A JP51668797A JPH10512357A JP H10512357 A JPH10512357 A JP H10512357A JP 9516687 A JP9516687 A JP 9516687A JP 51668797 A JP51668797 A JP 51668797A JP H10512357 A JPH10512357 A JP H10512357A
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Abstract

(57)【要約】 耐火性パイプおよびパイプ継手は、熱硬化ポリマー樹脂(16)により結合された、らせん状に巻かれた強化繊維(14)から形成された構造パイプ壁(12)を含む。第一の態様のパイプは、構造パイプ壁(12)の表面に適用された樹脂を豊富に含むキャリアの形態の耐火性層(18)を含む。キャリアを含浸するために用いられる樹脂は、構造パイプ壁を形成するために用いられる樹脂と同一の群より選ばれる。第二の態様のパイプは、構造パイプ壁の周囲に配置されており、そして取り囲む外側の層から熱エネルギーを吸収して断熱性の気体を構造壁との間に生じることができる材料から形成された特定の数のエネルギー吸収性材料層(26)を含む。特定の数の繊維強化樹脂層は構造パイプ壁の周囲に配置され、それは剥離層と繊維強化樹脂層との交互の層の衝撃吸収性コンフィグレーションから形成される。本発明の耐火性パイプの態様は乾燥条件下において少なくとも5分間1000℃の火炎に最外パイプ壁をさらすことにより生じる熱誘導破損から構造壁を保護するような形態になっている。

Description

【発明の詳細な説明】 耐火性パイプ 発明の分野 本発明は、一般に、耐火性パイプおよびパイプ継手に関し、より詳細には、1 層以上の周囲の繊維強化樹脂含浸層を有するフィラメント巻き繊維強化パイプお よびパイプ継手に関し、それは従来の繊維強化パイプおよびパイプ継手と比較し て優れた耐火性、破裂強度および耐衝撃性を示す。 発明の背景 繊維強化プラスティックから形成されたパイプおよびパイプ継手は、コスト、 重量および/または耐薬品性が考慮されるような用途におけるスチール相当物に 代わる実用可能な代替品として広く受け入れられてきた。従来の繊維強化プラス ティックパイプはマンドレル上に巻かれたフィラメント成分およびフィラメント 巻物を結合するために用いられる樹脂成分を含む。フィラメント巻きは、樹脂パ イプに対して所望のフープ強度および長手方向強さを提供することによって樹脂 パイプを構造的に強化するように作用する。繊維および樹脂成分は1種以上の所 望の物性を得るために選択され、パイプを特定の用途に特に適合するようにする 。ポリエステルおよびエポキシ樹脂は、通常、それらの良好な耐候性、耐腐蝕性 および耐薬品性のために、このようなパイプおよびパイプ継手の形成における使 用に好ましい。 繊維強化プラスティックパイプおよびパイプ継手は耐候性、耐腐蝕性および耐 薬品性のみならず、ある程度の温度耐性が望まれる用 途において使用される。このような用途のうちの1つの例は、工業プラント、オ フショアプラットフォーム等において使用される消火パイプである。通常、消火 パイプにおいて使用されるパイプおよびパイプ継手は、高温条件に付されたとき に、または、火炎近接地にあるときに、所望の圧力の水若しくは他の消火液体、 フォームまたはフォーム/液体混合物を収容し、そして輸送するように設計され なければならない。繊維強化プラスティックパイプはオフショアオイルプラット フォーム上での消火パイプとしての使用に好ましく、そして通常、火災を検知す るまでは空の状態かまたは未装填状態で維持される。一度、火災を検知すると、 パイプの定格圧力によって225psig(16kgf/cm2)まで上がるこ とがある圧力でパイプ中に水が送られる。従って、このような用途において使用 される繊維強化パイプは、空のときに、即ち、水が装填されておらず、そして水 が有害な温度効果を最小にするための伝熱媒体として作用しないときに、昇温に 耐え、および/または短時間の近接火炎接触に耐えることができるものでなけれ ばならない。 このような消火パイプ用途において使用される繊維強化プラスティックパイプ は、エポキシ樹脂の高い耐腐蝕性のためにエポキシ樹脂から形成されたものを含 む。このような消火用途における使用に対して繊維強化パイプに資格を与えるた めの過酷試験が工夫されてきた。この試験はパイプおよびパイプ継手アセンブリ ーを1000℃の火炎に近接させ、パイプを5分間乾燥し、その後、定格圧力に おいてパイプを水で約20分間充填することを要する。試験に合格するためには 、パイプおよびパイプ継手アセンブリーはいかなる構造破損の兆候および僅かな リークをも示してはならない。エポキシ樹脂から形成された繊維強化プラスティ ックパイプおよびパイプ継手は120℃という低い温度で有意な温度誘導劣化を 示し、それ故 、試験に合格できないことが証明された。ポリエステル樹脂から形成された繊維 強化パイプおよびパイプ継手は、これらのパイプが94℃という低い温度で有意 な温度誘導劣化を示したので、同様に試験に合格できない。 試験に合格するために、エポキシ樹脂から形成された繊維強化プラスティック パイプは発泡性塗料で被覆されることができ、または、発泡成分含有エポキシ樹 脂から形成されることができる。高温条件または火炎接触にさらされたときに、 発泡性塗料は発泡し、温度絶縁バリアを形成し、下層のパイプ表面を保護するよ うに作用する。しかし、発泡性塗料の使用の欠点は、発泡性塗料が繊維強化プラ スティックパイプの出費を増加させ、それにより、パイプを使用するためのコス トインセンティブを減退させること、および、火炎接触に付されたときに毒性煙 を発生することである。 消火パイプ用途における発泡性塗料塗装繊維強化エポキシパイプを使用するこ とに対する代替は、エポキシ樹脂でなく、高い耐熱性を付与することで知られて いるフェノール樹脂からパイプを製造することである。しかし、繊維強化フェノ ール樹脂から作られた消火パイプおよびパイプ継手も試験に合格できず、定格圧 力にさらしたときに、繊維破壊誘導側壁破損を示すことが判っている。 エポキシ、ポリエステルおよびフェノール樹脂から形成された繊維強化プラス ティックパイプは限定された程度の耐衝撃性および可撓性を示すことが知られて いる。耐衝撃性および可撓性の物性は消火パイプおよびパイプ継手のような用途 で望まれる。というのは、このようなパイプは、火災の間に隣接構造物の落下、 倒壊または変形により生じうる、ある量の動きがあったときにも定格水圧を保持 し続けることが望まれるからである。 それ故、軽量で、耐候性で、耐腐蝕性で、耐薬品性であり、且つ 、消火パイプ用途における使用のための上記の試験に合格するために十分な破裂 強さおよび耐熱性を有する繊維強化樹脂パイプおよびパイプ継手を製造すること が望まれている。繊維強化樹脂パイプは火炎接触にさらされたときに毒性煙を生 じず、そして所望の程度の耐衝撃性および可撓性の両方を与えることが望ましい 。また、従来の製造技術を用いて、入手可能な材料から繊維強化樹脂パイプが形 成されることも望ましい。 発明の要旨 それ故、本発明の実施において、消火パイプのような高温用途における使用を 可能にするために十分な温度耐性および火炎接触耐性を有する耐火性パイプおよ びパイプ継手が製造される。本発明の原理により調製された耐火性パイプは、熱 硬化樹脂で結合された、らせん状に巻かれた強化繊維から形成された構造パイプ 壁を含む。ポリマー樹脂はフェノール樹脂、シロキサン変性フェノール樹脂、フ ラン樹脂およびそれらの混合物からなる群より選ばれる。らせん状に巻かれた強 化繊維は約10〜40重量%の樹脂を含むように樹脂により濡らされる。構造壁 は、多層の巻物から形成され、ここで、層の数は所望のフープ強さおよび長手方 向強さ並びに特定のパイプ用途に望まれる温度耐性のようなファクターにより決 まる。 第一の態様において、構造パイプ壁の表面に耐火性層が適用される。耐火性層 は熱融蝕性シールドとして作用する樹脂を豊富に含む層である。耐火性層は多量 の熱硬化性ポリマー樹脂を収容するように適合されたキャリアを含む。キャリア は、ガラス繊維、炭素繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、同様の繊維フエ ルト、チョップド繊維およびそれらの組み合わせを含む繊維マット状材料からな る群より選ばれる。樹脂成分は構造パイプ壁の形成のために上記に 示した樹脂と同一の群から選ばれる。両方の樹脂が相溶性であり、好ましくは同 一であり、それにより、構造パイプ壁と耐火性層とが硬化時に化学結合を容易に 形成することが望ましい。耐火性層はらせん状に巻かれた強化繊維層の樹脂含有 分の約3倍の樹脂を含む。 第二の態様において、構造壁の表面の周囲に特定の数のエネルギー吸収性材料 層が配置される。層を形成するために用いられるエネルギー吸収性材料は、構造 壁の分解温度よりも低い温度で、気体を生じる等の相転移により周囲から熱エネ ルギーを吸収することができる材料の群から選ばれる。このような相転移により 生じる気体はその間に断熱性のエアポケットを生じる。 特定の数の繊維強化樹脂層はエネルギー吸収性層上に配置される。繊維強化層 は同一または異なる繊維および構造壁を形成するために用いられる樹脂成分から 製造されることができる。 第三の態様において、構造壁の表面の周囲にジャケットが配置される。ジャケ ットは交互の剥離層および繊維強化樹脂層から構成される。剥離層は、繊維強化 樹脂層および/または構造壁を取り囲んでいる樹脂成分と結合することができず 、その間に脱結合を形成する材料から形成される。このような脱結合層はパイプ の耐衝撃性を改良する。というのは、それは耐衝撃性を改良するようにエネルギ ー吸収性であり、熱応力が外側パイプ表面から構造壁に衝撃波を輸送することを 防止するからである。 第一の態様における耐火性層、第二の態様におけるエネルギー吸収性層および 第三の態様におけるジャケットは各々十分な壁厚さを有して形成され、それによ って、パイプまたはパイプ継手の構造壁は、パイプが乾燥条件にあるとき、即ち 、水を装填していないときに、最外パイプ壁を1000℃の火炎に少なくとも5 分間さらすことにより生じる熱誘導分解から保護される。 本発明の原理により調製された耐火性パイプおよびパイプ継手は、軽量であり 、耐候性であり、耐腐蝕性であり、耐薬品性であり、そして温度および火炎接触 関連損傷に悩まされることなく消火パイプ用途において使用するために十分な温 度耐性を有する。本発明の耐火性パイプは、火炎接触にさらされたときに、毒性 煙を生じず、そしてエポキシおよびポリエステル樹脂成分から形成された従来の 繊維強化プラスティックパイプと比較して改良された耐衝撃性および可撓性を有 する。 図面の簡単な説明 本発明のこれらおよび他の特徴並びに利点は明細書、請求の範囲および図面を 参照してよりよく理解するようになるにつれて評価されるであろう。 図1は1層以上の耐火性層を適用する前の、本発明により製造された第一の耐 火性パイプの態様の側面図である。 図2は1層以上の耐火性層を適用した後の図1の耐火性パイプの側面図である 。 図3は図2の3−3の断面でとった耐火性パイプの側面図である。 図4は構造パイプ壁と外側繊維強化樹脂層との間に挟まれたエネルギー吸収性 材料層を含む第二の耐火性パイプの態様の断面図である。 図5は構造パイプ壁と外側繊維強化樹脂層との間に挟まれた相次ぐエネルギー 吸収性材料層を含む別の第二の耐火性パイプの態様の断面図である。 図6は構造パイプ壁と外側繊維強化樹脂層との間に挟まれた、繰り返しの剥離 層および繊維強化樹脂層からなるジャケットを含む、 第三の耐火性パイプの態様の透視図である。 図7A〜図7Cは本発明の原理により製造された耐火性パイプ継手の側面図で ある。 詳細な説明 図1を参照すると、本発明の原理により製造された耐火性パイプ10は、樹脂 16で結合された、多層のらせん巻き強化繊維14から形成された構造パイプ壁 12を含む。構造パイプ壁12は繊維強化プラスティック(FRP)パイプを形 成するための当業界において周知の従来技術を用いることにより形成でき、例え ば、特定の程度のフープ強さおよび長手方向強さを得るように、マンドレルの周 囲に強化繊維を1種以上の特定の巻角度で且つ1以上の方向に巻くことにより形 成できる。好ましい態様において、繊維巻物は、マンドレルの周囲に約54°の 角度で張力下で、ある方向に、その後、反対方向に巻かれる。というのは、この 巻角度は最適な程度のフープ強さおよび長手方向強さを有するパイプを製造する ことが知られているからである。構造パイプ壁を製造するために用いられる繊維 巻物の数は、パイプの特定のサイズおよび用途によって決まる。上記の技術はパ イプの構造に向けられたものであるが、同一の技術はティー、エルボー等のよう なパイプ継手を製造するためにも用いられてよいことは理解されるべきである。 強化繊維成分は、ガラス、カーボンおよびそれらの組み合わせのような火にさ らしたときに溶融しないFRPパイプを形成するために用いられる従来のフィラ メント材料から選ばれてよい。好ましい態様において、強化繊維はガラスである 。構造パイプ壁は、十分な量の樹脂成分が繊維巻物を濡らし、そして結合するた めに用いられるようにして製造される。構造パイプ壁は、約10〜40重量%の 樹脂成分を含んでよい。好ましい態様において、構造パイプ壁は約25重量%の 樹脂を含む。樹脂は従来の適用技術により繊維巻物に適用され、例えば、樹脂浴 に巻物を通すことにより適用される。 樹脂成分はフェノール樹脂、シロキサン変性フェノール樹脂、フラン樹脂およ びそれらの混合物からなる樹脂の群より選ばれてよい。樹脂成分としてどのよう なタイプのフェノール樹脂も用いてよく、そして意図した最終使用用途に望まれ る物性を基にして最終的に選択される。構造パイプ壁の形成に使用するのに適す る好ましいフェノール樹脂は、フェノールレゾール樹脂およびフェノールノボラ ック樹脂を含む。適切なフェノール樹脂は、フェノール、パラクレゾール、キシ レノール、ビスフェノールA、パラフェニルフェノール、パラ−tert- ブチルフ ェノール、パラ-t- オクチルフェノールおよびレソルシノールのような置換フェ ノールをベースとするものを含む。フェノール樹脂は、適切なフェノールと、ア ルデヒド、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、パラアルデヒド、グ リオキサール、ヘキサメチレンテトラアミンおよびフルフラールとを組み合わせ ることにより調製できる。 好ましいフェノール樹脂は低い粘度のフェノールレゾール樹脂であり、それは 繊維強化材料を最適に濡らし、そして高いガラス含有分を有する繊維強化パイプ を製造するのに寄与するからである。本発明において最も有用であることが判っ ている好ましいフェノールノボラック樹脂は上記のフェノールとアルデヒドとの いずれかの組み合わせから調製されたものであり、そして約400〜5000の 範囲の分子量を有し、ガラス転移温度が約40〜90℃のものである。本発明に おいて最も有用であることが判っているフェノールレゾールは約300〜300 0の範囲の分子量を有し、50〜90重量%の固形分を有するものであり、そし て2〜20重量%の遊離の フェノール若しくは置換フェノールおよび1〜10重量%の水を含んでよい。 適切なフェノール樹脂の製造業者は、Barry U.K.のBritish Petroleum のB.P. Chemical Division;Columbus,OhioのBorden,Inc.のthe Packaging and Indust rial Products Division; Dallas,Texas のOccidental Petroleumのthe Durez Division; Atlanta,GeorgiaのGeorgia-Pacific Corporation; Eugene,Oregon のNeste Resins Corporation並びに他の多数の小さい製造業者を含む。特定の好 ましいフェノール樹脂はB.P.Chemical のCellobond J1996L、J2018LおよびJ202 7L、BordenのSL-898フェノールレゾールおよびGeorgia-Pacific のGP5018フェノ ールレゾールを含む。 構造パイプ壁の形成に有用である特に好ましいシロキサン- 変性フェノール樹 脂は、第一の態様において、シリコーン中間体、フェノール若しくは置換フェノ ールおよびアルデヒドドナーを混合すること、第二の態様において、上記のフェ ノールノボラック樹脂のうちの1 つとシリコーン中間体とを混合すること、また は、第三の態様において、上記のフェノールレゾール樹脂のうちの1 つとシリコ ーン中間体とを混合することにより調製されたものを含む。 第一の態様において、シロキサン- 変性フェノール樹脂は、上記のフェノール 若しくは置換フェノールと上記のアルデヒドを混合して、そしてシリコーン中間 体を混合することにより調製される。存在するアルデヒドの量および使用される 触媒のタイプはシロキサン- 変性フェノールノボラックを形成するか、または、 シロキサン- 変性フェノールレゾール樹脂を形成するかによって決まる。 シリコーン中間体に関して、アルコキシ官能およびシラノール官能シリコーン 中間体は用いられてよい。本発明において参照されるシリコーン中間体は-Si-O- 主鎖を有し、更なる反応、例えば、加水 分解および/または縮合を経験して硬化したポリマー構造を形成することができ る化学ポリマー構造である。好ましいクラスのシリコーン中間体は下記式を有す る。 (式中、各R2はヒドロキシ基、6個までの炭素数のアルキル基、アリール基、 アリールオキシ基およびアルコキシ基からなる群より独立に選ばれ、各R1は水 素、12個までの炭素数のアルキル基およびアリール基からなる群より独立に選 ばれ、そしてnは1〜56の範囲の整数であり、シリコーン中間体の平均分子量 が約150〜約10,000となるように選択される)。選ばれるシリコーン中 間体の分子量は、フェノールポリマーおよびシロキサンポリマーの相互侵入ネッ トワーク(IPN)が形成される度合い、および連続相を形成するようにフェノ ールポリマーと共重合するシロキサン基の割合に影響を及ぼすものと信じられる 。 シリコーン中間体の別の群は、ヒドロキシル(OH)含有シリコーン材料によ り表されることができ、シラノール材料のようなOH基が珪素原子に直接結合し ている材料を含み、以下の一般式を有する。 および および (式中、各R5基は、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アル カリールまたはアラルキル基を含む群から選ばれる炭化水素基を含んでよく、n1 は約1〜30の範囲の整数であってよい)。 OH含有シリコーン材料の更なる別の群は、珪素原子に結合した2個以上のO H基を含み、二価の有機基を介して結合された珪素原子を2個以上有し、例えば 、下記一般式を有するものである。 (式中、各R6基は、別のOH基を含むか、または、アルキル、シクロアルキル 、アリール、アルカリールおよびアルキルアリール基を含む群から選ばれた炭化 水素基を含んでよく、R7はメチレン、ポリメチレン、アラリレン、ポリアラリ レン、シクロアルキレンおよびポリシクロアルキレンを含む群から選ばれた二価 の有機基を含んでよい)。 本発明において有用であるメトキシ官能性シリコーン中間体は、制限するわけ ではないが、Dow Corning Corporation,Midland,MichiganのDC-3074、DC3037; Wacker Silicone Corporation のSY-231(分子量約1000)およびMSE-100 並 びにGeneral ElectricのSR-191を含む。シラノール官能シリコーン中間体は、一 般に約0.5〜6重量%のSi−OHを有する。本発明において有用である市販 のシラノール官能シリコーン中間体は、制限するわけではないが、ジフェニルシ ランジオール(Diphenylsilandiol)(約216 の分子量)、Wacker Silicones SY-409 (約10,000の分子量)およびSY-430; 並びにDow Corning の次の材料:DC804、DC80 5、DC806A、DC840、Z-6018、DC-1-2530、DC-6-2230、DC-1-0409、DC-1-0410 お よびラミネート樹脂2103、2104および2106を含む。 シロキサン- 変性フェノール樹脂の好ましい第一の態様は、フェノール若しく は置換フェノールと、ホルムアルデヒドのようなアルデヒドと、シリコーン中間 体を混合することにより調製される。1 モルのフェノールの装填量を基準として 、ホルムアルデヒドの量は 0.75〜0.90モルであり、シリコーン中間体の量は0.01〜0.3 モルであろう。フェ ノールのホルムアルデヒドに対するモル比は、通常、1:0.75〜0.90である。表1 はシロキサン変性フェノールノボラック樹脂を調製するために用いられる、異な る分子量を有するシリコーン中間体の典型的なモル範囲を示す。 シロキサン- 変性フェノールレゾール樹脂の第一の好ましい態様は、フェノー ル若しくは置換フェノールと、ホルムアルデヒドのようなアルデヒドと、シリコ ーン中間体とを混合することにより調製される。1 モルのフェノールの装填量を 基準として、ホルムアルデヒドの量は1.2 〜3 モル、シリコーン中間体の量は0. 01〜0.7 モルであろう。フェノールレゾール樹脂中のフェノールのホルムアルデ ヒドに対するモル比は、通常、1:1.2 〜3 である。表2は、シロキサン−変性フ ェノールレゾール樹脂を調製するために用いられる、異なる分子量のシリコーン 中間体の典型的な範囲を示す。 上記のシロキサン- 変性フェノールノボラック樹脂およびレゾール樹脂の各々 の第一の態様では、約0.5 〜35 重量% のシリコーン中間体が用いられることが 望ましい。 シロキサン- 変性フェノール樹脂の第一の態様を調製するときに、所望のフェ ノールノボラック若しくはレゾール樹脂プレポリマーのいずれかを形成させるた めに触媒を用いる。例えば、シロキサン- 変性フェノール樹脂を形成させるとき に、硫酸、スルホン酸、シュウ酸またはリン酸のような強酸を使用して、フェノ ールノボラック樹脂プレポリマーの生成を促進させる。シロキサン- 変性フェノ ール樹脂を形成させるときに、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムまたは水酸 化バリウムのような強塩基を使用して、フェノールレゾール樹脂プレポリマーの 生成を促進させる。第一の好ましい態様において、シロキサン- 変性フェノール ノボラック樹脂は、約5 重量% までの酸触媒を用いることにより調製されてよく 、そしてシロキサン- 変性フェノールレゾール樹脂は、約5 重量% までの塩基触 媒を用いることにより調製されてよい。 上記の触媒以外の触媒およびそれに加えて更なる触媒は、所望により、シロキ サン- 変性フェノール樹脂の第一の態様を調製するのに用いられてよく、それに より、フェノール樹脂およびシリコーン中間体の縮合を促進し、このような反応 にかかる時間を短縮し、お よび/または温度を低減することができる。フェノール樹脂およびシリコーン中 間体の縮合を促進するために有用である触媒は、シロキサン- 変性フェノール樹 脂の第二および第三の態様を調製するために所望により用いられてよい下記の触 媒と同一であり、そして同一の割合で用いられてよい。 シロキサン- 変性フェノールノボラックおよびレゾール樹脂の第一の態様は、 最初に、フェノール成分とシリコーン中間体成分を混合し、次に、アルデヒド成 分を加えて、フェノールポリマー、シロキサンポリマーおよびフェノール- シロ キサンポリマーの混合物を形成させることにより調製される。合わされた混合物 の昇温はシロキサン- 変性フェノール樹脂を形成するのにかかる反応時間を短縮 するために望ましい。 例えば、シロキサン- 変性フェノールノボラック樹脂の第一の態様は、タービ ンブレードまたはアンカータイプの攪拌機、蒸気凝縮器および温度コントローラ ーを具備したジャケット付きステンレススチール反応容器を用いたバッチプロセ スにより調製されうる。通常、溶融フェノールは反応容器に装填され、攪拌機が 開始され、そしてシリコーン中間体が添加される。酸触媒はフェノールノボラッ クポリマーの生成を促進するためにこの時点で添加されてよい。ホルマリン(3 7〜40%ホルムアルデヒド水溶液)は、温度を上げる前に添加するか、または 、昇温して制御しながら添加するかのいずれかにより、反応容器に装填される。 高い発熱性である激しい縮合反応は結果として起こる。縮合工程は、所望の分子 量分布が達成されるまで続けられる。この間、混合物は樹脂成分の分離を伴って 二相になることがある。実反応時間は所望の分子量分布、1種以上の触媒の使用 、pHおよびアルデヒド/フェノール/シリコーン中間体のモル比によって変化 するであろう。 成分は混合され、その間、フェノール、アルデヒドおよびシリコーン中間体は 重縮合を経験し、その重縮合は、下記のように、所望により、触媒の作用により 促進されてもよい。この間、アルコキシ官能シリコーン中間体は、また、加水分 解を経験して、シラノール官能シリコーン中間体を生成し、それは重合してシロ キサンポリマーを生成し、また、新たに生成したフェノールノボラック樹脂プレ ポリマーと共重合して、シロキサン−変性フェノール樹脂を生成する。従って、 得られる樹脂はフェノールノボラックポリマーとシロキサンポリマーとのIPN を含み、そして、主鎖に1個以上のシロキサン基を有するフェノールポリマーか ら形成された連続相を含む。アルコキシ官能シリコーン中間体の加水分解は、所 望により、下記のように触媒の作用により促進されてもよい。または、シラノー ル官能シリコーン中間体は新たに生成したフェノールノボラック樹脂プレポリマ ーと直接的に共重合しうるプロセスにおいて用いられてよい。 縮合時間の終わりに、水、残存湿分、未反応フェノールおよび低分子量種は常 圧、減圧またはスチーム蒸留により除去されうる。蒸留が終わる時点は、通常、 樹脂のサンプルを取り、そしてその溶融粘度を測定することにより決められる。 樹脂を冷却した後に、それを幾つかの方法において処理してよい。それは、成形 粉を形成するように配合された塊状またはフレーク状の形態で販売されるか、ま たは、それは粉砕され、そしてヘキサミンおよび他の充填剤とブレンドされても よい。 別の例として、シロキサン−変性フェノールレゾール樹脂の第一の態様は、シ ロキサン−変性フェノールノボラック樹脂の第一の態様を調製するための上記の 装置と同一の装置を用いてバッチプロセスにより調製できる。通常、溶融フェノ ールを反応容器に装填し、 攪拌機を開始させ、そしてシリコーン中間体を加える。アルカリ触媒はフェノー ルレゾールポリマーの生成を促進するためにこの時点で加えてよい。ホルマリン を加え、そしてバッチを加熱する。初期反応は発熱性である。縮合は、通常、常 圧および60〜100℃の温度で或いは還流下で行われる。シロキサン−変性フ ェノールレゾールシロキサン樹脂はそれ自体が熱硬化性であるから、過度の反応 またはゲル化を防止するために脱水を素早くそして低い温度で行う。最終点は、 樹脂化が進むにつれて短くなってくる固有ホットプレートゲル化時間(specific hot-plate gel time)をマニュアル的に決定することにより判る。シロキサン− 変性フェノールレゾール樹脂はその貯蔵安定性を長くするために冷却されてもよ い。 シロキサン- 変性フェノールノボラック樹脂およびシロキサン- 変性フェノー ルレゾール樹脂の第二および第三の態様は、それぞれ、出発材料として、フェノ ールノボラック樹脂およびフェノールレゾール樹脂をそれぞれ用いることにより 調製される。適切なフェノールレゾール樹脂およびフェノールノボラック樹脂は 上記のものを含む。シロキサン- 変性フェノールノボラック樹脂の第二の態様は 、75〜95重量%のフェノールノボラック樹脂を混合することにより調製され る。シロキサン−変性フェノールレゾール樹脂の第三の態様は65〜99.5重 量%のフェノールレゾール樹脂を混合することにより調製される。 シリコーン中間体に関して、シロキサン−変性フェノール樹脂の第一の態様を 調製するために上記に示したシリコーン中間体は、シリコーン−変性フェノール 樹脂の第二および第三の態様を調製するためにも用いられる。シロキサン−変性 フェノール樹脂の第二および第三の態様は、各々0.5〜35重量%のアルコキ シ官能若しくはシラノール官能シリコーン中間体を含んでよい。 第二の態様において、シロキサン−変性フェノールノボラック樹脂は、フェノ ールノボラック樹脂と、ホルムアルデヒドドナーおよびシリコーン中間体とを混 合することにより調製される。適切なホルムアルデヒドドナーはホルムアルデヒ ド水溶液、パラフォーム、トリオキサン、ヘキサメチレンテトラアミン等を含み 、好ましい材料はヘキサメチレンテトラアミンである。シロキサン−変性フェノ ールノボラック樹脂の第二の態様は約3〜15重量%のホルムアルデヒドドナー を含んでよい。 シロキサン−変性フェノールレゾール樹脂の第三の態様は、フェノールレゾー ル樹脂とシリコーン中間体を混合することにより調製される。所望ならば、酸若 しくは塩基触媒は、最終的に樹脂を硬化させることにかかる反応時間を短くする ために所望により用いられてよい。第三の態様において所望により用いられてよ い適切な無機酸触媒は、リン酸、塩化水素酸および硫酸を含む。第三の態様にお いて所望により用いられてよい適切な有機酸はパラトルエンスルホン酸およびフ ェニルスルホン酸を含む。ゲルを生成することなくポットライフを改良し、そし て使用幅(application window)を広げるための潜伏性酸触媒も用いられてよい 。フェノールレゾールを硬化させるための適切な塩基触媒は様々な形態のバリウ ム酸化物およびマグネシウム酸化物等を含む。本発明において有用である市販の 権利付き潜伏性酸タイプ触媒はBritish Petroleum Chemicals からPhencat 381 およびPhencat 382 の商品名で入手可能である。他の権利付き触媒はBorden RC- 901、Dover Corp.から商品名Doverphos 231Lで供給されるジフェニルリン酸エ ステル、およびGeorgia-Pacific のGP3839およびGP308D50を含む。シロキサン- 変性フェノールレゾール樹脂の第三の態様は、約15重量%までの任意の酸若し くは塩基触媒または硬化剤を含んでよい。 所望ならば、シロキサン−変性フェノール樹脂の第一、第二および第三の態様 は、各々、所望により、シロキサン−変性フェノール樹脂の生成の間に、シリコ ーン中間体を縮合させ、そしてそれをフェノールポリマーと共重合させるのにか かる反応時間を短くし、そして反応温度を下げるために十分な量の触媒を含んで よい。 適切な触媒は、有機金属化合物、アミン化合物およびそれらの混合物からなる 群より選ばれる。シリコーン中間体の加水分解および/または縮合を触媒するこ とを望むときに、有機金属化合物とアミン化合物との組み合わせは好ましい。有 用な有機金属化合物は塗料産業において周知であるメタルドライヤー、例えば、 亜鉛、マンガン、コバルト、鉄、鉛、錫のオクタン酸塩、ネオデカン酸塩、ナフ テン酸塩等を含む。チタン酸ブチル等のような有機チタン酸エステル等も本発明 において有用である。 触媒として有用である有機金属化合物の好ましいクラスは下記一般式を有する 有機錫化合物である。 (式中、R8、R9、R10およびR11は11個までの炭素数のアルキル、アリール 、アリールオキシおよびアルコキシ基からなる群より選ばれ、R8、R9、R10お よびR11のうちのいずれか2個はハロゲン、硫黄および酸素からなる無機原子か らなる群より更に選ばれる)。 触媒として有用な有機錫化合物は、テトラメチル錫、テトラブチル錫、テトラ オクチル錫、トリブチル錫クロリド、トリブチル錫メ タクリレート、ジブチル錫ジクロリド、ジブチル錫オキシド、ジブチル錫スルフ ィド、ジブチル錫アセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート ポリマー、ジブチル錫ジラウリルメルカプチド、オクタン酸錫、ジブチル錫ビス (イソオクチルチオグリコレート)、ブチル錫トリクロリド、ブチル錫酸(buty lstannoic acid)、ジオクチル錫ジクロリド、ジオクチル錫オキシド、ジオクチ ル錫ジラウレート、ジオクチル錫オキシド、ジオクチル錫ジラウレート、ジオク チル錫マレートポリマー、ジオクチル錫ビス(イソオクチルチオグリコレート)、 ジオクチル錫スルフィドおよびジブチル錫3-メルカプトプロピオネートを含む。 シロキサン- 変性フェノール樹脂の第一、第二および第三の態様は約5重量%ま での有機金属触媒を含んでよい。 アミン化合物に関して、シリコーン中間体の加水分解および/または縮合反応 を所望により促進するために好ましいアミン化合物は下記一般式を有する。 (式中、R12およびR13は、各々、水素、12個までの炭素数のアリールおよび アルキル基からなる群より選ばれ、そしてR14は12個までの炭素数のアルキル 、アリールおよびヒドロキシアルキル基からなる群より選ばれる)。 触媒として有用な適切なアミン化合物は、ジメチルメタノールアミン、エチル アミノエタノール、ジメチルエタノールアミン、ジメチルプロパノールアミン、 ジメチルブタノールアミン、ジメチルペンタノールアミン、ジメチルヘキサノー ルアミン、メチルエチルメ タノールアミン、メチルプロピルメタノールアミン、メチルエチルエタノールア ミン、メチルエチルプロパノールアミン、モノイソプロパノールアミン、メチル ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンおよびエタノ ールアミンを含む。好ましいアミン化合物はジメチルエタノールアミンおよびエ チルアミノエタノールを含む。シロキサン−変性フェノール樹脂の第一、第二お よび第三の態様は約5重量%までのアミン触媒を含んでよい。 所望ならば、有機金属化合物およびアミン化合物は、シロキサン−変性フェノ ール樹脂を形成するために各々独立に用いられてよい。しかし、混合したときに 、有機金属化合物およびアミン化合物は硬化プロセスを触媒するように相乗的に 作用して、有機金属触媒またはアミン触媒のいずれかを単独で使用することによ り観測されるよりも、硬化時間を短くし、および/または反応温度を下げること が観測された。従って、環境下で所望ならば、アルコキシ官能シリコーン中間体 を用いるときにはシリコーン中間体の加水分解による水酸化物の生成と、アルコ キシおよびシラノール官能シリコーン中間体の両方の縮合による重合との両方を 触媒するために、有機金属化合物はアミン化合物と組み合わせて用いることは好 ましい。例示の有機金属化合物とアミン化合物との組み合わせは、ジブチル錫ジ アセテートおよびエチルアミノエタノールである。ジブチル錫ジアセテートは、 アミンと組み合わせたときに、硬化プロセスを触媒するように相乗的に反応する 。有機金属化合物とアミン化合物との相乗効果は機構的であると信じられるが、 正確な機構は知られていない。 触媒として一緒に用いるときの有機金属化合物のアミン化合物に対する好まし い比率は約1:1である。それ故、シロキサン−変性フェノール樹脂の第一、第 二および第三の態様は、約10重量%ま での合計量の有機金属触媒およびアミン触媒を含んでよい。従って、有機金属触 媒およびアミン触媒並びに任意の酸触媒若しくは塩基触媒を組み合わせることに より調製したシロキサン−変性フェノール樹脂は約25重量%までの触媒を含ん でよい。好ましい第一、第二および第三のシロキサン−変性フェノール樹脂は5 〜25重量%までの合計量の触媒を含む。 水性フェノールレゾールの形態またはホルムアルデヒド水溶液の形態で水が存 在してもよい。例えば、フェノールレゾールは3〜12重量%の水を含んでよく 、そしてホルムアルデヒドは約37〜40%ホルムアルデヒド水溶液であるホル マリンを含んでよい。シロキサン−変性フェノール樹脂の第一、第二および第三 の態様は非常に低いかまたは0の水含有分のフェノール樹脂を生成することがで き、それは火炎安定性および加工性を改良する。シリコーン中間体は、一般的に 低い粘度の安定な生成物を得るための反応性希釈剤として作用する。 シロキサン−変性フェノール樹脂の第二および第三の態様は、上記の割合のフ ェノールノボラック若しくはフェノールレゾール樹脂とメトキシ若しくはシラノ ールシリコーン中間体を混合することにより調製される。第二の態様において、 ホルムアルデヒドドナーは加えられる。所望ならば、フェノール樹脂のための触 媒およびシリコーン中間体のための触媒、即ち、有機金属化合物および/または アミン化合物は、反応および硬化時間を短縮し、そして反応温度を低減するため に所望により加えられてよい。 シロキサン−変性フェノール樹脂から形成された構造パイプ壁および耐火性層 を有する耐火性パイプは、未変性−フェノール樹脂から形成されたパイプと比較 して、フープ強さ、耐薬品性、可撓性、耐衝撃性および曲げ弾性の物性を改良し 、フェノール樹脂に生来的 な耐熱性、耐燃性および耐薬品性の物性に影響を及ぼすことはない。更に、この ようなシロキサン−変性フェノール樹脂から形成された耐火性パイプはミクロボ イドの生成が少なく、それ故、従来の未変性フェノール樹脂と比較して、より理 論密度に近い密度である。ミクロボイドが少ないことは、水の捕獲の可能性をも 抑止する。水はスチーム発生および関連する樹脂マトリックス破損による樹脂の 温度耐性に悪影響を及ぼすであろう。 フラン樹脂は、従来のエポキシおよびポリエステルFRP樹脂と比較したとき に、高い温度耐性があるので、構造パイプ壁の形成における使用のために選択さ れてよい。フラン樹脂は、しかしながら、フェノール若しくはシロキサン−変性 フェノール樹脂のいずれよりも低い程度の温度耐性を示し、そして高価である。 耐火性パイプの構造パイプ壁は1層以上の繊維巻物層を有して製造される。例 えば、消火パイプサービスのための225psig定格の約2インチ内径のパイ プでは、構造パイプ壁は、2〜20層の繊維巻物層を含むことが望ましく、そし て最適には、6〜16層の繊維巻物層を含む。約2層より少ない繊維巻物層を有 する構造パイプ壁は消火パイプ用途における使用のために望まれるよりも低い程 度のフープ強さおよび長手方向強さ並びに温度耐性を有するであろう。約20層 より多い繊維巻物層を有して製造された構造パイプ壁は消火パイプ用途における 使用に十分な程度のフープ強さおよび長手方向強さ並びに温度耐性を付与するた めに必要以上のものであり、それ故、パイプに不必要な重量および出費を加える ものである。 さて、図2を参照して、第一の態様において、耐火性層18は構造パイプ壁1 2の外側表面の周囲に配置される。耐火性層18は、一般に、構造パイプ壁12 を取り巻き、そして高温または直接火炎 接触にさらされることからそれを保護するために使用される、樹脂を豊富に含む 熱融蝕性シールドである。耐火性層18は樹脂成分22で含浸されたキャリア成 分20を含む。通常、耐火性層18は所望の数の層、即ち、熱シールド壁厚さが 得られるまで、構造パイプ壁12の外側表面の周囲に巻かれる。耐火性層は、し かし、スプレー塗布技術により適用されてもよい。 図3は本発明の原理により製造された耐火性パイプ10の第一の態様であり、 それは、多層の繊維巻物層14から形成された構造壁12および多層の耐火性層 18を含む。耐火性パイプまたはパイプ継手を形成するために用いる耐火性層の 数は、パイプのサイズ、パイプの温度または火炎暴露可能性、構造パイプ壁を形 成するために選択される繊維および/または樹脂のタイプ、耐火性層を形成する ために選択されるキャリアおよび/または樹脂成分のタイプ等のファクターによ り変わる。第一の耐火性パイプの態様の好ましい態様は、上記のファクターによ って1〜15層の耐火性層を含んでよい。1つの例として、約2インチの内径の パイプでは、耐火性パイプは、2〜15層の耐火性層を含む。 耐火性層18は、構造パイプ壁を製造するために上記に示したような従来の巻 技術により構造パイプ壁12の周囲に巻かれてよい。耐火性層は隣接しているパ イプ壁と耐火性層表面との間の良好な界面を提供するために十分な張力で巻かれ ることが望ましい。好ましい第一の態様において、耐火性層18は構造パイプ壁 を形成した後の短時間のうちに、そして、パイプ壁の樹脂成分が硬化する前に適 用され、硬化の間に、界面を形成しているパイプ壁の樹脂成分と耐火性層との間 に良好な層間結合を提供する。従って、下記のように、耐火性層の樹脂成分は構 造パイプ壁を形成するために使用される樹脂と相溶性であることが望ましい。 耐火性層18を形成するために用いられるキャリア成分20は多量の樹脂成分 を収容することができ、且つ、樹脂を湿潤状態および硬化状態の両方で支持する 構造を提供することができるいかなるタイプの材料から形成されてもよい。更に 、樹脂を支持することができ、且つ、高温または直接火炎にさらされたときに構 造壁から崩れ落ちたりまたはフレーク状になって落ちることがないことは望まし い。キャリアは75〜95重量%の樹脂成分を収容することができ、または、繊 維強化巻物の樹脂含有分の約3倍の樹脂成分を収容できることは望ましい。好ま しい第一の態様において、耐火性層は約90重量%の樹脂を含む。 適切なキャリア材料は、ガラス繊維、炭素繊維、ポリエステル繊維またはナイ ロン繊維と他の高温繊維の混合物、同様の繊維フエルト、チョップド繊維等、並 びにそれらの組み合わせを含む繊維マット状構造を含む。好ましいガラス繊維含 有キャリア材料はOwens Corning,Toledo,Ohio により商品名C-Veil、商品コー ド番号GC 70Eで製造されるものであり、それはバインダー分散体により結合され ているランダム配向のチョップドC-ガラス繊維の薄いマットである。好ましいポ リエステル繊維含有材料は、Precision Fabrics Group,Greensboro,North Car olina によりNexus の商品名で111-00005 の商品コード番号で製造されたもので あり、それは延伸されたヒートセットされた100 Dacron(商標)ポリエステルか ら形成されたものであり、ガラス繊維を全く含まない。 従来の巻技術により適用されたマット状構造としてキャリア成分を記載し、そ して例示したが、キャリアは樹脂およびチョップド繊維を含むスプレー塗布可能 な材料の形態であってもよいことは理解されるべきである。適切なスプレー塗布 可能なキャリアは、従来のスプレー塗布技術を用いて構造パイプ壁の表面上にス プレー塗布す るための上記の量の樹脂成分を保有することができるものを含む。 キャリア成分は、耐火性層の樹脂マトリックス中に繊維強化を提供する。繊維 は幾分脆いことがある樹脂の機械強度を付与する。暴露前に比較的に耐衝撃性で あるときでも、樹脂の熱分解で樹脂は脆くなる。その効果は、耐火性層が、樹脂 を豊富に含む保護層を急速に枯渇させ、そしてパイプの下層の構造壁を熱分解に さらすであろう大きなフレークとして粉砕されるのではなく、せいぜい微細粒子 に融蝕することである。驚くべきことに、幾つかの熱可塑性樹脂繊維は、火炎試 験において有意な劣化を受けそうであるけれども使用されうる。このような繊維 は、しかしながら、高温繊維と混合されるときに最も良好に作用する。しかし、 ガラス繊維は強度および温度耐性のために好ましい。 耐火性層18を形成するためにキャリア成分を含浸するために用いられる樹脂 成分22は、構造パイプ壁を形成するために用いられる樹脂に関して上記に示し たものと同一のフェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂 およびそれらの混合物からなる群より選ばれる。樹脂成分は、キャリアがマット 状構造として含まれるときに、繊維強化巻物に樹脂を適用するために上記に示し たのと同一の技術によりキャリアに適用される。耐火性層のために選択される樹 脂成分は、下層の構造パイプ壁を形成するために選択される樹脂成分と同一であ り、このようにして、化学相溶性を確保し、それにより、硬化の際に界面を形成 している構造パイプ壁と耐火性層との間の良好な化学結合を提供することは望ま しい。更に、同一の樹脂を用いることにより、全体のパイプのために単一の硬化 サイクルを用いる。 第一の耐火性パイプの態様は、1層以上の同一のタイプの耐火性材料の層を有 して製造されるか、または、1層以上の異なるタイプ の耐火性材料の層を有して製造されてよい。各々異なるタイプの耐火性材料の樹 脂成分は隣接の構造パイプ壁または耐火性層表面の樹脂成分と相溶性であり、そ の為、良好な層間結合を形成することが望ましい。例えば、耐火性パイプまたは パイプ継手は、パイプ壁の表面から外側に向かって、構造パイプ壁を形成するた めに用いられるのと同一の樹脂成分で各々含浸されている1層以上のC-Veilタイ プの材料の層、1層以上のNexus タイプの材料の層、および1層以上のC-Veilタ イプの材料を含んでよい。耐火性層の異なるタイプの使用は、原料コストを低減 し、温度耐性を最適化し、重量を軽量化する等のために望ましいであろう。好ま しい第一の耐火性パイプの態様において、耐火性層はシロキサン- 変性フェノー ル樹脂組成物により含浸された、C-ガラス繊維(C-Veil)およびポリエステル材料 (Nexus)の交互の層から形成される。 構造パイプ壁を形成し、そして耐火性層を適用した後に、第一の耐火性パイプ の態様の樹脂成分は、パイプを約140〜190°F(60〜80℃)の温度に 約30分間さらすことにより同時に硬化される。構造パイプ壁および耐火性層を 形成するために用いられる樹脂は約212°F(100℃)より低い温度で硬化 を行うために十分な触媒を含むことが望ましい。パイプの硬化条件は用いられる 触媒の量および/またはタイプ、選ばれる樹脂のタイプ、繊維強化巻物の層数、 耐火性層の層数等によって変わるであろう。 硬化した耐火性層は高温条件または直接火炎条件にさらされたときに多孔質外 側層を形成する熱融蝕膜として作用する。多孔質外側層はパイプから融蝕するが 、そのまま、断熱層を形成し、このような高温条件または直接火炎条件の潜在的 な悪損傷から下層構造パイプ壁を保護する。 さて、図4を参照すると、本発明の原理により製造された第二の 耐火性パイプの態様は、第一の耐火性パイプの態様に関して上記に示したように 製造した構造壁24、および、構造パイプ壁の表面に配置された、1層以上のエ ネルギー吸収性材料26の層を含む。この層を形成するために用いられるエネル ギー吸収性材料は、好ましくは、外側周囲層から多量のエネルギーを吸収するこ とができ、且つ、このようなエネルギーを、例えば、構造壁の分解温度より低い 温度で相変化、例えば、固体から気体への相変化を起こす吸熱反応により消費す ることができるものである。層から生成した気体は外側周囲層と構造パイプ壁と の間に断熱性エアギャップを作る。 適切なエネルギー吸収性材料は、下層の構造壁を形成するために選択される樹 脂の分解温度より低い温度、即ち、約300℃未満の温度で、蒸発しまたは気体 を発生する吸熱性相転移を起こすことができるポリマー材料、固体水和物または 水素化材料(hydrite material)等を含む。好ましいエネルギー吸収性材料の例 はポリエチレン、水和硫酸カルシウム(石膏)、アルミニウムトリヒドロキシド、 および約300℃未満で蒸発しまたは気体成分を生じることができる他の水和物 若しくは水酸化物含有化合物を含む。粉末成分により充填されたポリエチレン等 のポリマー材料も望ましい。というのは、蒸発の間に生じる気体および粉末の組 み合わせは、外側周囲層と構造パイプ壁との間に、気体および粉末の層を作り、 その層は改良された断熱性を有するからである。 第二の耐火性パイプの態様を形成するためのエネルギー吸収性層としてポリエ チレンを用いるときに、それは、構造パイプ壁24の周囲にシートの形態で、所 望の層数または層厚さを形成するために特定の回数巻かれてよい。0.15ミリ メートルの厚さのシートの形態のポリエチレンが用いられるときに、4〜20層 が用いられ、それにより、約0.6〜3ミリメートルの合計のエネルギー吸収性 材料壁厚さを提供することが望ましい。ポリエチレンシートは、第一の耐火性パ イプの態様の構造パイプ壁および耐火性層に関して上記に示したのと同一の巻技 術によって適用される。ポリエチレン層は、パイプのフープ強さまたは長手方向 強さを犠牲にし、そしてそれらに寄与しないつもりであるので、特定の巻き角度 で適用される必要はない。エネルギー吸収性層がポリエチレン以外であるときに は、それはシートの形態で、スプレーの形態で、または構造パイプ壁の一部の上 に適合するような形状のソリッドハーフシートの形態で適用されてもよい。 繊維強化樹脂の層28はエネルギー吸収性材料層26の外側表面の周囲に巻か れる。繊維強化樹脂は構造パイプ壁24を形成するのに選んだ樹脂と同一であっ ても、または異なっていてもよい。好ましい第二の耐火性パイプの態様において 、繊維強化樹脂は構造パイプ壁を形成するために選んだものと同一であり、そし て同様に適用される。適用される繊維強化樹脂の層の数は特定のパイプの用途、 および、望まれる耐熱性または耐火炎性の程度によって決まる。好ましい第二の 耐火性パイプの態様は、2〜20層の繊維強化樹脂の層を含んでよい。 または、第二の耐火性パイプの態様は特定の数の繰り返しの繊維強化樹脂層お よびエネルギー吸収性材料層を含んでよい。例えば、耐火性パイプは、構造パイ プ壁上に配置された第一のエネルギー吸収性材料層、第一のエネルギー吸収性材 料層の外側表面上に配置された第一の繊維強化樹脂層、第一の繊維強化樹脂層の 表面上に配置された第二のエネルギー吸収性材料層、および、第二のエネルギー 吸収性材料層上に配置された第二の繊維強化樹脂層を含むことができる。このよ うな態様において、第一および第二のエネルギー吸収性材料層を形成するのに選 択されるエネルギー吸収性材料は同一で あってもまたは異なっていてもよく、そして繊維強化樹脂層の分解温度より低い 、比較的に高い蒸発温度を有するエネルギー吸収性材料層が最外のエネルギー吸 収性材料層を形成するために用いられるように選択されうる。このような態様に おいて、各々のエネルギー吸収性材料層の数は、単一のエネルギー吸収性層を有 する態様に関して開示したものと同数であるかまたはそれ以下であることができ る。 図5を参照すると、別の第二の耐火性パイプの態様は、所望の程度のエネルギ ー吸収および断熱を提供するために、互いに隣接して配置された2種の異なるタ イプのエネルギー吸収性材料層を含むことができる。例えば、第一のタイプのエ ネルギー吸収性材料の特定の数の第一のエネルギー吸収性材料層30は、構造パ イプ壁32の表面上に配置される。第二のタイプのエネルギー吸収性材料の特定 の数の第二のエネルギー吸収性材料層34は第一のエネルギー吸収性材料層の表 面上に配置される。好ましくは、第二のタイプのエネルギー吸収性材料は、第一 のタイプのエネルギー吸収性材料よりも比較的に高い蒸発温度を有し、それによ り、2つの層は有害な熱エネルギーが構造パイプ壁に到達することを防止するた めの逐次断熱体として作用する。 特定の数の繊維強化樹脂層36は第二エネルギー吸収性材料層の外側表面の周 囲に巻かれる。用いられる繊維強化樹脂層36の数は構造パイプ壁を形成するの に用いられる数と同数であるかまたはそれ以下であることができる。更に、繊維 強化樹脂層36を形成するために用いられる繊維強化材料および樹脂のタイプは 構造パイプ壁を形成するために用いられるものと同一であってもまたは異なって いてもよい。第一および第二のエネルギー吸収性材料層を形成するために用いら れるエネルギー吸収性材料層の数は、上記に開示した 単一のエネルギー吸収性材料層を形成するために用いるものと同一であってもま たは異なっていてもよい。 所望ならば、第二の別の耐火性パイプの態様は構造パイプ壁に対する所望の程 度の熱からの保護および/または火炎からの保護を提供するために1組より多く のエネルギー吸収性材料層を有して形成されてよい。例えば、耐火性パイプは、 構造パイプ壁、第一組の異なるエネルギー吸収性材料層、第一の繊維強化樹脂層 、第二組の異なるエネルギー吸収性材料層、および、第二の繊維強化樹脂層を有 して形成されうる。このような態様において、第一組のエネルギー吸収性材料層 を形成するために用いられるエネルギー吸収性材料のタイプは、第二組のエネル ギー吸収性材料層を形成するために用いられるものと同一であってもまたは異な っていてもよい。 または、第一の耐火性パイプの態様は、構造パイプ壁に対する改良された程度 の熱からの保護または火炎からの保護を提供するために、構造パイプ壁と耐火性 層との間に挟まれた上記のエネルギー吸収性材料層を1層以上有して製造されて よい。このような態様において、熱シールドを形成するために用いられる樹脂成 分は構造パイプ壁を形成するために用いられる樹脂成分と異なっていてよい。 更に、望むならば、第一の耐火性パイプの態様は、異なるタイプの耐火性層の 間に挟まれた1層以上のエネルギー吸収性層を有して製造されてよい。従って、 特定の用途により、構造パイプ壁に対する最適な程度の熱からの保護および火炎 からの保護を提供するために、1層以上のエネルギー吸収性材料層は構造パイプ 壁と耐火性層との間に配置され、および/または、所望のときには、異なるタイ プの耐火性層の間に配置されてよいことが理解されるべきである。 さて、図6を参照すると、本発明の原理により製造した第三の態様の耐火性パ イプ38は、構造パイプ壁42の外側表面に配置され た剥離層40、および、剥離層40の表面上に配置された繊維強化樹脂層44を 含む。このような第三の態様において、構造パイプ壁は第一および第二の耐火性 パイプの態様に関して上記に示したのと同様に形成される。例示の態様において 、第三の態様の耐火性パイプは構造パイプ壁42の外側表面の周囲に配置された 、交互の剥離層40および繊維強化樹脂層44のジャケット46を含む。 剥離層40を形成するために有用な材料は、好ましくは、隣接する構造パイプ 壁を形成するために用いられる樹脂と結合せず、且つ、繊維強化樹脂層を形成す るために用いられる樹脂とも結合しないものである。剥離層が樹脂含有層の間の 脱結合層として作用できるように、剥離層が隣接する構造パイプ壁または繊維強 化樹脂壁と結合を形成しないことが望ましい。剥離層の脱結合作用は外側表面に なされる接触により生じるパイプを通る衝撃波の動きを減衰することにより耐火 性パイプの耐衝撃性を改良するように作用する。このように作用して、剥離層は 損傷を与えうる衝撃波がパイプを通して構造壁に完全に移動し、それにより、起 こりうる破損または破壊を止め、または抑止するように作用する。 剥離層を形成するのに適切な材料は、構造パイプ壁および繊維強化樹脂層を形 成するために用いられる特定の樹脂と化学的に不相溶性であるポリマー材料から 形成されたフィルムを含む。このようなポリマー材料の例は、ポリプロピレン、 ポリエチレン等のようなポリオレフィンを含む。特に好ましい剥離層はポリプロ ピレンから形成されたものである。 剥離層を形成するの選択される材料は、パイプ表面から課せられる熱エネルギ ーを吸収することができ、そして、好ましくは外側を取り囲む層から多量の熱を 吸収することができ、そしてこのようなエネルギーを、例えば、構造壁の分解温 度よりも低い温度で、例え ば、固体から気体へと相変化を起こす吸熱反応により消費することができる材料 である。剥離層から生じた気体は隣接する繊維強化樹脂層との間、および繊維強 化層と構造パイプ壁との間の断熱性エアギャップを形成するように作用する。こ のエアギャップは、構造パイプ壁に到達する前に各々の繊維強化樹脂層を通して 輻射熱が段階的に移行することが必要になることにより、パイプの耐熱性を増加 させるための輻射シールドとして各々の独立の繊維強化樹脂層が作用することを 可能にする。エアギャップの多重輻射シールド機能は火災の間にパイプの外側の 急な熱勾配により生じるパイプ内に起こりうる高い応力を避ける。 剥離層を形成するための上記の材料は熱吸収性でもあり、それ故、脱結合性且 つエネルギー吸収性である剥離層を形成するのに有用である。他の適切な剥離層 材料は、エネルギー吸収性材料層の形成に関して上記において議論したような固 体水和物または水素化物材料等を含み、それは下層の構造壁を形成するために選 択される樹脂の分解温度より低い温度、即ち、約300℃未満の温度で、蒸発し または気体を発生する吸熱性相転移を経験することができる。好ましいエネルギ ー吸収性材料の例はポリプロピレン、ポリエチレン、水和硫酸カルシウム(石膏 )、アルミニウムトリヒドロキシドおよび約300℃未満で蒸発しまたは気体成 分を生じることができる水和物または水酸化物含有化合物を含む。 粉末成分を充填したポリプロピレン、ポリエチレン等のようなポリマー材料も 望ましい。というのは、蒸発の間に生じる気体および粉末の組み合わせは、外側 を包囲する層と構造パイプ壁の間に、高い断熱性を有する気体および粉末の層を 生じるからである。 構造パイプ壁を包囲するジャケットを形成するために用いられる、交互の剥離 層および繊維強化樹脂層の数は特定の消火パイプ用途 および所望の耐熱性または耐火炎性の程度によって決まる。例示の態様において 、約2インチ(51ミリメートル)の構造パイプ壁直径を有するパイプでは、最 小のジャケットの厚さは約1/8インチ(3ミリメートル)であり、図6に示す ように、各々4層の交互の剥離層および繊維強化樹脂層を含む。エルボー、Y− 連結、T−連結等のようなパイプ継手を形成するには、約1/8インチ(3ミリ メートル)の最小ジャケットの厚さが望ましい。指定厚さのジャケットを製造す るために用いられる剥離層および繊維強化樹脂層の正確な数は剥離層材料および 繊維強化材料の厚さによって決まることは理解されるべきである。 ジャケットの剥離層がポリプロピレンテープであるときには、それは構造パイ プ壁に関して上記に示したのと同一の巻技術により構造パイプ壁に適用される。 剥離層がテープの形態のポリエチレンまたは他の材料以外であるときには、それ は、シートの形態、スプレー形態、または構造パイプ壁の一部に適合する形状の ソリッドハーフシートの形態で適用されてよい。 各繊維強化樹脂層はそれぞれの剥離層の外側表面の周囲に巻かれる。繊維強化 樹脂層を形成するのに用いられる材料は構造パイプ壁を形成するのに選択される 材料と同一であってもまたは異なっていてもよい。好ましい態様において、繊維 強化樹脂層は構造パイプ壁と同一の材料から形成され、そして構造パイプ壁を形 成するために選択されるのと同様に適用される。剥離層と同様に、適用される繊 維強化樹脂層の数は、特定の消火パイプ用途および所望の耐熱性または耐火炎性 の程度によって決まる。 構造パイプ壁を包囲するジャケットは同一または異なる材料から各々形成され た繰り返しの剥離層を含んでよい。例えば、耐火性パイプは、構造パイプ壁から 最外の繊維強化樹脂層へ向かって、段階 的に、よりエネルギー吸収性である材料から形成された剥離層を含むジャケット を有し、それにより、最も高い程度の保護が必要である所、即ち、パイプの最外 表面に最も近い点で最も高い保護を与える、勾配をもった熱保護を提供すること ができる。このような態様において、最外の剥離層を形成するために選択される 材料は残りの剥離層よりも比較的に高い蒸発温度を有し、それは隣接する繊維強 化樹脂層の分解温度より低いであろうことが望まれる。 更に、構造パイプ壁を包囲しているジャケットは、フィラメント成分として、 ガラスフィラメントの溶融温度を越える火災温度にパイプがさらされる間にジャ ケットを保持する目的で、少なくとも1層の炭素繊維巻物を有する最外の繊維強 化樹脂層を含むことができる。 耐火性パイプの構造は上記に記載しそして示したが、本発明は耐火性パイプ継 手の構造をも含む。図7A〜7Cを参照すると、エルボー48、ティー50、Y −型継手52等のような耐火性パイプ継手も本発明の原理により調製される。 本発明の耐火性パイプおよびパイプ継手は、オフショアプラットホーム等にお いて用いられる消火パイプアセンブリーのような消火パイプ用途における使用に 好適であるパイプアセンブリーを形成するために単独で、または組み合わせて使 用されてよい。このような用途において用いられるパイプおよびパイプ継手は、 フープ強さおよび長手方向強さを有意に低下させることなく、高温および火炎近 接条件下で機能することができなければならない。 本発明の原理により製造された耐火性パイプおよびパイプ継手は消火パイプ用 途における使用の資格を確認するために過酷な高温条件に付した。この試験は、 乾燥した、即ち、水分を含まないパイプおよび/またはパイプ継手を1000℃ の火炎から約4インチに置 くことを含んだ。5分後に、火炎を受けたままにして、約300psig(21 kgf/cm2)の定格圧力で水でパイプおよび/またはパイプ継手を約15分 間充填した。 消火用途における使用のための資格を得るためには、パイプおよび/またはパ イプ継手は、定格圧力を受けたときに構造的に健全さを保たなければならず、そ して定格パイプ流れの10%を越えてリークの兆候を示してはならない。このよ うな極端な温度条件に付されたパイプの全耐圧性を決定するために、そして、熱 関連破損の機構をよりよく理解するために、定格圧力を越えてパイプリークまた は構造損傷の兆候を示さなかったパイプおよび/またはパイプ継手試料にパイプ の破損まで圧力を増加した。 次の例は本発明の原理により製造された異なる耐火性パイプの態様、および/ または、各パイプの態様の試験結果を示す。次の例の各々において、パイプは約 2インチの内径を有する。 例1−繊維強化パイプ 繊維強化パイプは約0.37センチメートル(cm)の壁厚を形成する12層 の繊維強化樹脂層を用いて形成した。構造パイプ壁はシロキサン−変性フェノー ル樹脂により結合されたガラス繊維強化繊維巻物を用いて形成され、このフェノ ール樹脂は約83重量%のBP-J2027L(フェノールレゾール樹脂)、9重量%の SY- 231(メトキシ官能シリコーン中間体)、7重量%のPhencat 381(潜伏性酸触媒) 、0.6重量%のMelacure Cotlin T-1(有機錫触媒)および0.4重量%のエチ ルアミノエタノール(アミン触媒)を含んだ。このパイプは耐火性層を含まなか った。 パイプは上記の試験を受け、そしてラインプレッシャーで約0.008立方メ ートル/時(m3/h)の速度で水のリークの兆候を 示し、そして14〜21kgf/cm2に加圧したときに約0.21m3/hの速 度で水をリークした。パイプは約35kgf/cm2の圧力で破損した。パイプ の破損モードは構造パイプ壁の繊維強化成分における破壊であった。 例2− 第一の態様の耐火性パイプ 繊維強化パイプを上記の例と同様に製造したが、構造パイプ壁の厚さを約0. 40cmとした。更に、パイプは構造パイプ壁の外側表面の周囲に配置された2 層の耐火性層を有して製造されたものであった。耐火性層は構造パイプ壁を形成 するために用いられたのと同一の樹脂ブレンドで含浸されたC-Veilから形成され た。耐火性層は約0.21cmの合計壁厚さを有した。 パイプを上記の試験に付し、そしてラインプレッシャーで約0.0045m3 /hの速度で水リークの若干の兆候を示し、そして14〜21kgf/cm2に 加圧したときに、約0.025m3/hの速度で水をリークした。パイプは約8 4kgf/cm2の圧力で破損した。パイプの破損モードは構造パイプ壁の繊維 強化成分における破壊であった。このパイプは合格しなかったが、例1の繊維強 化パイプと比較したときに、火炎試験の効果に対して改良した耐性を示した。 例3− 第一の態様の耐火性パイプ 繊維強化パイプを例1に記載したのと同様に製造したが、構造パイプ壁を約0 .38cmとした。更に、パイプは構造パイプ壁の外側表面の周囲に配置された 4層の耐火性層を有して製造されたものであった。耐火性層は例2で記載したの と同一の材料から形成された。耐火性層は約0.33cmの合計壁厚さを有した 。 パイプを上記の試験に付し、そしてラインプレッシャーで水のリークの兆候を 示さず、31.6kgf/cm2に加圧したときに約 0.016m3/hの速度で水リークの若干の兆候を示した。パイプは約126 kgf/cm2の圧力で破損した。パイプの破損モードは構造パイプ壁の樹脂マ トリッスにおける亀裂および結果として起こるリークであった。繊維強化の構造 破損は起こらなかった。この例は、例2と比較したときに、2層の追加の耐火性 層により改良された耐熱性が付与されることを示す。 例4− 第一の態様の耐火性パイプ 繊維強化パイプを例1と同様に製造したが、構造パイプ壁厚さは約0.36c mであった。更に、パイプは構造パイプ壁の外側表面の周囲に配置された8層の 耐火性層を有して製造された。耐火性層は例2および3に関して記載したものと 同一の樹脂により含浸したNexus 材料から形成された。耐火性層は約0.2cm の合計厚さを有した。 パイプを上記の試験に付し、そして0.02psigで水のリークの若干の兆 候を示し、14〜21kgf/cm2に加圧したときに、約0.04m3/hの速 度で水のリークの兆候を示した。パイプは約80kgf/cm2の圧力で破損し た。パイプの破損のモードは構造パイプ壁の繊維成分の破壊であった。この例は 例1の保護されていないパイプと比較したときに、例2のC-Veil耐火性層により 与えられる比較的に改良された耐熱性を示し、そしてNexus 耐火性層により付与 される改良された耐熱性を示す。 例5− 第一の態様の耐火性パイプ 繊維強化パイプは例1に開示されたのと同一の繊維および樹脂成分の6層の繊 維強化樹脂層を有し、そして約0.18cmの壁厚さを有して製造された。更に 、パイプは構造パイプ壁の外側表面の周囲に配置された4層の耐火性層を有して 製造された。耐火性層は例2および3に記載したのと同一の材料から形成された 。耐火性層は 約0.33cmの合計の壁厚さを有した。 パイプを上記の試験に付し、そしてラインプレッシャーで約0.032m3/ hの速度で水をリークし、そして14〜21kgf/cm2に加圧したときに約 0.31m3/hの速度で水をリークした。パイプは約35kgf/cm2の圧力 で破損した。パイプの破損モードは、構造パイプ壁の繊維成分の破壊であった。 例3と比較したときに、この例は、構造パイプ壁が6層の繊維強化樹脂層よりも 12層から形成されたときに改良された耐熱性が達成されることを示す。 例6− 第一の態様の耐火性パイプ 繊維強化パイプは、例1に関して開示したのと同一の繊維および樹脂の12層 の繊維強化樹脂層を有して製造された。構造パイプ壁は約0.38cmの壁厚さ を有した。パイプは構造パイプ壁の外側表面の周囲に配置された2層の耐火性層 を有して製造された。耐火性層は構造パイプ壁を形成するのに用いたのと同一の 樹脂により含浸したC-Veilから形成された。耐火性層は約0.18cmの合計の 厚さを有した。 パイプを上記の試験に付し、そしてラインプレッシャーで水のリークの兆候を 示さず、そして14〜21kgf/cm2に加圧したときに約0.007m3/h の速度で水をリークした。パイプは約112kgf/cm2の圧力で破損した。 パイプの破損モードは構造パイプ壁の樹脂マトリックスにおける亀裂であった。 繊維強化の構造破損は起こらなかった。このパイプ構造物は例2のパイプと比較 したときに火炎試験の効果に対する耐性が改良されていることを示した。 例7− 第一の耐火性パイプ 繊維強化パイプを例6に記載したのと同様に製造し、構造パイプ 壁を形成する12層を有した。パイプは構造パイプ壁の外側表面の周囲に配置さ れた4層の耐火性層を有して製造された。耐火性層は約0.33cmの合計壁厚 さを有して、例6に記載したのと同一の材料から形成された。 パイプを上記の試験に付し、そしてラインプレッシャーで水のリークの兆候を 示さず、そして約63kgf/cm2の圧力で0.009m3/hの速度の水のリ ークの若干の兆候を示した。パイプは約133kgf/cm2の圧力で破損した 。パイプの破損モードは構造パイプ壁の繊維成分の破壊であった。このパイプ構 造物は、例3のパイプと比較したときに火炎試験の効果に対して改良された耐性 を示した。 例8− 第一の態様の耐火性パイプ 繊維強化パイプは例6および7に記載したのと同様に製造され、構造パイプ壁 を形成する12層を有し、約0.38cmの壁厚さを有した。このパイプは構造 パイプ壁の外側表面の周囲に配置された6層の耐火性層を有して製造された。耐 火性層は例6および7に記載されたのと同一の材料から形成され、約0.45c mの合計壁厚さを有した。 パイプを上記の試験に付し、そして、ラインプレッシャーで水のリークの兆候 を示さず、そして約60kgf/cm2の圧力で約0.004m3/hの速度で水 のリークの若干の兆候を示した。パイプは約161kgf/cm2の圧力で破損 した。パイプの破損モードは構造パイプ壁の樹脂マトリックスの亀裂であること が判った。繊維強化の構造破損は起こらなかった。この例は、4層の耐火性層を 有する例7の耐火性パイプと比較したときに、6層の耐火性層により改良された 耐熱性が与えられることを示す。 例9− 第一の態様の耐火性パイプ 繊維強化パイプを例6、7および8に記載されたのと同様に製造し、構造パイ プ壁を形成している12層を有し、約0.37cmの壁厚さを有した。パイプは 構造パイプ壁の外側表面の周囲に配置された8層の耐火性層を有して製造された 。耐火性層は、例6、7および8に記載されたのと同一の材料から形成され、約 0.55cmの合計の壁厚さを有した。 パイプを上記の試験に付し、ラインプレッシャーで水のリークの兆候を示さず 、そして約204kgf/cm2の圧力で水のリークの兆候を示さなかった。パ イプは約250kgf/cm2の圧力で破損した。パイプの破損モードは構造パ イプ壁の樹脂マトリックスの亀裂であった。また、繊維強化の構造破損は起こら なかった。この例は、6層の耐火性層を有する例8の耐火性パイプと比較したと きに、8層の耐火性層により与えられる改良された耐熱性を示した。 例10− 第一の態様の耐火性パイプ 繊維強化パイプは例6〜9に記載されたのと同様に製造され、12層の構造パ イプ壁を形成する層を有し、そして約0.37cmの壁厚さであった。パイプは 構造パイプ壁の外側表面の周囲に配置された耐火性層を合計で6層有して製造さ れた。耐火性層は、構造パイプ壁から外側に向かって、2層のC-Veil、次に、2 層のNexus、次に2層のC-Veilを含む。各耐火性層の樹脂成分は構造パイプ壁を 形成するのに用いたものと同一である。耐火性層は約0.35cmの合計の壁厚 さを有する。 パイプを上記に試験に付し、ラインプレッシャーで水のリークの兆候を示さず 、そして約77kgf/cm2の圧力で0.025m3/hの速度の水のリークの 若干の兆候を示した。パイプは約147kgf/cm2の圧力で破損した。パイ プの破損モードは構造パ イプ壁の樹脂マトリックスの亀裂であった。この例は、同一のタイプの6層の耐 火性層を有する例8の耐火性層と比較したときに、異なる耐火性層の組み合わせ を用いることにより与えられる耐熱性が改良されることを示す。 例11− 第一の態様の耐火性パイプ 繊維強化パイプは例6〜10に記載されたのと同様に製造され、12層の構造 パイプ壁を形成する層を有し、そして壁厚さは約0.41cmであった。パイプ は構造パイプ壁の外側表面の周囲に配置された合計で8層の耐火性層を有して製 造された。耐火性層は、全て、構造パイプを形成するために用いた樹脂成分と同 一の樹脂成分に浸漬したNexus 材料から形成されており、そして合計の壁厚さは 約0.22cmであった。 パイプを上記の試験に付し、そしてラインプレッシャーで若干の水のリークの 兆候を示し、そして14〜21kgf/cm2の圧力で約0.016m3/hの速 度の若干の水のリークの兆候を示した。パイプは約91kgf/cm2の圧力で 破損した。パイプの破壊モードは構造パイプ壁の繊維成分の破壊であった。 例12− 第二の態様の耐火性パイプ 繊維強化構造パイプは上記の例と同一の繊維および樹脂成分を用いて製造され た。構造パイプ壁は12層の繊維強化樹脂の層から形成され、そして壁厚さは約 0.4cmであった。パイプは、構造パイプ壁の外側表面の周囲に配置された、 合計で8層のポリエチレンの層を有して製造された。ポリエチレン層は約1.2 ミリメートルの合計の壁厚さを有した。合計で4層の外側の繊維強化樹脂層は構 造パイプ壁と同一の材料から形成され、そしてポリエチレン層の外側表面の周囲 に配置された。外側の繊維強化樹脂層は合計で約0.13cmの壁厚さであった 。 パイプを上記の試験に付し、そしてラインプレッシャーで水のリークの兆候を 示さず、そして定格圧力の2倍で(21kgf/cm2)でリークの兆候を示さ なかった。パイプは約108kgf/cm2でリークの兆候を最初に示し、約3 1m3/hの速度でリークした。パイプは約715kgf/cm2の圧力で破損し た。パイプの破損モードは構造パイプ壁の繊維成分の破壊であった。この例は、 耐火性層の代わりにポリエチレンエネルギー吸収性材料層を用いることにより改 良された耐熱性が与えられることを示す。 例13− 繊維強化パイプ 2インチ(51ミリメートル)の直径の繊維強化構造パイプ壁は、上記の例1 に示したように調製された、繊維強化樹脂層を約12層含んで製造された。0. 9kgの重さの60mmスチールボールを段階的な高さから落下させ、パイプに 垂直に衝撃を与えることにより構造パイプ壁の耐衝撃性を試験した。衝撃を終え た後に、パイプを25psigの圧力で空気により加圧し、そして水中に入れ、 可視的な空気リークの検知を行った。 これらの試験条件の下で、ジャケットのない構造パイプ壁は75%の破損率を 示し、即ち、約10インチ(25センチメートル)のボール落下高さから4回落 下させた後に、4個の衝撃を受けたもののうちの3個が空気をリークした。同一 のジャッケトのない構造パイプ壁は100%の破損率を示し、即ち、12インチ (30センチートル)に落下高さを更に上げたときに、4回の落下の後に4個の 衝撃を受けたものの各々がリークした。 例14− 第三の態様の耐火性パイプ 2インチの直径の構造パイプ壁は上記の例13により製造され、そしてジャケ ットは構造パイプ壁の周囲に配置され、耐火性ジャケット付きパイプを形成した 。ジャケットはおよそ各4層のポリプロ ピレンおよび繊維強化樹脂の繰り返しの層から形成された。繊維強化樹脂層は構 造パイプ壁を形成するために用いられたのと同一の材料から形成された。 このように形成された耐火性パイプの耐衝撃性を上記の試験法により試験した 。耐火性パイプは約35インチ(100センチメートル)のボール落下高さにな るまで、空気リークの兆候を示さず、即ち、破損率は0%であった。35インチ で、8個のうちの1個のみがリークの兆候を示した。40および54インチの落 下高さでは、衝撃を受けたもの8個のうちの3個のみがリークし、それ故、ジャ ケットのない構造パイプ壁では10または11インチであったのと比較して、ジ ャケット付きパイプの50%の破損率が約45インチで生じることが観測された 。従って、このような試験データを基に、ジャケット付きパイプはジャケットの ないパイプと比較して、耐衝撃性の400%の改良を示した。 耐火性パイプおよびパイプ継手の特定の態様および例を記載し、そして示して きたが、多くの変更は当業者に明らかである。それ故、添付の請求の範囲のなか で、本発明の耐火性パイプおよびパイプ継手は明細書中に詳細に記載した以外で も製造されうることは理解されるべきである。
【手続補正書】 【提出日】1998年4月27日 【補正内容】 請求の範囲 1.フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂およびそ れらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により結合された、らせん状に巻かれ た強化繊維の層を含む構造壁、および、 前記構造壁の上にある少なくとも1層の耐火性層を含み、 ここで、耐火性層はフェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラ ン樹脂およびそれらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により含浸された繊維 キャリア成分を含み、そして、前記耐火性層を形成するために選択される樹脂は 前記構造壁を形成するために選択される樹脂と相溶性である、耐火性パイプ。 2.構造壁および耐火性層を形成するために選択される樹脂は同一である、請 求項1記載の耐火性パイプ。 3.構造壁と耐火性層との間に挟まれた、特定の数のエネルギー吸収性材料層 を含む、請求項1記載の耐火性パイプ。 4.フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂およびそ れらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により結合された、らせん状に巻かれ た強化繊維の層を含む構造壁、 構造壁の上にある特定の数のエネルギー吸収性材料層、ここで、前記エネルギ ー吸収性材料は前記構造壁の分解温度より低い温度で相転移によりエネルギーを 吸収することができる材料からなる群より選ばれる、および、 前記エネルギー吸収性材料層の外側表面の上に配置された、特定の数の繊維強 化樹脂層、ここで、樹脂成分は前記構造壁を形成するために用いられる樹脂と同 一の群より選ばれる、 を含む、耐火性パイプ。 5.フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂およびそ れらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により結合された、らせん状に巻かれ た強化繊維の層を含む構造壁、および、 構造壁の周囲に配置されたジャケット、 を含み、 ここで、前記ジャケットは、 前記構造壁を形成するために用いられる樹脂と化学的に不相溶性である材料の 少なくとも1層の剥離層、および、 前記剥離層の表面の周囲に配置された、少なくとも1層の繊維強化樹脂層を含 む、 耐火性パイプ。 6.フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂およびそ れらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により結合された、らせん状に巻かれ た強化繊維の層を含む構造壁、および、 前記構造壁の周囲に配置されたジャケット、 を含み、 ここで、前記ジャケットは特定の数の剥離層と繊維強化樹脂層との交互の層を 含み、前記繊維強化樹脂層は最外のパイプの層を形成し、そして、剥離層は前記 構造壁および繊維強化層の樹脂成分と結合を形成することができない材料から形 成されている、 耐火性パイプ。 7.フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂およびそ れらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により結合された、らせん状に巻かれ た強化繊維の層を含む構造壁、および、 前記構造壁の周囲の配置されたジャケット、 を含み、 ここで、前記ジャケットは、 前記構造壁を形成するために用いられる樹脂と化学的に不相溶性である材料の 少なくとも1層の剥離層、および、 前記剥離層の表面の周囲に配置された、少なくとも1層の繊維強化樹脂層、 を含み、ここで、前記繊維強化樹脂層は、フェノール樹脂、シロキサン−変性フ ェノール樹脂、フラン樹脂およびそれらの混合物からなる群より選ばれた樹脂に より結合された、らせん状に巻かれた強化繊維を含み、前記剥離層は、繊維強化 樹脂層を形成するために用いられる樹脂と化学的に不相溶性である材料から形成 されている、耐火性パイプ。 8.フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂およびそ れらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により湿潤化された強化繊維をらせん 状に巻き、構造パイプ壁を形成させること、 前記構造パイプ壁の上に同一の樹脂により湿潤化された繊維キャリアを配置し て、耐火性層を形成させること、および、 前記構造パイプ壁および耐火性層の両方の樹脂を硬化させて、その間に結合を 形成させること、 の工程を含む、耐火性パイプの製造法。 9.フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂およびそ れらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により湿潤化された強化繊維をらせん 状に巻き、構造パイプ壁を形成させること、 前記構造パイプ壁の上に、特定の数のエネルギー吸収性層を配置すること、こ こで、前記エネルギー吸収性層は構造パイプ壁の分解温度よりも低い温度で相転 移によりエネルギーを吸収することができる材料からなる群より選ばれた材料か ら形成されている、および、 前記エネルギー吸収性層の上に特定の数の繊維強化樹脂層をらせん状に巻くこ と、ここで、前記繊維強化樹脂層を形成するために用いられる樹脂成分は構造パ イプ壁を形成するために用いられる樹脂と同一の群から選ばれる、 の工程を含む、耐火性パイプの製造法。 10.フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂および それらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により湿潤化された強化繊維をらせ ん状に巻き、構造パイプ壁を形成させること、 構造パイプ壁の外側表面の周囲に剥離性材料を配置し、そして前記剥離性材料 の上に繊維強化樹脂層を配置することにより、構造パイプ壁の外側表面の周囲に ジャケットを形成させること、ここで、前記剥離性材料は構造パイプ壁および繊 維強化樹脂層を形成するために用いられる樹脂の両方と結合を形成することがで きない材料から形成されている、および、 構造パイプ壁および繊維強化樹脂層の両方の樹脂を硬化させること、 の工程を含む、耐火性パイプの製造法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 ケイン,ジョン エフ. アメリカ合衆国,フロリダ 34630,クリ アウォーター ビーチ,キャンブリア ス トリート #301,8 (72)発明者 フォーチュン,マーク エイチ. アメリカ合衆国,カリフォルニア 90205, エル セガンド,メリーランド 231,ア パートメント 5

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂およびそ れらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により結合された、らせん状に巻かれ た強化繊維の層を含む構造壁、および、 前記構造壁の上にある少なくとも1層の耐火性層を含み、ここで、耐火性層は フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂およびそれらの 混合物からなる群より選ばれた樹脂により含浸された繊維キャリア成分を含み、 そして、前記耐火性層を形成するために選択される樹脂は前記構造壁を形成する ために選択される樹脂と相溶性である、耐火性パイプ。 2.構造壁および耐火性層を形成するために選択される樹脂は同一である、請 求項1記載の耐火性パイプ。 3.耐火性層は少なくとも75重量%の樹脂を含む、請求項1記載の耐火性パ イプ。 4.構造壁および耐火性層を形成するために用いられる樹脂は両方ともシロキ サン−変性フェノール樹脂であり、且つ、耐火性層は、構造壁を形成している、 らせん状に巻かれた強化繊維の層の少なくとも3倍の樹脂含有分を含む、請求項 1記載の耐火性パイプ。 5.構造壁と耐火性層との間に挟まれた、特定の数のエネルギー吸収性材料層 を含む、請求項1記載の耐火性パイプ。 6.フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂およびそ れらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により結合された、らせん状に巻かれ た強化繊維の層を含む構造壁、 構造壁の上にある特定の数のエネルギー吸収性材料層、ここで、前記エネルギ ー吸収性材料は前記構造壁の分解温度より低い温度で相転移によりエネルギーを 吸収することができる材料からなる群よ り選ばれる、および、 前記エネルギー吸収性材料層の外側表面の上に配置された、特定の数の繊維強 化樹脂層、ここで、樹脂成分は前記構造壁を形成するために用いられる樹脂と同 一の群より選ばれる、 を含む、耐火性パイプ。 7.前記樹脂は、 多量のフェノールレゾール樹脂またはフェノールノボラック樹脂、 少量のシリコーン中間体、および、 処理を容易にし、そして硬化を行うために十分な量の触媒、 を混合することにより調製されたシロキサン−変性フェノール樹脂である、請求 項6記載の耐火性パイプ。 8.フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂およびそ れらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により結合された、らせん状に巻かれ た強化繊維の層を含む構造壁、および、 構造壁の周囲に配置されたジャケット、 を含み、ここで、前記ジャケットは、 前記構造壁を形成するために用いられる樹脂と化学的に不相溶性である材料の 少なくとも1層の剥離層、および、 前記剥離層の表面の周囲に配置された、少なくとも1層の繊維強化樹脂層を含 む、耐火性パイプ。 9.ジャケットは特定の数の剥離層と繊維強化樹脂層との交互の層を含む、請 求項8記載の耐火性パイプ。 10.繊維強化樹脂層は、フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂 、フラン樹脂およびそれらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により結合され た、らせん状に巻かれた強化繊維を含む、請求項8記載の耐火性パイプ。 11.剥離層はポリオレフィン材料から形成されたものである、請求項8記載 の耐火性パイプ。 12.構造壁および耐火性層を形成するために用いられる樹脂は両方ともシロ キサン−変性フェノール樹脂である、請求項8記載の耐火性パイプ。 13.フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂および それらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により結合された、らせん状に巻か れた強化繊維の層を含む構造壁、 前記構造壁の周囲に配置されたジャケット、 を含み、 ここで、前記ジャケットは特定の数の剥離層と繊維強化樹脂層との交互の層を 含み、前記繊維強化樹脂層は最外のパイプの層を形成し、そして、剥離層は前記 構造壁および繊維強化層の樹脂成分と結合を形成することができない材料から形 成されている、耐火性パイプ。 14.繊維強化樹脂層は、フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂 、フラン樹脂およびそれらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により結合され た、らせん状に巻かれた強化繊維の層を含む、請求項13記載の耐火性パイプ。 15.フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂および それらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により結合された、らせん状に巻か れた強化繊維の層を含む構造壁、および、 前記構造壁の周囲の配置されたジャケット、 を含み、 ここで、前記ジャケットは、 前記構造壁を形成するために用いられる樹脂と化学的に不相溶性 である材料の少なくとも1層の剥離層、および、 前記剥離層の表面の周囲に配置された、少なくとも1層の繊維強化樹脂層、 を含み、ここで、前記繊維強化樹脂層は、フェノール樹脂、シロキサン−変性フ ェノール樹脂、フラン樹脂およびそれらの混合物からなる群より選ばれた樹脂に より結合された、らせん状に巻かれた強化繊維を含み、前記剥離層は、繊維強化 樹脂層を形成するために用いられる樹脂と化学的に不相溶性である材料から形成 されている、耐火性パイプ。 16.フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂および それらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により結合された、らせん状に巻か れた強化繊維の層を含む構造壁、 前記構造壁の周囲に配置されたジャケット、 を含み、前記ジャケットは、特定の数の剥離層と繊維強化樹脂層との交互の層を 含み、剥離層は構造壁の外側表面の周囲に配置され、繊維強化樹脂層は最外のパ イプの層を形成し、各繊維強化樹脂層は、前記構造壁を形成するために用いられ る樹脂と同一の樹脂により結合された強化繊維を含み、そして、各剥離層は前記 構造壁および繊維強化層の樹脂成分と結合を形成することができない材料から形 成されている、耐火性パイプ。 17.剥離層を形成するために用いられる材料は、構造壁の分解温度よりも低 い温度で相転移によりエネルギーを吸収することができる材料からなる群より選 ばれる、請求項16記載のパイプ。 18.フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂および それらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により湿潤化された強化繊維をらせ ん状に巻き、構造パイプ壁を形成させること、 構造パイプ壁の上に同一の樹脂により湿潤化された繊維キャリアを配置して、 耐火性層を形成させること、および、 前記構造パイプ壁および耐火性層の両方の樹脂を硬化させて、その間に結合を 形成させること、 の工程を含む、耐火性パイプの製造法。 19.第一の樹脂により湿潤化された強化繊維をらせん状に巻き、構造パイプ 壁を形成させること、ここで、第一の樹脂はフェノール樹脂、シロキサン−変性 フェノール樹脂、フラン樹脂およびそれらの混合物からなる群より選ばれる、お よび、 構造パイプ壁の周囲を第二の樹脂により湿潤化された繊維キャリアを巻き、耐 火性層を形成させること、ここで、第二の樹脂はフェノール樹脂、シロキサン− 変性フェノール樹脂、フラン樹脂およびそれらの混合物からなる群より選ばれ、 第二の樹脂は第一の樹脂と相溶性であり、前記キャリアは少なくとも75重量% の第二の樹脂を含む、 の工程を含む、耐火性パイプの製造法。 20.フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂および それらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により湿潤化された強化繊維をらせ ん状に巻き、構造パイプ壁を形成させること、 構造パイプ壁の上に、特定の数のエネルギー吸収性層を配置すること、ここで 、エネルギー吸収性層は構造パイプ壁の分解温度よりも低い温度で相転移により エネルギーを吸収することができる材料からなる群より選ばれた材料から形成さ れている、および、 エネルギー吸収性層の上に特定の数の繊維強化樹脂層をらせん状に巻くこと、 ここで、繊維強化樹脂層を形成するために用いられる樹脂成分は構造パイプ壁を 形成するために用いられる樹脂と同一の 群から選ばれる、 の工程を含む、耐火性パイプの製造法。 21.フェノール樹脂、シロキサン−変性フェノール樹脂、フラン樹脂および それらの混合物からなる群より選ばれた樹脂により湿潤化された強化繊維をらせ ん状に巻き、構造パイプ壁を形成させること、 構造パイプ壁の外側表面の周囲に剥離性材料を配置し、そして前記剥離性材料 の上に繊維強化樹脂層を配置することにより、構造パイプ壁の外側表面の周囲に ジャケットを形成させること、ここで、剥離性材料は構造パイプ壁および繊維強 化樹脂層を形成するために用いられる樹脂の両方と結合を形成することができな い材料から形成されている、および、 構造パイプ壁および繊維強化樹脂層の両方の樹脂を硬化させること、 の工程を含む、耐火性パイプの製造法。
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