JPH10510825A - 17β−エストラジオール前駆体の投与のための膣内薬剤送出製剤 - Google Patents

17β−エストラジオール前駆体の投与のための膣内薬剤送出製剤

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JPH10510825A JP8519650A JP51965096A JPH10510825A JP H10510825 A JPH10510825 A JP H10510825A JP 8519650 A JP8519650 A JP 8519650A JP 51965096 A JP51965096 A JP 51965096A JP H10510825 A JPH10510825 A JP H10510825A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、少くとも3週間、実質的に一定の速度での特定の17β−エストラジオール前駆体の雌性哺乳動物への投与のための膣内薬剤送出製剤に関する。17β−エストラジオール前駆体は、17β−エストラジオール成分の水酸基又はその各々がブロッキング基によりブロックされている17β−エストラジオール成分である。ここでブロッキング基は生体内で17β−エストラジオール成分から直ちに除去される。エストラジオール前駆体は 0.1mg/100ml 以上の液体シリコーン中の溶解度又は 0.1μg/日/mm以上の標準値kのいずれかを有さなければならない。17β−エストラジオール前駆体は、1mg/100ml 以上の蒸留水中の溶解度も有さなければならない。

Description

【発明の詳細な説明】 17β−エストラジオール前駆体の投与のための膣内薬剤送出製剤 本発明は、17β−エストラジオール前駆体の投与のための膣内薬剤送出製剤に 関する。“17β−エストラジオール前駆体”という言葉は、以下に規定されるよ うな物理化学的及び臨床学的特性を有し、17β−エストラジオールに転化され得 る特定の化合物を含むことを意図する。特に、本発明は、エストロゲン欠乏状態 (hypo−oestrogenism)に関連する症状が緩和され、もしくは防がれるか、又は 受精率が制御されるかのいずれかのように、エストロゲン要求状態のために長期 間にわたり実質的に一定の比率で17β−エストラジオール前駆体を投与するため の膣内製剤送出製剤に関する。更に詳しくは、本発明は、これらに限定されない が、女性におけるホルモン置換療法のための17β−エストラジオール前駆体の投 与のための膣内薬剤送出製剤に関する。 月経閉止前の女性のエストロゲン欠乏状態は、病気、卵巣摘出又は外傷のため におこり得る(2)。月経閉止後の女性において、エストロゲン欠乏状態は老化 の自然の結果としておこる。受精率制御は、排卵を防ぐのに十分なエストロゲン の投与、要するにエストロゲン過剰状態(hyper−oestrogenism)に関連する。後 の記載は、エストロゲン欠乏状態、特にホルモン置換療法に関連する症状の緩和 又は防止のための本発明の膣内薬剤送出製剤の利用に主に関するが、本発明の膣 内薬剤送出製剤は、特に排卵を防ぎ、それにより避妊薬として作用するためのエ ストロゲン過剰状態を誘導するのにも用いられ得ることが認められよう。 通常の健康な女性において、17β−エストラジオールは、各々の 月経サイクルの間の主に排卵する卵胞における機能的月経閉止前の卵巣により作 られる主要なエストロゲンである(1)。循環している17β−エストラジオール レベルは、月経閉止前の女性の月経サイクルの間で種々であり、月経閉止前後の 時期において最も高い(リッター当り約1000pmol)。女性が老化するにつれて、 排卵はよりその頻度が少くなり、より予測不能になり、結果として17β−エスト ラジオールの産生が減少する。月経閉止期において、卵胞の活性の不可逆的不全 がおこる場合、17β−エストラジオール産生は1日当り20μg未満に劇的に減少 し、30pg/ml未満の血清中の17β−エストラジオールの循環レベルとなる(2) (エストラジオールの分子量を272 と仮定して、1pg/mlは 3.676pmol/lに等 しい)。 ホルモン置換療法に用いるために意図された非経口的17β−エストラジオール 調製物は、そのサイクルの6〜8日目(リッター当り約 200pmol)及び8〜10日 目(リッター当り約 360pmol)に月経閉止前の患者におけるホルモンの平均レベ ルに相当する17β−エストラジオールの血漿レベルを典型的に送り出す。1つの 非経口経路である経皮的経路のために、これらの血漿濃度は1日当り50μg(低 投与量)〜1日当り 100μg(高投与量)の投与量に相当する。これは、潜在的 な毒性を最小にしながら月経閉止後の症状の効能のある軽減を供するための要求 される非経口投与範囲として一般に許容される(1)。 (月経閉止後を含む)エストロゲン欠乏状態は次の通りに分類され得る: (a)次の1以上:顔面潮紅、寝汗、不眠症、気分の変化、不安、被刺激性、 記憶喪失及び集中力の喪失を特徴とする神経内分泌性の症状。 (b)次の1以上:生殖路無栄養症、性交疼痛症、リビドの喪失 、尿道症を特徴とする下流の尿生殖器管の症状。 (c)次の1以上:関節痛、感覚異常、乾燥肌、乾燥又は敏感髪、敏感爪を特 徴とする種々雑多な症状。 症状の組み合わせが十分に厳しい場合、エストロゲンホルモン置換療法が指示 されることが十分に認められる。このような療法を必要とする月経閉止後の女性 において、本目的は、天然のエストロゲンホルモン、17β−エストラジオールを 、その生理的分泌に似たパターンで、即ち連続的で低いが効果的な一定の比率( 4)で全身の循環に送り出すことにより、月経閉止前のエストロゲンのバランス に回復させることである。いったん女性に開始されたホルモン置換療法は月経閉 止始まりから何年も必要とされ得ることは実施者に十分に認められる。1日当り 25μg程度の低さを送り出す経皮バッチが血漿エストラジオールレベルを上昇さ せ、エストロゲン置換療法に用いられるが、全ての月経閉止の症状の効果的な制 御を供するのに十分な17β−エストラジオールの生理的に有効な投与量は、1日 当り少くとも50μgであると考えられる(1)。 ホルモン置換療法のための17β−エストラジオールを含むエストロゲンの経口 投与はいくつかの不利な点を有する(1,5): (a)薬剤の経口投与は、最初に血流がそこから肝臓に行く胃腸管を通しての 吸収による。経口投与された薬剤のほぼ60〜90%は肝臓を通しての第1の通過の 間に代謝されるだろう。結果として、経口エストロゲン療法は主要な循環するエ ストロゲンとしてエストロンを生じ、潜在的なエストロゲンは少い。 (b)経口療法は、非生理的である高開始エストロゲンレベル、循環する血清 エストロゲンの非即効状態、及び非生理的17β−エストラジオール:エストロン 比を生ずる。 ホルモン置換療法の長期間の性質を仮定すれば、投与頻度を減少 させることにより、又はより少い頻度の投与を要求することにより、患者のコン プライアンス及び便利さの改善を促進する薬剤送出製剤が要求される。経皮、皮 下及び膣内投与を含むエストロゲン投与の種々の経路が示唆されている: エストロゲンは、経皮的経路により効果的に吸収される。第1通過の効果が避 けられ、生理的17β−エストラジオール:エストロン比が維持される。それゆえ 、17β−エストラジオールの経皮的投与は経口投与より好ましい(4)。患者の コンプライアンス及び便利さも増強される。しかしながら、経皮的薬剤送出製剤 の物理的大きさは、新しい製剤が毎数日間用いられなければならない。これは、 不便であり、患者のためのコンプライアンスの問題の可能性がある循環する血精 エストロゲンレベルの変動を導き得る。 17β−エストラジオール充填ペレットの皮下移植は数ヶ月まで延長する療法を 提供し、それゆえ患者コンプライアンス及び便利さの両方の点で有利である。し かしながら、皮下移植はいくつかの不利な点を有する(2): (a)ペレットの挿入のために手術手順が要求される。 (b)挿入部位で感染がおこり得る。 (c)ペレットは、進行中の問題を除去することが困難であり、いずれの除去 も更なる部位の手術での診査を要求する。 ホルモン置換療法のためのエストロゲン送出に関連する問題の多く、及び他の 長期にわたりエストロゲンを要求する状態は、エストロゲンの膣内投与により克 服され得る。エストロゲンを含む一般のステロイドは、膣の粘膜上皮を通して効 果的かつ迅速に吸収される(6,7)。膣の経路は要求されない第1通過肝代謝 を避ける。膣経路によるエストロゲンの送出は、卵巣による全身の循環内へのエ ストロゲンの分泌に類似する。エストロゲンは、クリーム、溶液又 は膣用錠剤の使用により膣内に投与され得る(2)。しかしながら、患者のコン プライアンス及び便利さの両方を増強するために少くともーヶ月にわたり持続さ れるエストロゲン剤の制御放出を達成するために、任意に環の形状である膣内製 剤が最も適した薬剤送出製剤である。膣内環はその場に保持される膣内に高く自 己挿入され得る。 米国特許第 3,545,439号は、女性の避妊を防ぐ目的のための生物適合性オルガ ノポリシロキサンエラストマーから作られ、ステロイド化合物酢酸メトロキシプ ロゲステロンを含む膣内環を開示する。このような製剤が、一般に長期にわたり エストロゲンを要求する状態の置療のため、又は更に詳しくはホルモン置換療法 のために少くとも3週間、実質的に一定の(又は零次パターン)比率での17β− エストラジオール前駆体の投与に用いられ得るとの教授はない。 Jaekanicz による記事(8)は、更なるデザインのバリエーションが存在する が、膣内環の3の基本的デザインが可能であることを教授する: (a)ステロイドが疎水性エラストマーシステム、典型的にSilastic(商標) のグレード内に均一に分散しており、Dow Corning から市販される均一な環。こ のデザインにおいて、高薬剤充填が可能であり、結果として比較的多量の毎日の 放出比率が長期にわたって達成され得る。しかしながら、このデザインは、血漿 中の循環するステロイドの非生理的レベルを作り出す薬剤の最初の高い放出、次 に環の外側部分に薬剤が枯渇するにつれて薬剤放出比率が下降することに関連す る。結果として、この環のデザインは、少くとも3週間、好ましくは数ヶ月の持 続期間にわたって零次パターン放出として当業者に認められるであろう制御され た実質的に一定の薬剤放出速度の要求されるパターンを達成することができない 。 (b)ステロイドが薬剤非添加の中心の疎水性エラストマーコア又は中心材と 細い外部の薬剤非添加の疎水性エラストマーシースとの間の細いバンド又は中空 の環内に含まれるシェルデザイン。外部シースは調節供給又は速度制御膜として 作用する。このデザインにおいて、バースト効果は均一の環に比較して減少され る。しかしながら、このデザインは、薬剤リザーバーがその大きさを制限され、 コアの相当的径、ステロイドバンド及び速度制御シースが、ホルモン置換療法の ように比較的高い毎回の薬剤放出速度が要求される場合に、このデザインが少く とも3週間、好ましくは数ヶ月の要求される期間、制御された実質的に一定の比 較的高濃度の薬剤放出速度の要求されるパターンを達成することができないよう なものであるという不利な点を有する。それゆえシェルデザインは、避妊に最も 適している。 (c)ステロイドが疎水性エラストマーポリマーと均一に混合されて均一なコ アを形成し、該コアが速度制御制、薬剤非添加疎水性エラストマーシースにより 覆われているコアデザイン。このデザインにおいて、高薬剤充填が可能であり、 コアの相対的な径及び速度制御性シースが、シェルデザインと比較してより高い 薬剤放出速度が達成され得るようなものである。薬剤のバースト放出が削減され るが、均一な環のデザインと比較して必要なだけ除去されない。速度制御シース の存在のための実質的に零次の放出が達成され得るが、このような放出は、この デザインで可能である高薬剤充填のため数ヶ月間、持続され得る。 ホルモン置換療法に用いるために17β−エストラジオールを送出するようデザ インされた膣内エラストマー環は周知である。 例えば、Englund 及び共同研究者らによる報告(9)は、50〜200 pg/mlの女 性患者の血漿17β−エストラジオールレベルに相当す る 200μg/日の速度で試験管内で17β−エストラジオールを放出するシェルの 膣内エラストマー環を開示する。この報告において、その研究に関与する全ての 女性患者が最初の24時間の研究期間において非生理的な高い17β−エストラジオ ール血漿レベルを有し、21日の研究期間にわたり血漿エストラジオールレベルが 次第に下降することが更に報告される。この研究において、17β−エストラジオ ールの実質的に一定な血漿レベルが21日の比較的短期間の研究期間内でさえ維持 され得ることを教授せず、また適切な17β−エストラジオール前駆体化合物の送 出のために製剤が用いられ得ることを示唆するいずれの教授もない。しかしなが ら、この研究は、1日当り 200μgの17β−エストラジオール放出速度が月経閉 止後女性のホルモン置換療法のために高過ぎて、結果として17β−エストラジオ ールの血漿レベルが非生理的になる。即ちそれらは妊娠した女性の小胞期に見ら れるエストロゲンレベルを超える。著者らは、Lievertzの教授(1)と一致して 、17β−エストラジオールの1日当り50〜100 μgの放出速度を有する製剤が、 ホルモン置換療法に適切な投与量を供するであろうと結論づけた。 Roy 及びMishell による研究(10)は、ジメチルポリシロキサン中にレボノル ゲストレル(levonorgestrel)と17β−エストラジオールとの組み合わせを含む ポリマーマトリックスを含むエラストマー膣内環を開示する。この研究は、17β −エストラジオールが、レボノルゲストレルよりジメチルポリシロキサンエラス トマー内でより低い溶解度及びそれからより低い拡散性を有することを教授する 。この例の環デザインは、58mmの外径及び 9.5mmの厚さを有し、レボノルゲスト レルを1日当り 290μg,17β−エストラジオールを1日当り 180μg、各々放 出するシェルタイプのものである。その環は、6又は7の連続21日のサイクルに わたって研究された。各々 の場合、17β−エストラジオール吸収は各々のサイクルの最初の数日間、開始ピ ークを形成し、その後迅速に血漿レベルは低下した。開始の17β−エストラジオ ール血清ピークは、ポリマーマトリックスからよりむしろ外部シースからのバー スト放出、そしてサイクル間の収容の各々の週の間、バースト効果が再び形成さ れるためであった。 これにより、この研究において開示される環デザインは、ホルモン置換療法を 含むエストロゲン要求状態のための17β−エストラジオールの持続的送出に不適 切である。 エストロゲン欠乏の女性についてのStumpf et alによる研究(11)は、特にホ ルモン置換療法に用いるために意図されたシェルデザインの膣内環を開示する。 その環は 9.5mmの断面及び54mmの径であった。ステロイドバンド又は中空環は、 100,200又は400mgのいずれかの17β−エストラジオールを含んでいた。挿入後 1時間に、平均血清ステロイドのバースト放出の特徴であるように 300pg/mlま で上昇したが、24時間以内に24pg/mlのベースラインレベルにもどった。1ヶ月 にわたり、平均17β−エストラジオールレベルは約50pg/mlまで少しだけ増加し 、2及び3ヶ月間でベースラインまでもどった。著者らは、このデザインは、ホ ルモン置換療法に要求されるような十分に長い期間にわたり、17β−エストラジ オールの効果的な治療のための送出を供することができないと結論づけた。 Stumf et al(11)も、ポリジメチルポリシロキサン中に 400mgの17β−エスト ラジオールを含むポリマーマトリックスを含む均一なデザインの他の膣内環を開 示する。この環は、22cm2の表面領域48mm2の断面領域とを有していた。この環デ ザインでは、開始血清17β−エストラジオールレベルは1時間以内に約 700pg/ mlまで上昇し、そのレベルは投与の少くとも最初の週の間、300pg/ml超に維 持される。この環デザインが生理的エストラジオールレベルを維持するというそ の著者らの結論にかかわらず、このような17β−エストラジオールのレベルは非 生理的であり、それゆえホルモン置換療法を要求する女性に用いるのに許容され 得ないことが当業者に認められよう。 欧州特許公報第 0 253 109号は、選択されるような1日当り0.5〜25μg、好 ましくは24時間当り4〜8μgで種々である24時間当りの速度で17β−エストラ ジオールを送り出すことができるコアデザインの膣内環を開示する。本明細書の 教授に従って、エストロゲン欠乏状態から生ずる女性の症状は、これらの速度で 送り出される17β−エストラジオールにより緩和され得る。これらの17β−エス トラジオールに送出の速度は、エストロゲン欠乏状態に関連する潜在的な症状の 全てを緩和するのに必要とされるものとして一般に認められるより実質的に低い −50〜100 μgの間の17β−エストラジオールの試験管内で測定される毎日の送 出速度は、効果的なホルモン置換療法に必要であるとして当業者に一般に許容さ れる(1),(9),(11),(12)。EP−A−0 253 109 に言及される症状は 、下流の尿生殖器管に関連する症状に排他的に関する。このような17β−エスト ラジオールの低い毎日の送出速度が、神経内分泌及び女性のエストロゲン欠乏状 態に関連する他の種々の雑多の症状を軽減し得ることの教授はない。 Smith et al(13)は、試験管内で測定される1日当り5〜10μgの間の速度に おける17β−エストラジオールの毎日の送出が特に膣及び尿道の上皮の萎縮症に 関するエストロゲン欠乏症に関連するこれらの症状を緩和するのに有効であるこ とを教授する。エストロゲン欠乏状態に関連する他の症状が、このような17β− エストラジオールの低い毎日の投与により軽減されるとの教授はない。 17β−エストラジオールを膣内薬剤送出製剤に組み込むことにおいていくつか の困難が生ずる。特に、薬剤はその化学的特徴において極めて極性があるので、 女性、特にエストロゲンでのホルモン置換療法を要求する月経閉止後の女性のエ ストロゲン欠乏状態に典型的に関連する臨床的症状の全てを緩和するのに十分な 毎日の量で実際に送り出されない。これらの困難は、試験管内で測定される50μ g超の17β−エストラジオールの毎日の薬剤放出、即ち効果的なホルモン置換療 法に必要なものとして臨床的に知られている量が次の理由により実際に達成され 得ないことを意味する。 − 大きな径のポリマーマトリックスを囲う細いシースは、当該技術で現在知 られている方法により許容可能な限度まで確実に大量に生産することが困難であ る。 − 高い薬剤濃度が製剤のポリマーマトリックスに要求され、結果として大き な径のものでなければならない。これにより、このような製剤は製造するのに高 価である。 − 使用後に残る高い薬剤残物は置換問題を生ずる。 − 周知の膣内薬剤送出製剤内に更なる活性成分、典型的にプロゲストゲンを 含むことが不可能である。 本発明の第1の態様によれば、雌性の動物への投与に適した膣内薬剤送出製剤 であって、該製剤が、ポリマーマトリックス内に以下に定義されるような17β− エストラジオール前駆体を含み、前記製剤が少くとも3週間、好ましくは少くと も3ヶ月間、実質的に零次パターンで17β−エストラジオール前駆体を放出する のに適合されることを特徴とする製剤を提供する。 17β−エストラジオール前駆体は次の通りでなければならない: − 17β−エストラジオール成分のその又は各々の水酸基がブロッキング基に よりブロックされ、ここでその又は各々のブロッキン グ基が生体内で17β−エストラジオールから直ちに除去されるように17β−エス トラジオールに結合され、そしてその又は各々のブロッキング基が生体内で17β −エストラジオール成分から除去された場合に雌性の哺乳動物に対して非毒性で ある物質を生成するように選択されている17β−エストラジオール成分であるこ と。 − 以下に定義するように十分な疎水性を有さなければならない。 − 以下に定義するように十分な親水性を有さなければならない。 特に、17β−エストラジオール前駆体は、それらの溶解度が 100ml当り 0.1mg 以上でなければならないように37℃における液体シリコーン(Dow Corning Grade 360 Medical Fluid)におけるそれらの溶解度の測定により直接的に決定される ように、又はあるいは、(以後に定義される)標準値kが 0.1μg/日/mm以上 でなければならないように標準値kの測定により間接的に決定されるように、十 分な疎水性を有さなければならない。このような疎水性は、製剤を通しての前駆 体の適切な拡散を確実にするのに必要とされる。 特に、17β−エストラジオール前駆体は、20℃の蒸留水中のそれらの溶解度が 100ml当り1μg以上であるように十分な親水性を有さなければならない。この ような親水性は、前駆体の適切な濃度が製剤と膣の上皮との間の水性拡散層にお いて達成されるのを確実にするのに必要とされる。 17β−エストラジオール前駆体を組み込むコア及び該コアの周囲のシースの形 態においてポリマーマトリックスを含むコアデザインの円柱状製剤からの前駆体 放出は、Crank の等式: 〔ここで、R=前駆体放出速度(μg/日) Cs=ポリマーマトリックス中の前駆体の飽和溶解度 (μg/ml) D=ポリマーマトリックス中の前駆体の拡散係数 (cm2/日) π=ポリマーマトリックスと溶解媒体との間の前駆体の 分配係数 l=コアの長さ(mm) b=シースの断面の直径(mm) a=コアの断面の直径(mm)〕 により記載され得る。 Crank の等式は、ポリマーマトリックス中の前駆体の溶解度(Cs)及び拡散 度(D);ポリマーマトリックスと溶解媒体との間のその分配係数(π);及び 環の径(l,b,a)に対する沈降状態における前駆体放出速度(R)に関する 。いずれかの供されたポリマーマトリックス中のいずれかの供された前駆体のた めに、Cs,D及びπは定数であり、複合体定数k: k = 2Cs・D・π を形成するために一緒に一団にされ得る。kの値は、次の様式: においてCrank の等式を用いて経験的に得られうる。 k値は、特定の17β−エストラジオール前駆体のためのコア直径による(以下 の実施例6を参照のこと)。従って、35mmのコア長におけるk値は、以後“標準 値k”と呼ばれる。 17β−エストラジオール自体に関する増強された疎水性を有する17β−エスト ラジオール前駆体の使用は、膣内薬剤送出製剤内に17 β−エストラジオール自体を組み込むことにおいて生ずる困難を克服することに 関する1つのパラメーターである。しかしながら、十分な親水性の先に言及され る更なる物理化学的特性及びその転化の結果として毒性物質を生成しない17β− エストラジオールへの即時の生体内転化の臨床的特徴を有する17β−エストラジ オール前駆体のみが、ホルモン置換療法を含む長期のエストロゲン要求状態のた めの女性への治療的量のエストロゲンの送出のための膣内製剤に用いるのに適し ている。更に、このような17β−エストラジオール前駆体は受精率制御にも適し ている。これにより、例えば高度に疎水性の前駆体である17β−エストラジオー ル−17−バレレートは、その親水性又は水溶性が極めて低いので、膣内薬剤送出 製剤から膣内に送り出される場合に女性において検出可能な血液レベルの17−エ ストラジオールを供さないだろう。それゆえ本発明は、前記前駆体を含む膣内薬 剤送出製剤がこのようなシステムに関連する先の不利な点のいずれもなく雌性の 哺乳動物に17β−エストラジオールの治療用の量を送り出すだろうように、17β −エストラジオール前駆体の特徴を規定し、そしてこれらの適切な前駆体を同定 する。 前記膣内薬剤送出製剤は、女性を含む雌性の哺乳動物への膣内投与、及び薬剤 送出速度のための要求の両方に適合可能ないずれかの形状及びいずれかの寸法を 有し得ることは明らかであろうが、本発明による特に好ましい製剤は膣内環であ る。 好ましくは、前記環は、コアの形態におけるポリマーマトリックスを囲う外部 速度制御シースを含む。ここでシースは、ポリマーマトリックスのそれと同じポ リマーから、又は当該技術で周知であるいずれかの他の適切な適合可能なポリマ ーから作製され得る。あるいは、前記環は、中空の環の形態におけるポリマーマ トリックスを囲うシースを含み、製剤にはその環内に中心材が供される。ここで シース及び中心材は、ポリマーマトリックスのそれと同じポリマーから、又は当 該技術で周知であるいずれかの他の適切な適合可能ポリマーから各々作製され得 る。 更に好ましくは、17β−エストラジオール自体の1日当り1mgまでと等しい17 β−エストラジオール前駆体の毎日の放出速度は実質的に零次パターンで少くと も12ヶ月間まで持続し得る。 好ましくは、前記膣内薬剤送出製剤はポリマーマトリックス中に適切なプロゲ ストゲン物質を含む。ここで、プロゲストゲン物質は、ノルエチステロン−17− アセテート及びレボノルゲストレルを含む群から選択される。前記17β−エスト ラジオール前駆体は、17β−エストラジオール自体の1日当り1mgまでと等しい 送出の速度において、少くとも3週間、好ましくは12ヶ月までの持続のための実 質的に零次パターンにおいて送り出され得、前記適切なプロゲストゲン物質は、 1日当り1mgまでの送出の速度において同様の持続のために送り出され得る。 本発明の第2の態様によれば、17β−エストラジオール自体の1日当り1mgま での送出の速度における少くとも3週間、好ましくは12ヶ月までの実質的に零次 パターンにおける17β−エストラジオール前駆体の膣内放出のための膣内薬剤送 出製剤の製造のための後に定義される適切な17β−エストラジオールの使用を提 供する。速度制御シースの直径は、存在するなら、当該技術で現在知られている 方法により、許容される範囲内で製造され得るような値である。 本発明の第3の態様によれば、雌性哺乳動物への投与に適した膣内薬剤送出製 剤の調製のための方法を提供する。該方法は、先に定義される適切な17β−エス トラジオール前駆体、ポリマー、適切な架橋剤及び混合物を形成するための硬化 触媒を組み合わせるステップと、ポリマーマトリックスを形成するために前記混 合物を硬化さ せるステップと、を含む。 好ましくは、ポリマーマトリックスはコアを形成し、本方法は、前記ポリマー マトリックスを覆うシースを供するステップを更に含む。あるいは、ポリマーマ トリックスは中空の環を形成し、本方法は、中心材を形成するステップと、ポリ マー、適切な架橋剤及び混合物を形成するための硬化触媒と17β−エストラジオ ール前駆体を組み合わせるステップと、前記混合物を硬化させて前記中心材を覆 う中空の環の形態におけるポリマーマトリックスを形成するステップと;前記ポ リマーマトリックスの周囲にシースを供するステップと、を含む。17β−エスト ラジオールの1日当り50〜250 μgの間、最も好ましくは50〜100 μgの間に等 しい17β−エストラジオール前駆体の毎日の放出を供するために、各々のポリマ ーマトリックス及びシース構成物の相対量が選択され、環構成物の幾何構造が選 択される。 本発明の第4の態様によれば、17β−エストラジオール自体の1日当り1mgま での送出の速度における、少くとも3週間、好ましくは12ヶ月までの実質的に零 次パターンにおける17β−エストラジオール前駆体の膣内放出のための先に定義 される適切な17β−エストラジオール前駆体の使用を提供する。 本発明によれば、17β−エストラジオール前駆体の特に好ましい群は、17β− エストラジオール成分の水酸基にブロッキング基としてエステル内に結合した1 以上のアシル基を有するものである。好ましくは、その又は各々のブロッキング 基は脂肪族短鎖アシル基である。但しアシル基がアセチルである場合、各々の水 酸基はアセチルでブロックされ得ない。更に詳しくは、アシル基は飽和又は不飽 和モノカルボン酸又はジカルボン酸のアシル成分である。1以上のアシル基は、 17β−エストラジオール成分の3位及び/又は17位を 遮断し得る。治療に活性なエステルは非特異的エステラーゼによりヒト血漿中で 対応する親の酸及びアルコールに迅速に加水分解されることは当業者に周知であ ろう。17β−エストラジオール前駆体の場合、ヒト血漿中における前記前駆体の 加水分解は1以上の酸性構成物と共に17β−エストラジオールを生成するだろう 。ここでこのような酸性構成物の数は前記前駆体の分子当りに存在するアシル基 の数によるだろう。前記アシル基はホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリ ル、イソブチリル、オキサリル、マロニル、グルタリル及びスクシニルのような 飽和脂肪族短鎖(C1〜5)直鎖もしくは分枝鎖のモノ−及びジカルボン酸;ア クリロイル、プロピオロイル、メタクリロイル、クロトノイル、イソクロトノイ ル、マレオイル、フマロイル、シトラコノイル及びメサコノイルのような不飽和 脂肪族短鎖(C2〜5)直鎖もしくは分枝鎖モノ−及びジカルボン酸;炭素環式 カルボン酸又は当業者に周知である他のこのような基を含む。このようなアシル 基は、例によってのみ開示され、本発明の範囲がこのような開示により限定され ないことが理解されよう。 好ましい17β−エストラジオール前駆体は、37℃における液体シリコーン(Dow Corning Grade 360 Medical Fluid)中のそれらの溶解度が 100ml当り 0.1mg以 上であるように十分な疎水性の特徴を有さなければならない。あるいは、好まし い17β−エストラジオール前駆体は、それらの(先に定義される)標準値kが 0 .1μg/日/mm以上であるように十分な疎水性の特徴を有さなければならない。 更に、前記前駆体は、20℃における蒸留水中でのそれらの溶解度が 100ml当り 1μg以上であるような親水性の特徴を有さなければならない。17β−エストラ ジオール−3−ベンゾエート及び17β−エストラジオール−17−バレレートが要 求される水溶性を有さない17β−エストラジオール前駆体の例である。 本発明の目的に本質的でないが、前記前駆体は好ましくは微粉化されるべきで ある。 本発明によれば、好ましいアシル基はアセチル又はプロピオニルであり、特に 好ましい17β−エストラジオール前駆体は17β−エストラジオール−17−アセテ ート、17β−エストラジオール−3−アセテート、17β−エストラジオール−17 −プロピオネート及び17β−エストラジオール−3−プロピオネートである。 本発明によれば、アシル基は好ましくは、3位を遮断し、従って特に好ましい 17β−エストラジオール前駆体は17β−エストラジオール−3−アセテート及び 17β−エストラジオール−3−プロピオネートである。17β−エストラジオール −3−アセテートが特に最も好ましい。 本発明の膣内薬剤送出製剤に用いるために適切なプロゲストゲンは、これらに 限定されないが、レボノルゲストレル及びノルエチステロン−17−アセテートで ある。更に適切なプロゲストゲンは、クロルマジノン、デソルゲストレル、ゲス トデン、メドロキシプロゲステロン、メゲストロール、ノルゲスチメーテ及びプ ロゲステロンを含むと予想されよう。 膣内環は、オルガノポリシロキサン又はポリウレタンのような前記17β−エス トラジオール前駆体と適合可能な1以上の生物適合性ポリマー、例えばエラスト マーから作られ得る。エラストマーがヒドロキシル末端のオルガノポリシロキサ ンの室温硬化タイプから選択される場合、当該技術で周知である適切な架橋剤及 び硬化触媒が要求され得る。ジメチルポリシロキサン組成物も本発明の膣内薬剤 送出製剤のエラストマー構成物として用いられ得る。 本発明の膣内薬剤送出製剤の幾何構造は、17β−エストラジオール前駆体の毎 日の放出が17β−エストラジオール自体として表して 1日当り1mgまで、好ましくは17β−エストラジオール自体として表して1日当 り50〜100 μgの間で種々であり得る。前記環構造は、適切な17β−エストラジ オール前駆体物質及びプロゲストゲン物質の個々の膣内薬剤送出製剤からの治療 に要求される速度における同時の送出を許容するために種々であり得る。“幾何 構造”という言葉は、環の全体の直径;環の断面の直径;断面における全体の製 剤の直径に対するコアの直径の比;及びコアの長さを含む。 コア内に含まれる17β−エストラジオール前駆体の充填割合(%)は、1%( w/w)から50%(w/w)超で種々であり得、最終的な混合物の物理的特徴に よって限定されるだけである。外部速度制御シースを有するコア又はシェルデザ インの装置内の前記薬剤充填の唯一重要なことは、薬剤放出の実質的な零次パタ ーンが持続的な薬剤放出の要求される期間を通して維持されることを許容するの に十分な全ての時間において存在する薬剤があることを確実にすることであるこ とは当業者に明らかであろう。これにより、製剤の寿命全体を通しての実質的な 零次薬剤パターンの維持を確実にするために、必要な薬剤充填は、規定される持 続的放出期間にわたって送り出されるのに必要とされる全ての薬剤の十分な過剰 量であろう。 本発明のいくつかの実施形態は、単独又はプロゲストゲン物質との組み合わせ のいずれかでの先に定義される適切な17β−エストラジオール前駆体の送出のた めの環の形態における膣内薬剤送出製剤の以下の製造の一般的方法を引用して示 されるだろう。この製造の一般的方法は、実施例1〜10を引用して例示される。 これらの実施例は本発明を更に詳説するためにのみ開示され、本発明の範囲を限 定するとして解釈されるべきでない。これにより、例えば、製造の一般的方法に おいて言及する注入成形の技術が同様の最終物を作るだろう他の製造技術、例え ば押出し成形により全部又は一部分、置 換され得る。 製造の一般的方法:コアデザイン 架橋剤、n−プロピルオルトシリケートの 2.5重量部と充填剤として約25%( w/w)の珪藻土を含む親水性エラストマーポリマー97重量部を混合することに よりエラストマー混合物を調製する。適切な親水性エラストマーポリマーはスズ オクトエートで硬化されたポリジメチルシロキサンポリマーであり、その2つの 適切な例は、Dow Corning QCF7 3099 及びNujil Med 7.6382として知られるもの である。 これにより形成されたエストラマー混合物は、85重量部のエラストマー混合物 、5重量部の硫酸バリウム及び10重量部の17β−エストラジオール前駆体、好ま しくは17β−エストラジオールエステル、更に好ましくは17β−エストラジオー ル−3−アセテート、17β−エストラジオール−17−アセテート、17β−エスト ラジオール−3−プロピオネート又は17β−エストラジオール−17−プロピオネ ートの比率で更に混合される。それにより活性混合物が形成される。 本発明の膣内薬剤送出製剤のコアは、200重量部の活性混合物を1重量部の活 性化触媒、例えばスズオクトエートと混合することにより作られる。結果として 生ずるコア混合物は、コアモールド内に注入され、2分間、80℃で硬化される。 次にそのモールドを開いて、その後コアを取り除いて切り取る。 半分の環の形態における膣内薬剤送出製剤は、200重量部のエラストマーを1 重量部の活性化触媒、例えばスズオクトエートと混合することにより作られる。 結果として生ずる半環の混合物は、先の段落に記載されるように予め調製された コアを含む半環モールド内に注入され、2分間、80℃で硬化される。次にそのモ ールドを開い て、その後半環を取り除いて切り取る。 完全な環の形態における膣内送出製剤は、200重量部のエラストマー混合物を 1重量部の活性化触媒、例えばスズオクトエートと混合することにより作られる 。結果として生ずる完全な環の混合物を先の段落に記載されるように調製された 半環を含む全環モールド内に注入され、2分間、80℃で硬化される。次にそのモ ールドを開き、その後全環を除去して切り取る。 環の幾何構造的特徴は、以下の実施例により例示されるように適切な大きさの モールドの使用により、又は当業者に明らかであろうような適切な大きさの押出 しノズルの使用により要求されるように種々であり得る。 実施例1 17β−エストラジオール−17−アセテートの1日当り10μgの見掛けの試験管 内の毎日の放出速度を有する環の形態における膣内薬剤送出製剤を、先に記載さ れる製造の一般的方法に従うことにより、表1に記載されるような環の幾何構造 で調製した。 実施例2 17β−エストラジオール−17−アセテートの1日当り50μgの見掛けの試験管 内の毎日の放出速度を有する環の形態における膣内薬剤送出製剤を、先に記載さ れる製造の一般的方法に従うことにより、表1に記載されるような環の幾何構造 で調製した。 実施例3 17β−エストラジオール−3−アセテートの1日当り50μgの見掛けの試験管 内の毎日の放出速度を有する環の形態における膣内薬剤送出製剤を、先に記載さ れる製造の一般的方法に従うことにより、表1に記載されるような環の幾何構造 で調製した。 実施例4 17β−エストラジオール−3−アセテートの1日当り 100μgの見掛けの試験 管内の毎日の放出速度を有する環の形態における膣内薬剤送出製剤を、先に記載 される製造の一般的方法に従うことにより、表1に記載されるような環の幾何構 造で調製した。 実施例5 17β−エストラジオール−3−アセテートの1日当り50μg、及びプロゲスト ゲン物質レボノルゲストレルの1日当り20μgの同時の見掛けの毎日の試験管内 放出速度を有する環の形態における膣内薬剤送出製剤を、先に記載される製造の 一般的方法に従うことにより、表1に記載されるような環の幾何構造で調製した 。 実施例1〜5の環についての表1に示される見掛けの試験管内放出速度を1% (w/w)ベンザルコニウムクロライドの沈降条件下側で測定した。これらの放 出速度を次の様に測定した。 各々の環(n=4)を個々のフラスコ内の溶解媒体中で懸濁し、次にそれにキ ャップとして、37℃の適切なオーブン内に置き、振とうした。溶解媒体を24時間 毎(±30分)に変えた。用いた溶解媒体のアリコートを、逆相充填を用いる高性 能液体クロマトグラフィー(HPLC)及び適切な標準溶液を用いる(17β−エスト ラジオール−3−アセテート及び17β−エストラジオール−3−プロピオネート について 235nm:17β−エストラジオール−17−アセテート、17β−エストラジ オール−17−プロピオネート及び17β−エストラジオールについて281nm におけ る)UV検出により分析した。保存の間の17β−エストラジオールへの加水分解の ため、17β−エストラジオール−3−アセテートレベルを17β−エストラジオー ル及び17β−エストラジオール−3−アセテートの両方についての分析により決 定した。次に17β−エストラジオール−3−アセテートのための改良された分析 方法を開発した。−これは、用いられる溶解媒体のアリコートを 0.5N NaOH で 加水分解して、17β−エストラジオールを生成し、次に緩衝して、その後適切な 標準溶液を用いて加水分解生成物17β−エストラジオールの 281nmにおける検出 のためのHPLCシステムに注入することに関連する。 もとの分析方法は、もとの及び改良した分析方法が各々4%未満のRSD 及び2 %未満のRSD の正確さを有する17β−エストラジオール−3−アセテートを除い て、17β−エストラジオール及び17β−エストラジオール前駆体について2%未 満のRSD(相対標準偏差)の正確さを有する。もとの及び改良された分析方法の センシティビティーは5μg/100ml である。 もとの方法から表1に供される17β−エストラジオール−3−アセテートにつ いての1日の試験管内放出速度データの再分析は、活性成分17β−エストラジオ ール−3−アセテートの各々50μg、 100μg及び50μg/日の見掛け放出のた め、実施例3〜5の環についての各々2×10mm,2×20mm及び2×10mmの相関す る前駆体含有コアの寸法と結果としてなる部分的に変わった1回の放出速度を生 ずる。 実施例6:90日間にわたる平均の毎日の試験管内放出速度 種々の17β−エストラジオール前駆体を含む本発明の膣内環の、及び17β−エ ストラジオール自体を含む膣内環の試験管内溶解特性は表2を引用して示される 。製造の一般的方法に従って各々の化合物について4つの同一の環を調製した。 ここでエストラマー混合物は疎水性エラストマーポリマーとしてスズオクトエー ト硬化されたポリジメチルシロキサンポリマーを有する。全ての場合において、 環の幾何構造は、9mm(断面の直径)×54mm(外側の直径)で断面の径2mmの全 長のコア(141mm)を含む環を含む。各々次の媒体: 0.9%(w/v)塩類溶液 、0.133%(w/v)ベンザルコニウムクロライド水溶液及び 1.0%(w/v) ベンザルコニウムクロライド水溶液の十分な量の中でのそれらの放出特性につい て37℃の一定温度において試験管内で環をテストした。特定の17β−エストラジ オール前駆体が膣内環からの塩類溶液内への実質的な放出を達成する能力がそれ に似た生体内吸収特性の重大な指示物として考えられ得るので、塩類溶液媒体を 選択した。各々の膣内環のための少くとも1の媒体における‘沈降条件’を確実 にするために塩類溶液及びベンザルコニウムクロライド含有媒体を選択した。‘ 沈降条件’という言葉は、生体内でおこる活性な血液灌流を効果的に刺激し、水 性境界層を横切るいずれかの与えられた時間において最大の薬剤濃度 勾配及び最大の薬剤拡散を生ずる試験管内の実験条件のセットをいうことが当業 者に認められよう。これにより、試験管内溶解実験は、溶解媒体中に放出された 薬剤の溶液溶解度が、例えばその重大なミセル濃度を超える濃度における、ベン ザルコニウムクロライド(BKC)のような界面活性剤の組込みのためのミセルの薬 剤溶解により、いずれかの供された時間においてこの媒体中のバルク濃度より極 めて大きいようにデザインされ得る。 これにより、各々の環を37℃の一定温度に維持された溶解媒体を含む個々の閉 じたフラスコ内で糸により懸濁した。環の表面上の静水層の発生を防ぐためにフ ラスコの内容物を静かに撹拌した。24時間後に、環を取り除き、先に記載される のと同一の方法により同一容量の新鮮な溶解媒体のフラスコ内に懸濁した。この 方法を、90日間の全ての最大時間が経過するまで各々連続24時間、くり返した。 各々の24時間の期間の最後に、溶解媒体のサンプルを、必要に応じて適切な分析 方法により、典型的に高性能液体クロマトグラフィーによりその前駆体含有量に ついて直ちに分析した(実施例5を参照のこと)。 表2のデータは、90日までの連続期間にわたる3つの特定の放出媒体の各々中 での記載される方法により測定された17β−エストラジオール及び種々の17β− エストラジオール前駆体の平均の毎日の試験管内放出速度を示す。沈降条件は 1 .0% BKC中の17β−エストラジオール前駆体について明らかであった。より疎水 性の17β−エストラジオール前駆体、バレレート及びベンゾエートエステルの塩 類溶液内への低い放出速度は、それらの固有の低水溶性のためであった。塩類溶 液内への放出速度により示されるような実質的な水溶性と組み合わせた沈降条件 下での最も優れた放出速度はアセテート及びプロピオネートエステルで観察され た。これにより特に、17β−エストラジオール−3−アセテートが表2に記載さ れるような環の幾何構造の膣内環からのBKC 及び塩類溶液中での実質的な放出を 示した。 添付の図面の図1は、90日間にわたる9×54mm膣内環(141mmのコア長及び2mm のコア断面径)からのベンザルコニウムクロライドの 1.0%(w/v)水溶液中 への(17β−エストラジオールとしての)17β−エストラジオール−17−アセ テートの試験管内の毎日の放 出を示す。その環は、先に示される製造の一般的方法に従うことにより調製した 。 添付の図面の図2は、12日間にわたる(17β−エストラジオールとしての)17 β−エストラジオール−3−アセテート(コア長35mm;コア断面径2mm)及び/ レチステロン−17−アセテート(コア長90mm;コア断面径2mm)の 7.6×56mm環 からのベンゾルコニウムクロライドの 1.0%(w/v)水溶液(250ml)中への試 験管内の毎日の放出を示す。その環は、先に示される製造の一般的方法に従うこ とにより調製した。 図面に示されるデータは、研究の90日の期間までにわたり実質的な零次パター ンにおいて試験管内で17β−エストラジオールを放出することにおける本発明に よる膣内薬剤送出製剤の効能を確認する。 環の形態における膣内薬剤送出製剤を、先に示される製造の一般的方法に従う ことにより、表3に記載されるような環の幾何構造で調製した。表3は、これら の環についての 1.0%(w/v)ベンザルコニウムクロライドへの試験管内放出 速度及びコア長を変えた場合に観察される見掛けk値も示す。 溶解媒体は先に記載されるプロトコルに従って毎日変化させた。表3に示され る見掛けk値を改定するために、溶解実験の第2週からの平均の毎日の放出速度 を用いた。 見掛けk値は17β−エストラジオール−3−アセテート、17β−エストラジオ ール−17−アセテート及び17β−エストラジオール−17−プロピオネートについ てのコア長と共に種々であることが明らかであろう。それゆえ、35mmのコア長に おいてk値を測定することを決定し、このようなk値を以後“標準値k”と呼ぶ 。 実施例7:実施例6で観察された平均の毎日の放出速度から標準値kを決定し た。沈降条件を確実にするために、種々の17β−エストラジオール前駆体に関し てベンゾルコニウムクロライドの水溶液の 1.0%(w/v)の溶解媒体を用いた 。関連データを表4に示す。 蒸留水中での水溶性を20℃で測定した。関連データを表5に示す。 Dow Corning(Trade Mark)360医療用流体中でシリコーン溶解度を37℃で測定 した。関連データを表5に示す。 実施例8:試験管内血漿加水分解 17β−エストラジオール−3−アセテート及び17β−エストラジオール−17− アセテートの溶解度を 100pg/ml〜500 pg/mlの濃度における37℃でのインキュ ベーションによりヒト血液中で決定した。−ここでこれらの濃度は本発明による 膣内薬剤送出製剤の使用から予想される循環する17β−エストラジオールレベル と同じオーダーか又は少し高いものであるように選択される。更に、10ng/mlの 通常以上の濃度も研究した。 インキュベーション開始後1,5,10,15,30及び60分並びに2,4,6及び 24時間にサンプルを収集した。各々のサンプルの収集に基づいて、フッ化ナトリ ウム(0.05〜0.1M最終濃度)を加えることによりその反応を停止し、遠心によ り血漿を分離して、適切な標準溶液を用いることによるBehring OPUS Plus 装置 でのELISA を用いて17β−エストラジオールについて分析した。 17β−エストラジオール−3−アセテート及び17β−エストラジオール−17− アセテートの加水分解半減期は各々1分未満及び4時間であった。 実施例9:生体内の特徴 本発明による膣内薬剤送出製剤の生体内溶解特性を次のように評価した。 疎水性エラストマーポリマーとしてスズオクトエートで硬化されたポリジメチ ルシロキサンを有する17β−エストラジオール前駆体、17β−エストラジオール −3−アセテート又は17β−エストラジオール−17−アセテートを含む膣内環を 製造の一般的方法に従って調製した。9×54mmの環は、2×24mm及び2×47mm及 び2×141mm(断面径×長さ)の各々のコア寸法に関して各々 115〜125 又は 230 〜250 μg(各々17β−エストラジオール無水物として計算)又は 100μg(以後各々“ 120μg”又は“ 240μg”又は“ 100μg”環として言 及される)の見掛けの試験管内の放出速度を有する。 関与する前にインフォームドコンセントを供した何人かの女性の月経閉止後の 被検者に18週間続くランダムなクロスオーバーでの研究を行った。ここで、(ベ ースライン血漿エストラジオール決定のための)2週間の経過後、各々の被検者 に連続的な環の間の2週間の洗浄期間と共に 100μg,120μg及び 240μgの 各々を連続的に受容させた。環を0日目に挿入し、28日目に除去した。血漿17β −エストラジオールレベルを研究の開始前の期間、0日目の挿入の直前、及び28 日目に終了する4週間の期間の後、環を除去した時に規則正しく測定した。観察 された平均血漿17β−エストラジオールレベルを表6,7及び8に示す。 平均ベースライン17β−エストラジオールレベルは46.8pmol/lであり、環挿 入後の平均17β−エストラジオールレベルは357.24pmol/lであることが観察さ れよう。これにより、本発明による 120μg環は28日間の研究期間にわたり 310 .4pmol/lの血漿17β−エストラジオールにおける平均増量を送出した。 平均ベースライン17β−エストラジオールレベルは43.6pmol/lであり、環挿 入後の平均17β−エストラジオールレベルは683.37pmol/lであることが観察さ れよう。これにより、本発明による 240 μg環は28日間の研究期間にわたり 639.7pmol/lの血漿17β−エストラジオー ルにおける平均増量を送出した。 平均ベースライン17β−エストラジオールレベルは48.59pmol/lであり、環 挿入後の平均17β−エストラジオールレベルは108.53pmol/lであることが観察 されよう。これにより、本発明による 100μg環は28日間の研究期間にわたり 5 9.94pmol/lの血漿17β−エストラジオールにおける平均増量を送出した。 本発明の 120μg及び 240μg環は、エストロゲン欠乏状態に関連する症状の 緩和又は防止、特にホルモン置換療法に、及びエストロゲン過剰状態を誘導する ことに、特に排卵を防止することに適す るだろう。本発明の 100μg環が低投与量ホルモン置換療法に応答するエストロ ゲン欠乏状態に適し、より大きなコア径がもちろんより多くのエストラジオール 前駆体を放出し、それゆえより多くの17β−エストラジオールを血流内に送り出 すことも認められよう。 表6〜8に示されるデータは、28日間の研究期間にわたる実質的な0オーダー パターンにおいて血流内に17β−エストラジオールを放出することにおける本発 明による膣内薬剤送出製剤の効能を確認する。 実施例10:生体内の特徴 疎水性エラストマーポリマーとしてスズオクトエートで硬化されたポリジメチ ルシロキサンポリマーを有する17β−エストラジオール前駆体17β−エストラジ オール−3−アセテートを含む膣内環を、製造の一般的方法に従って調製した。 9×54mmの環は、2×12mm(断面径×長さ)の寸法に関して(以後“60μg”環 として言及される)無水17β−エストラジオールとして計算された57.5〜62.5μ gの見掛けの試験管内の毎日の放出速度を有する。 関与する前にインフォームドコンセントを供した6人の女性の月経閉止後被検 者に60μg膣内環を供した。これらの環を0日目に挿入し、14日目に除去した。 血漿17β−エストラジオールレベルを0日目及び2週間の間、規則的に測定した 。その結果を表9に示す。 平均ベースライン17β−エストラジオールレベルは31.5pmol/lであり、環挿 入後の平均17β−エストラジオールレベルは149.48pmol/lであることが観察さ れよう。これにより、本発明による60μg環は14日間の研究期間にわたり117.98 pmol/lの血漿17β−エストラジオールにおける平均増量を送出した。 本発明の60μg環がエストロゲン欠乏状態に関連する症状の緩和又は防止、特 にホルモン置換療法に適していることが認められよう。 本実施例の60μg環及び実施例9の120 及び 240μg環が、実質的な0オーダ ーパターンにおける血流内への17β−エストラジオールのコア長依存の送出を証 明することも認められよう。それゆえ、コア長は、エストロゲン欠乏状態に関連 する症状を治療するため、又はエストロゲン過剰状態を誘導するために要求され る増加的血漿17β−エストラジオールレベルを作り出すために調整され得る。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1996年11月5日 【補正内容】 請求の範囲 1.雌性哺乳動物への投与に適した膣内シェル又はコア薬剤送出製剤であって 、該製剤が、ポリマーマトリックス内に17β−エストラジオール前駆体を含み、 前記ポリマーマトリックスを囲うシースを有し;前記装置が少くとも3週間、実 質的な零次パターンで17β−エストラジオール前駆体を放出し、1mg/日までの 17β−エストラジオールを放出するのに適合し;前記前駆体が17β−エストラジ オール成分の水酸基又はその各々がブロッキング基によりブロックされている前 記17β−エストラジオール成分であり;前記前駆体が 0.1mg/100ml 以上の液体 シリコーン中の溶解度により、又は 0.1μg/日/mm以上の標準値kにより決定 される十分な疎水性を有し;前記前駆体が1μg/100ml 以上の蒸留水中の溶解 度により測定される十分な親水性を有し;前記ブロッキング基又はその各々が生 体内で17β−エストラジオール成分から直ちに除去されるように17β−エストラ ジオール成分に結合され;そして前記ブロッキング基又はその各々が生体内で17 β−エストラジオール成分から除去された時に雌性哺乳動物に非毒性である物質 を生成するように選択されることを特徴とする製剤。 2.前記ブロッキング基又はその各々が脂肪族短鎖アシル基であり、但し該ア シル基がアセチルである場合、各々の水酸基はアセチルでブロックされ得ないこ とを特徴とする請求項1に記載の膣内薬剤送出製剤。 3.前記アシル基が飽和モノカルボン酸又は飽和ジカルボン酸のアシル成分で あることを特徴とする請求項2に記載の膣内薬剤送出製剤。 4.前記アシル基が、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチ リル、イソブチリル、オキサリル、マロニル、スクシニル及びグルタリルを含む 群から選択されることを特徴とする請求項3に記載の膣内薬剤送出製剤。 5.前記アシル基が不飽和モノカルボン酸又は不飽和ジカルボン酸のアシル成 分であることを特徴とする請求項2に記載の膣内薬剤送出製剤。 6.前記アシル基が、アクリロイル、プロピオロイル、メタクリロイル、クロ トノイル、イソクロトノイル、マレオイル、フマロイル、シトラコノイル及びメ サコノイルから選択されることを特徴とする請求項5に記載の膣内薬剤送出製剤 。 7.前記ブロッキング基が前記17β−エストラジオール成分の3−水酸基をブ ロックすることを特徴とする請求項1又は2に記載の膣内薬剤送出製剤。 8.前記ブロッキング基が前記17β−エストラジオール成分の17−水酸基をブ ロックすることを特徴とする請求項1又は2に記載の膣内薬剤送出製剤。 9.前記ブロッキング基がアセチル又はプロピオニルから選択されることを特 徴とする請求項7又は8に記載の膣内薬剤送出製剤。 10.前記前駆体が、 17β−エストラジオール−3−アセテート又は 17β−エストラジオール−3−プロピオネートであり、好ましくは 17β−エストラジオール−3−アセテート であることを特徴とする請求項7に記載の膣内薬剤送出製剤。 11.前記前駆体が、 17β−エストラジオール−17−アセテート又は 17β−エストラジオール−17−プロピオネートであり、好ましく は 17β−エストラジオール−17−アセテート であることを特徴とする請求項8に記載の膣内薬剤送出製剤。 12.前記製剤が、前記ポリマーマトリックス内にプロゲストゲンを更に含むこ とを特徴とする先の請求項のいずれか一に記載の膣内薬剤送出製剤。 13.前記プロゲストゲンが、ノルエチステロン−17−アセテート及びレボノル ゲストレルを含む群から選択されることを特徴とする請求項12に記載の膣内薬剤 送出製剤。 14.受精率制御を含むエストロゲン過剰状態を誘導するのに適した請求項1〜 13のいずれか一に記載の膣内薬剤送出製剤であって、前記ポリマーマトリックス が中空の環を形成し、そして前記製剤に、前記環内に中心材が、及び前記ポリマ ーマトリックスの周囲にシースが供されることを特徴とする製剤。 19.エストロゲン欠乏症状を治療するための少くとも3週間、実質的に零次パ ターンでの1mgまでの17β−エストラジオールの毎日の送出のための膣内シェル 又はコア薬剤送出製剤を製造するための17β−エストラジオール前駆体の使用で あって、前記17β−エストラジオール前駆体が17β−エストラジオール成分の水 酸基又はその各々がブロッキング基によりブロックされている17β−エストラジ オール成分であり;前記前駆体が 0.1mg/100ml 以上の液体シリコーン中の溶解 度により、又は 0.1μg/日/mm以上の標準値kにより決定される十分な疎水性 を有し;前記前駆体が1μg/100ml 以上の蒸留水中の溶解度により測定される 十分な親水性を有し;前記ブロッキング基又はその各々が生体内で17β−エスト ラジオール成分から直ちに除去されるように17β−エストラジオール成分に結合 され;そして前記ブロッキング基又はその各々が生体内で17β−エストラジオー ル成分から除去された時に雌性哺乳動物に非毒性である物質を生成するように選 択されることを特徴とする17β−エストラジオール前駆体の使用。 【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年2月26日 【補正内容】 本発明の第1の態様によれば、雌性の動物への投与に適した膣内シェル又はコ ア薬剤送出製剤であって、該製剤が、ポリマーマトリックス内に以下に定義され るような17β−エストラジオール前駆体を含み、前記ポリマーマトリックスを囲 うシースを有し、前記製剤が少くとも3週間、好ましくは少くとも3ヶ月間、実 質的に零次パターンで17β−エストラジオール前駆体を放出し、1mg/日までの 17β−エストラジオールを放出するのに適合されることを特徴とする製剤を提供 する。 前記環は、コアの形態におけるポリマーマトリックスを囲う外部速度制御シー スを含む。ここでシースは、ポリマーマトリックスのそれと同じポリマーから、 又は当該技術で周知であるいずれかの他の適切な適合可能なポリマーから作製さ れ得る。あるいは、前記環は、中空の環の形態におけるポリマーマトリックスを 囲うシースを含み、製剤にはその環内に中心材が供される。ここでシース及び中 心材は、ポリマーマトリックスのそれと同じポリマーから、又は当該技術で周知 であるいずれかの他の適切な適合可能ポリマーから各々作製され得る。 更に好ましくは、17β−エストラジオール自体の1日当り1mgまでと等しい17 β−エストラジオール前駆体の毎日の放出速度は実質的に零次パターンで少くと も12ヶ月間まで持続し得る。 好ましくは、前記膣内薬剤送出製剤はポリマーマトリックス中にプロゲストゲ ン物質を含む。ここで、プロゲストゲン物質は、ノルエチステロン−17−アセテ ート及びレボノルゲストレルを含む群から選択される。前記17β−エストラジオ ール前駆体は、17β−エストラジオール自体の1日当り1mgまでと等しい送出の 速度において、少くとも3週間、好ましくは12ヶ月までの持続のための実質的に 零次パターンにおいて送り出され得、前記プロゲストゲン物質は、1日当り1mg までの送出の速度において同様の持続のために送り出され得る。 本発明の第2の態様によれば、エストロゲン欠乏状態を治療するための少くと も3週間、好ましくは12ヶ月までの実質的に零次パターンにおける1mgまでの17 β−エストラジオールの毎日の放出のための17β−エストラジオール前駆体の膣 内放出のための膣内シェル又はコア薬剤送出製剤の製造のための後に定義される 適切な17β−エストラジオールの使用を提供する。速度制御シースの直径は、当 該技術で現在知られている方法により、許容される範囲内で製造され得るような 値である。 本発明の第3の態様によれば、雌性哺乳動物への投与に適した膣内シェル又は コア薬剤送出製剤の調製のための方法を提供する。該方法は、先に定義される適 切な17β−エストラジオール前駆体、ポリマー、適切な架橋剤及び混合物を形成 するための硬化触媒を組み合わせるステップと、ポリマーマトリックスを形成す るために前記混合物を硬化させるステップと、前記ポリマーを囲うシースを提供 するステップと、を含む。 あるいは、ポリマーマトリックスは中空の環を形成し、本方法は、中心材を形 成するステップと、ポリマー、適切な架橋剤及び混合物を形成するための硬化触 媒と17β−エストラジオール前駆体を組み合わせるステップと、前記混合物を硬 化させて前記中心材を覆う中空の環の形態におけるポリマーマトリックスを形成 するステップと;前記ポリマーマトリックスの周囲にシースを供するステップと 、を含む。17β−エストラジオールの1日当り50〜250 μgの間、最も好ましく は50〜100 μgの間に等しい17β−エストラジオール前駆体の毎日の放出を供す るために、各々のポリマーマトリックス及びシース構成物の相対量が選択され、 環構成物の幾何構造が選択される。 本発明の第4の態様によれば、17β−エストラジオール自体の1日当り1mgま での送出の速度における、少くとも3週間、好ましくは12ヶ月までの実質的に零 次パターンにおける1mg/日までの17β−エストラジオールの放出のための膣内 シェル又はコア薬剤送出製剤における先に定義される適切な17β−エストラジオ ール前駆体の使用を提供する。 請求の範囲 15.雌性哺乳動物への投与に適した膣内シェル又はコア薬剤送出製剤を調製す るための方法であって、該方法が、 17β−エストラジオール前駆体であって、該前駆体が17β−エストラジオール 成分の水酸基又はその各々がブロッキング基によりブロックされている前記17β −エストラジオール成分であり;前記前駆体が 0.1mg/100ml 以上の液体シリコ ーン中の溶解度により、又は 0.1μg/日/mm以上の標準値kにより決定される 十分な疎水性を有し;前記前駆体が1μg/100ml 以上の蒸留水中の溶解度によ り測定される十分な親水性を有し;前記ブロッキング基又はその各々が生体内で 17β−エストラジオール成分から直ちに除去されるように17β−エストラジオー ル成分に結合され;そして前記ブロッキング基又はその各々が生体内で17β−エ ストラジオール成分から除去された時に雌性哺乳動物に非毒性である物質を生成 するように選択される17β−エストラジオール前駆体を、ポリマー、適切な架橋 剤及び硬化触媒と組み合わせて混合物を形成するステップと、該混合物を硬化し てポリマーマトリックスを形成するステップと、該ポリマーマトリックスを囲う シースを供するステップと、を含むことを特徴とする方法。 16.前記ポリマーマトリックスが中空の環を形成し、そして前記方法が、中心 材を形成するステップと、前記17β−エストラジオール前駆体を、ポリマー、適 切な架橋剤及び硬化触媒と組み合わせて混合物を形成し、該混合物を硬化させて 前記中心材を囲う前記中空の環の形態におけるポリマーマトリックスを形成する ステップと、前記ポリマーマトリックスを囲うシースを供するステップと、を含 むことを特徴とする請求項15に記載の方法。 17.請求項15又は16のいずれかに記載の方法により調製される雌性哺乳動物へ の投与に適した膣内薬剤送出製剤。 18.少くとも3週間、実質的に零次パターンでの1mg/日までの17β−エスト ラジオールの放出のための膣内シェル又はコア薬剤送出製剤における17β−エス トラジオール前駆体の使用であって、前記17β−エストラジオール前駆体が17β −エストラジオール成分の水酸基又はその各々がブロッキング基によりブロック されている17β−エストラジオール成分であり;前記前駆体が 0.1mg/100ml 以 上の液体シリコーン中の溶解度により、又は 0.1μg/日/mm以上の標準値kに より決定される十分な疎水性を有し;前記前駆体が1μg/100ml 以上の蒸留水 中の溶解度により測定される十分な親水性を有し;前記ブロッキング基又はその 各々が生体内で17β−エストラジオール成分から直ちに除去されるように17β− エストラジオール成分に結合され;そして前記ブロッキング基又はその各々が生 体内で17β−エストラジオール成分から除去された時に雌性哺乳動物に非毒性で ある物質を生成するように選択されることを特徴とする17β−エストラジオール 前駆体の使用。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.雌性哺乳動物への投与に適した膣内薬剤送出製剤であって、該製剤が、ポ リマーマトリックス内に17β−エストラジオール前駆体を含み;前記装置が少く とも3週間、実質的な零次パターンで17β−エストラジオール前駆体を放出する のに適合し;前記前駆体が17β−エストラジオール成分の水酸基又はその各々が ブロッキング基によりブロックされている前記17β−エストラジオール成分であ り;前記前駆体が 0.1mg/100ml 以上の液体シリコーン中の溶解度により、又は 0.1μg/日/mm以上の標準値kにより決定される十分な疎水性を有し;前記前 駆体が1μg/100ml 以上の蒸留水中の溶解度により測定される十分な親水性を 有し;前記ブロッキング基又はその各々が生体内で17β−エストラジオール成分 から直ちに除去されるように17β−エストラジオール成分に結合され;そして前 記ブロッキング基又はその各々が生体内で17β−エストラジオール成分から除去 された時に雌性哺乳動物に非毒性である物質を生成するように選択されることを 特徴とする製剤。 2.前記ブロッキング基又はその各々が脂肪族短鎖アシル基であり、但し該ア シル基がアセチルである場合、各々の水酸基はアセチルでブロックされ得ないこ とを特徴とする請求項1に記載の膣内薬剤送出製剤。 3.前記アシル基が飽和モノカルボン酸又は飽和ジカルボン酸のアシル成分で あることを特徴とする請求項2に記載の膣内薬剤送出製剤。 4.前記アシル基が、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブ チリル、オキサリル、マロニル、スクシニル及びグルタリルを含む群から選択さ れることを特徴とする請求項3に記載の 膣内薬剤送出製剤。 5.前記アシル基が不飽和モノカルボン酸又は不飽和ジカルボン酸のアシル成 分であることを特徴とする請求項2に記載の膣内薬剤送出製剤。 6.前記アシル基が、アクリロイル、プロピオロイル、メタクリロイル、クロ トノイル、イソクロトノイル、マレオイル、フマロイル、シトラコノイル及びメ サコノイルから選択されることを特徴とする請求項5に記載の膣内薬剤送出製剤 。 7.前記ブロッキング基が前記17β−エストラジオール成分の3−水酸基をブ ロックすることを特徴とする請求項1又は2に記載の膣内薬剤送出製剤。 8.前記ブロッキング基が前記17β−エストラジオール成分の17−水酸基をブ ロックすることを特徴とする請求項1又は2に記載の膣内薬剤送出製剤。 9.前記ブロッキング基がアセチル又はプロピオニルから選択されることを特 徴とする請求項7又は8に記載の膣内薬剤送出製剤。 10.前記前駆体が、 17β−エストラジオール−3−アセテート又は 17β−エストラジオール−3−プロピオネートであり、好ましくは 17β−エストラジオール−3−アセテート であることを特徴とする請求項7に記載の膣内薬剤送出製剤。 11.前記前駆体が、 17β−エストラジオール−17−アセテート又は 17β−エストラジオール−17−プロピオネートであり、好ましくは 17β−エストラジオール−17−アセテート であることを特徴とする請求項8に記載の膣内薬剤送出製剤。 12.前記製剤が、前記ポリマーマトリックス内にプロゲストゲンを更に含むこ とを特徴とする先の請求項のいずれか一に記載の膣内薬剤送出製剤。 13.前記プロゲストゲンが、ノルエチステロン−17−アセテート及びレボノル ゲストレルを含む群から選択されることを特徴とする請求項12に記載の膣内薬剤 送出製剤。 14.ホルモン置換療法を含むエストロゲン欠乏状態に関連する症状を緩和又は 防止するのに適した先の請求項のいずれか一に記載の膣内薬剤送出製剤であって 、前記ポリマーマトリックスがコアを形成し、そして前記製剤に前記ポリマーマ トリックスを囲うシースが供されることを特徴とする製剤。 15.受精率制御を含むエストロゲン過剰状態を誘導するのに適した請求項1〜 13のいずれか一に記載の膣内薬剤送出製剤であって、前記ポリマーマトリックス が中空の環を形成し、そして前記製剤に、前記環内に中心材が、及び前記ポリマ ーマトリックスの周囲にシースが供されることを特徴とする製剤。 16.雌性哺乳動物への投与に適した膣内薬剤送出製剤を調製するための方法で あって、該方法が、 17β−エストラジオール前駆体であって、該前駆体が17β−エストラジオール 成分の水酸基又はその各々がブロッキング基によりブロックされている前記17β −エストラジオール成分であり;前記前駆体が 0.1mg/100ml 以上の液体シリコ ーン中の溶解度により、又は 0.1μg/日/mm以上の標準値kにより決定される 十分な疎水性を有し;前記前駆体が1μg/100ml 以上の蒸留水中の溶解度によ り測定される十分な親水性を有し;前記ブロッキング基又はその各々が生体内で 17β−エストラジオール成分から直ちに除去されるよ うに17β−エストラジオール成分に結合され;そして前記ブロッキング基又はそ の各々が生体内で17β−エストラジオール成分から除去された時に雌性哺乳動物 に非毒性である物質を生成するように選択される17β−エストラジオール前駆体 を、ポリマー、適切な架橋剤及び硬化触媒と組み合わせて混合物を形成するステ ップと、該混合物を硬化してポリマーマトリックスを形成するステップと、を含 むことを特徴とする方法。 17.前記ポリマーマトリックスがコアを形成し、そして前記方法が前記ポリマ ーマトリックスを囲うシースを供するステップを更に含むことを特徴とする請求 項16に記載の方法。 18.前記ポリマーマトリックスが中空の環を形成し、そして前記方法が、中心 材を形成するステップと、前記17β−エストラジオール前駆体を、ポリマー、適 切な架橋剤及び硬化触媒と組み合わせて混合物を形成し、該混合物を硬化させて 前記中心材を囲う前記中空の環の形態におけるポリマーマトリックスを形成する ステップと、前記ポリマーマトリックスを囲うシースを供するステップと、を含 むことを特徴とする請求項16に記載の方法。 19.請求項16〜18のいずれかに記載の方法により調製される雌性哺乳動物への 投与に適した膣内薬剤送出製剤。 20.少くとも3週間、実質的に零次パターンでの膣内放出のための17β−エス トラジオール前駆体の使用であって、前記17β−エストラジオール前駆体が17β −エストラジオール成分の水酸基又はその各々がブロッキング基によりブロック されている前記17β−エストラジオール成分であり;前記前駆体が 0.1mg/100m l 以上の液体シリコーン中の溶解度により、又は0.1μg/日/mm以上の標準値 kにより決定される十分な疎水性を有し;前記前駆体が1μg/100ml 以上の蒸 留水中の溶解度により測定される十分な親水性を有し ;前記ブロッキング基又はその各々が生体内で17β−エストラジオール成分から 直ちに除去されるように17β−エストラジオール成分に結合され;そして前記ブ ロッキング基又はその各々が生体内で17β−エストラジオール成分から除去され た時に雌性哺乳動物に非毒性である物質を生成するように選択されることを特徴 とする17β−エストラジオール前駆体の使用。 21.少くとも3週間、実質的に零次パターンでの膣内送出のための膣内薬剤送 出製剤を製造するための17β−エストラジオール前駆体の使用であって、前記17 β−エストラジオール前駆体が17β−エストラジオール成分の水酸基又はその各 々がブロッキング基によりブロックされている17β−エストラジオール成分であ り;前記前駆体が 0.1mg/100ml 以上の液体シリコーン中の溶解度により、又は 0.1μg/日/mm以上の標準値kにより決定される十分な疎水性を有し;前記前 駆体が1μg/100ml 以上の蒸留水中の溶解度により測定される十分な親水性を 有し;前記ブロッキング基又はその各々が生体内で17β−エストラジオール成分 から直ちに除去されるように17β−エストラジオール成分に結合され;そして前 記ブロッキング基又はその各々が生体内で17β−エストラジオール成分から除去 された時に雌性哺乳動物に非毒性である物質を生成するように選択されることを 特徴とする17β−エストラジオール前駆体の使用。
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