JPH1051074A - 半導体発光素子 - Google Patents
半導体発光素子Info
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- JPH1051074A JPH1051074A JP20447196A JP20447196A JPH1051074A JP H1051074 A JPH1051074 A JP H1051074A JP 20447196 A JP20447196 A JP 20447196A JP 20447196 A JP20447196 A JP 20447196A JP H1051074 A JPH1051074 A JP H1051074A
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Abstract
しきい値電流密度を低減する。 【解決手段】 基板1上に低温バッファ層2を設けると
ともに、低温バッファ層2の直上に設ける成長層3をI
nGaN、AlInN、或いは、AlGaInNのいず
れかとし、且つ、成長層3の格子定数を活性層5の格子
定数より大きくする。
Description
するものであり、特に、GaN系化合物半導体からなる
活性層に引張歪みを導入した短波長半導体レーザ等の半
導体発光素子に関するものである。
る短波長半導体レーザの開発が盛んであり、青色半導体
レーザ用材料としては、II−VI族化合物半導体のZ
nSe系と、III-V族化合物半導体のGaN系とが研究
されている。
実績の高いGaAsにほぼ格子整合することから、長い
間ZnSe系の方が有利であると考えられ、世界中の研
究者の大半がこのZnSe系の研究に従事していたとい
う経緯があり、レーザの研究に関してはZnSe系の方
が先んじている。
起による室温連続発振が報告されているが、本質的に劣
化しやすい材料であることから信頼性が問題となり、未
だ実用化には至っていない。
化学によるGaN高輝度LEDの発表を境に、ZnSe
系でネックになっている信頼性に関して耐環境性に優れ
るGaNが見直され、世界中で研究者の大きな増加を見
ている。
化合物半導体であるため、類似の結晶構造を有する六方
晶系のサファイア基板或いは6H−SiC基板上にMO
VPE法(有機金属気相成長法)を用いてエピタキシャ
ル成長させていたので、ここで、図4を参照して従来の
短波長発光素子を説明する。
上に、GaN低温バッファ層22を介して、n型Al
0.1 Ga0.9 Nクラッド層23、n型GaN光ガイド層
24、In0.1 Ga0.9 N活性層25、p型GaN光ガ
イド層26、及び、p型Al0.1 Ga0.9 Nクラッド層
27をMOVPE法によってエピタキシャル成長させた
のち、エッチングによりn型Al0.1 Ga0.9 Nクラッ
ド層23の一部を露出させて、Ti/Au電極28から
なるn側電極を設けると共に、p型Al0.1 Ga0.9 N
クラッド層27上にはNi/Au電極29からなるp側
電極を設けていた。
発光素子の場合、光励起による発振の報告から、しきい
値電流密度が大きいことが指摘されており、ごく最近の
注入励起によるレーザ発振の成功の報告(必要ならば、
S.Nakamura et al.,Japanes
e Journal of Applied Phys
ics,vol35,p.L74,1996参照)にお
いても、しきい値電流密度が4kA/cm 2 以上とされ
ている。
が大きいことなどから、同じくしきい値電流密度が非常
に大きくなることが予測されているので、ここで、図4
(b)を参照して、GaN系化合物半導体のバンド構造
を説明する。
ールからみてエネルギー的に一番低いバンド、即ち、H
H(Heavy Hole)とLH(Light Ho
le)が2重に縮退し、スピン軌道相互作用による分だ
けエネルギー的に分離しており、また、それ以外に、G
aN系化合物半導体に特有なCHというバンドが現れ
る。
述の従来の短波長発光素子においては、n型Al0.1 G
a0.9 Nクラッド層23乃至p型Al0.1 Ga0.9 Nク
ラッド層27の面内格子定数が、GaN低温バッファ層
22の直上のn型Al0.1 Ga0.9 Nクラッド層23の
格子定数で規定されることをつきとめた。
ッド層23上にコヒーレントに成長したn型GaN光ガ
イド層24、Ga0.9 In0.1 N活性層25、及び、p
型GaN光ガイド層26は格子不整及び熱膨張係数差に
より、(0001)面内で圧縮応力を受けることにな
る。
ールからみたエネルギーがHHバンド、LHバンドに対
して相対的にさらに高いバンド構造となるだけで、価電
子帯のエネルギー的に一番低いバンドは2重に縮退した
ままであり、この様なGaN系化合物半導体ではレーザ
発振させるためには、縮退しているHH、LHの二つの
バンドをキャリアで満たす必要があり、レーザ発振をさ
せるためのしきい値電流密度が高いという問題があっ
た。
導体を用いた半導体発光素子、特に、短波長半導体レー
ザにおいて、レーザ発振に必要なしきい値電流密度を低
減することを目的とする。
成の説明図であり、また、図2はGaNの価電子帯のバ
ンド構造の歪み依存性の説明図であり、この図1及び図
2を参照して本発明における課題を解決するための手段
を説明する。 図1参照 (1)本発明は、半導体発光素子において、基板1上に
低温バッファ層2を設けるとともに、低温バッファ層2
の直上に設ける成長層3をInGaN、AlInN、或
いは、AlGaInNのいずれかとし、且つ、成長層3
の格子定数を活性層5の格子定数より大きくすることを
特徴とする。
(0001)面を主面とした基板1を用いてGaN系化
合物半導体を成長させた場合、各層の格子定数は、低温
バッファ層2の直上に設けた成長層3の格子定数によっ
て規定されることを発見したので、低温バッファ層2の
直上に設ける成長層3をInGaN、AlInN、或い
は、AlGaInNのいずれかとし、且つ、成長層3の
格子定数を活性層5の格子定数より大きくすることによ
り、青色発光に適した禁制帯幅を有する活性層5に引張
歪みを導入することができる。
からは、引張歪みの導入により、バンド端を形成するの
がCHバンドのみとなるため、活性層5に引張歪みを導
入することによって、しきい値電流密度を低減させるこ
とが可能になる。
歪みの場合には、ホールから見て最低位にあるHHバン
ドとLHバンドは縮退した状態であるが、引張歪みを導
入することによって、CHバンドがエネルギー的降下し
てCHバンドのみによってバンド端を形成することにな
り、レーザ発振させるためには、CHバンドのみをキャ
リアで満せば良いので、しきい値電流密度が低減する。
域においては、波動関数の結合が大きくなり、LHバン
ドとCHバンドの波動関数が入れ代わる形になって、C
Hバンドがエネルギー的に最低位(図面としては最上
位)に移行することになる。
て、成長層3が障壁層4を構成し、且つ、GaNからな
る活性層5とによってダブルヘテロ接合構造を構成する
ことにより、活性層5に引張歪みを導入したことを特徴
とする。
して成長層3自体を用いることにより、製造工程が簡素
化される。
て、成長層3上にAlGaN、AlInN、或いは、A
lGaInNのいずれかからなる障壁層4,6を形成
し、且つ、GaNからなる活性層5とによってダブルヘ
テロ接合構造を構成することにより、活性層5に引張歪
みを導入したことを特徴とする。
個の層で構成することにより、特定の格子定数を有する
クラッド層を、任意の禁制帯幅のGaN系化合物半導体
によって構成することができる。
て、成長層3上にAlGaN、AlInN、或いは、A
lGaInNのいずれかからなる障壁層4,6を形成
し、且つ、InGaNからなる活性層5とによってダブ
ルヘテロ接合構造を構成することにより、活性層5に引
張歪みを導入したことを特徴とする。
個の層、特に、活性層5より格子定数が小さく、通常な
らば圧縮歪みを導入する層で構成しても、活性層5に引
張歪みを導入することができる。
(4)のいずれかにおいて、活性層5に導入される引張
歪みが1.0%以下であることを特徴とする。
ために引張歪みは必要であるが、あまり、歪みが大きい
と、即ち、格子定数が異なりすぎると転位が発生しやす
くなり、結晶性が劣化するので、引張歪みの大きさは
1.0%以下が適当である。
形態を説明する。 図3参照 まず、(0001)面を主面とするサファイア基板11
上に、TMGa(トリメチルガリウム)を10〜100
μmol/分、例えば、45μmol/分、アンモニア
を0.02〜0.2mol/分、例えば、0.1mol
/分、及び、キャリアガスとしての水素を300〜30
00sccm、例えば、1000sccmを流し、成長
圧力を70〜760Torr、例えば、100Torr
とし、成長温度を400〜800℃、例えば、500℃
とした状態で、厚さ100〜1000Å、例えば、50
0ÅのGaN低温バッファ層12を成長させる。
ol/分、例えば、10μmol/分、TMIn(トリ
メチルインジウム)を25〜250μmol/分、例え
ば、100μmol/分、アンモニアを0.02〜0.
2mol/分、例えば、0.1mol/分、及び、キャ
リアガスとしてのN2 を300〜3000sccm、例
えば、1000sccmを流し、成長圧力を70〜76
0Torr、例えば、100Torrとし、成長温度を
550〜800℃、例えば、650℃とした状態で、厚
さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmのIn0.08
Ga0.92Nバッファ層13を成長させる。
ニウム)を10〜100μmol/分、例えば、45μ
mol/分、TMGaを10〜100μmol/分、例
えば、45μmol/分、アンモニアを0.02〜0.
2mol/分、例えば、0.1mol/分、ドーパント
して、Si2 H6 を0.0001〜0.002μmol
/分、例えば、0.0007μmol/分、及び、キャ
リアガスとしてのH2を300〜3000sccm、例
えば、1000sccmを流し、成長圧力を70〜76
0Torr、例えば、100Torrとし、成長温度を
850〜1100℃、例えば、950℃とした状態で、
厚さ0.5〜2.5μm、例えば、1.0μmのn型A
l0.1 Ga0.9 Nクラッド層14を成長させる。
ol/分、例えば、45μmol/分、アンモニアを
0.02〜0.2mol/分、例えば、0.1mol/
分、及び、キャリアガスとしての水素を300〜300
0sccm、例えば、1000sccmを流し、成長圧
力を70〜760Torr、例えば、100Torrと
し、成長温度を800〜1050℃、例えば、930℃
とした状態で、厚さ3〜100nm、例えば、30nm
のGaN活性層15を成長させる。
ol/分、例えば、45μmol/分、TMGaを10
〜100μmol/分、例えば、45μmol/分、ア
ンモニアを0.02〜0.2mol/分、例えば、0.
1mol/分、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム
を0.01〜0.5μmol/分、例えば、0.05μ
mol/分、及び、キャリアガスとしてのH2 を300
〜3000sccm、例えば、1000sccmを流
し、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100
Torrとし、成長温度を850〜1100℃、例え
ば、950℃とした状態で、厚さ0.5〜2.0μm、
例えば、1.0μmのp型Al0.1 Ga0.9Nクラッド
層16を成長させる。
E)によって、p型Al0.1 Ga0.9Nクラッド層16
乃至n型Al0.1 Ga0.9 Nクラッド層14の一部をエ
ッチングし、露出したn型Al0.1 Ga0.9 Nクラッド
層14にn側電極としてのTi/Au電極17を設け、
一方、p型Al0.1 Ga0.9 Nクラッド層16上にはp
側電極としてNi/Au電極18を設ける。
によって、端面をエッチングすることによって、一対の
平行なエッチング端面を形成して、共振器ミラーとす
る。
0.08Ga0.92Nバッファ層13のa軸の格子定数3.2
18Åで規定されるため、a軸の格子定数が3.189
ÅであるGaN活性層14には0.9%の引張歪みが導
入され、CHバンドが最上位に来ることになり、このC
Hバンドと伝導帯との間の遷移によってレーザ発振が行
われることになり、しきい値電流密度が低減することに
なる。
バッファ層としてGaN低温バッファ層を用いている
が、AlN等の他のナイトライド系化合物半導体を用い
ても良いものである。
設けるバッファ層は、In0.08Ga 0.92Nバッファ層1
3である必要はなく、他の組成のInGaNバッファ層
や、AlInNバッファ層或いはAlInGaNバッフ
ァ層を用いても良いものであるが、その格子定数は、青
色発光に適したGaN或いはInGaN活性層に1.0
%以下の適当な大きさの引張歪みを与えるために、活性
層の格子定数より大きい必要がある。
層としてGaNを用いているが、必要とする波長に応じ
て混晶比をAlx Ga1-x-y Iny N(0≦x≦1、0
≦y≦1)の範囲内で変えても良いものであり、且つ、
それに伴って、光ガイド層及びクラッド層の混晶比をA
la Ga1-a-b Inb N(0≦a≦1、0≦b≦1)の
範囲内で変えても良い。
ッド層とIn0.1 Ga0.9 N活性層の組合せを用いても
良く、この場合には、Al0.4 Ga0.3 In0.3 Nクラ
ッド層のa軸の格子定数は3.266Åとなり、a軸の
格子定数が3.225ÅであるGa0.9 In0.1 N活性
層より大きくなる。なお、Ga0.9 In0.1 N、及び、
Al0.4 Ga0.3 In0.3 Nのエネルギーギャップは、
それぞれ3.15eV、及び、3.6eVである。
ド層を用いていないが、必要によって設けても良いもの
であり、クラッド層と活性層との間の禁制帯幅を有する
GaN系化合物半導体を用いれば良い。
ザであるものの、半導体レーザに限られるものでなく、
通常の発光ダイオード(LED)も対象とするものであ
り、この場合には、エッチング端面を形成する必要はな
い。
からなる短波長半導体発光素子を、低温バッファ層の直
上に設けた格子定数が活性層の格子定数より大きな成長
層を介して設けているので、GaN活性層或いはInG
aN活性層には適当な大きさの引張歪みが導入され、C
Hバンドがバンド端になるのでしきい値電流密度を低減
することができ、光情報記録装置等の光源としてその高
密度化に寄与するところが大きい。
説明図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 基板上に低温バッファ層を設けるととも
に、前記低温バッファ層の直上に設ける成長層をInG
aN、AlInN、或いは、AlGaInNのいずれか
とし、且つ、前記成長層の格子定数を活性層の格子定数
より大きくすることを特徴とする半導体発光素子。 - 【請求項2】 上記成長層が障壁層を構成し、且つ、G
aNからなる活性層とによってダブルヘテロ接合構造を
構成することにより、前記活性層に引張歪みを導入した
ことを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。 - 【請求項3】 上記成長層上にAlGaN、AlIn
N、或いは、AlGaInNのいずれかからなる障壁層
を形成し、且つ、GaNからなる活性層とによってダブ
ルヘテロ接合構造を構成することにより、前記活性層に
引張歪みを導入したことを特徴とする請求項1記載の半
導体発光素子。 - 【請求項4】 上記成長層上にAlGaN、AlIn
N、或いは、AlGaInNのいずれかからなる障壁層
を形成し、且つ、InGaNからなる活性層とによって
ダブルヘテロ接合構造を構成することにより、前記活性
層に引張歪みを導入したことを特徴とする請求項1記載
の半導体発光素子。 - 【請求項5】 上記活性層の導入される引張歪みが、
1.0%以下であることを特徴とする請求項2乃至4の
いずれか1項に記載の半導体発光素子。
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- 1996-08-02 JP JP20447196A patent/JP3716395B2/ja not_active Expired - Fee Related
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