JPH10508855A - 代謝調節型グルタミン酸レセプターアゴニストとしてのピロリジニル ジカルボン酸誘導体 - Google Patents
代謝調節型グルタミン酸レセプターアゴニストとしてのピロリジニル ジカルボン酸誘導体Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、ある種の興奮性アミノ酸レセプターに影響を及ぼし、神経学的障害及び精神病の処置に有用な、置換されたピロリジンを提供する。特に、本発明の化合物は、代謝調節型グルタミン酸レセプターサブタイプmGluR2のアゴニストとして活性である。
Description
【発明の詳細な説明】
代謝調節型グルタミン酸レセプターアゴニストとしてのピロリジニル ジカルボ
ン酸誘導体
哺乳類の中枢神経系(CNS)において、神経刺激の伝達は、送信(sending
)ニューロンによって放出される神経伝達物質と、受容(receiving)ニューロ
ン上の表面レセプターとの相互作用によって制御されており、この受容ニューロ
ンの興奮を引き起こす。
CNSにおいて最も豊富な神経伝達物質であるL−グルタミン酸は、哺乳類に
おける主要な興奮性経路を媒介し、興奮性アミノ酸(EAA)と呼ばれている。
グルタミン酸に反応するレセプターは、興奮性アミノ酸レセプター(EAAレセ
プター)と呼ばれている。Watkins及びEvans,Annual Reviews Pharmacology an
d Toxicology,21,165,(1981);Monaghan,Bridges,及びCotman,Annual R
eviews Pharmacology and Toxicology,29,365,(1989);Watkins,Krogsgaa
rd-Larsen,及びHonore,Transactions in Pharmaceutical Science,11,25,
(1990)を参照されたい。興奮性アミノ酸は、生理学的に極めて重要であり、長
期の増強作用(potentiation)(学習及び記憶)、シナプス適応性(plasticity
)、運動調節、呼吸、心臓血管系の制御、及び知覚認識などの様々な生理学的過
程において重要な役割を担っている。
興奮性アミノ酸レセプターは、2つの一般的タイプに分類される。ニューロン
の細胞膜で、陽イオンチャンネルの開口と直接共役するレセプターは、「イオン
チャンネル型(ionotropic)」と呼ばれる。このタイプのレセプターは、少なく
とも3つのサブタイプにさらに分類され、それらは、選択的アンタゴニストであ
るN−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)、α−アミノ−3−ヒドロキシ
−5−メチルイソキサゾール−4−プロピオン酸(AMPA)、及びカイニン酸
(KA)の脱分極化作用により定義される。レセプターの第2の一般的タイプは
、Gタンパク質又は第二メッセンジャー連動型(second messenger-linked)“
代
謝調節型(metabotropic)”興奮性アミノ酸レセプターである。この第2のタイ
プは、複数の第二メッセンジャー系と共役し、ホスホイノシチド加水分解の増強
、ホスホリパーゼDの活性化、cAMP形成の増加又は減少、そしてイオンチャ
ンネル機能の変化をもたらす。Schoepp及びConn,Trends in Pharmacological S
cience,14,13(1993)を参照されたい。両タイプのレセプターは、興奮経路を
介する通常のシナプス伝達を媒介するだけでなく、発生時及び一生を通じてシナ
プスの連結の修飾においても関与しているようである。Schoepp,Bockaert及びS
ladeczek,Trends in Pharmacological Science,11,508(1990);McDonald及
びJohnson,Brain Research Reviews,15,41(1990)を参照されたい。
興奮性アミノ酸レセプターの過剰なあるいは不適切な刺激は、刺激毒性(exci
totoxicity)として知られる機構によって神経細胞の損傷又は損失をもたらす。
この過程は、様々な状態における神経変性を媒介すると示唆された。このような
神経変性の医学的結果は、これらの変性性の神経学的過程の減少を重要な治療目
標とする。
代謝調節型グルタミン酸レセプターは、複数の第二メッセンジャー経路と連動
するグルタミン酸レセプターの極めて異種性のファミリーである。これらのレセ
プターは、グルタミン酸のシナプス前放出、及びグルタミン酸興奮に対する神経
細胞のシナプス後感受性を調節するように作用している。これらレセプターのア
ゴニスト及びアンタゴニストは急性及び慢性の神経変性の状態の治療に有用であ
り、抗精神病薬、抗痙攣薬、鎮痛薬、抗不安薬、抗うつ薬、及び抗嘔吐薬として
有用であると考えられている。
神経系のレセプターの活性化を阻害するアンタゴニスト化合物の投与は、上記
状態の多くを治療するのを助けるであろう。特に、刺激毒性(excitotoxicity)
がその状態を媒介している場合には、アンタゴニスト化合物の使用により神経細
胞の死の過程を遅延させ、又は停止さえもでき得る。
神経系のレセプターのアンタゴニスト及びアゴニストは、特定のレセプター又
はレセプターサブタイプに選択的か又は非選択的かで分類される。アンタゴニス
トはさらに、競合的か又は非競合的かで分類できる。競合的及び非競合的アンタ
ゴニストが異なる態様でレセプターに作用して同様の結果をもたらすが、選択性
は、幾つかのアンタゴニストが、単一のレセプタータイプで高レベルの活性を示
し、そして他のレセプターでほとんどか又は全く活性がないという観察に基づい
ている。レセプターに特異的な疾患及び状態の場合には、選択的アンタゴニスト
が最も有用である。
良く知られている代謝調節型レセプターの選択的アゴニストは、(1S,3R
)−3−アミノシクロペンタン−1,3−ジカルボン酸[(1S,3R)ACP
D]である。他の神経伝達物質には、最も豊富なイン・シツ(in situ)神経伝
達物質であるL−グルタミン酸が含まれ、これはレセプターのイオンチャンネル
型と代謝調節型のクラス両方を刺激する。
これまで、代謝調節型グルタミン酸レセプターの個別のクラス又はサブタイプ
に選択的なアゴニストの開示はなかった。イオンチャンネル型レセプターに対す
る選択的アンタゴニスト及び一般的な非選択的アンタゴニストは開示されている
。中枢神経系に対する治療可能性を高めるためには、部位特異的、選択的アンタ
ゴニスト及びアゴニストを、様々なレセプタークラス及びサブクラスそれぞれに
ついて開発しなければならない。
本発明は、哺乳類におけるグルタミン酸レセプターの不適切な刺激に関連する
状態を処置又は予防するための方法であって、その処置等が必要な哺乳類に、式
(I)
[式中、R1及びR2は独立に、カルボン酸又は5−テトラゾリルである]
で示される化合物又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒和物の効果的な量を
投与することを含んでなる方法に関する。
本発明はさらに、式(I)で示される新規化合物及びその塩及び溶媒和物、並
びに1又はそれ以上の薬学上許容し得る担体、希釈剤若しくは添加剤と組み合わ
せて、式(I)の化合物又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒和物を使用す
る医薬製剤を提供する。
本発明の実施例に使用している用語及び略語は特記しない限りは通常の意味を
もつものとする。例えば「℃」は摂氏温度を意味し、「N」は規定の、又は規定
を、「mmol」はミリモルを、「g」はグラムを、「ml」はミリリットルを
、「M」はモル濃度又は重量モル濃度を、「MS」は質量分析法を、「IR」は
赤外分光法を、「NMR」は核磁気共鳴分光法を意味する。
当業者には理解できるであろうが、式(I)の化合物の合成全体において、化
合物において他の機能性の基を反応させている間、反応を受け易いアミノ又はカ
ルボキシ官能基を可逆的に保存するため、アミノ保護基又はカルボキシ保護基を
使用する必要があろう。
このようなアミノ保護基の例には、ホルミル、トリチル、フタルイミド、トリ
クロロアセチル、クロロアセチル、ブロモアセチル、ヨードアセチル、及びウレ
タン−タイプの防御基、ベンジルオキシカルボニル、4−フェニルベンジルオキ
シカルボニル、2−メチルベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオ
キシカルボニル、4−フルオロベンジルオキシカルボニル、4−クロロベンジル
オキシカルボニル、3−クロロベンジルオキシカルボニル、2−クロロベンジル
オキシカルボニル、2,4−ジクロロベンジルオキシカルボニル、4−ブロモベ
ンジルオキシカルボニル、3−ブロモベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル、4−シアノベンジルオキシカルボニル、t−ブトキシ
カルボニル、2−(4−ヘキシル)−イソプロポキシカルボニル、1,1−ジフ
ェニルエチル−(1)−オキシカルボニル、1,1−ジフェニルプロピル−(1)
−オキシカルボニル、2−フェニルプロピル−(2)−オキシカルボニル、2−(
p−トルイル)−プロピル−(2)−オキシカルボニル、シクロペンタニルオキシ
カルボニル、1−メチルシクロペンタニルオキシカルボニル、シクロヘキサニル
オキシカルボニル、1−メチルシクロヘキサニルオキシカルボニル、2−メチル
シ
クロヘキサニルオキシカルボニル、2−(4−トルイルスルホニル)−エトキシ
カルボニル、2−(メチルスルホニル)エトキシカルボニル、2−(トリフェニ
ルホスフィノ)エトキシカルボニル、フルオレニルメトキシカルボニル(「FM
OC」)、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、アリルオキシカルボ
ニル、1−(トリメチルシリルメチル)プロペニル−(1)−オキシカルボニル、
5−ベンズイソオキサリルメトキシカルボニル、4−アセトキシベンジルオキシ
カルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−エチニル−2−プ
ロポキシカルボニル、シクロプロピルメトキシカルボニル、4−(デシルオキシ
)ベンジルオキシカルボニル、イソボルニルオキシカルボニル、1−ピペリジル
オキシカルボニルなどのウレタンタイプの防御基、ベンゾイルメチルスルホニル
基、2−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニルホスフィンオキシド及び同様
のアミノ保護基が含まれる。用いられるアミノ保護基の種類は、誘導体となった
アミノ基が、その中間体分子の他の位置での反応の条件に対し安定であって、他
のアミノ保護基を含んでいる分子の残りの部分を解裂することなく適切な時点で
選択的に脱離し得る限り、厳密なものではない。好ましいアミノ保護基はt−ブ
トキシカルボニル、(t−BOC)、アリルオキシカルボニル及びベンジルオキ
シカルボニル(CbZ)である。この基のさらなる例は、E.Haslam,Protective
Groups in Organic Chemistry(J.G.W.McOmie,ed.,1973),第2章、及びT.W.
Greene及びP.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,(1991),
第7章に記載されている。
このようなカルボキシ−保護基の例にはメチル、p−ニトロベンジル、p−メ
チルベンジル、p−メトキシ−ベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、2,4−
ジメトキシベンジル、2,4,6−トリメトキシベンジル、2,4,6−トリメチル
ベンジル、ペンタメチルベンジル、3,4−メチレンジオキシベンジル、ベンズ
ヒドリル、4,4'−ジメトキシベンズヒドリル、2,2',4,4'−テトラメトキ
シベンズヒドリル、t−ブチル、t−アミル、トリチル、4−メトキシトリチル
、4,4'−ジメトキシトリチル、4,4',4"−トリメトキシトリチル、2−フェ
ニルプロパン−2−イル、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェ
ナ
シル、2,2,2−トリクロロエチル、β−(ジ(n−ブチル)メチルシリル)エ
チル、p−トルエンスルホニルエチル、4−ニトロベンジルスルホニルエチル、
アリル、シンナミル、1−(トリメチルシリルメチル)プロパン−1−エン−3
−イルなどの基が含まれる。好ましいカルボキシ−保護基はアリル、ベンジル及
びt−ブチルである。これらの基のさらなる例は、E.Haslam,前掲,第5章、及
びT.W.Greene及びP.G.M.Wuts,前掲,第5章に記載されている。
本発明は、哺乳類の中枢神経系における代謝調節型神経レセプターのアゴニス
トである化合物を提供する。本化合物は、一般式:
[式中、R1及びR2は独立に、カルボン酸又は5−テトラゾリルである]
を有する化合物か又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒和物である。
前に記載したように、本発明の化合物は、以下の通り、米国化学会のRing Ind
exに従って命名され、番号が付されたピロリジンの誘導体である。
式(I)の化合物のすべてが代謝型レセプターに対してアンタゴニスト活性を
有していると考えられているけれども、式(I)の化合物のある群は、とりわけ
このような使用に好ましい。
前記のように、本発明は式(I)で定義される化合物の薬学上許容し得る塩を
包含する。本発明の化合物は十分に酸性の、十分に塩基性の又は両方の官能基を
有することができ、ゆえに多数の有機及び無機の塩基、及び無機及び有機の酸の
いずれとも反応して薬学上許容し得る塩を形成することができる。
本明細書中に用いられている「薬学上許容し得る塩」なる用語は生物に対し、
実質的に無毒の、前記の式で示される化合物の塩を意味する。代表的な薬学上許
容し得る塩には、本発明の化合物と、薬学上許容し得る無機若しくは有機の酸、
又は有機若しくは無機の塩基との反応により製造される塩が含まれる。このよう
な塩は酸の付加塩及び塩基の付加塩として知られている。
酸の付加塩を形成するために通常用いられる酸は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化
水素酸、硫酸、リン酸などの無機の酸、及びp−トルエンスルホン酸、メタンス
ルホン酸、シュウ酸、p−ブロモフェニルスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン
酸、安息香酸、酢酸などの有機の酸である。このような薬学上許容し得る塩の例
は、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、リン酸
一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、臭素化物、ヨウ化物
、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩
、塩酸塩、二塩酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオル酸
塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマ
ル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4−ジオエート、ヘキシン−1,6−ジオエ
ート、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸
塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩
、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ−ヒドロ
キシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホ
ン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、マン
デル酸塩などである。好ましい薬学上許容し得る酸の付加塩は、塩酸及び臭化水
素酸などの無機の酸とともに形成する塩、及びマレイン酸及びメタンスルホン酸
などの有機の酸とともに形成する塩である。
アミン基の塩は、アミノ窒素がアルキル、アルケニル、アルキニル、又はアラ
ルキル部分のような適当な有機の基を有している4級アンモニウム塩も包含し得
る。
塩基の付加塩には、アンモニウム又はアルカリ又はアルカリ土類金属の水酸化
物、炭酸塩類、重炭酸塩類などの無機の塩基から誘導された塩が含まれる。本発
明の塩の製造に有用なこのような塩基には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
、水酸化アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、重
炭酸カリウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムなどが含まれる。カリウム及
びナトリウム塩の形態が特に好ましい。
本発明の塩の一部を形成している特定の対イオンは、その塩が全体として薬学
上許容し得る限り、そしてその対イオンが全体として塩に望ましくない性質を与
えない限り、通常は厳密な性格のものではないということは認められよう。
本発明はさらに式(I)の化合物の薬学上許容し得る溶媒和物を包含する。式
(I)の化合物の多くは、水、メタノール、エタノール及びアセトニトリルなど
の溶媒と組み合わせて対応する水和物、メタノレート、エタノレート及びアセト
ニトリレートなどの薬学上許容し得る溶媒和物を形成し得る。
本発明の化合物は複数の不斉中心を有する。これらのキラル中心の結果として
、本発明の化合物はラセミ体、エナンチオマーの混合物として及び個々のエナン
チオマーとして、またジアステレオマー及びジアステレオマーの混合物として存
在する。不斉体、個々の異性体及びそれらの組み合わせはすべて本発明の範囲内
にある。
「R」及び「S」なる用語はキラル中心の特定の立体配置を表し、有機化学で
一般的に用いられているように本明細書中において用いる。用語「R」(レクタ
ス)は、最も優先順位の低い基に向かう結合の方向に沿って見たときに、基の優
先順位(最も高いものから次に高いものへ)が時計回りの関係になっているキラ
ル中心の立体配置を意味する。用語「S」(シニスター)は、最も優先順位の低
い基に向かう結合の方向に沿って見たときに、基の優先順位(最も高いものから
次に高いものへ)が時計回りと反対の関係になっているキラル中心の立体配置を
意味する。基の優先順位はそれらの基の原子番号に基づく(原子番号が減少して
いく順序)。優先順位の部分的なリスト及び立体化学についての考察は、Nomenc
lature of Organic Compounds:Principles and Practice,(J.H.Fletcherら,
eds.,1974年)103〜120頁に記載されている。
(R)−(S)系に加えて、特にアミノ酸又はアミノ酸誘導体に関して、絶対
配置を示すために従来のD−L系も本明細書において用いる。この系ではフィッ
シャーの投影式は、主鎖の1番の炭素が1番上にくるようにする。接頭辞「D」
を用いて官能(決定)基がキラル中心の炭素原子の右側にある異性体の絶対配置
を表し、「L」は左側にある異性体の絶対配置を表す。
予想されるように、式(I)の化合物の立体化学はその化合物のアゴニストと
しての効力にとって重要である。構造式に示した相対的な立体化学は、カルボン
酸に関するものが最も好ましく、トランスの位置にあるのがより好ましく、2R
,4Rの配置になっているのが最も好ましい。4−アミノ部分は、好ましくは4
Rの配置で、2−カルボキシ部分についてシスであるのが好ましい。
相対的な立体化学を合成の初期に確立して、反応過程の後期の立体異性体分離
の問題を回避するのが好ましい。次いで、その次の合成の工程では、好ましいキ
ラリティーを維持するように立体特異的な手法を用いる。本発明の好ましい方法
は、これらの好ましい化合物を用いた方法である。
以下に示す反応式Iは、本発明の化合物の骨格としての役割を担う中間体化合
物を合成するのに使用する一般的な反応過程を示すものである:
式中、R1b及びR2bは、カルボキシ保護基であり、R3b及びR4bは、アミノ保護
基である。
反応式Iによれば、好ましい出発物質は、シス−4−D−プロリンである。一
連の反応式全体を通じて、この物質が4−アミノピロリジン−2,4−ジカルボ
ン酸のカルボキシ及びアミノ保護アナログに変換される。このアナログは骨格で
あり、このアナログから式(I)の好ましい化合物が合成される。
反応式Iに示すように、合成の第1段階は、カルボキシ保護基の添加及び環窒
素への官能基(芳香族アナログが好ましく、ベンジルが最も好ましい)の添加に
関するものである。保護基の添加のための具体的な試薬及び方法は、よく知られ
ており、後述の具体的な実施例において記述されよう。
2−カルボキシ及び環窒素の保護の後、4−ヒドロキシ基を記載の環状ケトン
中間体を定義するオキソ基に酸化する。次いで、この中間体をC4の位置で二置
換して4−カルボキシと4−アミノ部分を加える。この工程の結果として、通常
はC4位についてのジアステレオマーが形成し、これを好ましくは分離して所望
のエナンチオマーだけを残す。これらの4位の置換基を保護してN1部分を除い
て記載の最終の中間体を得る。次いで、防御基を除去して式(I)の化合物を得
る。
反応式Iにおいて使用する具体的な試薬及び用いる条件は、後述の具体的な実
施例において確認されよう。
R1がテトラゾリルである式(I)のこれらの化合物を、前記の反応式Iに示
された置換された4−ピロリジノンから製造する。
以下の製造例及び実施例は、本発明の化合物及びこの化合物の合成方法をさら
に説明するものである。実施例は、本発明の範囲の限定を何ら意図するものでは
なく、またそのように解釈されるべきではない。全ての実験は、乾燥窒素又はア
ルゴンの正圧下で行った。全ての溶媒及び試薬は、特に示さない限り、市販元か
ら購入し、そのまま使用した。
プロトン核磁気共鳴(1H NMR)スペクトルは300.15MHzにてGE Q
E−300スペクトロメーター、500MHzにてBruker AM−500スペクトロメータ
ー、又は200MHzにてBruker AC−200Pスペクトロメーターで得た。フリー原
子衝撃質量分析法(FABMS)は、VG ZAB−2SE装置で行った。フィールド
ディソープション質量分析法(FDMS)は、VG 70SE又は Varian MAT 731装
置のいずれかを使用して行った。旋光度は、Perkin-Elmer 241旋光計で測定した
。Waters Prep 500 LCでのクロマトグラフィー分離は、特に示さない限り、通常
は本明細書中に示した溶媒のリニア−グラジェントを用いて行った。
反応は、通常、薄層クロマトグラフィー(TLC)を用いて完結を監視した。
薄層クロマトグラフィーは、5cm×10cm、厚さ0.25mm の E. Merck Kies
elgel 60 F254プレートを用いて行った。スポットをUV及び化学検出(プレー
トをセリウム性モリブデン酸アンモニウム溶液[10%硫酸水溶液500mL中
の75gのモリブデン酸アンモニウム及び4gの硫酸セリウム(IV)]中に浸
漬した後、ホットプレート上で加熱した)の組み合わせを用いて検出した。調製
用遠心薄層クロマトグラフィーは、Analtech シリカゲルGFローターを使用し
て Harrison 7924A型 Chromatotronにより行った。
陽イオン交換クロマトグラフィーは、Dowex(登録商標)50X8-100 イオン交換
樹脂を用いて行った。陰イオン交換クロマトグラフィーは、Bio-Rad AG(登録
商標)1−X8陰イオン交換樹脂(水酸化物型に転換された酢酸塩型)を用いて
行った。フラッシュクロマトグラフィーは、Stillら,Journal of Organic Chem
istry,43:2923(1978)に記載されている通りに行った。
ナトリウムD線(354nm)で旋光度を報告する。炭素、水素、及び窒素に
ついての元素分析は、Control Equipment Corporation 440 Elemental Analyzer
により測定するか、又は Universidad Complutense Analytical Centre(Facult
ad de Farmacia,マドリード,スペイン)によって行われた。融点は、開口ガラ
置で決定した。補正はしていない。
製造例1
2R,4R−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシピロリジン−2−カル
ボン酸の製造
シス−4−ヒドロキシ−D−プロリン(10g,76.3mmol)を5%重炭酸
ナトリウム水溶液(800mL)中に溶解し、トルエン(400mL)中のベンジ
ルクロロホルメート(34.1g,200mmol)の溶液を30分間かけて加えた
。得られた反応混合物を、室温で3日間撹拌した。反応混合物を濃塩酸で酸性化
し、酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧
濃縮して標題の化合物を淡黄色の固体として得た(20.42g,77mmol)。
収率100%。融点102〜105℃。FDMS=266M++1。[α]D=+
125.43°。
元素分析(C13H15NO5):
計算値:C,58.56;H,5.70;N,5.28
実測値:C,58.59;H,5.65;N,5.41
製造例2
(2R,4R)−1−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシピロリジン−
2−カルボン酸エチルの製造
p−トルエンスルホン酸一水和物(1.45g,7.6mmol)を、エタノール
(100%,1000mL)中の(2R,4R)−1−ベンジルオキシカルボニ
ル−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボン酸(20.30g,76.5mmol
)の溶液に加え、3Åシーブで充填したDean-Starkトラップにより水を除去しな
がら一晩還流した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、飽和重炭酸ナトリウム溶
液と酢酸エチルの間に分配した。層を分離し、水相を酢酸エチル(3×500m
L)で抽出した。すべての有機相を集め、ブラインで洗浄し、炭酸カリウムで乾
燥し、減圧濃縮して粗製物を得た。これを高速液体クロマトグラフィー(10%
酢酸エチル/ヘキサン〜50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、標題の化合
物(21.25g,72.5mmol)を得た。収率95%。FDMS=293M+
。[α]D=+43.26°。
元素分析(C15H19NO5):
計算値:C,61.42;H,6.53;N,4.77
実測値:C,61.29;H,6.65;N,4.90
製造例3
(2R,4R)−1−ベンジル−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボン酸エ
チルの製造
(2R,4R)−1−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシピロリジン
−2−カルボン酸エチル(21.15g,72.1mmol)を、5%パラジウム活
性炭のエタノール性懸濁液(275mL中4.5g)に加え、水素ガス(60psi
)に室温で2.5時間さらした。反応混合物をCELITE(登録商標)で濾過
し、減圧濃縮して、粗製物(11.27g,71mmol,98%)を得た。この粗
製物を塩化メチレン(200mL)中で再構成し、N,N−ジイソプロピルエチル
アミン(18.10g,140mmol)で処理した後、塩化メチレン(100mL
)中の臭化ベンジル(14.38g,84mmol)を滴加した。添加を終えたら、
得られた反応混合物を室温で一晩撹拌した。水(100mL)をこの反応混合物
に加え、生成物をジエチルエーテル(3×250mL)で抽出した。すべての有
機相を集め、ブラインで洗浄し、炭酸カリウムで乾燥して、減圧濃縮し、粗製物
を得た。これをHPLC(10%酢酸エチル/ヘキサン〜50%酢酸エチル/ヘ
キサン)で精製して標題の化合物(12.35g,50mmol)を得た。収率71
%。FDMS=249M+。[α]D=+167.68°。
元素分析(C14H19NO3・0.4H2O):
計算値:C,65.55;H,7.78;N,5.46
実測値:C,65.70;H,7.64;N,5.46
製造例4
(2R)−1−ベンジル−4−オキソピロリジン−2−カルボン酸エチルの製造
塩化オキサリル(16.0g,126mmol,11mL)を、無水塩化メチレン
(300mL)及びジメチルスルホキシド(13.12g,168mmol)の溶液
(−78℃)に滴加した。反応混合物を10分間平衡させた後、塩化メチレン(
100mL)中の(2R,4R)−1−ベンジル−4−ヒドロキシピロリジン−
2−カルボン酸エチル(20.90g,84mmol)を、反応温度を−60℃以下
に維持するような速度で滴加した。添加を終えたら、反応混合物を−78℃で2
時間撹拌し、次いでトリエチルアミン(25.50g,252mmol)を滴加した
。添加を終えた後、反応物を室温に加温した。水(50mL)を反応混合物に加
え、pHを重炭酸ナトリウムで10に調製して、生成物をジエチルエーテル(3
×200mL)で抽出した。すべての有機相を集め、ブラインで洗浄し、炭酸カ
リウムで乾燥して減圧濃縮し、粗製物を得た。これを高速液体クロマトグラフィ
ー(10%酢酸エチル/ヘキサン〜50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して標
題の化合物(20.44g,82.7mmol)を得た。収率98%。FDMS=24
7M+。[α]589=+31.10°。
元素分析(C14H17NO3):
計算値:C,68.00;H,6.93;N,5.66
実測値:C,67.76;H,6.91;N,5.65
製造例5
(2R,4R)−1−ベンジル−4−アミノピロリジン−2,4−ジカルボン酸
ジエチルの製造
シアン化カリウム(13.36g,205mmol)を、エタノール(500mL
)及び水(500mL)中の(2R)−1−ベンジル−4−オキソピロリジン−
2−カルボン酸エチル(20.30g,82mmol)及び炭酸アンモニウム(19
.21g,246mmol)の溶液に一度に加えた。得られた反応混合物を55℃に
2日間加熱した。水酸化ナトリウム(90.0g,2.25mol)を加えて反応
物を還流温度下に一晩加温した。反応混合物を0℃に冷却し、濃塩酸(約200
mL)でpH1に酸性化し、減圧濃縮した。エタノール(500mL)を粗製のア
ミノ二酸(diacid)混合物に加えた後、濃縮乾固(5回)して残留した水を除去
した。次いで、得られた無水のアミノ二酸をエタノール(1L)中で再構成し、
0℃に冷却して、塩化チオニル(39.02g,328mmol)で処理した。添加
を終えたら、反応混合物を3日間還流した。固体を濾過して濾液を減圧濃縮した
。粗製物を3N 水酸化ナトリウム、塩化ナトリウム、及び酢酸エチルの間に分
配した。酢酸エチルを除去し、水相を酢酸エチル(3×1L)で抽出した。すべ
ての有機相を集め、ブラインで洗浄し、炭酸カリウムで乾燥して減圧濃縮し、暗
赤色の油状物を得た。これをHPLC(10%酢酸エチル/ヘキサン〜90%酢
酸エチル/ヘキサン)で精製して標題の化合物(12.14g,38mmol)を得
た。収率46%。FDMS=320M+。[α]D=+203.29°。
元素分析(C17H24N2O4):
計算値:C,63.73;H,7.55;N,8.74
実測値:C,63.74;H,7.64;N,8.50
製造例6
(2R,4R)−1−ベンジル−4−(tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)
ピロリジン−2,4−ジカルボン酸ジエチルの製造
ジ−tert−ブチル−ジカーボネート(12.26g,56.2mmol)を、塩化
メチレン(400mL)中の(2R,4R)−1−ベンジル−4−アミノピロリ
ジン−2,4−ジカルボン酸ジエチル(12.0g,37.5mmol)の溶液に一
度に加え、得られた反応混合物を室温で一晩撹拌した。水酸化ナトリウム(0.
5N 溶液100mL)をこの反応混合物に加えて、生成物をジエチルエーテルで
抽出した。すべての有機相を集め、ブラインで洗浄し、炭酸カリウムで乾燥して
減圧濃縮し、粗製物を得た。これを高速液体クロマトグラフィー(10%酢酸エ
チル/ヘキサン〜50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して標題の化合物(15
.92g,37.5mmol)を得た。収率100%。FDMS=420M+。[α
]D=+99.04°。
元素分析(C22H32N2O6):
計算値:C,62.84;H,7.67;N,6.66
実測値:C,63.06;H,7.58;N,6.51
製造例7
(2R,4R)−4−(tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)ピロリジン−2
,4−ジカルボン酸ジエチルの製造
(2R,4R)−1−ベンジル−4−(tert−ブチルオキシカルボニルアミノ
)ピロリジン−2,4−ジカルボン酸ジエチル(15.80g,37.5mmol)
を、5%Pd/C(4.0g)のエタノール性懸濁液(100mL)に加え、水
素ガス(60psi)に室温で4時間さらした。反応混合物をCELITE(登録
商標)で濾過し、減圧濃縮して粗製物を得た。これを高速液体クロマトグラフィ
ー(20%酢酸エチル/ヘキサン〜80%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して標
題の化合物(10.48g,31.7mmol)を得た。収率85%。融点58〜6
0℃。FDMS=331M++1。[α]D=+10.63°。
元素分析(C15H26N2O6):
計算値:C,54.43;H,7.93;N,8.48
実測値:C,54.29;H,7.79;N,8.42
実施例1
(2R,4R)4−アミノピロリジン−2,4−ジカルボン酸の製造
ジエチルエーテル(35mL)中の2R,4R−ジエチル 4−(tert−ブチル
オキシカルボニルアミノ)ピロリジン−2,4−ジカルボキシレート(1.00
g,3.00mmol)を0℃に冷却し、無水塩化水素ガスでパージ(purge)し、
1時間撹拌しながら室温に加温した。反応混合物を濃縮乾固し、テトラヒドロフ
ラン/1N 水酸化ナトリウムの1:1混合物(総体積20mL)中、室温で一晩
撹拌した。反応混合物を中和し、濃縮乾固し、水中で再構成して1N塩酸でpH
2に調製し、陽イオン交換クロマトグラフィー(5%ピリジン/水)で精製し、
標題の化合物(0.40g,2.30mmol)を得た。収率77%。融点=>25
0℃。FDMS=315M++1。[α]D=+93.16°。
元素分析(C6H10N2O4):
計算値:C,41.38;H,5.79;N,16.08
実測値:C,41.23;H,5.78;N,15.87
本発明の式(I)は、ある種の代謝調節型興奮性アミノ酸レセプターである。
特に、式(I)の化合物は、負に共役するcAMP連動代謝調節型グルタミン酸
レセプターのアゴニストである。したがって、本発明の別の態様は、哺乳類にお
けるアミノ酸レセプターに影響を及ぼす方法であって、変化した(modulated)
興奮性アミノ酸神経伝達を必要とする哺乳類に、薬理学上効果的な量の式(I)
の化合物を投与することを含んでなる方法である。用語「薬理学上効果的な」な
る用語は、興奮性アミノ酸レセプターに影響を及ぼすことが可能な本発明の化合
物の量を表すために使用される。影響を及ぼすことによって、本発明の化合物は
アゴニストとして作用する。本発明の化合物がアゴニストとして作用するときに
は、この化合物と興奮性アミノ酸レセプターとの相互作用は、このレセプターと
その天然リガンド(すなわち、L−グルタミン酸)との相互作用に似ている。
本発明にしたがって投与される化合物の個々の量は、もちろん、投与する化合
物、投与経路、処置される個々の状態、及び同様の考慮を含む、症例を取り巻く
個々の状況によって決定される。本化合物は、経口、直腸、経皮、皮下、静脈内
、筋肉内、又は鼻内経路を含む様々な経路により投与することができる。あるい
はまた、本化合物を連続点滴により投与することができる。典型的な1日の用量
には、約0.001 mg/kg〜約100 mg/kgの本発明化合物が含まれる。1日
の用量は、好ましくは約0.05 mg/kg〜約50 mg/kgであり、より好ましく
は約0.1 mg/kg〜約20 mg/kgである。
種々の生理学的機能が興奮性アミノ酸伝達の過剰なまたは不適当な刺激による
影響の対象であることが証明されている。本発明の式(I)で示される化合物は
、たとえば心臓バイパス手術後および移植後の大脳欠陥、大脳虚血(たとえば発
作および心停止)、脊髄損傷、頭部損傷、周産期低酸素血症、および低血糖性ニ
ューロン損傷のような急性神経学的障害を包含する、この状況に関連する哺乳類
における種々の神経学的障害を処置する性能を持つと考えられている。式(I)
で示される化合物は、たとえばアルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、筋萎縮
性側索硬化症、AIDS誘発痴呆、視力障害および網膜症、認識障害、および特
発性および薬剤誘発パーキンソン病のような種々の慢性神経学的障害を処置する
性能を持つと考えられる。本発明は式(I)で示される化合物の有効量をそれを
必要とする患者に投与することを含むこれらの疾病を処置する方法をも提供する
。
式(I)で示される本発明の化合物は、たとえば筋痙攣、痙攣、片頭痛、尿失
禁、精神病、薬剤の耐性、禁断症状および停止(すなわち阿片、ベンゾジアゼピ
ン、ニコチン、コカイン、またはエタノール)、喫煙の停止、不安症および関連
疾患(たとえば、恐慌発作)、嘔吐、脳水腫、慢性痛、睡眠障害、Tourett症候
群、集中力欠陥障害、および晩発性運動障害、を包含するグルタメート機能障害
に関連する哺乳類におけるその他の神経学的障害の多数を処置する性能も持つと
考えられる。それ故、本発明は式(I)で示される化合物の有効量をそれを必要
とする患者に投与することを含むこれらの疾病を処置する方法をも提供する。
本発明の化合物は、cAMP連動代謝調節型グルタミン酸レセプターのアゴニ
ストである。この化合物はアデニル酸シクラーゼに対するレセプターを介して負
に共役し、サイクリックアデノシン一リン酸の形成を阻害する。したがって、本
発明の式(I)の化合物は、精神分裂病、不安及び関連疾患(例えば恐慌発作)
、うつ病、双極性疾患(bipolar disorders)、及び精神病などの様々な神経学
的障害を処置する能力を有していると考えられる。本発明はまた、これらの疾患
を処置する方法であって、式(I)の化合物の効果的な量をそれを必要とする患
者に投与することを含んでなる方法も提供する。
代謝調節型グルタミン酸レセプターに対する本化合物の親和性は、ラット脳細
胞膜への(1S,3R)−1−アミノシクロペンタン−1,3−ジカルボン酸に
感受性の[3H]グルタメート結合の選択的置換によって証明した。[3H]グル
タメート([3H]Glu)の結合はラット前脳の粗製膜について Scheppと True
が記載したように行った。D.Schoeppと True、Neuroscience Letters、145巻:
100〜104頁(1992年)、Wrightら,Journal of Neurochemistry,63巻:938〜94
5頁(1994年)。
前記の結合アッセイに加えて、式(I)の代表的な化合物をcAMP連動代謝
調節型グルタミン酸レセプターに影響を及ぼす能力についても試験した。これら
の化合物を、Schoepp及びJohnsonに記載されている手順にしたがって、ラット海
馬及びラット大脳皮質におけるフォルスコリン刺激性cAMP形成を減少させる
化合物の能力について試験した。Schoepp及びJohnson,Neurochem.Int.,22:2
77〜283(1983)。試験したこれら化合物は、このcAMP形成を減少させた。クローニングした代謝調節型レセプターのサブタイプの機能分析
組換え代謝調節型グルタミン酸レセプターを使用した適当な機能分析、すなわ
ち、アデニル酸サイクラーゼ活性又はホスファチジルイノシトール加水分解を標
準的な方法を用いて実質上前記のように行った。
(a)アデニル酸サイクラーゼ活性
アデニル酸サイクラーゼ活性を、標準的な手順を使用し、トランスフェクトし
た哺乳類細胞における最初の実験で測定した。例えば、N.Adhamら,前掲;R.L
.Weinshank,Procceedings of the National Academy of Sciences(USA),89
:3630〜3634(1992)を参照のこと。この参考文献は本明細書に引用する。
哺乳類細胞(セルライン AV12−664が特に好ましい)を、クローン化
した代謝調節型グルタミン酸レセプターを含むプラスミドで安全にトランスフェ
クトした。細胞を、5%透析ウシ胎児血清、10mMHEPES緩衝液(pH7.
3)1mMピルビン酸ナトリウム、1mMグルタミン、及び200μg/mLハイグロ
マイシンを含有する Dulbecco の修飾 Eagle 培地(DMEM)中に維持した。
アッセイのために、トリプシンで細胞をストック培養フラスコから解離し、2
4ウェルのプラスティックカルチャーディッシュ(15mmのウェル)中に、同じ
培地を使用して、1ウェルあたり500,000〜700,000の密度で入れ
た。湿潤二酸化炭素インキュベーター中で24時間インキュベートした後、単層
の細胞を緩衝液(0.5mMイソブチルメチルキサンチン及び3mMグルコースを含
む、Dulbecco のリン酸緩衝化生理食塩水)で洗浄した後、同じ緩衝液中、37
℃30分間インキュベートした。次いで、この単層を緩衝液でさらに6回洗浄し
た。
薬物及びフォルスコリンを、又はフォルスコリン単独で緩衝液に溶解し、最終
的に洗浄した後に加えた。37℃で20分間インキュベートした後、8mMEDT
A0.5mLを各ウェルに加えた。次いで、プレートを沸騰水浴中に約4分間浸
けた。次いで上清液をウェルから取り、凍結乾燥した。サイクリックアデノシン
一リン酸測定を、市販で入手可能なラジオイムノアッセイキットを用いて、製造
者の指示に従い、凍結乾燥した試料について行った。薬物を含むウェル中のcA
MPレベルをフォルスコリン対照と比較した。
(b)ホスファチジルイノシトールアッセイ
D.Schoepp,Trends in Pharmaceutical Science,11:508(1990)に従い、
代謝調節型グルタミン酸レセプター活性に関する機能分析として、クローン化し
た、代謝調節型グルタミン酸レセプターを発現するプラスミド有するAV12の
クローン化セルラインにおけるホスファチジルイノシトール加水分解を、グルタ
ミン酸アゴニストに応答して測定した。
24ウェル組織培養ベッセルを、2mMグルタミン及び10%透析ウシ胎児血清
を含む Dulbecco の最小必須培地(D−MEM)(グルタミン酸を欠く)中、1
ウェルあたり約250,000細胞でシードした。37℃で24時間培養した後
、培地を除いて、1ウェルあたりに4マイクロキュリーの[3H]ミオイノシト
ールを含む新しい培地と交換し、この培地をさらに16〜20時間インキュベー
ションした。次いで培地を除き、各ウェルの細胞を10mM塩化リチウム、10mM
ミオイノシトール及び10mMHEPESを含む、血清を含まない培地で洗浄した
(2×1mLの洗浄)。最終的に洗浄した後に、適当な濃度の薬物とビヒクルを
含有させて洗液0.5mLを加えた。
特定のアッセイがアンタゴニストも試験している場合、アゴニストのインキュ
ベーションの前に10分間インキュベーションを行う。細胞を、95%:5%の
O2:CO2中、37℃にて約1時間インキュベーションするか、又はタイムコー
スのために適当にインキュベーションする。反応は、培地を除き、冷却した1:
1のアセトン:メタノール1mLを添加することにより停止し、次いで氷上で最
低20分間インダクション(induction)する。
次に、これらの抽出液を取り、1.5mLの遠心管に入れる。各ウェルを水0
.5mLで洗浄し、この洗液を適当な抽出液に加える。混合し、遠心した後、水
性の上清それぞれをQMA SEP-PAK(登録商標)カラム上のクロマトグラ
フィーにより処理する。このカラムはあらかじめ、水10mL、次いで1M炭酸
水素トリエチルアンモニウム8mL、次いで水10mLをカラムに通すことにより
、湿らせて平衡させる。
水溶性の[3H]イノシトールリン酸を含むアッセイ上清をカラムに通す。次
いで、これを水10mLで洗浄し、0.02M TEAB4mLで洗浄して[3H]
前駆体を除く。[3H]イノシトールリン酸を0.1M TEAB4mLで、シン
チレーションバイアル中に溶出し、シンチレーションカクテルの存在下で計測す
る。各試料中の総タンパクを標準的な方法を用いて測定する。アッセイは、タン
パク1ミリグラムあたりに放出された[3H]イノシトールリン酸の量として測
定する。
クローン化した代謝調節型レセプターの異なるサブタイプを利用する、これら
のタイプのアッセイは、その化合物がある1つのサブタイプのレセプターに、別
のサブタイプに対するよりも大きな親和性で結合するような、選択的な親和性を
有する化合物を測定するのに使用し得る。本発明の幾つかの化合物で、この実験
を行うことにより、本発明の幾つかの化合物がcAMP連動代謝調節型グルタミ
ン酸レセプターに関してアゴニストとして作用し、一方、ホスファチジルイノシ
トール代謝調節型グルタミン酸レセプターに関しては低い活性を示するというこ
とが示された。
式(I)で示される化合物は、通常医薬的組成物の形で投与される。これら化
合物は、経口、経直腸、経皮、皮下、静脈内、筋肉内および鼻内を包含する種々
の経路で投与できる。これらの化合物は注射組成物および経口組成物の両方で有
効である。このような組成物は医薬分野ではよく知られている方法で製造され、
活性化合物を少なくとも1種含有する。
また、本発明は医薬的組成物を包含し、これらには活性成分として式(I)で
示される化合物を医薬的に許容される担体と共に含有する。本発明の組成物を製
造するに当たっては、活性成分を通常は添加剤と混合するか、または添加剤によ
って希釈するか、またはカプセル、分包包装、紙またはその他の容器の形である
ことができる担体中に封入する。この添加剤が希釈剤の役目を果たす時は、それ
は活性成分のために基剤、担体または媒体として作用する固体、半固体または液
体の物質であることができる。こうして、これら組成物は錠剤、丸剤、粉剤、ロ
ゼンジ剤、分包剤、カシェ剤、エリキシール剤、懸濁剤、乳剤、液剤、シロップ
剤、エアロゾル剤(固体としてまたは液体の媒体中で)、例えば10%重までの
活性化合物を含む軟膏剤、軟および硬ゼラチンカプセル剤、坐剤、無菌注射用液
剤および無菌包装粉剤の形を取ることができる。
製剤を製造するには他の成分と混合する前に活性化合物を適当な粒子径にまで
粉砕することが必要なこともある。もしも活性化合物が実質的に不溶性ならば、
通常は200メッシュより小さい粒子径まで粉砕する。もしも活性化合物が実質
的に水溶性であれば、通常は粒子径を製剤中で実質的に均質な分散を与えるよう
に、たとえば約40メッシュに、粉砕することによって調整する。
適当な添加剤の例は乳糖、デキストロース、ショ糖、ソルビトール、マンニト
ール、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギネート、トラガカン
ト、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、
セルロース、水、シロップ、およびメチルセルロースを包含する。これらの製剤
はさらにたとえばタルク、ステアリン酸マグネシウムおよび鉱油のような滑沢剤
、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、たとえばメチルおよびプロピルヒドロキシ安息
香酸のような保存剤、甘味剤および矯味剤を含有できる。本発明の組成物は当分
野において知られている操作法を採用することによって患者への投与後に活性成
分の迅速、持続または遅延した放出を提供するように製剤化できる。
これらの組成物は好ましくは単位用量剤型に製剤化されるが、各用量は約0.
05から約100mgまで、さらに通常には約1.0から約30mgまでの活性
成分を含有する。用語「単位用量剤型」はヒトまたはその他の哺乳類に対する単
位用量のために適当な物理的に区別される単位を示し、各単位は所期の治療効果
を発揮するように計算された予め決められた量の活性物質を適当な医薬的担体と
ともに含む。
この活性化合物は広範囲な用量で有効である。例えば、日用量は通常約0.0
1から約30mg/kg体重の範囲内にある。成人の処置にあっては単回または
多回投与で約0.1から約15mg/kg/日の範囲が殊に好適である。しかし
ながら、実際に投与する化合物の量は処置すべき病状、選択した投与経路、実際
に投与する化合物、個々の患者の年齢、体重および反応、および患者の症状の重
篤度を含む関連する環境に照らして医師が決定するものであるから、それ故に前
記の用量範囲にはいかなる側面においても本発明の範囲を限定する意図はないこ
とを理解すべきである。場合によっては前記範囲の低い限界以下の用量水準が適
切以上でありうるし、一方では他の場合にはいかなる有害な副反応も起こさずに
さらに大用量を採用しうるが、ただし、そのような大用量は一日を通じての投与
のためにまず数回の小用量に分割するものとする。
製剤例1
次の成分を含有する硬ゼラチンカプセル剤を製造する。
成分 量(mg/カプセル)
活性成分 30.0
デンプン 305.0
ステアリン酸マグネシウム 5.0
前記成分を混合し、硬ゼラチンカプセルに340mg量を充填する。
製剤例2
下記成分を使用して錠剤を製造する。
成分 量(mg/錠)
活性成分 25.0
微結晶セルロース 200.0
コロイド二酸化ケイ素 10.0
ステアリン酸 5.0
各成分を混合し、打錠して各240mg重の錠剤とする。
製剤例3
次の成分を含有する乾燥粉末吸入製剤を製造する。
成分 重量%
活性成分 5
乳糖 95
活性化合物を乳糖と混合し、混合物を乾燥粉末吸入器に加える。
製剤例4
次のようにして活性成分30mgを含む錠剤を製造する。
成分 量(mg/錠)
活性成分 30.0mg
デンプン 45.0mg
微結晶セルロース 35.0mg
ポリビニルピロリドン(10%水溶液として) 4.0mg
カルボキシメチルスターチナトリウム 4.5mg
ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
タルク 1.0mg
合計 120mg
活性成分、デンプンおよびセルロースを米国局方20メッシュシーブに通し、
完全に混合する。得られる粉末とポリビニルピロリドンの溶液とを混合し、これ
を次に米国局方16メッシュの篩を通す。得られた顆粒を50〜60℃で乾燥し
、米国局方16メッシュシーブに通す。あらかじめ米国局方30メッシュシーブ
に通しておいたカルボキシメチルデンプンナトリウム、ステアリン酸マグネシウ
ムおよびタルクを顆粒に添加し、混合した後、打錠機で打錠して各120mg重
の錠剤を得る。
製剤例5
次のようにして薬剤各40mgを含むカプセル剤を製造する。
成分 量(mg/カプセル)
活性成分 40.0mg
デンプン 109.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.0mg
合計 150.0mg
活性成分、セルロース、デンプンおよびステアリン酸マグネシウムを混合し、
米局方20メッシュシーブに通し、硬ゼラチンカプセル中に150mg量を充填
する。
製剤例6
次のようにして活性成分各25mgを含む坐剤を製造する。
成分 量
活性成分 25mg
飽和脂肪酸グリセリドを加えて 2000mg
活性成分を米国局方60メッシュシーブに通し、予め必要最小限の熱で溶融し
ておいた飽和脂肪酸グリセライド中に懸濁する。混合物を次に公称2.0g容積
の坐剤用金型に注入し、放冷する。
製剤例7
次のようにして5.0mL用量当り薬剤各50mgを含む懸濁剤を製造する。
成分 量
活性成分 50.0mg
キサンタンガム 4.0mg
カルボキシメチルセルロースナトリウム(11%)
微結晶セルロース(89%) 50.0mg
ショ糖 1.75g
安息香酸ナトリウム 10.0mg
香料および着色料 適量
精製水を加えて 5.0mL
薬剤、ショ糖およびキサンタンガムを混合し、米国局方10メッシュシーブに
通し、次に予め調製しておいた微結晶セルロースとカルボキシメチルセルロース
ナトリウムとの水溶液と混合する。安息香酸ナトリウム、香料および着色料を適
量の水で希釈し、撹拌しつつ添加する。次に充分な量の水を添加して必要な容積
とする。
製剤例8
次のようにして薬剤各15mgを含むカプセル剤を製造する。
成分 量(mg/カプセル)
活性成分 15.0mg
デンプン 407.0mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
合計 425.0mg
活性成分、セルロース、デンプンおよびステアリン酸マグネシウムを混合し、
米局方20メッシュシーブに通し、硬ゼラチンカプセル中に425mg量を充填
する。
製剤例9
次のようにして静脈内用製剤を製造しうる。
成分 量
活性成分 250.0mg
等張食塩水 1000mL
製剤例10
次のようにして局所用製剤を製造しうる。
成分 量
活性成分 1〜10 g
乳化ワックス 30 g
液体パラフィン 20 g
白色軟パラフィンを加えて 100 g
白色軟パラフィンを加熱して融解する。液体パラフィンおよび乳化ワックスを
加えて溶解するまで撹拌する。活性成分を添加し、分散するまで撹拌する。この
混合物を次に冷却して固化する。
製剤例11
次のようにして活性成分を各10mg含有する舌下錠またはバッカル錠を製造
しうる。
成分 錠当り量
活性成分 10.0mg
グリセリン 210.5mg
水 143.0mg
クエン酸ナトリウム 4.5mg
ポリビニルアルコール 26.5mg
ポリビニルピロリドン 15.5mg
合計 410.0mg
グリセリン、水、クエン酸ナトリウム、ポリビニルアルコールおよびポリビニ
ルピロリドンを温度約90℃に維持しながら連続的に撹拌して混合する。ポリマ
ーが溶液になったら、その溶液を約50〜55℃に冷却して薬剤を徐々に混合す
る。均質な混合物を不活性物質でできた型に注入して、厚さ約2〜4mmを持つ
薬剤含有拡散マトリックスを作製する。この拡散マトリックスを次に適当な大き
さの製剤に成形する。
本発明の方法で採用される他種の好適な製剤は経皮送達用具(「パッチ剤」)
を採用する。経皮パッチ剤は制御された量の本発明化合物を連続的または非連続
的に注入するために使用しうる。薬剤送達のための経皮パッチの構築と使用とは
当分野ではよく知られている。たとえば、ここに参考として引用する1991年
6月11日発行の米国特許第5023252号参照。このパッチ剤は薬剤を連続
的に、搏動的に、または必要時に送達するように構築することもある。
しばしば、医薬的組成物を脳に直接的または間接的に導入することが望ましい
かまたは必要になる。直接的な技術は通常血液脳関門をバイパスするための薬剤
送達カテーテルを対象の脳室系に装着することを含む。体内の特定解剖学的領域
への送達用に使用される埋没可能な送達系の一つはここに参考のために引用する
1991年4月30日発行の米国特許第5011472号に記載されている。
間接的技術は一般的に好適であるが、通常は親水性薬剤を脂溶性薬剤またはプ
ロドラッグに変換することによって薬剤が潜在化(latentiation)
するように組成物を製剤化することを含む。潜在化は一般に薬剤上に存在するヒ
ドロキシ、カルボニル、スルフェート、および1級アミン基を閉鎖してその薬剤
をより脂溶性にして、血液脳関門を越えての輸送を受け易くすることによって達
成される。これとは別に、血液脳関門を一過性に開口できる高浸透圧溶液を動脈
内に注入することによって親水性薬剤の送達が強化されることもある。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
A61K 31/41 AED A61K 31/41 AED
C07D 403/04 207 C07D 403/04 207
(81)指定国 OA(BJ,CF,CG,CI,
CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,TD,T
G),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,UG),A
L,AM,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN
,CZ,EE,FI,GE,HU,IS,JP,KE,
KG,KP,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,L
V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ
,PL,RO,RU,SD,SG,SI,SK,TJ,
TM,TT,UA,UG,UZ,VN
(72)発明者 バリ,マシュー・ジョン
アメリカ合衆国46208インディアナ州 イ
ンディアナポリス、ウエスト・エリン・ド
ライブ 3438番
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.式 [式中、R1及びR2は独立に、カルボン酸又は5−テトラゾリルである] で示される化合物又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒和物。 2.R1がカルボン酸である請求の範囲第1項の化合物又はその薬学上許容し得 る塩若しくは溶媒和物。 3.R2がカルボン酸である請求の範囲第2項の化合物又はその薬学上許容し得 る塩若しくは溶媒和物。 4.(2R,4R)4−アミノピロリジン−2,4−ジカルボン酸、(2S,4 S)4−アミノピロリジン−2,4−ジカルボン酸、又は(2R,4S)4−ア ミノピロリジン−2,4−ジカルボン酸である請求の範囲第3項の化合物又はそ の薬学上許容し得る塩若しくは溶媒和物。 5.(2R,4R)4−アミノピロリジン−2,4−ジカルボン酸である請求の 範囲第4項の化合物又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒和物。 6.R1が5−テトラゾリルである請求の範囲第1項の化合物又はその薬学上許 容し得る塩若しくは溶媒和物。 7.R2が5−テトラゾリルである請求の範囲第6項の化合物又はその薬学上許 容し得る塩若しくは溶媒和物。 8.(2R,4R)4−アミノ−2,4−ジ(テトラゾール−5−イル)ピロリ ジン、(2S,4S)4−アミノ−2,4−ジ(テトラゾール−5−イル)ピロ リジン、又は(2R,4S)4−アミノ−2,4−ジ(テトラゾール−5−イル )ピロリジンである請求の範囲第7項の化合物又はその薬学上許容し得る塩若し く は溶媒和物。 9.(2R,4R)4−アミノ−2,4−ジ(テトラゾール−5−イル)ピロリ ジンである請求の範囲第8項の化合物又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒 和物。 10.哺乳類における神経学的障害を処置する方法であって、薬学上効果的な量 の、式 [式中、R1及びR2は独立に、カルボン酸又は5−テトラゾリルである] で示される化合物又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒和物を、その投与を 必要とする哺乳類に投与することを含んでなる方法。 11.前記神経学的障害が、cAMP連動代謝調節型グルタミン酸レセプターに よって媒介されるものである請求の範囲第10項に記載の方法。 12.前記神経学的障害が、mGluR2レセプターによって媒介されるものであ る請求の範囲第11項に記載の方法。 13.R1がカルボン酸である化合物又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒 和物を利用する請求の範囲第10項に記載の方法。 14.R2がカルボン酸である化合物又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒 和物を利用する請求の範囲第13項に記載の方法。 15.(2R,4R)4−アミノピロリジン−2,4−ジカルボン酸、(2S, 4S)4−アミノピロリジン−2,4−ジカルボン酸、又は(2R,4S)4− アミノピロリジン−2,4−ジカルボン酸である化合物又はその薬学上許容し得 る塩若しくは溶媒和物を利用する請求の範囲第14項に記載の方法。 16.(2R,4R)4−アミノピロリジン−2,4−ジカルボン酸又はその薬 学上許容し得る塩若しくは溶媒和物を利用する請求の範囲第15項に記載の方法 。 17.(2S,4S)4−アミノピロリジン−2,4−ジカルボン酸又はその薬 学上許容し得る塩若しくは溶媒和物を利用する請求の範囲第15項に記載の方法 。 18.R1が5−テトラゾリルである化合物又はその薬学上許容し得る塩若しく は溶媒和物を利用する請求の範囲第10項に記載の方法。 19.R2が5−テトラゾリルである化合物又はその薬学上許容し得る塩若しく は溶媒和物を利用する請求の範囲第18項に記載の方法。 20.(2R,4R)4−アミノ−2,4−ジ(テトラゾール−5−イル)ピロ リジン、(2S,4S)4−アミノ−2,4−ジ(テトラゾール−5−イル)ピ ロリジン、又は(2R,4S)4−アミノ−2,4−ジ(テトラゾール−5−イ ル)ピロリジンである化合物又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒和物を利 用する請求の範囲第19項に記載の方法。 21.(2R,4R)4−アミノ−2,4−ジ(テトラゾール−5−イル)ピロ リジン又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒和物を利用する請求の範囲第2 0項に記載の方法。 22.前記神経学的障害が、心臓バイパス手術後および移植後の大脳欠陥、大脳 虚血(たとえば発作および心停止)、脊髄損傷、頭部損傷、アルツハイマー病、 ハンチントン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症、AIDS誘発痴呆、周産期低酸素血 症、低血糖性ニューロン損傷、視力障害および網膜症、認識障害、特発性および 薬剤誘発パーキンソン病、筋痙攣、片頭痛、尿失禁、薬剤の耐性、禁断症状およ び停止(すなわち阿片、ベンゾジアゼピン、ニコチン、コカイン、またはエタノ ール)、喫煙の停止、嘔吐、脳水腫、慢性痛、睡眠障害、痙攣、Tourett症候群 、集中力欠陥障害、および晩発性運動障害である請求の範囲第10項に記載の方 法。 23.前記神経学的障害が、大脳虚血、脊髄損傷、頭部損傷、アルツハイマー病 、パーキンソン病、睡眠障害、薬剤の耐性、禁断症状および停止、喫煙の停止、 認識障害、低血糖性ニューロン損傷、痙攣、視力障害および網膜症、ハンチント ン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症、AIDS誘発痴呆、周産期低酸素血症、慢性痛 、片頭痛、尿失禁、筋痙攣、嘔吐、脳水腫、Tourett症候群、集中力欠陥障害、 および晩発性運動障害である請求の範囲第22項に記載の方法。 24.前記神経学的障害が、大脳虚血、脊髄損傷、頭部損傷、アルツハイマー病 、パーキンソン病、睡眠障害、薬剤の耐性、禁断症状および停止、喫煙の停止、 認識障害、低血糖性ニューロン損傷、痙攣、視力障害および網膜症、ハンチント ン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症、AIDS誘発痴呆、周産期低酸素血症である請 求の範囲第23項に記載の方法。 25.前記神経学的障害が、大脳虚血、脊髄損傷、頭部損傷、アルツハイマー病 、パーキンソン病、睡眠障害、薬剤の耐性、禁断症状および停止、喫煙の停止、 及び認識障害である請求の範囲第24項に記載の方法。 26.前記精神障害が、精神分裂病、不安及び関連疾患(例えば、恐慌発作)、 うつ病、双極性疾患、精神病、及び強迫性疾患である請求の範囲第25項に記載 の方法。 27.前記精神障害が、不安及び関連疾患(例えば、恐慌発作)、又はうつ病で ある請求の範囲第26項に記載の方法。 28.効果的な量の、式 [式中、R1及びR2は独立に、カルボン酸又は5−テトラゾリルである] で示される化合物又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒和物を含んでなる医 薬製剤であって、その製剤のための1又はそれ以上の薬学上許容し得る担体、希 釈剤又は添加剤と組み合わせて含んでなる医薬製剤。 29.R1がカルボン酸である化合物又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒 和物を利用する請求の範囲第28項に記載の医薬製剤。 30.R2がカルボン酸である化合物又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒 和物を利用する請求の範囲第29項に記載の医薬製剤。 31.(2R,4R)4−アミノピロリジン−2,4−ジカルボン酸、(2S, 4S)4−アミノピロリジン−2,4−ジカルボン酸、又は(2R,4S)4− アミノピロリジン−2,4−ジカルボン酸である化合物又はその薬学上許容し得 る塩若しくは溶媒和物を利用する請求の範囲第30項に記載の医薬製剤。 32.(2R,4R)4−アミノピロリジン−2,4−ジカルボン酸又はその薬 学上許容し得る塩若しくは溶媒和物を利用する請求の範囲第31項に記載の医薬 製剤。 33.R1が5−テトラゾリルである化合物又はその薬学上許容し得る塩若しく は溶媒和物を利用する請求の範囲第28項に記載の医薬製剤。 34.R2が5−テトラゾリルである化合物又はその薬学上許容し得る塩若しく は溶媒和物を利用する請求の範囲第33項に記載の医薬製剤。 35.(2R,4R)4−アミノ−2,4−ジ(テトラゾール−5−イル)ピロ リジン、(2S,4S)4−アミノ−2,4−ジ(テトラゾール−5−イル)ピ ロリジン、又は(2R,4S)4−アミノ−2,4−ジ(テトラゾール−5−イ ル)ピロリジンである化合物又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒和物を利 用する請求の範囲第34項に記載の医薬製剤。 36.(2R,4R)4−アミノ−2,4−ジ(テトラゾール−5−イル)ピロ リジン又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒和物を利用する請求の範囲第3 5項に記載の医薬製剤。 37.グルタメートの過剰に関連する神経学的障害の処置において使用するため の、請求の範囲第1〜9項のいずれかに記載の化合物又はその薬学上許容し得る 塩若しくは溶媒和物。 38.前記神経学的障害がmGluR2レセプターによって媒介されるものである 請求の範囲第37項に記載の化合物。
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