JPH10507976A - ジョイントディスクの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 締結具(32)間の牽引力を伝達するための、環状のループ型パケット(10)を有する可撓性ディスクである。ループ型パケット(10)および締結具(32)を、リングを形成するように連結し、その後ゴム系弾性材料で包む。ループ型パケット(10)の製造において、射出コーティングによる被覆(20，22)が個々に、あるいは組で行われ、この被覆がリングの外形を規定かつ安定化させる。弾性材料は、リングがゴム系弾性材料に完全に包まれる前に、部分的にのみ加硫される。

Description

【発明の詳細な説明】 ジョイントディスクの製造方法 本発明は、請求項１の前文に記載の方法に関するものである。 可撓性ディスク用のループ型パケットは、通常、糸または帯材の巻き付けによ り形成され、次いで液状ゴムを浸透させる。このゴムは、硬化させるが加硫は行 わない。その後ループ状パケットを金型内部に配置して締結手段、特にスリーブ またはリベットを取り付け、さらに、これらを共にゴム系弾性材料で包み、この ゴム系弾性材料を加硫する。例えば締結手段（ドイツ特許明細書第 4304274号参 照）と係合することが可能となるようなワッシャーによる、ゴム系弾性材料の金 型への充填に先立ち、ループ型パケットによって占められる軸線方向の空間を限 定することは、通常行われていることである。しかしながら、このことは、ルー プ型パケットの長さの大部分、特にほぼ直線状の部分にわたる、大まかな形状と 位置を規定することを可能とするのみである。製造方法の違いにより、被覆壁の 厚さは、ループ型パケットの断面積に従う範囲とすることが必要となる。加えて 、可撓性ディスクの機能的パラメータ（例えば、特性および寿命）の、これと対 応する変化をももたらすこととなる。 こうした可撓性ディスクの製造は公知（国際公開92/14597号）である。すなわ ち、締結手段として働くスリーブと、必要に応じて他の硬質部品を組み合わせて 、可塑性材料の射出装置によって骨組みを形成し、その後射出した天然ゴムで包 み、続いてこれを加硫する。それによって、ループ型パケットの通常の巻き付け および挿入が省略され、これがプラスチックの骨組みに取って代わられる。しか しながら、ループ型パケット無しで済ますことのできない多くの適用分野がある 。この方法は、特に自動車のハンドルのリンク機構のみならず動力伝達における 可撓性ディスクに適用される。 したがって、本発明は、最初に述べた一般的な形式の方法を発展させ、ループ 型パケットを包み、最終的に加硫するゴム系弾性材料の、壁の厚さを減少させる ことを可能とするとの目的を基礎とする。 本発明によれば、この目的は、請求項１に述べた特徴により解決される。 ループ型パケットには、最初に、熱可塑性または弾性材料を、金型中で個々に または組として射出コーティングを行う。ここで、金型は、製造上の許容誤差を 考慮した、パケットの外形に対する相補形状をなす。金型の適切な形状により、 局所的に異なる材料を扱うことができ、かつ／またはループ型パケットの一部の みに射出コーティングを行うことができる。いずれの場合も、完全なリングを形 成する射出コーティングにより、一つのループ型パケット、またはループ型パケ ットの組は、正確な形状および大きさを有する部品となり、この部品は、ループ 型パケットの糸の直径に従う、規定された壁の厚さを有する。このことは、材料 の浪費のみならず、特性および寿命のばらつきを低減させる。 本発明の有利なさらなる展開は、従属請求項より明らかになるであろう。 本発明の実施形態を、図面を参照して以下により詳細に説明するが、各図面は 斜視図である。 図１ 単一のループ型パケット 図２ 図１と同様のループ型パケットの断面部 図３ 連結した二つのループ型パケット 図４ 三個の、等しく射出コーティングを行ったループ型パケットであり、そ の内二つを重ねている。 図１に示すループ型パケット10は、糸12を細長の楕円状に巻いたものからなり 、二つの半円形の端部14を具え、これら端部は直線状の中央部16によって互いに 接続している。二つの中央部16は、横方向のブリッジ18によって互いに接続して いる。 ループ型パケット10は、金型（図示せず）に配置され、部分的に射出コーティ ングがなされる。それによってループ型パケットの二つの半円形端部14には被覆 20が、また直線状の中央部16には被覆22が設けられ、同時にブリッジ18が形成さ れる。被覆20の例からもわかるように、射出コーティングのプロセスでは、ルー プ型パケット10を配置した金型内部の突起による窪み24が残る。さらに、射出コ ーティングを行ったループ型パケット10には、被覆22の例からもわかるように突 起26を具え、突起26は、被覆材の滞留部として、また、金型中で続いて被覆材に 加硫を生じさせるために、射出コーティングを行ったループ型パケットを後に位 置決めするための用をなす。 図２からもわかるように、ブリッジ18は横補強材28を具えることができ、横補 強材28は糸、ワイヤまたは帯材から製造され、図示のように、交差状に適切に配 置される。 直線状の中央部16の一箇所で、同型のループ型パケット10をブリッジ18により 互いに接続可能であるのと同様な方法で、図４に示すように、二つのほぼ同型の 重なったループ型パケット10の直線状の中央部16を、ウェブ30によって互いに接 続することができ、これは、これら二つのループ型パケットに、共に射出コーテ ィングを行うことにより形成される。ウェブ30により、横補強材28と同様な補強 を具えることも可能となる。 個々に、または対に、あるいはそれ以上の組を重ね合わせるようにして射出コ ーティングを行ったループ型パケット10は、図３および４に示すように締結手段 32によって連結され、軸フランジに対する、完成したジョイントディスクの後の 取り付け部としての用をなす。図３のスリーブ、または図４のリベットを締結手 段として設けることが可能である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヒンゲール アントン ドイツ連邦共和国 84577 テュスリング メルンバッハヴェーク 22 (72)発明者 ニンデル ヴォルフガング ドイツ連邦共和国 84453 ミュールドル フ ハマーフスヴェーク 34

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．締結手段(32)間の牽引力を伝達するための、環状のループ型パケット(10)を 有する可撓性ディスクの製造方法であって、ループ型パケット(10)および締結手 段(32)をリング状に連結し、その後、これをゴム系弾性材料で包み込む方法にお いて、 少なくとも個々のループ型パケット(10)の、少なくとも一定の箇所に、射出 コーティングにより弾性材料の被覆(20，22)を行い、前記リングが前記ゴム系弾 性材料に完全に包まれる前に、前記弾性材料が多くとも部分的に加硫されると共 に、前記被覆が少なくとも前記パケットの外形を規定かつ安定化させることを特 徴とする可撓性ディスクの製造方法。 ２．請求項１記載の方法において、ループ型パケット(10)のほぼ半円形の端部(1 4)にそれぞれ射出コーティングによる被覆(20)を行うことを特徴とする可撓性デ ィスクの製造方法。 ３．請求項１または２記載の方法において、ループ型パケット(10)のほぼ直線状 の中央部(16)に射出コーティングによる被覆(22)を行い、それによって少なくと も一つのブリッジ(18)によって互いに接続されることを特徴とする可撓性ディス クの製造方法。 ４．請求項３記載の方法において、ループ型パケット(10)のほぼ直線状の中央部 (16)が、射出コーティングに先立ち、横補強材(28)によって互いに接続されるこ とを特徴とする可撓性ディスクの製造方法。 ５．請求項１〜４のいずれか１項記載の方法において、重なり合う少なくとも二 つのほぼ同型のループ型パケット(10)に、共に射出コーティングを行い、それに よって少なくとも一つのウェブ(30)によってほぼ直線状の中央部(16)で互いに接 続することを特徴とするジョイントディスクの製造方法。 ６．請求項１〜５のいずれか１項記載の方法において、ゴム系弾性材料で包む際 、および／または空洞を避けるための材料の滞留部としてループ型パケット(10) の位置決めのために、材料の滞留部(26)を被覆(20，22)に形成することを特徴と する可撓性ディスクの製造方法。