JPH10504872A - リニアコンプレッサの冷媒供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 冷媒（オイル）（３１）をシリンダ（３２）とピストン（４４）間に実質的に供給することによりピストンの往復動作をさらに滑らかにすることができ、かつ弁板に予め定められた量の冷媒を供給することにより冷却ガスが漏れるのを阻止するようにすることができるリニアコンプレッサの冷媒オイル供給装置であって、フランジの一側に取り付けられたステータで（４１）あってこのステータ（４１）の周りに磁場を形成するステータ（４１）と、水平方向に往復動する水平方向動作ユニット（４２）であってステータ（４１）内部に配置された磁石（４３）と、この磁石（４３）と一体的に形成されてシリンダ（３２）内を水平方向に往復動するピストン（４４）とを含む水平方向動作ユニット（４２）と、ピストン（４４）の吸引力と協働してシリンダ（３２）の外周面に予め定められた量の冷媒オイルを案内すると共にシリンダ（３２）内で発生する熱を冷却するための冷媒オイルポケット（３３）と、冷媒オイルポケット（３３）内の冷媒オイル（３１）をシリンダ（３２）とピストン（４４）間に導入するためにシリンダ内に形成された複数の冷媒オイル吸引／放出孔（４５）と、冷媒オイルポケット（３３）内の予め定められた量の冷媒オイルを放出させるための冷媒オイル放出孔（４５）と、冷媒オイル放出孔（４５）を介し放出された冷媒オイルを導入すると共に冷却ガスが漏れるのを阻止するための弁板（４７）とを具備した冷媒供給装置。

Description

【発明の詳細な説明】 リニアコンプレッサの冷媒供給装置 技術分野 本発明はリニアコンプレッサの冷媒供給装置に関する。特に本発明は、冷媒オ イルをシリンダとピストン間に実質的に供給することによりピストンの往復動作 をさらに滑らかにすることができ、かつ弁板に予め定められた量の冷媒オイルを 供給することにより冷却ガスが漏れるのを阻止するようにすることができる改良 型のリニアコンプレッサの冷媒供給装置に関する。 背景技術 図１から図３は従来型のリニアコンプレッサを示しており、このリニアコンプ レッサはリニアコンプレッサのハウジング１内に配置された予め定められた形状 のシリンダ２と、シリンダ２の外側に配置されたステータ３であってこのステー タ３周りに磁場を形成するステータ３とを含む。 シリンダ２の一側には、ステータ３と協働して水平方向に往復動する水平方向 作動ユニット４が配置される。 水平方向作動ユニット４は、ステータ３により形成される交番的な磁力と協働 してステータ３内を水平方向に往復動する磁石５と、磁石５と一体的に形成され てシリンダ２と共に往復動するピストン６と、ピストン６および磁石５に取り付 けられて予め定められた弾性力を発生するピストンバネ７と、ハウジング１の予 め定められた位置に取り付けられてピストンバネ７に弾性エネルギを供給する取 り付けバネ８とを含む。 ハウジング１の下部は予め定められた量の冷媒９により満たされている。 シリンダ２の水平方向作動ユニット４と反対側には吸引ガスケット１１と、吸 引弁座１２と、弁座１３と、放出弁座１４と、放出ガスケット１５とを含む弁板 １０であって、冷却ガスをシリンダ２内に吸引し或いはシリンダ２から放出する ための弁板１０が設けられる。 弁板１０の予め定められた位置には吸引部マフラ１６および放出部マフラ１７ が設けられる。吸引部マフラ１６および放出部マフラ１７の上部には上述の要素 をシリンダ２に固定するためのヘッドカバー１８が配置される。 吸引弁座１２とシリンダ２間に冷媒ガスが漏れるのを阻止するための吸引ガス ケット１１が配置される。吸引ガスケット１１の中央部には冷却ガスを吸引／放 出するための第１の吸引／放出孔１９が形成される。 吸引弁座１２の中央部には冷媒ガスの吸引力または放出力により開放される吸 引開口部２０が形成され、この吸引開口部２０の一側には第１の放出孔２１が形 成される。 放出弁座１４の中央部には冷却ガスを吸引するための第１の吸引孔２２が形成 される。また、この第１の吸引孔の一側には冷媒ガスの吸引力または放出力によ り開放／閉鎖される放出開放／閉鎖部２３が形成される。 弁座１３は吸引弁座１２と放出弁座１４間に配置される。弁座２４の中央部に は冷却ガスが吸引するための第２の吸引孔２４が形成される。また、第２の吸引 孔２４の一側には冷却ガスを放出するための第２の放出孔２５が形成される。 放出ガスケット１５は放出弁座１４とヘッドカバー１８間に配置 されて冷媒ガスが漏れるのを阻止するようにしている。放出ガスケット１５の中 央部には、冷却ガスを吸引／放出するための第２の吸引／放出孔２６が形成され る。 吸引マフラ１６の予め定められた位置にはピストン６の吸引力と協働して冷媒 オイル９を吸引マフラ１６内に吸引するためのキャパリア（ｃａｐａｌｌｉａｒ ）管２７が配置される。 次に、添付図面を参照して従来型のリニアコンプレッサの作動を説明する。 まず、ステータ３に電流が供給されるとステータ３周りに磁場が形成される。 このように形成された磁場は磁石５により形成される磁場と交番的に協働し、そ の結果水平方向作動ユニット４のピストン６が水平方向に移動せしめられる。 次いで、ピストン６の吸引力と協働して吸引マフラ１６内に吸引された冷却ガ スは順次、放出ガスケット１５の第２の吸引孔２４、放出弁座１４の第１の吸引 孔６０、第２の吸引孔２４を通過し、次いで弁座１３の吸引開放／閉鎖部２４を 押し、吸引ガスケット１１の第１の吸引／放出孔１９を介してシリンダ２内に導 入される。このとき、ピストン６の吸引力は放出弁座１４の放出開放／閉鎖部２ ３を押して弁座１３の第２の放出孔２５を閉鎖する。 この間、ピストン６の吸引力と協働して冷却ガスと共に吸引マフラ１６内に導 入された冷媒オイル９は弁板１０を介してシリンダ２内に導入されるとシリンダ ２内において潤滑剤として作用する。 次いで、冷却ガスおよび冷媒オイル９がピストン６の往復動作により圧縮され るとシリンダ２内の冷却ガスは吸引ガスケット１１の第１の吸引／放出孔１９、 吸引弁座１２の第１の放出孔２１、弁座１３の第２の放出孔２５を通過し、次い で放出弁座１４の放出開放／閉鎖部２３を押し、次いで放出ガスケット１５の第 ２の吸引／放 出孔２６を介して放出マフラ１７まで移動せしめられる。 この間、ピストン６の放出力と協働して冷却ガスと共に放出された冷媒オイル は冷媒ガスと同一の軌道に沿って移動せしめられる。 しかしながら、シリンダ２内に導入された冷媒オイル９はシリンダ２とピスト ン６間に冷媒オイル９が実質的に供給されていない状態で放出されるのでシステ ム内における潤滑作用が低下せしめられ、シリンダ２内で発生する熱を実質的に 冷却することができない。 さらに、多量の冷媒オイル９が放出されるのでシリンダ２内で圧縮された冷却 ガスの放出力が弱められる。 さらに、弁板１０内に吸引され或いは弁板１０から放出される冷却ガスの圧力 が漏れる恐れがある。 発明の開示 したがって、本発明の目的は従来型のリニアコンプレッサの冷媒供給装置にお ける問題点を克服する改良型のリニアコンプレッサの冷媒供給装置を提供するこ とにある。 本発明の別の目的はシリンダとピストン間に冷媒（オイル）を実質的に供給す ることによりピストンの往復動作をさらに滑らかにすることができ、かつ弁板に 予め定められた量の冷媒を供給することにより冷却ガスが漏れるのを阻止するよ うにすることができるリニアコンプレッサの冷媒供給装置を提供することにある 。 上述の目的を達成するために、リニアコンプレッサの冷媒供給装置であって、 フランジの一側に取り付けられたステータであってこのステータの周りに磁場を 形成するステータと、水平方向に往復動する水平方向動作ユニットであってステ ータ内部に配置された磁石と、この磁石と一体的に形成されてシリンダ内を水平 方向に往復動するピストンとを含む水平方向動作ユニットと、ピストンの吸引力 と協働してシリンダの外周面に予め定められた量の冷媒オイルを案内すると共に シリンダ内で発生する熱を冷却するための冷媒オイルポケットと、冷媒オイルポ ケット内の冷媒オイルをシリンダとピストン間に導入するためにシリンダ内に形 成された複数の冷媒オイル吸引／放出孔と、冷媒オイルポケット内の予め定めら れた量の冷媒オイルを放出させるための冷媒オイル放出孔と、冷媒オイル放出孔 を介し放出された冷媒オイルを導入すると共に冷却ガスが漏れるのを阻止するた めの弁板とを具備した冷媒供給装置が提供される。 図面の簡単な説明 本発明は、以下の詳細な記載および添付図面からさらに完全に理解されるであ ろう。なお、以下の記載および添付図面は単なる例示のためのものであり、した がって本発明を限定するものでない。添付図面において、 図１は従来型のリニアコンプレッサの断面図である。 図２は従来型のリニアコンプレッサの冷媒オイル供給装置の部分破断断面図で ある。 図３は従来型のリニアコンプレッサの弁板の分解斜視図である。 図４は本発明の第１実施態様によるリニアコンプレッサの冷媒オイル供給装置 の部分破断断面図である。 図５は図４の弁板の分解斜視図である。 図６は本発明の第２実施態様によるリニアコンプレッサの冷媒オイル供給装置 の弁板の分解斜視図である。 図７は本発明の第３実施態様によるリニアコンプレッサの冷媒オイル供給装置 の弁板の分解斜視図である。 図８は本発明の第４実施態様によるリニアコンプレッサの冷媒オイル供給装置 の弁板の分解斜視図である。 発明の実施の形態 図４から図８までは本発明によるリニアコンプレッサの冷媒オイル供給装置を 示している。この冷媒オイル供給装置は下部が冷媒オイル３１により満たされて いるハウジング３０と、ハウジング３０内の予め定められた位置に配置されたシ リンダ３２とを含む。 シリンダ３２の外周部に予め定められた量の冷媒オイル３１を受容するための 冷媒オイルポケット３３が形成される。 冷媒オイルポケット３３はその一端がシリンダ３２に係合しかつシリンダ３２ の外周面から予め定められた距離だけ離間しているコアライナ３４と、このコア ライナ３４の他端とシリンダ３２の外周面間に挿入されて冷媒オイルが漏れるの を阻止するＯリング３５とを含む。 冷媒オイルポケット３３の予め定められた部分には冷媒オイル３１を冷媒オイ ルポケット３３に供給するためのキャパリア管３６が配置される。 コアライナ３４の上部には、複数の鋼板からなりかつフランジ３８と係合する 内部積層体３７が配置される。コア３９およびコイル４０からなりかつフランジ ３８と係合するステータ４１は内部積層体３７の上部に配置される。 シリンダ３２の一側には水平方向作動ユニット４２が配置される。ステータ４ １と内部積層体３７間に磁石４３が配置され、この磁石４３は磁石４３の交番的 作用と協働して水平方向に移動せしめられる。磁石４３の一端には磁石４３と一 体のピストン４４が配置され、このピストン４４は磁石４３の水平方向移動と協 働してシリンダ３２内を往復動する。 冷媒オイルポケット３３を満たす冷媒オイル３１をシリンダ３２とピストン４ ４間に導入しかつここから放出するために、シリンダ ３２に複数の吸引／放出孔４５が形成される。 シリンダ３２の水平方向作動ユニット４２と反対側には冷媒オイル放出孔４６ が形成され、この冷媒オイル放出孔４６を介して冷媒オイル３１が放出されるよ うになっている。 シリンダ３２の水平方向作動ユニット４２と反対側には弁板４７が取り付けら れており、冷却ガスおよび予め定められた量の冷媒オイル３１はこの弁板４７を 通過するようになっている。また、弁板４７は吸引ガスケット４８，６８，８５ ，１０６と、吸引弁座４９，７１，９０，１０６と、弁座５０，７５，９４，１ １３と、放出弁座５１，８０，９８，１１７と、放出ガスケット５２，８３，１ ０３，１２２とを含む。 図５から図８に示される弁板の要素は互いに係合せしめられる。 まず、図４および図５に示される本発明の第１の実施態様について、吸引ガス ケット４８は吸引ガスケット４８の中央部に形成された第１の吸引／放出孔５３ を含み、冷却ガスがこの第１の吸引／放出孔５３を通過するようになっている。 第１の吸引／放出孔５３の上部には第１の導入孔５４が形成され、シリンダ３２ の冷媒オイル放出孔４６から放出された冷媒オイルがこの第１の導入口５４を介 して導入されるようになっている。第１の吸引／放出孔５３の下部には冷媒オイ ル３１を放出するための第１の放出孔５５が形成される。第１の吸引／放出孔５ ３周りには、第１の導入孔５４を介し導入された冷媒オイル３１を第１の放出孔 ５５まで案内するための半円形状の第１の案内孔５６が形成される。 吸引弁座４９は吸引弁座４９の中央部に形成されて冷媒ガスの吸引力または放 出圧により開放／閉鎖される第１の吸引開放／閉鎖部５７を含む。吸引ガスケッ ト４８の第１の導入孔５４から間隙を隔てた位置に第１の放出孔５８が形成され る。吸引ガスケットの第１ の放出孔５５と連通する予め定められた位置に第１の通過孔５９が形成され、こ の第１の通過孔５９を冷媒オイル３１が通過するようになっている。 弁座５０は弁座５０の中央部に形成された第１の吸引孔６０を含み、冷却ガス がこの第１の吸引孔６０通過するようになっている。第１の通過孔５９と連通す る予め定められた位置に第２の通過孔６１が形成され、この第２の通過孔６１を 冷媒オイル３１が通過するようになっている。第２の通過孔６１と第１の吸引孔 ６０間には冷媒オイル３１を案内するための第１の案内溝６２が形成される。吸 引弁座４９の第１の放出孔５８と連通する予め定められた位置に第２の放出孔６ ３が形成される。 放出弁座５１の中央部に第２の吸引孔６４が形成される。弁座の第２の放出孔 ６３と連通する予め定められた位置に、冷媒ガスの吸引力または放出力により開 放／閉鎖される第１の放出開放／閉鎖部６５が形成される。 放出ガスケット５２は放出ガスケット５２の中央部に形成された第２の吸引／ 放出孔６６を含み、冷却ガスがこの第２の吸引／放出孔６６を通過するようにな っている。 次に、図６に示される本発明の第２実施態様を説明する。 まず、図示されるように、シリンダの水平方向作動ユニット４２と反対側には 、冷媒オイル放出孔４６を介し放出された冷媒オイル３１を案内するための半円 状の第２の案内溝６７が形成される。 吸引ガスケット６８は吸引ガスケット６８の中央部に形成された第５の吸引／ 放出孔６９を含み、この第５の吸引／放出孔６９を冷却ガスが通過するようにな っている。シリンダ３２の第２の案内溝６７の端部と連通する予め定められた位 置に第２の案内孔７０が形成される。 吸引弁座７１は吸引弁座７１の中央部に形成されて冷媒ガスの吸引力または放 出力により開放／閉鎖される第２の吸引開放／閉鎖部７２を含む。第２の吸引開 放／閉鎖部７２の一側に第５の放出孔７３が形成され、吸引ガスケット６８の第 ２の案内孔７０と連通する予め定められた位置に、冷媒オイル３１を案内するた めの第３の通過孔７４が形成される。 弁座７５は弁座７５の中央部に形成された第５の吸引孔７６を含み、この第５ の吸引孔７６を冷却ガスが通過するようになっている。吸引弁座７１の第５の放 出孔７３と連通する予め定められた位置に第６の放出孔７７が形成される。吸引 弁座７１の第３の通過孔７４と連通する予め定められた位置に第４の通過孔７８ が形成される。第５の吸引孔７６と第４の通過孔７８間に冷媒オイル３１を案内 するための第３の案内溝７９が形成される。 放出弁座８０は放出弁座８０の中央部に形成された第６の吸引孔８１を含む。 弁座７５の第６の放出孔７７と連通する予め定められた位置に、冷媒ガスの吸引 力または放出力でもって開放／閉鎖される第２の放出開放／閉鎖部８２が形成さ れる。 放出ガスケット８３は放出ガスケット８３の中央部に形成された第６の吸引／ 放出孔８４を含み、冷却ガスはこの第６の吸引／放出孔８４を介して吸引／放出 されるようになっている。 次に、図７は本発明の第３の実施態様を示しており、本実施態様はその中央部 に形成された第７の吸引／放出孔８６を含み、この第７の吸引／放出孔８６を冷 却ガスが通過するようになっている。第７の吸引／放出孔８６の上部には第２の 導入孔８７が形成され、この第２の導入孔８７を介してシリンダ３２の冷媒オイ ル放出孔４６から放出された冷媒オイル３１が導入されるようになっている。第 ７の吸引／放出孔８６の下部には第２の放出孔８８が形成され、こ の第２の放出孔８８を介して冷媒オイル３１が放出されるようになっている。第 ７の吸引／放出孔８６周りには、第２の導入孔８７を介し導入された冷却ガスを 第２の放出孔８８まで案内するための半円形状の第３の案内孔８９が形成される 。 吸引弁座９０は吸引弁座９０の中央部に形成されて冷媒ガスの吸引力または放 出力により開放／閉鎖される第３の吸引開放／閉鎖部９１を含む。第３の吸引開 放／閉鎖部９１の一側には第７の放出孔９２が形成され、この第７の放出孔９２ を介して冷却ガスが放出されるようになっている。吸引ガスケット８５の第２の 放出孔８８と連通する予め定められた位置に第５の通過孔９３が形成され第５の 通過孔９３を冷媒オイル３１が通過するようになっている。 弁座９４は弁座９４の中央部に形成された第７の吸引孔９５を含み、この第７ の吸引孔９５を介して冷却ガスが吸引されるようになっている。吸引弁座９０の 第７の放出孔９２と連通する予め定められた位置に第８の放出孔９６が形成され 、吸引弁座９０の第５の通過孔９３と連通する予め定められた位置に第６の通過 孔９７が形成される。 放出弁座９８は放出弁座９８の中央部に形成された第８の吸引孔９９を含み、 この第８の吸引孔９９を介して冷却ガスが吸引されるようになっている。弁座９ ４の第６の通過孔９７と連通する予め定められた位置に第７の通過孔１００が形 成される。第８の吸引孔９９と第７の通過孔１００間には冷媒オイル３１を案内 するための第１の冷媒オイル案内孔１０１が形成される。弁座９４の第８の放出 孔９６と連通する予め定められた位置に、冷媒ガスの吸引力または放出力でもっ て開放／閉鎖される第３の放出開放／閉鎖部１０２が形成される。 放出ガスケット１０３は放出ガスケット１０３の中央部に形成さ れた第８の吸引／放出孔１０４を含み、この第８の吸引／放出孔１０４を介して 冷却ガスが吸引／放出されるようになっている。 次に、図８は本発明の第４の実施態様を示しており、本実施態様はシリンダ３ ２の水平方向作動ユニット４２と反対側に形成されて冷媒オイル放出孔４６から 放出された冷媒オイル３１をシステムの底部まで案内する半円状の第４の案内溝 １０５を含む。 吸引ガスケット１０６は中央部に形成された第９の吸引／放出孔１０７を含み 、この第９の吸引／放出孔１０７を介して冷却ガスが吸引／放出されるようにな っている。シリンダ３２の第４の案内溝１０５の端部と連通する予め定められた 位置に、冷媒オイル３１を案内するための第８の案内孔１０８が形成される。 吸引弁座１０９は吸引弁座１０９の中央部に形成されて冷却ガスの吸引力また は放出力により開放／閉鎖される第４の吸引開放／閉鎖部１１０を含む。第４の 吸引開放／閉鎖部１１０の一側には第９の放出孔１１１が形成され、この第９の 放出孔１１１を介して冷却ガスが放出されるようになっている。吸引ガスケット １０６の第４の案内孔１０８と連通する予め定められた位置に第８の通過孔１１ ２が形成される。 弁座１１３は弁座１１３の中央部に形成された第９の吸引孔１１４を含み、こ の第９の吸引孔１１４を介して冷却ガスが吸引されるようになっている。吸引弁 座１０９の第９の放出孔１１１と連通する予め定められた位置に第１０の放出孔 １１５が形成され、吸引弁座１０９の第８の通過孔１１２と連通する予め定めら れた位置に第９の通過孔１１６が形成される。 放出弁座１１７は放出弁座１１７の中央部に形成された第１０の吸引孔１１８ を含み、この吸引孔１１８を介して冷却ガスが吸引されるようになっている。弁 座１１３の第９の通過孔１１６と連通す る予め定められた位置に第１０の通過孔１１９が形成される。第１０の吸引孔１ １８と第１０の通過孔１１９間に、冷媒オイル３１を案内するための第２の案内 孔１２０が形成される。弁座１１３の第１０の放出孔１１５と連通する予め定め られた位置に第４の放出開放／閉鎖部１２１が形成される。 放出ガスケット１２２は放出ガスケット１２２の中央部に形成された第１０の 吸引／放出孔１２３を含み、この第１０の吸引／放出孔１２３を介して冷却ガス が吸引／放出されるようになっている。 次に、本発明によるリニアコンプレッサの冷媒オイル供給装置の作用および効 果を添付図面を参照して説明する。 まず、ステータ４１に電流が供給されるとステータ４１周りに磁場が形成され る。このとき、ステータ４１の交番的作用と協働して磁石４３が水平方向に移動 せしめられ、その結果シリンダ３２内でピストン４４が水平方向に往復動する。 このとき、ハウジング３０の底部を満たす冷媒オイル３１がピストン４４によ り発生せしめられる吸引力でもってキャパリア管３６を介し冷媒オイルポケット ３３内に吸引され、冷媒オイルポケット３３に案内された冷媒オイル３１はシリ ンダ３２内に形成された冷媒オイル吸引／放出孔４５を介してシリンダ３２とピ ストン４４間の摩擦部分に導入される。 次いで、ピストン４４により発生せしめられた放出力がシリンダ３２内の冷媒 オイル３１を、冷媒オイル吸引／放出孔４５を介し冷媒オイルポケット３３まで 押すよう作用する。次いで、冷媒オイルポケット３３まで移動せしめられた冷媒 オイル３１はハウジング３０の底部まで戻される。このとき、冷媒オイルポケッ ト３３内の冷媒オイル３１のうち予め定められた量の冷媒オイル３１が冷媒オイ ル放出孔４６を介して弁板４７内に移動せしめられる。 この間、ピストン４４により発生せしめられた吸引力および放出力により、冷 却ガスおよび冷媒オイル３１が予め定められた形状の弁板内に流通せしめられる 。次に、この流れを詳細に説明する。 まず、図５の実施態様を説明する。 冷却ガスはシリンダ３２内に発生せしめられた吸引力により放出ガスケット５ ２の第２の吸引／放出孔６６内に導入される。このように導入された冷却ガスは 放出弁座５１の第２の吸引孔６４を通過する。このとき、放出弁座５１の第１の 放出開放／閉鎖部６５は冷却ガスの吸引力と協働して弁座５０の第２の放出孔６ ３を閉鎖する。 次いで、冷却ガスは弁座５０の第１の吸引孔６０を通過し、次いで吸引弁座４ ９の第１の吸引開放／閉鎖部５７を開放して吸引ガスケット４８の第１の吸引／ 放出孔５３を介しシリンダ３２内に導入される。 このようにして導入された冷却ガスはシリンダ３２内において圧縮され、次い で放出される。ここで、シリンダ３２内に予め定められた放出力が発生せしめら れる。このように発生せしめられた放出力によって冷媒オイル３１が冷媒オイル を介し放出される。 シリンダ３２から放出された冷却ガスは吸引ガスケット４８の第１の吸引／放 出孔５３を通過し、第１の吸引開放／閉鎖部５７を押して弁座５０の第１の吸引 孔６０を閉鎖する。このとき、冷却ガスは吸引弁座４９の第１の放出孔５８を介 して放出され、次いで弁座５０の第２の放出孔６３を通過し、放出弁座５１の第 １の放出開放／閉鎖部６５を押し、次いで放出ガスケット５２の第２の吸引／放 出孔６６を介して放出される。 この間、冷媒オイルポケット３３内の冷媒オイル３１はシリンダ３２内で発生 せしめられた放出力により放出される。次いで、シリ ンダ３２の冷媒オイル放出孔４６から放出された冷媒オイル３１は吸引ガスケッ ト４８の第１の導入孔５４内に導入され、次いで第１の案内孔５６に沿いつつ第 １の放出孔５５を介して放出される。さらに、冷媒オイル３１は吸引弁座４９の 第１の通過孔５９を介して弁座５０の第２の通過孔６１内に導入され、次いで放 出弁座５１に沿いつつ第１の吸引孔６０を通過し、放出ガスケット５２の第２の 吸引／放出孔６６まで移動せしめられる。このとき、弁板４７を通過したわずか な量の冷媒オイル３１が対応する要素の摩擦表面まで移動して対応する要素間の すべての間隙をシールする。 次に、図６は本発明の別の実施態様を示している。 冷却ガスは吸引力によって放出ガスケット８３の第６の吸引／放出孔８４、放 出弁座８０の第６の吸引孔８１、弁座７５の第５の吸引孔７６、吸引弁座７１の 第２の吸引開放／閉鎖部７２、吸引ガスケット６８の第５の吸引／放出孔６９を 介してシリンダ３２内に移動する。 次いで、シリンダ３２内で圧縮された冷却ガスは吸引ガスケット６８の第５の 吸引／放出孔６９、吸引弁座７１の第５の放出孔７３、弁座７５の第６の放出孔 ７７、放出ガスケット８３の第２の放出開放／閉鎖部８２を介して放出ガスケッ ト８３の第６の吸引／放出孔８４まで放出される。 この間、冷媒オイル放出孔４６から放出された冷媒オイル３１はシリンダ３２ の第２の案内溝６７、吸引ガスケット６８の第２の案内孔７０、吸引弁座７１の 第３の通過孔７４、弁座７５の第４の通過孔７８、弁座７５の第３の案内溝７９ 、弁座７５の第５の吸引孔７６、放出弁座８０の第６の吸引孔８１を介して第６ の吸引／放出孔８４まで放出される。 弁板を通過したわずかな量の冷媒オイル３１は要素の摩擦部分ま で移動してこれら要素間のすべての間隙をシールするよう作用する。 次に、図７に示す本発明の別の実施態様を説明する。 まず、冷却ガスは放出ガスケット１０３の第８の吸引／放出孔１０４、放出弁 座９８の第８の吸引孔９９、弁座９４の第７の吸引孔９５、吸引弁座９０の第３ の吸引開放／閉鎖部９１、吸引ガスケット８５の第７の吸引／放出孔８６を介し てシリンダ３２内に導入される。 次いで、シリンダ３２内の冷却ガスは圧縮され、次いで吸引ガスケット８５の 第７の吸引／放出孔８６、吸引弁座９０の第７の放出孔９２、弁座９４の第８の 放出孔９６、放出弁座９８の第３の放出開放／閉鎖部１０２を介して放出される 。 この間、冷媒オイル放出孔４６から放出された冷媒オイル３１は吸引ガスケッ ト８５の第２の導入孔８７、第３の案内孔８９、第２の放出孔８８、吸引弁座９ ０の第５の通過孔９３、弁座９４の第６の通過溝９７、放出弁座９８の第７の通 過孔１００、放出弁座９８の第１の案内孔１０１、放出弁座９８の第８の吸引孔 ９９、放出ガスケット１０３の第８の吸引／放出孔１０４を介して放出される。 ここで、わずかな量の冷媒は要素間の摩擦表面まで移動してこれら要素間のすべ ての間隙をシールするよう作用する。 次に、図８は本発明の別の実施態様を示している。 図示されるように、冷却ガスは放出ガスケット１２２の第１０の吸引／放出孔 １２３、放出弁座１１７の第１０の吸引孔１１８、弁座１１３の第９の吸引孔１ １４、吸引弁座１０９の第４の吸引開放／閉鎖部１１０、吸引ガスケット１０６ の第９の吸引／放出孔１０７を介してシリンダ３２内に導入される。 シリンダ３２内で圧縮された冷却ガスは吸引ガスケット１０６の 第９の吸引／放出孔１０７、吸引弁座１０７の第９の放出孔１１１、弁座１１３ の第１０の放出孔１１５、放出弁座１１７の第４の放出開放／閉鎖部１２１、放 出ガスケット１２２の第１０の吸引／放出孔１２３を介して放出される。 この間、冷媒オイル放出孔４６から放出された冷媒オイル３１はシリンダ３２ の第４の案内溝１０５、吸引ガスケット１０６の第４の案内孔１０８、吸引弁座 １０９の第８の通過孔１１２、弁座１１３の第９の通過孔１１６、放出弁座１１ ７の第１０の通過孔１１９、放出弁座１１７の第２の案内孔１２０、放出ガスケ ット１２２の第１０の吸引／放出孔１２３を介して放出される。ここで、わずか な量の冷媒オイル３１が対応する要素間の摩擦部分に供給されてこれら要素間の すべての間隙をシールするよう作用する。 上述したように、本発明はシリンダの外周面に向けて冷媒オイルを案内するこ とにより冷却性能を向上するようにしたものである。 さらに、冷媒オイルをシリンダとピストン間の摩擦部分に供給することにより 潤滑性能を高め、それによってコンプレッサの所望の効率を達成することができ る。 さらに、予め定められた量の冷媒オイルを弁板に供給して冷却ガスが漏れるの を阻止するようにすることによりコンプレッサの効率を高めることができる。 以上、本発明の好ましい実施態様を例示してきたが、当業者には請求の範囲に 記載されている本発明の範囲および精神を逸脱することなくさまざまな変更、付 加、および置換が可能であろう。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＢＲ，ＣＮ，ＪＰ，Ｕ Ｓ 【要約の続き】 数の冷媒オイル吸引／放出孔（４５）と、冷媒オイルポ ケット（３３）内の予め定められた量の冷媒オイルを放 出させるための冷媒オイル放出孔（４５）と、冷媒オイ ル放出孔（４５）を介し放出された冷媒オイルを導入す ると共に冷却ガスが漏れるのを阻止するための弁板（４ ７）とを具備した冷媒供給装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．リニアコンプレッサの冷媒供給装置であって、フランジの一側に取り付け られたステータであって該ステータの周りに磁場を形成するステータと、水平方 向に往復動する水平方向動作ユニットであってステータ内部に配置された磁石と 、該磁石と一体的に形成されてシリンダ内を水平方向に往復動するピストンとを 含む水平方向動作ユニットと、ピストンの吸引力と協働してシリンダの外周面に 予め定められた量の冷媒オイルを案内すると共にシリンダ内で発生する熱を冷却 するための冷媒オイルポケットと、冷媒オイルポケット内の冷媒オイルをシリン ダとピストン間に導入するためにシリンダ内に形成された複数の冷媒オイル吸引 ／放出孔と、冷媒オイルポケット内の予め定められた量の冷媒オイルを放出させ るための冷媒オイル放出孔と、冷媒オイル放出孔を介し放出された冷媒オイルを 導入すると共に冷却ガスが漏れるのを阻止するための弁板とを具備した冷媒供給 装置。 ２．予め定められた位置に冷媒オイルを供給するために上記冷媒オイルポケッ トにキャパリア管を接続した請求項１に記載の冷媒供給装置。 ３．上記冷媒オイルポケットがコアライナとシール部材とを具備し、該コアラ イナをシリンダの外周面から間隙を隔てて配置し、それによりこれらコアライナ とシリンダの外周面間に予め定められた空間を形成して該空間内に予め定められ た量の冷媒オイルを受容するようにし、該コアライナの一側をシリンダの予め定 められた位置に接続し、シール部材をコアライナの他端とシリンダの外周面間に 配置してコアライナとシリンダの外周面間に形成される空間内を満たす冷媒オイ ルが漏れるのを阻止するようにした請求項１に記載の 冷媒供給装置。 ４．上記弁板が、吸引ガスケットであって該吸引ガスケットの上部に形成され て冷媒オイル放出孔と連通する導入孔と、導入部と連通する半円形状の冷媒オイ ル案内孔と、吸引ガスケットの底部に形成されて冷媒オイルを冷媒オイル案内孔 に沿って放出させるための放出孔とを有する吸引ガスケットと、該吸引ガスケッ トの放出孔と連通する冷媒オイル通過孔を有する吸引弁座と、該吸引弁座の冷媒 オイル通過孔と連通する予め定められた位置に形成された冷媒オイル通過孔と、 該冷媒オイル通過孔を通過する冷媒オイルの一部を吸引孔まで案内するための冷 媒オイル案内溝とを有する弁座とを具備した請求項１に記載の冷媒供給装置。 ５．上記弁板が、冷媒オイル放出孔と連通して冷媒オイルをハウジングの底部 まで案内するための半円形状の冷媒オイル案内溝を有するシリンダと、該シリン ダの冷媒オイル案内溝の端部と連通して冷媒オイルを案内するための冷媒オイル 案内孔を有する吸引ガスケットと、冷媒オイルを案内すると共にシリンダの冷媒 オイル案内溝の端部と連通する冷媒オイル通過孔を有する吸引弁座と、該吸引弁 座の冷媒オイル通過孔と連通する予め定められた位置に形成された冷媒オイル通 過孔と、冷媒オイル通過孔を通過する冷媒オイルの一部を吸引孔まで案内するた めの冷媒オイル案内溝とを有する弁座とを具備した請求項１に記載の冷媒供給装 置。 ６．上記弁板が、吸引ガスケットであって該吸引ガスケットの上部に形成され て冷媒オイル放出孔と連通する導入孔と、該導入孔と連通する半円形状の冷媒オ イル案内孔と、吸引ガスケットの底部に形成されて冷媒オイル案内孔に沿い案内 された冷媒オイルを放出するための放出孔とを有する吸引ガスケットと、該吸引 ガスケットの放出部と連通する冷媒オイル通過孔を有する吸引弁座と、該吸引弁 座の冷媒オイル通過孔と連通する予め定められた位置に形成された冷媒オイル通 過孔を有する弁座と、該弁座の冷媒オイル通過孔と連通する予め定められた位置 に形成された冷媒オイル通過孔と、該冷媒オイル通過孔の上部に形成された吸引 孔と、該吸引孔および冷媒オイル通過孔と連通する案内孔とを有する放出弁座と を具備した請求項１に記載の冷媒供給装置。 ７．上記弁板が、冷媒オイル放出孔と連通して冷媒オイルをハウジングの底部 まで案内するための半円形状の冷媒オイル案内溝を有するシリンダと、該シリン ダの冷媒オイル案内溝の端部と連通して冷媒オイルを案内するための冷媒オイル 案内孔を有する吸引ガスケットと、該吸引ガスケットの冷媒オイル案内孔と連通 して冷媒オイルを通過させるための冷媒オイル通過孔を有する吸引弁座と、該吸 引弁座の冷媒オイル通過孔と連通する予め定められた位置に形成された冷媒オイ ル通過孔を有する弁座と、該弁座の冷媒オイル通過孔と連通する予め定められた 位置に形成された冷媒オイル通過孔と、該冷媒オイル通過孔の上部に形成された 吸引孔と、該吸引孔および冷媒オイル通過孔と連通する案内孔とを有する放出弁 座とを具備した請求項１に記載の冷媒供給装置。