JPH1050477A - El素子とその製造方法 - Google Patents

El素子とその製造方法

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JPH1050477A
JPH1050477A JP8216767A JP21676796A JPH1050477A JP H1050477 A JPH1050477 A JP H1050477A JP 8216767 A JP8216767 A JP 8216767A JP 21676796 A JP21676796 A JP 21676796A JP H1050477 A JPH1050477 A JP H1050477A
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JP
Japan
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electrodes
substrate
light emitting
emitting layer
transporting material
Prior art date
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Pending
Application number
JP8216767A
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English (en)
Inventor
Morimitsu Wakabayashi
守光 若林
Shigeru Fukumoto
滋 福本
Tetsuya Tanpo
哲也 丹保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokuriku Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokuriku Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、製造過程の熱によるEL発光
層の劣化がなく、しかも寿命も長く、発光効率も良す
る。 【解決手段】 ガラス等の絶縁基板10上に互いに対向
するようにITO等の複数対の電極12を形成し、この
複数対の各電極12間にホール輸送材料18及び電子輸
送材料16のEL発光層を各々形成する。電極12は、
各々櫛歯状に形成され互いに対向して平行に形成されて
おり、この電極12の互いに対向する一方の側に薄膜で
ある反射膜14が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、平面光源やディ
スプレイに用いられるEL素子とその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば有機EL(エレクトロルミ
ネッセンス)素子は図4に示すように、ガラス基板1に
ストライプ状の透光性のITO膜の陽極2を形成し、そ
の表面にトリフェニルアミン誘導体(TPD)等のホー
ル輸送材料3を設け、その上にアルミキレート錯体(A
lq3)等の電子輸送材料4を設けて、有機EL発光層
5を形成している。さらに陽極2と直交するように、A
l,Li,Ag,Mg,In等でストライプ状の陰極6
が形成されている。この有機EL素子は、互いに直交し
たストライプ状の陽極2と陰極6の交点で、所定の電圧
が印加された際に発光を生じるものである。そして、こ
の有機EL素子の製造に際しては、ストライプ状の陽極
2をガラス基板1上でエッチングにより形成し、陰極6
はマスク蒸着により形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の場
合、有機EL発光層5を形成後に陰極6を設けなければ
ならないが、有機EL発光層5は熱に弱く、陰極6の形
成に際しては、できるだけ融点の低い陰極6の材料を用
いなければならなかった。さらに、基板の温度上昇を抑
えることも必要であり、作業が面倒なものであった。し
かも、これらの対策を行なっても、EL発光層5の熱に
よる劣化は避けられないという問題があった。
【0004】この発明は、上記従来の技術に鑑みてなさ
れたもので、簡単な構成で、製造過程の熱によるEL発
光層の劣化がなく、しかも寿命も長く、発光効率も良い
EL素子とその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、ガラス等の
絶縁基板上に互いに対向するようにITO等の複数対の
電極を形成し、この複数対の各電極間にホール輸送材料
及び電子輸送材料のEL発光層を各々形成したEL素子
である。上記電極は、各々櫛歯状に形成され互いに対向
して平行に形成されており、この電極の互いに対向する
一方の側に仕事関数の低いLi,Mg等の薄膜が設けら
れている。さらに、上記電極間のEL発光層の積層面で
ある界面が上記基板と垂直な方向に形成され、この積層
面と平行な方向に発光するものである。さらに、上記E
L発光層の表面に、透明な気密性の保護層が形成され、
その外側に反射膜を形成したものである。
【0006】またこの発明は、ガラス等の絶縁基板上に
ITO等による複数対の電極を互いに対向させて形成
し、その電極間にホール輸送材料及び電子輸送材料から
なるEL発光層を設けるEL素子の製造方法である。上
記EL発光層の形成は、上記電極間に上記絶縁基板に対
して斜め方向からホール輸送材料を蒸着し、上記電子輸
送材料も上記絶縁基板の同じ側から上記絶縁基板に対し
て斜めに蒸着するものである。さらに、上記電極間にE
L発光層を形成する際に、上記基板に対して斜めに一方
の側から複数の材料を蒸着し、他の1層を上記基板の同
じ側であって上記電極をはさんで互いに反対側から、上
記基板に対して斜めに蒸着するEL素子の製造方法であ
る。
【0007】この発明のEL素子は、一対の電極間のE
L発光層の、ホール輸送材料及び電子輸送材料の積層面
が上記基板と垂直な方向に形成され、この積層面と平行
な方向に発光するようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を基にして説明する。図1、図2はこの発明の
EL素子の一実施形態を示すもので、この実施形態のE
L素子は、有機薄膜EL素子であり、図示するように、
ガラス、透明樹脂、石英等の絶縁基板10の表面に、I
TO等の透明な導電層である電極12が、図2に示すよ
うに、櫛歯状に互いに1μm程度の間隔を開けて対向し
て複数対形成されている。電極12の基板10に対して
垂直な側面の一方には、Liを0.1%程度含有するL
i−Al合金による薄い導電層14が形成されている。
この導電層14は電極12の透明性を損なわない程度の
薄い半透明の反射膜であり、抵抗率も数kΩ/□以上の
ものである。
【0009】電極12の導電層14とは反対側の側面に
は、ホール輸送材料18として、トリフェニルアミン誘
導体(TPD)、ヒドラゾン誘導体、アリールアミン誘
導体等が、基板10に対して斜め方向の蒸着により形成
されている。さらに、ホール輸送材料18の基板10に
対して垂直方向の成分を有する側面には、電子輸送材料
16として、アルミキレート錯体(Alq3)、ジスチ
リルビフェニル誘導体(DPVBi)、オキサジアゾー
ル誘導体、ビスチリルアントラセン誘導体、ベンゾオキ
サゾールチオフェン誘導体、ペリレン類、チアゾール類
等が、基板10に対して斜め方向の蒸着により形成され
ている。電子輸送材料16とホール輸送材料18とは、
電極12間で互いに接合し、基板10に対して垂直方向
に界面を有している。上記電子輸送材料16とホール輸
送材料18との比は、10:90乃至90:10の範囲
で適宜変更可能である。そして、電極12及びEL発光
層である電子輸送材料16とホール輸送材料18は、ポ
リパラキシレン等の透明な保護層20により気密状態で
覆われている。さらに、保護層20の外側には、反射膜
22が形成されている。
【0010】この実施形態の有機薄膜EL素子の製造方
法は、先ず基板10上に一面にITO等による電極材料
を蒸着やフラッシュ蒸着、スパッタリングその他の真空
中の薄膜形成技術により形成する。次に、この電極材料
をエッチングし、図2に示すように、櫛歯状に複数対の
電極12を形成する。エッチング方法は、ドライエッチ
ング等により、電極12の側面が基板10に対して垂直
となるようにする。次に、導電層14を基板10の電極
12側から斜め方向に蒸着等の上記真空薄膜形成技術で
設ける。これにより、図1に示すように、導電層14は
電極12の一方の側面及び上面のみに形成され、他方の
側面には付着しない。次に、ホール輸送材料18を、導
電層14とは反対側の電極12の側面に、蒸着等の上記
真空薄膜形成技術で設ける。この時も、基板10に対し
て斜めに蒸着するもので、図1に示すように、電極12
の導電層14とは反対側の側面及び上面のみに形成さ
れ、他方の側面には付着しない。さらに、ホール輸送材
料18と同様の方向から、基板10に対して斜めに、電
子輸送材料16を蒸着等の上記真空薄膜形成技術により
形成し、電子輸送材料16を導電層14とホール輸送材
料18に接合させる。これにより、EL発光層である電
子輸送材料16とホール輸送材料18が、電極12間で
互いに接合面を有して形成される。この後、真空中また
は不活性ガス中で、別の室に移し、ポリパラキシレン等
の保護層20を形成する。そしてその外側に、Al蒸着
等により反射膜22を形成する。
【0011】ここで蒸着条件は、真空度が6×10-6
orrで、例えば、EL材料の場合50Å/secの蒸
着速度で成膜する。蒸着源は、20秒以内に400℃ま
で上昇させた。さらに、フラッシュ蒸着法は、予め所定
の比率で混合した有機EL材料を、300〜600℃好
ましくは、400〜500℃に加熱した蒸着源に落下さ
せ、有機EL発光層を一気に蒸発させるものである。ま
た、その有機EL材料を容器中に収容し、急速にその容
器を加熱し、一気に蒸着させるものでも良い。
【0012】この実施形態のEL素子の駆動方法は、互
いに隣接する電極12を端からA,B,C,D,E・・
とすると、図2の端子21,22に、交流電圧をかけ
て、A,C,E・・と、B,D,F・・とが各々交互に
高低を繰り返すようにして駆動する。これにより、B,
D,F・・を高電位、A,C,E・・が低電位とする
と、A,B間、C,D間、E,F間・・で発光し、A,
C,E・・が高電位、B,D,F・・が低電位とする
と、B,C間、D,E間・・で発光する。これにより、
直流電圧を印加する場合に生じる分極を押えることがで
き、発光効率を上げることができ、発光面積も広くする
ことができる。
【0013】この実施形態のEL素子は、電極12を櫛
歯状に形成して、その電極間に、EL発光層を形成した
ので、発光層を形成後に、電極を形成する高低がなく、
高温によるEL材料の劣化がない。しかも、電子輸送材
料16とホール輸送材料18と接合面に平行な面方向へ
の発光が多く、発光効率も良い。さらに、交流により駆
動することにより、使用による分極が生じず、しかも電
流印加も少ないので、EL素子の寿命が長いものであ
る。
【0014】なお、この発明のEL素子は、上記実施形
態に限られず、電極構造も、図3に示すように、櫛歯状
に対向する電極を縦横に複数対形成してマトリクスを形
成しても良く、容易に大面積の基板上に電極を形成する
ことができるものである。また、基板10はセラミック
基板等の不透明基板を用いて、発光面を保護層20がと
しても良く、基板の選択幅を広くすることができる。
【0015】さらに、電極12は、Alを用いても良
く、Al−Li合金を使用することにより、上記導電層
14を省略することができる。また、ITO膜は抵抗率
が高く、電極距離が長い場合は、導電率の高い金属を電
極に用いる。さらにEL発光層は、良導体ではなく、電
極間距離を広くすることができないが、Alq3やTP
D等に、電荷移動度を向上させる材料をドーピングして
電流値を上げることができる。
【0016】また、EL発光層が3層以上の場合、例え
ば、MTDATA/TPD/Beq2などの構成を取る
場合、MTDATA/TPDを一方の側から蒸着し、残
りの1層を他の方向から蒸着するれば良い。これは3層
以上の場合も同様である。さらに、この発明のEL材料
も適宜選択可能なものであり、発光色も任意に選択可能
である。
【0017】導電層14、電子輸送材料16、ホール輸
送材料18の形成順序は、上記以外に、ホール輸送材料
18を先に形成し、その後電子輸送材料16を形成し、
その後、反対方向から導電層14を形成しても良い。ま
た反射膜22は透明な基板10の裏面に形成しても良い
ものであり、光を出す面の反対側に設ければ良い。
【0018】
【発明の効果】この発明のEL素子は、発光方向が発光
層の積層面方向に設定され、発光効率が良いものであ
る。さらに、櫛歯状に電極を形成することにより、広範
囲の発光面積を取ることができ、素子の寿命も長いもに
することができる。また、電極に反射膜を形成すること
により、さらに発光効率を上げることができる。
【0019】またこの発明のEL素子の製造方法は、E
L発光層を形成後に電極を形成する工程がなく、EL発
光層の熱による劣化がなく、寿命も長いものである。さ
らに、櫛歯状の電極を交互に発光させることにより、寿
命を延ばすことができ、発光面積も広くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態のEL素子の断面図であ
る。
【図2】この発明の一実施形態のEL素子の電極の概略
図である。
【図3】この発明の他の実施形態のEL素子の電極の概
略図である。
【図4】従来のEL素子の断面図である。
【符号の説明】
10 基板 12 電極 14 導電層 16 電子輸送材料 18 ホール輸送材料 20 保護層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上に互いに対向するように複数
    対の電極を形成し、この複数対の各電極間にホール輸送
    材料及び電子輸送材料のEL発光層を各々形成したEL
    素子。
  2. 【請求項2】 上記EL発光層は、上記電極間のEL発
    光層の積層面が上記基板と垂直な方向に形成され、この
    積層面と平行な方向に発光する請求項1記載のEL素
    子。
  3. 【請求項3】 上記EL発光層の表面に、透明な気密性
    の保護層を形成した請求項1または2記載のEL素子。
  4. 【請求項4】 上記EL発光層の表面の透明な保護層の
    外側に反射膜を形成した請求項1,2または3記載のE
    L素子。
  5. 【請求項5】 絶縁基板上に複数対の電極を互いに対向
    させて形成し、その電極間にホール輸送材料及び電子輸
    送材料を、上記基板に対して斜め方向に蒸着させるEL
    素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記電極間にEL発光層を形成する際
    に、上記基板に対して斜めに一方の側から複数の材料を
    蒸着し、他の1層を上記基板の同じ側であって上記電極
    をはさんで互いに反対側から、上記基板に対して斜めに
    蒸着する請求項5記載のEL素子の製造方法。
JP8216767A 1996-07-29 1996-07-29 El素子とその製造方法 Pending JPH1050477A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002117985A (ja) * 2000-08-03 2002-04-19 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置
JP2012221671A (ja) * 2011-04-07 2012-11-12 Hitachi Ltd 有機発光素子,有機発光素子を用いた光源装置およびそれらの製造方法
US9966422B2 (en) 2015-12-15 2018-05-08 Japan Display Inc. Organic electro-luminescent display device having pixel including fin structure
WO2021090450A1 (ja) * 2019-11-07 2021-05-14 シャープ株式会社 発光素子及び表示装置並びに発光素子の製造方法

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