JP2002343579A - 有機el素子および画像表示装置 - Google Patents

有機el素子および画像表示装置

Info

Publication number
JP2002343579A
JP2002343579A JP2001141285A JP2001141285A JP2002343579A JP 2002343579 A JP2002343579 A JP 2002343579A JP 2001141285 A JP2001141285 A JP 2001141285A JP 2001141285 A JP2001141285 A JP 2001141285A JP 2002343579 A JP2002343579 A JP 2002343579A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic
thin film
film
image display
display device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001141285A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsunori Ueda
充紀 植田
Satoshi Tomioka
聡 冨岡
Toshitaka Kawashima
利孝 河嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001141285A priority Critical patent/JP2002343579A/ja
Publication of JP2002343579A publication Critical patent/JP2002343579A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/805Electrodes
    • H10K59/8052Cathodes
    • H10K59/80522Cathodes combined with auxiliary electrodes
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/805Electrodes
    • H10K59/8051Anodes

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高発光率で長寿命の有機EL素子を提供す
る。 【構成】 正孔注入用の陽極18は、カーボン薄膜、例
えば不純物として窒素が添加されたダイヤモンドライク
カーボン(Diamond Like Carbon :DLC)薄膜により
形成されている。DLC薄膜は、スパッタリング法、バ
キュームアーク法などの物理的蒸着手法を用いて形成さ
れるが、ここでのDLC薄膜にはX線回折などに用いら
れるグラファイト構造(SP2 結合を持つ結晶構造)だ
けからなる薄膜は含まない。主に、SP3 結合とSP2
結合の混在したアモルファス状の薄膜である。陽極18
として窒素が添加されたDLCを用いることにより正孔
の注入効率が向上する。一方、陰極13は透明電極層、
例えば酸化インジウム錫(Indium Tin Oxide:ITO)
層からなる。有機発光層16からの発光は、陰極13側
の補助電極12に設けられた開口部12Aから取り出さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機発光層を備え
た有機EL(Electroluminescence )素子およびこれを
用いて画像を表示する画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、表示装置(ディスプレイ)として
は、据え置き型のブラウン管すなわちCRT(Cathode
Ray Tube)装置や、携帯用や薄型化の要求を満たすため
のフラットパネルディスプレイがある。ブラウン管は輝
度が高く、色再現性が良いために現在多用されている
が、占有容量が大きい、重い、消費電力が大きい、等の
問題点が指摘されている。一方、フラットパネルディス
プレイは、軽量であり、ブラウン管よりも発光効率に優
れており、コンピュータやテレビジョンの画面表示用と
して期待されている。現在、フラットパネルディスプレ
イでは、アクティブマトリクス駆動方式の液晶ディスプ
レイ(Liquid Crystal Display:LCD)が商品化され
ている。このLCDは、自ら発光せずに外部よりの光
(バックライト)を受けて表示するタイプのディスプレ
イであり、視野角が狭く、自発発光型ではないために周
囲が暗い環境下ではバックライトの消費電力が大きい、
今後実用化が期待されている高精細度の高速のビデオ信
号に対して十分な応答性能を備えていない等の問題点が
指摘されている。
【0003】このような種々の問題点を解決する可能性
のある発光素子として、近年、有機発光材料に電流を流
すことで発光する有機EL素子が注目されている。EL
素子は、一般に、発光層として使用される発光材料によ
り、有機EL素子と無機EL素子に分類される。有機E
L素子では、陰極および陽極から電子と正孔が有機発光
層に注入され、それらが有機発光層中で再結合する際の
エネルギーによって発光中心が励起される。そして、有
機発光層を挟む電極の一方を透明にすることで、面上の
発光を得ることができる。このように有機EL素子は、
代表的なフラットパネルディスプレイの表示素子である
液晶素子に比べて、自然発光性があり、応答性が高く、
視野角依存性がない、等の特徴を有している。また、有
機EL素子は無機ELに比べて駆動電圧が低く、また現
時点で赤、青、緑の三色の発光を得ることができてい
る。これらの利点より、有機EL素子の研究開発は、近
年きわめて盛んに行われている。
【0004】ところで、有機EL素子の性能上の主な制
限として、1)有機発光材料の発光効率、2)有機材料
と接触する電極との間における正孔や電子の注入効率等
が挙げられる。中でも、2)の接触電極にはいくつかの
条件が望まれる。例えば、陰極側の電子注入電極の場合
は、注入する電子が電極上で存在しているエネルギー
レベルと有機分子軌道のエネルギーレベルが近いこと、
発光した光が電極に吸収されることによる電極での消
光を防ぐために電極材料は発光した光に対してなるべく
透明もしくは高い反射率を持つこと(複素屈折率で表し
た場合は、実軸もしくは虚軸に近いほど良いというこ
と)、有機EL材料は水分やその他のガスによって容
易に変質してしまうので、有機EL材料を有効に封止す
るために、化学的に不活性で高密度で均一な薄膜を容易
に形成できる材料であること、電極での電圧降下とジ
ュール熱の発生をさけるために電気伝導度はできるだけ
高いこと等が望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在までのところ、こ
のような要件を満たす理想的な注入電極は得られておら
ず、陽極としては一般に酸化インジウム錫(Indium Tin
Oxide:ITO)が選択されている。それは、ITOは
光学的に可視光に対して透明でかつ電気伝導性が高く、
ガラス表面に、一般に広く知られているスパッタリング
法もしくは真空蒸着法によって安定して成膜することが
可能であり、また容易に入手できるからである。一方、
ITOはn型縮退半導体であり、伝導に寄与するキャリ
アが主に電子であるために正孔の注入効率は高くないと
いう問題がある。発光効率を向上させるためには、陽極
の材料としては、ITOよりも正孔の注入効率が高いp
型伝導材料が望ましい。
【0006】このように陽極としてITOを用いること
には問題があるものの、有機EL素子では電極の一方を
透明にする必要があり、ITOより優れた透明電極が存
在しないことから、ITOを陽極材料として用いている
のが現状である。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、高発光率かつ長寿命であり、また、
製造工程が簡略化されて、容易に形成できる有機EL素
子およびこれを用いた画像表示装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による有機EL素
子は、一対の接触電極のうち、陽極として機能する接触
電極を、3価もしくは5価の不純物が添加されたカーボ
ン薄膜、例えばダイヤモンドライクカーボン薄膜により
構成したものである。ダイヤモンドライクカーボン薄膜
は例えばスパッタリング法もしくはカソーディックアー
ク法を用いて成膜されたものである。
【0009】本発明による画像表示装置は、本発明の有
機EL素子を複数備えたものである。
【0010】本発明による有機EL素子および画像表示
装置では、陽極に3価もしくは5価の不純物が添加され
たカーボン薄膜、例えばダイヤモンドライクカーボン薄
膜により構成することにより、陽極側で正孔の注入効率
が向上し、またガスバリア性も向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0012】図1は本発明の一実施の形態に係る有機E
L素子10の断面構造を表すものである。この有機EL
素子10は、厚さ0.1mm〜5.0mm、例えば0.
5mmのガラスからなる透明基板11の上に、厚さ50
nm〜2000nm、例えば200nmのクロム(C
r)層からなる補助電極12を備えている。この補助電
極12には発光取出し用の開口部12Aが設けられてい
る。この開口部12A内および補助電極12の上には、
厚さ20nm〜500nm、例えば150nmの酸化イ
ンジウム錫(ITO)層からなる陰極13が形成されて
いる。
【0013】陰極13の上には、厚さ0.1nm〜20
nm、例えば1nmのフッ化リチウム(LiF)薄膜層
からなる電子注入層14が形成されている。電子注入層
14の上には、厚さ20nm〜500nm、例えば50
nmのトリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体
(tris(8-hydroxyquinoline)aluminum、Alq3 )層か
らなる電子輸送層15が形成されている。電子輸送層1
5の上には、厚さ10nm〜500nm、例えば20n
mのα―NPD(α―ナフチルフェニルジアミン)層か
らなる有機発光層16が形成されている。有機発光層1
6の上には、厚さ20nm〜1000nm、例えば20
nmのTPD(N, N' - ジフェニル-N, N'- ビス(3メ
チルフェニル)-1, 1’−ビフェニル4, 4' -ジアミ
ン)層からなる正孔輸送層17が形成されている。
【0014】正孔輸送層17の上には、厚さ0.2nm
〜100nm、例えば10nmの正孔注入用の陽極18
が形成されている。本実施の形態では、この陽極18
が、カーボン薄膜、例えば不純物として窒素が添加(ド
ープ)されたダイヤモンドライクカーボン(Diamond Li
ke Carbon :DLC)により形成されている。その詳細
については後述する。この陽極18の上には、厚さ50
nm〜2000nm、例えば200nmのクロム(C
r)層からなる補助電極19が形成されている。この補
助電極19の上には、厚さ200nm〜15mm、例え
ば2000nmの一窒化ケイ素(SiN)からなる保護
層20が形成されている。なお、ここでは各層の厚さの
範囲を示したが、その範囲は一例であって、材料や用途
によって厚さが変わることはいうまでもない。
【0015】このような構成を有する有機EL素子10
は、以下のようにして作製することができる。
【0016】まず、厚さ0.5mmのガラスからなる透
明基板11を用意する。この透明基板11の上に、以下
の各層を順次形成する。すなわち、透明基板11の上
に、例えば真空蒸着法により厚さ200nmのクロムか
らなる補助電極12を形成する。次に、この補助電極1
2の上に、例えば反応性DCスパッタリング法により厚
さ150nmのITOからなる陰極13を形成する。続
いて、この陰極13の上に、例えば真空蒸着法により厚
さ1nmのフッ化リチウムからなる電子注入層14を形
成する。更に、この電子注入層14の上に、例えば真空
蒸着法により厚さ50nmのAlq3 からなる電子輸送
層15を形成する。次に、この電子輸送層15の上に、
例えば真空蒸着法により厚さ20nmのα―NPDから
なる有機発光層16を形成する。続いて、この有機発光
層16の上に、例えば真空蒸着法により厚さ20nmの
TPDからなる正孔輸送層17を形成する。次いで、こ
の正孔輸送層17の上に、例えばカソーディックバキュ
ームアーク法により厚さ10nmの窒素を添加したDL
Cからなる陽極18を形成する。この陽極18の上に、
例えば真空蒸着法により厚さ200nmのクロムからな
る補助電極19を形成する。最後に、この補助電極19
の上に、例えば反応性DCスパッタリング法により一窒
化ケイ素からなる厚さ2000nmの保護層20を形成
する。このようにして有機EL素子10が完成する。
【0017】正孔注入用の陽極18として用いるカーボ
ン薄膜は、スパッタリング法、バキュームアーク法など
の物理的蒸着手法を用いて作製されるが、本実施の形態
では、DLCを形成することが好ましい。このDLC薄
膜は、アモルファスダイヤモンド薄膜などの呼び名でも
称されることがある。但し、ここでのDLC薄膜にはX
線回折などに用いられるグラファイト構造(SP2 結合
を持つ結晶構造)だけからなる薄膜は含まない。主に、
SP3 結合とSP2 結合の混在したアモルファス状の薄
膜を指すものである。
【0018】DLCは名前の示すとおり、ダイヤモンド
結晶の分子構造であるSP3 結合を含んでいるので、一
般的には高抵抗物質である。このSP3 結合を含むDL
Cは、ダイヤモンド結晶構造の物性をある程度継承して
おり、不純物が添加されることによって伝導性を持つ。
不純物が添加されたダイヤモンドの伝導性はp型が知ら
れており、n型を得ることは困難であると考えられてい
る。実際にカーボンは2P軌道に2個の電子を持ってお
り、窒素などのP軌道に3つの電子を持つ材料を添加す
ることで余剰の電子をつくり、n型の伝導を持たせるこ
とが試みられている。しかし、窒素の不純物濃度を増や
すことで電気伝導度は増加するが、伝導に寄与する多数
キャリアは正孔であることが実験により得られている。
【0019】このDLC薄膜の電気伝導度を図2に示し
た電気伝導度測定装置21により測定した。この電気伝
導度測定装置21は、装置内部を加熱するためのヒータ
22および電気的特性を測定するための電位計23を備
えている。試料として、ガラス基板24の上にDLC薄
膜25を形成し、このDLC薄膜25に2つのチタニウ
ム電極26A,26Bを設けたものを用いた。DLC薄
膜25は、カソーディックバキュームアーク法で作製
し、成膜中に窒素ガスを流すことによって原子パーセン
トで4%の窒素を不純物として添加した。
【0020】この電気伝導度測定装置21を用いてDL
C薄膜25の電気伝導度を測定すると、室温で3(Ω・
cm)-1であった。また、ホール効果を測定したとこ
ろ、電気伝導は正孔が支配的でp型であることがわかっ
た。また、DLCをアモルファス半導体として考え、そ
のエネルギー準位構造を考えると、図3のようになって
いることが、さらなる測定(偏光解析法や光電子分光
法)によって明らかとなった。これからDLCはp型半
導体の一種であると判り、不純物準位は価電子帯上端の
上0.15eVあたりと考えられる。
【0021】以上の結果より、窒素が添加されたDLC
薄膜を有機EL素子の陽極として用いると、良好な正孔
注入層として機能することが判った。また、アルミニウ
ム(Al)やチタニウム(Ti)などの元素を添加した
DLC薄膜もp型を示した。
【0022】一方、本実施の形態において、陰極13に
ITOが用いられているのは、ITOの仕事関数は、真
空準位から陰極内のキャリア電子までのエネルギーが小
さい、所謂低仕事関数であるので、発光開始電圧が下が
って消費電力を低減できると共に電子の注入効率が高く
なるからである。また、電子注入層14に極薄(1n
m)のフッ化リチウム薄膜が用いられているのは、膜厚
が薄いほど電気抵抗が小さくなるからである。
【0023】以上により、この有機EL素子10におい
ては、陽極18側ではp型のDLC薄膜により正孔の注
入効率が高められ、また、陰極13側ではITOおよび
フッ化リチウム薄膜により電子の注入効率が高められる
ので、発光効率が著しく向上する。
【0024】ところで、一般に、有機材料は水分や酸素
などの活性ガスと反応して特性が劣化するので、発光素
子では、ガラス基板上に成膜して素子を形成した後、成
膜面側をガラスで挟み、周囲を封止することでガスバリ
アを形成し、素子の劣化を抑えることがなされている。
【0025】これに対して、本実施の形態では、陽極1
8に不純物を添加したp型DLC薄膜を用いたことによ
り、正孔の注入効率が高められると同時にガスバリア性
も向上する。すなわち、DLC薄膜はもともと化学的に
安定で不活性な保護膜としての機能を有しているが、こ
のDLC薄膜に窒素を不純物として添加してもDLCは
不活性のままであるため、有機EL素子背面に封止用ガ
ラス板を用いなくとも、DLC薄膜の上に薄いガスバリ
ア膜を成膜するだけでガス水分の封止が可能なレベルと
なる。従って、素子が極薄型となり、全体の重量も軽く
なり、また、貼り合わせ工程が不要となるため、製造プ
ロセスが簡略化される。
【0026】ちなみに、このようなDLC薄膜のもつガ
スバリア性を利用した有機EL素子として、ITO膜か
らなる正孔注入用の陽極と有機層との間にDLC薄膜を
遮蔽膜として形成したものがある(例えば、特開平11
−31587号公報)。
【0027】なお、本実施の形態では、陽極18をDL
C薄膜により構成したが、DLC薄膜は不透明な膜であ
るため陽極側から有機発光層16からの発光を取り出す
ことができない。そこで、前述のように陰極13を透明
導電膜により形成すると共に、陰極側の補助電極12に
開口部12Aを設け、陰極側から発光を取り出すように
した。
【0028】以上のように本実施の形態の有機EL素子
10では、陽極18を窒素が添加されたDLC薄膜によ
り構成するようにしたので、発光効率が向上し、長寿命
化を図ることができると共に製造工程が簡略化される。
従って、この有機EL素子10を多数配列することによ
り、高輝度かつ長寿命で、また軽量かつ極薄型の画像表
示装置を実現することができる。図4の画像表示装置3
0はその一例を表すものである。この画像表示装置30
を構成する、有機EL素子(R)10A,有機EL素子
(G)10B,有機EL素子(B)10Cの各々は、図
1の有機EL素子10の有機発光層16が、赤色,緑
色,青色の発光を示す有機発光材料により形成されてい
るものである。これら3種類の有機EL素子を規則的に
マトリックスパターン状に配列することによって、画像
表示装置10はカラー表示が可能となる。
【0029】以上、実施の形態を挙げて本発明を説明し
たが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではな
く、種々変形が可能である。例えば、上記実施の形態で
は、一般的な3層構造(電子輸送層15、有機発光層1
6、正孔輸送層17)の有機EL素子について説明した
が、2層や4層といった構成でも良い。更には陰極13
としてITO膜を用いているが、酸化インジウムなどI
TO以外の透明導電膜もしくは金属薄膜を陰極として用
いてもよく、また補助電極12,19をクロムにより形
成したがニッケル(Ni)でも良く、また陽極のDLC
薄膜に添加する不純物は窒素に限らず、3価もしくは5
価の不純物、例えばアルミニウム(Al)やチタニウム
(Ti)でも良い。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明の有機EL素
子によれば、陽極として機能する接触電極として、3価
もしくは5価の不純物が添加された、化学的に安定なカ
ーボン薄膜を用いるようにしたので、発光効率が向上し
寿命が長くなると共に、製造工程が簡略化されるいう効
果がある。
【0031】また、本発明の画像表示装置によれば、本
発明の有機EL素子を用いるようにしたので、寿命が長
く、軽量かつ極薄型のものを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る有機EL素子の概
略構成を表す断面図である
【図2】DLC薄膜の電気伝導度を測定する装置の概略
図である。
【図3】窒素が添加されたDLCのエネルギーバンド図
である。
【図4】図1の有機EL素子を用いた画像表示装置の概
略構成図である。
【符号の説明】
10…有機EL素子、10A…有機EL素子(R)、1
0B…有機EL素子(G)、10C…有機EL素子
(B)、11,31…透明基板、12,32…補助電
極、12A,32A…開口部、13,33…陰極、14
…電子注入層、15,34…電子輸送層、16,35…
有機発光層、17,36…正孔輸送層、18,37…陽
極、19…補助電極、20…保護層、21…電気伝導度
測定装置、22…ヒータ、23…電位計、24…ガラス
基板、25…DLC薄膜、26A,26B…チタニウム
電極、30…画像表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/14 H05B 33/14 A 33/22 33/22 B C // C23C 14/06 C23C 14/06 F (72)発明者 河嶋 利孝 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB03 AB11 AB18 BA06 BB00 CA01 CB01 CB02 CC00 DA01 DB03 EB00 FA01 FA02 4K029 AA09 BA34 BC03 BD00 CA01 CA03 CA05 DD06 5C094 AA10 AA15 AA31 AA43 BA27 CA19 CA24 DA13 DB04 EA04 EA05 EA10 EB02 FA01 FA02 FB01 FB02 FB12 GB10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に有機発光層を間にして一対
    の接触電極を有する有機EL素子において、 前記一対の接触電極のうち、陽極として機能する接触電
    極が、3価もしくは5価の不純物が添加されたカーボン
    薄膜からなることを特徴とする有機EL素子。
  2. 【請求項2】 前記カーボン薄膜は、ダイヤモンドライ
    クカーボンにより形成されたものであることを特徴とす
    る請求項1記載の有機EL素子。
  3. 【請求項3】 前記ダイヤモンドライクカーボン薄膜
    は、スパッタリング法もしくはカソーディックアーク法
    を用いて成膜されたものであることを特徴とする請求項
    2記載の有機EL素子。
  4. 【請求項4】 前記ダイヤモンドライクカーボン薄膜に
    は、不純物として窒素が添加されていることを特徴とす
    る請求項3記載の有機EL素子。
  5. 【請求項5】 前記一対の接触電極のうち、陰極として
    機能する接触電極が透明導電膜により形成されると共
    に、前記接触電極と前記透明基板との間に発光取出用の
    開口部を有する補助電極が設けられていることを特徴と
    する請求項1記載の有機EL素子。
  6. 【請求項6】 前記陰極は、酸化インジウム錫(IT
    O)膜からなることを特徴とする請求項5記載の有機E
    L素子。
  7. 【請求項7】 透明基板上に有機発光層を間にして一対
    の接触電極を有する複数の有機EL素子を含む画像表示
    装置において、 前記有機EL素子の前記一対の接触電極のうち、陽極と
    して機能する接触電極が、3価もしくは5価の不純物が
    添加されたカーボン薄膜からなることを特徴とする画像
    表示装置。
  8. 【請求項8】 前記有機EL素子のカーボン薄膜はダイ
    ヤモンドライクカーボンにより形成されたものであるこ
    とを特徴とする請求項7記載の画像表示装置。
  9. 【請求項9】 前記有機EL素子のダイヤモンドライク
    カーボン薄膜は、スパッタリング法もしくはカソーディ
    ックアーク法を用いて成膜されたものであることを特徴
    とする請求項8記載の画像表示装置。
  10. 【請求項10】 前記有機EL素子のダイヤモンドライ
    クカーボン薄膜には、不純物として窒素が添加されてい
    ることを特徴とする請求項9記載の画像表示装置。
  11. 【請求項11】 前記一対の接触電極のうち、陰極とし
    て機能する接触電極が透明導電膜により形成されると共
    に、前記接触電極と前記透明基板との間に発光取出用の
    開口部を有する補助電極が設けられていることを特徴と
    する請求項7記載の画像表示装置。
  12. 【請求項12】 前記有機EL素子の陰極は、酸化イン
    ジウム錫(ITO)膜からなることを特徴とする請求項
    11記載の画像表示装置。
JP2001141285A 2001-05-11 2001-05-11 有機el素子および画像表示装置 Pending JP2002343579A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001141285A JP2002343579A (ja) 2001-05-11 2001-05-11 有機el素子および画像表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001141285A JP2002343579A (ja) 2001-05-11 2001-05-11 有機el素子および画像表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002343579A true JP2002343579A (ja) 2002-11-29

Family

ID=18987767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001141285A Pending JP2002343579A (ja) 2001-05-11 2001-05-11 有機el素子および画像表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002343579A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006331864A (ja) * 2005-05-26 2006-12-07 Mitsubishi Electric Corp 有機電界発光型表示装置
CN100392887C (zh) * 2003-04-29 2008-06-04 统宝光电股份有限公司 具有抗反射和惰性阴极的有机发光显示器
JP2008189997A (ja) * 2007-02-05 2008-08-21 Kensuke Honda 導電性ダイヤモンドライクカーボンの製造方法
KR100864759B1 (ko) * 2002-06-18 2008-10-22 오리온오엘이디 주식회사 유기 el 소자
KR100972290B1 (ko) * 2004-02-04 2010-07-23 사천홍시현시기건유한공사 유기전계발광소자
WO2011016312A1 (ja) * 2009-08-07 2011-02-10 三井金属鉱業株式会社 有機el素子に用いられるアノード構造体およびその製造方法ならびに有機el素子
CN103151367A (zh) * 2011-12-07 2013-06-12 群康科技(深圳)有限公司 有机发光二极管显示装置及其制造方法
KR101369805B1 (ko) 2012-10-29 2014-03-06 네오뷰코오롱 주식회사 버스 전극층을 구비한 오엘이디 패널
WO2015180381A1 (zh) * 2014-05-30 2015-12-03 京东方科技集团股份有限公司 一种有机电致发光显示面板及显示装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100864759B1 (ko) * 2002-06-18 2008-10-22 오리온오엘이디 주식회사 유기 el 소자
CN100392887C (zh) * 2003-04-29 2008-06-04 统宝光电股份有限公司 具有抗反射和惰性阴极的有机发光显示器
KR100972290B1 (ko) * 2004-02-04 2010-07-23 사천홍시현시기건유한공사 유기전계발광소자
JP2006331864A (ja) * 2005-05-26 2006-12-07 Mitsubishi Electric Corp 有機電界発光型表示装置
JP4556768B2 (ja) * 2005-05-26 2010-10-06 三菱電機株式会社 有機電界発光型表示装置
JP2008189997A (ja) * 2007-02-05 2008-08-21 Kensuke Honda 導電性ダイヤモンドライクカーボンの製造方法
WO2011016312A1 (ja) * 2009-08-07 2011-02-10 三井金属鉱業株式会社 有機el素子に用いられるアノード構造体およびその製造方法ならびに有機el素子
US8258508B2 (en) 2009-08-07 2012-09-04 Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. Anode structure for use in organic EL device, production method thereof and organic EL device
CN103151367A (zh) * 2011-12-07 2013-06-12 群康科技(深圳)有限公司 有机发光二极管显示装置及其制造方法
CN103151367B (zh) * 2011-12-07 2016-03-16 群康科技(深圳)有限公司 有机发光二极管显示装置及其制造方法
KR101369805B1 (ko) 2012-10-29 2014-03-06 네오뷰코오롱 주식회사 버스 전극층을 구비한 오엘이디 패널
WO2015180381A1 (zh) * 2014-05-30 2015-12-03 京东方科技集团股份有限公司 一种有机电致发光显示面板及显示装置
US10205121B2 (en) 2014-05-30 2019-02-12 Boe Technology Group Co., Ltd. Organic electroluminescent display panel and display apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6188176B1 (en) Organic electroluminescent device and preparation method with ITO electrode (111) orientation
JP3428152B2 (ja) 有機el素子の製造方法
JPH0963771A (ja) 有機薄膜発光素子
US7494396B2 (en) Organic electroluminescent device including transparent conductive layer and fabricating method thereof
JPH08102360A (ja) 有機無機複合薄膜型電界発光素子
US8962382B2 (en) Fabrication method for organic light emitting device and organic light emitting device fabricated by the same method
US7061175B2 (en) Efficiency transparent cathode
JP3691192B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
EP1416549A2 (en) Organic electroluminescence device
JP4644938B2 (ja) 有機電界発光素子
JP2002343579A (ja) 有機el素子および画像表示装置
JP3672127B2 (ja) 光学的素子の製造方法及び光学的素子
JP2003338382A (ja) 有機el素子
JP2009529779A (ja) 有機発光素子の製造方法及びこれによって製造された有機発光素子
JP3555736B2 (ja) 有機電界発光素子
JPH03141588A (ja) 電界発光素子
JP3492535B2 (ja) 有機薄膜el素子とその製造方法
CN100544529C (zh) 有机电致发光显示装置及其制造方法
JPH1095971A (ja) 有機電界発光素子
JP2002083693A (ja) 透明導電膜付き基板及び該透明導電膜付き基板を使用した有機エレクトロルミネッセンス素子
TW200805729A (en) Tandem organic electroluminescent elements and uses of the same
US20070254184A1 (en) Organic Electric Field Light Emitting Display
JPH0711246A (ja) 有機薄膜発光素子
JP2002056983A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法
JP2000138095A (ja) 発光素子の製造方法