JPH10503873A

JPH10503873A - 被覆磁気テープカセットスプリング

Info

Publication number: JPH10503873A
Application number: JP8507497A
Authority: JP
Inventors: ムラスキ・ジェームズ・ティー
Original assignee: ジェイソン・インコーポレーテッド
Priority date: 1994-08-09
Filing date: 1995-08-08
Publication date: 1998-04-07
Also published as: AU3242495A; CN1136827A; CN1051163C; US5568914A; CA2155703A1; MX9602079A; KR970701793A; WO1996005328A1; EP0769072A1; EP0769072A4

Abstract

(57)【要約】不浸透性の層で被覆され、100,000psiよりわずかに強い降伏点を有する軟鋼のような強磁性体の磁気テープリールスプリングである。合金とＡＩＳＩ構造の鋼も適している。被覆は磁気テープの汚染を抑止し、ニッケル被膜、亜鉛被膜、ラッカー、塗料、ニス、ポリマー被覆を含む。１つの方法は、鋼シートを被覆し、シートを細長く切り、細長く切った条片のものからスプリングの外形を打ち抜くことである。

Description

【発明の詳細な説明】被覆磁気テープカセットスプリング本発明の産業上の利用分野本発明は、磁気テープカセット、特に磁気テープカセット内のリールに関するものである。

背景磁気カセットテープは、様々な情報、すなわちアナログ情報またはデジタル情報の記憶に利用されている。例えば、磁気テープカセットは得られた情報、中でもビデオまたはオーディオレコーダーまたは両者のような装置から得られた情報を記憶するために使われている。

磁気カセットテープ内の、情報記憶のために用いられている媒体は、普通磁性のある金属酸化物の粒子で覆われた非磁性材料の可撓性の細長い条片の形状のものである。前記非磁性材料は、プラスチックやマイラー（強化ポリエステル）などである。情報を記憶する代表的な１例としては、酸化粒子を磁化する記録ヘッドを通過することによって情報がテープ上に記録される。情報の記録が行われる間、テープはカセットの第１のリールから第２のリールへ移っていく。

磁気テープカセットのカセット収納体（カセット）は、２つのリールを調整し支持するような構造を提供するだけでなく、記憶された情報の記録や再生の際に２つのリールの間を往復するとき、テープを支持し、整列させ、制御する手段を提供する。リールスプリングはカセット内の一方の面に配置されるが、これはリールに係合し、さらにカセットの反対側の面に向け偏倚させる。

磁気テープカセットのテープが磁化の標遊から保護するように、従来技術のカセットの包囲体（囲み）とリールは非磁性材料、すなわちプラスチックで構成されていた。さらに磁気からテープを守るために従来技術では、リールスプリングは、ステンレスまたはアルミニウムなどの非磁性材料で構成されていた。すなわち従来技術では磁気カセットテープの信頼性のある動作のために上記構成が必要であると考えられた。

リールスプリングの構成にステンレス鋼やアルミニウムを用いるという従来技術の方法は効果的であったが、そのような材料は比較的高価であり、取扱うことが難しい。磁気カセットテープの重要性から、リールスプリングの構成材として、をより安価でより加工しやすい材料を用いることが必要である。

図面の簡単な記載図１は、本発明の具体例に従って組み立てられた磁気テープカセットのリールスプリングの平面図である。

図２は、図１のスプリングの側面図である。

図３は、図２に示した線３−３に沿って切ったときの図１のスプリングの断面図である。

好ましい実施例の詳細な記載出願人はリールスプリングの構成として磁気の影響を受けない材料で被覆された強磁性鋼を用いることを検討してみた。従来から、磁性鋼はこのような鋼と関連した磁化のため強磁性鋼を用いることができないと考えられていた。他方、出願人はリールスプリングの構造に磁性鋼を用いることの困難性は、磁気粒子の発生にあるのではないかと考えた。この磁気粒子の発生とは、磁性鋼から前記磁性粒子が離脱し、それ自体磁気テープの上に付着することをいい、これによりテープの機能が妨げられてしまうということである。出願人は、強磁性スプリングはエポキシの被覆のような汚染システムと関連して用いられる場合、従来のリールスプリングの利用は従来技術に関連した困難性がなく、また費用がかかることもなく保持されることが分かっている。

磁気鋼による磁気粒子の発生は多くの機構（仕組み）の幾つかと関連がある。

腐食がその一つの要因かもしれないが、それだけではないことは確かである。リールスプリングからの磁気粒子発生の他の原因には、被覆されていないリールスプリングの曲げ、または通常の使用中の摩擦による強磁性鋼の金属スケーリング（はがれ）を含むかもしれない。出願人の発明は表面をふさぐことによって磁気粒子の発生を減らすため、出願人の発明は、摩擦防止システムとは異なり、汚染内有システムである。

図１と２は本発明に関する磁気テープカセットのリールスプリング１０を示している。リールスプリング１０はコーティング１１で覆われた軟鋼で組み立てられ製造される。リールスプリング１０は米国特許第５，００５，７８０号公報または第４，８９９，２４３号公報に記載されているようなものが一般的な形である。しかし、本発明は磁気テープカセット内のリールスプリングのような使用に適する任意の形のスプリングに適用できる。

スプリング１０の外形は、第１の縦の縁１２と第２の縦の縁１４によって画成されているとおり、全体として長方形である。これらの縁はスプリングの長手方向の中心線に平行に、スプリングの全長にわたって実質上伸びる。これらの縁は丸い先端部１６によってつながれている。したがって前記スプリングの突出部は上面１７と下面１９で画成にする。

スプリング１０は、カセット収納体に係合されるような、平らな中央基部１８を有する。一対の孔２０はカセット収納体に容易にスプリングを取り付けることができるように前記基部に形成される。

好ましい実施例としては、一対の横断する折り目すなわち折り線２２が基部の大きさを決める。基部１８は支点を与える折り目２２の組で境界をつくっている。前記これらの折り目２２は端部２８を画成する。端部は基台の面から或る角度で−曲げられている。好ましくは、この角度は約１７度である。

折り目の組（と支点）はスプリングの中央で対称である。条片の厚さは約 0.0 10から 0.016インチで望ましくは約 0.012インチである。

スプリングが静止するとき、先端部は基台の上方 0.390インチのところに配置される。スプリング１０の長さは平らの状態で 3.937インチである。先端部は基台から 0.079インチの距離に偏位され、スプリングは各側面に約 140から 200グラムの力を出す。本発明を具体化したスプリングの長手方向の縁１２と１４の間の幅は、0.275から 0.350インチの範囲であり、これは機能的なスプリングを作るのに十分な幅である。

本発明によれば、図３の断面図に最も良く示されているが上面１７と下面１９は被覆１１で覆われている。この被覆は表面を覆い、表面に付着する金属粒子を密封する。被覆と密封された粒子は共に、汚染から磁気テープを保護する汚染内有システムを形成する。周知の磁気テープカセットスプリングとは異なるスプリング１０は、軟鋼のような強磁性鋼で作られている。100,000psiより強い降伏点を有する鋼が本発明には適していることが期待される。強磁性を有する合金鋼やＡＩＳＩ構造の鋼は、本発明に適している。

被覆１１はニッケル被膜、クロム被膜、亜鉛被膜のような多くの材料から成ってもよい。被覆を介してのスプリングの表面からの汚染を通過させないラッカーや亜鉛含有塗料、アルミニウム含有塗料、ニス、エポキシ、多数の交互のポリマーの被覆を含むポリマーの被覆もまた使用できる。もちろん、被覆は被覆に被害を及ぼすことなくスプリングが機能を果たすことができるように充分に可撓性がなければならない。

強磁性体で被覆された鋼によってカセットを構成する目的は、材料コストや特徴の形成に基づいて製造するのにより経済的であるリールスプリングを提供することである。これは、所定の有効期間を有するカセットを意図するものである。

このようなカセットは延長された期間にわたって繰り返し使用するために保護される記録済の材料のためには普通使われていない。むしろ、これらのカセットは一時的使用に一番適し、たとえば、広告や販売促進の通信に用いられる。

スプリング１０は好ましくは巻かれた材料から細長く切られたスリットの幅の条片から作られるのが良い。スプリングを形成するために、条片は米国特許第４，８４５，８２０号公報で開示されている方法でプレスに供給される。

鋼シートがまず被覆され、ついで細長く切られ、消磁される。任意適当な周知の工程をシートを被覆するために用いることができる。表面の上面１７と下面１９が被覆される一方、長手方向の縁１２と１４は被覆されない。丸い先端１６は打ち抜く工程で形成されるので、この丸い先端もまた被覆されない。スプリングの露出表面の少なくとも９０％は被覆される。好ましくは、約９５％〜９８％被覆されることが望ましい。露出縁を酸化して保護するためには、亜鉛めっきのような、傷をヒール（ｈｅａｌ）する種類の被覆を施してもよい。重要な要素は撓み時にスプリングから移される粒子の酸化形成を回避することである。このような粒子は磁気媒体の性能に逆効果を及ぼす。被覆されていない縁により逆の結果が得られるとは考えられないが、取り得る他の方法は形成後各スプリングを被覆することである。本発明の種々の特徴が示され、記載されている。しかし、本発明の範囲を逸脱することなしに、種々の変更をなしうることは勿論である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＺ，ＶＮ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】基部とこの基部平面から外に伸びる少なくとも１つの脚部と、細長い条片の金属で構成される磁気テープカセット用のリールスプリング。
【請求項２】前記スプリングが100,000psiより強い降伏点を有する軟鋼で形成される請求項１のリールスプリング。
【請求項３】前記スプリング材料が軟鋼、合金、ＡＩＳＩ構造の鋼を含む１群から選択されたスプリング材料である請求項２のリールスプリング。
【請求項４】前記スプリングが不浸透の被覆材でその表面の面積の９０％以上が被覆される請求項１のリールスプリング。
【請求項５】前記被覆がスプリングの表面積の少なくとも９８％被覆する請求項４のリールスプリング。
【請求項６】前記被覆がニッケル被膜、クロム被膜、あるいは亜鉛被膜を含む１群から選択される請求項４のリールスプリング。
【請求項７】前記被覆が、ラッカー、塗科、亜鉛含有塗料、アルミニウム含有塗料、ニス、エポキシ樹脂、ポリマー被覆を含む１群から選択される請求項４のリールスプリング
【請求項８】前記スプリングが100,000psiより強い降伏点を有する軟鋼で形成される請求項６のリールスプリング。
【請求項９】前記スプリング材料が、軟鋼、合金、ＡＩＳＩ構造の鋼を含む１群から選択される請求項６のリールスプリング。
【請求項１０】前記スプリングが100,000psiより強い降伏点を有する軟鋼で形成される請求項７のリールスプリング。
【請求項１１】前記スプリング材料が、軟鋼、合金、ＡＩＳＩ構造の鋼を含む１群から選択される請求項７のリールスプリング。
【請求項１２】全体として平行な長手方向の縁を有し、幅が 0.300から 0.350インチの間であり、厚さが 0.010から 0.016インチの間である細長い条片の金属からなる請求項１のリールスプリング。
【請求項１３】全体として平行な長手方向の縁を有し、幅が 0.300から 0.350インチの間であり、厚さが 0.010から 0.016インチの間である細長い条片の金属からなる請求項２のリールスプリング。
【請求項１４】全体として平行な長手方向の縁を有し、幅が 0.300から 0.350インチの間であり、厚さが 0.010から 0.016インチの間である細長い条片の金属からなる請求項３のリールスプリング。
【請求項１５】全体として平行な長手方向の縁を有し、幅が 0.300から 0.350インチの間であり、厚さが 0.010から 0.016インチの間である細長い条片の金属からなる請求項４のリールスプリング。
【請求項１６】全体として平行な長手方向の縁を有し、幅が 0.300から 0.350インチの間であり、厚さが 0.010から 0.016インチの間である細長い条片の金属からなる請求項５のリールスプリング。
【請求項１７】全体として平行な長手方向の縁を有し、幅が 0.300から 0.350インチの間であり、厚さが 0.010から 0.016インチの間である細長い条片の金属からなる請求項６のリールスプリング。
【請求項１８】全体として平行な長手方向の縁を有し、幅が 0.300から 0.350インチの間であり、厚さが 0.010から 0.016インチの間である細長い条片の金属からなる請求項７のリールスプリング。
【請求項１９】全体として平行な長手方向の縁を有し、幅が 0.300から 0.350インチの間であり、厚さが 0.010から 0.016インチの間である細長い条片の金属からなる請求項８のリールスプリング。
【請求項２０】全体として平行な長手方向の縁を有し、幅が 0.300から 0.350インチの間であり、厚さが 0.010から 0.016インチの間である細長い条片の金属からなる請求項９のリールスプリング。
【請求項２１】全体として平行な長手方向の縁を有し、幅が 0.300から 0.350インチの間であり、厚さが 0.010から 0.016インチの間である細長い条片の金属からなる請求項１０のリールスプリング。
【請求項２２】全体として平行な長手方向の縁を有し、幅が 0.300から 0.350インチの間であり、厚さが 0.010から 0.016インチの間である細長い条片の金属からなる請求項１１のリールスプリング。