JPH10503522A - 化学療法剤とともに使用するための防御性プロスタグランジン - Google Patents

化学療法剤とともに使用するための防御性プロスタグランジン

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JPH10503522A JP8506689A JP50668995A JPH10503522A JP H10503522 A JPH10503522 A JP H10503522A JP 8506689 A JP8506689 A JP 8506689A JP 50668995 A JP50668995 A JP 50668995A JP H10503522 A JPH10503522 A JP H10503522A
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ロヨラ ユニバーシティ オブ シカゴ
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Abstract

(57)【要約】 PGE−タイプのプロスタグランジンを化学療法剤の投与に先立って投与することにより、組織を化学療法剤に由来する損傷から保護するために、PGEタイプのプロスタグランジンを治療上有効な量で投与することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 化学療法剤とともに使用するための防御性プロスタグランジン 発明の背景 本出願は、1992年5月20日出願の米国特許出願第07/886,270 号の一部継続出願である。 本発明は、癌の治療を目的として投与される細胞毒性物質(化学療法剤)によ り引き起こされる傷害から、種々の正常な細胞や組織を防御する方法を提供する 。特に、プロスタグランジンは、化学療法剤の投与により引き起こされる傷害か ら、毛髪や毛包のような正常な組織および骨髄中の白血球(WBC)前駆体を含 む造血系を防御することが見いだされた。防御される他の組織には、皮膚、胃( 胃組織)を含む胃腸管、小腸、大腸および結腸−直腸組織、食道、口(口腔粘膜 を含む)、腎臓、膣、膀胱、鼻道、および目があるが、これらに限定されない。 組織傷害の防止は、癌化学療法の死亡率を低下させるか、および/または組織の 正常な細胞を傷害することなくまたは非常に少ない傷害で、癌患者に対してより 多量でより治療効果の大きい化学療法処方を可能にする。 本発明は、ヒトの癌の化学療法に通常使用されている化学療法により引き起こ される傷害から、体の種々のタイプの正常な細胞や組織を防御する方法に関する 。細胞毒性化学療法剤の投与の前に、ミソプロストール(misoprostol)[(± )(16RS)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチルプロスタグ ランジンE1、メチルエステルとしても知られており、ジー・ディー・サール(G .D.Searle & Co.)からサイトテック(Cytotec)(登録商標)として販売され ている]を全身的または局所的に投与、または(±)メチル7−[3α−ヒドロ キシ−2β−(4R−ヒドロキシ−4−メチル−1E,5E,7E−ノナトリエ ニル)−5−オキソ−1α−シクロペンチル]−4Z−ヘプテノエートまたは1 6,16−ジメチルプロスタグランジンE2すなわちPGE1を全身的に投与する ことは、化学療法剤により引き起こされる死亡から動物を防御したり、および/ または傷害または損傷から正常な組織中の異なるタイプの細胞を防御するのに有 用であることが見いだされている。 癌を有すると診断された人達は、原発性の癌の部位でまたは癌が転移した遠い 部位で癌細胞を殺すために、単一のまたは複数の細胞毒性化学療法剤(細胞毒性 物質)により頻繁に治療される。化学療法は、単回のまたは数回の大量で投与さ れるか、またはより一般的には1日1回〜4回の少量で数週間から数ヶ月投与さ れる。癌の治療には多数の細胞毒性物質が使用されており、各物質の細胞毒性作 用の機序は、ほとんど不明であるかほんのわずかしかわかっていない。その機序 にかかわらず、有用な化学療法剤は癌と正常な組織の両方の細胞を傷害し死滅さ せることが知られている。癌の治療のための化学療法剤の使用の有効性は、決定 的に重要な正常な組織に比較して癌細胞に対する化学療法剤の差別的死滅効果に 依存する。正常な組織に対する化学療法剤の作用は、癌治療の副作用と見なされ る。化学療法の直後(数分から数時間)の副作用には、めまい、吐き気、嘔吐、 および下痢がある。これらの副作用は不快であるが、それ自身は生命に危険を及 ぼすものではない。化学療法の過程で数日から数週間以内に起きる正常な組織内 の細胞の死滅または傷害は、不快であるかおよび/または生命に危険を及ぼす副 作用となることがある。これらの副作用には、抜け毛、聴力喪失、不妊症、胃腸 管の粘膜上皮への傷害、口腔粘膜、食道、小腸および大腸への傷害、腎臓傷害、 皮膚傷害、心臓傷書、感染症を引き起こすことになる白血球の死滅と抑制、およ び造血生成細胞の死滅がある。これらの副作用の多くは、分裂細胞数の多い(増 殖細胞)組織や器官系に関係している。これらの副作用のあるものは生命に対す る危険はない。しかし、これらの副作用を低下または防止することは、癌患者に とって有益であるか、または正常組織中の細胞の傷害または死滅を最小にして、 より多量の化学療法剤を投与することを可能にするであろう。 化学療法により引き起こされる毛髪喪失(脱毛症)は、生命に対する危険性は ないが防止または少なくすることができる副作用の例である。脱毛症は典型的に は、男性患者も女性患者も疾患が急速に進展している兆候であると見ており、化 学療法治療の副作用として見ていない。脱毛症はしばしば癌患者の不安や自信の 喪失を引き起こす。脱毛症のような生命に危険を及ぼさない化学療法の副作用の 低下または防止は、患者の生活の質(クオリティオブライフ)を向上し、治療中 の患者の前途を向上させる。 化学療法の他の副作用は生命に危険を及ぼし、従って治療中の癌患者に安全に 投与できる化学療法剤の投与量が制限される。化学療法剤の投与量を限定する生 命に危険を及ぼす副作用の低下または防止は、患者の正常な細胞の傷害または死 滅の危険性を低下させ、より多量の化学療法剤の投与を可能にし、化学療法後の 生存率や生存者の数を増加させる。 化学療法の副作用の低下または防御は、癌患者にとって大きな利益である。こ れらの副作用を低下させるためのこれまでの試みの多くはうまくいっていない。 生命に危険を及ぼさない副作用については、あまり努力がなされていない。例え ば毛髪の喪失を防ぐ試みには、頭皮内の薬物濃度を低下させるために、冷キャッ プや止血帯を使用した。患者のコンプライアンスは良くなく、これらの方法はあ まり用いられない。さらに最近では、イムベルト(ImuVert)(セル・テクノロ ジー社(Cell Technology,Inc.)製)と呼ばれる化合物が、抗癌剤を投与され たラットの毛の喪失を低下させることができたと報告されているが、インフルエ ンザ様の副作用があるため実用的ではない(エー・エム・フセイン、ジェイ・ジ ェイ・ジメネズ、シー・エー・マコール、エー・エー・ユニス(Hussein,A.M. ,Jimenez,J.J.,McCall,C.A.,Yunis,A.A.)、ラットモデルで化学療法によ り誘導される脱毛症の防御、Science 249:1564−1566;1 990を参照)。 生命に危険を及ぼす副作用では、副作用を低下させるために化学療法剤の投与 量やスケジュールを変更することに焦点が当てられた。化学療法の開始の前に種 々の組織の正常な細胞の数を増加させるために、コロニー刺激因子(CSF)、 顆粒球−マクロファージ−CSF(GM−CSF)または上皮増殖因子(EGF )の使用なども可能になってきている(ジェイ・ジェイ・ジメネズ、エー・エー ・ユニス(Jimenez,J.J.,Yunis,A.A.)、ラットモデルの上皮増殖因子と繊維 芽細胞増殖因子によるアラビノフラノシルクトシン(Arabinofuranosylctosine )誘導性の脱毛症の防御、Cancer Research 52:413−4 15(1992))。これらの因子による防御機序は充分解明されてはいないが 、おそらく細胞毒性物質による治療の前に、正常な決定的に重要な標的細胞の数 が増加することと関係している。 化学療法による傷害を直接防御する化合物はほとんどない。シスプラスチンの ボーラス注入により引き起こされる傷害から腎臓を防御すると報告された1つの 物質は、S−2−(3−アミノプロピルアミノ)エチルホスホロチオキシック酸 (W2721)である。(ディー・グローバー、ケー・アール・フォックス、シ ー・ウェイラー、エム・エム・クリガーマン、エー・ツリシ、ジェイ・エィチ・ グリック(Glover,D.;Fox,K.R.;Weiler,C.;Kligerman,M.M.;Turrisi,A .;Glick,J.H.)、アルキル化剤化学療法と放射線療法前のWR−2721の臨 床治験、Pharmacology and Therapeutics 39 :3;1988を参照)。WR−2721自身は大量の防御的投与量では、ヒト で低血圧、吐き気および嘔吐を引き起こすため、この化合物は有用性が限定され ているようであり、大量単回投与でのみ有用である。これらの毒性は毎日使用す ると上昇し、その結果典型的な化学療法を数日から数週間続けると、有効性がな くなることが見いだされている。 化学療法剤の副作用の有効な防御を提供することが好ましいであろう。コンプ ライアンスを確保し、化学療法剤の有効な治療効果を妨害しないような単純な方 法による防御を提供することが好ましいであろう。 プロスタグランジンは、胃粘膜および腸粘膜に関連する防御性が知られている 。プロスタグランジンは、胃腸管に対するエタノール誘導性の傷害、胃腸管に対 するNSAID誘導性の傷害、および放射線誘導性の傷害に対する防御作用が知 られている。エタノール傷害に関連する機序は、粘液分泌および/または重炭酸 塩分泌に関係するようである。プロスタグランジンとシスプラスチン傷害に対す る防御が証明されたWR−2721との間の明らかな因果関係はない。 米国特許第4,081,553号(ロバート(Robert))は、放射線照射によ り引き起こされる腸炎症性疾患、およびクローン病、炎症性腸疾患、感染性腸炎 、熱帯性下痢および腸に現れる食物に対するアレルギー応答のいずれかに罹って いる患者に対して、細胞防御性プロスタグランジンを投与して治療する方法を提 供している。このような細胞防御性プロスタグランジンは、胃または腸の組織へ の炎症性浸潤を変更させ、組織への障害後に投与される。 米国特許第4,097,603号(ロバート(Robert))は、炎症を引き起こ す薬剤の投与の30分前に予防的に投与することを含むプロスタグランジンの投 与により、胃炎症性疾患および潰瘍性(びらん性)疾患から胃の組織を防御する 方法を開示している。ロバート(Robert)の記載する胃組織に対する傷害のタイ プは、そのような組織の炎症に由来する傷害である。ロバート(Robert)は、開 示された方法による治療に適した被験者は、家庭用クリーナーや化学療法剤のよ うな悪性の物質に接触した患者であると記載している。 胃や腸の組織のプロスタグランジンによる防御の機序は、粘液分泌の増加また は重炭酸塩分泌の増加に関係している。(ティー・エー・ミラー(T.A.Miller )、Am.J.Physiol.、245:G601−G623、1983を参 照)。このような分泌増加は、胃や腸組織の生理に特徴的であり、そのような機 序は、非粘液分泌性および/または非重炭酸塩分泌性組織では不可能である。 本発明は、化学療法剤に引き起こされる細胞傷害から、いくつかの非粘液分泌 性および非重炭酸塩分泌性組織(例えば、毛包、骨髄および皮膚)に対して細胞 防御を提供する。さらに本発明は、炎症性疾患からの胃や腸組織の防御とは異な る、実際の細胞の死滅からの正常組織の防御を提供する。すなわち、本発明のE −型プロスタグランジンの作用機序は独特であり、炎症からの胃や腸組織のプロ スタグランジン誘導性防御の提唱された作用機序とは異なる。 発明の要約 本発明は、化学療法剤の投与の前に、治療上有効量のE−型プロスタグランジ ンを投与することよりなる、化学療法剤により引き起こされる傷害から哺乳動物 の胃ではない組織を防御する方法を提供する。さらに好ましくは、投与されるE −型プロスタグランジンは、 16,16−ジメチルPGE2;および PGE1 (式中、Rは、水素、または1〜6個の炭素原子を有する低級アルキルであり; R1は、水素、ビニルまたは1〜4個の炭素原子を有する低級アルキルであり、 波線はRまたはS立体異性体を示し;R2、R3、およびR4は、水素または1〜 4個の炭素原子を有する低級アルキルであるか、またはR2とR3は炭素Yと一緒 に、炭素原子4〜6個を有するシクロアルケニルを形成するか、またはR3とR4 は、炭素XおよびYと一緒に、炭素4〜6個を有するシクロアルケニルを形成し 、ここでX−Y結合は飽和しているかもしくは不飽和である)よりなる群から選 択される。最も好ましくは、投与されるE−型プロスタグランジンはミソプロス トール(misoprostol)である。図面の簡単な説明 図1は、ミソプロストールの投与と次のドキソルビシン(doxorubicin)の投 与の間の時間間隔(時間)の関数としての15日間のマウスの生存パーセントを 示すグラフである。(2つの曲線は、2重測定の実験である;1つの実験当たり マウス12匹)。 図2は、0.5mgのドキソルビシン投与後の15日間のマウスの生存パーセ ント(白丸)と、0.5mgのドキソルビシン投与の2時間前に40μgのミソ プロストールを投与したマウスの生存パーセント(黒丸)を示すグラフである。 (各群でN=16)。 図3は、0.75mgのドキソルビシン投与後の15日間のマウスの生存パー セント(白丸)と、0.75mgのドキソルビシン投与の2時間前に40μgの ミソプロストールを投与したマウスの生存パーセント(黒丸)を示すグラフであ る。(各群でN=16)。 図4は、12.5mgの5−フルオロウラシル投与後の15日間のマウスの生 存パーセント(白丸)と、12.5mgの5−フルオロウラシル投与の2時間前 に40μgのミソプロストールを投与したマウスの生存パーセント(黒丸)を示 すグラフである。(各群でN=8)。 図5は、段階的濃度のドキソルビシン投与後の15日間のマウスの生存パーセ ント(白丸)と、段階的濃度のドキソルビシン投与の2時間前に40μgのミソ プロストールを投与したマウスの生存パーセント(黒丸)を示すグラフである。 白三角は、0.75mgのドキソルビシン投与の30分前に、WR−2721を 投与した10匹のマウスの群のデータである。(線は、データからコンピュータ ーでフィッティングしたスプライン曲線である;各曲線のデータ点当たりn=2 4)。 図6は、段階的濃度のドキソルビシン投与後の15日間のマウスの生存パーセ ント(白丸)と、段階的濃度のドキソルビシン投与の2時間前に10μgの16 ,16−ジメチルPGE2(白丸)、もしくは25μgの(±)メチル,7−[ 3α−ヒドロキシ−2β−(4R−ヒドロキシ−4−メチル−1E,5E,7E −ノナトリエニル)−5−オキソ−1α−シクロペンチル]−4Z-ヘプタノエ ート(白三角)を投与したマウスの生存パーセントを示すグラフである。(線は 、データからコンピューターでフィッティングしたスプライン曲線である;各P G処理群についてのデータ点当たりn=8であり、ドキソルビシンのみで処理し たマウスのデータ点についてはn=24)。 図7は、時間(日)の関数としての白血球数に及ぼすドキソルビシン単独の作 用と比較した、白血球数に及ぼすミソプロストール(ドキソルビシンの2時間前 に投与)の防御作用を示すグラフである。(数字1と2は、2重実験である)。 図8は、未処理の対照マウス(パネルA)と毎日0.1mgのドキソルビシン を5日間投与して処理したマウス(パネルB)の、臀部の4.42平方mmの領 域からの毛の低倍率(30×)顕微鏡写真である。パネルCは、5日間毎日0. 1mgのドキンルビシンの投与の2時間前に40μgのミソプロストールを投与 したマウスの顕微鏡写真である。平均の毛の数を図9に示す。 図9は、対照マウス、毎日0.1mgのドキソルビシンを5日間投与したマウ ス、5日間毎日0.1mgのドキソルビシンの投与の2時間前に40μgのミソ プロストールを投与したマウスの、4.42平方mmの皮膚の領域からの毛の数 を示すグラフである。(データは、6匹のマウス(マウス1匹当たり2視野)の 平均±1標準誤差である。) 図10は、対照マウス、毎日1.0mgのサイトキサン(cytoxan)を5日間 投与したマウス、5日間毎日サイトキサンの投与の2時間前に40μgのミソプ ロストールを投与したマウスの、4.42平方mmの皮膚の領域からの毛の数を 示すグラフである。(データは、6匹のマウス(マウス1匹当たり2視野)の平 均±1標準誤差である。) 図11は、対照マウス、毎日0.5mgのドキソルビシンを投与したマウス、 0.5mgのドキソルビシンの投与の2時間前に10μgのPEG1を投与した マウスの、4.16平方mmの皮膚の領域からの毛の数を示すグラフである。( データは、6匹のマウス(マウス1匹当たり2視野)の平均±1標準誤差である 。) 図12は、0.5mgのドキソルビシンを投与したマウス、0.5mgのドキ ソルビシンの投与の2時間前に10μgのPEG1を投与したマウスの、腸の周 囲当たりのマイクロコロニーの数を示すグラフである。(データは、4匹のマウ スの平均±1標準誤差である。) 図13は、対照マウス(パネルA)と0.3mgのVP−16−213を単回 投与した4日後のマウス(パネルB)の髄質細胞の1本線を示す毛の軸の写真で ある。図13のパネルCは、VP−16−213の投与2時間前にミソプロスト ールを皮下投与した4日後のマウスの髄質細胞の写真であり、パネルDは、VP −16−213の投与2時間前にミソプロストールを局所投与した4日後のマウ スの髄質細胞の写真である。 詳細な説明 本発明は、化学療法剤の投与の前に、治療上有効量のE−型プロスタグランジ ンを投与することよりなる、化学療法剤により引き起こされる傷害から哺乳動物 の胃ではない組織を防御する方法を提供する。さらに好ましくは、投与されるE −型プロスタグランジンは、 16,16−ジメチルPGE2;および PGE1 (式中、Rは、水素、または1〜6個の炭素原子を有する低級アルキルであり; R1は、水素、ビニルまたは1〜4個の炭素原子を有する低級アルキルであり、 波線はRまたはS立体異性体を示し;R2、R3、およびR4は、水素または1〜 4個の炭素原子を有する低級アルキルであるか、またはR2とR3は炭素Yと一緒 に、炭素原子4〜6個を有するシクロアルケニルを形成するか、またはR3とR4 は、炭素XおよびYと一緒に、炭素4〜6個を有するシクロアルケニルを形成し 、ここでX−Y結合は飽和しているかもしくは不飽和である)よりなる群から選 択される。最も好ましくは、投与されるE−型プロスタグランジンはミソプロス トー ル(misoprostol)である。 本発明はさらに、このようなE−型プロスタグランジンの全身的または局所的 投与を提供し、さらに詳しくは、化学療法剤の投与の0.5〜3時間前にプロス タグランジンの投与を提供する。本発明はさらに、治療上有効量の前述のE−型 プロスタグランジンを投与することにより、リンパ球減少性の化学療法剤で治療 されている哺乳動物のリンパ球の減少を阻害する方法を提供する。本発明は、化 学療法剤の投与により引き起こされる傷害または細胞死滅から正常組織の細胞を 防御する方法を提供する。 本明細書において「細胞の死滅」という用語は、化学療法剤の活性により引き 起こされる再生能力またはクローン原生能力の喪失を意味する。 化学療法剤の全身的投与により引き起こされる傷害または細胞の死滅からの、 癌患者の正常な組織の防御は、本明細書に記載のプロスタグランジンを局所的に 適当なビヒクル中で、毛包、皮膚、口腔粘膜および咽頭粘膜、食道、大腸、直腸 、膀胱、膣、または非侵襲的に届く管腔表面が中にある体の外部の任意の臓器の ような表面構造に投与することにより行われる。局所的投与は、毛包および口腔 粘膜の防御に特に適している。骨髄、腎臓、小腸、肝臓、脳、生殖腺、または化 学療法傷害を受ける任意の他の正常な内蔵の防御は、本明細書に記載のプロスタ グランジンを、経口投与および静脈内、筋肉内および皮下注射を含む、患者の血 流中に化合物を導入することができる任意の方法で投与することにより行われる 。 化学療法剤により引き起こされる傷害または細胞の死滅からの正常な組織の防 御を目的とするプロスタグランジン化合物は、化学療法剤投与の約30分〜3時 間前に投与され、より好ましくは、プロスタグランジンは化学療法剤投与の約1 時間〜約3時間前に投与される。最も好ましくは、プロスタグランジンは化学療 法剤投与の約1,5時間〜約2.5時間前に投与される。これらの範囲外の時間 でプロスタグランジンを投与してもある程度の防御が達成されるが、この範囲内 でより大きな防御が提供される。 投与される防御性プロスタグランジンの投与量は、患者の状態や症状により異 なる。投与される治療上有効量のプロスタグランジンは、1日当たり体重1kg につき約0.010μg〜約50μgの量である。より好適な投与量は、体重1 kgにつき約0.1μg〜約20μgの量である。最も好適な量は、体重1kg につき約0.2μg〜約10.0μgの量である。適当な投与量を、1日当たり 複数回に分けてサブ投与量で投与してもよい。これらのサブ投与量は、単回投与 型で投与される。典型的には、投与量またはサブ投与量は、単回投与型当たり約 5.0μg〜約800μgの活性化合物を含有する。より好適な投与量は、単回 投与型当たり約10μg〜約400μgの活性化合物を含有する。最も好適な投 与量は、単回投与型当たり約10μg〜約200μgの活性化合物を含有する。 活性化合物は、薬剤学的に許容される処方中で投与することができる。このよ うな処方は、1つまたはそれ以上の薬剤学的に許容される担体または希釈剤と一 緒の活性E−型プロスタグランジンよりなる。他の治療薬も処方中に存在するこ とができる。薬剤学的に許容される担体または希釈剤は、好ましくない副作用を 引き起こすことなく活性化合物を送達するための適当なビヒクルを提供する。こ のような処方中の活性化合物の送達は、経口、経鼻、局所的、口内および舌下を 含む種々の投与経路、または皮下、筋肉内、静脈内および皮内経路などの非経口 投与でもよい。 経口投与用の処方は、活性化合物をゼラチンもしくはヒドロキシプロピルメチ ルセルロースのような結合剤中に、1つまたはそれ以上の滑沢剤、保存剤、界面 活性剤もしくは分散剤とともに分散して含有するカプセルもしくは錠剤でもよい 。そのようなカプセルもしくは錠剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース中 に活性化合物を分散して得られるような調節放出処方を含有してもよい。 非経口投与用の処方は、水性または非水性の等張無菌注射溶液または懸濁液の 型でもよい。これらの溶液および懸濁液は、経口投与用の処方での使用で記載し た1つまたはそれ以上の担体または希釈剤を有する無菌の粉末または顆粒から調 製される。 以下に本発明の具体例を示す。これらの例は本発明を例示するためであって、 決して本発明の精神または範囲を限定するものではない。 生物学的評価 ヒトの癌を治療するために使用される化学療法剤により引き起こされる正常な 組織への傷害の防御物質としての本明細書に記載のプロスタグランジンの有用性 は、以下の測定法および結果により示される。 実施例1 マウスの死亡率は化学療法剤で与えられる正常細胞のひどい損傷に因る死亡か らのPG−誘発保護の尺度である。 この検定はマウスの個別群に、ある範囲の化学療法剤量を腹腔内注射(IP) することにより行われた。各化学療法剤の剤量範囲は死亡させない低剤量と特定 の時間内で100%死亡させる高剤量との間で変えた。マウスの幾つかの群にお いて、生き残った動物数(パーセント生存率)を化学療法剤の投与を行った時間 に対してプロットすることにより寿命を記録した。 この有毒化学療法剤からのPG−誘発保護を化学療法剤のIP投与前後の色々 な時間においてPGを皮下(SC)注射することにより測定した。図1は、15 日間生存したマウスのパーセントをマイソプロストール(misoprostol)の投与 と化学療法剤のドキソルビシン(DOX)の投与との間の期間(時間)の関数と して示すものである。投与間期間を15分から5時間まで変えた。2本の曲線は 各実験で20匹のマウスを用いた2つの別個の実験を表す。時間“0”の点はド キソルビシンだけを投与した後に15日間生存したマウスの百分率である。結果 は、マイソプロストールがドキソルビシンの投与前に与えられるとき、最高に近 いマイソプロストール誘発保護を達成する最適期間は約1乃至約3時間であるこ とを示している。 図2は、ドキソルビシン(DOX)が0.5mg与えられたマウス(n=16 )とドキソルビシン0.5mgの投与2時間前にマイソプロストールが40μg 与えられた別のマウス群(n=16)のパーセント生存率を示すものである。D OXの単独投与15日後までマウスの約25%がなお生存していた。DOX投与 前にマイソプロストールの投与を受けたマウス群では、15日後もマウスの10 0%がなお生存していた。SPSS/PC+ソフトウエア(IL州、シカゴ(C hicago)のSPSS社(SPSS Inc.)の4.01バーションで生命表アル ゴリズムを用いて行った統計分析はp値が≦0.001であることを示した。 図3は、図2のデーターと同様のデーターを示すものであるが、但しマウスの 一方の群(n=16)にはDOXを0.75mg/マウスを与え、マウスの他方 の群にはDOX・0.75mgの投与2時間前に40μgのマイソプロストール を与えた。DOX・0.75mgのI.P.投与を行った後6日までにマウスは 全て死亡した。DOX・0.75mgの投与2時間前に40μgのマイソプロス トールが与えられたマウスの群では、約85%が15日間までなお生きていた。 これらのデーターにはp≦0.001の値において統計的に有意差がある。 12.5mgの5−フルオロウラシル単独の毒性と5−フルオロウラシルの投 与2時間前に与えられたマイソプロストール40μgの5−フルオロウラシルに 因る死亡から保護する有効性が図4に示される。そのデーターは、マイソプロス トールは5−フルオロウラシルの損傷作用からマウスを保護するとき有効であっ たことを示している。生命表を分析すると、n=8でp値は≦0.05であるこ とが示された。 DOX治療だけに因る全ての急性死亡はDOXの投与を行った後15日前に起 こったことが観察された。続いて、15日以内での死亡のパラメーターを用いて 、DOXをIPだけで投与したときの、又は40μgのマイソプロストールを皮 下(sc)投与で与えた2時間後に投与したときのDOX剤量応答性を調べた。 この研究では、平均30グラムのマウスにつきDOXの剤量約0.5mgでDO X治療マウスの50%が死亡した(図5を参照されたい)。DOXをその剤量に 勾配を付して(graded dose)投与する2時間前に40μgのマイソプロストー ルを与えたマウスの群では、マウスの母集団の50%を死なせるのに要する剤量 は平均30グラムのマウスにつきDOX約1.0mgまで増加された。 PGは、防御を与えるためには、化学療法剤の前に与えられなければならなか った。DOXの投与5分後又は1時間後にPGを投与しても、DOX治療マウス には保護がもたらされなかった(データーを示さない)。 PG−誘発保護をWR−2721による保護と比較した;ある種の化学療法剤 から保護する試剤を報告した。WR−2721はマウス(n=10)をDOXに よる治療から保護しなかった(図5を参照されたい)。マイソプロストールとは 異なる構造のプロスタグランジンを表す他の2種のPGの、勾配付き剤量のDO Xの投与によりもたらされる死亡からマウスを保護する場合の有効性についても 調べた。10μgの16,16−ジメチルPGE2及び25μgの(±)メチル ,7−[3α−ヒドロキシ−2β−(4R−ヒドロキシ−4−メチル−1E,5 E, 7E−ノナトリエニル)−5−オキソ−1α−シクロペンチル]−4Z−ヘプテ ノエート(SC−44932としても知られている)はマウスの母集団(n=8 )の50%死なせるのに必要なDOXの剤量を増加させた。これらPGによる保 護の程度はマイソプロストールについて認められたものと同様であった。 PG類が化学療法剤から保護する機構は知られていないが、但し証拠は幾つか の組織が保護されることを示唆している。DOX治療だけの15日以内の死亡が 骨髄損傷と最も関連している可能性がある。DOX治療マウス(DOX・0.5 mg/30グラムのマウス)の抹消循環における白血球(WBC)は治療を行っ た後7日にわたって急激に減少した(図7を参照されたい)。DOXの投与2時 間前にマイソプロストール(40μg/30グラムのマウス)が与えられたマウ スでは、WBC数は対象レベル付近のままであった。循環しているWBCの入れ 替わりは急速(好中球について6時間、また多くのリンパ球について1〜3日以 内)であるから、これらのデーターは、マイソプロストールは骨髄中のWBC前 駆体をDOXによる損傷から保護することを示唆している。分画(differential count)は、リンパ球の百分率は対象マウスの約85%からDOXが0.5mg 与えられたマウスの10%未満まで低下せしめられたことを示した。DOXは、 従って、全WBCを減少させるだけでなく、リンパ球に対して特に顕著な効果を 有しているようである。抹消血液の分画は、リンパ球の百分率はDOXが0.5 mg与えられたマウスの10%未満からDOX・0.5mgの投与2時間前に4 0μgのマイソプロストールが与えられたマウスの30%以上まで増加されたこ とを示した。 PG類が化学療法剤による損傷から色々な組織を保護することを示すもう1つ の例を次の実施例に示す。 実施例2 化学療法剤により引き起こされる脱毛からの PG誘発保護の尺度としての体毛損失量 癌患者における化学療法剤の副作用の1つは体毛の損失、即ち脱毛である。化 学療法剤により引き起こされる脱毛からのPG類の可能な保護作用を測定する研 究を行った。これらの研究に使用された化学療法剤はDOXとサイトキサン(cy toxan:CTX)であった。マウス(n=4/群)の臀部の体毛を引き抜いて毛包内 に約18日間続く成長サイクル即ち発育相サイクルを誘発させた。引き抜き10 日後に、DOX(0.1mg/平均30グラムのマウス/日)又はCTX(1. 0mg/平均30グラムのマウス/日)による毎日5回の治療をI.P.投与で 行った。引き抜かれたマウスの別の群では、マイソプロストールが各剤量のDO X又はCTXの投与2時間前にs.c.で与えられた。対照群は治療又はマイソ プロストール単独投与を受けなかった。 全マウスを治療の開始2週間後に殺し、そして4.42平方mmの面積中の体 毛数を数え、平均した(試料当たり2区域)。図8のパネルAは低出力光学顕微 鏡による試験での未治療対照の体毛の代表的区域を示す。図8のパネルBはDO Xが少量ずつに分けられて5日間与えられたマウスの体毛に対する代表的損傷区 域を示す。図8のパネルCはDOXの毎日の治療の各々の2時間前にマイソプロ ストールが与えられたマウスから撮った代表的区域を示す。マイソプロストール とDOXで治療されたマウス(パネルC)の体毛の外観は正常な未治療マウスの 体毛の外観と同様である。 対照(白抜き棒)の皮膚区域、DOX(斜線入り棒)及びマイソプロストール +DOX(黒塗り棒)でそれぞれ治療されたマウスの皮膚区域からの体毛本数を 図9に示す。DOX単独はは体毛本数を対照の4.42平均mm当たり248± 5本から144±3まで減少させた。DOXの投与前に与えられたマイソプロス トールは体毛本数を213±7.8本まで増加させた。同様のデーターがCTX 及びマイソプロストール+CTXでそれぞれ治療されたマウスにも見いだされる 。図10を参照されたい。その値は対照(白抜き棒)について248±5.5本 、CTX治療マウス(斜線入り棒)について143±5.5本及びマイソプロス トール+CTX治療マウス(黒塗り棒)について222±5.5であった。証拠 は、組織のプロスタグランジン保護はその組織に存在する受容体に依存するだろ うことを示唆している。プロスタグランジンの受容体は一様には分布していない から、PGE1は皮膚(毛包)に関連があるが、腸には関連がない。ドキソルビ シンにより引き起こされる細胞の損傷からの、PGE1の皮膚(毛包)及び小腸 を保護する能力を試験した。図11は対照マウスにおける4.16平方mm当た りの体 毛本数(43±5本)を示す。ドキソルビシンの0.5mgと言う単一剤量はこ の本数を43±8本まで減少させた。ドキソルビシンの投与に先立ってPGE1 10μgを投与すると、111±12までの体毛本数の増加で示されるとおりの 保護が得られた。図12では、DOX治療マウスにおける周縁当たりの腸管コロ ニーの数はPGE110μgをドキソルビシンの投与2時間前に与えられたとき 変化しなかった。これらの結果は、E−タイプのプロスタグランジンであるマイ ソプロストールは受容体に結合し、広範囲の組織を保護するが、これに対してP GE1は受容体と結合し、より狭い範囲の組織を保護するが、腸管細胞をドキソ ルビシンから保護しないことを示唆している。これらのデーターは、マイソプロ ストールとPGE1は毛包を化学療法剤の投与に由来する損傷から保護する強い 証拠を与えるものである。更なる証拠が実施例3に与えられる。 実施例3 化学療法剤により引き起こされる損傷からの 保護の尺度としての体毛の髄質細胞の数 CF1マウスの毛幹には通常約50±1個の髄質細胞の1本の線が含まれてい る。これらの細胞は細胞毒性剤に非常に敏感である[ポッテン,C.S.(Pott en,C.S.)、ゲング,L(Geng,L)及びテーラー,P(Taylor,P)著・毛の髄 質細胞の計測数(Hair Medullary Cell Counts):放射線暴露の簡単、鋭敏なイ ンジケーター(a Simple and Sensitive Indicator of Radiation Exposure)、 Int.J Radat.Biol.、57:13-21、1990を参照されたい]。種々の単一剤量での 細胞毒性化学療法剤は髄質細胞数を著しく減少させ、髄質細胞はその化学療法剤 の投与4日後に最低数に達する。この細胞系が数種の化学療法剤からのマイソプ ロストール誘発保護の評価に使用されている。 CF1マウスは、前記実施例2に記載されたように、それらの臀部のある領域 から体毛が引き抜かれて発育相の成長を誘発させた。2週間後にマウスを各々4 匹の群に分け、次の治療を施した:対照(治療せず)、又は単一剤量の次の化学 療法剤、即ちDOX、CTX、エトポシド(etoposide:VP-16-213)、サイトシ ンアラビノシド(ARA−C)、ヒドロキシ尿素(HU)、5−フルオロウラシ ル(5−FU)、メトトレキセート、ブレオマイシン、マイトマイシンC、シス プラチン、カーボプラチン又はタキソールの内の1種を受容したマウス。別の群 において、マウスはマイソプロストール(40μg/平均30gのマウス)を上 記の化学療法剤の各々の投与2時間前に皮下か、局所適用で受容した。未治療対 照は、水若しくは水中2%EtOH又はpH=6.8のリン酸塩緩衝液(使用さ れた全化学療法剤のビヒクル)が、未治療対照に比較して、細胞数に影響を及ぼ さないことが前以て確認されていたので、使用された。各群、各マウスからの2 5本の毛を、治療4日後にそれらマウスから採取したフォイルゲン(Feulgen) 染色試料から切り取った。 図13は、対照マウス(パネルA)、VP−16−213を受容したマウス( パネルB)、VP−16−213の投与前にマイソプロストールをscで受容し たマウス(パネルC)及びVP−16−213の投与前にマイソプロストールを 局所的に受容したマウス(パネルD)の毛からの髄質細胞の光学顕微鏡写真図を 示すものである。髄質細胞数は各治療群について平均した。これまでに試験した 全化学療法剤についての結果を表Iに示す。 マイソプロストールは、PGを局所投与したとき、DOX、CTX、VP−1 6−213、メトトレキセート、マイトマイシンCにより引き起こされる損傷か ら髄質細胞を、またHU治療マウスについて髄質細胞を有意に(p≦0.01) 保護した。マイソプロストールは、全てのケースで5−FUが与えられたマウス の値は他の化学療法剤についての場合よりかなり低かったけれども、ARA−C 、ブレオマイシン、HU(マイソプロストールは全身的に与えられた)、シスプ ラチン、カーボプラチン又は5−FUで治療されたマウスの髄質細胞を保護しな かった。 本明細書に与えられた試験結果は、種々の化学療法剤の投与に先立ってマイソ プロストール及び/又は他のE−タイプのプロスタグランジンを投与すると、そ れら化学療法剤により引き起こされる損傷又は細胞死からの種々の正常細胞の保 護が得られることを証明している。E−タイプのプロスタグランジンが全ていず れの化学療法剤によっても引き起こされる損傷又は細胞死から全ての正常細胞を 保護する際に有効であるとは限らないだろうけれども、当業者は、本明細書の開 示と方法論を顧慮すれば、どのE−タイプのプロスタグランジンが異なる化学療 法剤により引き起こされる損傷又は細胞死からどの組織を保護するのに有効であ るかを決定することができるであろう。ここに開示される試験の結果から、更に 、1種より多いE−タイプのプロスタグランジンの組み合わせ投与は、1)所定 の組織内における何らかのE−タイププロスタグランジンの受容体の存在;2) 所定の組織内の受容体のタイプ;及び3)化学療法剤の組み合わせに依存する損 傷及び/又は細胞死から正常細胞を保護するに当たって、1種のそのようなE− タイププロスタグランジンの投与と少なくとも同じくらい有利であろうことが当 然に考えられ得る。正常細胞の保護を誘発するそのようなE−タイププロスタグ ランジンは、本明細書に開示されるように、化学療法による治療を受けている患 者には、そのような組織の保護が副作用を減少させ、そしてそのような患者の生 活の質を高め、かつ延命すると言う点で有利であろう。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1996年7月1日 【補正内容】 請求の範囲 1.哺乳類生物の非胃系組織を保護するための薬剤を癌治療の目的から投与さ れる細胞毒性のある試剤(1種又は複数種)の投与に先立って投与することによ り、そのような組織をそのような細胞毒性試剤(1種又は複数種)に由来する損 傷から保護するための該薬剤を製造するための、マイソプロストール及びPGE1 から選ばれるE−タイプのプロスタグランジンの使用(原請求の範囲第1項に 相当:補正あり)。 (原請求の範囲第2項は削除) 2.Eタイプのプロスタグランジンがマイソプロストールである、請求の範囲 第1項に記載の使用(原請求の範囲第3項に相当:補正あり)。 3.Eタイプのプロスタグランジンを約0.01μg/kg/日〜約50μg /kg/日の剤量で投与する、請求の範囲第2項に記載の使用(原請求の範囲第 4項に相当:補正あり)。 4.Eタイプのプロスタグランジンを局所投与する、請求の範囲第2項に記載 の使用(原請求の範囲第5項に相当:補正あり)。 5.Eタイプのプロスタグランジンを細胞毒性試剤(1種又は複数種)の投与 1〜3時間前に投与する、請求の範囲第1項に記載の使用(原請求の範囲第6項 に相当:補正あり)。 6.Eタイプのプロスタグランジンを局所投与する、請求の範囲第1項に記載 の使用(原請求の範囲第7項に相当:補正あり)。 7.Eタイプのプロスタグランジンを細胞毒性試剤(1種又は複数種)の投与 1〜3時間前に投与する、請求の範囲第2項に記載の使用(原請求の範囲第8項 に相当:補正あり)。 (原請求の範囲第9〜16項は削除) 8.該治療の目的から投与されるリンパ球減少性の細胞毒性がある試剤により 治療されている哺乳類生物におけるリンパ球の減少を抑制するための薬剤を製造 するための、PGE1及びマイソプロストールよりなる群から選ばれるE−タイ プのプロスタグランジンの使用(原請求の範囲第17項に相当:補正あり)。 9.Eタイプのプロスタグランジンを細胞毒性のある試剤(1種又は複数種) の投与1〜3時間前に投与する、請求の範囲第8項に記載の使用(原請求の範囲 第18項に相当:補正あり)。 10.哺乳類生物の正常組織の細胞を保護するための薬剤を癌治療の目的から 投与される細胞毒性のある試剤(1種又は複数種)の投与に先立って投与するこ とにより、そのような細胞をそのような細胞毒性試剤(1種又は複数種)に由来 する細胞死から保護するための該薬剤を製造するための、PGE1及びマイソプ ロストールから選ばれるE−タイプのプロスタグランジンの使用(原請求の範囲 第19項に相当:補正あり)。 11.Eタイプのプロスタグランジンを細胞毒性のある試剤(1種又は複数種 )の投与約1〜約3時間前に投与する、請求の範囲第10項に記載の使用(原請 求の範囲第20項に相当:補正あり)。 12.癌治療の目的から投与される細胞毒性のある試剤(1種又は複数種)に より哺乳類生物に誘発される脱毛を予防するための薬剤を製造するための、細胞 毒性試薬(1種又は複数種)のPGE1及びマイソプロストールから選ばれるE −タイプのプロスタグランジンの使用(原請求の範囲第12項に相当:補正あり )。 13.Eタイプのプロスタグランジンがマイソプロストールである、請求の範 囲第12項に記載の使用(原請求の範囲第22項に相当:補正あり)。 14.EタイプのプロスタグランジンがPGE1である、請求の範囲第12項 に記載の使用(原請求の範囲第23項に相当:補正あり)。 15.哺乳類生物の組織を保護するための薬剤を癌治療の目的から投与される 細胞毒性のある試剤(1種又は複数種)の投与に先立って投与することにより、 そのような組織をそのような細胞毒性試剤(1種又は複数種)に由来する損傷か ら保護するための該薬剤を製造するための、マイソプロストール及びPGE1の 使用(原請求の範囲第24項に相当:補正あり)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT, UA,UG,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.化学療法剤の投与に先立って治療上有効な量のE−タイプのプロスタグラ ンジンを投与することから成る、哺乳類生物の非胃系組織をそのような化学療法 剤に由来する損傷から保護する方法。 2.化学療法剤の投与に先立って、次の: 16,16−ジメチルPGE2;及びPGE1より成る群から選ばれるE−タイプ のプロスタグランジンを投与することから成る、組織をそのような化学療法剤に 由来する損傷から保護する、請求の範囲第1項に記載の方法:但し、上記の式に おいてRは水素又は1〜6個の炭素原子を有する低級アルキルを表し;R1は水 素、ビニル又は1〜4個の炭素原子を有する低級アルキルを表し、そして波線は R−又はS−立体化学配置を表し;R2、R3及びR4は水素、若しくは1〜4個 の炭素原子を有する低級アルキルを表すか、又はR2とR3とが炭素Yと一緒にな って4〜6個の炭素原子を有するシクロアルケニルを形成しているか、或いはR3 とR4とが炭素X及びYと一緒になって4〜6個の炭素原子を有するシクロアル ケニルを形成しており、ここでX−Y結合は飽和であってもよいし、或いは不飽 和であってもよい。 3.Eタイプのプロスタグランジンがマイソプロストールである、請求の範囲 第2項に記載の方法。 4.Eタイプのプロスタグランジンを約0.01μg/kg/日〜約50μg /kg/日の剤量で投与する、請求の範囲第3項に記載の方法。 5.Eタイプのプロスタグランジンを局所投与する、請求の範囲第3項に記載 の方法。 6.Eタイプのプロスタグランジンを化学療法剤の投与1〜3時間前に投与す る、請求の範囲第2項に記載の方法。 7.Eタイプのプロスタグランジンを局所投与する、請求の範囲第2項に記載 の方法。 8.Eタイプのプロスタグランジンを化学療法剤の投与1〜3時間前に投与す る、請求の範囲第2項に記載の方法。 9.Eタイプのプロスタグランジンが(±)メチル 7−[3α−ヒドロキシ −2β−(4R−ヒドロキシ−4−メチル−1E,5E,7E−ノナトリエニル )−5−オキソ−1α−シクロペンチル]−4Z−ヘプテノエート又は16,1 6−ジメチルPGE2である、請求の範囲第2項に記載の方法。 10.Eタイプのプロスタグランジンを約0.01μg/kg/日〜約50μ g/kg/日の剤量で投与する、請求の範囲第9項に記載の方法。 11.Eタイプのプロスタグランジンを局所投与する、請求の範囲第10項に 記載の方法。 12.Eタイプのプロスタグランジンを化学療法剤の投与1〜3時間前に投与 する、請求の範囲第9項に記載の方法。 13.Eタイプのプロスタグランジンが16,16−ジメチルPGE2である 、請求の範囲第2項に記載の方法。 14.Eタイプのプロスタグランジンを約0.01μg/kg/日〜約50μ g/kg/日の剤量で投与する、請求の範囲第13項に記載の方法。 15.Eタイプのプロスタグランジンを局所投与する、請求の範囲第13項に 記載の方法。 16.Eタイプのプロスタグランジンを化学療法剤の投与1〜3時間前に投与 する、請求の範囲第13項に記載の方法。 17.治療上有効な量の、次の: 16,16−ジメチルPGE2;及びPGE1より成る群から選ばれるE−タイプ のプロスタグランジンを化学療法剤の投与に先立って投与することにより、リン パ球減少性化学療法剤により治療されている哺乳類生物におけるリンパ球の減少 を抑制する方法:但し、上記の式においてRは水素又は1〜6個の炭素原子を有 する低級アルキルを表し;R1は水素、ビニル又は1〜4個の炭素原子を有する 低級アルキルを表し、そして波線はR−又はS−立体化学配置を表し;R2、R3 及びR4は水素、若しくは1〜4個の炭素原子を有する低級アルキルを表すか、 又はR2とR3とが炭素Yと一緒になって4〜6個の炭素原子を有するシクロアル ケニルを形成しているか、或いはR3とR4とが炭素X及びYと一緒になって4〜 6個の炭素原子を有するシクロアルケニルを形成しており、ここでX−Y結合は 飽和であってもよいし、或いは不飽和であってもよい。 18.Eタイプのプロスタグランジンを化学療法剤の投与1〜3時間前に投与 する、請求の範囲第17項に記載の方法。 19.化学療法剤の投与に先立って治療上有効な量のE−タイプのプロスタグ ランジンを投与することから成る、哺乳類生物の正常組織の細胞を化学療法剤に 由来する細胞死から保護する方法。 20.Eタイプのプロスタグランジンを化学療法剤の投与約1〜約3時間前に 投与する、請求の範囲第19項に記載の方法。 21.化学療法剤の投与に先立って治療上有効な量のE−タイプのプロスタグ ランジンを投与することから成る、化学療法剤により哺乳類生物に誘発される脱 毛を予防する方法。 22.Eタイプのプロスタグランジンがマイソプロストールである、請求の範 囲第21項に記載の方法。 23.EタイプのプロスタグランジンがPGE1である、請求の範囲第21項 に記載の方法。 24.化学療法剤の投与に先立って治療上有効な量の2種又はそれ以上のE− タイプのプロスタグランジンを投与することから成る、哺乳類生物の組織をその ような化学療法剤に由来する損傷から保護する方法。 25.投与されるEタイプのプロスタグランジンがマイソプロストール及びP GE1である、請求の範囲第24項に記載の方法。
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