【発明の詳細な説明】
封入された再帰反射性要素およびその製造方法
発明の分野
本発明は再帰反射性要素、例えば、半球鏡面反射体を有するガラス微小球に関
する。本発明はこのような再帰反射性要素を含んで作られた液体塗料組成物およ
び物品、並びに、このような再帰反射性要素を製造するための方法に関する。
背景
標識または衣類製品のような所望の基材上に再帰反射性膜を簡単に提供するた
めに使用されることができる液体塗料組成物はよく知られている。これらの組成
物は、時々、「再帰反射性液体」、「再帰反射性インク」または「再帰反射性塗
料」と呼ばれている。
米国特許第2,963,378 号(Palmquist ら)は、半球反射される微小球、被膜形
成性バインダー材料および溶剤を含む塗料組成物を開示している。米国特許第3,
251,704 号(Nellessen)は、更に顔料粒子を含む同様の組成物を開示している。
米国特許第4,263,345 号(Bingham)は布帛および衣服上での使用を意図した同様
の組成物を開示している。それは、コラム4 、第53行〜第62行において、発明の
組成物の貯蔵安定性を上げるために、Longlet らの米国特許第3,535,019 号に教
示されているように、金属半球膜上に「保護膜」、例えば、リン酸アルミニウム
または酸化アルミニウム膜を適用することができることを記載している。このよ
うな膜は、所望されないほど短い貯蔵寿命、即ち、約数日または数週間の貯蔵寿
命を有する塗料組成物をもたらした。
米国特許第3,535,019 号(Longletら)は、半球金属鏡面体を有する微小球を処
理して、保護膜を鏡面反射体に形成することを開示している。この保護膜は、例
えば、リン酸二水素アンモニウムの水溶液とアルミニウム鏡面反射体との反応に
より形成されたリン酸アルミニウム膜であるか、または、二クロム酸ナトリウム
とアルミニウム鏡面反射体との反応により形成された酸化アルミニウム膜である
。このような保護膜は、その場で半球反射体の反応により形成されるので、「反
応性」または「反応形成性」と呼ぶことができる。このような膜は、適切な反応
体と反応することができる反射体の上のみで形成され、そして反射体のみを被覆
し、再帰反射性要素の残りの部分、例えば、微小球の前方表面を被覆しない点で
制限がある。また、もし反応が水溶液中で行われるならば、鏡面反射層は、保護
層を形成する反応に部分的に消費されることに加えて、水溶液により劣化されう
る。更に、この技術により形成される膜は比較的に含水性であり、そして再帰反
射性組成物に望ましい保護を与えない。
アルミニウムが水または腐蝕性試薬と接触したときに、それが急速に加水分解
を起こすために、アルミニウムで作られた半球反射される微小球を含む従来から
知られている液体塗料組成物は、所望されないほど短い寿命、即ち、数日または
数週間のみの貯蔵寿命に悩まされてきた。アルミニウム反射体は、一度、組成物
を塗布し、そして再起反射性膜を形成すると、乗物内において水により劣化され
、それにより、その有効性は低下する。銀反射体も、通常にはさほどでないにし
ても同様の形態の劣化に悩まされる。従って、再帰反射性膜を形成するための水
性組成物は、2 成分の形態でしばしば包装されている。環境および安全性の懸念
、並びに、使用および洗浄の容易性から、水性液体塗料組成物は有機溶剤を含む
組成物よりも望ましいと考えられている。製造および使用のコスト並びに利便性
の理由から、長期間貯蔵寿命を有する液体塗料組成物は望ましい。
発明の要旨
本発明は、水性液体若しくは腐蝕性液体または環境への暴露時に特に予期され
ない耐久性を示す、薄く且つ実質的に透明の保護膜を有する、新規の封入された
再帰反射性要素を提供する。本発明は、また、このような再帰反射性要素を含ん
で作られた液体塗料組成物および物品、並びに、このような封入された再帰反射
性要素を製造するための新規の方法を提供する。
端的に要約すると、本発明の封入された再帰反射性要素は、各々、透明な光学
ボディーおよび反射部材を含む再帰反射性アセンブリーを含み、ここで、ここに
記載される再帰反射性アセンブリーは、付着した密の、即ち、実質的に気密の、
透明な連続酸化物膜内に本質的に完全に封入されている。「密」または「気密」
とは、膜が連続であり、且つ、水に対して不透性であることを意味する。
端的に要約すると、本発明の新規の方法は、
a)複数の再帰反射性アセブリーの攪拌床を用意すること、
b)密のまたは気密の、実質的に透明な酸化物膜が再帰反射性アセンブリーの表面
上に付着して、再帰反射性アセンブリーを実質的に個々に封入するように、前記
攪拌床に1 種以上の気相材料を暴露すること、
を含み、それにより、本発明の封入された再帰反射性要素が形成される。例示の
ための例は、気相前駆体材料が反応し、そして、アセンブリーの表面上に付着し
た膜を形成する化学気相蒸着法( しばしば「CVD 法」と呼ばれる)、反応スパッ
タリング法および真空スパッタリング法を含む。
端的に要約すると、本発明の液体塗料組成物は、(1)被膜形成性
バインダー材料および液体揮発剤を含む塗料ビヒクル、(2)ここに記載される複
数の封入された再帰反射性要素、および、必要に応じて、(3)顔料粒子のような
他の成分を含む。
ここに記載される、封入された再帰反射性要素は、水若しくは腐蝕性試薬また
は環境に暴露されたとき、例えば、基材上に再帰反射性膜を形成するための液体
塗料組成物が形成されたときに、改良された耐久性を示す。結果として、長期間
の貯蔵寿命を有し、その為、実質的な環境、コストおよび利便性の利点を達成す
る、単一包装の水性液体塗料組成物が調製されうる。
図面の簡単な説明
本発明は図面を参照して更に説明されるであろう。ここで、
図1 は、本発明の例示の再帰反射性要素の断面図である。
図2 は、本発明の反射性化された布帛または基材の断面図である。
図3 は、本発明の再帰反射性シートの一部分の断面図である。
図4 は、本発明の方法の例示の態様のブロックフローダイアグラムである。
これらの図は理想化されたものであり、そして単なる例示であって、制限しな
いことが意図される。
例示の態様の詳細な説明
図1 に示すように、本発明の封入された再帰反射性要素10は、各々、光学ボデ
ィー14、および、ここに示した光学ボディー14の表面の一部分を被覆している反
射部材または反射体16を含む。再帰反射性アセンブリー(12)を含む。再帰反射
性アセンブリー12は、密の、実質的に透明な酸化物膜18内に本質的に封入されて
いる。
本発明において使用される最も典型的な種類の光学ボディーは透明な微小球で
ある。このような光学ボディーは、通常、幅広い入射角、即ち、できた再帰反射
性物品に光が衝突する角度にわたって、再帰反射明度、しばしば「角度性」と呼
ばれる性質を満足できるレベルで提供する。従って、それは、再帰反射性要素が
、通常、ランダムに並んでいる液体塗料組成物から形成された再帰反射性膜のよ
うに、再帰反射性要素を配向させることが困難であるかまたは不可能である用途
における使用に非常に適している。しかし、他の形状の光学ボディー、例えば、
立方体角の再帰反射性要素またはグロガイド(gloguides)は、所望により、本発
明の教示により使用されてよい。アルミニウム反射部材を含む立方体角の再帰反
射性アセンブリーは米国特許第4,703,999 号(Benson)において開示されている。
例示のグロガイドは米国特許第4,469,645 号(Eigenmann)において開示されてい
る。
微小球を光学ボディーとして使用するときに、微小球は、好ましくは、最も均
質且つ効率的な再帰反射を提供するために、実質的に球状の形状である。
通常、光学ボディーは、再帰反射性要素により吸収される光の量を最小にし、
そしてそれにより、本発明の再帰反射性物品により再帰反射される入射光の量を
最大にするために、好ましくは、実質的に透明である。
ここで使用される微小球は、所望の光学特性および物性を有するガラスまたは
合成樹脂から製造されることができる。ガラス微小球は、通常、ポリマー微小球
より安価であり、硬く、優れた耐久性を示し、そして良好な光学効率を提供する
ので、通常は好ましい。
布帛および衣類上で使用される液体塗料組成物中で使用される微小球は、通常
、約25〜約150 ミクロンの直径を有するであろう。実
質的により大きな微小球を含んで製造された塗膜は、所望されるより厚く、そし
て可撓性が低い傾向があり、実質的により小さい微小球を含んで製造されるた塗
膜は、より明度が低く、即ち、より低い再帰反射を示す傾向がある。というのは
、微小球の直径が再帰反射される光の波長に近づくにつれて、屈折損失が起こる
からである。このような用途では、微小球の平均直径は、通常、好ましくは約25
〜75ミクロンである。しかし、他の寸法の微小球は有用であることがあり、そし
て特定の場合には、本発明の他の用途のために尚好ましいことがあることは理解
されるであろう。通常、微小球は実質的に均一な直径のものであり、それにより
、再帰反射性アセンブリー、再帰反射性要素および最終の製品の製造のより均一
な制御、並びに、最終製品( 再帰反射性膜を上に有する基材、例えば、再帰反射
性グラフィックを有する衣類製品)のより均一な外観および性能が可能になる。
約1.4 〜約2.7 の屈折率を有する微小球は、通常、本発明において有用であり
、約1.8 〜約2.0 の屈折率を有する微小球は、通常、好ましく、そして約1.90〜
約1.95の屈折率を有する微小球は、通常、より好ましく、再帰反射性要素の前方
表面が空気との界面を有する環境で使用される塗料では特に好ましい。再帰反射
が望まれるときに、再帰反射性要素の前方表面が水で濡れるような場合、微小球
は好ましくはより高い屈折率、即ち、約2.5 を有するであろう。
光学ボディーは、実質的に無色であっても、または、例えば、光学ボディー内
に含まれる色素または他の着色剤で着色されていてもよい。所望ならば、無色光
学ボディーおよび有色光学ボディーは組み合わされて使用されてよい。
光学ボディーが微小球であるときには、反射部材は、各微小球の表面上の通常
に実質的に半球の膜である。個々の微小球の再帰反射
の角度性は、微小球が鏡面反射部材により本質的に半球状に被覆されているとき
に、通常、最も大きい。通常、より明るい再帰反射性能は、反射部材がアルミニ
ウムまたは銀であるときに得られる。銀の反射部材は、通常、幾分より明るい性
能を提供するが、アルミニウム反射部材は、通常、より耐久性である。所望なら
ば、米国特許第3,700,305 号(Bingham)に開示されているような誘電性反射体は
使用されてよい。このような反射部材は、アルミニウムまたは銀反射部材よりも
、本当の明るい昼間若しくは周囲色を達成するために有用であることが知られて
いる。しかし、通常、誘電性膜( 例えば、硫化亜鉛、氷晶石等の交互の層)は水
中で可溶性であるかまたは容易に分解されるので、水性液体塗料組成物または、
洗濯されまたは酸性環境に暴露される再帰反射性製品( 例えば、衣類上のグラフ
ィックデザイン)における使用のための用途が以前に制約されていた。
本発明の各々の再帰反射性要素の再帰反射性アセンブリーは、密の、連続の、
水不透過性の、好ましくは実質的に透明な酸化物膜内に本質的に完全に封入され
ている。ここで使用するときに、「酸化物膜」とは、金属またはメタロイドカチ
オンおよび酸素を主として含む材料を意味するが、それは、前駆体材料または反
射性アセンブリーに由来する他の元素または化合物を微量で含んでよく、それは
、ここに記載されている反射性アセンブリー上の膜の形態として生じることがで
きる。例えば、チタニア(TiO2)、チタニア/ シリカ(TiO2)/(SiO2)、アルミナ( A
l2O3)、シリカ、酸化錫(SnO2)、ジルコニア(ZrO2)等および混合酸化物の膜はこ
こで有用であると信じられる。通常、保護膜は次のうちの1 種: 二酸化チタン、
二酸化珪素、酸化アルミニウムまたはそれらの組み合わせである。あるものは特
定の用途のために他のものよりも好ましい。例えば、
アルミナ膜は、より高い劣化傾向を示す水または塩基性条件よりも酸性条件で耐
性である。例えば、シリカ膜は、強塩基性条件下で劣化する傾向がある。チタニ
アおよびチタニア/ シリカ膜は、容易に付着し、そして酸性および塩基性条件並
びに中性の水の下で耐久性である膜を形成するので最も好ましい。一般に、これ
らおよび他の酸化物の密のまたは気密の膜は、既知の蒸着法により付着されうる
。組成物の選択は、十分に便利な付着法による十分に密の保護膜を付着する能力
および得られる膜の望まれる特性に部分的に依存する。比較的に低温で付着した
膜は、より非晶性である傾向がある。
チタニアおよびチタニア/ シリカ膜は、通常、好ましい。それは、耐久性の気
密の膜は、加水分解を基にした化学蒸着によって、低温において容易に付着され
うるからである。気密のアルミナ膜も、加水分解を基にした化学蒸着法によって
付着されることができるが、化学的に耐久性が低い傾向があり、そして、水によ
り更に劣化を受けることがある。
上記のように、本発明の膜は、また、反応性スパッタリング法および真空スパ
ッタリング法によっても付着されうる。「付着」とは、膜の本質的に全ての材料
が、膜の製造の間に反射性アセンブリーの表面に追加されることを意味する。区
別として、上記の米国特許第3,535,019 号に記載されているような「反応」膜で
は、得られる膜の主要部分または成分は反射性アセンブリー自体、例えば、鏡面
反射性層のアルミニウムから誘導され、または得られる。
本発明により形成される膜は、通常、光学的に透明であるように非常に滑らか
である。それは、通常、非常に硬く、そして容易に粉砕されず、またはフレーク
化されず、その為、封入された再帰反射性要素に耐久性保護膜を提供する。
通常、酸化物膜は、約100 〜約10,000Å(0.01 〜1 ミクロン)で
あり、好ましくは約300 〜約5000Å(0.03 〜0.5 ミクロン)の厚さである。非常
に厚すぎる膜は、低い透明性である傾向があり、および/または、より光散乱性
である傾向があり、この為、得られる再帰反射性要素が低い再帰反射明度になる
。本発明の膜は、通常、5%未満の開口多孔率を有し、即ち、水に対して不透過性
である。
端的に要約すると、本発明の再帰反射性要素を製造するための新規の方法は、
a)複数の再帰反射性アセンブリーの攪拌床を用意すること、および、
b)密の実質的に透明な酸化物膜を反射性アセンブリーの表面上に付着させて、
反射性アセンブリーを実質的に個々に封入すること、
を含み、それにより、本発明の封入された再帰反射性要素が生じる。一般に、こ
こで使用される方法は、集合的に「蒸着法」と呼ばれ、これは、所望の酸化物膜
を生じるように、気相から再帰反射性アセンブリーの表面に膜を付着させるもの
である。ある態様において、気相前駆体材料は反射性アセンブリーの近傍で混合
され、そしてその場で化学反応して、本発明の膜として付着した膜材料を形成す
る。他の態様において、膜材料は気相の形態で発生し、そして、化学反応を本質
的に伴わないで反射性アセンブリーの表面に付着して、本発明の膜を形成する。
通常、所謂、「化学蒸着法」を使用することが好ましいであろう。より好ましく
は、低温の大気圧の化学蒸着法(APCVD)は使用される。このような方法は、真空
装置を必要とせず、高い膜形成速度を提供することができ、そして、膜形成の間
の再帰反射性アセンブリーの劣化を減じる。加水分解を基にするAPCVD は、低温
、例えば、通常には300 ℃を大きく下回る温度で高い気密性の膜を得ることがで
きるので最も好ましい。
反射部材を有する微小球の形成( 例えば、微小球の表面の一部分
をアルミニウムまたは銀のような半球反射性膜で被覆すること)はよく知られて
いる。
所望ならば、半球反射膜は本発明により再帰反射性アセンブリーを封入する前
に、半球反射膜はその上に形成された保護バリア層を有することができる。例え
ば、上記で議論したように、米国特許第3,535,019 号は、反射膜上の反応膜の生
成、例えば、アルミニウム反射体上に形成されたリン酸アルミニウムまたは酸化
アルミニウムを開示している。本発明の驚くべき態様は、しかし、保護バリア層
が必要ないことである。アルミニウムのような反射膜は、予測したほどは、封入
プロセスの間に劣化されない。
被覆されていない再帰反射性アセンブリーを反応チャンバー内に入れ、そして
所望の保護層の付着を達成するために適切な温度に加熱する。例えば、エレクト
ロルミネセンスの燐光物質粒子上で使用されることが知られている多くの付着法
は所望ならば使用されてよい。例示の方法は、比較的に低温での付着法を開示し
ている、米国特許第5,156,885 号(Budd)、および、比較的に高温での付着法を開
示している、米国特許第4,855,189 号(Simopoulos ら)に開示されている。特定
の場合には、高温での膜形成は、再帰反射性アセンブリー、例えば、ポリマー光
学ボディーまたは特定の反射層を劣化し、そして若干劣化した再帰反射明度を劣
化した、封入された再帰反射性要素を生じる。理解されるであろうように、本発
明による膜の付着のための適切な方法の選択は再帰反射性アセンブリーおよびそ
の構造部材の性質に部分的に依存するであろう。
再帰反射性アセンブリーの本質的に全表面を被覆する実質的に連続の膜を形成
するために、アセンブリーは付着チャンバー内で好ましくは攪拌される。アセン
ブリーを攪拌するための有用な方法の例示のための例は、反応器の振盪、振動ま
たは回転、アセンブリーの
攪拌、流動床でのアセンブリーの浮遊を含む。アセンブリーを攪拌することによ
り、各アセンブリーの本質的に全体の表面は付着の間に暴露され、そしてアセン
ブリーおよび反応前駆体または膜材料はよく相互に混合され、それにより、各再
帰反射性アセンブリーの均一且つ完全な封入が達成される。通常、好ましい付着
チャンバーは流動床反応器である。流動化は、通常、アセンブリーの凝集を効果
的に防止し、アセンブリーおよび反応前駆体材料の均質混合を達成し、そしてよ
り均質な反応条件を提供し、それにより、高い均質性の封入特性になる。
多くの場合に必要ないが、凝集する傾向があるアセンブリーを使用するときに
は、流動助剤、例えば、少量のヒュームドシリカ、沈降シリカ、E.I.DuPont de
Nemours のVOLAN (商標)マクロミックフタクロ錯体(macromic phthacro compl
ex)でアセンブリーを被覆することが望ましいであろう。このような助剤および
その有用な量の選択は、当業者が容易に決定できるであろう。
使用される付着法により、前駆体材料( 反応を基にする付着法の場合)または
膜材料( 無反応を基礎とする方法の場合)は、通常、気相で再帰反射性アセンブ
リーを含む付着チャンバー内に導入される。本発明は、好ましくは、再帰反射性
アセンブリーの表面上に酸化物材料を付着させ、それにより、それを封入するた
めに、気相での加水分解を使用する。このような方法は、時々、化学蒸着(CVD)
反応と呼ばれる。次は例示の反応である。
TiCl4 + 2H2O → TiO2 + 4HCl
例示において、水蒸気および四塩化チタンは酸化物前駆体材料と考えられる。
前駆体材料を気相とし、そしてそれを反応チャンバー内に加えるための1つの
技術は、キャリアガスと呼ばれる好ましくは不活性の
、気体ストリームを前駆体材料の溶液または原液に通してバブリングし、そして
その後、反応チャンバーに導入することである。ここで使用されうる不活性ガス
の例示のための例は、アルゴンおよび窒素を含む。酸素および/または乾燥空気
も使用されうる。この技術の利点は、キャリアガス/ 前駆体ストリームが反応チ
ャンバー内で再帰反射性アセンブリーを流動化するために使用され、それにより
、所望の封入プロセスを促進することができることである。更に、このような技
術は、前駆体材料を反応器内に導入する速度を容易に制御するための手段を提供
する。
本発明の例示の方法を示す図4 を参照して、キャリアガス102 はウォーターバ
ブラー104 を通してバブリングされて水蒸気含有前駆体ストリーム108 が製造さ
れ、そしてキャリアガス102 は、また、四塩化チタンバブラー106 を通してバブ
リングされて四塩化チタン含有前駆体ストリーム110 が製造される。ストリーム
12中の再帰反射性ストリームアセンブリーは反応器114 に導入され、そしてそこ
から出てくる再帰反射性要素10は封入されている。
前駆体の流速は適切な付着速度が得られ、そして所望の量および性質の酸化物
膜が得られるように調節される。反応器チャンバー内に存在する前駆体材料の比
は、再帰反射性アセンブリーの表面での酸化物付着を促進し、離散した、即ち、
浮遊した酸化物粒子がチャンバー内のどこかで生成するのを抑制するように流速
は調節される。例えば、四塩化チタンおよび水からチタニア膜を付着させるとき
に、四塩化チタン1 分子当たりに約8 分子の水〜四塩化チタン2 分子当たりに1
分子の水の比率は、一般に適切であり、四塩化チタン1 分子当たりに約2 分子の
水が好ましい。これらの条件下で、殆どの四塩化チタンと反応する水が存在し、
そして殆どの水は再帰反射性要素の表面上の膜に吸着される。非常に高い比率で
は、望まれる
酸化物膜ではなく酸化物粒子を形成しうる多量の未吸収の水を生じる傾向がある
。所望されないほどの高いレベルのヒドロキシルまたは水和並びに低い化学耐久
性も生じうる。非常に低い比率では、低い膜形成速度となり、未反応の四塩化チ
タンが多量に生じ、そして膜中の塩化物レベルが高くなる。
特定の用途に最適な流速は、通常、反応器チャンバー内の温度、前駆体ストリ
ームの温度、チャンバー内でのアセンブリーの攪拌速度、および使用される特定
の前駆体に部分的に依存するが、有用な流速は試行錯誤により容易に決定されう
る。好ましい態様において、前駆体を反応器チャンバーに輸送するために使用さ
れるキャリアガスは所望されるように再帰反射性アセンブリーを攪拌し、そして
また、チャンバーに最適量の前駆体材料を輸送し、それにより、便利にそして有
効にその機能を満たすために十分である。
好ましくは、前駆体材料は、便利に速い速度で加水分解反応および膜形成プロ
セスが起こるために十分な量の前駆体材料が反応器に輸送されるために十分に高
い蒸気圧を有する。例えば、より高い蒸気圧を有する前駆体材料は、通常、より
低い蒸気圧を有する前駆体材料よりも速い付着速度を提供し、それにより、より
短い封入時間を使用することが可能である。前駆体源は材料の蒸気圧を上げるた
めに加熱されうるが、源と反応器との間での凝縮を防ぐために、前駆体材料を反
応器まで輸送するために使用される管または他の手段を加熱する必要があるだろ
う。多くの場合に、前駆体材料は、室温で原液の形態であろう。特定の場合には
、前駆体材料は昇華性固体物として入手可能であろう。
約300 ℃を下回る温度、そして通常、約200 ℃を下回る温度での加水分解反応
により密の酸化物膜を形成することが可能な前駆体材料は、ガラス光学ボディー
およびアルミニウム反射部材を含む再帰
反射性アセンブリーでは好ましい。本発明の驚くべき特徴の1つは、膜形成プロ
セスの間に、塩化物イオンがアルミニウム反射部材を劣化させないことが観測さ
れたことである。ポリカーボネートのような再帰反射性アセンブリー中で使用さ
れる特定のポリマー材料は、他の材料よりも比較的に剛性であり、そして他のポ
リマー材料、例えば、ポリエステルよりも有効に膜形成条件に耐えられるであろ
う。有利な結果は、四塩化チタンおよび/または四塩化珪素および水を前駆体材
料として使用して得られた。揮発性金属塩化物に加えて、有用な結果は、金属ア
ルコキシド、例えば、イソプロポキシ化チタン、エトキシ化珪素、n-プロポキシ
化ジルコニウム、金属アルキル、例えば、トリメチルアンモニウムおよびジエチ
ル亜鉛、およびこれらのリガンドまたは脱離基を組み合わせた前駆体でも期待さ
れる。膜形成プロセスにおいて幾つかの前駆体を同時に使用することは望ましい
であろう。
好ましくは、相互に反応性の前駆体材料、例えば、TiCl4およびH2O は、輸送
系内での早期反応を防ぐために反応器に加えられる前に混合されない。従って、
反応器チャンバーへの数本のガスストリームが、通常、提供される。
反応器チャンバーは反射部材上での望ましい特性を有する保護膜を有効に付着
させ、そして形成させるために適切な温度に維持される。一般に、蒸着法を行う
温度を上げると、より急速に反応を起こす傾向があり、より密で、且つ、より少
量の散逸性の未反応前駆体を有する膜が得られるが、再帰反射性アセンブリーが
劣化する傾向を増す傾向があるであろう。例えば、スパッタリングまたはプラズ
マ補助化学蒸着法は、しばしば、被覆される物品の加熱が最小ですむが、真空装
置を必要とし、小さいガラス微小球のような粒状材料を被覆するときに使用する
のが困難であるかもしれない。高圧、例
えば、大気圧以上で操作される高圧では、化学蒸着法は、一般に、前駆体材料を
熱分解するか、または、前駆体材料の急速な化学反応を促進し、そして膜または
再帰反射性アセンブリーの特定の部材を劣化する、例えば、アルミニウム反射部
材を攻撃しうる散逸性製品の揮発化を促進するために十分に高い温度で操作しな
ければならない。一般に、得られる膜の性質、例えば、密度、結晶化度等は、ま
た、付着温度に依存する。
ガラス光学ボディー上に金属膜を含む再帰反射性アセンブリーは、300 ℃以上
の温度で、金属の部分酸化またはガラス- 金属界面での反応または拡散を受ける
ことができる。ポリマー成分を含む再帰反射性アセンブリーは、有意により低い
温度で、溶融、変形または他の劣化を受けることができる。従って、再帰反射性
アセンブリーおよびその構成成分要素が所望されずに劣化しないために十分に低
い温度で操作される封入プロセスが選択されるべきである。この為、約300 ℃を
下回る温度、時々、好ましくは約200 ℃を下回る温度で加水分解を基礎とするA
PCVD法を使用して封入が行われる。このような方法において形成された膜は
、再帰反射性の光学特性をほぼ完全に保持しながら、驚くほどの気密性および耐
薬品性を提供する。四塩化物から付着されたチタニアおよびチタニア−シリカ膜
は特に耐久性であり、気密性であり、そして低温、例えば、約120 ℃〜約160 ℃
の低い温度で容易に付着される。金属アルコキシドおよび金属アルキルのような
他の前駆体材料にとって好ましい範囲は、より高いことができる。というのは、
このような前駆体は付着反応の間に腐蝕性の副生成物を発生しないからである。
純粋なシリカ膜は気密性をある程度犠牲にして、低温、例えば、室温で付着され
ることができる。極端に低い温度を使用すると、前駆体材料の不完全な反応およ
び/またはより低い膜密度を生じ、それにより、より
低い有効性の封入膜を生じる傾向がある。極端に高い温度を使用すると、塩化水
素のような反応生成物と、再帰反射性アセンブリーの構成部分、例えば、金属反
射性層またはポリマー光学ボディーとの所望されない反応を起こす傾向がある。
1態様において、四塩化チタンおよび四塩化珪素並びに水を前駆体として使用
するときに、反応器の温度は約100 ℃〜約180 ℃に維持され、好ましくは約130
℃〜約150 ℃に維持される。この範囲内の温度で行われる封入プロセスは、所望
されない再帰反射明度の損失を起こすアセンブリー表面での固有の熱損傷または
悪い熱化学反応を避けながら、再帰反射性要素に対する望ましい保護を行う膜を
付着させることが観測された。低すぎる温度で行われる封入プロセスは、望まし
い耐腐蝕性を有しない膜を生成する傾向があるであろう。このような膜は、十分
に保護性ではなく、より解放された、または水和された構造を有するものと信じ
られる。高すぎる温度で行われる封入は、光学ボディーまたは鏡面反射部材の劣
化を生じうる。
図2は、再帰反射性膜22が、基材26、例えば、布帛上のバインダー材料24中に
封入された再帰反射性要素10を含む、本発明の例示の物品20を示す。本発明の結
果として、物品20は改良された洗濯耐久性および過酷な条件、例えば、酸性雨に
対する耐性を示すであろう。
図3は、シート30がバインダー層32に部分的に埋め込まれており、そしてその
前面から突き出している、単層の封入された再帰反射性要素10を含む、本発明の
例示の露出レンズ型再帰反射性シート30を示す。特定の態様において、接着剤層
(示していない)はバインダー層32の裏面上に提供されている。理解されるであ
ろうように、本発明の封入された再帰反射性要素10は再帰反射性シート等の様々
な既知の態様において使用されることができる。例
本発明は制限しないことを意図した次の例示の実施例により更に説明されるで
あろう。特に指示がないかぎり、全ての量は重量部で表記される。流速は示した
前駆体の水溶液を通したキャリアガス(窒素ガス)の計量体積を参照する。試料1〜7およびCのための封入化プロセス
単一ボトムインレットおよびサイズDフリットを有するガラス濾過漏斗からな
る流動床反応器を使用した。下記に示すように、オイルバス浸漬またはニクロム
線加熱のために変更が加えられた30ミリメートルの直径の25センチメートルの高
さの反応器を使用した。単一ガスインレットチューブを有する反応器を使用した
。ガスインレットチューブはガラス管であり、10ミリメートル直径であり、そし
てサイズCのガラスフリットを有し、それは反応ゾーンへとキャリアガスおよび
金属四塩化物蒸気を導入するための漏斗の上部から延びている流動床に挿入され
ていた。別個のチューブは反応器のボトムに連結され、それを通して水蒸気が反
応器中に導入された。バブラーのサイズは約800 ミリメートルであった。
窒素キャリアガスおよび水蒸気を反射性アセンブリーを支持している漏斗フリ
ットを通して通過させた。Aldrich Chemical Companyからの試薬グレードの四塩
化チタンおよび四塩化珪素の純粋液体を示した通りに使用した。50グラムの反射
性アセンブリーのバッチを使用した。
本発明の封入された再帰反射性要素の幾つかの異なる試料を次の条件および膜
前駆体材料を使用して調製した(窒素キャリアガスの
バブラーを通した流れをセンチメートル3/ 分で示し、そして反応器の滞留時間
を分で示した)。
試料1 を125 ℃で調製し、そして試料2 〜5 を130 ℃で調製した。試料1 、2
および4 の微小球をアルミニウムで半球状に被覆した。試料3 および5 の微小球
は同様であり、そしてアルミニウムで同様に被覆したが、米国特許第3,535,019
号により封入前に処理した。
試料6 において、半球状にアルミニウム膜を有する60g の微小球を、水を通し
て480 センチメートル3/ 分およびトリメチルアルミニウム水溶液を通して160
センチメートル3/ 分の窒素キャリアの前駆体流量を使用して、140 ℃で180 分
間封入して、アルミナで封入した。
試料7 において、半球状のアルミニウム膜を有する60g の微小球を、水を通し
て500 センチメートル3/ 分、四塩化珪素水溶液を通して250 センチメートル3/
分および四エトキシ化珪素水溶液を通して50センチメートル3/ 分の窒素キャリ
アの前駆体流量を使用して、50℃で180 分間封入して、シリカで封入した。
比較例C において、半球状のアルミニウム膜を有する60g の微小球を、水を通
して480 センチメートル3/ 分およびジエチル亜鉛水溶液を通して160 センチメ
ートル3/ 分の窒素キャリアの酸化亜鉛
前駆体流量で140 ℃で180 分間封入した。比較試料A およびB
比較試料A において、封入されていないアセンブリーを使用した。
比較試料B において、アセンブリーは米国特許第3,535,019 号により処理され
た。再帰反射係数
再帰反射性要素の示したバッチの再帰反射係数を-4°の入射角および0.2 °の
観測角で測定した。半球状膜を有しない微小球のバッチは約20カンデラ/ ルクス
/ メートル2の再帰反射係数を有することが観測された。例1
再帰反射性塗料組成物を製造するために、各々の示した再帰反射性アセンブリ
ー21部を次の配合比を有するインク組成物76部と混合した。部
成分
5229 水
59 CARBOPOL(商標)940 、B.F.Goodrichの増粘剤
15 硝酸アンモニウム
14 FOAMASTER(商標)DF-160-L、Henkel Process Chemicalsの
消泡剤
2746 RHOPLEX (商標)、Rohm & Haas のアクリルラテックス樹脂
29 ACRYSOL (商標)ASE-60、Rohm & Haas のRHOPLEX (商標)
用増粘剤
75 AMICAL FLOWABLE (商標)ABG-8001、Abbott Laboratories,
Inc.の流動剤
1810 米国特許第3,251,704 号(Nellessen)に開示されている黒色
顔料クラスター粒子
およびpHを約7 に調節するために十分な水酸化アンモニウム
示した時間の後にアセンブリーの再帰反射係数を測定することにより各試料の
貯蔵安定性を評価した。再帰反射性要素の試料をバッチから取り出し、そして水
で数回濯ぎ、インク基材を除去し、その後、70℃で乾燥し、その後、再帰反射明
度を評価した。
577 日の経過後、試料1 の封入された再帰反射性要素はその再帰反射性の約75
% を保持し、そしてアルミニウム半球反射膜は未だに見えた。試験の間に観測す
るために容器を解放し、そして閉止したために、膜組成物は乾燥した。7 日後、
比較例A の再帰反射性要素は白い外観を有し、アルミニウム半球反射体は裸眼で
見えなくなり、そして半球反射体を有しない微小球とほぼ同一の再帰反射係数を
有した。26日後、比較例B の再帰反射性要素は白い外観を有し、アルミニウム半
球反射体は裸眼で見えなくなり、そして半球反射体を有しない微小球とほぼ同一
の再帰反射係数を有した。例2
バイアル中、5gの脱イオン水中に示した試料3gを入れ、そして室温で16時間放
置することにより試料1 〜5 およびA の再帰反射性要素の耐久性を評価した。そ
の後、試料を150 ℃の炉内に入れ、そして乾燥するまで沸騰させた。各試料の初
期再帰反射明度( 即ち、再帰反射係数)(カンデラ/ ルクス/ メートル2)および試
験後に保持された% 初期明度は次の通りであった。
本発明により製造された封入された再帰反射性要素の試料の各々は、その初期
明度の非常に高い比率を保持し、このことは半球状アルミニウム反射膜が有効に
保護されたことを示すものである。例3
封入された再帰反射性要素30g を入れ、そして還流下で沸騰させることにより
、試料1 からの封入された再帰反射性要素の耐久性を評価した。微小球の試料を
周期的に取り出し、そして150 ℃で乾燥した。封入された再帰反射性要素の% 初
期明度は次の通りであった。
時 保持された% 初期明度
0 100
14 102
330 72例4
NaOHの5 重量% 水溶液または濃HCl の5 重量% 水溶液( 即ち、約37重量%)中で
再帰反射性要素を老化することにより、試料1 〜5 およびA の再帰反射性要素の
耐久性を評価した。
例5
密閉されたバイアル中で、室温において、0.01モルのボラックス(Na2B4O7)
水溶液5g中に示した要素5gを入れることにより試料1 、6 、7 および比較試料A
〜C の再帰反射性要素の耐久性を評
価した。バイアルを、その後、65℃(150°F)に予熱した炉内に入れ、そして周期
的に観測した。金属外観を失うために必要な時間( 時)は、半球状アルミニウム
膜上の劣化を示すものであり、次のように観測された。
試料 時間
1 >48
6 23
7 >48
A 2
B 5
C 2
48時間後に、試料1 および7 は輝いた外観を残しており、そして試験を止めた
。本発明の封入された再帰反射性要素の3 種の試料全ては比較例の要素よりも非
常に高い耐久性を示した。
本発明の様々な変更は本発明の範囲を逸脱することなく当業者に明らかであろ
う。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1996年8月8日
【補正内容】
請求の範囲(請求の範囲翻訳文第24頁〜第27頁)
請求の範囲
1.透明な光学ボディー(14)および反射部材(16)を含む再帰反射性アセン
ブリー(12)を含む、封入された再帰反射性要素(10)であって、
前記再帰反射性アセンブリーは、密の実質的に透明な酸化物膜(18)内に本質
的に完全に封入されていることを特徴とする、再帰反射性要素。
2.前記膜(18)が次のいずれか:二酸化チタン、二酸化珪素、二酸化チタン
および二酸化珪素の組み合わせ、酸化アルミニウム、酸化錫または二酸化ジルコ
ニウムであることを更に特徴とする、請求の範囲1記載の再帰反射性要素。
3.次の少なくともいずれかである:
a)前記膜(18)は約100 〜約10,000Åの厚さであるか、または、
b)前記膜(18)は約300 〜約5000Åの厚さである、
ことを更に特徴とする、請求の範囲1記載の再帰反射性要素。
4.次の少なくともいずれかである:
a)前記光学ボディー(14)が実質的に無色であるか、または、
b)前記光学ボディー(14)は、有色である
ことを更に特徴とする、請求の範囲1記載の再帰反射性要素。
5.次の少なくともいずれかである:
a)前記光学ボディー(14)は微小球であるか、または、
b)前記光学ボディー(14)はグロガイド(gloguide)であるか、または、
c)前記光学ボディー(14)は立方体角の要素であるか、または、
d)前記光学ボディー(14)はガラスまたはプラスティックを含む、
ことを更に特徴とする、請求の範囲1記載の再帰反射性要素。
6.次の少なくともいずれかである:
a)前記反射部材(16)はアルミニウムまたは銀の少なくともいずれかを含むか
、または、
b)前記反射部材(16)は誘電反射体を含むか、または、
c)前記反射部材(16)は反射性顔料を含む、
ことを更に特徴とする、請求の範囲1記載の再帰反射性要素。
7.基材上に再帰反射性膜を形成するための液体塗料組成物であって、
前記組成物は、(1)被膜形成性バインダー材料および液体揮発剤を含む塗料
ビヒクルおよび(2)請求の範囲1記載の複数の封入された再帰反射性要素を含
むことを特徴とする液体塗料組成物。
8.顔料粒子を更に含むことを更に特徴とする、請求の範囲7記載の組成物。
9.再帰反射性膜を上に有する物品(20)であって、前記膜は基材上に請求の
範囲1記載の封入された再帰反射性要素(10)を含む、物品。
10.前記膜が更に顔料粒子を含むことを特徴とする、請求の範囲9記載の物品
。
11.バインダー層(32)に少なくとも部分的に埋め込まれた、請求の範囲1記
載の封入された再帰反射性要素(10)の単層を含む、再帰反射性シート(30)。
12.封入された再帰反射性要素を形成するための方法であって、
a)複数の再帰反射性アセンブリーの攪拌床を用意すること、ここで、前記再帰
反射性アセンブリーの各々が透明な光学ボディーおよ
び反射部材を含む、および、
b)密の実質的に透明な酸化物膜が前記再帰反射性アセンブリーの表面上に付着
して、前記再帰反射性アセンブリーを個々に封入するように、1種以上の気相材
料に前記攪拌床を暴露すること、
を含むことを特徴とする、方法。
13.前記酸化物膜が次のいずれか:二酸化チタン、二酸化珪素、二酸化チタン
および二酸化珪素の組み合わせ、酸化アルミニウム、酸化錫または酸化ジルコニ
ウムであることを特徴とする、請求の範囲12記載の方法。
14.次の少なくともいずれかである:
a)前記膜が約100 〜約100,000 Åの厚さであるか、または、
b)前記膜が約300 〜約5000Åの厚さである、
ことを更に特徴とする、請求の範囲12記載の方法。
15.次の少なくともいずれかである:
a)少なくとも特定量の前記光学ボディーが微小球であるか、または、
b)少なくとも特定量の前記微小球がガラスであるか、または、
c)少なくとも特定量の前記光学ボディーがグロガイドであるか、または、
d)少なくとも特定量の前記光学ボディーが立方体の要素である、
ことを更に特徴とする、請求の範囲12記載の方法。
16.前記反射部材は次の少なくとも1種:アルミニウム、銀または誘電材料を
含むことを更に特徴とする、請求の範囲12記載の方法。
17.前記酸化物膜が、気相前駆体材料と、前記再帰反射性アセンブリーとのそ
の場での反応により形成されることを更に特徴とする、請求の範囲12記載の方法
。
18.次の少なくともいずれかである:
a)前記前駆体材料が、揮発性金属塩化物、揮発性金属アルコキシドおよび揮発
性金属アルキルからなる群より選ばれた材料を含むか、または、
b)前記前駆体材料が、四塩化チタン、四塩化珪素、イソプロポキシ化チタン、
エトキシ化珪素、n−プロポキシ化ジルコニウムおよびトリメチルアルミニウム
からなる群より選ばれた材料を含む、
ことを更に特徴とする、請求の範囲17記載の方法。
19.次の少なくともいずれかである:
a)前記膜は大気圧蒸着反応により形成されるか、または、
b)前記膜が化学蒸着反応により形成されるか、または、
c)前記膜が気相前駆体材料の加水分解により形成される、
ことを更に特徴とする、請求の範囲12記載の方法。
20.次の少なくともいずれかである:
a)前記付着が約300 ℃を下回る温度で行われるか、または、
b)前記付着が約200 ℃を下回る温度で行われる、
ことを更に特徴とする、請求の範囲12記載の方法。
21.前記反射部材が、その上に、1種以上の気相前駆体材料への前記床への前
記暴露の前に形成されていた保護バリア層を有することを更に特徴とする、請求
の範囲12記載の方法。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG),
AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C
H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB
,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR,
KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M
N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU
,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TT,UA,
UZ,VN
(72)発明者 バッド,ケントン ディー.
アメリカ合衆国,ミネソタ 55133−3427,
セント ポール,ポスト オフィス ボッ
クス 33427 (番地なし)