JPH10503167A - 炎症処置用の成長因子保護ポリマーの使用 - Google Patents

炎症処置用の成長因子保護ポリマーの使用

Info

Publication number
JPH10503167A
JPH10503167A JP7525454A JP52545495A JPH10503167A JP H10503167 A JPH10503167 A JP H10503167A JP 7525454 A JP7525454 A JP 7525454A JP 52545495 A JP52545495 A JP 52545495A JP H10503167 A JPH10503167 A JP H10503167A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
cmdbs
polysaccharide
use according
activity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7525454A
Other languages
English (en)
Inventor
ドニ バリトール
ジャン−ピエール カルエル
ウィリヤム ホルンベック
アンヌ メダイ
Original Assignee
ウニベルシテ パリ バル ド マルヌ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ウニベルシテ パリ バル ド マルヌ filed Critical ウニベルシテ パリ バル ド マルヌ
Publication of JPH10503167A publication Critical patent/JPH10503167A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/70Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
    • A61K31/715Polysaccharides, i.e. having more than five saccharide radicals attached to each other by glycosidic linkages; Derivatives thereof, e.g. ethers, esters
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • A61P37/06Immunosuppressants, e.g. drugs for graft rejection
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Transplantation (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Rheumatology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 FGF及びベータTGFファミリーの成長因子をトリプシン分解から特異的に保護でき、且つ凝固を著しくは阻害しない、HBGFPPとして知られる、ポリマー又はバイオポリマーの少なくとも一種の炎症の処置用の薬剤の製造のための使用が、開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】 炎症処置用の成長因子保護ポリマーの使用 本発明は、炎症処置用の薬剤(drug)を調製するためのポリマー又はバイオポ リマーの使用に関する。 本発明は、更に、これらのポリマーを含有しかかる処置を意図する組成物に関 する。 炎症は、自発的な又は外傷性の組織損傷(spontaneous or traumatic tissula r lesion)に続いて起こる、特に複雑な症状発現である。それは、毛細管透過性 (capillary permeability)の変異により特徴づけられ、又一般に紅斑及び浮腫 により明らかになる、血液、分子状及び細胞性成分(molecular and cellular c omponents)の浸潤を伴う。多数のケミカルメディエーターが、この過程の間に 放出され又は活性化され、その間に血液成分、特に白血球細胞が、異なる溶解活 性(lytic activities)を蓄積し放出する。多くの物質が、抗炎症剤として、使 用されている。それらは、大まかに、ステロイド剤と非ステロイド剤とに分けら れる。 ヘパリン結合性成長因子(HBGF)のファミリーに属する成長因子は、損傷 又は組織の外傷の場合に、これらの分子の天然貯蔵部位である細胞外マトリック スのエ レメントからこれらの組織によりそれらの構成細胞を通じて、又は循環細胞及び 特に炎症細胞により、自然に放出される。炎症反応は、そのいくつかがHBGF ファミリーに属する成長因子の濃度の局所的な増加を伴う。 しょ糖硫酸エステル及びそのアルミニウム塩、スクラルファートは、抗炎症剤 として記載され使用されている製品であり(米国特許第3432489号)、種々の医 薬配合剤及び組成物として一連の特許に記載されている(米国特許第4975281号 、第4885281号、第5013557号、第5164379号、第5196405号、第5240710号及びデ ンマーク特許第102488号及び第505588号)。 抗炎症剤として、他の化合物が記載されている:ラロッカ アール.(Larocc a R.)らによるスルホン化有機化合物であるスラミン(suramin)(米国特許第7 479817号)、コーエン アイ.アール.(Cohen I.R.)らによるヘパリンの低分 子量混合物を含有する組成物(WO9219249)、エクレ エイチ.ピー.(Ekre H. P.)らによる補体システムの阻害効果(complement system inhibiting effects )を示すヘパリンのフラグメンツ(WO9202232)、ミヤザキ ケー.(Miyazaki K.)らによる化学修飾によりグリコシル化された蛋白質から誘導された製品(EP 454898)、バーンフィールド エム.(Bernfield M.)らによるシンデカン(syndecan)のようなヘパラン硫酸プロテオグリカン( WO9305167)、ビアンキニ ピー.(Bianchini P.)らによるデルマタン硫酸か ら誘導されたオリゴ糖(WO9305075)。 加えて、グリコサミノグリカン(glycosaminoglycans)(GAGs)を含むポ リマー混合物である、スロデキシド(sulodexide)とヘパリンとを組み合わせた ものを含む組成物について、軽度の外傷の処置におけるその作用が研究されてい る(ドラガニ(Dragani)ら,1989,ミネルバ メディカ(Minerva Medica),80,N o.4,pp.397-403)。しかしながら、これら二種の化合物は、別個に試験されて いない。 故に、これら二種の化合物のひとつが治療作用の要因であるのか否かを決定す ることは不可能である。 サギオロ(Saggioro)らにより、他のグリコサミノグリカン混合物であるメソ グリカン(mesoglycan)の、痔(hemorrhoids)に対する活性が試験されている (1985,ミン.ダイエト.エ.ガストロ.(Min.Diet.e.Gastr.)31,pp.31 1-315)。この刊行物によれば、メソグリカンは、痔に対して非常に有効に作用 し、又それは症状を抑え、内視鏡的所見を改善する。 それにもかかわらず、この刊行物は、示された非常に 特殊なタイプであり、その上不十分に規定された動物起源の変化しやすい組成を 示すポリマーのみに関するものである。 CMDBS,(カルボキシメチル、ベンジルアミン及びスルホネートで置換さ れたデキストラン)と呼ばれる他のファミリーのポリマーの合成が、フランス特 許第2461724号及び米国特許第4740594号に記載されている。これらのポリマーの あるものは模擬ヘパリン(mimic heparin)であり、その抗凝固及び抗補体作用 に基づき血漿ヘパリンの代替物として使用できる。 これらCMDBSポリマーのいくつかは、FGFファミリーの成長因子のイン ビトロ生物活性の安定化、保護及び増強(potentialization)からなる他のヘパ リン特性の模擬物である(ターディエ(Tardieu)ら、ジャーナル オブ セルラ ー フィジオロジー(Journal of Cellular Physiology),1992,150 pp.194-20 3)。 フランス特許第2644.066号は、FGFと組み合わせられたある種のCMDBS が、皮膚及び角膜の治癒のために使用されることを記載している。実験は、ラッ トにおいて、直径6mmの中空パンチを用いて、皮膚の傷を生じせしめることに より行われた。この例では、FGF2と組み合わせたCMDBSは、皮膚の修復 の速さと質に おける明確な効果を得ることを可能にした。 従って、従来技術を分析すると、CMDBSタイプのポリマーが、成長因子と 組み合わせて、特定の組織即ち皮膚組織のある種の損傷に対して既に使用されて いることが、明らかである。 与えられた分子の治療上の効果が予測できないので、これらポリマーが皮膚組 織以外の組織に対して影響を与えるか否かは、明確ではなかった。 事実、ヒトや動物の体の異なる組織が構造的及び機能的な特定の特徴を示し、 皮膚組織に対する効果が知られている分子の、炎症を起こした種々の起源の組織 に対する作用を予測不可能とすることは、良く知られている。 同様に、特定の実験モデル上でのインビトロの結果から、特定の組織に対する インビボでの分子の活性を予測することが不可能であることは良く知られている 。 驚くべきことに、本発明により、HBGFPPクラス、特にCMDBSに属す ると定義されるある種のポリマーが、炎症反応の強度に影響を与え、炎症反応を 高度に減少させると同時に損傷組織の修復(reparation)、再生(regeneration )及び回復(restoration)のプロセスを促進することが、発見された。 また、これらのポリマーが非常な低用量で治療効果を 有することも示された。 本発明は、FGF及びベータTGFファミリーの成長因子をトリプシン分解か ら特異的に保護し且つ凝固を有意には阻害しない、メソグリカンを除くHBGF PPと呼ばれるポリマー又はバイオポリマーの少なくとも一種の、種々の組織の 炎症の処置用の薬剤の製造における使用に関する。 特に、かかるポリマーは、メイレット(Maillet)ら(モレキュラーイムノロ ジー(Mol.Immunol),1988,25,915-923)により測定される、ポリマー1mg 当たり50国際単位未満の抗凝固活性(anticoagulant activity)を示す。有利 には、該ポリマーは、インビトロでFGFを増強する。好ましくは、それは補体 システムを実質的に活性化しない、即ち、それはCH50が0.5μgを越える抗 補体システムを有している(マウザック(Mauzac)らによる,バイオマテリアル(B iomaterials),6,61-63,1985)。 本発明によれば、ポリマーは、上記定義に対応したあらゆる天然物質、化学的 に修飾された天然物質又は全合成物質を意味すると理解される。 それ故、次のポリマーが、関与する: −デキストランから得られるが、他のタイプの基によ る他のタイプの置換により修飾されたポリマー、 −デキストランに由来するもの以外であるが、オシディック(osidic)残基を 含む天然ポリマー(セルロース、キチン、フカン(fucanes)等)、 −非オシディック(non-osidic)性のモノマーの重合によって得られる修飾又 は非修飾のポリマー(ポリリンゴ酸(malic polyacid)、ポリ蓚酸(oxalic polyac id)、ポリ乳酸(lactic polyacid)、ポリスチレン、ポリエチレングリコール)。 有利には、上記ポリマー又はバイオポリマーは、主にグルコース残基から構成 される多糖である。 それはまた、グルコサミン残基及び/又はウロン酸残基を、特にグルコサミン −ウロン酸ダイマーの形で、含んでいても良い。 特に好ましい多糖は、置換デキストラン、グリコサミノグリカンであり、脂質 、ペプチド若しくはプロチド(protide)、又はこれらポリマーのスルフェート と組み合わせても良い。 かかる多糖は、好ましくは10kD以上、有利には約40kDの分子量を有す る。 本発明はまた、これらのポリマーを含有する薬学的組成物にも関する。 該ポリマー及び/又はバイオポリマーは、天然物質から選択することができ、 必要ならば適当な化学基の付加により修飾されていても良く、また、完全に合成 により得ても良い。これらの天然、半合成又は全合成ポリマーは、次いで、いく つかの成長因子、特にFGF及びベーTGFファミリーの成長因子と特異的に相 互作用する能力に基づいて、選択される。それらはまた、この(又はこれらの) 因子を蛋白質分解(proteolytic degradation)から保護する能力、及び例えば 白血球エラスターゼやプラスミンのような炎症反応に関係するプロテイナーゼ活 性の阻害剤として作用する能力、並びにそれらの抗凝固活性に基づいて、選択さ れる。これらポリマーは、以下、包括的略称であるHBGFPP(ヘパリン結合 性成長因子プロテクター及びプロモーター(heparin binding growth factor pro tectors and promotors))と称する。また、実施例として、これらポリマー又は バイオポリマーの二つのプロトタイプを、これらのポリマーの選択の基準及び方 法と共に示す。 第一のHBGFPPの実施例は、公知の生成物であるCMDBSファミリーに 属し、即ち機能化された生物特異的デキストラン(biospecific dextrans)であ り、カルボキシメチル、ベンジルアミド及びベンジルアミンス ルホネートで置換されている。これらのポリマーは、引き続いて化学的に置換さ れる天然物(デキストラン)からのHBGFPPの取得を示す。第二の実施例は 、組織抽出物由来の精製されたグリコサミノグリカン スルフェートのような純 天然物からの選択を記載する。 これら二つの実施例は、FGF及びベータTGFファミリーの成長因子と相互 作用し、該成長因子を安定化し、保護し及び増強する、これらHBGFPPの能 力、並びにすべての起源の炎症の処置を可能にする薬学的組成物におけるそれら の使用を、説明する。 本発明における種々の実施例は、異なる種類の再生又は組織治癒に対するCM DBSの治癒効果に加えて、局所炎症反応の強度が非常に低減されることを、示 している。 本特許出願において、《処置》は、特に、組織の再生及び治癒の刺激剤効果( stimulator effect)への補足としての白血球エラスターゼ、プラスミン、メタ ロプロテイナーゼ(metalloproteinases)のようなプロテイナーゼ活性を含む、 炎症の予防又は吸収(resorption)のために行われるすべての治癒的又は予防的 な操作を意味する。 下記の実施例は、損傷を受けた組織を、このタイプの 損傷について薬学的に許容され且つ適合性のある1又は2以上の賦形剤と組み合 わせて、CMDBSのようなHBGFPPの有効量で処置した場合に炎症反応の 強度の減少が観察されることを示す。該薬学的組成物は、また、例えば、抗菌剤 、抗黴剤、ビタミン若しくは類似物、防腐剤、鎮痛剤、日光防護剤及び他の抗炎 症剤のような薬剤、又はその特定の効果のために組み合わされる他のどのような タイプの化合物と組み合わされても良く、そして意図された処置のタイプに許容 され且つ適合したあらゆる薬学的ガレン製剤の形態(pharmaceutical galenic f orm)で投与される。 有利には、そのような組成物は、経口経路により直接吸収されるか、特に皮下 、頬(buccal)又は直腸の損傷部のようにもしその損傷部が直接に接近可能であ るならば、損傷部に置かれるか又は注入されるか、或いは再び外科的介入(surg ical intervention)の間に組織に置くか注入して、直接的に吸収されるように 設計される。単位投与量は、病理学的特異性に適合する容量で、処置すべき組織 のml又はcm2当たりCMDBS又はHBGFPP10〜2500μgである 。使用されるCMDBS又はHBGFP生成物の投与量は、傷の表面に応じて、 ミリリットル当たり10〜2500μgの原溶液のフラ クションに相当し(それは、通常の傷に局所的に適用される溶液の数百マイクロ リッターをめったに越えない付着量(deposit)を意味する)、この投与量は2 4時間当たり1回又は2回適用される。使用されているスクラルファート組成物 は0.01〜5%(米国特許第5196405号による)、即ち本発明で記載されるよ りも少なくとも10倍大きい濃度であり、そして米国特許第5196405号に記載さ れている全ての実施例において記載された効果は組成物1ミリリットル当たり5 0mgから得られている。 ビヒクルは、生理的漿液(physiological serum)又は緩衝液、例えば0.1 5M NaClを含むPBS又は損傷した組織を刺激しない他のどのような適合 性溶液であっても良い。当業者に周知の標準的技術に従って、濃厚溶液若しくは ゲル溶液又はエアロゾルを提供する処方が、損傷部のタイプ及び近づき易さによ って、提案される。 これら化合物の適用範囲は、治療上又は予防上の観点から、エラスターゼ及び /又はプラスミンの活性と関連する病状に対応する。 エラスターゼタイプの活性と関連した病状は、次の広いカテゴリーに入るもの である: −唇、口腔前庭(buccal cavity)、歯肉(歯周病)、 粘膜、膣を含む皮膚の障害、例えば、肛門表面の炎症、痒疹(pruriginous)、 紅斑性皮相発疹(erythematous superficial eruptions)、座瘡(acne)又は酒 さ(rosaceas)、例えば脂漏又は膿疱タイプの(seborrheal or pustular-type )炎症、フルンケル(furuncles)、膿瘍(abscesses)、 −細菌性、真菌性、ウイルス性の皮膚カバリング感染症、例えばカンジダ又は ヘルペスによるもの、 −種々の原因による急性又は慢性皮膚炎、例えば日焼け、皮相の火傷(superf icial burns)、 −包帯、カテーテルのような異物や痔に対する炎症反応、 −外陰炎(vulvitis)又は肛門周囲の痒み、 −通常の耳、鼻、咽喉(ENT)及び肺(pulmonary)の病状及び障害、例えば、 アレルギー性、急性又は慢性の副鼻腔炎(sinusitis)又は鼻炎(rhinitis)、 耳炎(otitis)、肺の炎症反応、水腫(edemas)、気腫(emphysemas)、線維症 (fibrosis)、気管支炎(bronchitis)に対する二次反応、喘息(asthma)、 −炎症性障害に関連した眼の(ocular)病状、化粧品アレルギー、結膜炎、斑 点状角膜炎、潰瘍、 −免疫性又はウイルス性障害に結合した病気、例えば 関節炎及びリウマチ様多発性関節炎、滑膜炎、痛風及び異なる形態の関節炎の炎 症、紅斑、アナフィラキシー、細菌性の敗血症、エイズ、 −寄生生物病、例えばトキソプラズマ症、サイトメガロウイルス、マラリア、 ポリオ(poliomyelitis)等、 −例えば腎臓についての糸球体腎炎のような器官の炎症反応の処置、又は生体 に対する異物の移植(implantation)を含み又は含まない外科的操作に関連した 炎症反応の処置、 −血管の病状、特にアテローム性の動脈瘤(aneurysms)又は老化に関連した 動脈硬化タイプ(arterioscleromatous type)の病状、 プラスミンタイプの活性に結合した主要な病状は、腫瘍の進行及びその結果と して生じる合併症の範囲をも包含している。 本発明を、それにより決して限定するものではない実施例により説明する: 図1は、CMDBSの式を示す。 図2は、ヘパリン、メソグリカン及びスロデキシド(sulodexide)による、F GF1(2A)及びFGF2(2B)の生物活性の増強を示す。生物活性は、C CL39細胞におけるトリチウム化チミジンの取り込みの増 加を、FGF1及びFGF2を単独で又はヘパリン20μg、メソグリカン10 μg又はスロデキシド10μgの存在下で加えられた、FGF1及びFGF2の 投与量の関数として測定した。 図3及び4は、FGF1(3)及びFGF2(4)の熱分解に対するヘパリン 、メソグリカン及びスロデキシドの保護作用を示す。FGFサンプルは、それ単 独で又はヘパリン20μg、メソグリカン10μg又はスロデキシド10μgの 存在下で、20℃(a)又は37℃(b)で、1、7、15、30日間インキュ ベートされた。横軸に表された生物活性の測定値は、CCL39細胞におけるト リチウム化チミジンの取り込みの刺激単位値(ED50)に相当する。 図5Aは、125I−FGF1の蛋白質分解に対するヘパリン、メソグリカン及 びスロデキシドの保護作用を示す。蛋白質分解消化は37℃で行われ、サンプル は18%ポリアクリルアミドゲル電気泳動により分離された。該ゲルは、乾燥さ れ、オートラジオグラフにかけられた。第一のトラック(track)は、125I−F GF1単独を含んでいる。125I−FGF1は、トリプシン(トラック2)、ヘ パリン(トラック3)、メソグリカン(トラック4)又はスロデキシド(トラッ ク5)の存在下に、インキュ ベートされた。 図5Bは、125I−FGF2の蛋白質分解に対するヘパリン、メソグリカン及 びスロデキシドの保護作用を示す。トラックの配置は、図5Aにおいて125I− FGF1について示されたそれと、同じである。 図6A及び6Bは、それぞれ、カラムのカリブレーションのためのコンドロイ チン硫酸(CSA)フラクションの存在下に、HSMフラクション(図6A)及び HSSフラクション(図6B)のDEAE−トリスアクリル(Trisacryl)カラ ム溶出プロフィールである。 図7A及び7Bは、それぞれ、生理的漿液(physiological serum)を吸収し たコラーゲン包帯(7A)、及びCMDBSを吸収したコラーゲン包帯(7B) で処置された、炎症を呈している骨組織を示す。 図8A〜8C及び再び図8D〜8Fは、それぞれ、CMDBSを吸収したコラ ーゲンで及び生理溶液(physiological solution)を吸収したコラーゲンで処置 された皮膚の傷の切片を示す。 図9は、健康な組織(トラック1及び12)、CMDBSで処置された瘢こん (cicatricial)組織(トラック2〜4及び13〜15)、及び生理溶液で処置 された瘢こん組織(トラック5〜11、16及び17)における、 メタロプロテイナーゼの5日目(トラック1〜11)及び6日目(トラック12 〜17)の出現(expression)を示す。実施例1 CMDBSの調製および選択 a)CMDBSの調製 CMDBSはカルボキシメチル、ベンジルアミドおよびベンジルアミドスルホ ネート基によって置換されたデキストランである。CMDBSの合成方法は、バ イオマテリアルズ(Biomaterials)1984,5,pp301−304にエム. マウザック(M.Mauzac)およびジェイ.ジョセフォンビクツ(J.Josefonvicz) が記載した方法でよい。 このプロセスによれば、カルボキシメチルデキストラン(CMD)は、位置5 および6の炭素上で、カルボキシル基によりいくつかのグリコシル化されたユニ ットを置換することによってデキストランから調製される。 次の段階で、ベンジルアミドをカルボキシル基と結合させて、カルボキシメチ ル−ベンジルアミドデキストラン(またはCMBD)を形成させる。最後に、ベ ンジルアミドのいくつかの芳香族核(aromatic nodes)をスル ホン化してカルボキシメチルデキストラン・ベンジルアミド・スルホネートまた はCMDBSを得る。 これら誘導体のナトリウム塩を限外濾過し、凍結乾燥し、使用前に適切なバッ ファに溶解させる。 CMDBSの一般式を図1で説明する。 CMDBSは異なった置換基の統計的分布を有する。各CMDBSタイプのパ ーセンテージは標準的な方法を用いることにより測定される。 b)CMDBSの選択 i:FGFの保護および安定化試験 CMDBSの合成の間、各基の置換割合を、置換反応条件を調節することによ って制御できる。パラメーター、例えば、温度、反応時間、構成成分の相対的濃 度、置換反応数等の制御により、非常に多数の置換ポリマーを得ることができる 。位置5および6の炭素上のカルボキシメチルによる水酸基の置換は、0から2 00%(位置5および6の炭素それぞれについて100%)の範囲のカルボキシ メチル化割合を与える。次に、カルボキシメチル基はベンジルアミドを固定する ために部分的にまたは全面的に用いられる。ベンジルアミド基は、スルホン化の ために部分的にまたは全面的に用いられる。本発明で用いる機能化され置換され たデキストラン(functional ized substituted dextrans)は、具体的にはフランス特許第2,461,72 4号に記載されたものの中にある。FGFファミリーの成長因子を安定化し且つ 保護する能力に加えて、タルディエウら(Tardieu)ら,ジャーナル オブ セ ルラー フィジオロジー(J.Cell.Physio.)1992,150,pp194〜2 03なる刊行物及びフランス特許第2.461.724号に記載されているよう に、選択されたCMDBSは、下記の評価方法により、ベータTGFファミリー に属する成長因子ファミリーの少なくとも一種と相互作用することおよびベータ TGFをタンパク質分解から保護することができなければならない。 ii.CMDBSとベータTGFファミリーの成長因子との間の相互作用能力の 評価。 ある種のCMDBSが、ベータTGFファミリーのメンバーと相互作用し、こ の相互作用によってベータTGFを保護する能力を評価するために、等級付け試 験を工夫した。この試験は、選択されたCMDBSが、ベータTGFがプロテア ーゼ処理にもかかわらずその生物活性を維持することを許容する能力を測定する ことからなる。 下記の実施例において、用いたCMDBSは、カルボキシメチル単位110% 、ベンジルアミド単位3.6% およびスルホネート単位36.5%の置換比率によって定義されたバッチ26. 2であり、4IU/mg(国際単位)の抗凝血活性を有する。このバッチの抗補 体活性は、マウザックら(前に引用された)に従い測定されたCH50が1.1μ gである。 コントロールとして用いたヘパリンはサノフィ カンパニー(Sanofi company )(チョアイ インスティテュート(Choay Institute))によって供給され、 1751U/mgの抗凝血活性を提供する。 ベータ1TFGは、多くの刊行物(例えば、グロウス ファクターズ・アンド ・ゼア・レセプターズ(Growth factors and their receptors),1992,vol 1 p p419-472,エイ.ロバーツ(A.Roberts)およびエム.スポーン(M.Sporn)著、 エイ.ロバーツ(A.Roberts)およびエム.スポーン(M.Sporn)編,スプリンガ ー フェアラーク ベルリン(Springer Verlag Berlin)出版)に記載されてい るプロトコルに従ってヒト血小板から調製され、当業者により普通に用いられて いる。本実施例で用いるベータTGFの生物活性試験は、CCL64細胞(アメ リカンティシューカルチャーコレクション(American Tissue Culture Collecti on)から入手)の阻害試験である。この阻害は、ファン ゾーレン(Van Zolen )がプログレ ス イン グロース ファクター リサーチ(Progress in Growth Factor Rese arch),1990,2,pp131〜152に記載したプロトコルに従いFGFによって、または ウシ胎児血清によって刺激されたこれらCCL64細胞への用量依存的なトリチ ウム化チミジンの取り込みをベータTGFが阻害する能力によって測定される。 ベータTGFの2つの投与量を用いる。一方はトリチウム化チミジンの取り込 みの50%阻害能力に相当し(阻害活性単位と定義される)、他方は100%阻 害能力に相当する。この実施例において、得られた値は、培養培地の1mlにお いて培養されたCCL64細胞についてTGF250pgである。 0.1%ウシ血清アルブミン(シグマカンパニー(SIGMA company),セントル イス 米国から入手)を含有する燐酸緩衝生理食塩水中で、ベータTGF50n gのサンプルを単独でインキュベートするか、または、CMDBS5000μg 若しくはヘパリン5000μgと共に、トリプシン500μgの存在下又は非存 在下で、インキュベートする。インキュベートされた溶液の最終容量を1mlに 調節し、インキュベーションを37℃で異なった長さの時間行う(記載された実 施例では10分(表1))。 それぞれのインキュベーション反応から20μlのサンプルを取り、イー.ゾ ーレン(E.Zohlen)により記載された前述のプロトコルに従い、1mlの培養 培地を各ウエルに含む24ウエルのプレートで培養したCCL64細胞に加える 。これらの条件で、ウエル当たりのベータTGFの最終濃度は1ng/mlであ る。表1は、様々な条件で得られた結果を要約し、CMDBSの保護効果を示す 。従って、37℃で10分間のインキュベーションの後、ベータTGFの生物活 性の75%が尚存在するが、一方、ヘパリンは、それがベータTGFに固定でき るという事実にもかかわらず(マック キャフリーら(Mac Caffrey et al.) , ジャーナル オブ セルラーフィジオロジー(J of Cell.Physiology),1992,v ol 52,pp430-440)、ベータTFGをこのタンパク質分解から保護しない(20 %未満の生物活性が残存する)。FGFの場合、ヘパリンはトリプシンによって 誘発されるタンパク質分解に対して保護することを思い出すべきである(タルデ ゥーら(Tardieu et al.)ジャーナル オブ セルラー フィジオロジー(Jour nal of Cellular Physiology),1992,150:pp194-203)。 CMDBSは、トリプシンの活性に対する阻害力を有しないことが証明された (表2)。従って、トリプシン の10μgは、基質(S.87パリのセルビオ カンパニー(Serbio company) によって供給され、供給者の推薦により用いた)と共に、またはこの基質および トリプシンインヒビター、例えば、大豆(soya)由来のもの(例えば、シグマ( Sigma)製の大豆トリプシンインヒビターまたはSTI)とインキュベートされ 、これらのインキュベーションは各種量のCMDBSの不存在下又は存在下で実 施した(バッチ AM26)。トリプシンの酵素活性を、インキュベーション時 間に対するS87のトランスフォーメーション産物の分光光度吸収により測定し た。実施例2他のHBGFPPの選択 プロテオグリコサミノグリカンおよびグリコサミノグリカン、スロデキシドの 市販の調製品を、そのFGFおよびベータFGFファミリーの成長因子と相互作 用する能力により選択した。 メソグリカンおよびスロデキシドの分画により得たヘパラン硫酸の調製品も試 験した。 メソグリカンおよびスロデキシドはシグマ ケミカル カンパニー(Sigma Ch emical Co),セントルイス ミズーリ 米国により供給された。それらの特性を 表3に要 約する。 本実施例で使用された細胞は、アメリカン・ティシュー・カルチャー・コレク ション(American Tissue Culture Collection)からのCCL39細胞である。 培養およびFGF生物活性の測定試験に関する条件はジャーナル オブ セルラ ー フィジオロジー(Journal of Cellular Physiology),1992のタルディ ウ(Tardieu)らによる刊行物に記載されたものと同じである。用いたFGF成 長因子は、FGF1およびFGF2組換体である。 a)インビトロでのFGFの生物活性に対するスロデキシドの効果 これらの試験において、最大刺激を誘発する投与量の50%の生物活性の刺激 を誘発するために、FGF1または2を有効投与量(ED50という)に相当する 用量で用いた。生物活性は、多数の文献に広く、例えば、前出のタルディウ(Ta rdieu)らおよびフランス特許第2644066号に記載されているプロトコル に従い、細胞中のトリチウム化チミジンの取り込み増加を誘発する能力により測 定した。 本実施例において、ED50は、FGF1については5ng/ml、FGF2に ついては3ng/mlであり、 これらの値は実験的に測定した(図2Aおよび2B)。FGF用量の関数として 同じ刺激試験をスロデキシド10μg/mlまたはヘパリン20μm/mlの存 在下で行う。図2は、これらの条件でED50がFGF1およびFGF2について 、これらの用量のスロデキシドまたはヘパリンの存在下で夫々0.4ng/ml および0.2ng/mlとなることを示す。FGFの生物活性を増強するこの能 力に加えて、HBGFPPは、熱分解およびトリプシンのタンパク質分解作用に より誘発される不活性化からFGFを保護する(図4および5)。同様に、これ らのHBGFPPは、FGF1および2をトリプシンのタンパク質分解活性によ り誘発される不活性化から保護する(図5Aおよび5B)。 b)スロデキシド、デキストラン、デキストラン硫酸およびスクラーゼのベータ FGFに関する保護効果 いくつかの他の化合物を評価した:デキストラン硫酸(シグマケミカル(Sigm a Chemical),分子量40,000、CMDBSの合成に用いたデキストラン( 同様にSigma製))、スクラーゼまたはスクロースオクタスルフェート(デ ィー.バー シャロム(D.Bar Shalom),ブク メディック カンパニー(Bukh Medic company),デンマーク製)。これらの化合物のいくつか、例えば、 スクラーゼ(米国特許第5202311号参照)またはデキストラン硫酸(日本 特許138907/88参照)は、FGFを保護および安定化するので選択した 。該デキストランは、CMDBS AM26の合成に用いるものである。 ベータTGF生物活性の保護試験を、実施例1iiに記載したCMDBSにつ いてと同じ方法で実施した。インキュベーション混合物に、50ngのベータT GF(0.1%ウシ血清アルブミン中)およびトリプシン(500μg)を含有 させた。メソグリカンまたはスロデキシドまたはデキストラン硫酸またはデキス トランまたはスクラーゼを、5000μgの用量で用いる。 ベータTGF生物活性は、50倍に希釈した後CCL64細胞を用いて上記の ように測定した。 結果を表4に示す。 これらの結果は、FGFおよびベータFGFに関する二つの選択基準に応ずる ことができる或る種のCMDBSのように、スロデキシドがベータTGFについ ての有意な保護活性があることを示す。 c)スロデキシドおよびメソグリカンのヘパラン硫酸フラクションの単離 スロデキシドおよびメソグリカンは、種々のグリコサ ミノグリカン(GAG)から実質的になるいくつかの物質の混合物に相当する。 最初の精製段階により、これら二つの生成物のそれぞれの乾燥品の1グラム当 り、全GAGが、メソグリカンについては874mgおよびスロデキシドについ ては795mg含まれていることが立証された。 この精製は、これら溶解生成物をイオン交換クロマトグラフィー(DEAE− トリスアクリル)に供し、全てのタンパク質汚染物質を除去して得た。その後、 全GAGは、DEAEのゲルを、1.5M NaClを含有するpH4の酢酸ナ トリウム溶液で溶出することにより精製した。 水に対する透析を充分行った後、GAGの各生成物60mgを、ABCコンド ロイチナーゼ(GAGのmg当たり1単位)で一夜37℃で消化した。この酵素 は、ヘパラン硫酸(HS)を除くすべてのGAGを分解する。消化産物は、分子 篩クロマトグラフィー(G50 Sephadex,1.8×95cmカラム) に供した。その後、溶出を重炭酸アンモニウムバッファで18ml/時の速度で 行う。HS−タイプGAGに相当する非消化物質を、カラムの溶出の死容積中に 集める。 GAG濃度は、それらのウロン酸含有量からカルバゾ ール法(ビター ティー.(Bitter T.)およびムアーエイチ.エム.(Muir H. M.),1962,アナリティカル バイオケミストリー(Anal.Biochem)4,p p330−334)を用いて算出する。 これらの測定より、各生成物について次の組成を得た: これら二つの生成物のそれぞれのHSフラクションを再度DEAEトリスアク リルゲル上でクロマトグラフィーにかけた。各HSフラクション1mgは、メソ グリカン(図6A)およびスロデキシド(図6B)3mlに精製され、0.05 M NaClバッファ、0.05M Tris−Hcl pH7.5で平衡化し たカラムに付着させた。カラムを10倍量の同じバッファで洗浄し、10倍量の 0.05M NaClバッファ、0.05M酢酸ナトリウム pH4で洗浄した 後、カラムに固定された物質を、同じ酢酸バッファ中で0.05M NaClか ら1.5M NaClの塩濃度勾配により脱着する。 集めた各フラクションの1mlをカルバゾール法により測定した。 もとの生成物のそれぞれのHS成分に相当する物質は、ほぼ同じ溶出プロフィ ール、従ってほぼ同じ見かけの負荷量(apparent boad)を示す。この溶出ピー クの極大は、0.94M NaClの食塩水濃度で得られる。クロマトグラフィ ーのキャリブレーションを行なうために、コンドロイチン硫酸(CSA)の定義 されたフラクションを、同じプロトコルに供した。このCSAフラクションは、 二糖当り、一つのみの硫酸基を含み、0.72M NaClのイオン強度で溶出 する。 これらの結果は、HSフラクションが、比較のCSAよりも多くの硫酸基を含 むことを示す。HSフラクションは、二糖単位当たり約二つの硫酸基を示す。 これらフラクションを、それらのベータTGFおよびFGFに関する保護力を 、それぞれの原料で立証された保護力と比較して明らかにするために試験した。各種ポリマーによるFGFの保護効果の半定量的評価 上記のように、放射性FGFの一定量を種々の条件下でインキュベートする。 反応生成物のオートラジオグラフィーの後、放射性FGFの非分解量を濃度計に より定量する。値は、反応の開始時に付着した量と比較して見 い出された放射標識されたFGFのパーセンテージに相当する(図5)。 表4及び5の結果は、メソグリカン及びスロデキシドに夫々由来するHSM及 びHSSフラクションが、これら2つの組成物よりも大きく、100%に近い保 護効果を示すことを示している。実施例3: 白血球エラスターゼおよびプラスミンの活性に対するCMDBSおよびグリコサ ミノグリカンのインビトロ阻害効果 各種CMDBSおよびそれらの合成の中間体化合物の阻害力を、白血球エラス ターゼおよびプラスミンについて立証した。 精製した白血球エラスターゼを、エラスチン プロダクツ カンパニー(Elas tin Products Co)(オウエンビル、ミズーリ、米国(Owenville,MO,USA)から 入手し、プラスミンをシグマ(SIGMA)から入手した。 これら異なる化合物による酵素活性の阻害を、恒温浴中において37℃で実施 する。検討対象の酵素を、エラスターゼについてはpH8、プラスミンについて はpH7.4の100mM トリス−HClバッファの溶液中に、プラスミンに ついては0.02%ナトリウムアジド および0.01%トリトン(Triton)X100の存在下で導入する。基質および 酵素の濃度は:8.3nMのエラスターゼについては0.10mM MeO−S uc−Ala−Ala−Pro−Val−pNA(パラニトロアニリド)および 77nMのプラスミンについては0.20mM dVal−Leu−dLys− pNAである。IC50を各条件について測定する。 表6は得られた結果を示し、バッチAM6は、40,000kDのT40デキ ストランに相当する。バッチEM5は、10,000kDのT10デキストラン に相当する。合成の中間体生成物は各置換反応の数を特定するインデックスナン バーで上記したシンボルにより特定される。 IC50の値は、白血球エラスターゼ活性に対して、この活性の最良の阻害剤の 一つであるヘパリンのそれと同等の非競合的双曲線タイプの阻害効果を有するこ とを示す(1 nMのオーダーのKi)。加えて、ヘパリンと異なり、CMDB Sはプラスミンに対し阻害効果を示す。 表6は、HSMおよびHSSフラクションの阻害効果が、夫々メソグリカンお よびスロデキシドの阻害効果より大きいことも示す。実施例4 骨組織におけるCMDBSの抗炎症性効果 骨組織におけるCMDBSの抗炎症性効果の研究の目的で、ラビットの頭蓋冠 骨の再生モデルを用いた。この骨をその半分の厚みで切断した後、肉芽組織の炎 症反応をCMDBSの存在下および非存在下で比較した。 ホワイトアダルトニュージーランドラビットであって骨の成長が終了した、体 重3〜4kgのものを、雄雌の8匹のラビットからなる2群に分割した。これら のラビットを塩酸ケタミン(100mg/kg)およびアセプロマジン(acepro mazine)(100mg/kg)の腹腔内注射により、麻酔をかけた。前頭頭頂骨 傍正中切開を施し、頭蓋冠にアクセスした。四つの骨の割れ目(直径5mmおよ び深さ3mm)をドリルを用いて形成した。介入(intervention)の間、熱障害 をさけるため、手術側をコンスタントに潅注した。後部左および右側をコラーゲ ン(フランス,ディジョン(Dijon),ラボラトワール フォルニエール(Labor atoires Fournier)製のミクロフィラリア止血性コラーゲン(パンゲン(Pan gen)))またはCMDBSの100μg/ml溶液に夜間浸漬したコラーゲ ンを充填したが、二つの頭部領域は充填せず、結果としてコントロールとして作 用した。適当な止血を、傷の縫合を始める前に実施した。傷はナイ ロン縫合糸で閉じ、手術側は無菌包帯で覆った。動物は放置して回復させ、術後 合併症は観察されなかった。動物は、第3、4および8日及び手術後12週間の 間に安楽死させた。すべての動物は同一の処置を受け、自身のコントロールとし て機能した。手術部位の肉眼による診察の後、頭骨を脱灰し、パラフィンに包む 。手術側を顕微鏡で培養のために観察した。一旦、モデルを脱灰し、パラフィン 中に置き、このようにして形成された割れ目(chinks)に対応するゾーンの矢状 切断部分(厚さ5mm)をミクロトームを用いて切断し、ヘマトキシリンおよび エオシンで着色した。これらの切片を顕微鏡で観察し、割れ目を100倍に、2 .5×2.5mmで各サイドの0.25mmの10分割により基準化(normaliz e)したグリル(grille)を用いて拡大した。そして、これらの測定値をグラフ に記録し、処置した各種群の結果と比較した。 この研究において、CMDBS、バッチAM26を用いた。メチルカルボン酸 の含有量は110%、ベンジルアミドは2.5%、スルホン化ベンジルアミドは 36.5%である。このCMDBSの特異的な抗凝血活性は、173IU/mg の抗凝血活性を有する標準ヘパリン(サンプルNo.108,サノフィ−チョー イ ルシエ ルシユ(Sanofi-Choay Recherches),ゲンチリー(Gentilly),フランス)と比 較して、4IU/mgである。 図7Aおよび7Bは、実験の目的のために形成した骨の割れ目の充填物に対応 する肉芽組織において3週間後に観察された炎症反応の相違を示す。 生理食塩水だけを吸収させたコラーゲン包帯(dressing)に対応する図7Aに おいては、炎症反応は非常に強い;肉芽組織は多数の炎症細胞を含み、造骨細胞 をほとんど含まない。 これに対し、CMDBS溶液を吸収させたコラーゲンによる同じ処置は、この 炎症反応の顕著な緩解を惹起し、骨の割れ目の修復を助長しており、その結果C MDBSの抗炎症効果を証明している。実施例5: 胃粘膜に対するCMDBSの抗炎症効果 原理 ラットに無水エタノールの1mlを経口投与すると、1時間以内に胃粘膜の出 血性損傷を起こす。方法 体重約200gの6匹のSprangue Dawley雄性ラットの群を試 験前に水のみを許される絶食下に24時間おいた。試験の日に、1mlを経口的 に投与 し、動物を90分後に殺した。胃を集めて、大きな曲線にそって開け、すすいだ 。 粘膜の損傷を以下の基準によって評価した: 0:正常粘膜 1:若干の表面的な出血性のピンク色の線条(streaks) 2:短く且つ広い表面的な出血性の赤い線条 4;長く且つ広い表面的な出血性の赤黒い線条 5:穿孔処置 CMDBSを蒸留水、10%エタノール中のPGE2に溶解させ、その後、生 理食塩水中で希釈した。処置は経口経路により、5ml/kgの体積のエタノー ルの1時間前及び45分後に行った。結果の表現 動物の各バッチについて、悪化スコアの平均値+/−平均標準偏差を算出した 。それらを表7に示す。統計上の比較を、ホワイトのノンパラメトリック検定法 (White's non parametric test)を用いて、コントロール群と関係においてp 0.01で示される有意差で行った。結果 結果は、無水エタノールの投与が動物のほとんどにおいて広い融合性の出血性 線条を誘発させることを示す。 コントロール動物では、悪化スコアは3.75+/−0.17である。 100μg/kg(1日2回)の投与量で投与(peros)されたCMDBSは 損傷の重大さを24時間で56%(p>0.01)減少させる。サイトプロテク ティブ活性(cytoprotective activity)は、高投与量では観察されない。CM DBSは、強い局所的炎症反応を誘発する刺激性の局所剤に対する胃粘膜の保護 剤と考えられているPGE2(損傷の63%の低減)と同等の効果を示す。実施例6: ラットにおけるTNBにより誘発された結腸炎に対する抗炎症効果 原理 トリニトロベンゼンスルホン酸(TNB)の直腸内投与は、ラットにおける慢 性の結腸炎の出現を誘発し、メディエイタ(PAF、インターロイキン、エイコ サノイド)の放出を伴う急性の炎症反応に起因する粘膜の重篤な損傷と関連し、 エバンスブルーにより定量可能な大きい浮腫(major edema)も伴う。方法 体重約200gの6匹のスプラグーダウレイ(Sprag ue Dawley)雄性ラット の群を、試験の前に24時間の水 のみを許される断食に供する。試験の日に、動物に、腹腔内経路によりペントバ ルビタール(30mg/kg)を用いて麻酔する。50%エタノール0.25m lに溶解させたTNB20mgを、肛門から6cm離れた結腸に注入する。覚醒 した後、動物はケージに戻され、食糧及び飲み物が随意に与えられる。 4日後、上記動物をと殺し、結腸が収集される。と殺30分前に、結腸炎に伴 う浮腫を評価するためにエバンスブルー1mlを以下のプロトコルに従って静脈 経路により投与する:結腸を、ホルムアミド9mlを含むチューブに入れる。遠 心分離の後、浮遊する表面(floating surface)を収集し、波長620nmで分 光学的測定を行う。処置 CMDBSを、0.5%カルボキシメチルセルロースに溶解した。処置を、上 記動物のと殺まで一日一回、TNBの4時間前に、1ml/kgの容量で直腸内 経路により行った。結果 動物のそれぞれのバッチについて、悪化スコアの平均値+/−平均標準偏差を 計算した。それらを、表8に示す。統計的な比較を、p0.05で表される有 意差をもっ てコントロールグループに対して、“t”分散検定により行う。 本実施例において、CMDBSは、抗炎症効果を有し、それはエバンスブルー を用いた着色により明示される炎症細胞のカウントから判るであろう。1kgに つき300μgのCMDBSが、この着色を半分に減少させる(p0.05) 。実施例7: ラットにおける皮膚の炎症に対する効果 A.動物 実験を、ヘアレス(Hairless)雄性ラットOFA−hr/hr Icoに対し て行った。該ラットは、特定の病原性微生物を有しておらず、9〜10週令であ り、体重250〜300grである(イーファ クレド(IFFA CREDO )、フランス)。これらラットは、“ヘアレス”という用語により定義されてい る劣性のhr遺伝子のために非常に未発達の体毛組織(pilous system)により 特徴付けられている。到着と同時に、ラットを、EECディレクティブズ(EEC directives)、1986年4月の命令(decree)、No.86/609/EEC に従い保存し、収容する。B.操作方法 ラットに、ナトリウムペントバルビタール(健康なラットに対して0.1ml /100g及び糖尿病のラットに対して0.05ml/100g)を腹腔内注射 することにより麻酔する。表皮真皮の皮膚の裂け目(chinks)を三つ、直径6m mの中空パンチ(hollow punch)を用いて、脊柱の両側に作った。不活性化され たウシのコラーゲン圧布(compress)(パンジェン(PANGEN)、フォルニエール (Fournier))を、中空パンチを用いて切り取り、試験する溶液又はPBS溶液 、特にPBSを吸収させる;それぞれの創傷に沈着されるまで外界温度において 2時間。次に、含水コラーゲンを有する閉塞包帯(オプサイト(OPSITE))を用 い、次いでラットが包帯をはずすのを止めるためにエラストプラストを用いて全 体を被う。ラットを、随意の食糧と飲み物を有する別々のケージに入れる。それ ぞれの実験条件を、6〜10匹の動物のバッチに分類する。瘢痕過程(cicatric ial process)を、操作の日(D0)の後の日数(Dx)で表される種々の時間 により考慮する。C.創傷の処置 健康なラットの創傷を、50μg/mlのCMDBS−AM6が存在し又は存 在しない生理溶液を吸収させたコラーゲンの包帯により処置する。D.創傷サンプル コントロール動物(CMDBS無し)又は処置された動物(CMDBS有り) のバッチを、ナトリウムペントバルビタールを過剰に注射することにより殺す。 創傷の輪郭を、トレーシングペーパー上にトレースし、次にD0において用いた 同じ寸法の中空パンチを用いて創傷を除去し、−80℃にて保持する。組織学的 研究のために、最初の輪郭のまわりの損傷をうけていない皮膚の5mmを越える 断片を収集し、研究によってその構成が変わる固定液(fixator)に入れる。組織学的研究 組織サンプルを、過剰な固定液(4%パラホルムアルデヒド、0.1%グルタ ルアルデヒド、5%サッカロース、100mM PBS、pH7)に24〜48 時間入れ、次いで徐々に脱水して、パラプラストプラス(プロラボ(Prolabo) )に包み込む。5mmの切片を、パラフィンマイクロトーム(レイチャート−ユ ング(Reichert-Yung))を用いて作成し、マッソン トリクローム(Masson tr ichrome)(ジーエービーイー(GABE)、1988)を用いて着色する。 組織学的観察の結果を、図8A〜8Fに示す。該図は、操作の6日後の皮膚( マッソン トリクロームを用いて着 色した切片)の治癒の上記組織学的研究を示すものである。 図8A〜8Cは、CMDBS(50μg/ml)を用いて処置した創傷を示し 、図8D〜8Fは、ビヒクルのみを用いて処置した創傷を示す。これら図は、肉 芽組織の質の不均衡(inequality)を示す。図8A(x4)における瘢痕は、コ ントロール(図8Dx4)に比し、より成熟した外観を有する。表皮の領域の拡 大図(x25)は、両方の場合(図8B及び8Ex25)における再形成を示す 。 相違点は、肉芽組織の成熟に存在する:CMDBSにより処置された創傷(図 8Cx25)は、線維芽細胞(矢印)の存在を示す。該線維芽細胞は、場所を奪 い始め、コントロールの創傷におけるものより大きな量のマトリックスを生ずる 。CMDBSを用いて処置した創傷における炎症細胞は、コントロール(図8F x25)に比べ数が少なく、大きな炎症現象の存続を表す。実施例8: 治癒中の皮膚組織から抽出したマトリックスのメタロープロテイナーゼ活性の曝 皮膚組織のサンプルを、前の実施例で示された同じプロトコル及び同じ実験条 件に従い採取する。創傷の処置 健康なラットの創傷を、CMDBS−AM6 50μg/mlが存在し又は存 在しない生理溶液を吸収させたコラーゲン包帯を用いて処置する。 メタロプロテイナーゼ(MMPs)、より具体的には、92kDコラゲナーゼ (タイプV)及び72kDコラゲナーゼ(タイプIV)を、電気泳動像法により 示す。D0において収集した皮膚を、コントロール(C)とみなす。同じ場所で 日x(Dx)において採取し、最初の輪郭をたどるサンプルを、創傷(P)と呼 ぶ。C及びPは、常に、同じ時間及び同じプロトコルに従い処置する。 それぞれのサンプルを、液体窒素粉砕機(liquid nitrogen crusher)(バイ オブロック(Bioblock))中で1分間粉砕する。粉末を秤量し、pH7.4の1 00mM リン酸バッファー、1M NaCl(粉末100mgに対し1ml)中 に混合する。全体を、ウルトラ−トゥラックス(ultra-turax)を用いて30秒 間ホモジナイズし、4℃にて1時間放置し、4℃にて30分間43700gで遠 心分離機(ベックマン(Beckman)J2−21)にかける。浮遊容量を測定し、 その後−80℃にて保存する前に等分する。基部(base)を量り、−80℃にて 保存する。 粉砕された皮膚から得られた抽出物(非還元バッファー中の加熱されていない タンパク質25mg)を、瘢痕かどうかを問わず、ゼラチン(シグマ(Sigma) 、ref.G2500)1mg/mlを含有する10%ポリアクリルアミドのゲ ルに沈積させる。ラエムリ(Laemmli)バッファーにおける泳動の後、ゲル上に 沈積した蛋白質を、2.5%トリトン(Triton)x100を含有するpH7.4 の100mMトリス−HCl溶液を用いて復元する(30分間2回)。該トリト ンを、100mMトリス−HClバッファー中で2回洗浄することにより除去す る。電気泳動ゲルを、10mM CaCl2、0.001% NaN3、0.001 5% ブリジ35(Brij 35)、1mM ZnCl2を含有する100mM トリス −HCl バッファー中で、37℃にて48時間インキュベートする。インキュ ベーションバッファーを注意深く除去した後、ゲルを、酢酸(10%)、2−プ ロパノール(30%)を含有するクーマシーブルーR250(5mg/ml)溶 液を用いて20分間振とうすることにより着色し、その後、細片(strips)が見 えるまで変色させる(10%酢酸、40%メタノール)。ゲルの写真を撮る。得 られた各種消化細片が実際にMMPによることを確かめるために、検体を、特異 的な阻害剤の存在下にてイン キュベートする:エンドペプチターゼセリン、フェニルメチルスルフォニルフル オライド又はPMSF(最終2mM)の阻害剤、メタロエンドペプチダーゼ、エ チレンジアミン四酢酸又はEDTA(最終20mM)、及びN−エチルマレイミ ド又はNEM(最終2mM)の阻害剤。 図9は、CMDBSを用いる処置を施した又は施さない創傷の抽出物において 検出されたMPPの治癒時間に対する出現(expression)を示す。 操作後のD5及びD6における粉砕された健康な又は瘢痕の皮膚の抽出物から 得られた蛋白質25mgを、基質として1mg/mlのゼラチンを含有する10 %ポリアクリルアミドゲルに沈積させる。トラック1、12は、泳動の内部コン トロールとして機能する健康な皮膚を表す。トラック2、3、4及び13、14 、15は、50mg/ml(6匹の異なるラット)の量のCMDBSを用いて得 られた抽出物を示す。トラック5〜11及び16、17は、対応するコントロー ルを示す。それぞれのトラックは、異なるラットを示す。 二つのコラゲナーゼのタイプが、健康な皮膚において見出された:72kDa の形及びその活性化された68kDaの形。対照的に;D5及びD6において、 CMDBSを用いて処置されない又は処置された創傷において、 92kDaが、同一の態様で存在する。相違点は、72kDa及びその活性化さ れた形、68kDaの出現レベル(expression level)にある。D5において、 コントロールの創傷では、72kDa及び68kDaは、CMDBSを用いて処 置された創傷に比べて、非常に明白に表される。さらに、CMDBSを用いて処 置した創傷にはない低分子量のタイプが生じる。この相違点は、D6において確 認される。なぜなら、D5におけるものと同じプロテインの沈積に関して、コラ ゲナーゼ活性は、トラック16及び17が二つの白いトレースの形で現れるとい うようなものだからである。この活性は、CMDBSを用いて処置されたラット には存在しない。 従って、CMDBSは、MMPSの出現レベル(expression level)を、それ らの活性化物質の一つであるプラスミンに対するそれらの阻害する役割を通して 、直接的に又は間接的にモジュレートする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ホルンベック ウィリヤム フランス国 エフ−78000 ヴェルサイユ ルュ デ ブールドネ 19 (72)発明者 メダイ アンヌ フランス国 エフ−94000 クレテイユ スクワー エディソン 23

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 FGF及びベータTGFファミリーの成長因子をトリプシン分解から特異的 に保護し且つ凝固を有意には阻害しない、メソグリカンを除くHBGFPPと呼 ばれるポリマー又はバイオポリマーの少なくとも一種の、炎症の処置用の医薬の 製造における使用。 2 該ポリマー又はバイオポリマーが、ポリマー1mg当たり、50国際単位未 満の抗凝固活性を示すことを特徴とする請求項1に記載の使用。 3 上記ポリマーが、抗補体活性を示すことを特徴とする請求項1及び2のいず れかに記載の使用。 4 上記ポリマーが、補体システムを実質的に活性化しないことを特徴とする請 求項1〜3のずれかに記載の使用。 5 上記ポリマーが、エラスターゼ及び/又はプラスミンのプロテアーゼ活性を 実質的に阻害することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の使用。 6 上記ポリマー又はバイオポリマーが、多糖であることを特徴とする請求項1 〜5のいずれかに記載の使用。 7 上記多糖が、主にグルコース残基から構成されることを特徴とする請求項6 に記載の使用。 8 上記多糖が、グルコサミン及び/又はウロン酸残基 を含んでいることを特徴とする請求項6に記載の使用。 9 上記多糖が、グルコサミン−ウロン酸ダイマーを含んでいることを特徴とす る請求項8に記載の使用。 10 上記多糖が、脂質、ペプチド若しくはプロチド、又はこれら化合物の1つ のサルフェートであることを特徴とする請求項8及び9のいずれかに記載の使用 。 11 上記多糖が、置換デキストランであることを特徴とする請求項1〜6のい ずれかに記載の使用。 12 上記多糖が、CMDBSであることを特徴とする請求項11に記載の使用 。 13 上記ポリマーが、非オシディック性(non-osidic nature)であることを 特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の使用。 14 少なくとも一種の薬理学的に許容される賦形剤と組み合わせて請求項1〜 13に記載されたような少なくとも一種のポリマーを含む炎症処置用の薬学的組 成物。 15 組成物1ml当たり約10〜2500μgのポリマー又はバイオポリマー を含むことを特徴とする請求項14に記載の組成物。
JP7525454A 1994-03-30 1995-03-29 炎症処置用の成長因子保護ポリマーの使用 Pending JPH10503167A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR9403805A FR2718024B1 (fr) 1994-03-30 1994-03-30 Médicament et composition pharmaceutique pour le traitement de l'inflammation.
FR94/03805 1994-03-30
PCT/FR1995/000400 WO1995026738A1 (fr) 1994-03-30 1995-03-29 Utilisation des polymeres protegeant des facteurs de croissance pour le traitement de l'inflammation

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10503167A true JPH10503167A (ja) 1998-03-24

Family

ID=9461616

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7525454A Pending JPH10503167A (ja) 1994-03-30 1995-03-29 炎症処置用の成長因子保護ポリマーの使用

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0752864A1 (ja)
JP (1) JPH10503167A (ja)
CA (1) CA2186758A1 (ja)
FR (1) FR2718024B1 (ja)
WO (1) WO1995026738A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007514649A (ja) * 2003-10-28 2007-06-07 オルガンズ ティシューズ リジェネレーション リパレーション レムプレースメント − オーティーアール3 医療用化合物あるいは医療用製品を作成するための生体適合性ポリマーの使用方法

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2781375A1 (fr) * 1998-07-21 2000-01-28 Denis Barritault Composition anti-fibrotique contenant des polymeres ou biopolymeres et leurs utilisations
FR2781374B1 (fr) * 1998-07-21 2001-06-29 Denis Barritault Composition antioxydante comprenant au moins un polymere ou biopolymere seul ou associe a la sod
FR2781485B1 (fr) 1998-07-21 2003-08-08 Denis Barritault Polymeres biocompatibles leur procede de preparation et les compositions les contenant
FR2781376B1 (fr) * 1998-07-22 2001-05-25 Denis Barritault Composition protectrice et regulatrice de l'homeostasie de la masse osseuse contenant des polymeres ou biopolymeres et leurs utilisations
FR2794649B1 (fr) * 1999-06-11 2003-04-11 Solutions Biomateriau a base d'un derive de dextrane insolubilise et d'un facteur de croissance, son procede de preparation et ses applications
FR2861308A1 (fr) * 2003-10-28 2005-04-29 Organes Tissus Regeneration Re Utilisation de polymeres biocompatibles pour la preparation d'une composition pharmaceutique, dermatologique ou cosmetique destinee a la prevention, au soulagement ou au traitement des genes, desagrements et douleurs

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2461724A1 (fr) * 1979-07-20 1981-02-06 Christine Fougnot Polymeres substitues par des groupes leur conferant des proprietes anti-coagulantes et leur procede de preparation, objets constitues par et/ou comprenant lesdits polymeres et leurs procedes de fabrication, application desdits objets en chirurgie et en medecine, et compositions pharmaceutiques contenant lesdits polymeres substitues
FR2644066B1 (fr) * 1989-03-09 1994-05-13 Therapeutiques Substitutives Compositions stabilisees comprenant des fgfs, leur procede d'obtention et leurs applications therapeutiques, chirurgicales et cosmetologiques

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007514649A (ja) * 2003-10-28 2007-06-07 オルガンズ ティシューズ リジェネレーション リパレーション レムプレースメント − オーティーアール3 医療用化合物あるいは医療用製品を作成するための生体適合性ポリマーの使用方法
JP2012067127A (ja) * 2003-10-28 2012-04-05 Organes Tissus Regeneration Reparation Remplacement - Otr3 医療用化合物あるいは医療用製品を作成するための生体適合性ポリマーの使用方法
JP2014218503A (ja) * 2003-10-28 2014-11-20 オルガンズ ティシューズ リジェネレーション リパレーション レムプレースメント − オーティーアール3 医療用化合物あるいは医療用製品を作成するための生体適合性ポリマーの使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO1995026738A1 (fr) 1995-10-12
CA2186758A1 (fr) 1995-10-12
FR2718024B1 (fr) 1996-06-21
FR2718024A1 (fr) 1995-10-06
EP0752864A1 (fr) 1997-01-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR930003117B1 (ko) 황산화 이당류를 활성성분으로 함유하는 염증예방 또는 치료용 제약조성물
CA2838493C (en) Applications of partially and fully sulfated hyaluronan
KR100268660B1 (ko) 간질성방광염의치료및예방을위한제약학적조성물
US5852004A (en) Drug and pharmaceutical composition for the treatment of lesions of the digestive tract
JP5646446B2 (ja) 医療用化合物あるいは医療用製品を作成するための生体適合性ポリマーの使用方法
JPS6128503A (ja) ヒアルロン酸薬理活性画分、その製造方法および医薬組成物
US10179147B2 (en) Applications of partially and fully sulfated hyaluronan
JP2003246742A (ja) サメ軟骨の抽出物、その製造方法及び使用
ES2259727T3 (es) Agente oftalmico que contiene heparina.
CN111603478A (zh) 一种鼻腔用组合物
KR101763440B1 (ko) 과황산화 이당 제제
JPH10503167A (ja) 炎症処置用の成長因子保護ポリマーの使用
JP5606532B2 (ja) 血栓症に対処するための医薬組成物、ならびにその調製方法および使用
JPH10503472A (ja) 筋肉処置のためのバイオポリマーの使用
EP2560662A2 (en) Sulodexide for use in the treatment of pathologies wherein metalloproteinases are involved
JPH10503168A (ja) 神経系の損傷の処置のための置換デキストランの使用ならびにヘパラン硫酸に富む分画
RU2104704C1 (ru) Фармакологически активная субстанция защитного соединения организма 3со, способ ее получения и терапевтическое применение
WO1998016559A1 (fr) Agent de maturation des canaux cervicaux
WO2017186088A1 (zh) 小分子透明质酸片段的应用
JP4786911B2 (ja) アレルギー性疾患処置剤
JP2001187740A (ja) 創傷治療剤
JP2004002369A (ja) 医薬組成物
WO2001038399A1 (fr) Procede de traitement des maladies des tissus superficiels
JPH08104617A (ja) 硫酸化糖類の用途