JPH10502902A - 水酸化マグネシウムスラリー - Google Patents

水酸化マグネシウムスラリー

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JPH10502902A
JPH10502902A JP8505311A JP50531196A JPH10502902A JP H10502902 A JPH10502902 A JP H10502902A JP 8505311 A JP8505311 A JP 8505311A JP 50531196 A JP50531196 A JP 50531196A JP H10502902 A JPH10502902 A JP H10502902A
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アラル,ハリル
フーチン,マーチン,リチャード
ストロード,フィリップ,ロビン
ヴァン,マーケシュタイン,ロバート
ブッシュ,フィリップ
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アイシーアイ、オーストラリア、オペレーションズ、プロプライエタリ、リミテッド
クイーンズランド、メタルス、コーポレーション、リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 以下の特性を有する水酸化マグネシウムスラリー:(i) スラリーの重量を基準に40〜80重量%の固形分含量を有しバランス水が加えられていること;(ii) 下記群(1)〜(4)から選択される少なくとも一つの粘度改質剤または分散剤をスラリーの重量を基準に0.01〜5.0重量%含むこと;(1) H2SO4、H3PO4、珪酸および唯一のカチオンとしてアルカリ金属を有する塩を除く、分子量が130amuより小さい無機酸およびそれらの無機塩;(2) 唯一のカチオンとしてアルカリ金属を有する塩を除く、要すれば一またはそれ以上のヒドロキシル基を有する低分子量(すなわち200amuより小さい)カルボン酸およびそれらの無機塩;(3) 二またはそれ以上のヒドロキシル基を有し分子量が500amuより小さい多価アルコールまたは炭水化物;および(4) アルカリ土類酸化物および/または水酸化物;(iii) 実質的に攪拌せず少なくとも7日間沈降安定であること;および(iV) 139秒-1の剪断速度で1000cPより低い粘度に少なくとも7日の期間維持すること。

Description

【発明の詳細な説明】 水酸化マグネシウムスラリー 発明の分野 本発明は、水酸化マグネシウムスラリーに関し、特に固形分含量が高く、安定 でポンプ送液性の水酸化マグネシウムスラリー、およびそのような水酸化マグネ シウムスラリーの製造方法に関する。 発明の背景 水酸化マグネシウムスラリーは、供給原料としてのマグネシア(MgO)から製造 することができる。マグネシアは、天然鉱物マグネサイト(MgCO3)から、または 海水もしくはブラインから得ることができる。マグネサイトからの水酸化マグネ シウムの製造は、通常、MgCO3をMgOに分解する焼成およびその後のMgOをMg(OH)2 に転化する水中での水和を含む。海水またはブラインからの水酸化マグネシウム の製造は、生石灰(CaO)、またはより好ましくはドライム(dolime)もしくはドロ マイト石灰との直接沈殿を伴う。市場では、これは通常、沈殿した水酸化マグネ シウムのその後の焼成による「合成マグネシア」の製造への前駆体である。海水 に水酸化マグネシウムが種付されることにより結晶の成長が促進され、水酸化マ グネシウム沈殿物の沈降および濾過特性が向上される。凝集剤も通常添加される 。得られる増粘スラリーを減圧濾過して約50%の水酸化マグネシウムを含むフィ ルターケーキを製造する。このように製造される水酸化マグネシウムのほとんど 全てが現在では焼成されてMgOにされるので、水酸化マグネシウム沈殿物の特性 は、水酸化マグネシウムの製造よりも固/液体分離に最適化される。 通常の水酸化マグネシウムスラリーは、下記のものを含む所望の用途に利用す ることができる。 (a) 工業流出液または廃水の処理に関する用途; (b) pH制御のための商業的アルカリとしての用途; (c) 煙道ガス脱硫ガス;および (d) 無機または有機汚染物質を除去するための水酸化マグネシウムの吸着特 性の利用。 この要旨において、熱発生およびセメント形成のような制御されない水和が引 き起し得る併発現象を避けるために、またはMgOからMg(OH)への転化が所望の用 途に必須であるの で、マグネシアよりも前記(a)(b)(c)および(d)のような用途における使用には水 酸化マグネシウムスラリーが好ましい。この点に関して、水性媒体中において反 応性状態にあるマグネシアは、比較的自発的にMg(OH)2に水和され、ある場合に は、所望の用途により水和速度を制御することが望ましい。 苛性マグネシア、苛性焼成マグネサイトまたは軽焼成マグネシアとして通常知 られている反応性状態にあるマグネシアは、失活焼成または不活性マグネシアと して知られている比較的不活性状態のマグネシアから区別されるべきである。 比較的高い固形分含量(すなわち50〜60重量%)を有する商業的に製造された 水酸化マグネシウムスラリーのいずれも、ここに記載の本発明により製造された 水酸化マグネシウムスラリーの特徴である高固形分含量、沈降安定性および高い 全反応性の組み合わせを有することが見つかっていない。従来技術に係る一部の 一般的スラリーにおいて、スラリーの希釈および/または安定化のために高分子 量粘度改質剤を組み込むことがよく行われるが、この操作は以下に述べる望まし くない副作用を有する。 以下の特許明細書に記載の水酸化マグネシウムスラリーを製造するための従来 のプロセスを参照することもできる。 (a) 攪拌機を備えた水和タンクに導入され剛球または他の形状の研磨装置に より同時に粉砕される軽焼成マグネシアの水和プロセスを記載しているJP 5-279 017およびJP 5-279018; (b) 10m2/g以下の比表面積(SSA)を有する六角形プレート状結晶として水酸化 マグネシウムを製造する方法に係わるJP-2-48414。50℃を越える温度での攪拌下 の水和プロセスにおける中間体として固形分含量が5〜70重量%のMg(OH)2のス ラリーが形成され、スラリーの一部を周期的に除去し温水およびマグネシアで置 き換えて均一スラリー密度を得る。このスラリーを、難燃用途に用いる高純度乾 燥Mg(OH)2を製造するために用いる; (c) JP-01-212214は、アルカリ金属イオンおよび/またはアルカリ土類金属 イオンの存在下にかつ水酸化物イオン、硝酸イオン、炭酸イオン、塩化物イオン および/または硫酸イオンの存在下に平均粒径が100ミクロンより小さいマグネ シアを水和する水酸化マグネシウムの製造方法に関する。マグネシアは、最初の 400〜850℃で焼成してから粉砕する。10〜50重量%のMg(OH)2を含むスラリーを形 成する; (d) JP 3-252311は、天然マグネサイトを850〜1100℃で焼成することにより 軽燃焼マグネシアを得、次にマグネシアを5〜10ミクロンの平均粒径になるよう に研磨し、続い て「酸性反応」において超微細粉末にさらすことにより活性水酸化マグネシウム を得る、「活性」水酸化マグネシウムを調製するプロセスに関する。; (e) ブロン(Bron)らのケミカル・アブストラクツ(CA),68(2):5884e(1966年 )は、マグネサイト誘導MgOの水和に関する。水酸化マグネシウムは、ボールミ ル中において水と共にMgOを短時間湿潤粉砕または沸騰する間に形成され、六角 形層状結晶からなる特徴的ブルーサイト構造を有していた; (f) 乾燥水酸化マグネシウムを特定の粒径になるように粉砕し次に攪拌下に 水と混合することにより水酸化マグネシウムスラリーを製造することに関するJP 54150395; (g) 活性水酸化マグネシウムの製造のための装置および方法に関するEP 0599 085。この明細書において、粗軽焼成マグネシアが湿潤粉砕機により湿潤状態に おいて細かく砕かれ、水酸化ナトリウムを含むアルカリ性水性媒体の存在下に70 ℃異常の高温で水和する。得られる粉砕物質を、通常20ミクロンを越える粒子の 通過を制限するように設定されている分類手段を用いて細かい粒子と粗い粒子と に分類する。続いて、粗粒子を湿潤粉砕機に循環する。軽焼成マグネシアを加熱 アルカリ性水性媒体の存在下に同時に湿潤粉砕および水和に付することにより、 マグネシアを迅速加熱下に同時に粉砕および水和して、高密度においてさえも低 粘度を示す活性水酸化マグネシウムを製造する; (h) 水、水酸化ナトリウムを含むアルカリ安定化剤およびポリカルボキシレ ートを含む分散剤を用い反応熱および圧搾熱を利用する湿潤圧搾に付される軽焼 成マグネサイトから製造される活性マグネシウム水和物の形成を記載しているKR 9301256; (i) (a)一またはそれ以上に連なったまたは平行に連結された水和反応器にお いてMgOを予備水和し、および(b)一またはそれ以上に連なったまたは平行に連結 された水和反応器において粉砕することにより実施されるMgCl2熱分解から得ら れるMgOの水和について記載しているDD 272288; (j) 天然生成マグネサイトを水と共に85〜100℃に加熱しながら焼成すること により得られる微粉砕軽焼成マグネシアを消和する工程を含む水酸化マグネシウ ムスラリーの製造に関するJP 03-60774。水和促進剤として水酸化ナトリウムが 添加される。 例えば、JP 5-208810およびJP 3-252311から、マグネサイトを焼成し続いて、 その後に水和されて水酸化マグネシウムスラリーを形成する平均粒径5〜10ミク ロンの超微小粒子を得るための粒径微細化を行うことによりマグネシアを製造し 得ることが知られている。水和プロセスは粒径微細化領域において行うことがで きる。 最終生成物の粘度または分散性を制御するために粘度改質剤または分散剤をス ラリーに添加することも知られている。そのような粘度改質剤または分散剤は、 分解性リン酸塩(FR 2399485参照);カルボン酸型高分子量海面活性剤(JP 5-2 08810参照);HCl、H2SO3またはH2SO4のような強酸のポリアニオンまたはアニオ ン(DE 4302539参照);高分子量アニオン分散剤および水溶性アルカリ金属塩( AU 48785/93);スルホメチル化アクリルアミドホモポリマーまたはコポリマー (US 4743396参照);スルホコハク酸エステル生成物のアルカリ塩(DE 3323730 参照);アルカリ金属珪酸塩および水酸化物および/または鉱酸塩(J62007439 参照);有機または無機分散剤(J61270214参照);キサンタンガムおよびリグ ニンスルホネート(CA 110(10):7837e参照);カルボキシメチルセルロース(CA 104(6):39729k参照);カチオン性ポリマー(US 4430248参照);水酸化鉄およ び水酸化アルミニウム(CA 79(8):44013S参照)およびポリアクリレート(US 42 30610参照)を含み得る。 MgOからMg(OH)2への水和の促進および/または水和中における水酸化マグネシ ウム生成物の結晶形状の修正のために添加剤を用いることも知られている。その ような添加剤は、クエン酸または塩化マグネシウム(CA 110(24):215623f参照) 、短鎖カルボン酸または酢酸マグネシウムのような対応する塩(JP 3-197315、JP 01-131022およびDD 280745参照)、塩化アンモニウム(DD 241247参照);塩化 マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウムまたは硝酸マグネシウム( DD 246971参照);HClまたは酢酸のような無機または有機酸あるいは塩化マグネ シウムまたは酢酸マグネシウムのようなそれらのマグネシウム塩(CA111(18);15 9019n参照)、プロピオン酸(JP 63-277510参照)、n-酪酸(JP 63-277511参照) および水酸化ナトリウム(JP 03-60774参照)を含む。 特に、マグネシアの水和の最終生成物として得られる六角形プレート状結晶を 有する水酸化マグネシウム結晶の製造における中間体としての、固形分を3〜70 重量%、より好ましくは20〜50重量%含む水酸化マグネシウムスラリーの製造に 関するJP-3-197315を参照すべきである。これらの結晶は、難燃剤として利用さ れる。JP-3-197315の従来技術序文で記載されているJP-1-131022は、酢酸マグネ シウムのようなマグネシウム塩または酢酸のような有機酸の添加の目的は、水酸 化マグネシウム結晶の成長の制御または水和の速度の制御のためであると述べて いる。この参照文献の水和プロセスにより得られる結晶は、形状が一定であり、 それにより凝集塊の形成が避けられる。 通常、水酸化マグネシウムスラリーが有すべき望ましい特性は以下のものを含 む。 (A) スラリーの単位(重量または体積)当たりの高反応性を生じさせる高固 形分含量; (B) 高反応性; (C) 沈降および老化の両方に対する安定性;および (D) スラリーの輸送、噴霧、塗布、(スリップ)流延および/または従来の ポンプ送液技術による供給を可能にする低粘度。 水酸化マグネシウムスラリーの固形分含量は、その粘度により究極的に制限さ れ、粒径、形状、多孔度、粒子数および粒子−粒子相互作用および粒子−キャリ ヤー相互作用の強度および性質により影響を受ける(本発明の場合、キャリヤー は水である。)。通常、粒子の数(および従って相互作用)が大きく相互作用の 引付性が大きいほど、粘度が高く達成される固形分含量が低い。 反応性は表面積および粒径により影響を受け、粒径が小さく表面積が大きいと 反応性が高い。 沈降安定性は、主に粒径の関数であり、粒子が小さいと、粘度改質剤の不存在 下に懸濁安定性が大きい。 老化に対する安定性(すなわち、物理的特性、特に粘度における大きな変化が ない)は、マグネシアの水和の度合いに関係するようである。MgOの実質的に充 分な水和(すなわち98%より大きい)は、単にMgOを水中に懸濁させるだけでは達 成することが困難である。水性懸濁液中でMgOを水和したとき、Mg(OH)2結晶がMg O粒子の表面に形成する傾向があり、それにより非水和MgO表面に水が接触するこ とが制限される。結果として、水和の速度が徐々に遅くなり、非均質生成物が形 成され得る。生成物の特性は、水和の程度がゆっくり増加すると、時間とともに 変化し得る。水酸化マグネシウムが海水から沈降したとき、生成物は自然に完全 に水和される。 前記従来技術は、アルカリ金属カチオンを含む添加剤の使用に関する。以下に 述べる実験作業において、そのような添加剤、特に水酸化ナトリウム、酢酸ナト リウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムが非処理スラリ ーの迅速増粘を引き起しスラリーに影響を与えず、すなわち、そのような添加剤 が粘度改質剤としての用途に適していないことがわかった。 ポリアクリレートのような高分子量粘度改質剤の使用が、使用において望まし くない副作用を有することもわかった。一つの副作用は、ポリアクリレートの添 加が最初にスラ リーをペーストになるように増粘し、続いて、ポリアクリレートの更なる添加後 にスラリーを希釈する効果を有することである。ペーストの形成は、工業的スラ リー製造プロセスにおいて問題を発生させる。ペーストが一旦形成されると、更 なる量のポリアクリレートを混合してペーストを液状化させることは困難である 。もう一つの副作用は、ポリアクリレートの添加後に、スラリーが、ポリアクリ レート無しの未処理スラリーよりも反応性が低かったことである。もう一つの副 作用は、一部のポリマーが低pHにおいて沈降する傾向である。 発明の概要 従って、本発明の目的は、安定でポンプ送液可能であり、固形分含量が高く、 使用において商業的に効果的な水酸化マグネシウムスラリーを提供することであ る。 本発明の更なる目的は、そのようなスラリーのためのプロセスを提供すること である。 驚くべきことに、この目的のためには以前に知られていなかった以下に記載さ れる内容、つまり一またはそれ以上の粘度改質剤の添加により前述の特性を有す る水酸化マグネシウムスラリーを製造し得ることが発見された。そのような粘度 改質剤の添加は、時間に対する沈降安定性および粘度安定性の両方を有するスラ リーを提供する。これら両方の特性は、相互依存しておらず、粘度改質剤の添加 によるこれら両方の安定性特性を有するスラリーの製造は従来技術からは予期す ることができなかった。 従って、本発明の一つの要旨において、以下の特性を有する水酸化マグネシウ ムスラリーが提供される。 (i) スラリーの重量を基準に40〜80重量%の固形分含量を有し、残り部分が 水であること; (ii) 下記群(1)〜(4)から選択される少なくとも一つの粘度改質剤または分散 剤をスラリーの重量を基準に0.01〜5.0重量%含むこと; (1) H2SO4、H3PO4、珪酸および唯一のカチオンとしてアルカリ金属を有す る塩を除く、分子量が130amuより小さい無機酸およびそれらの無機塩; (2)唯一のカチオンとしてアルカリ金属を有する塩を除く、要すれば一また はそれ以上のヒドロキシル基を有する低分子量(すなわち200amuより小さい)カ ルボン酸およびそれらの無機塩; (3) 二またはそれ以上のヒドロキシル基を有し分子量が500amuより小さい 多価アル コールまたは炭水化物;および (4)アルカリ土類酸化物および/または水酸化物; (iii) 実質的に攪拌せず少なくとも7日間沈降安定であること;および (iV) 139秒-1の剪断速度で1000cPより低い粘度に少なくとも7日の期間維持 すること。 好ましくは、そのようなスラリーは結晶の粒子凝集物を含み、その凝集物は2 〜50ミクロンの平均粒径を有し、その凝集物に含まれる個々の結晶はX線回折線 拡張(X-Ray Diffraction Line Broadening)により決められる平均結晶寸法に関 し0.2ミクロンの上限を有する。より好ましくは、そのような結晶は不規則な形 状である。 好ましくは、凝集物は3ミクロンより大きい、より好ましくは6ミクロンより 大きいd50を有し、個々の結晶の寸法は0.1ミクロンより小さく、より好ましくは 約0.05ミクロンである。 好ましくは、固形分含量は60重量%より多く、60〜70重量%が適当である。 好ましくは、スラリー中に含まれるMg(OH)2とCa(OH)2との合計量は40重量%よ り多い値を有する。 本発明のスラリー中に含まれるMg(OH)2以外の固形分の量は、好ましくは10重 量%より少ない。 粘度改質剤(VMA)または分散剤の量は、好ましくは、0.05〜3.0重量%の間であ る。VMAは前記群(1)〜(4)から選ばれる。 そのようなVMAは単独または組み合わさって、本発明のスラリーの要求される 安定性特性を達成するのに有効であることが示された。そのようなVMAは、また 、高分子種より廉価でもある。そのようなVMAの使用は、初期スラリー増粘、低 下したスラリー活性、および前記従来技術の記載で述べた特定の条件下における ポリマーの沈降のような不利益を被らない。 群(1)の有効な粘度改質剤は、例えば、HCl、HNO3、HClO4、アルミニウム、鉄(II) 、マグネシウム、カルシウムおよびバリウム塩を含む。群(2)の有効な要素の例 は、蟻酸、酢酸、プロピオン酸および酪酸ならびにそれらの塩を含む。そのよう な塩は、酢酸カルシウムおよび酢酸マグネシウムを含み得る。群(3)の有効な粘 度改質剤は、例えば、マンニトール、スクロースおよびラクトースのようなモノ 、ジおよびトリサッカライド、糖系化合物を含む廃生成物を含む。 酸化カルシウムおよび/または水酸化カルシウムが群(4)において好ましい。 群(1)の好ましいVMAは、典型的に水であるスラリーキャリヤー中に可溶で あるマグネシウム塩である。マグネサイトから調製された苛性マグネシアの典型 であるカルシウム不純物を多く含む酸化または水酸化マグネシウムを用いる場合 、粘度改質剤のカルシウム塩も可溶性であることも好ましい。 前述の群(1)〜(4)は、全て低分子量(500amuまで)であることが適当である、 好ましくはリン酸、珪酸またはスルホン酸官能基を含まない。最も一般的かつ廉 価であり、要求される安定性特性の達成のために最も有効なVMAは、塩酸(およ び塩化マグネシウム)、酢酸(および酢酸マグネシウム)、スクロースおよび水 酸化カルシウムである。 二またはそれ以上の粘度改質剤は、別々の群(1)〜(4)から選択することができ る。 群(1)から粘度改質剤を選びさえすれば、スラリーは好ましく完全に水和され る、すなわち、実質的に残留未水和酸化マグネシウムを含まない。この条件に合 わない場合、最初に薄いスラリーが数日または数週間の期間で増粘することが見 つかるので、スラリーは有用であるが最高には及ばない。 群(3)からの粘度改質剤は、単独で用いることができるが、その場合、(1)また は(2)の改質剤と組み合わせて用いる場合よりも高い投与率が要求され、また、 単独で、スラリーが95%を越えて水和されている場合より効果的である。この水 和の程度は、水性苛性マグネシア懸濁液中、60℃を越える温度で容易に達成され る。 粘度改質剤の投与率、または2以上が選択される場合、集合的な粘度改質剤の 投与率は、好ましくは、最低の費用で効果を最高にするように選択され、使用す る試薬に依存する。 通常、単独または複数の粘度改質剤および投与率の選択は、経験的照合が必要 であり、経済的に最適となる一般的要求を考慮して、供給材料の性質に依存する と通常解される。粘度改質剤の残留量を最少にすること、ならびに、スラリーの 意図する用途および、各可能投与量における各可能粘度改質剤が意図する用途に 関して汚染物質になるかまたは一またはそれ以上の下流プロセスを妨害するかど うかあるいはその程度を考慮することが典型的に好ましい。最良の投与量は、添 加剤を単純に段階的に添加することにより決められる。 本発明の水酸化マグネシウムスラリーの粘度は、好ましくは、300cPより低く 、最も好ましくは100cPより小さい。 スラリーの安定性特性は、特定の粒径分布および利用され得る特定のVMAにつ いて観察される沈降速度に関して最良に決められる。以下に記載の試験手順を用 いることにより、沈降速度が30日間において全スラリー体積の5%より小さく沈 殿が1%より少ないことが 特に適当であるとわかった。このことは、30ミクロンで90%通過(すなわちd90) 、10ミクロンで50%通過(すなわちd50)の粉砕により達成した。同様の沈降特性を 有するスラリーを製造するためにより粗い粉砕を適用することができる。 スラリー中の沈殿または沈降床の体積%を測定するための適当な試験は、スラ リー200cm3を測定シリンダー中に入れ、規定時間待ち、次に重さ100gのスチール シリンダー(直径2cm×高さ4cm)をゆっくりと下げてスラリー中に入れ、存在す る沈殿がシリンダーの重さを支える水準を測定することである。そのように定め られる沈殿の体積は、全スラリー体積の%(体積基準)として表される。 本発明のスラリーは、好ましくは降伏応力を進展させる(すなわちゲル化する )が、最少限の攪拌で再流動化することができる。そのようなゲル化特性は、以 下に記載のように、スラリーを含む容器を逆さまにし、逆さまにした容器からス ラリーが流出しないことにより示され得る。好ましくは、本発明の水酸化マグネ シウムスラリーは、スラリーの粘度が139秒-1の剪断速度で14日間、より好まし くは30日間、1000cPを越える値まで増加しないということにおいて老化に対して 安定でもある。最も好ましくは、粘度は、139秒-1の剪断速度で無期限に1000cP より低く維持される。本発明の水酸化マグネシウムスラリーは実質的に前述の基 準(A)、(B)、(C)および(D)に順応すると考えられる。好ましくは、本発明のスラリ ーは高分子量粘度改質剤を排斥する。 本発明の水酸化マグネシウムスラリーは、任意の適当な方法により調製するこ とができる。一つの状態において、水和工程は、酸化マグネシウムを高温、すな わち50〜100℃で0.5〜5時間水和することにより実施することができる。 本発明の水酸化マグネシウムスラリーは、海水またはブラインを含む任意の適 当なMgOまたは水酸化マグネシウム供給原料から得ることができる。しかしなが ら、供給原料として使用するためにの酸化マグネシウムの好ましい状態は、通常 、適当なマグネシウム化合物、例えば炭酸マグネシウムを1200℃より低い温度で 焼成することにより製造される、一般的に苛性マグネシアとして知られている状 態である。 好ましくは、供給原料は、マグネサイトから得られる焼成マグネシアから形成 される。そのような供給原料は、SSA(比表面積)が1〜200m2/g、より好適には1 0〜60m2/gである。供給原料は、0.5〜5%のCaO内容物も含み得る。 酸化マグネシウムが効果的である水和中に存在するに違いないと前述した結晶 改質剤および水和促進剤とは異なり、本発明で利用されるVMAはあまり制限され ない。対照的に、 本発明のVMAは(水和後に添加すべき石灰を除き)、水和前または水和中にマグ ネシア懸濁液に添加、あるいは水和と粒径微細化、例えば粉砕との間に、または 使用する単数または複数の改質剤により粒径微細化中にもしくは粒径微細化後に 水酸化マグネシウム懸濁液に添加することができる。ある場合には、粉砕前の粘 度改質剤の添加により粉砕プロセスの効率を向上させ得ることが分かった。ある 場合には、水和前の粘度改質剤の添加が水和プロセスの効率を向上させる。水和 と粒径微細化プロセスとは、例えばボールミル中で同時に実施することができる 。このプロセスは、バッチ式または連続的に実施することができる。 本発明の水酸化マグネシウムスラリーの二つの特に好ましい調製方法を以下に 記載する。一つの方法は、マグネシア微粒子に好適であり、他の方法は比較的粗 いマグネシア粒子に好適である。 従って、本発明の第2の要旨によれば、以下の工程を含む水酸化マグネシウム スラリーの製造方法が提供される。 (i) 粒径が約25mm以下の焼成マグネシアを、その焼成マグネシアが水と混合 され粉砕される第1の粒子微細化領域に付する工程; (ii) 粒径が約2mm以下の微粉砕マグネシアを通過させ寸法が超過するマグネ シア粒子を前記第1の微細化領域に戻すように前記微粉砕材料をスクリーニング 手段を通過させる工程; (iii) 前記微粉砕マグネシアが攪拌および加熱下に水と混合されて少なくと も80%の水和率の水酸化マグネシウムスラリーが形成される水和領域において前 記微粉砕マグネシアを水和する工程; (iv) 90%が50ミクロンより小さい寸法を有するスラリー粒子を形成するよう に前記スラリーを第2の粒子微細化領域を通過させる工程; (v) 最大粘度が1000cPになるように工程(i)、(ii)、(iii)または(iv)の前また はその間に群(1)、(2)、(3)および(4)から選択される粘度改質剤を添加する工程; および (vi) 工程(v)の後に最終生成物として、固形分含量が少なくとも40%の安定で 、ポンプ送液性の水酸化マグネシウムスラリーを得る工程。 好ましくは、工程(iv)から得られるスラリー粒子を第2の粒子微細化領域に環 内で再循環して戻す、または保持タンクとしても機能し得る水和領域に再循環し て戻す。 本発明の第3の要旨によれば、以下の工程を含む水酸化マグネシウムスラリー の製造方 法が提供される。 (i) スラリーが連続攪拌に付される水和領域にマグネシアを連続的に供給す る工程; (ii) 少なくとも80%の水和率を有する水酸化マグネシウムスラリーを形成す るように攪拌および加熱下に水和領域において前記マグネシアを水和する工程; (iii) 最大粘度が1000cPになるように工程(i)、(ii)または(iii)の前またはそ の間に群(1)、(2)、(3)および(4)から選択される粘度改質剤を添加する工程;およ び (iv) 最終生成物として、固形分含量が少なくとも40%の安定で、ポンプ送液 性の水酸化マグネシウムスラリーを得る工程。 好ましくは、工程(ii)後に、90%が50ミクロンより小さい寸法を有するスラリー粒 子を形成するように、スラリーを粒子微細化領域を通過させる。 続いて、粒子微細化領域通過後に得られたスラリー粒子を、粒子微細化領域に 環内で再循環して戻す、または保持タンクとしても機能し得る水和領域に再循環 して戻す。 本発明の前記第3の要旨の好ましい状態に従って、水和後または水和領域にお いてスラリーが比較的高密性になったときに粘度改質剤をスラリーに添加するこ とができる。 第3の要旨において粒子微細化領域を通過した後、希薄スラリーを粒子微細化 領域とつながっている保持領域に移すことができ、スラリーを保持領域と粒子微 細化領域との間を連続的に循環させることができる。 本発明の第4の要旨において、下記群からなる群より選択される粘度改質剤を 水酸化マグネシウムのスラリーに添加することを含む、水酸化マグネシウムの安 定なポンプ送液性スラリーを製造する方法が提供される。 (1) H2SO4、H3PO4、珪酸および唯一のカチオンとしてアルカリ金属を有す る塩を除く、分子量が130amuより小さい無機酸およびそれら無機塩; (2) 唯一のカチオンとしてアルカリ金属を有する塩を除く、要すれば一ま たはそれ以上のヒドロキシル基を有する低分子量(すなわち200amuより小さい) カルボン酸およびそれら無機酸; (3) 二またはそれ以上のヒドロキシル基を有し分子量が500amuより小さい 多価アルコールまたは炭水化物;および (4) アルカリ土類酸化物および/または水酸化物 図面の簡単な説明 添付の図面に示す本発明の好ましい態様をここで参照することができる。 図1は、本発明の水酸化マグネシウムスラリーの製造に関して利用することの できる典型的装置またはプラントの一つの態様を示す。 図2は、本発明の水酸化マグネシウムスラリーの製造に関して利用することの できる装置またはプラントのもう一つの態様を示す。 図3は、商業的に製造された水酸化マグネシウムスラリーの顕微鏡写真(×10 ,000)である。 図4は、難燃級の商業的に製造された水酸化マグネシウムスラリーの顕微鏡写 真(×10,000)である。 図5は、本発明の水酸化マグネシウムスラリーの顕微鏡写真(×10,000)であ る。図6は、図5に類似しているが倍率が1,000である顕微鏡写真である。 図7は、塩酸が添加されポリアクリレートも存在している状態での本発明のス ラリーの反応性を示すグラフである。 図8は、図7で利用されたものとは異なるマグネシア原料から調製された本発 明のスラリーに関する図7と類似のグラフである。 詳細な説明 図1に示すプラントは、MgO供給ホッパー10、振動フィーダー11、ボールミル1 3、それぞれ水およびMgOのための供給導管17および15、液溜めポンプ19とボール ミル13とを接続する導管21、ポンプ25と液溜め19とを接続する導管23、ポンプ25 から液溜め19への戻り導管20、ポンプ25とスクリーン27との間の導管26、スクリ ーン27と水和タンク35との間の導管29、スターラーアセンブリー33、水和タンク 35への磨砕ミル39とポンプ37とを接続する導管36、ポンプ37と水和タンク35との 間の戻り導管38、および磨砕ミル39と水和タンク35との間の戻り導管40を含む。 図1に示すプラントは、スラリーバッチ当たり約1000Lのスラリーを製造するよ うに設計した。 振動フィーダー11を通してMgOをボールミル13に供給した。管路17を通して水 もミルに添加してボールミル13内にマグネシアスラリーを形成した。ボールミル は内径が0.65mで長さが0.95mであり、約315Lの全容積が得られ、可使容積は約13 0Lであった。そこに鋼球約82Lを仕込み、従ってスラリーのための溶液は約48Lで あった。MgOの添加速度は可変であり、排出されるMgO/H2Oスラリーの密度に応じ て手で調節される。ボールミルは、通 常、33rpmで回転させた。排出されるボールミルを液溜め19に収集し、その内容 物を、1000μmスクリーンを備えたスクリーンアセンブリー27に移した。寸法が 過大の物質を導管8を通してボールミルに戻し、一方、寸法が過小の物質を水和 反応器保持タンク35に送った。 水和タンク/保持タンク35は、バッフル(図示せず)およびスターラー33が備 えられたスチール製の本質的に低部が平坦なタンクであった。それは内径が1.22 mで長さが1.55mであり、約1500Lの有効可使容積が得られた。スターラー攪拌翼 の最上部はタンクの底部から約0.45mであった。タンク35への熱は15kW浸漬ヒー ター(図示せず)により供給した。ポンプ37を水和タンク35の基部に接続し、そ れによりスラリーを磨砕ミル39へ再循環および/または輸送させた。 磨砕ミル39であるモデルC20磨砕装置は、タバコ型研磨チャンバーが内側に垂 直に吊るされた大きなスチールフレームを有していた。羽根車(図示せず)すな わち突出しているスチールピンを有するシャフトは、スラリーがそこを通過して ポンプ送液される可動鋼球を床に設けていた。使用される磨砕ミルの研磨チャン バーは、全容積が約106Lであった。研磨媒体400kgの添加時に、磨砕装置の有効 容積が約54Lに低下された。スラリーを水和タンク/保持タンク35からポンプで くみ出し、磨砕ミル39を通過させて水和タンク/保持タンク35へ戻した。磨砕ミ ル39入り口が、磨砕装置の底部に位置しており、最上部から排出されることを注 目すべきである。水和タンク/保持タンク35内に保持されたスラリーを、大量の スラリー粒子寸法分布目標が達成されるまで磨砕ミル39を通して循環した。 最終的加工後に、スラリーを約1000Lの容器に移した。 図2に示す添付図面は、本発明の第3の要旨の方法の好ましい態様を実施する ための適当なプラントを示す。このプラントは、振動フィーダー14により供給さ れる水和反応機12、ボールミル16および保持タンク18からなっていた。 水和タンク12は、バッフルおよびスターラー6が備えられた本質的に底部の平 坦なステンレススチールタンクであった。これは1500Lの有効可使容積を有して いた。振動フィーダー14を介してMgOをタンクの最上部に供給した。ポンプ22を 水和タンクの基部に接続し、それによりスラリーを回路24を介して再循環させる 、または他の装置に輸送した。 典型的ボールミル16は、全容積が315Lで、可使容積が130Lであった。それに鋼 球を仕込み、有効スラリー溶液50Lを残した。それを、スラリーの滞留時間が5 分/サイクルとなるようにポンプ22により供給した。ミル16からの排出物を、ポ ンプ31を用いることにより 保持タンク18へ移した。 スラリー保持タンク18は、有効容積が1500Lであった。それに、バッフル、ス ターラー28およびポンプ30を備えつけた。ポンプ30を用いてスラリーを、管路32 を通して直接、または管路34およびボールミル16を通して再循環させた。 操作において、MgOの添加前に水和タンク内の水を少なくとも60℃に加熱した 。水を攪拌し、ポンプ30を通して再循環させた。水和プロセス中、攪拌およびポ ンプ送液を続けた。 好ましい形状的特性(すなわち前述のような平均粒径を有する結晶の凝集物の 状態であること)を示すために図面3〜6を明細書に含む。すなわち、図3〜4 は従来技術の水酸化マグネシウムスラリーを示し、図5〜6は、以下の実施例1 または実施例2に示される手順により製造される本発明の水酸化マグネシウムス ラリーを示す。 種々の要旨における本発明を、以下の非限定的実施例により更に記載および説 明する。 実施例1 実験室において、必要量のMgO粉末(公称〈100μm)を、最初に85℃の温度で 攪拌下の水に添加することにより60重量%Mg(OH)2スラリーを調製した。水和反 応により放出された熱により得られるスラリーは沸騰した。1時間後、スラリー をボールミルに移し、粒径d50=9.5μmとなるように粉砕(1時間)した。水和( Mg(OH)2に転化したMgOの%)の程度は96%であった。 以下の組み合わせの粘度改質剤を、前記スラリーの分割サンプルに添加した( 投与率%はスラリー表面の重量基準である): 1. 試薬添加せず; 2. 0.4%(c)HCl; 3. 0.4%(c)HCl+0.5%スクロース; 4. 0.2%酢酸; 5. 0.2%酢酸+0.5%スクロース。 調製から4日後、139秒-1の剪断速度における上記サンプルの粘度は以下の如 くであった: 1. 1149cP; 2. 437cP; 3. 85cP; 4. 70cP; 5. 52cP。 実施例2 0.25%の酢酸の存在下にボールミル中で同時に研磨しながら水和を行ったこと 以外は前記実験を繰り返した。139秒-1の剪断速度において得られる粘度は95cP であった。 実施例3 -100ミクロンのマグネシア6.00kgを100gずつ、熱い(81℃)水道水8.00kgに、水 和スラリーの温度を95〜100℃に維持する速度で添加した。水和反応を60分間、 続けた。マグネシア供給原料の化学組成を次に示す:MgO 94.36%、SiO2 0.68%、 Al2O3 0.05%、CaO 2.20%、Fe2O3 0.04%、MnO2 0.094%;LOI(強熱減量) 2.97 %。 60分後、スラリーを採取し、水蒸気として損失された水を添加することにより 固形分含量を約60重量%に調整した。次に、スラリーを二つの約7kgの部分に分 け、その両方を、直径約20〜30mmのセラミックボール12kgを含む20Lセラミック ボールミル内で54rpmで約1時間粉砕した。粉砕後、両方の部分を合わせ、均質 混合した。得られるスラリーは58重量%の固形分を含み、d50粒径が8.9μmであ った。 スラリーを次に、375mL広口壜に含まれる400g×25の部分に分けた。これらの サンプルを一連の試薬で処理した。処理したサンプルの粘度をある期間かかって 測定した。結果を表1に示す。 実施例4 -100ミクロンのマグネシア3.00kgを、84℃の熱い水道水4.10kgに一度に添加し た。このマグネシアは実施例3で用いたものよりも水和が遅く粉砕が困難であり 、より長い粉砕および水和時間を必要とした。水和系を外部から加熱し温度を90 〜100℃に維持した。水和反応を3時間続けた。このマグネシアの化学分析を次 に示す:MgO 91.16%、SiO2 1.30%、Al2O3 0.08%、CaO 1.76%、Fe2O3 0.38% 、MnO2 0.06%、LOI 5.44%。 3時間後、スラリーを採取し、水蒸気として損失された水を添加することによ り固形分含量を約60重量%に調整した。次に、スラリーを、直径約20〜30mmのセ ラミックボール12kgを含む20Lセラミックボールミル内で54rpmで約3時間粉砕し た。得られるスラリーは59重量%の固形分を含み、d50粒径が10.3μmであった。 粉砕後、スラリーを、375mL 広口壜に含まれる400gの部分に分けた。これらのサンプルを一連の試薬で処理し た。処理したサンプルの粘度をある期間かかって測定した。結果を表2に示す。 表1〜2を見直すことにより、粘度安定性の特性は沈殿安定性から独立してお り、ある場合におけるこれら二つのパラメーターは相互に依存していないことが わかる。 実施例5 (この実施例は、前記図1に示すプラントにおいて実施した。) 25kg×28バッグの公称-20mmのMgOを、振動フィーダー11の最上部に配置された ホッパー10に手で装入し、次にボールミル13内に移した。 この実施例で使用したマグネシアの測定組成を次に示す: MgO 94.4%、SiO2 0.7%、Al2O3 0.05%、CaO 2.2%、Fe2O3 0.04%、MnO 0.09% ; LOI 3.0%。 ボールミル13へのMgO添加速度を、振動フィーダー11を調節することにより制 御した。MgOを2,41時間かかって添加(5kg/分)した。冷水もミル13に導入した 。水添加速度を、調節可能な流速計を用いて制御した。約4.8L/分の流速で2.6 時間かかって水750Lをボールミルに添加した。ボールミル13から排出されたMgO スラリーの固形分含量は、固形分50〜60重量%の範囲内であった。ボールミル13 中における第1の粉砕工程中、14℃から22℃へのスラリー温度の上昇が観察され た。従って、ボールミル13中における水和の程度は無視し得るものと考えられた 。 ボールミル13からの排出物を、1000μmのスクリーンが備えられたスクリーン アセンブリー27にポンプ送液した。スクリーンからの寸法過度の物質(+1000μm) をボールミルの入り口に戻し、寸法過小の物質を水和タンク/保持タンク35に 送った。MgOのボールミル13への添加が完了した後、最後のMgOスラリーがミルを 通過し水和タンク/保持タンク35に入るのに10分かかった。このとき、ミル13へ の供給水を遮断し、ボールミル13を停止した。 スクリーンを通過したマグネシアスラリーを、約5L/分の流速で水和タンク/ 保持タンク35に送った。水450Lを含む水和タンク35を約80〜85℃の温度に加熱し た。水和タンク中の水を、15kw浸漬ヒーターを用いて加熱した。最初のMgOスラ リー添加から60分後、タンク内のスラリーの温度が90℃に上昇(水和の結果とし て)し、浸漬ヒーターを停止した。MgOスラリー添加の低く制御された速度によ り水和反応中にスラリーの沸騰を避けた。最 終的MgOスラリーの添加後、残留MgOの水和および酢酸の添加のために15〜30分か けた。次の粉砕中におけるスラリーの増粘を防止するために2mL/kgスラリー(3. 3L/1100Lスラリー(スラリーのSGは1.5))の投与速度で酢酸を添加した。 水和後、スラリーを磨砕ミ39に循環した。高速度の磨砕機を用いて粉砕を2時 間行った。ミル中のスラリーの平均滞留時間は約6分であり、大量のスラリーの 最終的粒径分布はd90で約25μm、d50で約7μmであった。粉砕後、スラリーを貯 蔵用容器にポンプ送液した。スラリーの最終的固形分含量を測定すると61.5重量 %であった。スラリーは放置(ゲル化)することにより、最少限の攪拌で容易に 再流動化される降伏応力を発現した。スラリーの粘度を139秒-1の剪断速度にお いて測定すると85cPであった。スラリーは流体およびゲル状の両方において非沈 降性であった。 再流動化後、スラリー500gを仕込んだ375cm3広口壜をスラリーが流出すること なく逆さにすることができる程度に、スラリーが約5分間で再ゲル化した。15日 後、スラリーの特性は実質的に変化しないままであった、すなわち最少限の攪拌 で再流動化でき、約5分でゲル化し、139秒-1の剪断速度において約85cPの粘度 であった。 実施例6 この実施例は、実施例5と同じマグネシア供給原料を用いて図2に示されたプ ラントにおいて実施した。水和タンク12において水1150Lを最初に84℃に加熱し た。公称-100μm苛性焼成MgO725kgを、攪拌下、熱い水に160分かかって添加した 。僅か20分後にスラリーは沸騰し始め、MgOの添加中、一定に沸騰し続けた。最 初の2時間でMgO約675kgを添加し、次にスラリーは非常に高粘性になり、MgO添 加率を下げた。MgO添加終了後、スラリーは非常に高粘性であるのでスターラー が非有効的であった。酢酸の添加を開始し、約2Lの試薬を添加後、反応器スター ラーはスラリーの可動化において有効になった。全部で3.3Lの酢酸(2L/トン) を20分かかって添加した。次にスラリーをさらに60分間攪拌してからミルを介し て保持タンクに移した。次に、更に7時間、スラリーをボールミルに通し再循環 させ保持タンクに戻して、合計粉砕時間を8時間15分、平均「ミル中時間」を約 22分とした。次に酢酸1Lおよび糖15kgを添加し、混合してから、スラリーを貯蔵 用容器に移した。スラリーの最終的SGおよび固形分%を測定すると、それぞれ 1.52および59.5重量%であった。スラリーはd50粒径が13μmであり、粘度が139 秒-1の剪断速度において45cPであった。ここで非常に希薄で流動性のこの貯蔵さ れたスラリーを、1、4および24日 後に観察した。この期間においてスラリーは希薄かつ流動性を維持していた。 実施例7 w/w基準で以下の化学組成を有するマグネシウム供給原料を水和して以下に記 載の水酸化マグネシウムスラリーを形成した:MgO 92.83%、SiO2 0.87%、Al2O3 0.06%、CaO 2.72%、Fe2O3 0.07%、MnO 0.09%; LOI 3.37%。マグネシア供 給原料を水和前にローラーを通過させて粒子寸法を1mmより小さく低下させた。 水和反応を10L非絶縁ステンレススチール容器内で行った。スラリーをパドル で攪拌して固形分が沈降して沈殿を形成することを効果的に防止した。しかしな がら、混合物の均質化には重点をおかなかった。マグネシアサンプル3.00kgを、 熱い(80〜100℃)水道水4.1kgに一度に添加した。水和を1時間進め、その間に温 度は90〜100℃であった。水和後、スラリーを秤量し、水を添加して蒸発による 損失を補填し固形分含量を約60重量%に調節した。 なお温かいスラリーを、直径約20〜30mmのセラミックボール12.00kgを仕込ん だ20Lセラミックボールミルに移した。次に、ミルを組み立て、54rpmで4.0時間 回転させた。粉砕後、スラリーを採取し、固形分含量は60.1重量%と決めた。 スラリー400gに、ポリアクリル酸ナトリウムポリマーの20%水溶液を増加しつ つ添加し、増加後に139秒-1の剪断速度において粘度を測定した。これらの時間 においてもpHを測定した。比較の目的で、400gのスラリーに同様の量の水も添加 し、139秒-1の剪断速度において粘度を測定した。 この実施例において用いたポリアクリル酸ナトリウムは、DISPEX N40の商品名 で市販され、供給者により低分子量アニオン性水溶液ポリマーと記載されている ものであった。供給者により、100℃までの温度で5〜14のpHにおいて分散効率が 劣化することなく有効であると報告されている。化学組成は式[CH2CHCOONa]nに より表すことができる。 ポリマーの添加前に、スラリーは、139秒-1の剪断速度における粘度が440cPで 、ゲル化する傾向があり、沈降の兆しがない流体スラリーであった。ポリマーの 添加により、スラリーは顕著に増粘して高粘性ペーストを形成し、それは激しい 振盪によってしか除去することができなかった。ポリマーをさらに添加すると、 スラリーは希釈され、最初のスラリーの粘度と同様の粘度になった。さらなるポ リマーの添加は、スラリーをさらに希釈した。スラリーのゲル化特性は、ポリマ ーの添加により低下するようであった。ポリマーの体積および得られる粘度を表 3に示す。 同様の量の水をスラリーに添加するスラリー粘度が徐々に低下した。添加した 水の体積および得られる粘度を表3に示す。 実施例8 実施例7において記載した供給原料および手順を用いて水酸化マグネシウムス ラリーを調製した。このスラリーの500g毎の分割物に以下の試薬を別々に加えた :実施例7で使用したポリマー12.0mlおよび36.0mL。スラリー400gの酢酸0.8mL を添加することにより第3のサンプルを調製した。これらのスラリーの反応性を 未処理スラリーおよび約-100ミクロンの粉末マグネシアと比較のために決めた。 2モル/L塩酸を用いるpH9.0における溶解割合により反応性を測定した。こ の方法は、懸濁液を一定のpH9.0に維持するために水800mL中にMgO1.0g相当量を 含む攪拌下の懸濁液に酸を添加すべき割合を測定することを含む。 1±0.01gに相当する量のマグネシアまたは水酸化マグネシウムを秤量して乾燥 1000mLビーカーに入れた。800mLの量の水を添加し、サンプルを分散させるため に1分間攪拌した。滴定を行い、酸の量を時間の関数として記録した。図7に示 す、得られるプロットの形状は、サンプル間の反応性の相違を示す。 試薬無しのスラリー、酢酸を用いたスラリー、およびマグネシア粉末は実質的 に同じ反応性を有することがわかった。しかしながら、添加したポリマーを含む スラリーは互いに類似しているが反応性が非常に低かった。試験5分前に、ポリ マー12.0mLを含むスラリーを30分間攪拌した後、超音波攪拌することは、図7に 示すようにスラリーの反応性を僅かにしか向上させないことがわかった。 実施例9 実施例7および実施例8に詳細に報告した実験を、以下の重量基準の化学組成 を有するもう一つのマグネシア供給原料から形成したスラリーを用いて行った: MgO 93.62%、SiO2 1.12%、Al2O3 0.10%、CaO 1.64%、Fe2O3 0.35%、MnO 0. 06%; LOI 2.99%。実施例7および実施例8において用いたマグネシア供給原料 から誘導されたスラリーについて見られたものに類似する挙動が、このマグネシ ア供給原料から誘導されたスラリーに関して観察された。使用したポリマーの量 は5.0mLおよび15.0mLであった。結果を表4および図8に示す。 実施例10 実施例7において記載した供給原料および手順を用いて水酸化マグネシウムス ラリーを 調製した。表5に示される試薬を示される量で、スラリーのサンプル400gに添加 した。炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、水酸化ナトリウムおよび塩化ナトリウ ムのようなアルカリ金属カチオンを有する試薬は、スラリーを直ぐに増粘すると いう望ましくない特性を有していたことがわかる。対照的に、水酸化カルシウム 、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウムおよび酢酸を含む他の試 薬はスラリーを希釈した。 実施例11 実施例9において記載した供給原料および手順を用いて水酸化マグネシウムス ラリーを調製した。実施例10において用いたものと同じ試薬を、このスラリーの サンプル400gに添加し、同様の結果を得た。これらの結果を表6に示す。 実施例12 実施例9において記載した供給原料および手順を用いて水酸化マグネシウムス ラリーを調製した。試薬としての硝酸アルミニウム、硝酸バリウム、硝酸カルシ ウムおよび硝酸第二鉄を、スラリーのサンプル400gに添加した。これらの試薬の 全てがスラリーを希釈することがわかった。結果を表7に記録する。 説明 表1 n.d:生成物の外観を考慮して決定せず。粘度は139秒-1において明らかに1000cP より大きい。 *:全ての%w/w(重量%)はMg(OH)2の重量基準である。 n.a:得られず 表2 n.d:生成物の外観を考慮して、粘度が139秒-1において明らかに1000cPより大き いので決定せず。 表5 n.a:適応できず n.d:決定せず 表6 n.a:適応できず n.d:決定せず 表7 n.a:適応できず n.d:決定せず 図7 実施例8についてpH9.0を維持するための時間の関数としての添加した2M塩酸 の体積 図8 実施例9についてpH9.0を維持するための時間の関数としての添加した2M塩酸 の体積
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 PN0270 (32)優先日 1994年12月22日 (33)優先権主張国 オーストラリア(AU) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT, UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 フーチン,マーチン,リチャード オーストラリア国3044ヴィクトリア、パス コウベール、カンバーランドアベニュー 61 (72)発明者 ストロード,フィリップ,ロビン オーストラリア国3083ヴィクトリア、バン ドゥーラ、マクリーンズロード 138 (72)発明者 ヴァン,マーケシュタイン,ロバート オーストラリア国3182ヴィクトリア、セン トキルダ、グレンマークアベニュー 12 (72)発明者 ブッシュ,フィリップ オーストラリア国4069クイーンズランド、 ケンモアヒルズ、ブロードムーアストリー ト 9

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下の特性を有する水酸化マグネシウムスラリー: (i) スラリーの重量を基準に40〜80重量%の固形分含量を有し、残り部分が 水であること; (ii) 下記群(1)〜(4)から選択される少なくとも一つの粘度改質剤または分散 剤をスラリーの重量を基準に0.01〜5.0重量%含むこと; (1) H2SO4、H3PO4、珪酸および唯一のカチオンとしてアルカリ金属を有す る塩を除く、分子量が130amuより小さい無機酸およびそれらの無機塩; (2) 唯一のカチオンとしてアルカリ金属を有する塩を除く、要すれば一ま たはそれ以上のヒドロキシル基を有する低分子量(すなわち200amuより小さい) カルボン酸およびそれらの無機塩; (3) 二またはそれ以上のヒドロキシル基を有し分子量が500amuより小さい 多価アルコールまたは炭水化物;および (4) アルカリ土類酸化物および/または水酸化物; (iii)実質的に攪拌せず少なくとも7日間沈降安定であること;および (iV)139秒-1の剪断速度で1000cPより低い粘度に少なくとも7日の期間維持す ること。 2.結晶の粒子凝集物を含み、その凝集物は2〜50ミクロンの平均粒径を有し、 その凝集物に含まれる個々の結晶はX線回折線拡張により決められる平均結晶寸 法に関し0.2ミクロンの上限を有する請求項1に記載の水酸化マグネシウムスラ リー。 3.結晶の形状が不揃いである請求項2に記載の水酸化マグネシウムスラリー。 4.凝集物が3ミクロンより大きいd50を有する請求項2に記載の水酸化マグネ シウムスラリー。 5.凝集物が6ミクロンより大きいd50を有する請求項4に記載の水酸化マグネ シウムスラリー。 6.個々の結晶の上限が0.1ミクロンより小さい請求項2に記載の水酸化マグネ シウムスラリー。 7.個々の結晶の上限が0.05ミクロンより小さい請求項6に記載の水酸化マグネ シウムスラリー。 8.固形分含量が60重量%より大きい請求項1に記載の水酸化マグネシウムスラ リー。 9.固形分含量が60〜70重量%である請求項8に記載の水酸化マグネシウムスラ リー。 10.Mg(OH)2とCa(OH)2との合計量が40重量%より大きい請求項1に記載の水酸化 マグネシウムスラリー。 11.Mg:Ca比が4:1より大きい請求項1に記載の水酸化マグネシウムスラリー。 12.Mg(OH)2以外の固形分の量が10重量%より小さい請求項1に記載の水酸化マ グネシウムスラリー。 13.粘度改質剤または分散剤の量が0.5〜3.0重量%である請求項1に記載の水酸 化マグネシウムスラリー。 14.群(1)から選択される粘度改質剤が、HCl、HNO3、HClO4およびそれらのアルミ ニウム、第二鉄、マグネシウム、カルシウムおよびバリウム塩を含む請求項1に 記載の水酸化マグネシウムスラリー。 15.群(2)から選択される粘度改質剤が、蟻酸、酢酸、プロピオン酸および酪酸 ならびにそれらの塩を含む請求項1に記載の水酸化マグネシウムスラリー。 16.塩化酢酸カルシウムおよび酢酸マグネシウムを含む請求項15に記載の水酸化 マグネシウムスラリー。 17.群(3)から選択される粘度改質剤が、マンニトール、スクロースおよびラク トースのようなモノ、ジおよびトリサッカリド、および糖系化合物を含む廃物を 含む請求項1に記載の水酸化マグネシウムスラリー。 18.群(4)から選択される粘度改質剤が、酸化カルシウムおよび/または水酸化 カルシウムを含む請求項1に記載の水酸化マグネシウムスラリー。 19.粘度改質剤が酢酸である請求項15に記載の水酸化マグネシウムスラリー。 20.粘度が300cPより低い請求項1に記載の水酸化マグネシウムスラリー。 21.粘度が100cPより低い請求項1に記載の水酸化マグネシウムスラリー。 22.沈降割合が30日において全スラリー体積の5%より小さく沈殿が1%より小 さい請求項1に記載の水酸化マグネシウムスラリー。 23.スラリーの粘度が、少なくとも14日間、剪断速度139秒-1において1000cPを 越える値まで増加しない請求項1に記載の水酸化マグネシウムスラリー。 24.高分子量粘度改質剤を除く請求項1に記載の水酸化マグネシウムスラリー。 25.以下の工程を含む水酸化マグネシウムスラリーの製造方法: (i) 粒径が約25mm以下の焼成マグネシアを、その焼成マグネシアが水と混合 され研磨される第1の粒子微細化領域に付する工程; (ii) 粒径が約2mm以下の微粉砕マグネシアを通過させ寸法が超過するマグネ シア粒子を前記第1の微細化領域に戻すように前記微粉砕材料をスクリーニング 手段を通過させる工程; (iii) 前記微粉砕マグネシアが攪拌および加熱下に水と混合されて少なくと も80%の水和率の水酸化マグネシウムスラリーが形成される水和領域において 前記微粉砕マグネシアを水和する工程; (iv) 90%が50ミクロンより小さい寸法を有するスラリー粒子を形成するよう に前記スラリーを第2の粒子微細化領域を通過させる工程; (v) 最大粘度が1000cPになるように工程(i)、(ii)、(iii)または(iv)の前また はその間に群(1)、(2)、(3)および(4)から選択される粘度改質剤を添加する工程 ;および (vi)工程(v)の後に最終生成物として、固形分含量が少なくとも40%の安定で、 ポンプ送液性の水酸化マグネシウムスラリーを得る工程。 26.工程(iv)から得られるスラリー粒子を第2の粒子微細化領域に環内で再循環 して戻す、または保持タンクとして機能する水和領域に再循環して戻す請求項2 5に記載の水酸化マグネシウムスラリーの製造方法。 27.以下の工程を含む水酸化マグネシウムスラリーの製造方法: (i)スラリーが連続攪拌に付される水和領域にマグネシアを連続的に供給する 工程; (ii)少なくとも80%の水和率を有する水酸化マグネシウムスラリーを形成する ように攪拌および加熱下に水和領域において前記マグネシアを水和する工程; (iii)最大粘度が1000cPになるように工程(i)または(ii)の前またはその間に群 (1)、(2)、(3)および(4)から選択される粘度改質剤を添加する工程;および (iv)最終生成物として、固形分含量が少なくとも40%の安定で、ポンプ送液性 の水酸化マグネシウムスラリーを得る工程。 28.工程(ii)後に、90%が50ミクロンより小さい寸法を有するスラリー粒子を形成 するように、スラリーを粒子微細化領域を通過させる請求項27に記載の方法。 29.スラリー粒子を、粒子微細化領域に環内で再循環して戻す、または保持タン クとして機能する水和領域に循環して戻す請求項28に記載の水酸化マグネシウム スラリーの製造方法。 30.水和後または水和領域においてスラリーが比較的高粘性になったときに粘度 改質剤をスラリーに添加する請求項27に記載の水酸化マグネシウムスラリーの製 造方法。 31.粒子微細化領域を通過した後、比較的希薄なスラリーを粒子微細化領域とつ ながっている保持領域に移し、スラリーを保持領域と粒子微細化領域との間を連 続的に循環させる請求項29に記載の水酸化マグネシウムスラリーの製造方法。 32.下記群からなる群より選択される粘度改質剤を水酸化マグネシウムのスラリ ーに添加することを含む、水酸化マグネシウムの安定なポンプ送液性スラリーを 製造する方法: (1) H2SO4、H3PO4、珪酸および唯一のカチオンとしてアルカリ金属を有する 塩を除く、分子量が130amuより小さい無機酸およびそれら無機塩; (2) 唯一のカチオンとしてアルカリ金属を有する塩を除く、要すれば一また はそれ以上のヒドロキシル基を有する低分子量(すなわち200amuより小さい)カ ルボン酸およびそれら無機酸; (3) 二またはそれ以上のヒドロキシル基を有し分子量が500amuより小さい多 価アルコールまたは炭水化物;および (4) アルカリ土類酸化物および/または水酸化物。 33.スラリーに添加される粘度改質剤の量が0.5〜3.0重量%である請求項32に記 載の方法。 34.群(1)から選択される粘度改質剤が、HCl、HNO3、HClO4およびそれらのアルミ ニウム、第二鉄、マグネシウム、カルシウムおよびバリウム塩を含む請求項31に 記載の方法。 35.群(2)から選択される粘度改質剤が、蟻酸、酢酸、プロピオン酸および酪酸 ならびにそれらの塩を含む請求項32に記載の方法。 36.塩化酢酸カルシウムおよび酢酸マグネシウムを含む請求項35に記載の方法。 37.群(3)から選択される粘度改質剤が、マンニトール、スクロースおよびラク トースのようなモノ、ジおよびトリサッカリド、および糖系化合物を含む廃物を 含む請求項32に記載の方法。 38.群(4)から選択される粘度改質剤が、酸化カルシウムおよび/または水酸化 カルシウムを含む請求項32に記載の方法。
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