JPH10502577A - ケース付きハニカム体特に触媒担体の製造方法および装置 - Google Patents
ケース付きハニカム体特に触媒担体の製造方法および装置Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、半径方向に移動可能な複数のセグメントを有し、これらのセグメントによってハニカム体の外被管が変形されるような外被管付きハニカム体の製造装置に関する。セグメントはそれぞれ断面くさび状の滑り面を有している。セグメントを包囲し軸方向に移動可能な少なくとも一つのリング状閉鎖要素が設けられている。このリング状閉鎖要素は傾斜して形成された少なくとも一つの面を有し、この傾斜面は滑り面上を滑る。閉鎖要素を作動させるために、閉鎖要素に結合された作動装置が設けられている。ハニカム体は外被管と共にセグメントによって境界づけられた空間に配置される。続いて閉鎖要素が軸方向に動かされ、その場合閉鎖要素の面が各セグメントにおける横断面くさび状に形成された滑り面上を滑り、セグメントが外被管に対して半径方向に動かされ、その際にこの外被管を変形する。
Description
【発明の詳細な説明】
ケース付きハニカム体特に触媒担体の製造方法および装置
本発明は、外被管あるいはケースの中に配置され排気ガスにより貫流される多
数の通路を有する触媒担体を備えた特に内燃機関の排気ガスを浄化するためのハ
ニカム体の製造方法および装置に関する。
金属製の触媒担体を有する排気ガス浄化装置は知られている。金属製の触媒担
体は板金層の巻回あるいは絡み合わせによって製造され、その場合板金層の少な
くとも一部にパターンがつけられている。この種の触媒担体は例えばヨーロッパ
特許第0245738号明細書に記載されている。
触媒担体は外被管あるいはケースの中に配置されている。個々の板金層は相互
におよび外被管に例えばろう付け、焼結あるいは溶接によって結合される。
この装置は排気装置に組み込まれる。この装置の両端は排気装置の管にそれぞ
れ結合しなければならないので、この装置は排気ガス流入側がディフューザに、
排気ガス流出側がレデューサ(減径管)にそれぞれ結合されている。ディフュー
ザは排気ガスに対する流れ断面積を管の横断面積から装置の横断面積まで拡大す
る目的を有し、レデューサは装置の出口側における流れ断面積をそれに続く管の
横断面積まで減少する目的を有している。ディフューザおよびレデューサと装置
との結合は溶接によって行われる。このためにガス流入側およびガス流出側にお
ける管の寸法並びに外被管の輪郭を所定の公差限度内にする必要がある。外被管
は一般に触媒担体の両端面において約5〜10mm突出している。ディフューザ
ないしレデューサに結合するために予め定められた外被管の幾何学的形状および
寸法を得るために、外被管は触媒担体の組立前および/又は組立後に内側から口
径修正される。従来この口径修正は一般に、複数のセグメントを有する工具が外
被管の中に挿入され、個々のセグメントが半径方向外側に押し広げられるように
して行われている。セグメントの押し広げは外被管材料の降伏点を越えて行われ
るので、外被管はこの範囲において応力が存在しない。工具のセグメントが半径
方向外側に押し広げられるので、精確な所定の輪郭は得られない。
米国特許第5096111号明細書によって、半径方向に移動可能な複数のセ
グメントを有し、これらのセグメントによってハニカム体の外被管が変形される
ような外被管付きハニカム体の製造装置が知られている。個々のセグメントはそ
れぞれ一端が支柱に結合され、この支柱がピストン・シリンダ装置のピストンロ
ッドに結合されている。支柱はセグメントと共に軸方向に円筒状体の中に出し入
れできる。このためにピストン・シリンダ装置は円筒状体に結合されている。円
筒状体の入口側範囲に入口側から軸方向に狭まる円錐状部分が形成されている。
外被管を変形するために多数のセグメントがハニカム体の外被管を包囲する。
続いてハニカム体がピストン・シリンダ装置によって円筒状体の中に引き入れら
れる。ハニカム体を引き入れる際にハニカム体は円錐部分において漸次変形され
る。その変形が行われた後、ハニカム体はセグメントと共にピストン・シリンダ
装置によって円筒状体から引き出される。セグメントの軸方向移動山にこのセグ
メントは円筒状体の内周面に沿って滑る。
英国特許第2020190A号明細書によって、ハニカム体の外被管を変形す
るために複数の半径方向に移動可能なセグメントを有する装置を利用することが
知られている。
更に触媒担体がセラミックス材料から成っている排気ガス浄化装置が知られて
いる。この種の触媒担体は2分割構造のケースの中に配置されている。ドイツ実
用新案登録第8701980.9号明細書にはモノリシックセラミックス体を収
容するためのこの種のケースが記載されている
このケースの半殻体は板金から深絞り加工で製造されている。セラミックス触
媒担体を支持するために担体の外側面とケースとの間にセラミックス体に対する
囲いが設けられている。
次いで両半殻体は押し合わされ、その接触面が気密溶接される。このような金
属製の触媒担体を備えた排気ガス浄化装置の製造方法はドイツ特許第28560
30C2号明細書およびヨーロッパ特許第0117602B1号明細書で知られ
ている。
ケース部品は高い精度で製造できる。これに対してセラミックス触媒担体は十
分精確に製造できない。従って過大寸法ないし僅かに変形したセラミックス触媒
担体もケースの中に組み込むことができるように、ケースを寸法づける必要があ
る。触媒担体とケースとの間に排気ガスが浄化されずに貫流する間隙が生ずるこ
とを避けるために、中間層特にいわゆる膨潤マットが挿入されている。金網など
を備えた中間層も知られている。この層は触媒で被覆することもできる。
従ってセラミックス触媒担体を備えた排気ガス浄化装置の製造にはかなりの経
費がかかる。
本発明の課題は、構造的に簡単に形成され、外被管の一様でていねいな変形を
合理的に生じさせるようなハニカム体の製造装置を提供することにある。更に本
発明の課題は、ハニカム体の製造を単純化し、ハニカム体を製造する際の高いサ
イクル回数を許すようなハニカム体の製造方法を提供することにある。
この課題は請求項1に記載の特徴を有する装置および請求項20に記載の特徴
を有する方法によって解決される。本発明の有利な実施態様は従属請求項に記載
されている。
本発明に基づく外被管付きハニカム体特に内燃機関の触媒担体を製造するため
の装置は、セグメントがそれぞれ断面くさび状の滑り面を有していることによっ
て特徴づけられる。セグメントは軸方向に移動でき傾斜して形成された少なくと
も一つの面を有するリング状閉鎖要素によって包囲されている。閉鎖要素の傾斜
して形成された面は閉鎖要素が軸方向に移動する際に各セグメントのくさび状に
形成された滑り面の上を滑り、これによってリングの軸方向移動はセグメントを
外被管に対して半径方向に移動させる。セグメントが同時半径径方向に動く結果
、全セグメントが同期して外被管に力を加え、この力によって外被管が塑性変形
される。閉鎖要素を軸方向に移動するために、閉鎖要素に結合されている作動装
置が設けられている。閉鎖要素からセグメントに伝達される力は傾斜面の角度に
よって調整される。
各セグメントの滑り面の勾配およびこの滑り面に作用する閉鎖要素の傾斜面は
各セグメントに対して同じである必要はない。装置の使用範囲およびこの装置に
よって発生される変形に応じて傾斜面は種々に形成でき、これによって外被管に
円周方向にわたって種々の力を生じさせることができる。
これによってハニカム体を一様に荷重することができる。これは特にセラミッ
クス材料から成るハニカム体あるいは押出し成形された金属製のハニカム体にお
いて価値がある。何故ならばその場合ハニカム体を壊してしまう引張り力あるい
は重力が生ずることなしに一様に圧縮力が荷重されるからである。
セグメントは外被管を直接変形できる。この場合セグメントは工具セグメント
でもある。
別の有利な考えに基づいて、内側工具セグメントをセグメントに着脱自在に例
えば引掛けによって結合することが提案される。この実施形態によれば装置の使
用範囲は広げられる。内側工具セグメントが簡単に交換できることによって外被
管を種々の横断面形状に塑性変形することができる。工具セグメントの数はセグ
メントの数に必ずしも相応している必要はない。しかし工具セグメントの数がセ
グメントの数と同じであることが有利である。
閉鎖要素の傾斜面は滑り面に一部でしか接触せず、両方の面が互いに開き角度
を形成するようにすると好適である。この角度は好適には0.5〜3°である。
これによって閉鎖要素とセグメントとの固着が生じないことが保証される。
有利にはセグメントはばね力に抗して半径方向内側に移動可能に配置されてい
る。これは、外被管の塑性変形が行われ閉鎖要素が軸方向に滑り面と傾斜面とが
接触しない位置に動かされた後、セグメントが自動的に半径方向外側に動き、セ
グメントがハニカム体を解放するという利点を有する。
好適には各セグメントに結合されている少なくとも一つのばね要素が設けられ
ている。このばね要素は有利には、各セグメントの滑り面と反対側の面に形成さ
れた溝の中に配置されるスナップリングである。
次いでばね要素は圧縮力を荷重される。セグメントが外被管を直接変形する工
具部品を兼ねるとき、溝を覆うことあるいはばね要素をセグメントの外側面に配
置すると好適である。これによってセグメントの軸方向範囲にわたって外被管に
接触するセグメントの面に凹凸が生じなくなる。
閉鎖要素を作動するために、少なくとも2本好適には4本の支柱、一つのプレ
ートおよび一つのピストン・シリンダ装置を有する作動装置が設けられている。
このピストン・シリンダ装置のピストンロッドはプレートに結合されている。各
ロッドの一端はプレートに結合され、各ロッドの他端は閉鎖要素に結合されてい
る。ピストン・シリンダ装置は軸方向運動をプレートおよびロッドを介して閉鎖
要素に伝達する。この構成は、力を発生するために唯一のピストン・シリンダ装
置を使用するだけで済むという利点を有する。
好適にはプレートは滑動的に案内され、これによって閉鎖要素が傾くようなこ
とが阻止される。
好適にはセグメントは基板上に配置されている。基板の下側に底板が設けられ
ている。基板と底板との間に支柱が配置され、その場合基板および底板並びに支
柱は装置のフレームを形成している。底板上にピストン・シリンダ装置が配置さ
れている。閉鎖要素に作用するロッドは基板に形成されている孔を貫通して延び
ている。この貫通孔はロッドに対するガイドとしても作用する。場合によっては
支柱はプレートに対するガイドを形成し、これによって支柱は二重機能を有し、
プレートの追加的なガイドは省略できる。
好適には基板に、セグメントによって形成するハニカム体の収容部に同軸的に
孔が設けられ、この孔を通して突出し装置の突出しピンがセグメントによって境
界づけられた空間に出し入れされる。これは、ハニカム体を装置から簡単に取り
出させるという利点を有する。突出し装置は好適には空気圧式あるいは液圧式の
ピストン・シリンダ装置である。
突出し装置は、軸心を中心として揺動でき、第1のレバー腕がロッドあるいは
プレートに連結され、第2のレバー腕が突出しピンに結合されているレバーでも
よい。
本発明の他の考えに基づいて、装置を環状室がその中に形成されているフレー
ムで形成することが提案される。この環状室の中にピストンが配置され、このピ
ストンは閉鎖要素に作用するロッドに結合されている。その室にはアキュムレー
タから導入管を介して流体が供給され、これによってピストンの相対位置が変化
される。この構成の利点は力の流れが特に良好であるという点にある。その場合
セグメントはフレーム上に配置されているので、フレームは作用する力の軸方向
分力によって圧縮力が荷重される。他の利点は作動装置がフレームに一体化され
ることにあり、これによって非常にコンパクトな構造が得られる。
好適にはハニカム体の軸方向位置を決定するためにストッパが設けられている
。
このストッパは好適には少なくとも二つのセグメントに設けられている突起の形
に形成されている。
有利にはこの装置はセグメントの下側に取出し開口が設けられているように形
成されている。ハニカム体はそれが塑性変形された後でその取出し開口を通して
変形場所から取り出される。
本発明に基づく装置によれば、外被管の少なくとも一部の範囲好適には終端範
囲を半径方向に移動できるセグメントによって全面的に外側から内側に向けて所
定の寸法の外側輪郭に塑性変形することができる。この方法によれば、塑性変形
を生じさせるセグメントが内側から外被管の幅狭い突出部に作用せずに、外側か
ら大きな終端範囲に作用するので、ハニカム体の製造が簡単化される。触媒担体
の前および/又は後ろにおける外被管の上述した突出部は最小に減少できる。こ
の突出部は外被管をディフューザないしレデューサに溶接結合するために必要な
面積しか用いられないように寸法づけられる。現在は主として断面円形が用いら
れているが、ここで述べたすべての工程および装置は、断面円形、楕円形、長円
形および他の断面形状に対しても同じように適用される。
ハニカム体が外被管の片側終端範囲でしか塑性変形されないとき、他方の終端
範囲の塑性変形のために、この方法を実施するための第2の装置を設けるか、あ
るいは外被管をその横軸を中心として180°回転する必要がある。これらの両
方式は常に十分な結果を生じない。従って、外被管の両側終端範囲に作用するセ
グメントによって塑性変形を行うことが提案される。
外被管全体がセグメントによって塑性変形される。その場合外被管はまず、塑
性変形後に装置の所望の幾何学形状になる幾何学形状を有している。この場合、
変形前に触媒担体が既に外被管に固く結合されていることは必ずしも必要ではな
い。この本発明に基づく考えに応じて、横断面形状が円形、楕円形あるいは長円
形(レース軌道形状)をしているセラミックス体もケースとしての外被管の中に
取り付けることができる。その場合セグメントは相応した輪郭を有し、外被管の
塑性変形によってセラミックス体に対する一体形ケースが製造できる。その場合
セラミックス体は圧縮力を荷重されるのでこれが壊れることはない。半殻体から
成るケースと異なりハニカム体の全面的な一様な締付けが達成され、これによっ
て大きな締付け力の場合でもセラミックス壁の破損が避けられる。これによって
外被管付きハニカム体の労力を要する製造は非常に簡単化される。外被管を触媒
担体に締めつけるためにセグメントに適当な隆起部あるいは凹所が形成される。
セグメントに凹所を設けるとき、これは外側ビードを生じ、これによって外被管
の強度を高める。これは特に、外被管のねじり(ひねり)によりハニカム体に作
用する力が全く生じないがごく僅かであるので有利である。外被管を特別な形状
に形成するために装置の中で更に押すこともできる。
本発明に基づく装置によれば、セラミックス体も一体形外被管の中に、外被管
の塑性変形によってセラミックス・ハニカム体が破損を生ずることなしに配置す
ることができる。
外被管付きハニカム体を製造する本発明に基づく方法は、ハニカム体がその搬
送方向を維持した状態で少なくとも一つの口径修正ステーションを通過し、その
口径修正ステーションで外被管が変形されることによって特徴づけられる。この
方法の実施によればサイクル時間を著しく短縮することができる。従来技術にお
いて知られているように、ハニカム体をまず一つの口径修正ステーションの中に
入れて、口径修正が行われた後で逆方向に再び口径修正ステーションから引き出
す必要はなくなる。ハニカム体の連続加工によって、ハニカム体を口径修正ステ
ーションに入れたりこれを再び出したりする操作機器がもはや必要とされないの
で、ハニカム体の製造に対して必要な付属設備も少なくなる。
ハニカム体が順々に複数の口径修正ステーションを通過する方法が好適である
。好適には個々の口径修正ステーションにおいて外被管の所定の軸方向部分だけ
が変形される。外被管の所定の軸方向部分だけが変形される個々の口径修正ステ
ーションをハニカム体が通過するということは、変形を実施する工具が単純に形
成できるという利点を有する。外被管の変形は非常に大きくできる。工具の摩耗
を最小にするため並びに外被管をていねいに加工するために、外被管を口径修正
ステーションにおいて漸次変形することが提案される。変形度即ち外被管の原形
に関する変形前後における外被管の形状の差異は個々の口径修正ステーションに
おいて同じである。他の有利な考えに基づいて、ハニカム体を製造する際に個々
の口径修正ステーションにおいて外被管を種々の度合いで変形することが提案さ
れ
る。個々の口径修正ステーンョンにおける外被管の種々の度合いの変形は、口径
修正ステーション間において外被管材料が回復するので、外被管を荷重より良好
にする。
個々の口径修正ステーションは好適にはハニカム体によって直接に順々に通過
される。
他の有利な考えに基づいて、ハニカム体が少なくとも一つの口径修正ステーシ
ョンの後で少なくとも一つの他の製造工程を受ける方法が提案される。製造工程
とは製造を前進させる工程だけでなく、製造工程を良好にするような工程も意味
する。即ち例えば閉鎖要素と外被管との間の摩擦を減少するために、二つの口径
修正ステーションの間において外被管の外側に潤滑剤を着けることが目的に適っ
ている。
好適にはハニカム体が外被管と共に、ハニカム体が外被管と共にセグメントに
よって境界づけられた空間に配置されている一つの口径修正ステーションにおい
て変形される。その後で少なくとも一つの傾斜面を有する少なくとも一つのリン
グ状閉鎖要素が軸方向に動かされ、その場合傾斜面が各セグメントにおける断面
くさび状に形成された滑り面上を滑り、セグメントが外被管に対して半径方向に
動かされる。セグメントの半径方向移動によって外被管が変形される。
外被管の変形後に閉鎖要素が軸方向に逆方向に動かされ、これによってセグメ
ントが外被管を解放する。続いてハニカム体が外被管と共に運び出される。閉鎖
過程による外被管の変形は必ずしも唯一の閉鎖過程で行う必要はない。セグメン
トを数回閉じたり開いたりすることが提案される。これによって外被管は漸次所
定の形状にされる。
ハニカム体が回転対称に形成する場合には、ハニカム体をその長手軸線を中心
として、セグメントの円弧角度より小さい回転角度だけ回転することが提案され
る。セグメントは外被管に繰り返し力を加える。これによって一層一様な塑性変
形が達成される。ハニカム体が複数の口径修正ステーションを通過する場合、ハ
ニカム体が口径修正ステーションに続く少なくとも一つの口径修正ステーション
に入り込む前にその長手軸線を中心として回転されると有利である。その回転角
度はセグメントの円弧角度より小さくされる。
本発明に基づく装置で製造されたハニカム体の外被管は、材料内における組織
が壊されないので、その強度特性が維持される。
本発明の装置の他の利点および特徴を二つの有利な実施例を参照して説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は装置の第1の実施例の断面図、
図2は装置の第2の実施例の断面図、
図3はIII−III線に沿った断面図、
図4はセグメントおよび閉鎖要素の部分拡大図、
図5は搬送ラインの一部概略図、および
図6は線図である。
本発明に基づく装置は底板17および基板18を有している。底板17および
基板18は互いに間隔をおいて配置されている。底板17と基板18との間に支
柱19が配置されている。支柱19の各端はそれぞれ底板17ないし基板18に
結合されている。
基板18上に複数のセグメント5が配置されている。セグメント5はほぼ半径
方向に移動できる。セグメント5と基板18との間にセグメント5がその上を滑
る滑り板20が配置されている。滑り板20は例えば着脱自在な結合特にボルト
結合によって基板18に結合される。セグメント5は滑り板20および/又は基
板18において案内される。このためにセグメント5は案内溝に係合する適当な
突起を有している。いずれにしても基板18とセグメント5との間の比較的大き
な滑り面はセグメントが傾くことを阻止する。
各セグメント5は断面がくさび形の滑り面9を有している。セグメント5は円
錐状に形成された面8を有するリング状閉鎖要素7によって取り囲まれている。
リングが軸方向に移動する際に滑り面9および円錐面8は矢印Vの方向に互いに
滑る。
リング状閉鎖要素7が下降運動する際、即ち基板18に向けて移動する際、セ
グメント5が半径方向内側に動かされる。この運動によってセグメントは排気ガ
ス浄化用のハニカム体1の外被管2に力を加え、これを塑性変形させる。
リング状閉鎖要素7は複数の貫通孔22を備えた環状フランジ21を有してい
る。リング状閉鎖要素7の強度を高めるためにリング状閉鎖要素7の外周に補強
リブ23が分布して設けられている。
各貫通孔22を通してボルト24が延びている。各ボルト24は基板18を貫
通して長手軸線25に対してほぼ平行に延びるロッド11に結合されている。各
ロッド11の他端はプレート12に結合されている。その結合は図示されている
ようにボルト24によって行われる。プレート12は支柱19に案内される。プ
レート12の中央にねじ付き軸27がねじ込まれるねじ孔26が設けられている
。ねじ付き軸27はピストン・シリンダ装置13のピストンロッド28の先端を
形成している。ピストン・シリンダ装置13は底板17に固定配置されている。
図2にハニカム体の製造装置の第2の実施例が示されている。この装置の図1
と同じ部分には図1と同じ符号が付されている。
この装置はフレーム30を有している。フレーム30にピストン・シリンダ装
置14のシリンダを形成する環状室31が形成されている。この室31は閉鎖板
32によって閉じられている。閉鎖板32はボルト33によってフレーム30に
結合されている。フレーム30と閉鎖板32との間にそれぞれシールリング(O
リング)34が配置されている。室31内に断面環状のピストン35が配置され
ている。ピストン35と室31の壁との間にそれぞれ軸封ラジアルシールリング
36、37が配置されている。
ピストン35には一端がリング7に係合しているロッド11が結合されている
。各ロッド11はボルト38によってピストン35に結合されている。各ロッド
11は滑りブッシュ39内に滑動的に案内されている。各滑りブッシュはフレー
ム30における相応した凹所40内に配置されている。
図2から明らかなように、装置は8個のセグメント5を有している。セグメン
ト5は同一平面内に位置しスナップリング41ないし42が配置される凹所を有
している。
セグメント5の下側に貫通開口43が形成されている。この貫通開口43はセ
グメントによって形成される内側輪郭の断面積にほぼ相応した断面積を有してい
る。ハニカム体がセグメントによって塑性変形され、セグメントがハニカム体を
再び解放した後、ハニカム体は貫通開口43を通して装置から取り出される。
閉鎖要素7は円錐面を有している。円錐面8はセグメント5の滑り面9上を滑
る。これらの2つの面8および9は長手軸線25に関して異なった傾斜角度を有
している。
この傾斜角度は両面8、9の間に0.5〜3°の開き角度αが生ずるように選
択されている。閉鎖要素からセグメント5に力を伝える加圧面は図2において破
線で示されている。
図5には搬送ライン48の一部が概略的に示されている。搬送ライン48は口
径修正ステーション43、44、46、47を有している。口径修正ステーショ
ン44と口径修正ステーション46との間に加工ステーション45が配置されて
いる。Tはハニカム体の搬送方向である。各ステーション即ち口径修正ステーシ
ョンおよび加工ステーションはハニカム体によって順々に通過される。口径修正
ステーションは例えば図2に示されているような少なくとも一つの装置を含んで
いる。個々のハニカム体は順次口径修正ステーション43、44、46、47を
通過し、その場合個々の口径修正ステーションを通過する各ハニカム体はその搬
送方向Tを維持した状態で変形される。加工ステーション45においてハニカム
体は別の加工を受ける。この加工は最も広い意味での加工である。たとえばハニ
カム体の品質コントロールも含まれる。個々の口径修正ステーション43、44
、46、47における外被管の半径減少は量的に同じでも異なっていてもよい。
図6には、個々の口径修正K1〜K4後における回転対称のハニカム体の直径を表
す線図が概略的に示されている。この線図から明らかなように、口径修正K2に
おいて外被管の直径は他の口径修正K1、K3、K4に比べてD1からD2に大きく
減少される。図6の線図は概略的なものである。個々の口径修正の間に外被管の
減少がどの程度の大きさで行われるかは、どのようなハニカム体を対象にするの
かおよびハニカム体がどのような目的に利用されるかによっても左右される。
符号の説明
1 ハニカム体
2 外被管
3 触媒担体
4 通路
5 セグメント
6 外側輪郭
7 閉鎖要素
8 円錐面
9 くさび状面
10 作動装置
11 ロッド
12 プレート
13 ピストン・シリンダ装置
14 ピストン・シリンダ装置
15 ピストン
16 ピストンロッド
17 底板
18 基板
19 支柱
20 滑り板
21 フランジ
22 孔
23 リブ
24 ボルト
25 長手軸線
26 ねじ孔
27 ねじ付き軸
28 ピストンロッド
30 フレーム
31 室
32 閉鎖板
33 ボルト
34 シールリング
35 ピストン
36、37 軸封ラジアルシールリング
38 ボルト
39 滑りブッシュ
40 凹所
41 スナップリング
42 スナップリング
43 口径修正ステーション
44 口径修正ステーション
45 加工ステーション
46 口径修正ステーション
47 口径修正ステーション
48 搬送ライン
T 搬送方向
【手続補正書】
【提出日】1997年5月2日
【補正内容】
請求の範囲
1.車径方向に移動可能な複数のセグメント(5)を有し、これらのセグメント
(5)によってハニカム体(1)の外被管(2)が変形されるような外被管(2
)付きハニカム体(1)の製造装置において、セグメント(5)がぞれぞれ断面
くさび状の滑り面(9)を有し、セグメント(5)を包囲し軸方向に移動可能な
少なくとも一つのリング状閉鎖要素(7)が設けられ、この要素が傾斜して形成
された少なくとも一つの面(8)を有し、この傾斜面(8)が滑り面(9)上を
滑り、閉鎖要素(7)に結合された作動装置(31、35)が設けられ、この作 動装置がリング状に形成されて開口(43)を残し、外被管(2)付きハニカム 体(1)が一方の側から装置内に入り、他方の側から装置を出るようにされ
てい
ることを特徴とするハニカム体の製造装置。
2.少なくとも4個好適には6個特に8個のセグメント(5)が設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の装置。
3.装置が12個のセグメント(5)を有していることを特徴とする請求項2記
載の装置。
4.セグメント(5)が外被管(2)を直接変形することを特徴とする請求項1
ないし3のいずれか1つに記載の装置。
5.セグメント(5)が工具セグメントに着脱自在に結合されることを特徴とす
る請求項1ないし3のいずれか1つに記載の装置。
6.工具セグメントの数がセグメント(5)の数と同じであることを特徴とする
請求項5記載の装置。
7.傾斜面(8)が部分的に滑り面(9)と接触し、両面(8、9)が互いに有
利には0.5〜3°の角度を成していることを特徴とする請求項1ないし6のい
ずれか1つに記載の装置。
8.セグメント(5)がばね力に抗して単径方向内側に移動可能に配置されてい
ることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の装置。
9.各セグメント(5)に結合されている少なくとも一つのばね要素(41、4
2)が設けられていることを特徴とする請求項8記載の装置。
10.ばね要素(41、42)がスナップリングであることを特徴とする請求項
9記載の装置。11
.フレーム(30)を有し、このフレーム(30)の中に環状室(31)が
形成され、この室(31)の中にピストン(35)が配置され、このピストンが
閉鎖要素(7)に作用するロッド(11)に結合されていることを特徴とする請
求項1ないし10のいずれか1つに記載の装置。12
.セグメント間にハニカム体の軸方向位置を決定するストッパが設けられて
いることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1つに記載の装置。13
.ストッパが少なくとも二つのセグメントに形成された突起によって形成さ
れていることを特徴とする請求項12記載の装置。14
.作動装置(31、35)および取出し開口(43)がセグメント(5)の 下に配置され、取出し開口(43)の
断面形状がセグメント(5)によってラジ
アル平面内に形成された輪郭にほぼ相応していることを特徴とする請求項1ない
し13のいずれか1つに記載の装置。15
.ハニカム体(1)がその搬送方向(T)を維持した状態で、その中で外被
管(2)が変形される少なくとも一つのトンネル状に形成された口径修正ステー
ション(43、44、46、47)を通過することを特徴とする外被管(2)付
きハニカム体(1)の製造方法。16
.外被管(2)付きハニカム体(1)が複数の口径修正ステーション(43
、44、46、47)を順々に通過することを特徴とする請求項15記載の方法
。17
.個々の口径修正ステーション(43、44、46、47)において外被管
(2)の所定の軸方向部分だけが変形されることを特徴とする請求項16記載の
方法。18
.外被管(2)が連続する口径修正ステーション(43、44、46、47
)において順次変形されることを特徴とする請求項16記載の方法。19
.外被管(2)の変形度が各口径修正ステーション(43、44、46、4
7)において異なっていることを特徴とする請求項17又は18記載の方法。20
.ハニカム体(1)が個々の口径修正ステーション(43、44、46、4
7)を直接順々に通過することを特徴とする請求項16ないし19のいずれか1
つに記載の方法。21
.外被管(2)付きハニカム体(1)が少なくとも一つの口径修正ステーシ
ョン(43、44、46、47)の後で少なくとも一つの他の製造工程を受ける
ことを特徴とする請求項16ないし20のいずれか1つに記載の方法。22
.外被管(2)付きハニカム体(1)が口径修正ステーション(43、44
、46)に続く少なくとも一つの口径修正ステーション(44、46、47)に
入り込む前におよび/又はセグメント(5)の2回の閉鎖過程間においてその長
手軸線を中心として回転され、その回転角度がセグメント(5)の円弧角度より
小
さいことを特徴とする請求項16ない21のいずれか1つに記載の回転対称のハ
ニカム体の製造方法。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG),
AL,AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,C
A,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI
,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,
KR,KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,M
G,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO
,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,
TT,UA,UG,US,UZ,VN
(72)発明者 ウイーレス、ルートヴイツヒ
ドイツ連邦共和国 デー−51491 オフエ
ラート オペルナー シユトラーセ 2
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.半径方向に移動可能な複数のセグメント(5)を有し、これらのセグメント (5)によってハニカム体(3)の外被管(2)が変形されるような外被管(2 )付きハニカム体(3)の製造装置において、セグメント(5)がそれぞれ断面 くさび状の滑り面(9)を有し、セグメント(5)を包囲し軸方向に移動可能な 少なくとも一つのリング状閉鎖要素(7)が設けられ、この要素が傾斜して形成 された少なくとも一つの面(8)を有し、この面(8)が滑り面(9)上を滑り 、閉鎖要素(7)に結合された作動装置(10)が設けられていることを特徴と するハニカム体の製造装置。 2.少なくとも4個好適には6個特に8個のセグメント(5)が設けられている ことを特徴とする請求項1記載の装置。 3.装置(1)が12個のセグメント(5)を有していることを特徴とする請求 項2記載の装置。 4.セグメント(5)が外被管(2)を直接変形することを特徴とする請求項1 ないし3のいずれか1つに記載の装置。 5.セグメント(5)が工具セグメントに着脱自在に結合されることを特徴とす る請求項1ないし3のいずれか1つに記載の装置。 6.工具セグメントの数がセグメント(5)の数と同じであることを特徴とする 請求項5記載の装置。 7.傾斜面(9)が部分的に滑り面(8)と接触し、両面(8、9)が互いに有 利には0.5〜3°の角度を成していることを特徴とする請求項1ないし6のい ずれか1つに記載の装置。 8.セグメント(5)がばね力に抗して半径方向内側に移動可能に配置されてい ることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の装置。 9.各セグメント(5)に結合されている少なくとも一つのばね要素(41、4 2)が設けられていることを特徴とする請求項8記載の装置。 10.ばね要素(41、42)がスナップリングであることを特徴とする請求項 9記載の装置。 11.作動装置(10)が少なくとも2本好適には4本のロッド(11)、一つ のプレート(12)および一つのピストン・シリンダ装置(13)を有し、ピス トン・シリンダ装置(13)のピストンロッド(28)がプレート(12)に結 合され、各ロッド(11)の一端がプレート(12)に結合され、各ロッド(1 1)の他端が閉鎖要素(7)に結合されていることを特徴とする請求項1ないし 10のいずれか1つに記載の装置。 12.プレート(12)が滑動的に案内されることを特徴とする請求項11記載 の装置。 13.セグメント(5)が基板(18)上に配置され、基板(18)の下側に底 板(17)が設けられ、基板(18)と底板(17)との間に支柱(19)が配 置され、底板(17)上にピストン・シリンダ装置(13)が配置され、基板( 18)がロッド(11)により貫通される貫通孔を有し、場合によってはプレー ト(12)が支柱(19)に案内されていることを特徴とする請求項11又は1 2記載の装置。 14.セグメント(5)の下側において基板(18)に、突出し装置の突出しピ ンが差し込まれる孔が形成されていることを特徴とする請求項13記載の装置。 15.突出し装置がピストン・シリンダ装置であることを特徴とする請求項13 記載の装置。 16.フレーム(30)を有し、このフレーム(30)の中に環状室(31)が 形成され、この室(31)の中にピストン(32)が配置され、このピストンが 閉鎖要素(7)に作用するロッド(11)に結合されていることを特徴とする請 求項1ないし10のいずれか1つに記載の装置。 17.セグメント間にハニカム体の軸方向位置を決定するストッパが設けられて いることを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1つに記載の装置。 18.ストッパが少なくとも二つのセグメントに形成された突起によって形成さ れていることを特徴とする請求項17記載の装置。 19.断面形状がセグメント(5)によってラジアル平面内に形成された輪郭に ほぼ相応している取出し開口(43)がセグメント(5)の下側に形成されてい ることを特徴とする請求項1ないし18のいずれか1つに記載の装置。 20.ハニカム体(1)がその搬送方向(T)を維持した状態で、その中で外被 管(2)が変形される少なくとも一つの口径修正ステーション(43、44、4 6、47)を通過することを特徴とする外被管(2)付きハニカム体(1)の製 造方法。 21.ハニカム体(1)が複数の口径修正ステーション(43、44、46、4 7)を順々に通過することを特徴とする請求項20記載の方法。 22.個々の口径修正ステーション(43、44、46、47)において外被管 (2)の所定の軸方向部分だけが変形されることを特徴とする請求項21記載の 方法。 23.外被管(2)が連続する口径修正ステーション(43、44、46、47 )において順次変形されることを特徴とする請求項21記載の方法。 24.外被管(2)の変形度が各口径修正ステーション(43、44、46、4 7)において異なっていることを特徴とする請求項22又は23記載の方法。 25.ハニカム体(1)が個々の口径修正ステーション(43、44、46、4 7)を直接順々に通過することを特徴とする請求項21ないし24のいずれか1 つに記載の方法。 26.ハニカム体(1)が少なくとも一つの口径修正ステーション(43、44 、46、47)の後で少なくとも一つの他の製造工程を受けることを特徴とする 請求項21ないし24のいずれか1つに記載の方法。 27.ハニカム体(1)が外被管(2)と共にセグメント(5)によって境界づ けられた空間に配置され、少なくとも一つの傾斜面(8)を有する少なくとも一 つのリング状閉鎖要素(7)が軸方向に動かされ、その傾斜面(8)が各セグメ ント(5)における断面くさび状に形成された滑り面(9)上を滑り、セグメン ト(5)が外被管(2)に対して半径方向に動かされてこれを変形することを特 徴とする特に請求項20ないし27のいずれか1つに記載の外被管(2)付きハ ニカム体(1)の製造方法。 28.セグメント(5)が数回閉じたり開いたりすることを特徴とする請求項2 7記載の方法。 29.ハニカム体(1)が口径修正ステーション(43、44、46)に続く少 なくとも一つの口径修正ステーション(44、46、47)に入り込む前におよ び又はセグメント(5)の2回の閉鎖過程間においてその長手軸線を中心として 回転され、その回転角度がセグメント(5)の円弧角度より小さいことを特徴と する請求項20ないし28のいずれか1つに記載の回転対称のハニカム体の製造 方法。
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