JPH10501556A - 粘膜性免疫応答誘発用組成物 - Google Patents

粘膜性免疫応答誘発用組成物

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JPH10501556A JP8530055A JP53005596A JPH10501556A JP H10501556 A JPH10501556 A JP H10501556A JP 8530055 A JP8530055 A JP 8530055A JP 53005596 A JP53005596 A JP 53005596A JP H10501556 A JPH10501556 A JP H10501556A
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パストゥール・メリュー・セロム・エ・ヴァクサン
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Abstract

(57)【要約】 宿主哺乳動物における粘膜エフェクー部位での抗原の防御免疫応答を誘発するための医薬組成物が開示されている。該組成物は、同時投与または連続投与のための、タンパク抗原である抗原および抗原発現能を有する発現カセットから選択される免疫応答誘発因子を含有する少なくとも2つの同一または異なる成分を含む。成分の1つは、誘発因子が鼻/口腔/咽頭または唾液腺における免疫応答誘発部位に向けられるように鼻腔/経口デリバリーのために製剤化され、一方、他の成分は、誘発因子が、免疫応答が望まれるエフェクター部位の免疫応答誘発部位に向けられるように鼻腔デリバリー以外の適切な粘膜デリバリーのために製剤化される。かかる組成物は、所望により、第1の2つの成分と同一または異なり、全身投与のために製剤化される第3の成分を含有してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】 粘膜性免疫応答誘発用組成物 本発明は、哺乳動物において粘膜に感染する病原体に対する防御免疫応答を誘 発するための予防接種キットに関する。 免疫性を有する細胞は、器官内に集中され得るか、多少広汎性のリンパ系組織 を形成することができ、これらの組織および器官は、集合的にリンパ系を構成す る。リンパ球生成の主要部位である一次リンパ系器官(胸腺、骨髄)、およびリ ンパ球が互いにまたは抗原と相互に作用することができる二次リンパ系器官およ び組織が認識されている。二次リンパ系器官は、とりわけ、脾臓、リンパ節およ び粘膜に関連するリンパ系形成体(粘膜関連リンパ系組織の代わりにMALTと 略記する)、パイアー斑および口蓋扁桃からなる。MALTを構成する組織化( organized)リンパ系組織に加えて、多数のリンパ球は、胃の粘膜、小腸の粘膜 、結腸の粘膜、気管支の粘膜および種々の他の器官の粘膜において見られる。 一次リンパ系器官において識別された後、リンパ球は、二次リンパ系器官に移 動する。後者は、全身性免疫性または粘膜性免疫性のためのインデューサー部位 となり得る。したがって、それらは、「全身性」器官または「粘膜性」器官と称 されてもよい。 「全身性」器官のうち、血液循環に侵入する抗原に対して応答する脾臓、およ び抗原がリンパ系ドレナージに影響を及ぼす解剖学的領域に侵入する抗原に対す る保護手段を提供する末梢結節が認識されている。それらがドレーンする領域( インデューサーまたはエフェクター部位)に関係する種々の結節のリストを以下 の表に示す。 粘膜に関連する免疫系は、その一部について、粘膜上皮面を介して侵入し、そ の上に駐在する抗原から体を保護する。これは、ヴァルダイアー咽頭輪を含み、 リンパ系組織は、気道に関連して(気管支関連リンパ系組織の代わりにBALT と略記する)、消化管に関連して(腸関連リンパ系組織の代わりにGALTと略 記する)および尿生殖管に関連して見られる。粘膜に関連する免疫系(インデュ ーサー部位)を以下の表に示す。 インデューサー二次器官において刺激されると、リンパ球は、インデューサー 部位に関連する結節を介して、所望により、これらの最初の結節をドレーンする 大きな結節、すなわち、胸管において終わる流出性リンパ系小静脈(effluent l ymphatic venule)を介して、リンパによって運搬されてエフェクター部位に移 動することができる。後者からのリンパは、血液循環と結合し、これを介して、 該細胞は、標的器官またはエフェクター部位へ進む。MALTのリンパ系細胞に 関して、後者は、粘膜領域に再循環する。例えば、パイアー斑において刺激され た細胞は、関連結節を通過し、次いで、血液中に入って、ある粘膜部位に位置す るようになる。この選択的再循環は、粘膜の後毛細管小静脈の上皮細胞上で特異 的に発現された付着分子を認識するリンパ部位の能力による。このメカニズムの 結果として、粘膜領域(インデューサー)の抗原性刺激は、他の粘膜領域(エフ ェクター)における応答を誘発することができる。 現在まで、免疫化の多くの方法が科学文献に報告されてきた。これらの方法の 重要な特徴は、概して言えば、(i)免疫原の性質、(ii)免疫原の投与経路お よび(iii)免疫原の形成である。 免疫原の性質に関して、天然タンパクである抗原に代わるものとして天然核酸 (RNA、DNA)である免疫原を用いる可能性は、すでに長い間知られてきた 。したがって、この点については、さらに詳しく説明する必要はない。 粘膜感染の予防または治療に好都合である免疫化経路および方法は、すでに多 くの研究課題を有していたが、それにもかかわらず、それらは、全身感染に対す る予防接種ほどには成功しなかった。 それにもかかわらず、これらの研究は、集合的には、粘膜に定着する病原に関 係する場合、全身性投与による免疫化が、それ自体で適切な保護を発生させるの に充分であるとは思われないことを示す。このタイプの感染と有効に戦うために 、ことによると全身性投与による免疫化に加えて、粘膜性投与によって免疫化を 誘発することが、必須ではないが望ましい。粘膜性投与による免疫化は、実質的 に、病原が位置するリンパ系組織ドレーン粘膜を刺激することを可能にし、した がって、この/これらの粘膜で目標とされる免疫応答を得ることを可能にする。 A型免疫グロブリン(IgA)は、胃腸粘膜、呼吸器粘膜、尿生殖器粘膜また は他の粘膜の表面の免疫グロブリンの大部分を構成する。該IgAは、これらの 粘膜内に分泌され、これらの部位に影響を及ぼす感染に対する保護を与えると思 われる。 粘膜性免疫応答は、通常、エフェクター粘膜で直接または感染が戦われるべき である部位から離れた別の粘膜部位での粘膜性投与による免疫化の後に得られる 。原則として、免疫化のためにアクセス可能な粘膜経路は、経口経路、胃内経路 、鼻腔経路、尿生殖経路および直腸経路である。しかしながら、経口経路は、そ の使用が容易であるために、胃腸粘膜の感染に対して予防接種するためまたは別 の粘膜に影響を及ぼす感染に対して予防接種するために好ましく選択されるもの である。 この点を説明するために、従来技術の種々の例を以下に挙げる: 最近では、Czinnら、Vaccine(1993)11:637には、多くの胃潰瘍 の病原因子であるヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)に対する予 防接種方法が概略開示されている。無菌マウスに、アジュバントとしてコレラ毒 素と一緒にヘモバルトネラ・フェリス(H.felis)を音波処理したものを胃内経 路により投与した(胃内に挿管することによって音波処理したものを直接投与し た)。ヘモバルトネラ・フェリス(H.felis)の抗原投与後、免疫化マウスが保 護されたことが判明する。 この方法は、便宜上、以下の文献において、「経口投与」と記す。この文献と 等価なものは、Czinn & Nedrudの特許出願WO93/20843に見出だす ことができる。 Jertbornら、Vaccine(1992)10:130には、スウェーデン人患者 の小グループを用いて行ったコレラ予防接種の研究が開示されている。該ワクチ ンは、嚥下されるべき水溶液の形態で2回投与で投与された。このワクチンは、 有効であり、危険性がないことが証明された。 Andersonら、J.Clin.Microbiol.(1992)30:2230およびTrea norら、Ann.Inter.Med.(1992)117:625には、鼻腔経路に よるインフルエンザに対する予防接種が、子供および成人において成功裏に行わ れたことが開示されている。 Gallichanら、J.Infect.Dis.(1993)168:622には、単純疱 疹ウイルス(HSV)糖タンパクBを発現する組換えアデノウイルスの鼻腔投与 後の粘膜性免疫応答および全身性免疫応答の両方を誘発することが可能であるこ とが開示されている。結論として、著者は、概して言えば、それらのアプローチ が得られるべき粘膜的または性的感染ウイルスに対する長期保護を可能にするこ とを示唆している。 いくつかの研究、例えば、Forestら、Vaccine(1990)8:209には 、直腸経路が粘膜免疫系の全体に共通する侵入経路であること、および免疫原の ための侵入経路として用いられた直腸粘膜から離れた部位で粘膜免疫応答を誘発 することが可能であることが開示されている。 異なる免疫化経路の組合せは、最適な応答を得るための選択手段であるとして すでに数人の著者によって開示されている。粘膜性投与と全身性投与の組合せは 、例えば、以下の文献に開示されている。 Kerenら、Infect.Immun.(1988)56(4):910には、非経口経 路と経口経路とを組み合わせた経路による免疫化方法が、単独経路による免疫化 よりも、シゲラ・フレクスネリ(Shigella flexneri)に対するIgA応答に関 して良好な結果を与えることが開示されている。実際問題として、マウスは、麻 酔下、抗原を筋肉内投与または管によって胃内投与される。 Yoshimuraら、Arch.Otolaryngol.Head Neck Surg.(1991)117 :889には、全身性投与および経口投与を組み合わせることによる肺炎球菌性 耳炎に対する予防接種が開示されている。免疫化プロトコールは、モルモットに おいて試験される。いわゆる経口投与は、実際、カテーテルによって十二指腸ま たは胃において行われるか、別法としては、腸溶カプセルの投与からなる。著者 は、全身性投与+カプセル形態の経口投与の組合せだけが良好な結果を与えるこ とを示している。 Forestら、Infect.Immun.(1992)60(2):465には、サルモネ ラ・テイフィ(Salmonella typhi)に対するIgA応答を誘発するためにヒトに おける免疫化のいくつかのモードを試験することが開示されている。経口経路お よび皮下経路は、以下のとおり用いられる:経口;経口/経口;経口/皮下;お よび皮下/経口。著者は、第1の非経口注射の数日後の第2の経口投与は、Ig A応答を促進しないことを示している。対照的に、該ワクチンの経口投与を1回 繰り返すと、良好な結果が得られる。 Hartmanら、Infect.Immun.(1994)62(2):412には、シゲラ (Shigella)属に対する免疫化のためのいくつかのプロトコールが開示されてい る。それらのうちの1つは、特に、第1の腹腔内または皮下注射、次いで、眼球 経路による追加免疫からなる。このプロトコールは、角結膜炎のモルモットモデ ルにおいて試験される。著者は、ナイーブ動物において、粘膜性投与による免疫 化が保護の誘発のために必要であることを示している。非経口投与および粘膜性 投与の二重免疫化は、保護のレベルを増大させる。 Nedrudら、J.Immunol.(1987)139:3484には、センダイウイ ルス感染(気管支および肺に進行することもある鼻咽頭の感染)に対する免疫化 の方法が開示されている。したがって、この方法を行うことによって免疫応答が 求められるエフェクター部位は、気道全体である。Nedrudらの方法は、2つの 主な工程:経口(胃内)一次免疫化および鼻腔経路による追加免疫からなる。概 して言えば、経口(胃内)経路は、気道における免疫応答のためにインデューサ ー部位の1つに誘発因子(この場合、センダイウイルス)を到達させることを可 能にするために最適な経路ではないと思われる。 ここで、いずれの粘膜部位でのいずれの抗原に対する免疫応答も、いくつかの 経路を組み合わせる免疫化プロトコールを行うことによって非常に促進されるこ とが見いだされた。 したがって、本発明は、宿主哺乳動物において粘膜エフェクター部位で抗原に 対する防御免疫応答を誘発するための医薬組成物であって、同時投与または連続 投与のための、タンパクである抗原および抗原発現能を有する発現カセットから 選択される各々免疫応答誘発因子を含有する少なくとも2つの同一または異なる 成分からなり;該成分のうちの1つが、誘発因子が鼻−中咽頭または唾液腺にお ける免疫応答のためのインデューサー部位に向けられるように経鼻口腔 (nasobuccal)経路により投与されるように製剤化され、他の成分が、免疫応答 が求められるエフェクター部位での免疫応答のために誘発因子がインデューサー 部位に向けられるように鼻腔経路以外の好適な粘膜経路により投与されるように 製剤化されることを特徴とする医薬組成物に関する。 所望により、本発明の医薬組成物は、天然タンパクである抗原および抗原発現 能を有する発現カセットから選択される免疫応答誘発因子を含有し、好ましくは 、前記の最初の2つの成分の前の全身性投与のために製剤化される、最初の2つ の成分と同一または異なる第3の成分を含有してもよい。 換言すれば、本発明の課題は、宿主哺乳動物においてエフェクター部位での抗 原に対する粘膜性免疫応答を誘発するためのキットであって、 (i)所望により、タンパクである抗原、抗原発現能を有する発現カセット、 抗原をコードするDNAまたはRNAフラグメントから選択される第1免疫応答 誘発因子;ならびに (ii)天然タンパクである抗原、抗原発現能を有する発現カセット、抗原をコ ードするDNAまたはRNAフラグメントから選択される第2および第3の免疫 応答誘発因子からなり; (a)所望により、第1の誘発因子の全身性投与についての指示、 (b)第2の誘発因子の経鼻口腔投与についての指示、 (c)免疫応答が求められるエフェクター部位での免疫応答のためのインデュ ーサー部位に抗原が向けられるように鼻腔経路以外の好適な粘膜経路による第3 の誘発因子の投与についての指示、および (d)第1、第2および第3の誘発因子の同時または連続投与についての指示 を有することを特徴とする、粘膜性免疫応答誘発用キットである。 本発明は、宿主哺乳動物において粘膜エフェクター部位で抗原に対する免疫応 答を誘発するための方法であって、いずれかの順序で、 (i)タンパクである抗原、抗原発現能を有する発現カセット、抗原をコード するDNAまたはRNAフラグメントから選択される第1の免疫応答誘発因子が 所望により宿主哺乳動物に全身投与されてもよく; (ii)タンパクである抗原、抗原発現能を有する発現カセット、抗原をコード するDNAまたはRNAフラグメントから選択される第2の免疫応答誘発因子が 宿主哺乳動物に鼻腔および/または口腔(経鼻口腔)経路により投与され; (iii)天然タンパクである抗原、抗原発現能を有する発現カセット、抗原を コードするDNAまたはRNAフラグメントから選択される第3の免疫応答誘発 因子が、免疫応答が求められるエフェクター部位での免疫応答ためのインデュー サー部位に抗原が向けられるように鼻腔経以外の好適な粘膜経路により宿主哺乳 動物に投与されることを特徴とする、免疫応答誘発方法にも関する。 第1の誘発因子の投与は、好都合には、静脈内注射、筋肉内注射、皮内注射ま たは皮下注射などの全身性注射により単一投与で行われる。注射部位および経路 の選択は、特に、標的とするのが望まれるリンパ節に依存するであろう。例えば 腹腔結節を標的とするのが望まれる場合、(皮下経路よりも)筋肉内経路を用い て腰背領域で注射するのが好ましい。この誘発因子は、粒状形であるのが好まし い。該誘発因子は、沈殿法または吸着法によりアジュバントを補足するのが好都 合である。該アジュバントは、リン酸アルミニウムまたは水酸化アルミニウムま たはリン酸カルシウムタイプの慣用のアジュバント、または、別法としてポリホ スファゼンなどのアジュバントであってもよい。リポソーム、マイクロスフェア 、ISCOMまたはウイルス様粒子(VLP)タイプのアジュバントを用いるこ ともできる;尿生殖領域をドレーンする結節を標的とするのがのぞまれる場合に 後者を用いるのが特に好都合である。これらのアジュバントの全ては、当業者に よく知られている。適当な投与は、あるパラメーター、例えば、治療される個体 または誘発因子の性質に従って変化する。情報の点で、抗原の投与量は、5〜1 00μg、好ましくは、25〜50μgを変化することができる。 「経鼻口腔経路(nasobuccal route)」は、本発明のためには、免疫原を実質 的にヴァルダイアー輪またはその等価物、ヒト以外の種におけるNALTに到達 させることができる経路を意味する。経鼻口腔(または口腔)経路は、「胃内経 路」と称されるべきてある一般的に「経口経路」と称されるものと混同されるべ きではないことは、明らかである。 胃内経路を含む経口経路は、誘発因子(抗原)を下部領域(消化管、主に小腸 およびパイアー斑)の粘膜に顕著に到達させることができ、一方、口腔経路は、 実質的に上部領域の粘膜に誘発因子を運搬する。口腔経路の進入部位と経口経路 の進入部位は、同一であってもよい;この場合、進入部位は、口である。それに もかかわらず、経路は、実質的に異なる。 誘発因子を中間領域(気管支)の粘膜に到達させることができる肺経路の場合 にも同様のことが適用される。 望まれる免疫応答を最適化するために、免疫原の製剤化も重要なことである。 概して言えば、可溶性抗原よりも粒状抗原の方が粘膜性免疫応答を誘発するのに 有効であることは、すでに判明している。 同一の進入部位から始まる誘発因子がたどる経路は、いつくかのファクター、 とりわけ、誘発因子が提供されるべき形態での粒子の性質および大きさ、ならび に装置、好都合には、該粒子を推進させるために用いられるスプレイまたはエア ロゾル、特に、その形状、その指向性ジェットおよび推進力の速度に依存するで あろう。 粒子の性質に関して、当業者は、自由に選択する;この選択は、限定されない が、好都合には、2つのグループ:リポソームとマイクロスフェアとの間で行わ れる。これらの粒子の調製方法は、慣用的であり、それは、当業者が、自分自身 の要求に従ってそれらのうちの1つを選択し、採用された経路に従って誘発因子 が運搬され、標的粘膜で最適に分布されるのに適切でなければならない粒子のサ イズを決定するのは、当業者の許容範囲内である。 したがって、鼻腔または口腔経路による投与のためには、粒径10μm未満; 肺経路による投与のためには、粒径0.05〜10μm、好ましくは、0.05〜 5μm;経口経路による投与のためには、粒径0.05〜10μm、好ましくは0. 05〜5μmが提案される。 免疫応答が求められる主なエフェクター部位は、呼吸器系(気管支、鼻咽頭、 肺)、胃、腸および尿生殖系である。呼吸器系の場合、第3の誘発因子は、好都 合には、肺経路による投与のために製剤化される(例えば、リポソーム、マイク ロスフェアなど)。胃または腸の場合、第3の誘発因子は、好都合には、胃内経 路経口を含む経路による投与のために製剤化される(例えば、腸溶保護の存在下 、リポソーム、マイクロスフェア、重炭酸塩またはゼラチンカプセルなど)。腸 または尿生殖系の場合、第3の誘発因子は、好都合には、例えば膣用カプセルの 形態で尿生殖経路による、または、例えば坐剤の形態で直腸経路による投与のた めに製剤化される。 第2または第3の誘発因子は、さらに、リポソームまたはマイクロスフェア以 外の、および、非毒性サブユニットまたは細菌毒素の無毒化形態以外の毒性を欠 いているアジュバントを補足してもよい。 好ましい具体例によると、例えば、イー・コリ(E.coli)、サルモネラ・ミ ネソタ(Salmonella minnesota)、サルモネラ・チフィムリウム(Salmonella typhimurium)またはシゲラ・フレクスネリ(Shigella flexneri)などの細菌 の主要リポ多糖類(MPLA:主要リポ多糖抗原)を第2または第3の誘発因子 のためのアジュバントとして用いる。 ここで、結果として、このタイプの化合物は、免疫が粘膜経路により行われる べきである場合に良好なアジュバント特性を有することが見いだされた。 したがって、本発明のもう1つの態様は、(i)天然タンパクである抗原、抗 原発現能を有する発現カセット、抗原をコードするDNAまたはRNAを含有し 、(ii)抗原に対して粘膜免疫応答を誘発するための、および(iii)粘膜経路 による投与のための組成物の調製のための粘膜アジュバントとしてのMPLAの 使用を網羅する。 指針として、第2または第3の誘発因子が、後者が抗原である場合、投与当た り100μg〜1mgの割合で投与されることが記載される。 好ましい具体例によると、第1の誘発因子(全身性投与)は、投与される場合 には、第1追加免疫(第2または第3の誘発因子の投与)前に、7〜45日間、 好ましくは、20〜30日間経過させて、一次注射として投与される。 別の具体例によると、第1の誘発因子は、第2または第3の誘発因子と同時に 投与されてもよい。 第2および第3の誘発因子は、同時に投与されても連続的に投与されてもよい 。時間間隔をおいて投与される場合、それらは、好都合には、7〜45日の間隔 で、好ましくは28日の間隔で投与される。 所望により、第1および第2の誘発因子を同時に(すなわち、ほぼ同日に)投 与し、数日の間隔の後、この操作を1回繰り返すことも考えられる。 3つの誘発因子の各々の選択は、お互いに独立して行われる。好都合には、3 つのうち少なくとも1つは、抗原であるべきである。これらの3つの誘発因子が 同一のものであることは、かなり一般的であり、この場合、抗原であるのが好都 合である。 天然タンパクである抗原について別のものとしては、(i)例えば、この抗原 をコードするDNAフラグメントを含有し、好適なプロモーターの制御下に置か れたポックスウイルスまたはアデノウイルス型のワクチンベクター、(ii)プラ スミド形態または別の形態に置かれたこのDNAフラグメント自体(ワクチンベ クターによって担持されない)(好ましくは、DNAフラグメントは、単一の転 写ユニットの状態のままである代わりにプラスミド中に挿入されるであろう)、 または(iii)対応するRNAフラグメントのいずれかを用いることも可能であ る。これらの可能性は、すでに文献に開示されている。 前記した種々の可能性のうちいずれか1つを実行するために、哺乳動物細胞中 で抗原をコードするDNAフラグメントの発現を誘発させる能力を有するプロモ ーターが用いられる。一般にDNAベースと称される(それらをウイルスベクタ ーに基づくワクチンと区別するために)ワクチンについて、ヒトサイトメガロウ イルス(hCMV)初期プロモーターは、選択されたプロモーターである。この タイプの予防接種のために、哺乳動物において複製する能力を有しないプラスミ ドを用いるのが好ましいであろう。かかるプラスミドが実質的に非集成的である のも適切である。 好ましい具体例によると、宿主哺乳動物についての病原である細菌の抗原は、 ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)抗原、例えば、ヘリコバクター・ピロリ (H.pylori)ウレアーゼのアポ酵素形態またはこの同一のウレアーゼのサブユ ニットureAまたはureBのうちの1つである。 さらに一般的には、免疫化の方法の見地から、同時に、正確に標的とされる抗 原の見地から、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)感染の予防用または治療 用の鼻腔または経鼻口腔投与用の組成物の製造における、ヘリコバクター・ピロ リ(H.pylori)抗原をコードするDNAフラグメントの使用でもある。結局、 予防接種薬として用いられるDNAフラグメントは、前記特徴を満たす。 胃または腸に感染する病原微生物に対する粘膜免疫応答を誘発するために、こ れらの部位の1つで免疫原を投与することが必須ではないが、上部経路により、 すなわち、経鼻口腔経路により、それを、所望により全身性投与と組み合わせて 投与するのは充分である。 したがって、もう1つの態様では、本発明は、天然タンパクである抗原、抗原 発現能を有する発現カセット、抗原をコードするDNAまたはRNAフラグメン トから選択される免疫応答のための誘発因子からなり、該誘発因子が経鼻口腔経 路により投与されるように製剤化されることを特徴とする、宿主哺乳動物におい て胃または腸において抗体に対する免疫応答を誘発するための組成物に関する。 この同一の態様では、本発明は、天然タンパクである抗原、抗原発現能を有す る発現カセット、抗原をコードするDNAまたはRNAフラグメントから選択さ れる成分の、宿主哺乳動物において胃または腸において該成分に対する免疫応答 を誘発するための経鼻口腔経路投与用組成物の調製のための使用を網羅する。 かかる組成物は、胃または腸粘膜に感染する病原微生物の抗原からなる場合、 特に、問題の感染から宿主哺乳動物を保護する、長期永続性のある保護を与える 、メモリーTおよびBリンパ球を働かせるという点で有用である。起こり得る感 染は、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)、ビブリオ・コレレ(V.cholerae )、シゲラ・フレクスネリ(Shigella flexneri)、シゲラ・ソンネイ(Shige lla sonnei)、サルモネラ・エンテレティディス(Salmonella enteritidis) 、クロストリジウム・ディフィシレ(Clostridium difficile)、エルシニア・ エン テロコリチカ(Yersinia enterocolitica)、ならびに毒素原性および腸管病原 性イー・コリ(E.coli)によって引き起こされるものである。抗原に関しては 、後者は、殺されたか、溶解されたか、または、弱毒化された形態の病原因子自 体であっても、または、莢膜多糖などのこの病原の抗原性成分、または純粋な形 態の膜抗原、または病原から直接精製されたか、もしくは、組換えDNA技術に よって得られたこの病原のポリペプチド特性であってもよい。 例えば、ヘクコバクター・ピロリ(H.pylori)感染を予防するための組成物 の場合、選択された抗原は、対応するDNAフラグメントが例えばLabigneら、 J.Bact.(1991)173(6):1920に開示されているサブユニット AおよびBからなるウレアーゼのアポ酵素、または、アポ酵素のサブユニット、 または細胞毒素(WO93/18150)、または付着性ファミリーのタンパク (宿主細胞の受容体への結合能を有し、病原と宿主細胞とのカップリングを媒介 する能力および感染プロセスを開始する能力を有するようになるタンパク)、ま たは、鉄調節タンパクである。 コレラワクチンの場合、選択された抗原は、文献に開示されているようなコレ ラ毒素サブユニットBであっもよい。 本発明を第1図〜第5図を引用して説明する。 第1図は、コレラ毒素サブユニットB(CTB)の唾液腺(1A)および胃( 1B)への投与により誘発された免疫応答のエリスポット(Erispot)分析を示 す。結果は、3つの免疫化プロトコールに関する:皮下/経口(Sc O);皮下 /鼻腔(Sc N);および皮下/経口+鼻腔(Sc O+N)。もちろん、「経口 」は、「胃内」を意味すると解される。明るいバックグラウンドに密な陰を付し た方は、IgA応答に対応する。暗いバックグラウンドに明るい陰を付した方は 、IgG2a応答に対応する。胃における応答は、1グループ5匹のマウスにお いて応答するマウスの数として表す;細胞100万個当たりのスポット数は、9 のオーダーのものである。 第2図は、皮下/皮下+経口+鼻腔(Sc/Sc+O+N)プロトコールに従っ たCTBの投与による唾液腺(2A)および胃(2B)において誘発される免疫 応答のエリスポット分析を示す。もちろん、「経口」は、「胃内」を意味すると 解される。明るいバックグラウンドに密な陰を付した方は、IgA応答に対応す る。暗いバックグラウンドに明るい陰を付した方は、IgG2aに対応する。胃 における応答は、1グループ5匹のマウスにおいて応答するマウスの数として表 す;細胞100万個当たりのスポット数は、8.2のオーダーのものである。 第3図は、皮下(アルミニウム)/経口+鼻腔(リポソーム)プロトコールに 従ったタチナタマメウレアーゼの投与による唾液腺(3A)および胃(3B)に おいて誘発された免疫応答のエリスポット分析を示す。もちろん、「経口」は、 「胃内」を意味すると解される。明るいバックグラウンドに密な陰を付した方は 、IgA応答に対応する。暗いバックグラウンドに明るい陰を付した方は、IgG 2aに対応する。胃における応答は、1グループ5匹のマウスにおいて応答する マウスの数として表す;細胞100万個当たりのスポット数は、620のオーダ ーのものである。 第4図は、皮下(リポソーム)/経口+鼻腔(リポソーム)プロトコールに従 ったタチナタマメウレアーゼの投与による唾液腺(4A)および胃(4B)にお いて誘発された免疫応答のエリスポット分析を示す。もちろん、「経口」は、「 胃内」を意味すると解される。明るいバックグラウンドに密な陰を付した方は、 IgA応答に対応する。暗いバックグラウンドに明るい陰を付した方は、IgG2 aに対応する。胃における応答は、1グループ5匹のマウスにおいて応答するマ ウスの数として表す;細胞100万個当たりのスポット数は、15のオーダーの ものである。 第5図は、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)ウレアーゼのアポ酵素を誘 発するために用いられるプラスミドpTG8665を示す。 第6図は、HindIII(1)−SacII(754)フラグメントがhCMVプロモ ーターを含有し、XhoI(771)−SmaI(2104)フラグメントがE1a ORFを含有し、SmaI(2104)−EcoRI(2810)フラグメントが BGH 3'末端を含有し、EcoRI(2810)−HindIII(1)フラグメント がpUC19骨格に対応するプラスミドpCMC/E1aを示す。 第7図は、プラスミドpCB−11を示す。 第8図は、ureB ORFがヌクレオチド777からヌクレオチド2487まで 伸長するプラスミドpCB−ureBを示す。 第9図は、プラスミドpCB−ureBで免疫化されたBalb/cマウスにおいて 記録された抗ウレアーゼ抗体力価をグラフで示す。連続的な曲線は、IgG力価 を示し、破線の曲線は、IgA力価を示す。■は、3回繰り返した鼻腔内経路に よる免疫化に対応する(D0、21および42;プラスミド単独またはプラスミ ド+リポソーム)。◆は、筋肉内経路による一次免疫化(プラスミド単独)、次 いで、鼻腔内経路によるD21および42での2つの追加免疫(プラスミド+リ ポソーム)に対応する。●は、皮内経路による一次免疫化(プラスミド単独)、 次いで、鼻腔内経路によるD21および42での2つの追加免疫(プラスミド+ リポソーム)に対応する。 第10図は、所望によりヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)ウレアーゼの アポ酵素による免疫化および抗原投与後のマウスの胃培地の光学密度をグラフで 示す。第1カラム:非感染マウス;第2カラム:皮下一次免疫化、次いで、(鼻 腔+胃内)経路による2つの追加免疫によって空のリポソームを投与したマウス ;第3カラム:皮下一次免疫化、次いで、(鼻腔+胃内)経路による2つの追加 免疫によってウレアーゼを有するリポソームを投与したマウス;第4カラム:( 鼻腔+胃内)経路により3回繰り返して投与することによるウレアーゼを有する リポソームを投与したマウス。全ての場合、DC−Cholリポソームを用いた。 実施例1:コレラ毒素サブユニットB(CTB)に対する粘膜性免疫応答の誘 発 1.A.免疫化用組成物の調製 1.A.a)皮下経路による投与のため 精製し、10mg/mlに濃縮したCTBの調製物1μl(CTB 10μgと等価 )を1%水酸化アルミニウム調製物100μlと混合する。該混合物をPBS緩 衝液中で希釈して、最終容量500μlを得る。これは、1個の個別投薬を構成 する。 1.A.b)経口(胃内)経路による投与のため 3μmラテックスビーズ(ポリサイエンシズ(Polysciences)カタログ173 4)の体積を引き、PBS緩衝液で3回洗浄する(1,000rpmで3分間遠心分 離)。次いで、該ビーズと、精製し、10mg/mlに濃縮したCTBの調製物とを 混合して、CTBが1/20に希釈された調製物(最終濃度0.5mg/mlと等価 )を得る。この調製物を2時間撹拌する。 次いで、該調製物を200μM炭酸塩緩衝液で1/25に希釈する。 1.A.c)鼻腔経路による投与のため 炭酸塩緩衝液中での最終希釈を除いてセクション1.A.b)における記載に従 って、ラテックスビーズ上に被覆されたCTBの調製物を得る。 次いで、該調製物を所望によりPBS緩衝液中で希釈する。 1.1.d)経口+鼻腔経路による投与のため 該投与は、1.A.b)および1.A.c)における記載に従って、経口投与およ び鼻腔投与を組み合わせることによって行われる。 1.B.免疫化プロトコール 3つの免疫化プロトコールを比較する。それらは、以下のとおりである: 1)皮下/経口(胃内) 2)皮下/鼻腔 3)皮下/経口(胃内)十鼻腔。 セクション1.A.a)における記載に従って、アジュバントとしてアルミニウ ムを有するCTB10μgを500μlの容量でBalbCマウスに皮下経路により 投与する。 対照グループを形成するマウスには、PBS500μlを皮下投与する。 皮下注射後28日目に、試験マウスを3つのグループに分ける。 第1のグループにおけるマウスには、1ml注射器に接続したカニューレを介し て、セクション1.A.b)に記載したラテックスビーズ上で被覆されたCTB1 0μgを500μlの容量で胃内投与する。対照グループから採取したマウスには 、同一経路により炭酸塩緩衝液500μlを投与する。 第2のグループにおけるマウスには、セクション1.A.c)に記載したラテッ クスビーズ上に被覆されたCTB 10μgを20μlの容量で鼻腔経路によって 投与する。これらの20μlを外鼻孔に滴下投与する。対照グループから採取し たマウスには、同一経路によりPBS 20μlを投与する。 第3のグループにおけるマウスには、経口(胃内)経路によりCTB 10μg および鼻腔経路によりCTB 10μgを同時に投与する。セクション1.A.b) に記載したラテックスビーズ上に被覆されたCTBの調製物を得る。数匹のマウ スを対照として用いる。 追加免疫後15日目に、マウスの胃および唾液腺を取り出す;Megaら、J.of Immunology(1992)148:2030に開示されたプロトコールに従って 細胞を抽出し、Czerkinskyら、Theoretical and Technical aspects of EL ISA and other Solid Phase Immuno Assays(D.M.KennyおよびS.J.C halacombe編、John Wiley & Sons、ニューヨーク州チチェスター):217 −239に開示されている方法に従ってIgA応答をエリスポット分析に付す。 結果を第1図に示し、以下のことが判明する: 皮下/経口(胃内)プロトコールは、強い粘膜性免疫応答を誘発する能力を有 しないことを証明するが、かかる応答は、経皮/鼻腔および皮下/経口(胃内) +鼻腔プロトコールの場合に観察される。 後者のプロトコールは、IgAによって表される良好な局所応答が唾液腺およ び胃の両方において得られる限り最良であることを証明する。 I.C.サプリメンタリー免疫化プロトコール セクション1.B.に記載したCTBを皮下注射したマウスに、28日後、以 下のものを同時に投与する: 経口(胃内)経路により、セクション1.A.d)において調製したCTB 4 0μgを500μlの容量で; 鼻腔経路により、セクション1.A.d)において調製したCTB 10μgを2 0μlの容量で; 皮下経路により、セクション1.A.a)において調製したCTB 10μgを3 00μlの容量で。 追加免疫後15日目に、マウスの胃および唾液腺を取り出す;細胞を抽出し、 IgA応答をエリスポット分析に付す。 結果を第2図に示す。良好なIgAタイプ免疫応答が得られる。これは、粘膜 における局所性免疫応答のインデックスである。 実施例2:タチナタマメウレアーゼに対する粘膜性免疫応答の誘発 2.A.免疫化用組成物の調製 2.A.a)アジュバントとしてアルミニウムを有するウレアーゼ PBS緩衝液中で4mg/mlに濃縮したタチナタマメウレアーゼ調製物(ベーリ ンガー(Boehringer);ref 737348)5μlを1%水酸化アルミニウム調 製物100μlと混合する。該混合物をPBS緩衝液中で希釈して、ウレアーゼ 20μgを含有する最終容量500μlを得る。これは、1個の個別投薬を構成す る。 2.A.b)リポソーム中のウレアーゼ 以下のとおり、3つの技術を用いる: 1.エタノールの注射 モル比5:4:1のコレステロール(シグマ(Sigma))、ジパルミトイルホ スファチジル−コリン(ナッターマン・ホスホリピッズ(Nattermann Phospho lipids))およびジミリストイルホスファチジルグリセロールナトリウム塩から なる脂質混合物16.4mgを無水エタノール50μlに溶解させる。該溶液を、ハ ミルトン注射器により、タチナタマメウレアーゼ4mg/mlを含有する水溶液2ml 中に注入し、所望によりPBS緩衝液で緩衝化させて、1/10に希釈す。該調 製物を45℃で撹拌し続ける。 水と接触させると、該脂質は、自然に、ある容量のウレアーゼ溶液を取り込ん だリポソームの形態になる。 これらのリポソームを、セファロース(Sepharose)CL−4B(ファルマシ ア(Pharmacia))のカラムを介してゲル濾過により精製する(過剰の遊離ウレ アーゼから単離する)。ヨウ素−125−標識したウレアーゼ(エンザイモビー ズ(EnzymobeadsTM)法、バイオラッド(Biorad))を用いて測定したウレア ーゼの被包化の程度は、3〜6%変化する。所望により、10kDの排除限界を 有するノヴァセル(NovacellTM)セル(フィルトロン(Filtron))中で限外 濾過によりリポソーム懸濁液を濃縮する。 2.押出し成形 モル比5:4:1のコレステロール(シグマ(Sigma))、ジパルミトイルホ スファチジル−コリン(ナッターマン・ホスホリピッズ(Nattermann Phospho lipids))およびジミリストイルホスファチジルグリセロールナトリウム塩から なる脂質混合物16.4mgを、25mlの丸底パイレックスフラスコ中、クロロホ ルム4mlに溶解させる。該溶液を蒸発させて(ブッチ・ロータベイパー(Buchi Rotavapor))、フラスコの壁上に薄い脂質膜を形成させる。該脂質膜を高真 空下で2時間乾燥させ、次いで、タチナタマメウレアーゼ8mgを含有する水2ml と一緒にする。45℃で4時間撹拌した後、懸濁液を400nmの孔を有する2枚 重ねのポリカーボネート膜を介して5回押し出して(エクストゥルーダー(Extr uderTM)、リペックス・バイオメンブランズ・インコーポレイテッド(Lipex Biomembranes Inc.)、ヴァンクーヴァー)、直径約400nmの有力な単層リ ポソームの均質な群を形成する。これらのリポソームを、セファロース(Sepha rose)CL−4B(ファルマシア(Pharmacia))のカラムを介するゲル濾過に よって精製する(過剰の遊離ウレアーゼから単離する)。ヨウ素−125−標識 したウレアーゼ(エンザイモビーズ(EnzymobeadsTM)標識法、バイオラッド( Biorad))を用いて測定したウレアーゼの被包化の程度は、5〜10%変化す る。所望により、10kDの排除限界を有するノヴァセル(NovacellTM)セル( フィルトロン(Filtron))中で限外濾過によりリポソーム懸濁液を濃縮する。 3.マイクロフルイダイザー(microfluidizer)法 エタノール溶液(D3F−フランス)の凍結乾燥によって得た、モル比5:4 :1のコレステロール(シグマ(Sigma))、ジパルミトイルホスファチジルコ リン(ナッターマン・ホスホリピッズ(Nattermann Phospholipids))およ びジミリストイルホスファチジルグリセロールナトリウム塩からなる脂質混合物 82mgを、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)ウレアーゼの組換えアポ酵素 形態3.6mg/mlを含有する10mM Hepes緩衝液、150mM NaCl、pH7. 4の10mlと一緒にする。45℃で4時間撹拌した後、M110Sマイクロフル イダイザー(マイクロフルイディクス・カンパニー(Microfluidics Co.)) において500kPaで5回のランによって微小流体化して、ウレアーゼを含有す る直径約10nmの有力な単層リポソームの均質な群を形成する。これらのリポソ ームをゲル濾過(セファロース(Sepharose)CL−4Bのカラム、ファルマシ ア(Pharmacia))により精製する。マイクロ(Micro)BCAキット(ピアス (Pierce))を用いてタンパクアッセイによって測定したウレアーゼの被包化 の程度は、14.5%である。所望により、10kDの排除限界を有するノヴァセ ル(NovacellTM)セル(フィルトロン(Filtron))中で限外濾過によりリポ ソーム懸濁液を濃縮する。 2.A.c)アジュバントとしてMPLAを有するリポソーム中のウレアーゼ リポソームを調製する場合、脂質の塊に対して1、2または5%の割合で、脂 質混合物にMPLA(イー・コリ(E.coli)から抽出した、シグマ(Sigma) )を添加してもよい。 2.B.免疫化プロトコール 2つの免疫化プロトコールを試験する。それらは、以下のものである: 1)皮下(アルミニウム)/[経口(胃内)+鼻腔](リポソーム) 2)皮下(リポソーム)/[経口(胃内)+鼻腔](リポソーム) OF1マウスに皮下経路によって以下のものを投与する: セクション2.A.a)に記載したアジュバントとしてアルミニウムを有するウ レアーゼ20μgを容量500μlで、または セクション2.A.b)において得られたリポソーム調製物中のウレアーゼ20 μgを容量500μlで。 皮下注射後28日目に、マウスに同時に以下のものを投与する: 経口経路により、セクション2.A.b)において得られたリポソーム調製物中 のウレアーゼ20μgを容量500μlで、および 鼻腔経路により、セクション2.A.b)において得られたリポソーム調製物中 のウレアーゼ20μgを容量50μlで。 追加免疫後15日目に、マウスの胃および唾液腺を取り出す;前記実施例のプ ロトコールに従って、細胞を抽出し、前記方法に従って、IgA応答をエリスポ ット分析に付す。 結果を第3図および第4図に示す。第3図は、皮下(アルミニウム)/[経口 (胃内)+鼻腔](リポソーム)プロトコールの場合、唾液腺(3A)における IgA応答が、弱いけれども、有力であり、一方、胃(3B)に関しては、5匹 のうち3匹のマウスが非常に多くのスポットによる免疫化に応答することを示す 。 第4図は、皮下(リポソーム)/[経口+鼻腔内](リポソーム)プロトコー ルの場合、応答が唾液腺(4A)において非常に良好であるが、胃(4B)にお いて弱いことを示す。これは、用いたプロトコールの他に抗原の製剤化が重要で あることを示す。 実施例3:ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)感染用予防接種キット 各々、所定の投与方法に依存して異なる方法で製剤化された、ヘリコバクター ・ピロリ(H.pylori)ウレアーゼのアポ酵素を含有する3つの調製物をキット 中で一緒にする。 3.A.アポ酵素の調製 Labigneら(前掲)に開示されたプラスミドのうちの1つ(pILL914) から、UreAのN末端部分(内部HindIII部位まで)をコードし、かつ、UreA の翻訳開始コドンでBspHI部位を含有するフラグメントを、プライマーOTG 5973およびOTG5974を用いてPCRによって産生する。 PCRによって産生されたフラグメントをBspHIおよびHindIIIで消化し、 ureAおよびureBの3'部分を有するpILL914のHindIIIフラグメント2. 35kbと同時に、NcoIおよびHindIIIで消化したベクターpTG3704中に 挿入して、第5図に示すプラスミドpTG8665を得る。このプラスミドは、 araBプロモーターと融合したureAおよびureB遺伝子を有する。ベクターpT G3704は、1994年3月9日に公開された欧州特許出願EPA 584,2 66に開示されている。このベクターは、プラスミドpara13(Cagnonら、Pr ot.Eng.(1991)4:843)をクレノウポリメラーゼで処理してSphI部 分を破壊することによって誘導される。 イー・コリ(E.coli)菌株Xac-I(Normandyら、PNAS(1986)8 3:6548)をプラスミドpTG8665で形質転換する。形質転換した菌株 を、アンピシリン100μg/mlを補足したLB培地中で培養する。指数増殖期 に、ureAおよびureBの発現を誘発するために、アラビノース0.2%を添加す る。種々の誘発期間(1〜3時間)の後、UreAおよびUreBの産生レベルは、 非常に高く(合計タンパクの約10%)、次いで、該細胞を除去する。 遠心分離により培養液2.5リットルから細胞220gを回収する。 これらの細胞を、PMSF(1mM)175mgを含有する20mMリン酸ナトリ ウム緩衝液(pH7.5)約1リットル中に取る。次いで、該細胞懸濁液に、最終 的に1ユニット/mlと等価の250U/μlの濃度のベンゾナーゼ溶液(Merck :ref.1654)4μlおよび1M MgCl2溶液1mlを添加する。反応を30分 間進行させる。 次いで、懸濁液をラニー(Rannie)装置(高圧ホモジナイザー)中に導入し 、1,000バールの加圧に付して、細胞を破裂させる。 次いで、2つの精製方法から選択する。 3.A.a)第1の方法 細胞の破裂を光学密度によってモニターする。ODが2.5〜2のオーダーの ものになると、該懸濁液を装置から取り出し、0.5M EDTA溶液1mlを補足 する。10,000rpmで2時間遠心分離し、次いで、上清を回収し、100,0 00×gで1時間遠心分離して、膜を除去する。 Huら、Infect.Immun.(1992)60:2657に開示されているものと 同様のプロトコールに従って、精製を行う。可溶性タンパクを含有する上清をp H6.8に調整し、次いで、1mM PMSFを含有する20mM KPO4緩衝液( pH6.8)(PO緩衝液)で平衡化した容量5cm×25cmの陰イオン交換カラム 上に流速4ml/分で負荷する。該カラムを0〜0.5MのKClの直線勾配液で溶 離する。フラクション14mlを回収し、SDS−PAGEによって分析する。最 も純粋な形態のウレアーゼを含有するフラクションをプールする。 得られたフラクションにKClを添加して、最終KCl濃度を1Mと等しくし、 該溶液をフェニル−セファロース(ファルマシア(Pharmacia))のカラム上に 負荷する。該カラムを1M〜0MのKClの勾配液で溶離する。前記のとおり、 該フラクションを回収し、SDS−PAGEによって分析する。最も純粋な形態 で尿素を含有するフラクションをプールし、20mM KPO4緩衝液(pH7.5 )に対して透析する。 得られたフラクションを、20mM KPO4緩衝液(pH7.5)で平衡化した 陰イオン交換カラム(Q−セファロース・ファースト・フロー(Q−Sepharose Fast Flow);ファルマシア(Pharmacia))上に負荷する;前記のとおり、 カラムを、0〜0.5MのKClの直線勾配液で溶離し、フラクションを回収し、 SDS−PAGEによって分析する。 尿素を含有するフラクションをプールし、遮断閾値が100kDaである膜を横 切る透析濾過(diafiltration)によって濃縮し、フラクションを、20mM Na PO4緩衝液(pH7.5)中で平衡化したゲル濾過カラム(セファクリル(Seph acryl)400HR)に適用する;SDS−PAGEによる種々のフラクション の分析の後、ウレアーゼを含有するフラクションを回収し、遮断閾値が100k Daである膜を横切る透析濾過によって濃縮し、該溶液を0.22μmの孔の膜を 介して濾過する。該ウレアーゼ溶液に無菌スクロース溶液を添加して、2 %の最終濃度を得る。次いで、該溶液を凍結乾燥し、次工程を待つ間、この形態 で貯蔵する。 3.A.b)第2の方法 この上清をpH7.5に調整し、次いで、1mM PMSFを含有する20mM K PO4平衡化緩衝液(pH7.5)で平衡化した容量5cm×25cmの陰イオン交換 カラム(Q−セファロース・ファースト・フロー(Q−Sepharose Fast Flow );ファルマシア(Pharmacia);ref.17−0510−01)上に流速4ml /分で負荷する。該カラムを平衡化緩衝液中0〜0.5MのKClの直線勾配液( 勾配液容量:2.25リットル;流速:4ml/分)で溶離する。 フラクション14mlを回収し、SDS−PAGEによって分析する。最もきれ いなフラクションを回収し、プールする(これらは、一般的に、勾配の開始から 始めて82〜121番目のフラクショである)。 Q−セファロース(Q−Sepharose)プールを、以下のとおり事前に調製した 容量2.6cm×11cmの亜鉛キレートのカラム(キレーティング・セファロース ・ファースト・フロー(Chelating Sepharose Fast Flow);ファルマシア (Pharmacia);ref.17−0575−02)上に2ml/分の流速で負荷する 。 該カラムは、0.2M ZnCl2溶液2容量倍を有する金属で負荷し、0.5M NaCl 3容量倍で洗浄し、0.5M NaCl、1mMイミダゾールおよび1mM P MSFを含有する50mMトリス−HCl平衡化緩衝液(pH8)3容量倍で洗浄 する。該カラムを10mMイミダゾールを含有する平衡化緩衝液1容量倍で洗浄 し、次いで、1mMイミダゾールを含有する平衡化緩衝液3容量倍で洗浄する。 負荷が終了した後、洗液が基線値に戻るまで、該カラムを平衡化緩衝液で洗浄 する(洗浄は、0.2ml/分で一晩行った)。 次いで、該カラムを、7.5mMイミダゾールを含有する平衡化緩衝液200ml で流速1ml/分で洗浄する。 溶離は、平衡化緩衝液中7.5mM〜30mMのイミダゾール直線勾配液(勾配 液量:250ml;流速1ml/分)において行われる。 フラクション10mlを回収し、SDS−PAGEによって分析する。純粋なウ レアーゼを含有するフラクションを回収し、プールする(これらは、一般的に、 勾配の開始から始めて19〜30番目のフラクションである)。 次いで、キレート化セファロースプールを、アミコン(Amicon)YM100 膜を横切る限外濾過によって、25mlに濃縮する。 次いで、この濃縮物を、20mM KPO4緩衝液、0.15M NaCl(pH7. 5)中で平衡化した容量2.6cm×96cmのセファクリル(Sephacryl)S−3 00(ファルマシア(Pharmacia);ref.17−0599−01)のカラム上 に負荷する。 流速0.5ml/分でクロマトグラフィーを行う。フラクション10mlを回収し 、SDS−PAGEによって分析する。純粋なウレアーゼを含有するフラクショ ンをプールし(これらは、一般に、負荷の最後から21〜27番目のフラクショ ンである)、アミコン(Amicon)YM100膜を横切る限外濾過によって、約 2.5mg/mlに濃縮する。該アポ酵素調製物を0.22μmの孔の膜を介して濾過 し、例えば、−20℃で冷凍保存するか、または、スクロースの存在下で凍結乾 燥する。 キットの調製は、以下のとおりである: 3.B.皮下経路による投与のためのアジュバントとしてアルミニウムを有す るアポ酵素 水酸化アルミニウム調製物(アルヒドロゲル;スーパーフォス(Superfos) )250μlを用いて、3.A.において得たアポ酵素溶液20μl(50μgと等 価)を吸着させ;+4℃で2時間吸着させた後、PBSを添加することによって 最終容量を500μlに調製することによって、注射用投薬物を調製する。 3.C.経鼻口腔(nasobuccal)経路による投与のための、リポソーム中のア ポ酵素 ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)ウレアーゼのアポ酵素形態をリポソー ム中に被包する。これらのリポソームは、平均直径100nmであり、タンパク含 量が脂質mg当たり60μgである。 合計量0.1mgの製剤化したウレアーゼを経鼻口腔経路により投与する。VA LOIS(Le Prieure、BPG、27110 Le Neubourg)によって市販 されているタイプの2本のノズル(鼻および口)を有するエアロゾルを用いる。 ポンプにより最終容量をデリバリーさせ、ポンプのタイプに依存して、可変性サ イズのノズルを、ポンプを装着した容器に装着する(投与当たり300μl以下 、この投与により、選択された時間間隔で繰り返すことが可能である)。 3.D.胃内投与のためのリポソーム中のアポ酵素 合計量0.5mgの製剤化したウレアーゼを胃内経路により投与する。セクショ ン3.C.において記載した方法に従って、アポ酵素を調製し、次いで、凍結乾燥 させ、200mM重炭酸塩溶液20mlと一緒にする。 3.E.免疫化プロトコール 3.B.で調製した投薬物を成人に皮下投与する。一次注射後28日目に、該成 人に、3.C.で調製した投薬物を経鼻口腔経路により投与し、同日に、3.D.に おいて調製した投薬物を摂取させる。 実施例4:ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)感染用予防接種キット(ウ レアーゼサブユニットureBをコードするDNAを予防接種薬として用いた) 4.A.プラスミドベクターの構築 真核性発現ベクターpCB−11を以下の3つの素子から構築する: XbaIおよびEcoRIで予め消化したプラスミドpUC19(市販品); 例えば、USP 5,168,062に開示されているヒトサイトメガロウイル ス(hCNV)の初期プロモーターを含有するプラスミドpCMV/E1aから 単離したSpeI−SacIIフラグメント(第6図);および mRNAポリアデニル化シグナルおよびmRNA安定化配列を含むウシ成長ホ ルモン遺伝子の3'部分を含有するSacII−EcoRIフラグメント。このSacII −EcoRIフラグメントは、プラスミドpBS−BGHから得られ、プラスミドp CMV/E1a由来のBamHI−EcoRIフラグメントをブルースクリプトプラ スミド(市販品)中に挿入することによって構築される。 これらの3つのフラグメントを一緒に結合させて、プラスミドpCB−11を 形成する(第7図)。 プラスミドpILL914から、以下のプライマーを用いるPCRによって、u reB遺伝子を増幅する: 上流プライマー: 下流プライマー: 上流プライマーは、XhoI制限部位およびKozak配列をureBのオープンリー ディングフレーム(ORF)の上流に導入させることができ、下流プライマーは 、該ORFの下流にSmaI部位を導入させることができる。PCRによって産生 されたフラグメントを消化し、次いで、XhoIおよびSmaIで予め消化したプラ スミドPCB−11中に挿入して、プラスミドpCB−ureBを産生する(第8図 )。 このプラスミドでイー・コリ(E.coli)XL1を形質転換し、次いで、慣用 技術に従って培養する。このようにして増幅されたプラスミドを、アルカリ溶解 法、次いで、イソピクニックカゼインクロリド勾配液による標準的な方法で収穫 する。DNAを蒸留水または生理食塩水(0.9%NaCl)中に取る。 4.B.リポソーム/DNA組成物の調製 Kunitakeら、J.Am.Chem.Soc.(1984)106:1978によって開 示されている方法に従って、O,O',O"−トリドデカノイル−N−(ω−トリメ チルアンモニオドデカノイル)トリス(ヒドロキシメチル)アミノエタンブロミド (一般に、TC1−12として知られている)を製造する。この生成物10mgを エタノール50μlに溶解させる。次いで、この調製物を42℃で撹拌しつつ脱 イオン水2ml中にハミルトン注射器を用いて迅速に注入する。 水にエタノールを溶解させる間に、自然に直径約50nmのリポソームが形成さ れる。これにより、5.2mM TC1−12を含有するリポソーム調製物が得ら れる。 前記で得られた調製物100μlを、蒸留水150μlを添加することによって 希釈する。次いで、濃度2μg/μlのプラスミドpCB−ureBの水性調製物25 0μlを添加する。負荷比(TC1−12/ヌクレオチド)は、0.35のオーダ ーのものである。 4.C.免疫化プロトコール 6〜8週齢Balb/cマウスにキシラジン+ケタミン混合物を注射することによ って予め麻酔する。それらにpCB−ureB 50μgを3週間おきに3回投与する 。 種々の免疫化プロトコールにおいて、鼻腔内(IN)経路、筋肉内(IM)経 路および皮内(ID)経路を用いる。 鼻腔内経路による投与のために、生理食塩水中または4.B.において得られた リポソーム/DNA混合物中濃度100μg/mlのDNA溶液50μlを外鼻孔中 に滴下投与する。 筋肉内経路による投与のために、29ゲージの針を装着したハミルトン注射器 を用いて四頭筋に生理食塩水中濃度100μg/mlのDNA溶液50μlを注射す る。 皮内経路による投与のために、空気ジェットインジェクター(メソフラッシュ (MesoflashTM10))を用いて、予め剃毛した皮膚の5カ所に濃度500μg /mlのDNA溶液100μlを注射する。 種々の免疫化プロトコールは、以下のとおりである: 14日目、35日目および36日目に、各マウスから血清試料を採取する。E LISAにより抗ウレアーゼ抗体の産生を試験する(ヘリコバクター・ピロリ( H.pylori)の精製した可溶性抽出物を用いる)。 第9図に示す結果は、種々の免疫化プロトコールにより強いIgG応答および 小さなIgA応答が誘発されることを示す。 実施例5:ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)ウレァーゼに対する粘膜免 疫応答の誘発 5.A.免疫用組成物の調製 1リットルの丸底フラスコ中、クロロホルム20mlにDC−Chol 0.8gおよ びジオレオイルホスファチジコリン(DOPC)2.4gを添加する。この混合物 を真空下で蒸発させて、フラスコの壁に脂質膜を形成する。次いで、この膜を高 真空下で一晩乾燥させる。 次いで、膜を、M110Sマイクロフルイダイザー(マイクロフルイディクス ・カンパニー(Microfluidics Co.))中、500kPaで10回のランにより 微小流体化して、アポ酵素を含有する直径約100nmの有力な単層リポソームの 均質な群を形成する。 これらのシポソームをステニベックス(Stenivex)−HVフィルター(0.4 5μ、ミリポア(Millipore))を介して濾過し、次いで、スクロース20gを 添加した後、凍結乾燥させる。 光散乱によって測定した(ゼータマスター(Zetamaster)、マルヴァーン・ インストゥルメンツ(Malvern Instruments))リポソームの大きさは、14 8±52nmである。アポ酵素の被包化の程度は、20%のオーダーのものである ;合計量の残りは、遊離(被包されない)形態である。 5.B.免疫化プロトコール 6〜8週齢スイス種(Swiss)マウスを4つのグループに分け(マウス10匹 /グループ)、0日目、28日目、および56日目に、種々の経路により、前記 で得られた調製物を投与する。 2つの免疫化プロトコールを試験す。それらは、以下のものである: 1)皮下/胃内+鼻腔/胃内+鼻腔;および 2)胃内+鼻腔、3回繰り返す。 投与量は、以下のとおりである;鼻腔経路による投与のために、使用直前に、 合計アポ酵素(被包したもの+被包しないもの)10μgに対応する量の凍結乾 燥物を生理食塩水(0.9%NaCl)30μl中に取る。これを外鼻孔に滴下投与 する。皮下経路による投与のために、同一の凍結乾燥物を生理食塩水300μl と一緒にする。胃内経路による投与のために、合計アポ酵素(被包したもの+被 包しないもの)40μgに対応する量の凍結乾燥物を、0.2M NaHCO3を補 足した生理食塩水(0.9%NaCl)30μl中に取る。1ml注射器に接続したカ ニューレを用いてこれを投与する。 最後の投与後15日目に、マウスに適合したヘリコバクター・ピロリ(H.py lori)菌株の微生物108個を用いて胃内胃管栄養法によりマウスに抗原投与 試験(Jatrox ND)を行う。取り出した後4時間目に、培地の光学密度を55 0nmで測定する。結果を第10図に示す。 これらの結果は、用いたDC−Cholの投与で完全な保護が得られなかった場 合でさえ、正の対照(空のリポソームを投与したマウス)と比較して、ウレアー ゼ活性の有意な低下、したがって、感染の減少が観察される。これらの結果は、 腰背領域に向けられた非経口経路(皮下;筋肉内経路も用いることができ、好都 合には、腹腔結節に、より特異的に向けることができる)による一次免疫化の長 所も示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.宿主哺乳動物において粘膜エフェクター部位で抗原に対する防御免疫応答 を誘発するための医薬組成物であって、同時投与または連続投与のための、タン パクである抗原および抗原発現能を有する発現カセットから選択される免疫応答 誘発因子を各々含有する少なくとも2つの同一または異なる成分からなり;該成 分のうちの1つが、誘発因子が鼻−中咽頭または唾液腺における免疫応答のため のインデューサー部位に向けられるように経鼻口腔経路により投与されるように 製剤化され、他の成分が、免疫応答が求められるエフェクター部位での免疫応答 のために誘発因子がインデューサー部位に向けられるように鼻腔経路以外の好適 な粘膜経路により投与されるように製剤化されることを特徴とする医薬組成物。 2.第1の成分が非経口経路により投与されるように製剤化される請求項1記 載の組成物。 3.第3の成分が肺経路による投与のために製剤化される、宿主哺乳動物にお いて呼吸器系(気管支、鼻咽頭、肺)で抗原に対する免疫応答を誘発するための 請求項1または2記載の組成物。 4.第3の成分が尿生殖経路による投与のために製剤化される、宿主哺乳動物 における腸および生殖器粘膜からなる群から選択される粘膜エフェクター部位で 抗原に対する免疫応答を誘発するための請求項1または2記載の組成物。 5.第3の成分が胃経路を含む経口経路による投与のために製剤化される、宿 主哺乳動物において胃または腸で抗原に対する免疫応答を誘発するための請求項 1または2記載の組成物。 6.第1の成分がさらに水酸化アルミニウムもしくはリン酸アルミニウムなど のアジュバントまたはISCOMタイプのアジュバントを含有する請求項1〜5 のいずれか1項記載の組成物。 7.第2の成分がリポソームまたはマイクロスフェアなどの粒子の形態で製剤 化される請求項1〜6のいずかれ1項記載の組成物。 8.第2の成分が直径0.05〜5μmの粒子の形態で製剤化される請求項7記 載の組成物。 9.第3の成分が肺経路または胃内経路を含む経口経路による投与のための、 リポソームまたはマイクロスフェアなどの粒子の形態で製剤化される請求項1〜 8のいずれか1項記載の組成物。 10.第3の成分が肺経路による投与のための、直径0.05〜5μmの粒子の 形態で製剤化される請求項9記載の組成物。 11.第3の成分が胃内経路を含む経口経路による投与のための、直径0.0 5〜5μmの粒子の形態で製剤化される請求項9記載の組成物。 12.第2または第3の成分がスプレイまたはエアロゾルである請求項10ま たは11記載の組成物。 13.第3の成分が腸溶的に保護した調製物である請求項1〜12のいずれか 1項記載の組成物。 14.第2または第3の成分が、さらに、細菌毒素の非毒性サブユニットまた は無毒化形態以外であり、かつ、リポソームまたはマイクロスフェア以外である 毒性を欠くアジュバントを含有する請求項1〜13のいずれか1項記載の組成物 。 15.第2または第3の成分がさらにMPLAを含有する請求項1〜14のい ずれか1項記載の組成物。 16.第1、第2または第3の成分に含有される誘発因子が抗原である請求項 1〜15のいずれか1項記載の組成物。 17.第2または第3の成分に含有される誘発因子が同一のものである請求項 1〜16のいずれか1項記載の組成物。 18.第1、第2および第3の成分に含有される誘発因子が同一のものである 請求項17記載の組成物。 19.第1の成分が皮下経路、皮内経路または筋肉内経路による投与のために 製剤化される請求項2〜18のいずれか1項記載の組成物。 20.抗原が宿主哺乳動物についての病原である細菌の抗原である請求項1〜 19のいずれか1項記載の組成物。 21.抗原がヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)抗原である請 求項5または20記載の組成物。 22.抗原がヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)ウレアーゼのアポ酵素で ある請求項21記載の組成物。
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