JPH10501277A - サーモトロピック液晶性ポリ(エステルアミド) - Google Patents
サーモトロピック液晶性ポリ(エステルアミド)Info
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- JPH10501277A JPH10501277A JP8500962A JP50096295A JPH10501277A JP H10501277 A JPH10501277 A JP H10501277A JP 8500962 A JP8500962 A JP 8500962A JP 50096295 A JP50096295 A JP 50096295A JP H10501277 A JPH10501277 A JP H10501277A
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- C08G69/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C09K—MATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
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Abstract
(57)【要約】
約5〜約80モル%の4−ヒドロキシ安息香酸、約5〜約35モル%の2,6−ナフタレンジカルボン酸、約3〜約20モル%のテレフタル酸、約5〜約35モル%の1,4−ヒドロキノン、約2〜約30モル%の4−アミノフェノールから誘導されるモノマー単位から本質的に成りそして場合により約10モル%までの4,4'−ビフェノールを含む新種のサーモトロピック液晶性ポリ(エステルアミド)。これらポリ(エステルアミド)は、それらの融解温度に比べて異例に高い加熱撓み温度を有する。
Description
【発明の詳細な説明】
サーモトロピック液晶性ポリ(エステルアミド)
発明の分野
本発明は一般的に言うとサーモトロピック液晶性ポリマーに関するものであり
、より詳しく言うと加熱撓み温度の高い液晶性ポリ(エステルアミド)に関する
。
発明の背景
サーモトロピック液晶性ポリマーは当技術分野において周知である。それらは
成形品の製造に有用となるような優れた特性を持っている。高温での成形品の強
度は加熱撓み温度(HDT)により判断されるものであるが、結局はポリマーの
融解温度によって制限されてしまう。にもかかわらず、幾つかのポリマーから作
られた成形品はその融解温度に近い温度でもそれらの物理的結合性を維持する。
これをそのポリマーの融解温度と加熱撓み温度の差として特性付けることができ
る。
2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDA)から誘導されるポリ(エステルア
ミド)類は、HDTが融解温度に非常に近く、そのため成形品は非常に高いHD
Tを有し得ることが知られている。この特性は、以下のコモノマー:1,4−ヒ
ドロキノン(HQ)、テレフタル酸(TA)、4-ヒドロキシ安息香酸(HBA)
、及び4,4'−ビフェノール(BP)のうちの幾つか又は全てとNDAから誘導
されるポリエステルのような、NDAから誘導された現存するポリマーには観察
されていない。これらのポリマーは米国特許第4,067,852号、4,169,
933号、4,849,499号、5,110,896号、5,221,730号、5
,237,038号及び5,260,409号に報告されている。HBA、NDA、
TA、BP及び4−アミノフェノール(APAP)から誘導されるポリ(エステ
ルアミド)は米国特許第5,025,082号に記載されている。また、HBA、
NDA、HQ、APAP及びイソフタル酸(IA)から誘導されるポリ(エステ
ルアミド)は米国特許第4,355,132号に記載されている。この最後の特許
は、芳香族二酸の使用をTAを含めてより幅広く請求しているが、実施例ではI
A及びNDAしか使用していない。これらのいずれについても、ここに開示され
るポリマーが示す融解温度と比較して有利に改善されたHDTを示すことは知ら
れていない。
発明の要旨
モノマー繰り返し単位I、II、III、IV、Vから本質的になりそして場合によ
り VI を含むサーモトロピック液晶性ポリ(エステルアミド)は優れた複合特性
を有する。ここで、
これらのポリマーにおいて、XはNR’、C=O、O、又はそれらの混合系を
示す。モノマー繰り返し単位Vにおいて、R及びR’は同じか又は異なっており
、H、1〜4個の炭素原子を持つアルキル基、1〜4個の炭素原子を持つフルオ
ロアルキル基、フェニル基、及びそれらの混合系から成る群より選択される。モ
ノマー繰り返し単位I、II、III、IV、V及び VI の芳香環上の水素原子のうち
幾つかは、1〜4個の炭素原子を持つアルキル基、1〜4個の炭素原子を持つフ
ルオロアルキル基、1〜4個の炭素原子を持つアルコキシ基、Cl、Br、F、
I、7個までの炭素原子を持つ芳香族基及びそれらの混合系から成る群より選択
される1個以上の置換基で場合により置換されていてもよい。
上記のモノマー繰り返し単位において、1〜4個の炭素原子を持つアルキル基
には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
2−ブチル基及び tert-ブチル基のような直鎖及び分枝状アルキル基が含まれる
。1〜4個の炭素原子を持つフルオロアルキル基には、水素原子のうち幾つか又
は全てがフッ素原子で置換されている直鎖及び分枝状フルオロアルキル基が含ま
れる。1〜4個の炭素原子を持つアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、n
−プロポキシ基又はイソプロポキシ基のように直鎖状又は分枝状でもよい。7個
までの炭素原子を持つ芳香族基には、フェニル基及びメチル置換フェニル基が含
まれる。
本液晶性ポリ(エステルアミド)はモル基準で約5%〜約80%のモノマー繰
り返し単位I、約5%〜約35%のモノマー繰り返し単位 II、約3%〜約20
%のモノマー繰り返し単位 III、約5%〜約35%のモノマー繰り返し単位 IV
、約2%〜約30%のモノマー繰り返し単位V、及び0〜約10%のモノマー繰
り返し単位 VI を含有する。これらポリマーは示差走査熱量計による測定でそれ
らの融解温度に比べて異例に高い加熱撓み温度を示す。それらは、ノッチ付アイ
ゾッド衝撃強さの値が高いことで分かるように優れた耐衝撃性も示す。
発明の詳細な説明
好ましい態様において、モノマー単位Vは以下の式で示される。
好ましくは、モノマー単位I、II、III、IV、V及び VI の芳香環は置換されて
いない。モノマー単位 VI は約10%までの量で存在してもよい;これがポリマ
ー中に存在する必要はない。モノマー単位 VI を含有せず、従ってモノマー単位
I、II、III、IV 及びVから構成されるポリマーは優れた特性を持つ。
好ましいポリマー組成物は、モル基準で約20%〜約60%のモノマー繰り返
し単位I、約10%〜約30%のモノマー繰り返し単位 II、約5%〜約15%
のモノマー繰り返し単位 III、約10%〜約30%のモノマー繰り返し単位 IV
、及び約5%〜約20%のモノマー繰り返し単位Vを含有する。好ましいポリ(
エ
ステルアミド)は、場合により約10%までのモノマー繰り返し単位 VI を含ん
でもよい。
より好ましいポリ(エステルアミド)は、モル基準で約30%〜約50%のモ
ノマー繰り返し単位I、約15%〜約25%のモノマー繰り返し単位 II、約5
%〜約15%のモノマー繰り返し単位 III、約20%〜約30%のモノマー繰り
返し単位 IV、及び約5%〜約10%のモノマー繰り返し単位V から構成され;
モノマー繰り返し単位 VI は存在しない。特に好ましい組成物は、本質的に、モ
ル基準で約40%のモノマー単位I、約20%のモノマー単位 II、約10%の
モノマー単位 III、約25%のモノマー単位 IV、及び約5%のモノマー単位V
から成る。
上記の組成を持つポリマーは融解して液晶性溶融相を形成する。上記のポリマ
ーは、一般に、示差走査熱量計による測定で約275℃〜約350℃の範囲の融
解温度を有する。好ましい組成物は、一般に、約300℃〜約340℃の範囲で
融解するものである。
これら液晶性ポリ(エステルアミド)は、当技術分野において芳香族ポリエス
テル及びポリ(エステルアミド)の製造に既に用いられているいずれの方法で製
造してもよい。これらの方法には、以下のものが含まれる:界面重合;予め形成
した芳香族酸基のフェニルエステルを他のモノマーのフェノール性基と反応させ
てポリエステル結合及び副生フェノールを得る反応;並びに溶融アシドリシス重
合。この溶融アシドリシス重合が好ましい方法である。芳香族フェノール及び酸
はうまく重合しないので、これら全ての重合方法には遊離のモノマーよりもむし
ろそのモノマーの反応性誘導体の縮合が含まれる。
溶融アシドリシス重合では、フェノール性反応体がアセチル化されて芳香族酢
酸基が得られ、次いで、これらが溶融状態で芳香族酸と加熱されて酢酸とポリエ
ステル結合が得られる。この方法は米国特許第4,473,682号を含む数多く
の特許に記載されている。溶融アシドリシス法は、in situ でフェノール性基を
アセチル化してからそのアセチル化モノマーを十分高温で加熱して重合を誘導す
ることにより最も都合よく行われる。溶融アシドリシス法は芳香族アミンにも有
用であり、一般に芳香族アミンは in situ でアセチル化するよりもN−アセチ
ル誘導体として反応にかける。かくして、好ましい芳香族アミンである4−アミ
ノフェノールは一般にN−アセチル−4−アミノフェノール(4−ヒドロキシア
セトアニリド又はアセトアミノフェンとも呼ばれる)として重合反応にかける。
この方法による芳香族ポリ(エステルアミド)の合成法の例は米国特許第5,2
04,443号、4,330,457号、4,966,956号、4,355,132
号、4,339,375号、4,351,917号及び4,351,918号のような
多数の参考文献に見ることができる。
好ましい溶融アシドリシス重合ルートでは、フェノール性基に対してほぼ理論
量の無水酢酸を加えることによりフェノール性基を in situ でアセチル化する
。実際は、約2.5%の僅かに過剰の無水酢酸をこの「理論量的」反応に典型的
には加える。驚くべきことに大過剰の無水酢酸をこの反応に加えると反応が改善
されることが分かった。かくして、典型的な2.5%過剰量にさらに約20%過
剰量の無水酢酸を加えて全量で23%過剰の無水酢酸を使用すると、反応速度が
上昇して、内部粘度の上昇によって示されるようにポリマー生成物の分子量がよ
り大きくなる。加熱撓み温度のような幾つかの物理的特性も、過剰量の無水酢酸
を使用すると一貫して高くなる。過剰の無水酢酸量(「理論量的」反応に通常使
用される2.5%過剰量を上回る量)が、約5%〜約50%の範囲、好ましくは
約10%〜約30%の範囲の場合、さらに最も好ましくは約20%である場合(
即ち、真の理論量よりも23%多い場合)、過剰の無水酢酸の使用は一般に有益
である。
この重合反応は、ポリマーが有用な分子量に達するまで行われるが、これはペ
ンタフルオロフェノール及びヘキサフルオロイソプロパノールの等容量の混合物
中の重量/容量基準で0.1%の溶液について25℃で測定した内部粘度によっ
て示される。このポリマーの内部粘度は、少なくとも約2dl/g、好ましくは
少なくとも約3dl/g、さらに理想的には少なくとも約5dl/gである。
本発明のポリマーは、繊維、フィルム(例えば、押出シート又はフィルム)及
び成形品のような造形品の製造に有用である。それらは、高い加熱撓み温度又は
高い耐衝撃性が求められる成形品の製造に特に有用である。これらポリマーは、
結晶融解温度(Tm)に比較して非常に高い加熱撓み温度(HDT)を有する。
このことは、これらポリマーから高HDTを有する成形品を製造する方が同等の
HDTを有する他のポリマーから製造するよりも低い温度で製造することができ
るので望ましい。従って、ポリマーを高温で溶融状態で処理する際に伴う、ポリ
マー、充填剤、又は他の添加剤の分解のような有害作用が起きにくい。
本発明のポリマーの幾つかについて融解温度とHDTの差を“Tm−HDT”
として表3に掲げている。それによると本発明のポリマーについては融解温度と
HDTの差は概ね約40℃未満であるが、類似の組成を持つ他のポリマーでは一
般にこの差がより大きいことがわかる。表3からは、過剰の無水酢酸をこのポリ
マーの合成に使用すると一般にこの差が小さくなる(即ち、より優れている)こ
ともわかる。
更に、表3によれば、これらポリマーのノッチ付アイゾッド衝撃強さの値が類
似のモノマー組成を持つ他のポリマーのノッチ付アイゾッド値よりも概して高い
ことがわかる。
射出成形用の組成物を製造する際には、一般に、最適な性質を達成するには本
発明のポリマーを約70重量%までのレベルで充填剤及び他の添加剤と混和する
。有用と考えられる充填剤及び添加剤には、以下のリストから選択される1個以
上の充填剤又は補強剤が含まれるが、このリストが完全であるか又は網羅的であ
るということはない:グラスファイバー、珪酸カルシウム、シリカ、クレー、タ
ルク、マイカ、ポリテトラフルオロエチレン、グラファイト、アルミナ、炭酸ア
ルミニウムナトリウム、バリウムフェライト、ウォラストナイト、炭素繊維、ポ
リマー繊維、珪酸アルミニウム繊維、チタン繊維、ロックウール繊維、スチール
繊維、タングステン繊維及びウォラストナイト繊維。強化用充填剤及び強化用繊
維の他に使用できる他の種類の添加剤としては、酸化安定剤、熱安定剤、光安定
剤、滑剤、離型剤、染料、顔料、及び可塑剤が挙げられる。
これらポリマーは高強度及び高モジュラスの繊維に溶融紡糸してもよい。加熱
処理の後にこの繊維は約20〜25gpdまでの引張強さ及び約500gpdま
でのモジュラス値を持つ。
本発明を以下の非限定的な実施例によりさらに説明する。
実施例
ここに記載している本発明に従って、幾つかのポリマーを製造した。比較のた
めに他のポリマーも製造した。モノマー及びその量の変更を除けば全て下記の基
本的操作によって製造した。これらポリマーの組成を表1に示す。これらポリマ
ーの物理的特性及び成形品の機械的特性を表2及び3に示す。合成に理論量及び
過剰量の無水酢酸を使用したポリマーを(a)の実施例及び(b)の実施例とし
て;例えば実施例8(a)及び8(b)のように示す。表中の実施例C−1から
C−10は比較例である。
「理論量の」無水酢酸を用いる典型的な操作 実施例10の組成を有するポリ
マーを製造する操作を以下に記載する。
サンドバスに埋められかつ窒素導入口、熱電対、凝縮器及び受液器に連結され
たビグルー(vigreux)カラム並びにC型316ステンレス機械攪拌器を取り付
けた4リットルの三頸ガラス反応容器中に、窒素による定常パージ下(30から
40cc/分)で、(a)552グラム(4モル)の4−ヒドロキシ安息香酸(
HBA)、(b)432グラム(2モル)の2,6−ナフタレンジカルボン酸(
NDA)、(c)275グラム(2.5モル)の1,4−ヒドロキノン(HQ)、
(d)166グラム(1モル)のテレフタル酸(TA)、(e)75.5グラム
(0.5モル)のアセトアミノフェン(AA)、及び(f)0.203グラムの酢
酸カリウムを入れた。この反応容器をおよそ1〜2 mbar に脱気した後、窒素で
減圧を解除した。この減圧−窒素パージ処理を2回繰り返し、1004.1グラ
ム(9.74モル、2.5モル%過剰、99モル%純度)の無水酢酸を添加用漏斗
ーラーを用いて段階毎に加熱した。各段階の温度は経過時間中にその段階の目標
温度まで上昇させた。ステップ1、12及び13は恒温である。プログラムを以
下に示す:
反応容器の温度が150℃の時に酢酸が留出し始めた。理論量の約99%(1
165ml)が段階13の終了時には放出されていた。次いで、窒素パージを止
めて反応容器を約2 mbar まで排気した。一定の攪拌速度を維持するために必要
な攪拌器のトルクが上昇し始めた。攪拌器にかかる電圧が初期値よりも12ミリ
ボルト上昇した時点で反応を停止させた。この時間は、通常、約60分〜100
分後であった。反応容器を冷却してポリマーを取り出すために割った。次いで、
ポリマーを切断及び磨砕してチップにした。収量は1180グラム(87%)で
あった。
過剰の無水酢酸を使用した典型的な操作 この操作は、より大過剰の無水酢酸
を用いること以外は、上記の理論量の無水酢酸を使用する操作と基本的に同じで
あった。一般に、表2に記した例外を除けば23%過剰量を用いた。過剰の無水
酢酸を使用した場合、反応の最終段階がはるかに速くなった。一定速度を維持す
るのに攪拌器にかかる電圧の上昇で判断すると、反応は、通常、減圧を施した後
約5分〜約30分以内に完結した。
物理的特性 各サンプルの内部粘度(I.V.)を等容量のペンタフルオロフェノ
ール及びヘキサフルオロイソプロパノール中の0.1%(重量/容量)溶液とし
て25℃で測定した。融解温度(Tm)、融解熱(ΔHm)、溶融状態から冷却
した時の結晶化温度(Tc)、及び結晶化熱(ΔHc)を示差走査熱量計(DS
C;加熱速度20℃/分)により測定した。ポリマーの溶融粘度は、細管粘度計
を用いて100 sec-1及び1000 sec-1の剪断速度で測定した。これら特性を
表2に記す。
機械的特性 多くのポリマーサンプルにワーナー・プフレイデラー(Werner P
fleiderer)28mmZSK二軸スクリュー押出機を用いて30重量%のグラス
ファイバーを配合した。これら充填剤入りポリマーサンプルを射出成形により物
理試験用の試験片に作成した。実施例10のサンプルでは、バレル温度が290
〜330℃で金型温度が100℃であった。以下の物理的特性は標準的試験法を
用いて測定した:引張特性(ASTM D638)、曲げ特性(ASTM D79
0)、ノッチ付アイゾッド(ASTM D256)及び加熱撓み温度(ASTM
D648)。試験結果を表3に纏める。DSCにより測定したTmと加熱撓み温
度の差も“Tm−HDT”として表3に示す。
繊維特性 実施例10(a)の溶融ポリマーを約340℃で単穴紡糸口金(直
径0.005インチ、長さ0.007インチ)から0.15g/分の速度で押出し
た。押出されたフィラメントを700メートル/分の速度で引き下ろし、周囲条
件(約25℃及び相対湿度65%)の空気中で急冷させた。紡糸したままの(as
-spun)繊維の引張特性をASTM試験法D3822を用いて測定した:強力(t
enacity)、6gpd;伸び率、1.8%;モジュラス、423gpd。次いで、
紡糸したままの繊維を加熱処理したところ、以下のように繊維特性が改良された
。応力を受けていない状態の繊維を室温から150℃まで60分かけて加熱した
。この繊維を150℃に60分間保ち、その後230℃まで60分かけて加熱し
、そして230℃に3時間保ち、270℃まで60分かけて加熱し、270℃に
16時間保った。加熱処理した繊維の特性をASTM試験法D3822を用いて
測定した:強力、16.3gpd;伸び率、2.8%;モジュラス、499gpd
。
比較するために、実施例8(b)のポリマーを約329℃で紡糸し、紡糸した
ままの強力、6.2gpd;伸び率、1.6%;モジュラス、440gpdを有す
る繊維(単一フィラメント)を得た。加熱処理後、この繊維は強力、22gpd
;伸び率、4.2%;モジュラス、463gpdを有した。実施例9と同じ組成
を持ち I.V.が3.8dl/gのポリマーを340℃で単穴紡糸口金から紡糸し
、紡糸したままの強力、7.9gpd;伸び率、2%;モジュラス、450gp
dの繊維を得た。加熱処理後、この繊維は強力、23gpd;伸び率、4.1%
;モジュラス、500gpdを有した。
本発明の上記の態様は例として説明するためのものであって、当業者には全体
にわたって変更修正が念頭に浮かぶことを理解すべきである。従って、本発明は
ここに開示する態様に限定されるものではない。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C09K 19/38 9279−4H C09K 19/38
D01F 6/84 303 7633−3B D01F 6/84 303B
311 7633−3B 311
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.モノマー繰り返し単位I、II、III、IV、Vから本質的に成りそして場合 により VI を含むサーモトロピック液晶性ポリ(エステルアミド)であって: 液晶性ポリ(エステルアミド)。 (式中、 Xは、NR’、C=O、O、及びそれらの混合系から成る群から選択され; R及びR’は、同じか又は異なっており、H、1〜4個の炭素原子を持つアル キル基、1〜4個の炭素原子を持つフルオロアルキル基、フェニル基、及びそれ らの混合系から成る群より選択され; 前記モノマー繰り返し単位I、II、III、IV、V及び VI の芳香環上の水素原 子のうち幾つかは、1〜4個の炭素原子を持つアルキル基、1〜4個の炭素原子 を持つフルオロアルキル基、1〜4個の炭素原子を持つアルコキシ基、Cl、B r、F、I、7個までの炭素原子を持つ芳香族基及びそれらの混合系から成る群 より選択される置換基で場合により置換されていてもよく; 前記液晶性ポリ(エステルアミド)は、モル基準で約5%〜約80%のモノマ ー繰り返し単位I、約5%〜約35%のモノマー繰り返し単位 II、約3%〜約 20%のモノマー繰り返し単位 III、約5%〜約35%のモノマー繰り返し単位 IV、約2%〜約30%のモノマー繰り返し単位V、及び0〜約10%のモノマ ー繰り返し単位 VI から本質的に成る。) 2.前記モノマー繰り返し単位Vが である、請求項1に記載のサーモトロピック液晶性ポリ(エステルアミド)。 3.前記モノマー繰り返し単位I、II、III、IV、V及び VI の前記芳香環が 無置換である、請求項2に記載のサーモトロピック液晶性ポリ(エステルアミド )。 4.モノマー繰り返し単位I、II、III、IV及びVから本質的に成る、請求項 3に記載のサーモトロピック液晶性ポリ(エステルアミド)。 5.モル基準で約20%〜約60%のモノマー繰り返し単位I、約10%〜約 30%のモノマー繰り返し単位 II、約5%〜約15%のモノマー繰り返し単位 III、約10%〜約30%のモノマー繰り返し単位 IV、約5%〜約20%のモノ マー繰り返し単位V、及び約0%〜約10%のモノマー繰り返し単位 VI から本 質的に成る、請求項3に記載のサーモトロピック液晶性ポリ(エステルアミド) 。 6.モノマー繰り返し単位I、II、III、IV及びVから本質的に成る、請求項 5に記載のサーモトロピック液晶性ポリ(エステルアミド)。 7.モル基準で約30%〜約50%のモノマー繰り返し単位I、約15%〜約 25%のモノマー繰り返し単位 II、約5%〜約15%のモノマー繰り返し単位 III、約20%〜約30%のモノマー繰り返し単位 IV、及び約5%〜約10%の モノマー繰り返し単位Vから本質的に成る、請求項3に記載のサーモトロピック 液晶性ポリ(エステルアミド)。 8.モル基準で約40%のモノマー単位I、約20%のモノマー単位 II、約 10%のモノマー単位 III、約25%のモノマー単位 IV、及び約5%のモノマ ー繰り返し単位Vから本質的に成る、請求項3に記載のサーモトロピック液晶性 ポリ(エステルアミド)。 9.射出成形に適した組成物であって、請求項1に記載の液晶性ポリ(エステ ルアミド)並びに約70重量%までの、強化用充填剤、強化用繊維、酸化安定剤 、熱安定剤、光安定剤、滑剤、離型剤、染料、顔料、及び可塑剤から成る群から 選択される1種以上の添加剤を含む組成物。 10.射出成形に適した組成物であって、請求項1に記載の液晶性ポリ(エステ ルアミド)並びに約70重量%までの、グラスファイバー、珪酸カルシウム、シ リカ、クレー、タルク、マイカ、ポリテトラフルオロエチレン、グラファイト、 アルミナ、炭酸アルミニウムナトリウム、バリウムフェライト、ウォラストナイ ト、炭素繊維、ポリマー繊維、珪酸アルミニウム繊維、チタン繊維、ロックウー ル繊維、スチール繊維、タングステン繊維、及びウォラストナイト繊維から成る 群から選択される1種以上の添加剤を含む組成物。 11.射出成形に適した組成物であって、請求項6に記載の液晶性ポリ(エステ ルアミド)並びに約70重量%までの、強化用充填剤、強化用繊維、酸化安定剤 、熱安定剤、光安定剤、滑剤、離型剤、染料、顔料、及び可塑剤から成る群から 選択される1種以上の添加剤を含む組成物。 12.射出成形に適した組成物であって、請求項6に記載の液晶性ポリ(エステ ルアミド)並びに約70重量%までの、グラスファイバー、珪酸カルシウム、シ リカ、クレー、タルク、マイカ、ポリテトラフルオロエチレン、グラファイト、 アルミナ、炭酸アルミニウムナトリウム、バリウムフェライト、ウォラストナイ ト、炭素繊維、ポリマー繊維、珪酸アルミニウム繊維、チタン繊維、ロックウー ル繊維、スチール繊維、タングステン繊維、及びウォラストナイト繊維から成る 群から選択される1種以上の添加剤を含む組成物。 13.請求項1に記載のポリマーを含む造形品。 14.請求項5に記載のポリマーを含む造形品。 15.請求項6に記載のポリマーを含む造形品。 16.請求項1に記載のポリマーを含む繊維。 17.請求項6に記載のポリマーを含む繊維。 18.請求項1に記載のポリマーを含む押出シート又はフィルム。 19.請求項6に記載のポリマーを含む押出シート又はフィルム。
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