JPH10500566A - ガンの処置および検出のための胎児腫瘍性タンパク質に対するモノクローナル抗体 - Google Patents

ガンの処置および検出のための胎児腫瘍性タンパク質に対するモノクローナル抗体

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JPH10500566A JP7525842A JP52584295A JPH10500566A JP H10500566 A JPH10500566 A JP H10500566A JP 7525842 A JP7525842 A JP 7525842A JP 52584295 A JP52584295 A JP 52584295A JP H10500566 A JPH10500566 A JP H10500566A
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ポール シー. ストロムバーグ,
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ガンを破壊するまたは含む宿主の免疫系の能力を増強する、低コストで、毒性がより低い抗ガン免疫処置法を提供し、そしてガンに対する診断試験も提供する。特に、本発明は、ガン細胞の産物である胎児腫瘍性タンパク質(OFP)に対して特異的な(すなわち、特異的に結合する)モノクローナル抗体を提供する。OFPに対するモノクローナル抗体の単回用量で処置した腫瘍は大きさを著しく減少させ、そしてOFPに対するモノクローナル抗体の単回用量て処置した細胞の白血病集団は数を大きく減少する。本発明のモノクローナル抗体は腫瘍細胞とは結合しないので、モノクローナル抗体の処置は、腫瘍細胞の標的化に関連する不利益を克服する。OFPに対するモノクローナル抗体は、ヒトおよび他の動物における種々のガンおよび腫瘍に対する主要なまたは補助的な処置としての使用のための単純て安価な薬剤を提供する。OFPに対するモノクローナル抗体はまた、ヒト患者を含む動物におけるガンを検出するために用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】 ガンの処置および検出のための胎児腫瘍性タンパク質に対する モノクローナル抗体 発明の背景 悪性トランスフォーメーションを受けた(すなわち、「ガン性」の)哺乳動物 細胞は、宿主自身の免疫系による認識を潜在的に可能にする化学的なマーカーを 有する。しかしながら、宿主の免疫系は、ガン細胞の認識および/またはガン細 胞の排除をしばしばし損なう。化学療法および/または手術にもかかわらず、ガ ンにより宿主は死亡し得る。 免疫系の自然の抗腫瘍潜在能力を高める試みが、種々の免疫療法処置によりな されてきた。免疫療法は、代表的には手術および/または化学療法と一緒に用い られる。特定の免疫療法は、例えば、以下を包含する生物学的応答調節剤を投与 する工程を包する:腫瘍壊死因子(本明細書では、以下「TNF」とする)(2つ の非常に近縁の分子種であるTNF-β(リンホトキシンとしても公知である)およ びTNF-α(カケクチンとしても公知である)が含まれる)、これは特定の型の腫 瘍細胞を直接的に死滅させる;α-インターフェロン、これはT細胞、ナチュラ ルキラー細胞を活性化させ、特定の腫瘍細胞の増殖を阻害する;およびインター ロイキン−2、これは抗原特異的な細胞傷害性T細胞、B細胞、ナチュラルキラ ー細胞の増殖を増加させ、リンホカイン活性化キラー細胞を活性化させる。イン ターロイキン−2は、単独では高用量においてさえ限られた有効性しか示さない 。しかし、インターロイキン−2処置は、患者に対して有毒であり、そして現在 では他の処置が利用可能でない患者に対してのみ推奨される。 TNF-β(活性化されたマクロファージおよびリンパ球により産生される)は、 ナチュラルキラー細胞、リンホカイン活性化キラー細胞および細胞傷害性リンパ 球の活性の強力なメディエイターである。さらに、TNFは、腫瘍細胞に対して細 胞傷害性であり、そして細胞増殖抑制性である。いくつかのサイトカインはTNF と相乗的に相互作用する。TNFの投与により白血病患者の生存期間が長くなり、 その結果として種々の固形腫瘍を退縮させ、そして膀胱ガンおよび胃腸ガンのよ うな種々のガンの処置において潜在的な効果を示した。インターロイキン−2お よびTNFはガンの処置において有望性を示すが、これらは広範囲な活性を有する 比較的非特異的なエフェクターサイトカインであり、その活性のいくつかは処置 的用量で所望されない有毒な副作用を引き起こす。 生物学的応答調節剤の投与での問題は、(特に、高い連続的な用量で与えられ る場合は)調節剤は高価であり、複数の処置を必要とし得、不十分な結果のみを もたらし得、そして有毒な副作用を有するということである。 他の免疫療法の方法は、宿主の細胞または体液の取り出しおよび操作を含む。 末梢血液細胞の取り出しおよびインターロイキン−2を用いた処置は、ナチュラ ルキラー細胞およびリンホカイン活性化キラー細胞の活性を刺激することにより 、それらの殺腫瘍性能力を増大させた。患者の血漿および骨髄の免疫除去(immun odepletive)療法を用いて、阻止因子の除去または殺腫瘍因子の添加がなされた 。しかし、これらの処置は、時間がかかり、複雑で、費用がかかりそしてしばし ば効果がない。インターロイキン−2およびTNFの投与でのように、多くの患者 で重篤な有毒な効果がある。 モノクローナル抗体を用いる受動免疫療法(ガン細胞抗原を指向する)は、宿 主の免疫系を介するガン細胞の破壊を開始させるために使用され、そしてガンの 処置における大きな可能性を提供する。しかし、モノクローナル抗体の有望性は 、ガン細胞の表面上の特定の抗原に対するそれらの結合に依存する。これらの細 胞表面抗原またはそれらのエピトープがガン細胞に対して特有であることはまれ である。さらに、ガン細胞表面抗原の低い表面密度、抗原に対するモノクローナ ル抗体の低い親和性およびガン細胞による抗体の少ない取り込みは、深刻な問題 である。部分的に、これらの理由のため、単純なモノクローナル抗体を用いた治 療はかつて、腫瘍の縮退を生じなかった。最も成功するモノクローナル抗体処置 は、抗体と細胞毒性薬物または放射性同位体との結合に依存する。これらのよう な処置はかなりの有望性を示す一方で、まだ有毒な副作用がある。 現在まで単一の処置ではガンは処置されず、そしてそれ故ガンに対する免疫療 法の手持ちを増すことが所望される。ガンを破壊するまたはガンを含める宿主の 免疫系の能力を増強する、低コストで、毒性がより低い抗ガン免疫療法を有する ことが、特に所望される。 ガンの処置に加えて、ガンの存在を検出する非侵襲的診断試験を有することも また、所望される。現在、ガンは、X線、CATスキャンおよびNMRのような画像化 技術により主として検出される。 CATスキャンおよびNMR手順は比較的高価であり、そして代表的には患者の兆候 が診査の正当な理由となる場合に用いられる。従って、患者が無症候である場合 、ガンは検出されずに成長し得る。 胸部X線は肺ガンの診断を行うためにかなり日常的に使用され得、そしてある 場合には乳房造影が推奨されるが、X線は範囲が限られ、他のガンの存在を医師 に警告しない。さらに、X線は患者を発ガン性がある放射線に曝露し、従ってガ ンの高い危険性がある被験体においてのみ使用される。 放射線を用いないガンに対する一般的で安価な日常的な診断試験を有すること が所望され、それによりガンの存在を検出し得、そしてその結果医師および患者 にさらなる検査の必要を警告し得る。 発明の要旨 本発明は、ガンを破壊するまたはガンを含む宿主の免疫系の能力を増強する、 低コストで、毒性がより低い抗ガン免疫療法を提供する。そして本発明はまた、 ガンに対する診断試験を提供する。特に、本発明は、ガン細胞の産物である胎児 腫瘍性タンパク質(以下本明細書では「OFP」)に特異的な(すなわち、特異的 に結合する)モノクローナル抗体を提供する。OFPは、ガン細胞表面の構造タン パク質または抗原ではなく、むしろガン細胞から分泌されるという点で独特であ る。OFPに対するモノクローナル抗体の単一用量での腫瘍処置は著しく大きさを 減少させ、そしてOFPに対するモノクローナル抗体の単回用量で処置した細胞の 白血病集団は数を大きく減少させた。本発明のモノクローナル抗体は腫瘍細胞と 結合しないため、モノクローナル抗体処置は、腫瘍細胞の標的化に関連する不都 合を克服する。OFPは免疫抑制的であると信じられ、そしてモノクローナル抗体 を介して隔離または除去することにより、腫瘍に対する患者の免疫防御は減損か ら解放されてガンのより効率的で自然な拒絶を可能にする。OFPに対するモノク ローナル抗体は、主要なまたは補助的な処置として使用するための単純で安価な 薬剤を提供する。さらに、OFPに対するモノクローナル抗体は、特定の腫瘍細胞 型に対する結合に依存しないため、ヒトおよび動物における広範囲のガンおよび 腫瘍に対して効果的である。OFPに対するモノクローナル抗体はまた、ヒト患者 を含む動物の患者におけるガンを検出するために用いられる。 図面の簡単な説明 図1は、6月齢のNIH Swissヌードマウスに移植されたMCF-7ヒト胸腺ガンの成 長速度に対する抗ヒトOFPモノクローナル抗体の効果を示すグラフである。 図2は、リンパ球の存在下および非存在下の培養物において増殖させたMCF-7 ヒト乳腺ガン細胞の増殖速度に対する抗ヒトOFPモノクローナル抗体および非特 異的モノクローナル抗体αT2の効果を示すグラフである。 図3は、リンパ球の存在下で培養されたヒト白血病細胞に対する抗ヒトOFPモ ノクローナル抗体および非特異的モノクローナル抗体αT2の効果を示すグラフで ある。 図4は、リンパ球の存在下の培養物において増殖させたラット白血病細胞の増 殖速度に対する抗ラットOFPモノクローナル抗体の効果を示すグラフである。 図5は、競合的ELISAサンプルの光学密度と既知量の部分精製されたヒトOFPの 濃度との間の関係を示すグラフである。 図6は、直接的ELISAサンプルの光学密度と結腸ガン患者由来のヒト血漿の希 釈度との間の関係を示すグラフである。 図7は、コントロール被験体の血漿由来の直接的ELISA試験サンプルの光学密 度とヒト結腸ガン被験体の血漿との比較を行うグラフである。直接的ELISAには 抗ヒトモノクローナル抗体OFP-IC8を用いた。 発明の詳細な説明 本発明のモノクローナル抗体は、腫瘍および白血病を包含するガンにより分泌 されるOFPに特異的である(すなわち、特異的に結合する)。OFPは免疫抑制的で あると考えられており、そしてモノクローナル抗体を介して血流中に循環してい るOFPを除くことにより、宿主の免疫系がより活動的に腫瘍を攻撃し得る。OFPに 対するモノクローナル抗体は、インビボで腫瘍の体積を減少させ、そしてインビ トロでガン細胞の数を減少させる。本発明により提供されるモノクローナル抗体 はまた、ガン、特に腫瘍(哺乳動物の腫瘍、特にヒト乳腫瘍を包含する)の処置 、診断および研究に有用である。 胎児腫瘍性タンパク質(本明細書中以下でまた「OFP」という)は、前悪性の 損傷または病巣から、そして腫瘍発達の初期段階の間に始まる悪性腫瘍から循環 に放出される(Oredipe,O.A.ら、Carcinogenesis 10:2175-2181、1989)。OFP はまた、白血病細胞で産生される(Stromberg,P.C.ら、Leukemia Research 15: 427-433、1991)。しかし、OFPは、良性腫瘍によって産生されず、また胎児以外 の非ガン性細胞によっては産生されない(Oredipe,ら、Carcinogenesis 10:217 5-2181、1989;Stromberg,ら、Leukemia Research 15:427-433、1991およびSch umm,D.E.およびWebb,T.E.、Cancer Res.11:401-406、1984)。しかし、OFPは 胎児および胎盤で有意な濃度で保持されているが、母親の循環には放出されない 。従って、患者においてもガンもまた存在する場合、OFPは患者の循環において のみ存在するため、OFPの存在を検出するモノクローナル抗体は付随的にガンを 検出する。 同様に、OFPに対するモノクローナル抗体は、ガンの処置の進行をモニターす ることにおいて有用である。例えば、OFPが抗ガン処置後に患者において検出さ れる場合、次いでさらなる処置が必要である。 モノクローナル抗体の産生 ラットOFPの単離 ラットOFPを、DMBAで誘導した腫瘍を有するSprague-Dawleyラットの血液から 精製した。血液を、原発性乳腫瘍を有するラットから採集し、プールしそして硫 酸アンモニウムで分画した。硫酸アンモニウム水溶液の30%から60%飽和の間で 沈殿したタンパク質画分(この画分は、すべてのRNA放出活性/OFPを含むことが 見い出された)を、約5mlの約7.5のpHおよび0.1M塩化カリウムを有するトリス (ヒドロキシメチルアミノ)メタン/塩化カリウム/塩化マグネシウム緩衝液を 含む溶液(TMK緩衝液−0.1M KCl)に溶解し、次いで、約7から8のpHで、同一 の緩衝液に対して一夜透析した。約300mgの全タンパク質を含む透析した溶液の アリコートを、架橋疎水性アガロースモレキュラーシーブ樹脂(Sepharose CL-6 Bの商標名の元で種々の供給源から購入可能である)の3.0×90cmカラムに供した 。カラムを、TMK緩衝液−0.1M KClで溶出し、6mlの画分を採集した。 40,000〜70,000の分子量でモレキュラーシーブカラムから溶出された画分を、 アルブミンを除くためにクロマトグラフィーによりさらに精製した。TMK緩衝液 −0.1M KCl中に25.0mgのOFPを含むサンプルを、CM Affi-Gel Blue(Bio-Rad Lab .、Richmond、Californiaから入手可能である)を含む1.0×10.0cmカラムにロー ドし、そして0.4M塩化カリウム−TMK緩衝液で溶出した。溶出物の続いての透析 およびドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲルでの電気泳動により、ア ルブミンが本質的にクロマトグラフィーにより除かれたことを確認した。 さらなる精製を、以下のアフィニティークロマトグラフィー技術により実施し た。D-8273(Sigma Chemical Co.、St.Louis、Mo.から入手可能である)と称せ られる一本鎖DNAカラム(3.5×9.0cm)を、50mM NaCl-TMK平衡化緩衝液(TMK=5 0mM Tris-HCl、pH 7.5-25mM KCl-2.5mM MgCl2)で平衡化し、そしてCM Affi-Gel Blueカラムから溶出した活性タンパク質画分を、1.0mMジチオスレイトールを含 む平衡化緩衝液中で一本鎖DNAカラムに供した。活性なタンパク質画分を、2回 カラムに通して再循環し、次いでカラムを50mM NaCl-TMK緩衝液で洗浄し、次い で胎児腫瘍性RNA運搬因子を2.0M NaCl-TMK緩衝液で溶出した。溶出した因子をTM K緩衝液に対して透析し、次いでAmicon、Beverly、MAからのCentriprep Concent ratorを用いて濃縮した。OFPに対するモノクローナル抗体の産生に先立ち、OFP を本明細書中以下に記載されるバイオアッセイを用いて定量した。その後次いで 、ラットOFPを競合的ELISAまたはイムノバイオアッセイを用いて定量した。この 方法で得られたOFPの純度は、異なる調製物について85〜98%の範囲である。OFP はウェスタンブロットで、2つのバンド、約49から約51kDのバンドおよび約54か ら約56kDのバンドに分かれる。このタンパク質は、チロシン残基でリン酸化され る。 このようにして得られた精製されたOFPを、マウスにおいて抗体含有血清を産 生するために用いた。3匹のマウスを、ハイブリドーマ産生のための脾臓細胞ド ナーとして供した。ヒトOFPの単離 ヒトOFPを、ヒト胎盤から単離および精製した。あまり好ましくはないが、ガ ン患者の血液血清から単離および精製し得る。ヒト胎盤を、回転非固定乳棒(ro tating loose pestle)で1回突くことおよび回転固定乳棒(rotating tight pe stle)で5回突くことに、より1.5ml/gのTMK−スクロース(50mM Tris-HCl、pH7 .5−25mM KCl−2.5mM MgCl2−0.25Mスクロース)中でホモジナイズした。10gの 胎盤毎について、10μlの100mMフェニルメチルスルホニルフルオリド(エタノー ル中のプロテアーゼインヒビター)を、ホモジナイズの前に添加した。すべての 手順は、0〜4℃で行った。ホモジネートを、10分間、10,000rpmで遠心分離し 、そして上清を40,000rpm(100,000g)で90分間再度遠心分離した。100,000g の上清を、硫酸アンモニウムで分画した。最初に、上清を、1.87g/10mlのゆっく した添加によって(NH4)2SO4での30%飽和にした。混合物を10,000rpmで10分間遠 心分離し、そしてさらなる1.66g/10ml上清の添加により(NH4)2SO4での60%飽和 に調整した。混合物を10分間10,000rpmで遠心分離し、そしてOFPを含むペレット を、TMK中に再懸濁しそして0.1M KCl-TMK緩衝液(pH 7.5)に対して透析した。 この段階で、タンパク質濃度は50〜60mg/mlである。次に、3.0mlの透析された調 製物を、Sepharose 6B-C1カラム(3.0cm×90cm)に通し、そして3.0mlの画分を 採集した。単離されたラット肝臓核からのRNAの放出の増強に基づくバイオアッ セイ(本明細書中以下に記載される)を用いてOFPを含む画分を同定した。OFPを 含む画分をまとめた。まとめた画分は、1ml当たり6〜8mgのタンパク質を含ん だ。サンプルを、一夜透析することにより20mM Tris-HCl pH 8.0に調整した。透 析したサンプルは、Pharmacia-LKB(Piscataway、N.J.)からのFPLCシステムのM ono-Q(HR 5/5)上に通した。陽イオン交換カラムに結合したタンパク質を、直線N aCl(0.0〜1.0M)勾配で溶出した。 バイオアッセイ(ラット肝臓核からのRNAの放出の増強に基づく)を再度使用 して、ヒトOFPを含む画分を同定した。MonoQカラムからの透析された調製物の10 mlのサンプル毎(1ml当たり約3.0mgのタンパク質を含む)を、次いで50mM NaCl -TMKで予め平衡化したSigma Chem.Co.(St.Louis、MO)からの一本鎖仔ウシ胸 腺DNA−セルロースカラム上に通した。サンプルを含むカラムを50mM NaCl-TMKで 洗浄し、次いで結合したOFPを40mlの2.0M NaCl-TMK緩衝液、pH 7.5で溶出した。 画分を採集しそしてカラム溶出物を、溶出されるタンパク質のピークを検出する ためにUVモニターを用いて280nmでモニターした。DNAセルロースカラムからの溶 出物を、濃縮し、そして緩衝液を2.0M NaCl-TMKからリン酸緩衝化生理食塩水に 変えた。これは、Amicon Inc.(Beverly、MA)から入手可能であるセントリコ ンフィルター中で遠心分離およびリン酸緩衝化生理食塩水での再構成を繰り返す ことにより行った。リン酸緩衝化生理食塩水は、pH7.4で、137mM NaCl、2.7mM K Cl、20mM Na2HPO4、1.0mM KH2PO4を含む。20倍の容積減少後の最終OFP濃度は、 約0.2mg/mlであって、そしてOFP活性はラット肝臓核を用いるバイオアッセイに より確認した。ヒト胎盤OFPは、ウェスタンブロットで2本のバンド、約49から 約51kDのバンドおよび約54から約56kDのバンドに分かれる。ラットおよびヒト腫 瘍由来のOFPに結合するMOFPEは、ヒト胎盤OFPに結合しない。 ヒト胎盤OFPのオリゴ糖部分を、特定のオリゴ糖に対して親和性を有する既知 のレクチンを用いて調べた。OFP上のオリゴ糖は、Vector Labs(Burlingame、CA )からの西洋ワサビペルオキシダーゼを結合させたアビジンを用いるビオチン化 レクチンキットの使用により同定した。レクチンはウェスタンブロット技術を用 いて試験する。結果を下記の表Aに示す。 表Aから見られるように、研究されたレクチンの中で、ヒト胎盤由来のOFPはC on Aのみと結合する。対照的に、ヒトおよびラット腫瘍が生成するOFPの両者は 、さらなるレクチンと結合する。特に、ヒト腫瘍由来のOFPは、Con Aに加えて、 PSA、LCA、およびDBAと結合する。ラット腫瘍OFPは、Con Aに加えて、WGA、SWGA 、PSA、およびLCAと結合する。レクチン結合におけるこのような差異は、OFPオ リゴ糖の構造における差異による。Hepatoma 7777を有するラット由来のラット 腫瘍OFP上のオリゴ糖は、以下を含む複合の高度に分岐した構造であるようであ る。D-マンノースα結合オリゴ糖コア、N-アセチルグルコサミン、シアル酸、オ リゴ糖コア中のα結合D-マンノースおよびD-マンノース(N-アセチルキトビオー ス結合α-フコースコアとα結合した)。対照的にヒト胎盤細胞質ゾル由来のOFP は、オリゴ糖コア中でα結合しているD-マンノースに対してのみ陽性であった。 また、抗ホスホチロシンモノクローナル抗体を用いたヒト胎盤OFPの特徴付け により、ヒト胎盤OFPはチロシン残基でリン酸化されていないことが立証された 。従って、腫瘍が産生するOFPは種間で異なる。すなわち、それはヒトとラット 間で異なる。さらに、胎盤由来のOFPは、腫瘍から産生されるOFPと構造的に異な る。イヌOFPの単離 イヌOFPを、ヒトOFPの単離について上記に概略される手順と同一の手順により イヌ胎盤から単離および精製した。活性は、イムノバイオアッセイにより同定し た。抗ラットモノクローナル抗体の調製 一次免疫化のために、雄性Balb/cマウスを、完全フロイントアジュバント(0. 5容量)とリン酸緩衝化生理食塩水(0.5容量)中の20mgラットOFP(40μg/ml) で背中に皮下注射した。21日目および42日目にPBS中の15μgのOFPの腹腔内追加 注射をした。63日目に、マウス脾臓を回収しそして脾臓細胞の懸濁物を調製した 。次いで、脾臓細胞を、G.Galfre、C.Milstein、Methods in Enzymology、Acad. Press、NY、7343-46頁、1981の方法に従い、Balb/c骨髄腫細胞株P3x63/Ag 8.653 と融合した。生存脾臓細胞を、限定的ホモジナイゼーションを用いて脾臓を破砕 することにより得た。37℃の約2×107の腫瘍細胞と2.5×106の脾臓細胞の懸濁 物に対してPEG(5%、M.W.1500、Sigma Chem.Co.)を添加した。細胞を洗浄し 、次いで20%ウシ胎児血清を補充したダルベッコの改変イーグル培地(DMEM)中 にプレートした。細胞を50%ポリエチレングリコールとの2つの細胞型のインキ ュベーションにより融合した。融合した腫瘍−脾臓細胞をヒポキサンチン−アミ ノプテリン−チミジン培地中で選択した。脾臓細胞は通常死滅するが、何らかの 手順を用いて、生き残るハイブリドーマのみを残し、腫瘍(骨髄腫)細胞を死滅 させなければならない。融合後の日に培地をHAT培地(Sigma Chem.Co、St.Loius )に変えた。HAT培地は、ヌクレオチドの新生生合成を阻害するためのアミノプ テリンおよび成育を可能にするために救援経路を介して新生経路をバイパスする ためのヒポキサンチンおよびチミジンを含む。ハイブリドーマ細胞でなく腫瘍は 、救援酵素であるヒポキサンチン/グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ を欠き、そしてそれ故に死滅する。生存しているハイブリドーマは酵素(リンパ 球由来)を含む;次いで培地を、直接的ELISAにより抗OFP抗体の産生について試 験した。ハイブリドーマをクローン化して、単一の抗体を産生する細胞を単離し 、次いでこの細胞株を大量に増殖させた。クローニングは、理論的にウェル当た り 平均1個の細胞をもたらす「限界希釈」によった。細胞の培養のたび毎の後のこ の手順を、純粋な細胞株を保証するために3回繰り返した。ウェルを、純粋なヒ トOFPでコートされた96ウェルプレートに結合する抗体の能力について試験する 直接的ELISA、およびイムノバイオアッセイにより適切なモノクローナル抗体産 生についてスクリーニングした。陽性クローンを、直接的ELISA、抗OFP抗体を検 出するために設計されたイムノバイオアッセイおよび場合によってはウェスタン ブロット分析により同定した。 抗ラットOFPモノクローナル抗体を産生する6つのハイブリドーマ株を単離し 、次いでモノクローナル抗体の大規模な産生のために同系のマウスの腹膜内に接 種した。この手順の詳細は、Immunochem.in Practice、A.Johnstone、R.Thorpe 、Blackwell Sci.Publ.、Boston、MAで見出し得る。簡単には、6つのハイブリ ドーマのそれぞれを、組織培養培地中で個々に増殖させ、次いで遠心分離により 単離しそして1mlあたり107細胞の濃度で新しい組織培養培地に再度懸濁した。 それぞれのハイブリドーマについて、5×106細胞を、Sigma Chemical Co.、St. Louis、MOからの0.5mlのプリスタンを用いて1週間前に感作したBalb/cマウスの 腹膜腔に接種した。6匹のマウスそれぞれの腹部が膨らんだ時、体液を流失させ そして細胞を遠心分離により除いた。無細胞の腹水中に高濃度で存在するモノク ローナル抗体を、腹水のアリコートをAffi-Gel Protein Aアガロースカラムを通 して精製した。Affi-Gel Protein Aアガロースカラム、結合緩衝液および溶出緩 衝液、およびそれらの詳細な使用説明書は、BioRad Labs、Richmond、CAから入 手されるAffi-Gel Protein A MAPS IIキット中に提供された。 3つのモノクローナル抗体(上記の手順により産生された)は、MOFPA、MOFPB 、およびMOFPCと称し、そして腫瘍が産生するOFPのコアタンパク質に対しており そしてIgG1クラスのものである。主としてオリゴ糖(すなわち、腫瘍が産生する OFPの炭水化物部分)に対する3つの他のモノクローナル抗体は、MOFPD、MOFPE 、およびMOFPFと称する。炭水化物部分よりむしろタンパク質に対するモノクロ ーナル抗体は、腫瘍の体積を減少することにおいてより有効である。 OFPに対する高い特異性の抗体(診断剤または処置剤として使用される)の開 発において、抗OFPモノクローナル抗体が、OFPを産生する腫瘍の型に関係なく、 OFPと結合し得ることが所望される。OFPの供給源である個体に関係なく、モノク ローナル抗体がOFPと結合し得ることもまた所望される。 OFPは糖タンパク質であり、さらに特定すればグリコホスホ−タンパク質、す なわち、アミノ酸上の幾つかのヒドロキシル基がリン酸またはオリゴ糖でエステ ル化されたタンパク質である。糖タンパク質に対するモノクローナル抗体は、少 なくとも部分的には糖タンパク質のオリゴ糖部分に対する。OFPのオリゴ糖部分 は、糖タンパク質のより変化し得る部分である。種間で変化し得るのはオリゴ糖 部分の化学構造であり、またこれは種内で個体間で変化し得さえする。OFPのタ ンパク質は高度に保存され、すなわち、種間で有意に変化しない。モノクローナ ル抗体が、モノクローナル抗体と結合させようとする糖タンパク質上に存在しな いオリゴ糖部分に対する場合、モノクローナル抗体は糖タンパク質を認識し得な い。従って、タンパク質に排他的に対していないモノクローナル抗体の特異性に 関する問題がある。 上記で産生された6つの抗ラットOFPモノクローナル抗体産生ハイブリドーマ の中で、これらのモノクローナル抗体の3つは、ヒトOFPと交差反応する。主と してオリゴ糖部分に対する2つの抗ラットモノクローナル抗体(MOFP-DおよびE )は、あるガン患者から得たOFPとは交差反応したが、他の患者から得たOFPとは 交差しなかった。抗ラットOFPモノクローナル抗体(MOFP-AおよびB)は腫瘍が産 生するOFPのタンパク質エピトープに対する;OFPのタンパク質部分は種間であま り変化しないため、これらの抗体は単離した抗ラットモノクローナル抗体の中で 最も特異的である。 満期胎盤中に高濃度で存在するOFPが、腫瘍を有する宿主の血漿から単離され た腫瘍が産生するOFPよりかなり少ないオリゴ糖を含むことが見出されている。 ヒト胎盤の細胞質ゾル由来のOFPは、オリゴ糖コア内でα結合するD-マンノース のみに対して陽性であった。胎盤のOFPは腫瘍が産生するOFPより少ないオリゴ糖 を含むため、胎盤のOFPに対して得られるモノクローナル抗体は、代表的にOFPの タンパク質コアに対して非常に特異的である。従って、このようなモノクローナ ル抗体は、異なる種からの広範囲の腫瘍由来のOFPに対して特異的である。抗ヒトモノクローナル抗体の調製 ヒトOFPのタンパク質コアに対するモノクローナル抗体を、胎盤由来の精製ヒ トOFPをマウスに投与しそして抗体をハイブリドーマの培養培地から精製したこ とを除いて、上記のようにして得た。得られたモノクローナル抗体は、ヒトOFP に対して非常に特異的であり、そしてMOFP-HIA9、MOFP-HIB7、MOFP-HIC8、MOFP- HA9、MOFP-HB7およびMOFP-HC8と本明細書では称する。後者の3つのモノクロー ナル抗体は、MOFP-HIA9、MOFP-HIB7およびMOFP-HIC8を産生する3つの純粋なハ イブリドーマ株を単離するために用いられる若干の付加的なクローニング工程の 前のハイブリドーマに由来した。MOFP-HIA9は、アメリカンタイプカルチャーコ レクションに寄託した;寄託番号はHB11565である。MOFP-HIC8は、アメリカンタ イプカルチャーコレクションに寄託した;寄託番号はHB11582である。一般に本 明細書でヒトOFPに対するモノクローナル抗体をいう場合、名称「MOFP-H」をし ばしば用いる。抗イヌモノクローナル抗体の調製 抗イヌモノクローナル抗体を、上記に記載されるように単離されたイヌOFPを 使用した以外、抗ヒトモノクローナル抗体の調製についての上記の記載のように 調製した。得られたモノクローナル抗体は、イヌOFPに対して非常に特異的であ り、そしてそれらをMOFP-51C9、MOFP-51E9およびMOFP-51F10と本明細書では称す る。MOFP-51C9は、アメリカンタイプカルチャーコレクションに寄託した;寄託 番号はHB11579である。 OFP に対するモノクローナル抗体のインビボ評価 出願人は、正常ラットへの発ガン処置および移植可能腫瘍の移植(Webbら、米 国特許第4,871,661号)の数日後に開始するラットの血液中および標的組織中のO FPの出現および濃度における確実な増加を見出した。標的組織におけるOFPのレ ベルはプラトーに達し、一方血液中のレベルは、発ガン性のDMBAを用いる50日齢 ラットの処置の約21日後で始まる一時的な減少を生じる(Webbら、米国特許第4, 937,185号)。この一時的な減少は、最下点中に存在する抗OFPの循環する抗体に よる免疫クリアランスに起因する。その後、血液中のOFPレベルは、処置後21日 で達したレベルより3倍高いレベルまてゆっくり回復する。血液OFPレベルは、 進行時または腫瘍の形成時に増加する。宿主からの融離した移植可能な腫瘍の除 去後、宿主のOFPの血液レベルは、ほとんど0まで降下する。乳腫瘍 乳腫瘍は、C.G.Huggins、Experimental Leukemia and Mammary Cancer Induct ion、ChiCago、IL、Univ.Chicago Press、1979の方法に従い、50日齢の雌Spragu e Dawleyラットに、単回の7,12−ジメチルベンゾ(a)アントラセン(DMBA)の15mg 用量を経口で与えることにより誘導した。4〜5ヶ月で使用可能な大きさに発達 するこれらのラット乳腫瘍は、ヒト乳ガンに対する受容されるモデルである(Go ldmanら、「血漿エストラジオールおよびプロラクチンレベルならびに7,12−ジ メチルベンゾ(a)アントラセン−誘導される腫瘍に対して異なる感受性を有する 2系統のラットにおけるストレスに対するそれらの応答」、Cancer Letters、25 (1985)227-282頁、Elsevier Scientific Publishers Ireland Ltd.)。 腫瘍の体積は、マイクロメーターカリパスを用いて行った測定から計算した。 腫瘍の大きさもまた、磁気共鳴画像法(MRI)により測定した。 MOFPAと称するモノクローナル抗体を、単回の100μgまたは165μg用量で、DMB Aを投与した後4週間から16週間の範囲の種々の時間で腫瘍を有するラットの尾 静脈を介して注射した。本質的にすべての場合において、腫瘍体積は、表1に示 すように、MOFP-Aの注射後1日以内に減少した。さらに、腫瘍体積は8日から22 日の範囲の研究期間の間、抑制されたままであった。 腫瘍体積の初期の減少(すなわち、収縮)は、マイクロメーターカリパスによ り評価したところ、実験毎に幾らか変化した。これらの変化は、腫瘍における蓄 積した体液の量、細胞崩壊の量、およびモノクローナル抗体の用量の変化に起因 するようである。 いくつかの研究において、腫瘍体積を処置後5〜6日で測定し、そして次いで 腫瘍から18ゲージの皮下針を用いて体液を流し出しそして腫瘍体積を再度測定し た。体液を腫瘍から引き抜いた時、表1に示すように腫瘍体積においてさらに顕 著な減少が見られる。体液は、コントロールラット(MOFP-Aで処理しないラット )の腫瘍からは全く引き抜き得なかった。 MOFP-Aの投与後、腫瘍は、代表的に、腫瘍体積の80〜90%を示す壊死の固まり により囲まれる大きな液体を含む腔およひ腫瘍体積の約10%を示す生存する腫瘍 の小さな班を有した。DMBA誘導性ラット乳腫瘍およびこのような腫瘍から得られ る体液は、腫瘍細胞の破壊を引き起こすと考えられるマクロファージおよびリン パ球のような免疫系細胞を含むことが見出された。 腫瘍収縮が特異的にOFPに対するMOFP-Aに起因するかを決定するために、DMBA 誘導性乳腫瘍を有するラットをまた、OFPが過剰に存在するように160μgのMOFPA と400μgのOFPとの混合物で処置した。このような処置は、表1に示すように腫 瘍成長を阻害せずそして促進するようであった。これは、MOFP-Aによる腫瘍成長 の阻害は特異的にMOFP-A抗体に起因することを示す。 MOFP-Bをまた、測定可能な乳腫瘍を有するラット(DMBA後4〜5ヶ月)の尾静 脈を介して単回用量で投与した。用量は、150μg/ラットまたは165μg/ラットの いずれかであった。小さな腫瘍(すなわち0.3〜0.5cc、またはそれより少ない体 積を有する)は、ほとんどの場合本質的に消失しそしてラットを5μgのMOFP-B で処置したとき観察期間中再発しなかった。腫瘍が5.5ccまたはそれより多い体 積を有して大きい場合、腫瘍の体積は約2分の1に減少し、それは、数週間その ままであった。 DMBA誘導性乳腫瘍を有するラットをまた、単回用量の150μgまたは165μgのMO FP-Bで処置した。表1に示すように、これらのMOFP-Bの用量で注射したラットは 腫瘍体積を減少させた。このように、MOFP-AおよびMOFP-Bの両者は、乳腫瘍の成 長を阻害する。 従来の腫瘍収縮剤である腫瘍壊死因子-α(「TNF-α」)のラット乳腫瘍体積 における効果を、MOFPAおよびMOFPBの効果と比較した。単回の、10μg用量のTNF -αを、乳腫瘍をDMBAにより前もって誘導したSprague Dawley系ラットに静脈内 投与した。TNF-αは、TNF-αの注射の後2日目と3日目との間で1日のみの一時 的な休止を生じた。さらに、ラット乳腫瘍における体積変化の百分率は、表1に 示すように、この処置によりほんの僅か減少した。それに比して、MOFP-Aおよび MOFP-Bで処置した腫瘍は、顕著に減少した。従って、MOFP-AおよびMOFP-Bは、従 来の腫瘍壊死因子より強力な腫瘍成長のインヒビターである。 2つの非特異的な(すなわちOFPに対して特異的でない)モノクローナル抗体 (本発明の範囲内でない)を、誘導されたラット乳腫瘍に対しこれらの2つの非 特異的なモノクローナル抗体の効果であれば、その効果を決定するためにラット の尾静脈に注射した。これらの2つの非特異的なモノクローナル抗体(抗ウレア ーゼモノクローナル抗体および抗T2毒素モノクローナル抗体、両者ともIgGlクラ ス)を、ラット乳腫瘍の体積における効果をほとんど有さなかった。表1に示す ように、非特異的モノクローナル抗体を用いるこれらの処置後のラット乳腫瘍の 体積変化の百分率において事実上全く変化がなかった。従って、本発明のMOFPに より生じる腫瘍収縮は、一般化される効果よりはむしろ、OFPに対するMOFPの特 異性に起因する。 表2に示すように、磁気共鳴画像法による腫瘍サイズ測定は、ラット乳腫瘍成 長におけるMOFP-Aの阻害効果を確認した。MOFP-Aを注射したラットのそれぞれの 腫瘍のサイズは、処置後6日までに実質的に減少した。対照的に、未処置ラット における腫瘍のサイズは、同一の期間中顕著に増加した。ラット肝ガン腫瘍 4匹のラットは移植可能なラット肝ガン(hepatoma)7777腫瘍のフラグメント を受けた。腫瘍を移植した25日後で(すなわち、腫瘍が直径で1cmから2cmであ った時)、ラットに、単回の170μg用量のMOFP-Bを注射した。表1に示すように 、それぞれの腫瘍は、処置後体積変化の百分率において顕著な減少を示した。従 って、MOFP-Bは、ラット肝ガン腫瘍の成長を初期に阻害する。成長は、その後再 開した。MCF-7 ヒト乳腺ガン MCF-7ヒト乳腺ガン細胞を、アメリカンタイプカルチャーコレクション、Rockv ille、MDから入手し、そして非必須アミノ酸(L-グルタミン)および10%ウシ胎 児血清を補充した最少必須培地中で増殖させた。約5×106の細胞をヌードマウ スに皮下注射した。腫瘍がマイクロメーターカリパスで測定可能であった時、処 置を開始した。10μgのMOFP-HIA9を、6月齢のNIH Swissヌードマウスに対して 腹腔内に投与した場合、図1に示すように7日から10日の間で腫瘍体積において 観察可能な減少があった。免疫系を欠いた若齢の、ヌード無胸腺マウスおよびよ り高齢のヌードマウス(本明細書で使用されるような)は、損傷した免疫系を有 するが、高いナチュラルキラー細胞活性を有する。従って、MOFP-Hは腫瘍に対す るポスト免疫応答(post-immune response)に影響するようである。 組織培養評価 OFPは、培養において幾つかのガン細胞株により産生されそして放出される。O FPは、ガン細胞の細胞質に存在しそしてガン細胞より分泌される。ラット肝ガン細胞 アメリカンタイプカルチャーコレクション、Rockville、MDから入手した細胞 株MCA-RH 7777のラット肝ガン細胞(リンパ球を欠く純粋な細胞株である)を、 高グルコースを含みそして0.005Mピルビン酸ナトリウム、0.2U/mlインスリン、 ビタミン類、0.1mM非必須アミノ酸類および15%ウシ胎児血清を補充したダルベ ッコ改変イーグル培地中で増殖させた。細胞を、MOFP-Aの非存在下または培養物 当たり約2.0〜10μgでのMOFP-Aの存在下のいすれかて連続的に増殖させた。細胞 を、コンフルエントになるまで新鮮な培地を1週間に2回供給し、その時にトリ プシン処理により継代した。トリプシン処理後、細胞を血球計数板を用いて計数 しそしてトリパンブルー排除によりそれらの生存性を評価した。細胞をMOFP-Aの 非存在下または2.0〜10μgのMOFP-Aの存在下のいずれかで増殖させた場合、細胞 の生存性または数において顕著な差異はなかった。この、ラット肝ガン細胞の増 殖に対するMOFP-Aの効果のないことは、MOFPがインビボでラット肝ガンのサイズ を減少させるためにリンパ球を必要とすることを示す。ヒト乳腺ガン細胞 ヒト乳腺ガン細胞株MCF-7を、1.0mM非必須アミノ酸類、2.0mMグルタミン、10 %ウシ胎児血清、ペニシリン-ストレプトマイシンおよびファンギゾンを補充し た最少必須培地(アールベース)中で増殖させた。細胞を、1.4×105細胞/ウェ ルの濃度でプレートした。MCF-7細胞の代表的な培養物に、ヒトMOFP-HIA9を約1. 0mg/mlの濃度で添加するか、または比較のために非特異的なmAbαT2を約1.0mg/m lの濃度で添加するかのいずれかをした。24時間後、ガンを有さない患者から得 てそしてFicollを通した遠心分離により血液から精製したヒト末梢血単核細胞を 、コントロールを除いて、1:5の割合でそれぞれのMCF-7細胞培養物に添加し た。ヒト末梢血単核細胞はリンパ球を含む。培養における4日後に、培地の2分 の1を、1日目に培養物に添加したのと同一量のモノクローナル抗体を含む新鮮 な培地で補充した。細胞生存性は、トリプシン処理によりウェルから取り出した MCF-7細胞のトリパンブルー排除により測定した。図2に示すように、リンパ球 およびMOFP-Aの両方を含む培養物における生存するMCF-7細胞数は、未処理の培 養物におけるまたは末梢血単核細胞および非特異的なモノクローナル抗体の存在 下で増殖させた培養物における細胞数よりかなり低かった。 モノクローナル抗体をMCF-7細胞の培養物に添加せず、そしてMCF-7に対するリ ンパ球の比が1:2まで著しく増加した研究は、過剰のリンパ球の存在により、 すべての期間で生存するMCF-7細胞の数が著しく減少したことを示した。培養物 への添加に先立つ1時間のOFPとのリンパ球のプレインキュベーションは、特に より初期の期間の間この低下を逆転させた。これらの結果は、極度に高い濃度で 、末梢血単核細胞単独でMCF-7細胞の増殖を阻害し得ることおよびこの阻害効果 はOFPの存在により克服されることを示す。このことは、OFPに対するモノクロー ナル抗体が腫瘍細胞の増殖を間接的に、すなわち、末梢血単核細胞活性を介して 阻害することを示唆する。ヒト白血病細胞 ヒト白血病細胞およびリンパ球を、スィングバケットローターでPharmacia、P iscataway、New JerseyからのFicollの7mlの勾配での40分間1760rpmで遠心分離 することにより、慢性骨髄性白血病の患者の血液から同時に単離した。血液サン プルの分別細胞計数により、64%が芽細胞で22%がリンパ球であることが示され た。バフィーコート (すなわち、白血病細胞および末梢血単核細胞の両方を含む バンド)を取り出し、平衡化塩溶液から2000gでの遠心分離により洗浄しそして 、20%ウシ胎児血清、グルタミン、ピルビン酸塩、ペニシリン-ストレプトマシ ンおよびファンギゾンを補充したRPMI 1640培地にウェル当たり1.3×106細胞の 濃度で播種した。播種後毎日、光学顕微鏡を用いて血球計数板により細胞を計数 し、そして生存性をトリパンブルー排除により評価した。各ウェル中の白血病細 胞の数が13×105に達した時、本発明のMOFP-HIA9または非特異的モノクローナル 抗体(Sigma Chemical Co.、St.Louis、MissouriからのαT2)のいずれかを1.0 μg/mlの濃度で培地に添加した。白血病細胞および末梢血単核細胞のコントロー ル培養物を、いずれかのモノクローナル抗体の非存在下で増殖させた。同一濃度 のモノクローナル抗体を含む新しい培地を、4日後にそれぞれの培養物に添加し た。モノクローナル抗体の添加後8日間に渡り、培養物のそれぞれにおける生存 する白血病細胞の数は減少した。しかしながら、図3に示すように、MOFP-HIA9 で処理した培養物における生存する白血病細胞の数は、モノクローナル抗体の非 存在下または非特異的なモノクローナル抗体の存在下のいずれかで増殖させた生 存する白血病細胞の数より、代表的に少なかった。ラット白血病細胞 新鮮に単離したラット白血病細胞を、P.C.Strombergら、Leukemia Res.15:4 27-433、1991の方法に従ってSprague-Dawley系ラットから単離し、そしてRPMI-1 640培地(+20%ウシ胎児血清+添加物)中で、約1.0×107細胞/mlの濃度で培養 した。単離のこの方法は、ラット血液中に存在するマクロファージおよびリンパ 球から白血病細胞を分離しない。約0.1μg/ml、約1.0μg/mlまたは約2.0μg/ml のMOFP-Bのいずれかを培養物に添加した。コントロールに対してMOFP-Bを添加し なかった。図4に示すように、MOFP-Bに曝されないか、または0.1μg/mlのMOFP- Bのみを受けるだけのラット白血病細胞の濃度は増加した。しかし、MOFP-Bの1 μgの用量は、細胞増殖を顕著に阻害した。細胞増殖の阻害は、2μgの用量でよ り明らかであった。この用量はMOFP-Bを培養物に添加した直後に細胞濃度を減少 させた。 OFPに対するモノクローナル抗体は、ガンを処置することにおいて有効である 。 診断試験 ガンの処置に加えて、OFPに対するモノクローナル抗体はまた、診断試験、特 にガンについての診断試験として有用である。イムノバイオアッセイおよび改変 ELISA(OFPに対するモノクローナル抗体を用いる)は、血液のようなサンプル中 のOFPの検出のために有用であり、そしてそれ故に患者のガンの検出において有 用である。イムノバイオアッセイ イムノバイオアッセイは、OFPに結合し、そして免疫沈降により溶液から検出 可能なOFPを除去するOFPに対するモノクローナル抗体の能力に依存する。イムノ バイオアッセイを用いて、疑わしいガン患者における、および分画カラムから溶 出される画分におけるOFPを検出する。それぞれの患者サンプルのアリコートを 適切なモノクローナル抗体とともに2時間4℃でインキュベートした。すなわち 適切なモノクローナル抗体、Sigma Chemical Co.、St.Louis、MOからの抗マウス IgGアガロースビーズ上に不溶化された抗ラットOFPモノクローナル抗体または抗 ヒトOFPモノクローナル抗体である。抗ラットOFP MOPFP-Eまたは抗ヒトOFP MPFP -HIA9をヒトサンプルに対して用い、抗ラットOFP MOPFP-Eおよび抗ラットOFP MO PFP-Cをイヌサンプルに対して使用した。 アガロースビーズ抗マウス(IgG(H+L))-MOFP複合体を、0.01Mリン酸緩衝液 (pH 7.2)、および0.25M NaClを含む結合緩衝液でアガロースビーズを最初に 洗浄し、そして次いて同一緩衝液中で4℃で18時間ビーズをOFPに対するモノク ローナル抗体とともにインキュベートすることにより調製した。ビーズを、微量 遠心分離機における16,000×gで30秒間の遠心分離により沈降させ、そして非特 異的部位を30分4℃で0.5MNaCl-TMK中の2%脱脂粉乳とインキュベートするこ とによりブロックした。ブロック後、ビーズを、0.5M NaCl-TMK中で3回洗浄し 、そして等容量の同一緩衝液中で再懸濁した。次いで20μlのアガロースビーズ- モノクローナル抗体複合体を、4℃で2時間患者の250μlの試験サンプルのそれ ぞれとインキュベートした。患者の試験サンプル中に存在するすべてのOFPを、 ビーズ上のOFPモノクローナル抗体により結合させた。ビーズ複合体(今、結合 したOFPを有する)を、16,000×gで30秒間の遠心分離により除去した。上清を 、以下に記載のバイオアッセイでOFP活性にっいて試験した。コントロールサン プルを、OFPモノクローナル抗体を含まないブロックしたビーズを用いて処理し 、そしてバイオアッセイでOFP活性について試験した。バイオアッセイ バイオアッセイは、疑わしいガン患者からのサンプル中のOFP検出するため、 および試験室サンプル(特に分離カラムから溶出される画分中)のOFPを検出す るための両方に使用される。 バイオアッセイは、単離された核からのRNA放出を測定するために設計された 無細胞系である。最初に、細胞質ゾルタンパク質を、例えば、ラットから単離す る。Harlan Sprague-Dawley、Indianapolis、INからの雌性Sprague-Dawleyラッ ト(体重約250g)を一夜絶食した。エーテル麻酔および除血(exanguation)よ る安楽死後、肝臓を10mlの0.25Mスクロースで灌流しそして次いで切開し、そし て50mM Tris-Cl(pH 7.5);2.5mM MgCl2;および25mM KClを含む0.25Mスクロ ース-TMKの中でDounceホモジナイザーで6回突くことによりホモジナイズした。 湿重量の肝臓の1g当たり2mlのスクロース-TMKを用いた。ホモジネートを、Be ckman JA-20ローター中で10分間12,000×gで遠心分離し、そして得られた上清 を、Beckman Ti50ローター中で105,000×gで90分間遠心分離した。最終の上清 (すなわち、細胞質ゾル画分)を取り出して、TMK緩衝液に対して4℃で一夜透 析した。透析後、透析された細胞質ゾルタンパク質を取り出し、そして以下に記 載されるようなその後の使用のために保存した。 次に、標識した核またはさらに詳細には標識した核RNAを調製した。肝臓核RNA を、エーテル麻酔した雄性Sprague-Dawleyラットに100マイクロキュリーの(3H )オロチン酸を腹腔内に注射することによりインビボで予め標識した。30分の標 識時間後、ラットを、エーテル麻酔および除血のいずれかにより安楽死させ、そ して10mlの0.25Mスクロースおよび3.3mM酢酸カルシウムを含む溶液での灌流後 肝臓を取り出した。肝臓組織を、通常のクリアランス以上で、非固定設置(loose fitting)乳棒を用いるDounceホモジナイザーで4回突くことにより、2.3Mスク ロース、3.3mM酢酸カルシウム(湿重量肝臓1g当たり15ml)中でホモジナイズ した。得られたホモジネートを、4℃で60分間34,000×gで遠心分離した。ペレ ット化した核を、1Mスクロース、1mM CaOAcを含む溶液(1.5ml/gもとの肝臓 )でリンスしそして同一溶液中に1ml/gで再懸濁した。 次に、無細胞培地を調製した;無細胞培地は以下を含んだ:1ml当たり5×106 の予め標識した核;5mg/mlの透析した細胞質ゾルタンパク質;50mM Tris-HCl( pH 7.5);25mM KCl;2.5mM MgCl2;0.5mM CaCl2;0.3mM MnCl2;5.0mM NaCl;2 .5mMホスホエノールピルベート;35ユニット/mlピルベートキナーゼ;2.5mMNa2H PO4;5.0mMスペルミジン;2.0mMジチオスレイトール;2.0mM ATP;300μg/ml低 分子量酵母RNA;0.4mg/mlメチオニン;0.3mM GTP;および170mMスクロース。 無細胞培地は限定されたRNA運搬因子を含むため、ガン患者由来のサンプル中 に存在するOFPのような外因性RNA運搬因子の添加に対して応答する。100μlの血 液血漿/組織細胞質ゾルのような患者サンプルまたは200μlの試験されるべきカ ラム画分のアリコートを、1mlの無細胞培地に添加し、30℃で30分間インキュベ ートした。核を、1050×gで10分間の遠心分離によりペレット化し、そして得ら れた上清を、100μlの50%のトリクロロ酢酸を含む新たなチューブにデカントし た。サンプルを軽くボルテックスし、そしてタンパク質およびRNAを含む生じた 沈澱物を10分間0℃で放置後、10分間1050×gでペレット化した。ペレットを1 mlの冷100%エタノールで洗浄して過剰の水およびトリクロロ酢酸を除去した。 そしてIsolab、Akron、OHからの0.4mlのUnisolを用いて20分間40℃での消化によ り可溶化した。可溶化したサンプルを200μlのメタノールと混合し、そして次い でIsolab、Akron、OHからの9mlのUnisol Complementシンチレーション液に添加 し、そしてシンチレーションカウンターで3Hの1分間当たりのカウント(cpm) を測定した。バイオアッセイにおける1ユニットの活性は、30分間のインキュベ ーションの間にメッセンジャー様RNAにおける核カウントの1%のOFP依存性運搬 およびエネルギー(ATP)として定義する。OFP活性は、以下の式で計算されるア ッセイ混合物に添加された外因性タンパク質の1mg当たりの運搬された全カウン トの百分率として表した: 患者サンプル中のOFPに起因する活性は、MOFPに曝されていない患者サンプル のアリコート中でのRNA運搬活性からMOFPで処理したサンプルのアリコート中で のRNA運搬活性を引くことにより決定した。それぞれのアッセイには2.0μgのOFP を結合するに充分のモノクローナル抗体が存在し、それはアッセイされるすべて のサンプル中のOFPの量を著しく越えていた。このアッセイは、OFPの純粋なまた は不純な調製物においてOFPの濃度に対して優れた直線性を示す。ELISA 試験を用いるガンの検出 競合的ELISA 最初に、96ウェルポリスチレンELISAプレートを、9.6のpHを有するリン酸緩衝 化生理食塩水中の0.1M重炭酸ナトリウムを含むコーティング緩衝液中で30ng/10 0μl/ウェルの精製したヒトOFPを用いて4℃で一夜コートした。残存する結合部 位を、300μl/ウェルのリン酸緩衝化生理食塩水中の1%ウシ血清アルブミンを 用いて室温で1時間ブロックした。次に、アッセイすべき50μlのサンプルおよ び50μlのOFPに対するモノクローナル抗体(例えば、MOFP-HIC8)を、各ウェル に添加した(リン酸緩衝化生理食塩水中の1%ウシ血清アルブミンで希釈した) 。プレートを、室温で1時間インキュベートした。プレートを、リン酸緩衝化生 理食塩水中の0.05% Tween 20を含む洗浄緩衝液で5回洗浄した。次に、100μl/ ウェルの抗マウスIgG-西洋ワサビペルオキシダーゼ結合物を各ウェルに添加した 。抗マウスIgG-西洋ワサビペルオキシダーゼ結合物は、リン酸緩衝化生理食塩水 中の1%ウシ血清アルブミンで1:2000希釈した。プレートを室温で1時間インキ ュベートした。プレートを洗浄緩衝液で5回洗浄した。次に、100μl/ウェルの 基質(25mMクエン酸塩/50mM Na2HPO4(pH 6.0)および0.015% H2O2中の0.5mg/ml o-フェニレンジアミン(OPD)を含む)をウェルに添加し、そして暗所で室温で20 分間インキュベートした。反応を50μl/ウェルの4.5M H2SO4を添加することによ り停止した。光学密度を、EIAリーダーを用いて492nmの波長で読んだ。直接的ELISA 正常血漿およびガン患者血漿のサンプルを、リン酸緩衝化生理食塩水で1:1 希釈した。1容量の混合物を、10kdの分子量カットオフを有するcentricon-10フ ィルターに添加し、そして5000G(7000rpm)で1時間遠心分離した。1容量のP BSを保持物(retentate)に添加しそして30分間遠心分離した。最終希釈は約1:3で あった。次いでプレートウェルを、pH 9.6を有する重炭酸塩コーティング緩衝液 中で1:6、1:12、1:24、1:48および1:96の最終希釈の保持物で一夜4℃でコート した。プレートをリン酸緩衝化生理食塩水中の5% Tween 20を含む洗浄緩衝液 で2回洗浄した。残存する結合部位を、4%ウシ血清アルブミン、300μl/ウェ ルで2時間ブロックした。プレートを、洗浄緩衝液で2回洗浄した。次に、1% のウシ血清アルブミン中1:200希釈の、OFPに対する100μlのモノクローナル抗体 (例えば、MOFP-HIB7)をウェルに添加し、攪拌しながら1時間インキュベート した。プレートを洗浄緩衝液で5回洗浄した。次に、100μlの西洋ワサビペルオ キシダーゼ結合ヤギ抗マウスIgGを、1:2000希釈で各ウェルに添加し、そして1 時間インキュベートした。プレートを、洗浄緩衝液で5回洗浄した。次に、5μ g OPDおよび5μl H2O2/10mlクエン酸塩リン酸緩衝液を含む100μl/ウェルの基 質を各ウェルに添加し、そして5分間インキュベートした。酵素反応は、50μl/ ウェルの2M H2SO4を添加することにより停止した。吸光度をEIAリーダーで492 nmで測定した。 ガンを検出するためのOFPに対するモノクローナル抗体の使用 抗ヒトOFPモノクローナル抗体を用いる乳ガンの検出 盲(blind)研究において、抗ヒトOFPモノクローナル抗体であるMOFPHA9をイム ノバイオアッセイにおいて使用して、乳ガン患者、良性の乳房疾患を有する患者 由来のおよび正常コントロール由来の血漿サンプル中のOFPの存在または非存在 を測定した。結果を下記の表3に要約する。 表3に見られるように、活動的な乳房ガン(すなわち、乳ガン)を有する3人 の患者は、抗ヒトOFPモノクローナル抗体を用いるOFPについての試験で陽性であ った。そのレベルは、コントロール値の3倍を越えた。重要なことに、インサイ チュでの乳ガンに対する処置的手術およびタモキシフェンアジュバント治療をし た患者#6においては、OFPは全く検出されなっか。良性の乳房疾患を有する8 人の患者は、OFPについての試験で陰性であり、コントロールの値とほぼ等しい 値を有した。良性の乳房疾患を有すると仮に診断された3人の患者(そのうちの 2人は、バイオプシーを必要とするほど重篤であった)は、OFPについての試験 で陽性であった。バイオプシーは、良性の乳房疾患を示した。これらの特定の事 例は偽陽性であるか、または前新生物の病巣に起因するか、または標本の非ガン 性部分のみを検査することに起因するかどうかは、決定されていない。さらに、 乳ガンを有する患者由来の6つの血漿標本(Ohio State University Tissue Pro curementプログラムを通じて得た)は、OFPについて陽性だったが、OSU tissue procurementからの正常コントロール由来の5つの血漿標本は、OFPについて陰性 であった。従って、イムノバイオアッセイは、ガンの存在に対する診断試験とし て有用である。抗ラットOFPモノクローナル抗体を用いるイヌにおけるガンの検出 抗ラットOFPモノクローナル抗体(MOFP-CおよびMOFP-E)をイムノバイオアッ セイにおいて使用して、イヌ患者由来および正常イヌコントロール由来の血漿サ ンプル中のOFPの存在または非存在を決定した。結果を以下の表4に要約する。 陽性の結果を、MOFP-CまたはMOFP-Eのいずれか、あるいは両方がサンプル中にOF Pを検出した場合に記録した。 表4に見られるように、活動的な悪性疾患を有する18サンプル中16は、OFPの 抗ラットモノクローナル抗体を用いる試験でOFPについて陽性であった。活動的 な悪性疾患を有する18サンプル中僅か2つが、OFPに対する抗ラットモノクロー ナル抗体を用いる試験でOFPについて陰性であった。2つの偽陰性は、より低い 特異性の抗ラットモノクローナル抗体に起因していると考えられる。6匹の健康 なコントロールはすべて、OFPについての試験で陰性であった。非悪性疾患を有 するコントロールの中で、5匹の犬の中の4匹は、OFPについて試験で陰性であ った。1つの見かけ上の偽陽性結果は、実際の偽陽性であるか、または(今まで のところ)未検出の悪性疾患に起因するかのいずれかであり得る。抗ヒトOFPモノクローナル抗体を用いるヒト結腸ガンおよび乳ガンの検出 3つの抗ヒトOFPモノクローナル抗体(MOFP-HA9、MOFP-HB7およびMOFP-HC8) をイムノバイオアッセイにおいて使用して、ヒト結腸ガンおよび乳ガン被験体な らびにコントロール被験体の血漿中のOFPの存在を検出した。結果を以下の表5 に要約する。 抗ラットOFPモノクローナル抗体を用いる卵巣ガンおよび前立腺ガンの検出 盲研究において、疑わしいヒトの卵巣ガンおよび前立腺ガン患者から採取した 血漿を、抗ラットOFPモノクローナル抗体(MOFP-E)を用いるイムノバイオアッ セイに従って分析した。結果を、他の従来のアッセイと比較して、表6および7 に示す。 ヒトOFPについての中程度の特異性を有する抗ラットOFPモノクローナル抗体で あるMOFP-Eは、ヒトガンを検出することにおいて充分に作用する。実際、前立腺 ガンについて抗ラットOFPモノクローナル抗体は、前立腺酸性ホスファターゼお よび前立腺特異的抗原のような従来のアッセイに匹敵し、そして脂質結合シアル 酸アッセイ(「LASA」)より優れている。同様な結果が、表7に示すように、ヒ ト卵巣ガンを検出することにおいて得られる。 予想されたように、ヒトのガンを検出するためにOFPの炭水化物部分に対して いる抗ラットモノクローナル抗体(MOFP-E)の使用は、見かけ上の25%の偽陰性 率を生じた。それにもかかわらず、卵巣ガンについて抗ラットOFPモノクローナ ル抗体であるMOFP-Eは、LASAと同様に、Ca125およびDm70のようなムチン型腫瘍 関連抗原の従来のアッセイに匹敵する。直接的ELISAおよび競合的ELISAを用いるヒト被験体における結腸ガンの検出 上に記載したそして抗ヒトモノクローナル抗体であるHIA9を用いる競合的ELIS A試験を用いて、溶液中の純粋なOFPの種々の希釈におけるOFPと測定された吸光 度値との関係を決定した。結果を図5に示す。同様に、上に記載したそして抗ヒ トモノクローナル抗体であるHAI9を用いる直接的ELISA試験を用いて、結腸ガン 患者由来の血漿の種々の希釈におけるOFPと測定された吸光度値との関係を決定 した。結果を図6に示す。OFP に対するモノクローナル抗体を用いる前立腺ガン、膵臓ガン、および骨髄性 白血病の検出 競合的ELISAを用いて、種々のヒトのガンを検出した。モノクローナル抗体(M OFP-HIC8)を、ガン患者およびコントロールのいずれかからの、100ngのヒト血 漿とインキュベートした。マイクロタイタープレートのウェルは、ウェル当たり 10ngのヒトOFPを用いてコートした。100mlのMOFP-HIC8−サンプル混合物を各ウ ェルに添加した。結果を表8に示す。 正常(バックグラウンド)値を引いた後のデータ 血漿+抗体のプレインキュベーション混合物(これを次いでウェルに添加した) 中の血漿タンパク質の濃度は約100mg/mlであった。モノクローナル抗体を用いる結腸ガンの検出 上に記載した競合的ELISAを用いて、結腸ガン患者由来の未分画血漿サンプル 中のヒトOFPを検出した。モノクローナル抗体(MOFP-HIC8)を、ガン患者または コントロールのいずれか由来のヒト血漿の0〜70ngの範囲にある種々のサンプル とインキュベートした。プレートのウェルを、ウェル当たり10ngのヒトOFPでコ ートした。次いで100mg/mlのMOFP-HIC8-サンプル混合物を各ウェルに添加した。 結果を図7に示す。抗イヌモノクローナル抗体を用いるイヌにおけるガンの検出 抗イヌOFPモノクローナル抗体であるMOFP-51C9をイムノバイオアッセイにおい て用いて、イヌ患者由来の、および正常イヌコントロール由来の血漿サンプル中 のOFPの存在または非存在を決定した。結果を以下の表9に要約する。 表9に見られるように、OFPに対する抗イヌモノクローナル抗体はOFPを検出し 、そして従ってイヌ患者のガンを検出する。 OFP検出試験は、動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトおよびハウ スペットにおけるガンの検出に有用である。OFP検出試験はまた、ゲッ歯類およ び他の実験動物を含む動物における発生研究およびガン研究に有用である。 本発明の特定の実施例を示し記載しているが、添付されている請求項に規定さ れるような本発明の範囲から逸脱しないで、種々の適用および改変を成し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12N 5/10 0276−2J G01N 33/574 A 15/02 9455−4C A61K 39/395 ADUT G01N 33/574 9282−4B C12N 15/00 C //(C12P 21/08 9735−4B 5/00 B C12R 1:91) A61K 39/395 ADU (72)発明者 スチュム, ドロシー アメリカ合衆国 オハイオ 45658, パ トリオット, イー.ワイズマン ロード 590

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.胎盤胎児腫瘍性タンパク質に対するモノクローナル抗体。 2.前記胎児腫瘍性タンパク質がヒト胎盤胎児腫瘍性タンパク質である、請求項 1に記載のモノクローナル抗体。 3.前記胎児腫瘍性タンパク質がイヌ胎盤胎児腫瘍性タンパク質である、請求項 1に記載のモノクローナル抗体。 4.前記胎児腫瘍性タンパク質がコンカナバリンAと結合するがレンズマメアグ ルチニンとは結合しない、請求項1に記載のモノクローナル抗体。 5.ATCC寄託番号第HB11565号の同定特徴を有するハイブリドーマにより産生さ れる、請求項1に記載のモノクローナル抗体。 6.ATCC寄託番号第HB11582号の同定特徴を有するハイブリドーマにより産生さ れる、請求項1に記載のモノクローナル抗体。 7.ATCC寄託番号第HB11579号の同定特徴を有するハイブリドーマにより産生さ れる、請求項1に記載のモノクローナル抗体。 8.胎盤胎児腫瘍性タンパク質に対するモノクローナル抗体を産生するハイブリ ドーマ。 9.前記胎児腫瘍性タンパク質がイヌ胎盤胎児腫瘍性タンパク質である、請求項 8に記載のハイブリドーマ。 10.前記胎児腫瘍性タンパク質がヒト胎盤胎児腫瘍性タンパク質である、請求 項8に記載のハイブリドーマ。 11.ATCC寄託番号第HB11582号の同定特徴を有する、請求項8に記載のハイブ リドーマ。 12.ATCC寄託番号第HB11565号の同定特徴を有する、請求項8に記載のハイブ リドーマ。 13.ATCC寄託番号第HB11579号の同定特徴を有する、請求項8に記載のハイブ リドーマ。 14.コンカナバリンAと結合するがレンズマメアグルチニンとは結合せず、そ して約51kDから約56kDの分子量を有する、精製胎児腫瘍性タンパク質。 15.前記胎児腫瘍性タンパク質が胎盤胎児腫瘍性タンパク質である、請求項1 4に記載の胎児腫瘍性タンパク質。 16.前記胎児腫瘍性タンパク質がヒト胎盤胎児腫瘍性タンパク質である、請求 項14に記載の胎児腫瘍性タンパク質。 17.胎児腫瘍性タンパク質に対するモノクローナル抗体を調製するための方法 であって、以下の工程: a.胎盤を提供する工程; b.胎盤から胎児腫瘍性タンパク質を抽出する工程; c.工程bにおいて抽出された該胎児腫瘍性タンパク質を精製する工程; d.工程cで得られた該胎児腫瘍性タンパク質を用いて動物を免疫する工程; e.工程cの胎児腫瘍性タンパク質に対する抗体を産生する動物から少なくとも 1つの細胞を得る工程、および f.工程eの細胞を用いてハイブリドーマを生成する工程、ここで該ハイブリド ーマが胎児腫瘍性タンパク質に対する抗体を産生する、工程 を包含する、方法。 18.以下の工程を包含する、患者におけるガンを検出する方法であって、以下 の工程: a.該患者からのサンプルを提供する工程; b.胎児腫瘍性タンパク質に対するモノクローナル抗体を提供する工程; c.該サンプルと該モノクローナル抗体とを合わせる工程、ここで、該モノクロ ーナル抗体が該サンプル中に存在する胎児腫瘍性タンパク質に結合してモノクロ ーナル抗体-胎児腫瘍性タンパク質複合体を形成する、工程; d.該モノクローナル抗体-胎児腫瘍性タンパク質複合体を検出する工程、ここ で、患者におけるガンが決定される、工程、 を包含する、方法。 19.前記モノクローナル抗体が胎盤胎児腫瘍性タンパク質に特異的である、請 求項18に記載の方法。 20.前記モノクローナル抗体がハイブリドーマATCC第HB11565号によって産生 される、請求項18に記載の方法。 21.前記モノクローナル抗体がハイブリドーマATCC第HB11582号によって産生 される、請求項18に記載の方法。 22.前記モノクローナル抗体がハイブリドーマATCC第HB11579号によって産生 される、請求項18に記載の方法。 23.患者におけるガンを処置するための方法であって、以下の工程: a.胎児腫瘍性タンパク質に対するモノクローナル抗体を提供する工程;および b.患者に該モノクローナル抗体を投与する工程 を包含する、方法。
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