JP4125383B2 - 悪性腫瘍中のn−グリコリル化−ガラクトース−グルコース シアル酸オリゴ糖を認識するモノクローナル抗体及びこの抗体を含有する組成物 - Google Patents

悪性腫瘍中のn−グリコリル化−ガラクトース−グルコース シアル酸オリゴ糖を認識するモノクローナル抗体及びこの抗体を含有する組成物 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、免疫学及びヒト医薬に関し、特に或る種の新生物疾病の診断及び治療に使用することができる、N−グリコリル化−ガラクトース−グルコースシアル酸オリゴ糖配列に対するモノクローナル抗体(Mab)の発現及び選別に関する。
従来技術
オリゴ糖構造は、糖蛋白質及び糖脂質の構成部分に見出すことができる。これらは、正常組織及び病的組織の両方に存在する。
異常グリコシル化が、悪性新生物のほぼ100%に見出されている。異常グリコシル化で頻発する変化には、中でも、ネオ抗原(neoantigen)の発現、オリゴ糖配列の組成の変異、オリゴ糖内のシアル酸分子の増加または減少、及び細胞表面の分子密度の増加がある(Hakomori,S.H.等、Curr.Opin.in Immunol.,1991,(3),646〜653)。シアリル−トランスフェラーゼの代謝に見出すことができる変異に加えて、活性化シアル酸N−アセチル化依存性ヒドロキシラーゼにおける変異も存在する。
ガングリオシドは、それらの構造中にシアル酸を含有するグリコスフィンゴリピドであり、脊椎動物の大部分の細胞中に存在することを特徴とするものである。これらの分子は、正常組織中に見出され、また悪性細胞の表面における種々の組織及び配座を伴ない、腫瘍で高発現性を呈する(Hakomori,SH.,1985,Cancer Res.45:2405〜2414;Miraldi,F.,1989,Seminars in Nuclear Medicine,XIX,282〜294)。
炭水化物抗原に対する体液性免疫応答は一般に、IgMイソタイプのものである。脂質に結合したオリゴ糖配列は一般に、糖蛋白質に比較して、免疫原性に乏しい。従って、糖脂質を免疫原として使用するには、運搬体蛋白質へのその結合またはリポソームまたは細菌、例えばミクロバクテリウム ツベルカロシス(Microbacterium tuberculosis)またはR595デ サルモネラ ミネソタ(R595de Salmonella minnesota)へのその挿入を必要とする。
ガングリオシドに対して発現する応答は、胸線非依存性である。このことは、Livingston等により再三、報告されている(Livingston,P.O.等、1982,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,84:2911〜2915;Livingston,P.O.等、1989,Cancer Res.49:7045〜7050)。ガングリオシドに対して発現された抗体の主要な特徴は、様々な種の血清で試験した場合、それらの低親和性、格別の交差反応性及び短い寿命にある(Livingston,P.O.,1991,Immunology and Allergy Clinics of North America,11:401〜423;Portoukalian,J.等、1991,Int.J.Cancer,49:893〜899)。
オリゴ糖におけるN−グリコリル化体の発現は、胎児組織及び腫瘍組織のみに見出されるニワトリ及びヒトを除いて、全種の脊椎動物の正常組織及び病的組織に共通する。これら最後の2種の正常組織は、N−アセチル化変異体のみを有する(Nishimakit等、1979,J.Immunology,122:2314;Higashi,H.等、1985,Cancer Res.,45:3796)。
数種のヒト腫瘍におけるオリゴ糖組成の研究によって、メラノーマ腫瘍細胞の糖脂質及び糖蛋白質の両方に、N−アセチル化体が存在すること(Hirabayashi,Y.等、1987,J.Cancer Res.,78:614〜620;Saida,T.等、1991,Arch.Dermatol.Res.,282(3):179〜182;Kawashima I.等、1993,J.Biochem.(Tokio)(2)186〜193;Kawachi,S.等、1992,J.Dermatol.(11):827〜830)及び結腸腫瘍に、特に糖脂質に存在すること(Miyoshi,I.等、1986,Mol.Immunol.23(6):631;Higashi,H.等、1985,Cancer Research,45:3796〜3802)が証明された。さらにまた、肝臓、奇形腫、リンパ腫などの腫瘍試料中におけるガングリオシドのN−グリコリル化体の存在を証明するための研究が行われている(Kawai,T.等、1991,Cancer Res.(51):1242〜1246)。前者の場合において、糖脂質のN−グリコリル化変異体の濃度は、総シアル酸の0.05%よりも少なかったが、Marquina及びその協力者は、乳房腫瘍において脂質結合したシアル酸の約10%という値を見出した(Marquina,G.等、1996,Cancer Res.56:5165〜)。
ガングリオシドのN−グリコリル化変異体に対するモノクローナル抗体を発現させることによって、現在まで、1種よりも多くのガングリオシド分子を一般に認識するIgMイソタイプの抗体、例えばヒトモノクローナル抗体2−39M及び32−27M(Furukawa,K.等、1988,J.Biological Chemistry,263:18507)及びネズミ抗体GMR8及びGMR3(Ozawa,H.等、1992,Biochem.Biophys.,2(294):427)が提供されている。別の著者は、常時IgMイソタイプである特異性種の抗N−グリコリル化ガングリオシド抗体の発現を報告しており、この中には、NGcGM2に対するモノクローナル抗体、Y−2−HD1(Samai Y.等、1988,Bioch.Biophys.Act.,958,368)及び同一分子に対するMK2−34(Miyake,M.等、1990,Cancer Res.,48,6154)がある。
しかしながら、Wataraiは、i−活性N−グリコリルガングリオシドに対するモノクローナル抗体SHS−1を産生し(Watarai,S.等、1995,J.Biochem.117,1062)、またNakumaraは、(NGc−NGc)GD1cに対するモノクローナル抗体YK−3を得た(Nakumara等、1995,J.of Biolog.Chemist.,8(270):3876)。最近、
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は、モノクローナル抗体P3の発現を報告しており、この抗体は、硫酸化糖脂質と同様に、シアル酸のN−グリコリル化体を含有するガングリオシド分子の大部分を認識する。
Nagai等は、ガングリオシドに対するHMA1モノクローナル抗体を発現した(Nagai,Y.等、米国特許4,965,198)。彼等は、自己免疫疾患を有するマウスから、ガングリオシドNGcGM2に対する特異性モノクローナル抗体を得た。しかしながら、彼等は、別種のN−グリコリルガングリオシドをさらに認識する、これらの抗体の数種を報告しており、これらはPyK,YH02,YH03,YH04,YH05,YH06及びYH07と命名されている。
さらにまた、Yamasaki,M.等は、彼等の米国特許4,942,131の中で、また自己免疫疾患を有するマウスにおいて、4−O−アセチル−NGcGM3ガングリオシドに対するMab YH08,YH09,YH10またはYH11の発現を報告している。
ガングリオシドに対するモノクローナル抗体はまた、これらの分子をラクトンとして使用し、またはガングリオシドを含有する細胞系から得られている(米国特許5,308,614,同5,240,833、同5,389,530及び同5,500,215)。
同一の方法で、ネズミ及びヒトの両方の種々のモノクローナル抗体が、GD3、GD2及びGM2ガングリオシド、全部のN−アセチル化体及びIgM及びIgG3サブクラスのそれらの大部分に対して得られている(Pukel,C.S.等、1982,J.Exp.Med.,115:1133〜1147:Hirabayashi,Y.等、1985,J.Biol.Chem.,260:13328〜13333;特許出願WO86/00909;Miyake,M.等、1988,Cancer Res.,48:6154〜6160;Kawashima,I.等、1992,Molecular Immunology,29,625〜632;Kotani,M.等、1992,Biochimica et Biophysica Acta,1117:97〜103)。
ガングリオシドに対するモノクローナル抗体を用いる受動免疫治療(passive immunotherapy)は、数種の腫瘍、例えばメラノーマ及び神経芽細胞腫などの治療にかかわる臨床試験で使用されている。メラノーマの治療は、病巣内または全身で行われ、その結果は励みになるものであったが、検証された患者数は、総合的または部分的軽減を示したのみであった(Houghton,A.N.等、1985,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,82:1242;Dippold,W.G.等、1988,J.Cancer Cli.Oncol.,24:865;Vadhan-Raj,S.等、1988,J.Clin.Oncol.,6:1636;Saleh,M.N.等、1992,Cancer Res.,52:4332〜4347)。
これらの抗体は、補体または細胞媒介細胞毒性試験で効果を示した(Ravindramath,M.H.等、1991,Inter.Rev.Immunol.,7,303)。
現在まで、N−グリコリル化ガングリオシドに対して得られたモノクローナル抗体は全部がIgMイソタイプのものであり、これらが惹起する毒性は、補体により媒介される。
IgMは一般に、小さい抗原親和性を有し、これらを同位元素標識したMabとして診断または治療に使用することは困難である。これらは補体を良好に固定し、そして良好な細胞毒性を発生するが、可能な大規模精製はIgGイソタイプに比較してかなり複雑である。
さらにまた、N−グリコリル化糖タンパク質に対するモノクローナル抗体についてはほとんど報告されておらず、それらの大部分は診断目的用である。
Devine等は、免疫組織化学により試験された乳房腫瘍の90%で発現されるN−グリコリル化ムチン(糖蛋白質性)を認識する3E1.2モノクローナル抗体を開示している(Devine,P.L.,等、1991,Cancer Res.51(21):5826〜36)。
JAM3と命名されたモノクローナル抗体も公表されており、この抗体は、アメーバ属(Entamoeba)の攻撃によって産生される細胞表面上に存在する250kD蛋白質のN−アセチル化体及びN−グリコシル化体を認識する(Avron,B.等、1987,Mol.Biochem.Parasitol.,(3):257〜266)。
発明の説明
本発明の新規性は、ガングリオシド及び糖蛋白質の両方に存在する、N−グリコリル化−ガラクトース−グルコース シアル酸オリゴ糖配列に対して高度の特異性を有するモノクローナル抗体を得たことにある。さらにまた、IgGイソタイプ免疫グロブリンであるという特徴は、この抗体をさらに特異的なものとし、ゆえに、この分子に対して大きい親和性を有するという特徴によって、この分子を認識する。このことは、その生物学的活性を好ましいものとする。予想外のこととして、この抗体は、上記オリゴ糖配列を有する細胞の直接的細胞死を誘発させる能力を示した。
発明の詳細な説明
NGcGM3ガングリオシドの採取
NGcGM3ガングリオシドを得るためには、ウマ赤血球などの天然源を用いて、Hakomoriの方法の変法を使用する(Hakomori,S.等、1974,Methods in Enzimology,32,Part B,350)。NGcGM3ガングリオシド抽出物の収率は、Gazzottiの方法(Gazzotti,G.等、1985,J.of Chromatography,348:371〜378)に従う高速液体クロマトグラフィーにより確認して、90%以上の純度をもって、ウマ赤血球1リットルあたり180〜300mgであった。
免疫原の獲得
免疫原を得るために、NGcGM3ガングリオシドを、Dumontet等に従い得られた非常に低密度のヒトリポ蛋白質(VLDL)に疎水的に結合させる(Dumontet,C.等、1994,Cancer Immunol.Immunother.,38:311〜318)。
免疫化スキーム
抗ガングリオシドIgG Mabを得るために、下記の免疫化方法を使用する。マウスまたはその他の種の哺乳動物を、1用量あたりVLDLに結合させたNGcGM3ガングリオシド0.03〜0.5mg及び下記の1種から選択されるアジュバントを含有するワクチン調合物により免疫付与した:アルブミン、完全または不完全フロイントアジュバントまたはモンタニド(Montanide)ISA51。
この免疫化期間の前及び後に、血液試料を動物から採取し、抗原として使用されたガングリオシドに対して動物で発現された抗体を監視するための血清を得た。抗原−抗体(Ag−Ab)反応を検出するための公知免疫検定法のいずれかを、この目的に使用する。
動物は、7〜14日間の間に、種々の間隔で2〜8回、各種用量により免疫化する。この投与は、0.1〜0.2mlの量で、皮下または筋肉内経路により行う。別の可能な免疫化経路には、静脈内及び腹腔内がある。この用量範囲を摂取した動物は、免疫原として使用されたガングリオシドに対する特異応答を示す。これらの免疫化された動物の70〜100%が、NGcGM3ガングリオシドに対する特異的IgG応答を有していた。
モノクローナル抗体の作製
NGcGM3ガングリオシドに対する特異的Mabを製造するために、このガングリオシドに対する血清中抗体力価を有するマウスを、ワクチン調合物により新たに免疫化し、その3日後に、抗体産生性細胞を得る。別種の細胞を使用することもできるが、脾臓細胞は好適である。
これらの細胞を、ミエローマ細胞と融合させ、“インビボ”及び“インビトロ”で、無期限に増殖する能力を有するハイブリッド細胞もしくはハイブリドーマを得る。この目的には、公知細胞融合方法のいずれかを使用することができる。ハイブリドーマにより産生される抗体を測定するためには、免疫酵素検定法を使用すると好ましい。別の免疫検定法を使用することもできる。この検定の方法は、ガングリオシドのハイブリドーマ上清による確認であり、そして適当な条件下に、ハイブリドーマにより産生された抗体に結合する、酵素により標識した第二の抗体を用いて、抗原−抗体反応を可視化することができ、同時に、検出することができる。
一度選別されたハイブリドーマは、少なくとも2回、クローン化させる(例えば限界稀釈による)。得られたMabは、適当な培地、例えば当技術で開示されている培地のいずれか中で、“インビトロ”産生させることができ、次いでこの組織培養上清から精製することができる。この場合、分泌性クローンの1〜8%は、N−グリコリルGM3ガングリオシドに対して特異性であった。
もう1つの抗体産生方法は、動物(例えば、同系動物)にハイブリドーマを注入することからなる。このハイブリドーマは、ホスト動物の血液流中及び腹腔滲出液中に高濃度の所望の抗体をもたらす非固形腫瘍の形成を誘発する。
モノクローナル抗体の精製
モノクローナル抗体の精製は、腹水原性試薬(ascitogenic agent)として、不完全フロイントアジュバントにより予め処置されたBalb/Cマウスの腹腔洞に、モノクローナル抗体産生性ハイブリドーマ0.2x106細胞を接種することにより得られる腹水から行う。
この腹水を、グリシン緩衝液1.5M,NaCl,3M,pH8.9中で1/2に希釈し、次いで蛋白質A−セファロース(Sepharose)マトリックスに、60ml/時間の流速で適用する。Mab溶出は、クエン酸塩緩衝液0.14M(pH6)を用いて行う。
精製されたMabの濃度は、ローリイ(Lowry)法(Lowry,G.H.,1951,J.Biol.Chem.,193:256)により、ネズミIgGの280nmの吸光係数を用いて推定する。その特異性は、ELISAにより確認する。
抗体2〜5mg/腹水1mlが、95%以上の純度パーセントで得られた。これを、低圧液体クロマトグラフィーにより確認した。
特異性試験
得られたモノクローナル抗体の特異性を測定するためには、産生されたMabの免疫酵素検定試験を、ELISAプレート及び薄層クロマトグラフイで、N−アセチル化(GM1,GM2,GM3,GM1,GD1a,GD1b,GD3及びGT1b)ガングリオシド及びN−グリコリル化(GM3,GM2,GM1a,GM1b,GD1c及びGD3)ガングリオシドを用いて行う。
高分解能薄層クロマトグラフィーで糖脂質を流すために、溶剤系を使用する(クロロホルム:メタノール:KCl0.25%及び2.5M NH3)(5:4:1)(v:v)。オルシノール(Orcinol)を用いる化学展開を行い、バンドを可視化した。
これらのプレートは、ポリイソブチルメタアクリレート溶液で被覆し、室温で一夜にわたり空気乾燥されたプラスティック製である。約30分間、リン酸塩食塩緩衝液(saline phosphate buffer)(PBS)(pH7.4)中に溶解した1%ウシ血清アルブミン溶液によりブロッキングを行う。
その後、このモノクローナル抗体を、このブロッキング溶液中でインキュベートする。
次いで、これらのプレートを、PBSで洗浄し、次いで1時間かけて、ペルオキシダーゼ結合した抗マウス免疫グロブリンを添加する。これらのプレートを、再洗浄し、次いで酵素基質溶液を添加し、バンドを可視化する。最後に、化学的及び免疫学的展開を比較する。結果として、このIgGは、NGcGM3ガングリオシドのみを認識した。
細胞毒性の測定
発現された抗体が直接に、あるいは別の細胞毒性形態のいずれかにより、細胞死をもたらすか否かを測定するために、NGcGM3を含有するP3X63ネズミミエローマ107細胞/mlを、モノクローナル抗体0.01〜1mg/mlとともに、30分間にわたり、それぞれ4℃及び37℃でインキュベートする。次いで、トリパンブルー(Tripan blue)法を使用して、生存率試験を行う。抗体効果の結果として死滅した細胞の数は、プロピジウムヨウ素(propidium iodine)またはいずれか別の生存率マーカーを用いて計数することができる。
補体媒介細胞毒性を試験するためには、107細胞/mlを使用した:モノクローナル抗体は、0.01〜0.5mg/mlの濃度で添加する。高濃度の補体蛋白質を含有するウサギ血清を、1/20〜1/2の稀釈率で添加し、次いで37℃で1時間、インキュベートする。補体媒介細胞毒性は、上記のとおりの生存率計数により、あるいはCr51遊離法(この方法では、P3X63同位元素標識ミエローマ細胞が死滅すると、この細胞がその同位元素を培養上清に遊離する)を用いて測定した。
直接的な細胞毒性は、相違する方法を用いて測定した。被験細胞の総数に対する死滅細胞50〜85%の数値を示した。
モノクローナル抗体生体分布の測定
発現されたMabは、99mTc,Re186及びRe188などの放射性同位元素で標識して、診断及び治療の両方に使用することができる。Schwarz及びSteinstrasserは、Mather及びEllisonにより修正された(Mather,S.J.及びEllison,D.,1990,J.Nucl.Med.,31:692〜697)、放射性同位元素によるモノクローナル抗体の標識付け方法を開示している(Schwarz,A.及びSteinstrasser,A.,1987,J.Nucl.Med.,28:721)。標識付けの量的制御は、Whatman 3MM紙におけるクロマトグラフィーにより行う。得られた標識パーセントは、98及び100%であった。
Mabの使用可能性を試験するためには、10匹のマウスに、P3X63腫瘍を接種し、また別の10匹のマウスを正常対照(腫瘍細胞を接種していない)として使用した。腫瘍が増殖するのに要する時間まで待ち、次いで99mTc−標識した14F7Mabを、20匹のマウスに静脈経路により注入した。
抗−オリゴ糖配列Mabの生体分布(biodistribution)の監視を、1群5匹の動物(健康な5匹及び腫瘍を有する5匹)において、注入後の4時間及び24時間の時点で行う。動物を犠牲にし、主要臓器及び腫瘍の重量を測定し、またこの試験の終了時点で、ガンマ線発射量を別々に測定した。
モノクローナル抗体は、健康な動物では主として血液,肝臓及び腎臓に分布したのに対して、腫瘍を有する動物では、Mabは前者の臓器に局在化し、24時間の時点で腫瘍に優勢に存在した。
正常組織及び胎児組織のMabの認識
従来技術で開示されているように、放射性同位元素標識したMabは、オリゴ糖配列が発現される腫瘍の検出に使用することができる。
全身放射能は、ガンマカメラ(Gamma Camera)により評価することができる。画像捕捉は、Mabの注入後、5分,1時間,3時間,5時間,24時間及び48時間の時点で行う。Mabは、腫瘍及び分泌臓器にのみ局限化する。
Mabはまた、別種の治療剤、例えば医薬,放射性同位元素,免疫調節剤,レクチン類及びトキシン類などに直接に、あるいは間接的に、結合させることができる。その中でも、本発明によるMabによる腫瘍の破壊を何らかの方法で増加させることができる、生物学的応答変更剤(免疫調節剤)の中には、例えば腫瘍壊死因子(Tumor Necrosis Factor),マクロファージ活性化因子(Macrophage Activator Factor),コロニー刺激因子(Colony Stimulating Factor),インターフェロン等が包含される。
免疫組織化学的試験を、診断の目的にかかわり行った。組織切片を10%緩衝ホルマリン溶液中で固定し、次いで脱水し、清浄にし、次いでパラフィンに埋め込んだ。ヘマトキシリン−エオジン(Hematoxilin−Eosin)染色した組織切片において、組織病理学試験を行った。
この組織病理学的試験に使用されたパラフィンブロックからの一連の切片を、従来開示されているビオチンストレプトアビジンペルオキシダーゼ複合体法(biotin streptavidin peroxidase complex method)により免疫染色した(Hsu,S.M.及びRaine,L.,1981,J.Histochem.Cytochem.,29:1349〜1353)。
この脱パラフィンし、脱水した切片を、3%過酸化水素メタノール溶液により30分間かけて処理し、内在ペルオキシダーゼ活性を排除した。組織切片は、精製したMabとともにインキュベートした。次いでビオチン化(biotinilated)抗マウス抗体及びストレプトアビジンペルオキシダーゼ複合体(Dakopatts)ともに室温でインキュベートした。
各インキュベーションの間に、切片をトリス(Tris)−HCl食塩水緩衝溶液により洗浄した。ペルオキシダーゼ反応を、30%H2O2及び3,3−ジアミノベンシジン(3,3-diaminobencidine)により発現させた。
スライドを水道水で洗浄し、メイヤーのヘマトキシリン(Mayer’s Hematoxilin)により染色し、バルサムにより固定し、次いで保護ガラスで覆った。この酵素との反応は、褐色−赤色を生じる。
ヒトの乳房,肺,皮膚及び神経系の腫瘍形成組織、並びに胎児及び正常成熟組織をまた、評価した。
病的組織の新鮮な生検試料を、手術後の最初の1時間の間に得た。この生検試料の断片を、凍結させ、これを切り分け、試験を行うまで凍結保存した。
この試験に胎児組織を使用するのは、ガングリオシドと癌胎児抗原(oncofetal antigen)との結合が、繰り返して報告されており、また胎児及び腫瘍を有するヒトにおけるこれらの分子の類似性という事実によるものである(Cahan,L.等、1982,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,79:7629〜7633)。
胎児組織切片は、12週令及び18週令の胎児から採取した。
成人正常組織断片は、死亡後の最初の1時間の間に、事故で死亡した及び/または脳炎で死亡した死者からそれぞれ得た。
試験した腫瘍の中で、相違する病因の肺腫瘍及び中枢神経系腫瘍は陰性の結果を生じ、また正常ヒト組織の切片も陰性の結果を生じた。メラノーマ及び乳房腫瘍組織切片は、全部が陽性であり、また消化器系(肝臓,胃,小腸及び大腸)及び腎臓系の胎児組織切片も陽性であった。
抗腫瘍効果
NGcGM3ガングリオシドに対するモノクローナル抗体の抗腫瘍効果を証明するために、標的ガングリオシドを含有する腫瘍(P3X63ミエローマ)を接種した動物を、得られた抗体で処置した。用量は、1日または種々の日数の間の1日1回または数回の投与で、0.01mg/体重kgから200mg/体重kgまで変えることができる。この抗体は、非経口注入(静脈内,腹腔内,筋肉内,皮下,空洞内または経皮)により投与することができる。
代表的試験において、抗体で処置されたマウスは、対照群のマウスと比較して、30%〜80%の生存率を示した。この結果は、ログラム試験(Log Ram test)により確認された。(Cox及びOakes(1984)、Analysis of survival Data,Chapman Hall出版)。有意の差異(<0.05%)が、Mabで処置された群と対照群との間で見出された。

例1:免疫酵素検定技術により測定された、ワクチン調合物NGcGM3/VLDL/フロイントアジュバント複合体により免疫化されたマウスのNGcGM3に対する特異的IgG応答
6〜8週令の雌のBalb/Cマウスに、筋肉内経路により、ワクチン調合物ヒトNGcGM3/VLDL0.2mgを、等容量で混合された下記用量の、1回目は完全フロイントアジュバント、そして2回目は不完全フロイントアジュバントとともに(SIGMAにより製造)、注入した。各動物には、6回投与した。最初の4回は1週1回投与し、そして残りの2回は14日目毎に投与した。最初の投与の前及び2週間目毎に、血液採取を行った。
動物の血清中の抗体レベルを、間接ELISAを用いて、ポリソープ(Polysorp)プレート(Nunc登録商品名)で測定した。このプレート上で、下記の方法に従い、ガングリオシドを固定化した:
ガングリオシドNacGM3及びNGcGM3を、別々に、メタノール中に溶解し(4μg/ml)、50μl/ウェルの量で添加した。このプレートを、1時間半の間、37℃に保持し、メタノールを蒸発させた。その後、2%ウシ血清アルブミン(BSA)を含有するトリス−HCl0.05M(pH7.8)緩衝液100ml/ウェルを添加し、次いで室温で1時間、インキュベートした。次いで、この血清50μlを、同一緩衝液で稀釈し、室温で一夜にわたりインキュベートした。
各ウェルを、リン酸塩食塩水緩衝液200μlで4回、洗浄し、次いでビオチン結合抗マウス免疫グロブリン抗血清50μlを,37℃で1時間半かけて相当する稀釈度で添加した。
PBSにより再洗浄した後、相当する稀釈度のアルカリ性ホスファターゼストレプトアビジン50μlを添加した。最後に、最後の洗浄を行い、次いでp−ニトロフェニルホスフェート基質100μlを、ジエタノールアミン緩衝液(pH9.8)に溶解した(1mg/ml)。ELISAリーダーで405nmの吸光度を測定した。
図1は、試験の56日目における1/80稀釈された各動物血清の405nmのO.D.結果を示している。NGcGM3及びGM3に対する応答は、ビオチン化マウス抗IgG結合体及びジャクソン(Jackson)からのアルカリ性ホスファターゼストレプトアビジンを用いて、ELISAにより測定した。
このワクチン調合物により免疫化した動物の70%よりも多くが、NGcGM3に対して、405nmで0.5O.D.よりも大きい数値を有していた。免疫化した動物の全部が、NGcGM3に対するIgG応答を示し、またこれら2種の分子間の最低の差異を無視して、NacGM3に対する応答は見出されなかった。
図2は、最後の免疫化投与を受けた後の3ヶ月のNGcGM3ガングリオシドに対する抗体(IgGイソタイプ)の持続性の特異応答を示しており、またNAcGM3に対する応答は、示さなかったことを示している。
例2:NGcGM3に対するモノクローナル抗体の獲得
例1に記載の方法を使用して、Balb/Cマウスを免疫化することによって、抗体を誘発させた。
融合前の3日間、動物を、フロイント完全アジュバントを用いて、免疫原NGcGM3/VLDLにより、再免疫化した。その後、マウス脾臓を採取し、この組織をステンレス鋼製篩に通すことによって、または脾臓潅流によって、細胞上清を作製した。若干の修正を施して、
Figure 0004125383
及びMilsteinにより開示されたとおりにして(Nature,1975,No.256,495〜497)、細胞融合を行った。
未スクリーニングP3/X63 Ag8 6.5.3ネズミミエローマ細胞を、RPMI 1640媒質中にポリエチレングリコール(3000〜3600 Sigma)42%を含有する融合媒質0.5ml中で、ネズミ脾臓細胞と1:10の割合で融合させた。
これらの細胞を、HAT(ヒポキサンチン/アミノプテリン/チミジン)選別培地中で37℃において培養した。
細胞融合が行われた後の10〜15日間の間に、このハイブリドーマ細胞培養物の上清中の抗体の存在を検出する分析を、例1のELISA技術を用いて開始した。
標的ガングリオシドと反応する培養ハイブリドーマ細胞を選別し、次いでコンディショニング細胞(conditioning cells)の存在下に限界稀釈法により2回、クローン化した。
選別されたハイブリドーマにより産生された抗体の特異性を、糖脂質のバッテリー(battery)を用いる間接ELISA技術を使用して測定した。
NGcGM3ガングリオシドに対する特異性クローンの数は、5.5%であった。得られたクローンの一つを、14F7と命名した。
例3:14F7モノクローナル抗体のサブクラスの決定
本発明によるモノクローナル抗体の免疫グロブリンサブクラスを決定するために、NGcGM3で被覆したプレート上における間接ELISAを、例1に記載のとおりに使用した。ただし、ハイブリドーマまたは精製Mabの上清の稀釈液の代わりに、血清を使用した。
インキュベーション緩衝液で稀釈した、ラットで産生されたビオチン結合抗IgG1,IgG2a,IgG2bまたはIgG3ネズミMab(Pharmingen)を添加した。37℃で1時間インキュベーションした後、プレートを洗浄し、次いでインキュベーション緩衝液で稀釈した、アルカリ性ホスファターゼ結合ストレプトアビジンを添加した。各サブクラスの対照として、予め確認されているネズミMabを使用した。
最後に、この基質溶液を添加した。吸光度の読みは、前記のとおりに行った。図3は,14F7がIgG1サブクラスに属することを示している。
例4:高分離能薄層クロマトグラフィーで免疫染色を用いる14F7モノクローナル抗体の特異性試験
高分離能薄層クロマトグラフィーを使用し、糖脂質を分離した。使用溶剤系は、クロロホルム:メタノール:KCl0.25%及び2.5MNH3(5:4:1)(v:v)であった。オルシノール(Orcinol)による化学展開により可視化した(Svennerholm,L.,1964,J.Lipd.Res.,5,145)。他方、免疫染色には、Kawashima,Y.等の方法(J.Biochem.,114,186)を使用した。
薄層クロマトグラフィーをすでに行ったプレートを、N−ヘキサン中の0.1%の溶液中で75秒間浸漬することによって、プラスティックにより被覆した。これらのプレートを次いで、室温で30秒間乾燥させた。これらのプレートを一夜にわたり室温に維持しながら、各プレートの境界に、1%PIBM溶液を施した。
非特異性相互反応のブロッキングは、PBS(pH7.2〜7.4)中に溶解した1%ウシ血清アルブミン溶液を30分間適用することによって行った。直後に、これらのプレートを、ブロッキング溶液中で、0.01〜0.02mg/mlの濃度の14F7Mabとともにインキュベートした。
これらのプレートをPBSで洗浄し、次いでブロッキング緩衝液で稀釈したホースラディッシュ(horseradish)ペルオキシダーゼ結合ウサギ抗マウス免疫グロブリン抗血清とともにインキュベートした。
室温で撹拌しながら1時間インキュベートした後、これらのプレートを再洗浄し、次いで0.12%過酸化水素(H2O2)を含有するクエン酸塩−リン酸塩80mM(pH5)緩衝液(Riedel de Haen)中のオルトフェニレンジアミン(C6H8N2)(Sigma)0.4mg/mlからなる基質溶液を添加した。リン酸塩緩衝液により反復洗浄することによって、反応を停止させた。
反応は、NGcGM3ガングリオシドに対してのみ特異性を示し、GM1a,GM1b,GM2として評価された別種のN−グリコリル化ガングリオシド及びN−アセチル化ガングリオシドに対する反応は見出されなかった(図4及び5)。
例5:14F7モノクローナル抗体による腫瘍組織及び胎児組織の認識
組織切片を、10%緩衝ホルマリン溶液中で固定し、脱水させ、清浄にし、次いでパラフィン中に埋め込んだ。組織病理学的試験を、ヘマトキシリン−エオジン染色した組織切片において行った。
この組織病理学的試験に使用されるパラフィンブロックからの一連の切片を、前記ビオチンストレプトアビジンペルオキシダーゼ複合体法により免疫染色した(Hsu,S.M.及びRaine,L.,1981,J.Histchem.Cytochem.,29:1349〜1353)。
脱パラフィン化し、脱水した切片を、3%過酸化水素メタノール溶液により30分間処理し、内在ペルオキシダーゼ活性を排除した。これらの組織切片を、室温で1時間、精製14F7とともにインキュベートした。次いで、ビオチン化抗マウス抗体及びストレプトアビジンペルオキシダーゼ複合体(Dakopatts)とともに室温でインキュベートした。
これらのインキュベーションとインキュベーションと間に、切片をトリスーHCl食塩緩衝溶液で洗浄した。ペルオキシダーゼ反応を、トリス緩衝溶液5ml,30%H2O20.005ml及び3,3−ジアミノベンチジン3mgにより生じさせた。
スライドを水道水で洗浄し、メイヤーのヘマトキシリンにより染色し、バルサムにより配置し、次いで保護ガラスで覆った。酵素との反応は、褐色−赤色を生じさせた。
成熟正常組織断片は、事故及び(または)病気により死亡した個体から、死亡後の最初の1時間に採取した。病的組織の新鮮な生検試料は、手術後の最初の1時間に採取した。胎児組織切片は、12〜18週令の胎児から、誘発流産後の最初の1時間に採取した。これら生検試料の全部を、塩類溶液中で洗浄し、次いで直ちに液体窒素で凍結させ、−80℃で凍結保存した。
ライカ(Leica)低温保持装置内で−25℃において、凍結断片から5μmの一連の切片を得た。これらの切片を空気乾燥させ、直ちに使用するか、またはアルミニウムホイルに包んで−20℃で保存した。場合毎に、使用時点で、スライドを4%パラホルムアルデヒド中で20分間固定させた。
図6は、正常ヒト組織中の14F7Mabの免疫組織化学的試験を示している。組織の膜及び細胞質領域におけるMabの反応性は見出されなかった。
図7は、病的組織にかかわる同一試験を示している。被験乳房(33/33)及びメラノーマ(20/20)組織の全部が、陽性の結果を示した。他方、種々の病因の70の肺腫瘍及び33の中枢神経系の種々の腫瘍は陰性の結果を示した。
図8は、消化器官系及び胎児腎臓組織の14F7の認識を示している。
例6:流動細胞計数計を用いる被験細胞系における14F7MabによるガングリオシドNGcGM3の認識
被験細胞系は、J.Muthing等により開示されたNGcGM3及びGM3を発現するネズミミエローマP3X63(Muthing,J.等、1994,J.Biochem.,116:64〜73)及びGM3を発現するB16ミエローマであった。これらの細胞を、8%ウシ胎児血清とともに、RPMI培地で培養した。これらの細胞を、0.02%アジ化ナトリウム及び1%ウシ血清アルブミンを含有するリン酸塩食塩溶液(pH7.4)1ml中107細胞の濃度に調整した。各試験管に、この細胞懸濁液0.1mlを加え、次いでリン酸塩緩衝食塩溶液に溶解した14F7Mab溶液0.05mlを添加し、0.1mg/mlの最終濃度を得、次いで4℃で30分間、インキュベートした。これらの細胞を次いで、これらを溶解した溶液により洗浄した。
この細胞培養物を次いで、低速で5分間、遠心分離に付し、細胞を沈殿させた。次いで、抗マウス(IgG+IgM)ビオチン結合体(Jackson)を添加し、次いで4℃で30分間インキュベートした後に洗浄した。最後に、フルオレセインストレプトアビジン(FITC)(Jackson)0.002mgを添加し、次いで前と同一の条件下に、インキュベートした。次いでこの時点で、リン酸塩緩衝食塩溶液により最後の洗浄を行った。
最後の遠心分離の後、上清を除去し、細胞を最後の洗浄液0.6ml中に再懸濁した。
P3X63ミエローマ細胞の細胞の80%が、14F7モノクローナル抗体により陽性に染色された(図9)。
例7:14F7モノクローナル抗体の直接細胞毒性の試験
P3X63ネズミミエローマ細胞系を、例6に記載のとおりに、14F7Mabとともにインキュベートした。洗浄後、細胞にリン酸塩緩衝食塩溶液中プロピジウムヨウ素0.01mlを添加し、低速細胞計数計を用いて細胞生存率を測定した。
結果は、細胞の78%が死滅したことを示した(図10)。
例8:健康な及びP3X63ミエローマ腫瘍を有するBalb/cマウスにおける99mTc−標識した14F7モノクローナル抗体の生体分布試験
体重20〜22gの20匹の雌のBalb/Cマウス(10匹の健康なマウス及び10匹の腹腔内経路により接種されたP3X63ミエローマ腫瘍を有するマウス)に、99mTc−標識した14F7Mabを静脈注射により投与した。この標識濃度関係は、14F7Mab O.03mg/99mTc 60μCiであった。
種々の臓器における放射能定量の結果を、注射後の4時間及び24時間の時点で、各群5匹の動物で得た。動物を犠牲にし、次いで各臓器の重量を、ザルトリウス(Sartorius)スケールで測定した。実験開始後のほぼ24時間の時点で、WALLACガンマ計数計(モデルWIZARD1470)により、試験管全部の放射能を直ちに測定した。
この標識法は、Schwarz及びSteinstrasserによりすでに開示されており(1987)、この方法は1990年に、Muther及びEllisonにより修正されている。
14F7標識Mabは、健康なマウスでは、腎臓及び肝臓により排除された(図11)。
P3X63ミエローマ腫瘍を有するマウスにおける14F7Mabの結合性は、4時間の時点(組織1gあたり総注入放射能の12%)及び24時間の時点(組織1g当たり総注入放射能の35%)で証明された。Mabの排除は主として、腎臓によるものであった(図12)。
例9:P3X63腹水ミエローマを有するBalb/cマウスにおける14F7モノクローナル抗体の抗腫瘍効果
体重20〜22gの雌のBalb/Cマウスに、リン酸塩緩衝食塩溶液中の14F7モノクローナル抗体の6回の投与を、2日に一度、静脈経路により注射した(第一群には0.1mg及び第二群には0.2mg)。試験前の3日間、腹腔空洞を、不完全フロイントアジュバントにより刺激し、腫瘍が測定可能になる瞬間を援助した。10000細胞の量のネズミP3X63ミエローマを、14F7モノクローナル抗体による受動治療(passive therapy)(これは静脈経路により投与した)と同時に、試験の0日目に腹腔内経路により接種した。他方、比較用に用いた良好な予後(最高治療)の対照として第三群を用いた。この第三群は、シクロホスファミド(Shangai Hua Lian Pharmaceutical Corp.)20mg/体重kg用量を、1週1回の静脈経路により投与することによって治療した。試験対照として、リン酸塩緩衝食塩溶液(pH7.4)で静脈経路処置を用いた。
図13は、上記4群の生存率の結果を示している。14F7により処置された群(0.1及び0.2mg)及びシクロホスファミド20mg/体重kgにより処置された群の場合、数匹の動物で、測定可能な腫瘍は見出されなかった。
この生存率の結果は、14F7Mabにより処置された群を裏付けた。試験の30日目に、対照群の動物の中で、生存している動物は存在しなかったが、第一群(Mab 0.1mg)及びシクロホスファミドで処置された群の両方で、6匹の動物が依然として生存しており、また第二群(Mab 0.2mg)の7匹の動物が依然として生存していた。60日間の処置の時点で、第一群の2匹の動物及びシクロホスファミドで処置された群の2匹の動物は生き残っていた。一方、第二群からの5匹の動物は依然として生存していた。
例10:無胸腺マウスにおける固型P3X63ミエローマ腫瘍の増殖抑制
体重20〜22gの異種交配(out bread)NMRIからの雌の無胸腺マウスに、106のP3X63ネズミミエローマ腫瘍細胞系の細胞を、試験の0日目に皮下経路により接種した。動物は、1群5匹の2群に分けた。
第一群には、精製14F7Mab 0.15mg/用量(6回投与)の2日に1回の腹腔内経路による処置を開始した。別の群は対照として用い、同一経路及び同一数で、等量のリン酸塩緩衝食塩水を頻繁に投与した。
図14は、対照群に比較して、14F7Mabで処置したマウスにおける腫瘍増殖の抑制を示している。2群間に、有意の差異が見出された。
【図面の簡単な説明】
図1:NGcGM3/VLDL/完全フロイントアジュバントワクチン調合物により免疫化したマウスにおける、試験の56日目にNGcGM3に対して得られた血清抗体のレベルを示しており、またGM3に対しては得られないことを示している。
図2:NGcGM3/VLDL/完全フロイント0.2mgの4回の投与後の3ヶ月日のマウスの血清中のNGcGM3ガングリオシドに対する抗体応答のイソタイプのELISAによる測定。
図3:14F7モノクローナル抗体免疫グロブリンサブクラス(IgG)のELISAによる測定。
図4:14F7モノクローナル抗体の特異性試験中に使用されたN−グリコリル化ガングリオシド及びN−アセチル化ガングリオシドの薄層クロマトグラフィーを用いる免疫染色による認識。
図5:薄層クロマトグラフィーにおける免疫染色による14F7モノクローナル抗体によるNGcGM3ガングリオシドの認識。
図6:免疫組織化学的試験における14F7モノクローナル抗体による成人正常組織の無認識。
図7:数種のヒト悪性腫瘍及び良性腫瘍の14F7モノクローナル抗体による免疫組織化学的認識。
図8:正常ヒト胎児組織の14F7モノクローナル抗体による免疫組織化学的認識。
図9:流動細胞計数計を用いる、NGcGM3ガングリオシド発現P3X63ミエローマ細胞の14F7モノクローナル抗体による認識。
図10:流動細胞計数計を用いるプロピジウムヨウ素法によるP3X63ミエローマ細胞系を使用する14F7Mabの補体独立性細胞毒性作用。
図11:99mTc−標識した14F7モノクローナル抗体の生体分布。正常Balb/cマウスの被験臓器の重量グラムに対するガンマ線パーセントの結果。
図12:99mTc−標識した14F7モノクローナル抗体の生体分布。P3X63ミエローマ腫瘍を有するBalb/cマウスの被験臓器の重量グラムに対するガンマ線パーセントの結果。
図13:シクロホスファミド20mg/体重kgで処置された対照群及びPBSで処置された対照群と比較した、14F7モノクローナル抗体0.1mg及び0.2mgにより処置された、P3X63ネズミ腹水ミエローマ腫瘍を接種したBalb/cマウスの群における、14F7モノクローナル抗体の受動治療の抗腫瘍効果。
図14:異種交配NMRIの無胸腺マウスにおけるネズミP3X63固型ミエローマ腫瘍の“インビボ”腫瘍増殖の抑制。

Claims (3)

  1. ガングリオシド及び糖蛋白質中のN−グリコリル化−ガラクトース−グルコース シアル酸オリゴ糖配列を特異的に認識し、IgG1サブクラスに属し、そして上記配列を含有する腫瘍細胞の細胞溶解性の活性を生じる、NGcGM3ガングリオシドに対して発現されたモノクローナル抗体であって、
    14F7と命名され、同一名称のハイブリドーマから得られ、そしてヨーロッパセル カルチャー コレクションECACC、英国に1998年10月19日付けで、暫定受理番号98101901として寄託されている、モノクローナル抗体
  2. 上記N−グリコリル化−ガラクトース−グルコース シアル酸オリゴ糖配列を含有する腫瘍細胞の細胞溶解性の活性が、直接的あるいは補体の媒介による、請求項1に記載のモノクローナル抗体。
  3. ヨーロッパ セル カルチャー コレクションECACC、英国に1998年10月19日付けで、暫定受理番号98101901として寄託されている、請求項1または2に記載のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ。
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