JPH10500365A - 長繊維で強化された熱可塑性材料から形成された楕円形の射出成形品、特に、ネジ及びネジ棒を製造するためのプロセス - Google Patents

長繊維で強化された熱可塑性材料から形成された楕円形の射出成形品、特に、ネジ及びネジ棒を製造するためのプロセス

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JPH10500365A JP7527997A JP52799795A JPH10500365A JP H10500365 A JPH10500365 A JP H10500365A JP 7527997 A JP7527997 A JP 7527997A JP 52799795 A JP52799795 A JP 52799795A JP H10500365 A JPH10500365 A JP H10500365A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、長繊維強化熱可塑性材料の融解物を、射出成形機から、ゲートを介して、少なくとも1つのゲート及びオーバーフローを有する少なくとも1つのキャビィティの中に注入して、該キャビィティを充填することにより、楕円形の射出成形品、特に、ネジ及びネジ棒を製造するための方法であって、実際の充填作業を除いて、上記繊維の軸方向の配列が剪断流れの結果として支配的になるまで、前記融解物を単方向の流れで、前記オーバーフローを介して、融解物アキュミュレータの中に圧送する工程を備えることを特徴とする方法に関する。本発明はまた、楕円形の射出成形品自体にも関係する。

Description

【発明の詳細な説明】 長繊維で強化された熱可塑性材料から形成された楕円形の射出成形品、 特に、ネジ及びネジ棒を製造するためのプロセス 本発明は、長繊維で強化された熱可塑性材料から形成された楕円形の射出成形 品、特に、ネジ及びネジ棒を製造するためのプロセスに関する。 今日まで、射出成形品を射出成形する時には、一般的に、可塑化された(軟化 された)繊維強化熱可塑性材料が、ゲートを介して、閉じた射出成形型のキャビ ィティの中に注入され、射出成形品が冷えた時に生ずる、一般的には重要ではな い収縮が、別の軟化された材料を供給することにより、補償されるすなわち補わ れる。このプロセスの主要な関心事は、寸法的に正確な完全な射出成形品を製造 するために、射出作業の順序を制御することである。 しかしながら、そのような方法は、例えば、軟化された繊維強化熱可塑性材料 の流れをキャビィティの中に導入することにより、射出成形品に最適な機械的強 度又は荷重支持能力を与えるための、繊維の所定の配向を得ることができない。 ポリイミドPA66(例えば、Celstran PA 66−GF 50: 登録商標)を母材として、上記プロセスによって製造された、例えば、M16× 80の寸法を有する長繊維強化型の六角ネジは、空隙及び横割れを有している。 無向(向きのない)の平均直径は、10mmの領域にある。すなわち、有向(向 きのある)の領域は、約55%である。また、上述のネジは、以下の強度値を有 している。 − 破断力 FB 11.0 kN − 引張強度(最大抗張力)δB 87.0 N/mm2 − 破断伸び εB 3.2 % DE−A−38 39 835は、熱可塑性材料から形成されたネジ棒及びボ ルト、並びに、そのようなネジ棒及びボルトを製造するためのプロセスを開示し ている。この場合には、熱可塑性材料は、ロービング(粗紡糸)の形態の繊維に よって強化されており、そのような繊維は、要素の全長にわたって埋め込まれて いる。しかしながら、上記タイプの繊維強化材は、パルトルージョン(pult rusion)押出成形法によって製造できるだけであって、射出成形法によっ ては製造することができないという欠点を有している。 DE−A−40 16 427は、繊維強化熱可塑性材料から形成されるネジ 又はネジ棒を開示しており、そのようなネジ又はネジ棒においては、機械的な性 質を最適にするために、長繊維(5−10mm)が、内側領域に配列されており 、また、短繊維(0.1−0.15mm)が、外側領域に配列されている。その ようなプロセスすなわち方法の欠点は、その後別のプロセス工程において、ネジ を冷間圧延して、そのようなブランクすなわち素材の短繊維強化された外側層に しなければならないことである。そのようなプロセスにおいては、これも別個の プロセス工程で行う必要がある、ネジの頭部の工程作業も問題である。 従って、本発明の目的は、長繊維で強化された熱可塑性材料すなわち長繊維強 化熱可塑性材料から形成される射出成形品を射出成形するための簡単なプロセス すなわち方法を提供することであり、この方法においては、繊維は、射出成形品 の中で、軸方向において高度に配列されており、ネジ及びネジの頭部は共に、単 一の作業において同時に成形することができる。 本発明によれば、上述の目的は、射出成形機から、ゲートを介して、少なくと も1つのゲート及びオーバーフローを有する少なくとも1つのキャビィティの中 に注入されて、該キャビィティを充填する、長繊維強化熱可塑性材料の溶融物に よって達成され、該溶融物は、実際の充填作業を除いて、連続流であるのが好ま しい単方向の流れとして、剪断流れの結果として繊維の支配的な軸方向の配列が 形成されるまで、上記オーバーフローを通って融解物アキュミュレータの中に圧 送される。 出発材料は、例えば、EP−A−0,579,047に開示されている如き、 パルトルージョン法(pultrusion process)によってその中 に繊維が埋め込まれている、粒状の熱可塑性材料であるのが好ましい。繊維材料 として、ガラス繊維を用いのが好ましい。そのような製造方法のために、繊維材 料は、上記粒状体の全長(5乃至12mmであるのが好ましい)にわたって、軸 方向において平行に配列される。繊維の含有率は、20重量%から60重量%の 範囲であるのが好ましい。代表的な繊維の太さは、少なくとも8μmであるのが 好ましい。 短繊維の強化材を含む熱可塑性材料から形成された市販のネジに比較すると、 より大きな引張強度、並びに、長期間の負荷の下でのクリープ挙動の改善が共に 達成され、長繊維は、射出成形においてさえも、支配的には軸方向に整合された 状態で、含まれている。熱硬化性のマトリックス(母材)を含む強化ネジに比較 すると、衝撃強度が高いという利点、並びに、短繊維強化された粒状体を形成す るための再処理可能性という利点がある。 通常の射出成形機を用いて、層流が形成されるように、モールドすなわち成形 型のキャビィティを一方の側から充填する。壁部の領域においては、繊維は、そ のような壁部領域に生じてそこに留まっている剪断流れによって、実質的に軸方 向に整合される。このように配向された繊維は、ネジの長手方向における機械的 な性質の改善をもたらす。これとは対照的に、中央の領域においては、通常の射 出成形を行うと、繊維は、流れの前面に対応する放物線の形態で、支配的には長 手方向の軸線を横断する方向に配向され、従って、ネジの長手方向における機械 的な性質の改善には殆ど貢献しない。内側の領域においても軸方向の整合を得る ために、融解物は、実際の充填作業を除いて、第2のゲート又はオーバーフロー を介して融解物アキュミュレータの中に圧送され、これにより、剪断流れの結果 として、融解物の別の部分が、既に固化した外側層の上で、軸方向に整合された 繊維と共に固化する。 特定の実施例においては、上述の融解物アキュミュレータを加圧して加熱する ことができる。そのような加圧及び加熱は、充填作業又はオーバーフロー作業が 終わった後に、すなわち、モールドにおける最終的な冷却段階の間に、融解物が 、アキュミュレータから、温度制御された戻しラインを介して、射出成形機のス クリューの前方の空間の中に戻るように圧送されることを可能とする。この場合 には、上記スクリューは、p=0バールに設定されている背圧に逆らって、ある いは、減圧によって、後退することができる。 射出成形機及びモールドの両方の中では、種々の破壊力学により、繊維が破壊 されてある程度短くなる。そのような繊維の破壊の程度を低いレベルに維持する ために、可塑化作業すなわち軟化作業の間には、最小限の背圧を用いるべきであ り、また、遮断ノズルは用いるべきではない。融解物アキュミュレータの中にオ ーバーフローする際に、また、アキュミュレータからスクリューの前方の空間の 中に戻る際にも、繊維は短くなる。 オーバーフローした融解物がスクリューの前方の上記空間に戻った後に、上記 スクリューは、通常の態様で摩擦ポンプとして作用して、追加の材料を当該スク リューの前方の上記空間の中に搬送する。次に、射出すなわち注入を行うと、短 繊維を含む循環されている材料は、最初に、上記キャビィティの中に入って、外 側層の上で固化する。短繊維は、上述のネジを形成するために良く適しており、 また、そのようなネジがその後使用される際にその中に生ずる横応力を伝達する のに良く適している。 上述の過充填作業の間に、また、その後の適宜な時間にわたって、成形物の中 に空隙が形成されないように、融解物アキュミュレータのピストンに油圧シリン ダが作用する。必要であれば、上記ゲート領域を温度制御することができる。充 填作業の間の充填速度は、減少する流れの断面積に応じて減少させることができ る。 層を形成する作業を同様に行うことのできる、DE−C−38 10 954 に記載されているプロセスに比較すると、本発明のプロセスは、以下に述べる2 つの利点を有している。 1. 上記単方向の充填流れは、まだ液体の状態のコアの中の繊維の放物線状 の配向すなわち向きの変化を生じさせることがなく、従って、繊維の追加の曲げ 破壊応力を生ずることがない。 2. 上述の層は、連続的に、すなわち、「環状のリング」を用いずに、形成 することができる。均一な流れによって、ゲート及び/又はスプルーは、上記D E−C−38 10 954のプロセスの不連続的なすなわち断続的な逆方向の 流れ(文献には、逆流プロセスとしても記載されている)におけるようには、急 速に固化しない。 更に、本発明のプロセスを用いると、二成分型の射出成形機によって、短繊維 樹脂で供給された熱可塑性材料の融解物を、ゲートを介して、最初にキャビィテ ィに供給し、そのような融解物を、ネジ及びネジの頭部領域の中で、成分Aとし て位置決めし、次に、第2の射出成形機を用いて、成分Bとしての長繊維強化熱 可塑性材料の融解物を、同じゲートを介して、上記キャビィティに充満又は過充 填することが可能である。 また、マルチキャビティ型のモールド(複数のキャビィティを有するモールド )の中で、複数の射出成形品を連続的に又は並行して射出成形することもできる 。 別の実施例においては、融解物アキュミュレータの代わりに、第2の射出成形 機を用いることができる。そのようにすると、各サイクルの後に、回転式のモー ルドの助けにより、同じキャビィティを充填し、同じ側(例えば、ネジの側)か ら流れをそこに通過させることができる。しかしながら、複数のキャビィティを 、回転式のモールドの代わりのタンデム型又はマルチデイライト型のモールドと 共に使用することもできる。この場合には、各射出成形サイクルの後に、2つの 射出成形機及び/又はモールドを横方向に移動させる必要がある。本発明は、ま た、上述の本発明のプロセスによって得ることのできる、楕円形の射出成形品、 特に、ネジ及びネジ棒に関する。 そのような種類のネジ(例えば、Celstran PA 66−GF 40 (登録商標)の如きポリアミドPA66を母材とする、例えば、M15×80の 寸法を有する長繊維強化された六角ネジ))は、一般的に、空隙を全くもたない 。無向平均直径は、3.0mmよりも小さいのが好ましい。すなわち、有向領域 は、少なくとも96%である。本発明により製造されるネジは、以下の強度値を 有するのが好ましい。 − 破断力 FB > 20.0 kN − 引張強度(最大抗張力)δB > 140 N/mm2 − 破断伸び εB > 4.7 % 更に別の実施例によれば、楕円形の射出成形品は、中空になるように、射出成 形することができる。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年4月11日 【補正内容】 請求項1の補正 1. 長繊維強化熱可塑性材料の融解物を、射出成形機から、ゲートを介して 、少なくとも1つのゲート及びオーバーフローを有する少なくとも1つのキャビ ィティの中に注入して、該キャビィティを充填することにより、楕円形の射出成 形品、特に、ネジ及びネジ棒を製造するための方法であって、実際の充填作業を 除いて、前記融解物を単方向の流れで、前記オーバーフローを介して、融解物ア キュミュレータの中に圧送する工程を備え、前記融解物が前記キャビィティの中 で固化することを特徴とする方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 長繊維強化熱可塑性材料の融解物を、射出成形機から、ゲートを介して 、少なくとも1つのゲート及びオーバーフローを有する少なくとも1つのキャビ ィティの中に注入して、該キャビィティを充填することにより、楕円形の射出成 形品、特に、ネジ及びネジ棒を製造するための方法であって、実際の充填作業を 除いて、前記繊維の軸方向の配列が剪断流れの結果として支配的になるまで、前 記融解物を単方向の流れで、前記オーバーフローを介して、融解物アキュミュレ ータの中に圧送する工程を備えることを特徴とする方法。 2. 請求項1の方法において、前記融解物は、単方向の流れとして、前記キ ャビィティの中に連続的に搬送されることを特徴とする方法。 3. 請求項1又は2の方法において、前記融解物アキュミュレータは、加圧 及び加熱することができることを特徴とする方法。 4. 請求項3の方法において、前記融解物は、前記融解物アキュミュレータ から、前記射出成形機のスクリューの前方の空間の中に戻され、別の射出成形サ イクルにおいて、新しく準備された融解物と共に処理されることを特徴とする方 法。 5. 請求項1乃至3のいずれかの方法において、二成分型の射出成形機によ って、短繊維樹脂で強化された熱可塑性材料の融解物が、前記ゲートを介して、 前記キャビィティの中に最初に充填され、該短繊維樹脂で強化された熱可塑性材 料の融解物は、前記ネジ及び頭部の領域に成分Aとして位置し、次に、第2の射 出成形機を用いて、成分Bとしての長繊維強化熱可塑性材料の融解物が、同じゲ ートを介して、前記キャビィティに充満又は過充填されることを特徴とする方法 。 6. 請求項1乃至3のいずれかの方法において、前記融解物アキュミュレー タの代わりに、第2の射出成形機が用いられることを特徴とする方法。 7. 請求項1乃至6のいずれかの方法において、複数の射出成形品が、マル チキャビティモールドの中で、連続的に又は並行して射出成形されることを特徴 とする方法。 8. 請求項1乃至7のいずれかの方法によって製造することのできる、特に ネジ又はネジ棒のような、楕円形の射出成形品。 9. 請求項8の楕円形の射出成形品において、当該成形品が、中空となるよ うに射出成形されることを特徴とする楕円形の射出成形品。
JP7527997A 1994-04-30 1995-04-28 長繊維で強化された熱可塑性材料から形成された楕円形の射出成形品、特に、ネジ及びネジ棒を製造するためのプロセス Pending JPH10500365A (ja)

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