JPH1048586A - 表示素子用基板およびその製造方法並びにその製造装置 - Google Patents

表示素子用基板およびその製造方法並びにその製造装置

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JPH1048586A
JPH1048586A JP8205045A JP20504596A JPH1048586A JP H1048586 A JPH1048586 A JP H1048586A JP 8205045 A JP8205045 A JP 8205045A JP 20504596 A JP20504596 A JP 20504596A JP H1048586 A JPH1048586 A JP H1048586A
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JP
Japan
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film
substrate
insulating film
display element
transparent conductive
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Application number
JP8205045A
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English (en)
Inventor
Shinichi Terashita
慎一 寺下
Shinji Yamagishi
慎治 山岸
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Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 膜同士の密着性に優れる信頼性の高い表示素
子用基板を提供する。 【解決手段】 絶縁性基板11上に、ゲート電極12、
無機絶縁膜からなるゲート絶縁膜13、半導体層14、
チャネル保護層15、ソース電極16aおよびドレイン
電極16bとなるn+ Si層を順に積層することでTF
T4を形成する。次いで、上記ソース電極16aおよび
ドレイン電極16bの端部に、透明導電膜17・17’
および金属層18・18’を形成する。その後、上記各
膜が積層された絶縁性基板11を真空紫外線により洗浄
処理した後、さらに層間絶縁膜19、画素電極1を順に
積層することにより、真空紫外線処理された膜と、該真
空紫外線処理された膜に隣接する膜との密着性に優れる
表示素子用基板を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば大型表示装
置、カーナビゲーション、ラップトップ型パソコン等の
OA(オフィスオートメーション)機器やAV(オーデ
ィオビジュアル)機器等に用いられる表示素子用基板お
よびその製造方法並びに製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器やAV機器として用いら
れる例えば大型表示装置、カーナビゲーション、ラップ
トップ型パソコン等は、軽量化、薄型化、低消費電力化
が要求されている。そこで、軽量かつ薄型で、消費電力
が小さい液晶表示素子等の表示素子は、きたるマルチメ
ディア社会でのキーデバイスとして、各種OA、AV機
器分野等で応用開発が進められている。
【0003】上記液晶表示素子としては、従来、スイッ
チング素子として薄膜トランジスタ(TFT:Thin Fil
m Transistor)を備えたものが知られている。このよう
な構成を有する液晶表示素子には、電極基板近傍でネマ
ティック液晶分子が約90℃ねじれているTN(Twiste
d Nematic)表示モードや、上記ネマティック液晶分子が
180℃以上ねじれているSTN(Super Twisted Nema
tic)表示モードが多用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような液晶表示素
子において、開口率は、光の透過率、消費電力、視野角
特性等の液晶表示素子としての表示性能に大きく関係す
る。
【0005】そこで、開口率を向上させるために、例え
ば、絶縁性基板上に、ゲート信号線とソース信号線と
が互いに交差するように設けられ、ゲート信号線とソー
ス信号線との交差部近傍にスイッチング素子が設けら
れ、このスイッチング素子のゲート電極にゲート信号線
が接続される一方、ソース電極に上記ソース信号線が接
続され、上記スイッチング素子、ゲート信号線およびソ
ース信号線の上部に、可視光領域において高透過率の感
光性有機薄膜からなる層間絶縁膜、透明導電膜からなる
画素電極が順に積層され、この画素電極に上記スイッチ
ング素子のドレイン電極が接続されているアクティブマ
トリクス基板や、 絶縁性基板上に、ゲート信号線とソース信号線とが互
いに交差するように設けられ、ゲート信号線とソース信
号線との交差部近傍にスイッチング素子が設けられ、こ
のスイッチング素子のゲート電極にゲート信号線が接続
される一方、ソース電極に上記ソース信号線が接続さ
れ、ドレイン電極に、透明導電膜からなる接続電極を介
して画素電極が設けられ、上記スイッチング素子、ゲー
ト信号線、ソース信号線、および接続電極の上部に、可
視光領域において高透過率の感光性有機薄膜からなる層
間絶縁膜が設けられ、該層間絶縁膜上に、上記画素電極
が、少なくともゲート信号線およびソース信号線のうち
少なくとも何れか一方と、少なくとも一部が重なるよう
に設けられたアクティブマトリクス基板を有する透過型
液晶表示素子が考えられる。
【0006】以下に、例えば、上記の構成を有するア
クティブマトリクス基板および該アクティブマトリクス
基板を用いた液晶表示素子の概略構成について、本発明
で使用する図1および図2を参照して以下に説明する。
図1は、上記構成を有するアクティブマトリクス基板の
1画素部分の構成を示す平面図であり、図2は図1に示
すアクティブマトリクス基板のA−A線矢視断面図であ
る。
【0007】上記液晶表示素子において、アクティブマ
トリクス基板には、図1に示すように、複数の画素電極
1がマトリクス状に設けられている。そして、これらの
画素電極1の周囲には、走査配線としてのゲート信号線
2と、信号配線としてのソース信号線3とが、画素電極
1の外周部分において互いに直交(オーバーラップ)す
るように設けられている。また、ゲート信号線2とソー
ス信号線3との交差部分には、画素電極1に接続される
スイッチング素子としてのTFT4が設けられている。
さらに、TFT4のドレイン電極は、接続電極5および
コンタクトホール6を介して画素電極1と接続されると
共に、接続電極5を介して画素の付加容量の一方の電極
5aと接続されている。一方、付加容量の他方の電極7
は、対向基板に設けられる対向電極(図示せず)に接続
されている。
【0008】上記アクティブマトリクス基板は、図2に
示すように、ガラス等からなる透明な絶縁性基板11上
に、ゲート電極12、無機絶縁膜からなるゲート絶縁膜
13、半導体層14、チャネル保護層15、ソース電極
16aおよびドレイン電極16bとなるn+ Si層、第
1の透明導電膜である透明導電膜17・17’、金属層
18・18’、有機絶縁膜からなる層間絶縁膜19、お
よび画素電極1となる第2の透明導電膜が、順次形成さ
れた構成である。そして、上記画素電極1は、図1およ
び図2に示すように、層間絶縁膜19を貫くコンタクト
ホール6を介して、接続電極5である透明導電膜17’
によりTFT4のドレイン電極16bに接続されてい
る。
【0009】そして、上記画素電極1上には、図示しな
い配向膜が形成され、図示しない対向基板と上記アクテ
ィブマトリクス基板とを貼り合わせ、その間隙に液晶
(図示せず)を導入することにより、透過型液晶表示素
子が形成される。
【0010】このように、上記の構成では、層間絶縁膜
19が、ゲート信号線2およびソース信号線3と画素電
極1との間に形成されているため、上記ゲート信号線2
およびソース信号線3に対して画素電極1をオーバーラ
ップさせることが可能となる。従って、上記の構成によ
れば、開口率の高い透過型液晶表示素子を得ることがで
きる。
【0011】上記の説明からも判るように、上記、
の構成を有する液晶表示素子における画素部でのアクテ
ィブマトリクス基板の断面構造は、絶縁性基板/第1の
透明導電膜または無機絶縁膜/有機絶縁膜/第2の透明
導電膜/配向膜であり、シール部付近の断面構造は絶縁
性基板/第1の透明導電膜または無機絶縁膜/有機絶縁
膜/シール部材となっている。
【0012】しかしながら、上記透明導電膜および無機
絶縁膜に対する有機絶縁膜の密着性はあまり良くない。
このため、上記アクティブマトリクス基板あるいはこの
アクティブマトリクス基板を用いた液晶表示素子は、接
着強度が5kg/cm2 〜8kg/cm2 程度と低く、
また、例えば、プレッシャークッカーテスト(PCT)
で18時間保存後、シール部あるいは画素部において透
明導電膜または無機絶縁膜と有機絶縁膜との間で膜剥が
れが生じる。尚、上記PCTとは、温度121℃、圧力
2atm、湿度99%における保存試験のことである。
【0013】また、上記有機絶縁膜と、透明導電膜を構
成するITO(Indium Tin Oxide)や、金属層を構成す
るTa、A1等の金属との密着性にも問題がある。この
ため、例えば、コンタクトホール開口後の洗浄工程にお
いて、コンタクトホールの開口部から、有機絶縁膜と、
透明導電膜や金属層との間の界面に洗浄液が浸入し、有
機絶縁膜である層間絶縁膜が剥がれるという問題を引き
起こす。
【0014】さらに、上記有機絶縁膜上に積層した透明
導電膜をパターニングして画素電極を形成する際にも、
レジスト剥離液(例えばDMSO等)によって有機絶縁
膜を構成する樹脂が膨潤し、やはり膜剥がれが生じる。
【0015】このような膜剥がれは、これら液晶表示素
子等の表示素子の寿命を速めると共に、信頼性の低下に
つながる。このため、これら表示素子に用いられる基板
を構成する膜同士の密着性に優れる基板が嘱望されてい
る。
【0016】ところで、上記表示素子に用いられる基板
を構成する膜同士、例えば、無機絶縁膜や透明導電膜と
有機絶縁膜との密着性を向上させる方法としては、例え
ば、透明導電膜や無機絶縁膜の表面を洗浄する方法が考
えられる。従来、上記の洗浄方法としては、主に185
nmおよび254nmの光を放射する低圧水銀ランプを
用いた洗浄方法が知られている。
【0017】上記低圧水銀ランプによる洗浄機構は以下
の通りである。 O2 +hν(185nmの紫外線)→ O3 …(I) O3 +hν(254nmの紫外線)→ O2 +O(1D) …(II) Ck m n +hν(185nmの紫外線) → kC1 +m H1 + nO1 …(III) kC1 + mH1 + nO1 +O(1D) →a CO+ bCO2 + cH2 O …(IV) まず、一般式(I)に示すように、185nmの紫外線
が空気中の酸素に吸収されてオゾンが発生する。次い
で、一般式(II)に示すように、このオゾンに254n
mの紫外線が吸収されて励起酸素原子が生成する。そし
て、一般式(III)に示すように、基板等に付着した有機
物が光子エネルギーの強い185nmの短波長紫外線に
より分解され、さらに、この分解物と酸化力の強い励起
酸素原子とが反応して二酸化炭素や水等の揮発性物質に
変化する。
【0018】しかしながら、上記低圧水銀ランプによる
洗浄は、上記透明導電膜や無機絶縁膜と有機絶縁膜との
密着性を充分に向上させ得るものではなく、上記透明導
電膜や無機絶縁膜を低圧水銀ランプの光照射後に純水で
洗浄した場合の上記密着性はほとんど向上しない。
【0019】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的は、表示素子用基板を構成する膜同士
の密着性に優れ、信頼性の高い表示素子を得ることがで
きる表示素子用基板およびその製造方法並びにその製造
装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
表示素子用基板は、上記の課題を解決するために、真空
紫外線で処理された処理表面を有する第1の膜(例えば
透明導電膜であるITO膜および/または無機絶縁膜)
上に第2の膜(例えば有機絶縁膜)が積層されているこ
とを特徴としている。
【0021】本発明の請求項2記載の表示素子用基板
は、上記の課題を解決するために、オゾン雰囲気下で紫
外線処理された処理表面を有する第1の膜上に第2の膜
が積層されていることを特徴としている。
【0022】本発明の請求項3記載の表示素子用基板
は、上記の課題を解決するために、請求項1または2記
載の表示素子用基板において、上記処理表面がさらに純
水または有機溶剤で洗浄されていることを特徴としてい
る。
【0023】本発明の請求項4記載の表示素子用基板
は、上記の課題を解決するために、請求項1〜3の何れ
か1項に記載の表示素子用基板において、上記第1の膜
および第2の膜のうち少なくとも一方の膜がシラン化合
物で処理されていることを特徴としている。
【0024】本発明の請求項5記載の表示素子用基板の
製造方法は、上記の課題を解決するために、第1の膜の
表面を真空紫外線で処理した後、上記第1の膜上に第2
の膜を積層することを特徴としている。
【0025】本発明の請求項6記載の表示素子用基板の
製造方法は、上記の課題を解決するために、第1の膜の
表面をオゾン雰囲気下で紫外線処理した後、上記第1の
膜上に第2の膜を積層することを特徴としている。
【0026】本発明の請求項7記載の表示素子用基板の
製造装置は、上記の課題を解決するために、表示素子用
基板に真空紫外線を照射する真空紫外線照射部(例えば
真空紫外線発生部としてのエキシマーランプ)を有する
基板洗浄手段(真空紫外線処理装置)が設けられている
ことを特徴としている。
【0027】本発明の請求項8記載の表示素子用基板の
製造装置は、上記の課題を解決するために、表示素子用
基板に紫外線を照射する紫外線照射部(例えば紫外線発
生部としての低圧水銀ランプ)と、上記紫外線照射部に
よる紫外線照射域をオゾン雰囲気にするためのオゾン発
生部(例えばオゾン発生装置)とを有する基板洗浄手段
(例えば紫外線処理装置)が設けられていることを特徴
としている。
【0028】以上のように、上記第1の膜の表面を真空
紫外線処理あるいはオゾン雰囲気下で紫外線処理するこ
とにより、膜同士の密着性に優れる表示素子用基板を提
供することができる。また、上記真空紫外線処理あるい
はオゾン雰囲気下で紫外線処理された第1の膜をさらに
純水および/または有機溶剤で洗浄したり、上記第1の
膜および第2の膜から選ばれる少なくとも一方の膜をシ
ラン化合物で処理することで、より一層膜同士の密着性
を向上させることができる。従って、上記表示素子用基
板を用いれば、信頼性の高い表示素子を得ることができ
る。
【0029】上記表示素子用基板は、該表示素子用基板
を構成する膜同士の密着性に格段に優れ、例えば、上記
表示素子用基板あるいは上記表示素子用基板を用いた表
示素子を、温度121℃、圧力2atm、湿度99%の
条件下で24時間保存した場合でも、画素部、あるい
は、表示素子を形成する場合のシール部において、膜剥
がれが生じない。つまり、例えば、上記第1の膜とし
て、有機絶縁膜と隣接する膜、例えば、無機絶縁膜(透
明導電膜からなる接続電極を有する場合には、無機絶縁
膜および透明導電膜)の表面を真空紫外線処理あるいは
オゾン雰囲気下で紫外線処理することで、有機絶縁膜の
膜剥がれを防止することができる。また、上記の方法に
よれば、その製造工程で、上記表示素子用基板を有機溶
媒に浸漬した場合にも、有機絶縁膜が膨潤して剥がれる
ことがない。
【0030】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕本発明の実施の一形態について図1な
いし図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0031】最初に、本実施の形態における表示素子用
基板としてのアクティブマトリクス基板、および、該ア
クティブマトリクス基板を用いた表示素子としての液晶
表示素子の概略構成について、製造方法と共に、図1お
よび図2を参照しながら説明する。
【0032】上記アクティブマトリクス基板には、図1
に示すように、複数の画素電極1がマトリクス状に設け
られている。そして、これらの画素電極1の周囲には、
走査配線としてのゲート信号線2と、信号配線としての
ソース信号線3とが、画素電極1の外周部分において互
いに直交(オーバーラップ)するように設けられてい
る。また、ゲート信号線2とソース信号線3の交差部分
には、画素電極1に接続されるスイッチング素子として
の薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)
4が設けられている。このTFT4のゲート電極にはゲ
ート信号線2が接続され、ゲート信号線2からゲート電
極に走査信号が入力される。また、TFT4のソース電
極にはソース信号線3が接続され、ソース信号線3から
ソース電極にデータ信号が入力される。さらに、TFT
4のドレイン電極は、接続電極5およびコンタクトホー
ル6を介して画素電極1と接続されると共に、接続電極
5を介して画素の付加容量の一方の電極5aと接続され
ている。一方、付加容量の他方の電極7は、対向基板に
設けられる対向電極(図示せず)に接続されている。
【0033】上記アクティブマトリクス基板を形成する
際には、まず、透明な絶縁性基板11上に、図1に示す
ように、互いに平行に配置されるゲート信号線2と、付
加容量の電極7とを形成する。また、上記ゲート信号線
2と同時に、TFT4のゲート電極が形成される。
【0034】上記TFT4は、図2に示すように、ガラ
ス等からなる透明な絶縁性基板11上に、ゲート電極1
2、無機絶縁膜からなるゲート絶縁膜13、半導体層1
4、チャネル保護層15、ソース電極16aおよびドレ
イン電極16bとなるn+ Si層を、周知の方法により
順次積層することにより構成されている。
【0035】上記構成において、ゲート電極12は、図
1に示すゲート信号線2に接続されており、ゲート絶縁
膜13は、上記ゲート電極12を覆うように絶縁性基板
11上に設けられている。また、ゲート絶縁膜13上に
は、上記半導体層14が、ゲート絶縁膜13を介してゲ
ート電極12に重なるように設けられ、半導体層14中
央部上にはチャネル保護層15が設けられている。そし
て、上記n+ Si層は、上記ゲート絶縁膜13上に、チ
ャネル保護層15の両端部及び半導体層14を包み込む
ように、チャネル保護層15上で分断された状態で設け
られている。
【0036】上記TFT4のチャネル保護層15上で分
断された一方のn+ Si層であるドレイン電極16bの
端部上には、第1の透明導電膜である透明導電膜17’
と、金属層18’とが設けられ、透明導電膜17’は延
長されて、ドレイン電極16bと画素電極1とを接続す
ると共に付加容量の一方の電極5aに接続される接続電
極5となっている。また、チャネル保護層15上で分断
されたもう一方のn+Si層であるソース電極16aの
端部上には、ソース信号線3となる透明導電膜17と金
属層18とが設けられている。
【0037】本実施の形態では、上記したように、ソー
ス信号線3を、透明導電膜17と、金属層18とによる
二層構造とした。上記構造は、金属層18の一部に欠陥
があったとしても透明導電膜17によって電気的接続が
保たれるので、ソース信号線3の断線を防止できるとい
う点で効果的である。
【0038】また、上記TFT4、ゲート信号線2、ソ
ース信号線3、および接続電極5の上部には、有機絶縁
膜からなる層間絶縁膜19が形成されている。そして、
この層間絶縁膜19を貫くように、上記接続電極5上
に、コンタクトホール6が形成される。上記アクティブ
マトリクス基板において、コンタクトホール6を形成す
る際には、まず、上記層間絶縁膜19の材料として例え
ば感光性のアクリル樹脂を、上記TFT4、ゲート信号
線2、ソース信号線3、接続電極5上に、例えばスピン
塗布法により3μmの膜厚で形成する。次に、上記アク
リル樹脂を所望のパターンに従って露光し、アルカリ性
の溶液によって現像処理する。これにより、層間絶縁膜
19における露光された部分のみがアルカリ性の溶液に
よってエッチングされ、層間絶縁膜19を貫通するコン
タクトホール6が形成される。続いて、この層間絶縁膜
19上に、透明導電膜をスパッタ法により成膜してパタ
ーニングすることにより、画素電極1が形成される。
【0039】上記画素電極1は、図1および図2に示す
ように、層間絶縁膜19を貫くコンタクトホール6を介
して、接続電極5である透明導電膜17’によりTFT
4のドレイン電極16bに接続される。そして、上記ア
クティブマトリクス基板の画素電極1上には、図示しな
い配向膜がさらに形成される。
【0040】以上の工程により、スイッチング素子とし
てのTFT4がマトリクス状に配置され、TFT4に走
査信号を供給するゲート信号線2および上記TFT4に
データ信号を供給するソース信号線3が互いに直交して
形成されたアクティブマトリクス基板を作成することが
できる。
【0041】上記の構成によれば、層間絶縁膜19が、
ゲート信号線2、ソース信号線3と画素電極1との間に
形成されているため、開口率を向上させることができ
る。しかも、上記ゲート信号線2、ソース信号線3に対
して画素電極1をオーバーラップさせることが可能とな
る。これにより、信号線に起因する電界をシールドし、
液晶の配向不良を抑制できる。また、上記ドレイン電極
16bと画素電極1とを接続する接続電極5が透明導電
膜により形成されていることで、一層開口率を向上させ
ることができる。
【0042】また、上記アクティブマトリクス基板を、
透明絶縁膜基板の表面にブラックマトリクスやカラーフ
ィルタ、対向電極、および配向膜を順次積層してなる図
示しない対向基板と貼り合わせ、その間隙に液晶(図示
せず)を導入することにより、液晶表示素子が形成され
る。
【0043】このようにして得られた上記アクティブマ
トリクス基板は、その画素部における断面構造が、例え
ば絶縁性基板11/透明導電膜17’またはゲート絶縁
膜13/層間絶縁膜19/画素電極1/配向膜であり、
液晶表示素子を形成する際のシール部付近の断面構造が
絶縁性基板11/透明導電膜17’またはゲート絶縁膜
13/層間絶縁膜19/シール部材となっている。
【0044】本発明において、上記層間絶縁膜19の材
料は、感光性ポリマーであることが好ましい。上記層間
絶縁膜19を構成する樹脂に感光性ポリマーを用いるこ
とで、コンタクトホール6を形成する際に、パターニン
グ工程を露光のみによって行うことができるので、製造
工程を簡略化することができる。また、上記のアクティ
ブマトリクス基板において、層間絶縁膜19の膜厚は、
1.5μm以上とすることが好ましい。上記の構成で
は、画素電極1、層間絶縁膜19、およびスイッチング
素子であるTFT4が寄生容量を形成するので、層間絶
縁膜19の膜厚を1.5μm以上とすることにより、寄
生容量を小さく抑えることが可能となる。この結果、上
記の構成を用いて液晶表示素子を形成した場合、良好な
表示品位を得ることができる。
【0045】本発明において用いられる感光性ポリマー
は、可視光領域において透明であることが好ましく、そ
の光透過率は可視光領域において90%以上であること
が好ましい。上記感光性ポリマーとしては、特に限定さ
れるものではないが、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、
ウレタン樹脂、ポリイミド、ポリエステル、ラバー、ジ
アリルフタレート樹脂、ポリプロピレン、EPDM(ey
hlene propylene diene methylene )樹脂、メラミン樹
脂、ABS(acrylonitrile butadiene styrene)樹脂、
塩化ビニル系感光性ポリマーからなる群より選ばれる少
なくとも一種の樹脂であることが好ましい。
【0046】また、感光性ポリマーが感光剤とベースポ
リマーとで構成されている場合には、ネガ型のベースポ
リマーとしては、例えば、クロルメチル化ポリスチレ
ン、クロルメチル化ポリ(α−メチルスチレン)、ポリ
(クロルα−メチルスチレン)、ポリクロルメチルスチ
レン、ポリハロゲノスチレン等のスチレン系ポリマー
や、エポキシアクリレート樹脂等が挙げられる。また、
ポジ型のベースポリマーとしては、例えば、ポリグリシ
ジルメタクリレート、ポリメチルメタクリレート等が挙
げられる。ポジ型感光剤としてはナフトキノンジアジド
等が挙げられ、ネガ型感光剤としてはジアゾニウム塩系
化合物等が挙げられる。上記感光性ポリマーのなかで
も、可視光領域において透明であるエポキシアクリレー
ト樹脂、ポリグリシジルメタクリレート、スチレン系ポ
リマーが好ましい。
【0047】尚、上記層間絶縁膜19を構成する感光性
ポリマーが着色している場合でも、上記感光性ポリマー
を任意の形状にパターニングした後、例えば、感光性ポ
リマーに使用されている感光剤に紫外線を照射すること
により感光剤の消色を行うことができる。これにより、
上記層間絶縁膜19の可視光領域の透過率を向上させる
ことができる。
【0048】また、上記ゲート絶縁膜13としては、S
iNx(シリコン窒化膜)が好ましく、透明導電膜17
・17’および画素電極1としては、ITOが好まし
い。
【0049】本発明において、上記ゲート絶縁膜13や
透明導電膜17・17' を積層する際には、第1の膜と
しての上記ゲート絶縁膜13や透明導電膜17・17'
と第2の膜としての層間絶縁膜19との密着性を向上さ
せるために、上記ゲート絶縁膜13や透明導電膜17・
17' を積層した後、これらゲート絶縁膜13や透明導
電膜17・17' の表面を洗浄してから次の工程に移行
する。
【0050】上記ゲート絶縁膜13や透明導電膜17・
17' の表面の洗浄には、真空紫外線や紫外線の照射に
より生成する励起酸素原子が用いられる。そして、この
励起酸素原子濃度と光照射強度との2つの因子により、
膜表面の洗浄度や平滑度並びに洗浄速度が決定される。
尚、酸素からは147nm、オゾンからは220〜31
0nmの波長により励起酸素原子状態への遷移が起こ
る。従って、励起酸素原子への遷移数を増大させ、量子
効率を向上させるには、上記波長領域にできるだけ近い
波長の紫外線あるいは真空紫外線を用いることが好まし
い。
【0051】上記励起酸素原子の生成に真空紫外線を用
いる場合には、例えば、キセノンガスが封入された誘電
体バリア放電エキシマーランプを用いることができる。
上記エキシマーランプは、幅100nm程度、ピークト
ップ172nmの輝線の光である。
【0052】上記洗浄処理に上記のようなエキシマーラ
ンプを用いる場合の洗浄機構は以下の通りである。 O2 +hν(172nmの紫外線)→ O3 …(V) O3 +hν(172nmの紫外線)→ O2 +O(1D) …(VI) O2 +hν(172nmの紫外線)→ 2O(1D) …(VII) Ck m n +hν(172nmの紫外線) → kC1 +m H1 + nO1 …(VIII) kC1 + mH1 + nO1 +O(1D) →a CO+ bCO2 + cH2 O …(IX) 上記洗浄処理において、上記エキシマーランプの中心波
長は、上述したように172nmの輝線である。この真
空紫外線は、大気中の酸素に吸収されてオゾンを生成し
て励起酸素原子を生成する過程と、大気中の酸素に吸収
されて直接励起酸素原子を生成する過程とを同時に進行
させる。
【0053】つまり、上記洗浄機構では、一方では、ま
ず、一般式(V)に示すように、172nmの真空紫外
線が空気中の酸素に吸収されてオゾンが発生する。次い
で、一般式(VI)に示すように、このオゾンに172n
mの真空紫外線が吸収されて励起酸素原子が生成する。
他方、上記洗浄機構では、一般式(VII)に示すように、
172nmの真空紫外線が空気中の酸素に吸収されて、
直接、励起酸素原子が生成する。そして、酸化力の強い
これらの励起酸素原子は、一般式(VIII) に示すよう
に、基板等に付着した有機物が光子エネルギーの強い1
72nmの真空紫外線により分解されて得られた分解物
と反応し、一般式(IX)に示すように、二酸化炭素や水
等の揮発性物質に変化する。
【0054】上記洗浄機構において、基板等に付着した
有機物が分解されて揮発性物質に変化する過程は、低圧
水銀ランプを用いた場合と同様である。しかしながら、
真空紫外線は、低圧水銀ランプと比較して光子エネルギ
ーが強く、励起酸素原子の生成効率が向上する。従っ
て、上記ゲート絶縁膜13や透明導電膜17・17' の
表面を洗浄する際に真空紫外線、特にエキシマーランプ
を用いると、上記膜の表面の洗浄度や平滑度並びに洗浄
効率を従来と比較して向上させることができる。
【0055】特に、エキシマーランプは、従来の低圧水
銀ランプと比較して以下の点で特に優れている。 (i) 高出力型低圧水銀ランプに比べて洗浄速度が10倍
以上速い。 (ii)発光波長が172nmの真空紫外線領域の単色光で
あるため、真空中では伝導するが、大気中ではあまり伝
導しない。このため、ランプに密着しないかぎり人体へ
の影響が少なく、安全である。 (iii) 低圧水銀ランプの1/3の電力で瞬時点灯、点滅
点灯が可能である。
【0056】上記透明導電膜17・17’やゲート絶縁
膜13の表面を真空紫外線で処理する場合の処理条件等
は、特に限定されるものではなく、処理方法も特に限定
されるものではない。
【0057】上記透明導電膜17・17’やゲート絶縁
膜13の表面を真空紫外線を用いて処理する場合には、
例えば、図3に示す基板洗浄手段としての真空紫外線処
理装置を備えた表示素子用基板製造装置を用いることが
好ましい。上記真空紫外線処理装置は、上記表示素子用
基板に真空紫外線を照射するための真空紫外線照射部と
しての真空紫外線発生源44を少なくとも備えると共
に、オゾンの流入および流出が可能な通気口41・42
と、上記表示素子用基板を載置するための可動ステージ
43とを有するダクト付きチャンバー40を備えてい
る。上記真空紫外線発生源44としては、真空紫外線を
発生させることができるものであれば、特に限定される
ものではないが、例えば上述したエキシマーランプが好
適に用いられる。
【0058】上記真空紫外線発生源44は、上記ダクト
付きチャンバー40の内部に設けられてもよく、外部に
設けられていてもよいが、好ましくは、上記ダクト付き
チャンバー40の外部に設けられる。上記真空紫外線発
生源44をダクト付きチャンバー40の外部に設けるこ
とにより、上記ダクト付きチャンバー40内を例えば減
圧した状態で真空紫外線処理することができる。
【0059】上記真空紫外線発生源44をダクト付きチ
ャンバー40の外部に設ける場合には、図3に示すよう
に、ダクト付きチャンバー40における真空紫外線発生
源44との対向面が、真空紫外線をダクト付きチャンバ
ー40内に透過させることが可能な光透過材料で構成さ
れる。
【0060】上記光透過材料としては、真空紫外線を透
過させることができるものであれば、特に限定されるも
のではなく、例えば石英等が好適に用いられる。
【0061】上記真空紫外線処理装置を用いて真空紫外
線照射を行う場合には、まず、該当する基板45(例え
ば透明導電膜17・17’もしくはゲート絶縁膜13形
成後の絶縁性基板11)を上記可動ステージ43上に載
置する。そして、上記可動ステージ43を、図示しない
可動システムにより上下させることによって、基板45
表面から真空紫外線発生源44までの距離Dを調節す
る。その後、真空紫外線発生源44から基板45表面に
真空紫外線を照射することにより、基板45表面を洗浄
処理する。
【0062】この場合、基板45の洗浄速度は、真空紫
外線照射強度、および真空紫外線発生源44からの照射
距離と励起酸素原子量によって決定される。上記基板4
5表面から真空紫外線発生源44までの距離Dは、特に
限定されるものではないが、0mm<D≦20mmであ
ることが好ましく、0mm<D≦6mmであることがさ
らに好ましい。上記距離Dは、外気置換が可能であれば
短い程好ましい。
【0063】また、上記真空紫外線処理装置には、オゾ
ン濃度をさらに高めることを目的として、図示しないオ
ゾン発生装置を設けてもよい。上記オゾン濃度(オゾン
発生量)としては、洗浄処理されるべき膜の種類(材
料)にもよるが、40mg/min以上であることが好
ましい。
【0064】また、上記励起酸素原子の生成に紫外線を
用いる場合には、前記した波長領域にできるだけ近い波
長の紫外線を用いることが好ましいと同時に、オゾン雰
囲気下において紫外線照射を行うことが好ましい。つま
り、膜表面の洗浄度や平滑度並びに洗浄速度は、励起酸
素原子濃度と光照射強度との2つの因子により決定され
るため、酸素原子濃度を高めるためには、オゾン濃度を
高めることが非常に有効な手段である。
【0065】上記励起酸素原子の生成に紫外線を用いる
場合には、例えば、前記した低圧水銀ランプを用いるこ
ともできる。但し、上記紫外線照射時には、オゾン発生
装置等を用いて、オゾン雰囲気にする必要がある。この
場合のオゾン発生量としては、洗浄処理されるべき膜の
種類(材料)にもよるが、40mg/min以上である
ことが好ましい。上記オゾン発生量が40mg/min
未満であれば、ゲート絶縁膜13や透明導電膜17・1
7' と層間絶縁膜19との密着性を充分に向上させるこ
とができない虞れがある。
【0066】上記精密洗浄に低圧水銀ランプを用いる場
合の洗浄機構は、前述した通りである。しかしながら、
オゾン雰囲気下で紫外線照射を行うことにより、励起酸
素原子の生成効率が向上し、ゲート絶縁膜13や透明導
電膜17・17' の表面の洗浄度や平滑度並びに洗浄効
率を従来と比較して向上させることができる。
【0067】上記透明導電膜17・17’やゲート絶縁
膜13の表面を紫外線を用いて処理する場合には、例え
ば、図4に示す基板洗浄手段としての紫外線処理装置を
備えた表示素子用基板製造装置を用いることが好まし
い。上記紫外線処理装置は、上記表示素子用基板に紫外
線を照射するための紫外線照射部としての紫外線発生源
54と、上記紫外線発生源54による紫外線照射域をオ
ゾン雰囲気にするためのオゾン発生部としてのオゾン発
生装置55とを少なくとも備えると共に、オゾンの流入
および流出が可能な通気口51・52と、上記表示素子
用基板を載置するための可動ステージ53とを有するダ
クト付きチャンバー50を備えている。上記紫外線発生
源54としては、紫外線を発生させることができるもの
であれば、特に限定されるものではないが、例えば上述
した低圧水銀ランプを用いることができる。
【0068】この場合にも、上記紫外線発生源54は、
上記ダクト付きチャンバー50の内部に設けられてもよ
く、外部に設けられていてもよいが、好ましくは、上記
ダクト付きチャンバー50の外部に設けられる。上記紫
外線発生源54をダクト付きチャンバー50の外部に設
けることにより、上記ダクト付きチャンバー50内を例
えば減圧した状態で紫外線処理することができる。
【0069】上記紫外線発生源54をダクト付きチャン
バー50の外部に設ける場合には、図4に示すように、
ダクト付きチャンバー50における紫外線発生源54と
の対向面が、紫外線をダクト付きチャンバー50内に透
過させることが可能な光透過材料で構成される。
【0070】上記光透過材料としては、紫外線を透過さ
せることができるものであれば、特に限定されるもので
はなく、例えば石英等が好適に用いられる。
【0071】上記紫外線処理装置を用いて紫外線照射を
行う場合には、まず、該当する基板45(例えば透明導
電膜17・17’もしくはゲート絶縁膜13形成後の絶
縁性基板11)を上記可動ステージ53上に載置する。
上記可動ステージ53は、上記可動ステージ53を、図
示しない可動システムにより上下させることによって、
基板45表面から紫外線発生源54までの距離Dを調節
する。その後、オゾン発生装置55で発生したオゾンを
通気口51を通じてダクト付きチャンバー50内に流入
させると共に、紫外線発生源54から基板45表面に紫
外線を照射することにより、基板45表面を洗浄処理す
る。
【0072】この場合にも、上記基板45表面から紫外
線発生源54までの距離Dは、0mm<D≦20mmで
あることが好ましく、0mm<D≦6mmであることが
さらに好ましい。
【0073】このように、上記ゲート絶縁膜13や透明
導電膜17・17' の表面を洗浄する際に、真空紫外線
洗浄処理あるいはオゾン雰囲気下における紫外線洗浄処
理を行うことにより、ゲート絶縁膜13や透明導電膜1
7・17' の表面の洗浄度や平滑度を従来と比較して向
上させることができる。この結果、ゲート絶縁膜13や
透明導電膜17・17' と層間絶縁膜19や金属層18
・18’との密着性(接着強度)を向上させることがで
き、信頼性の高いアクティブマトリクス基板を得ること
ができる。また、上記の方法によれば、従来と比較して
基板洗浄工程にかかる時間を短縮させることができると
共に、省エネルギー化や安全性の向上を図ることができ
る。
【0074】尚、上記真空紫外線や紫外線による洗浄処
理を絶縁性基板11に適用すれば、絶縁性基板11とゲ
ート絶縁膜13との密着性を向上させることができる。
また、上記真空紫外線や紫外線による洗浄処理を画素電
極1に適用すれば、画素電極1と画素電極1上に設けら
れる例えば配向膜との密着性を向上させることができ
る。
【0075】また、層間絶縁膜19形成後、露光処理あ
るいは現像処理が不充分であり、層間絶縁膜19がコン
タクトホール6形成域に残存していることに由来するコ
ンタクトホール6の導通不良を防止する目的や、層間絶
縁膜19表面の改質を行うことにより層間絶縁膜19と
画素電極1との密着性を向上させる目的で、例えば上記
エキシマーランプによる層間絶縁膜19のアッシング処
理を行うことは好ましい。尚、上記アッシング処理を行
う場合には、表面改質を行い、粗度を高めて表面積を大
きくすることで密着性が向上される。
【0076】つまり、上記第1の膜としては、上記ゲー
ト絶縁膜13や透明導電膜17・17' に限定されるも
のでなく、互いに隣接して積層されている膜の下層側の
膜であり、紫外線あるいは真空紫外線による処理が可能
な材料で構成されている膜であれば処理されるべき第1
の膜としての対象となる。
【0077】また、上記ゲート絶縁膜13や透明導電膜
17・17' を、真空紫外線や紫外線で洗浄処理した
後、処理する膜の材料に応じて、さらに純水および/ま
たは有機溶剤で洗浄することで、第1の膜と第2の膜と
の密着性(例えば、上記ゲート絶縁膜13や透明導電膜
17・17' と層間絶縁膜19との密着性)をさらに向
上させることができる。この場合、上記有機溶剤として
は、特に限定されるものではないが、IPA(isopropyl
alcohol) を用いることが好ましい。
【0078】このとき、処理すべき膜がITOからなる
膜である場合、真空紫外線あるいは紫外線による洗浄処
理後、純水洗浄、さらに好ましくは純水洗浄後、IPA
洗浄乾燥を行うことにより、上記純水洗浄やIPA洗浄
乾燥を行わない場合と比較して、保存条件に関わらず、
透明導電膜17・17' と層間絶縁膜19との密着性を
より一層向上させることができる。
【0079】また、処理すべき膜がSiNxからなる膜
である場合、真空紫外線あるいは紫外線による洗浄処理
後、IPA洗浄乾燥を施すことにより、IPA洗浄乾燥
を行わなかった場合と比較して、PCTを行わない場合
におけるゲート絶縁膜13と層間絶縁膜19との密着性
をより一層向上させることができる。
【0080】また、上記ゲート絶縁膜13や透明導電膜
17・17' と層間絶縁膜19との密着性をさらに向上
させる方法として、上記ゲート絶縁膜13や透明導電膜
17・17’の表面を真空紫外線あるいは紫外線で処理
した後、これらゲート絶縁膜13や透明導電膜17・1
7’あるいは層間絶縁膜19をシラン化合物で処理する
方法が挙げられる。
【0081】本発明において用いられるシラン化合物と
しては、特に限定されるものではないが、シランカップ
リング剤、シラザン、クロロシラン、アルコキシシラン
からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物である
ことが好ましい。
【0082】本発明において用いられる上記シランカッ
プリング剤とは、一般式(1)
【0083】
【化1】
【0084】(式中、Xは有機材料と反応する官能基を
表し、Rは無機材料と反応する加水分解性の官能基を表
す)で表される化合物であり、同一分子内に異なる2種
の官能基を有し、有機材料界面と無機材料界面の接着に
おいて、仲立ちの役割を果たす。
【0085】上記Xで表される官能基としては、有機材
料と反応する官能基であれば、特に限定されるものでは
ないが、具体的には、例えば、アミノ基、ビニル基、エ
ポキシ基、メルカプト基、グリシドキシ基、メタクリル
基、クロル基等が挙げられる。
【0086】また、上記Rで表される加水分解性の官能
基としては、無機材料と反応する官能基であれば、特に
限定されるものではないが、具体的には、例えば、アル
コキシ基、クロル基等が挙げられる。そして、そのなか
でも、メトキシ基、エトキシ基が特に好ましい。
【0087】上記シランカップリング剤としては、具体
的には、例えば、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジエトキシシラン、N−β−アミノエチル−
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン等が挙げられるが、特に限定
されるものではない。
【0088】上記シランカップリング剤は、ゲート絶縁
膜13あるいは透明導電膜17・17’の表面の処理に
好適に用いることができることは勿論、プライマーの成
分として、層間絶縁膜19の上記ゲート絶縁膜13ある
いは透明導電膜17・17’に対する接着性の向上に特
に有効に作用する。
【0089】また、上記シラザンとしては、例えば、ジ
シラザン、トリシラザン、ヘキサメチルジシラザン等が
挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0090】上記シランカップリング剤として例示の化
合物以外のクロロシランとしては、例えば、トリメチル
クロロシラン、エチルトリクロロシラン、メチルクロロ
シラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラ
ン、メチルトリクロロシラン、テトラメチルシラン、ト
リクロロシラン、エチルジクロロシラン、ジエチルジク
ロロシラン、トリエチルクロロシラン、エチル−n−プ
ロピル−ジクロロシラン、エチルイソブチル−ジクロロ
シラン、ジ−n−プロピル−ジクロロシラン、n−プロ
ピル−トリクロロシラン、ジ−イソプロピルジクロロシ
ラン、ジ−n−ブチル−ジクロロシラン、n−ブチル−
トリクロロシラン、ジ−t−ブチル−ジクロロシラン、
フェニルジクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、
ジフェニルジクロロシラン等が挙げられるが、特に限定
されるものではない。
【0091】上記シランカップリング剤として例示の化
合物以外のアルコキシシランとしては、例えば、一般式
(2)
【0092】
【化2】
【0093】で表されるポリエーテルトリメトキシシラ
ンや、n−ブチルトリメトキシシラン、ジメチルジエト
キシシラン、トリエトキシシラン、トリメトキシシラ
ン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシ
ラン等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0094】これらシラン化合物は、一種類のみを用い
てもよいし、適宜、二種類以上を混合して用いてもよ
い。これらシラン化合物のなかでも、アルキル基、ジア
ルキル基等の長鎖の炭化水素基やポリエーテル基を有す
ると共に、アルコキシ基(特にメトキシ基、エトキシ
基)を有する化合物が好ましく、上記一般式(2)で表
されるポリエーテルトリメトキシシランが特に好まし
い。
【0095】上記シラン化合物によりゲート絶縁膜1
3、透明導電膜17・17’、層間絶縁膜19を処理す
る場合には、上記各膜を構成する材料や、処理方法、膜
に対する濡れ性等に応じて用いるシラン化合物を適宜設
定すればよい。
【0096】本発明において上記ゲート絶縁膜13、透
明導電膜17・17’、および層間絶縁膜19から選ば
れる少なくとも一種の膜をシラン化合物で処理するため
の処理方法としては、特に限定されるものではないが、
例えば、(i) 上記層間絶縁膜19を形成する樹脂にシラ
ン化合物をブレンドする方法や、(ii)上記ゲート絶縁膜
13表面や透明導電膜17・17’表面をシラン化合物
により改質する方法等種々の方法を用いることができ
る。
【0097】また上記(ii)の方法を採用する場合には、
該当する膜(例えばゲート絶縁膜13、透明導電膜17
・17’)を積層した後、次の工程に移る前に、該当す
る膜をシラン化合物で処理してもよいし、層間絶縁膜1
9を積層する前に、層間絶縁膜19と接触するゲート絶
縁膜13表面や透明導電膜17・17’表面にシラン化
合物による処理を施してもよい。
【0098】まず、上記(i) の方法について説明する。
上記層間絶縁膜19を形成する樹脂にシラン化合物をブ
レンドする場合には、該樹脂とシラン化合物とを混合し
た後、この混合物を、例えばスピンコーター等を用いて
上記TFT4、ゲート信号線2、ソース信号線3、およ
び接続電極5上に塗布すればよい。
【0099】上記シラン化合物の使用量は、用いるシラ
ン化合物の種類にもよるが、上記層間絶縁膜19を構成
する樹脂(有機材料)に対し、0.01重量%〜10重
量%の範囲内であることが好ましい。上記シラン化合物
の使用量、即ち、樹脂に対するブレンド濃度は、上記層
間絶縁膜19と隣接する膜の種類やシラン化合物の種類
に応じて、上記範囲内において最も密着性が向上するよ
うに適宜設定される。
【0100】上記(i) の方法は、使用方法が簡単であ
り、製造工程に組み込み易いことから、上記アクティブ
マトリクス基板を簡素かつ容易に製造する方法である。
また、上記(i) の方法は、層間絶縁膜19にシラン化合
物をブレンドするだけで、現行のプロセスを変更するこ
となく層間絶縁膜19と、該層間絶縁膜19と接触する
ゲート絶縁膜13、透明導電膜17・17’、および画
素電極1との密着性を向上させることができる。さら
に、層間絶縁膜19と金属層18との間の界面における
層間絶縁膜19の剥がれも抑えることができる。
【0101】上記(i) の方法を採用する場合に用いられ
るシラン化合物としては、層間絶縁膜19と、該層間絶
縁膜19と接触するゲート絶縁膜13、透明導電膜17
・17’、および画素電極1との密着性を同時に向上さ
せることができることから、上記一般式(2)で表され
るポリエーテルトリメトキシシランが特に好ましい。
【0102】次に、上記(ii)の方法について説明する。
上記(ii)の方法としては、例えば、プライマー法や気体
処理法等が挙げられる。上記シラン化合物を、適当な溶
剤と混合し、例えばスピンコーター等を用いてゲート絶
縁膜13表面や透明導電膜17・17’表面に塗布した
後、乾燥させる方法がプライマー法であり、シラン化合
物を含む溶液を乾燥空気や窒素ガス等のガスでゲート絶
縁膜13表面や透明導電膜17・17’表面に噴霧する
ことにより処理する方法が気体処理法である。
【0103】上記溶剤としては、例えば、水、アルコー
ル、酢酸水溶液(濃度0.01重量%〜0.1重量
%)、トルエン、キシレン、酢酸エチル、メチルエチル
ケトン、アセトン等が挙げられるが、シラン化合物を溶
解あるいは分散させることが可能な溶剤であれば、特に
限定されるものではない。これら溶剤は、一種類のみを
用いてもよく、適宜二種類以上を混合して用いてもよ
い。これら溶剤のなかでも、アルコールまたはアルコー
ルと水との混合溶剤が好ましい。
【0104】上記シラン化合物の濃度は、特に限定され
るものではないが、0.01重量%〜10重量%の範囲
内が好ましい。また、ゲート絶縁膜13表面や透明導電
膜17・17’表面に塗布したシラン化合物を含む溶液
を乾燥させる際の乾燥条件は、特に限定されるものでは
なく、シラン化合物に添加した溶剤が除去できさえすれ
ばよい。上記乾燥温度(加熱温度)としては、用いる溶
剤にもよるが、120℃〜140℃の範囲内が好まし
い。乾燥時間(加熱時間)としては、用いる溶剤の種類
や乾燥温度に応じて適宜設定すればよく、特に限定され
るものではないが、約10分間が一つの目安である。
【0105】上記シラン化合物の使用量、即ち、必要な
シラン化合物の量は、シラン化合物の最小被覆面積によ
って決まる。つまり、シラン化合物の使用量は、次式
【0106】
【数1】
【0107】で与えられる。このとき、シラン化合物の
膜厚は、用いるシラン化合物の種類にもよるが、1nm
〜50nmの範囲内となるように設定することが好まし
く、上記処理による効果を最も高めるためには、シラン
化合物が単分子膜を形成するように設定することが最も
好ましい。
【0108】また、上記気体処理法を用いる場合には、
例えば、図5に示す基板表面処理手段としてのシラン化
合物処理装置を備える表示素子用基板製造装置が好適に
用いられる。上記シラン化合物処理装置は、シラン化合
物を含むガスの流入口22と流出口23とを有するチャ
ンバー21を備え、上記チャンバー21内には、基板を
載置し、加熱するための基板吸着口付きホットステージ
(以下、単にホットステージと記す)25が設けられて
いる。
【0109】上記製造装置を用いて処理対象となる膜、
例えばゲート絶縁膜13表面をシラン化合物で処理する
場合には、まず、上記ホットステージ25上に、ゲート
絶縁膜13形成後の絶縁性基板11(以下、基板24と
記す)を載置する。次に、乾燥空気または乾燥窒素を9
9容量%の割合で含むガス26を、シラン化合物含有溶
液28を入れた容器27内に導入してバブリングし、ガ
ス状のシラン化合物を含有する空気または窒素等の混合
ガスを、流入口22よりチャンバー21内に導入する。
そして、チャンバー21内を上記混合ガスで置換した
後、上記ホットステージ25によって上記基板24を加
熱することにより、基板24をシラン化合物により表面
処理する。
【0110】尚、上記図5では、チャンバー21に流出
口23を設けたが、ガス置換可能であれば、流出口23
は省略してもよい。また、上記ホットステージ25は、
基板24が乾燥していれば省略してもよい。
【0111】上記気体処理法を用いる場合には、上記表
示素子用基板製造装置を用いずに、シラン化合物含有溶
液28を直接基板24に噴霧し、ホットステージ25上
で乾燥させる方法を用いることもできる。しかしなが
ら、上記表示素子用製造装置を用いることで、基板24
にシラン化合物を均一に付着させることが可能であり、
また、チャンバー21内の混合ガス濃度を高め、しか
も、基板24をホットステージ25で加熱する際の熱損
失を少なくすることができる。従って、上記表示素子用
製造装置を用いることで、シラン化合物によりゲート絶
縁膜13表面や透明導電膜17・17’表面をより一層
効率的かつ容易に処理することができる。
【0112】また、上記気体処理法を用いる場合のチャ
ンバー21内の圧力は、特に限定されるものではない
が、0.5気圧以上に設定することが好ましい。
【0113】尚、上記(ii)では、ゲート絶縁膜13表面
や透明導電膜17・17’表面の表面処理について述べ
たが、これに限定されるものではなく、透明導電膜から
なる画素電極1表面や層間絶縁膜19表面についても同
様に処理することができる。また、このように、画素電
極1に対してもシラン化合物により表面処理を施すこと
で、画素電極1と配向膜との密着性や、画素電極1の物
理的強度を高め、さらに信頼性の高いアクティブマトリ
クス基板を得ることができる。
【0114】また、上記(ii)の方法を採用する場合に
は、シラン化合物による処理対象となる膜を構成する材
料の種類に応じて、用いるシラン化合物を使い分けるこ
とができる。つまり、膜の種類に応じて、最も効果的な
シラン化合物を用いることにより、さらに密着性や物理
的強度に優れるアクティブマトリクス基板を得ることが
できる。
【0115】例えば、ゲート絶縁膜13がSiNxから
なり、層間絶縁膜19がアクリル樹脂からなる場合に、
ゲート絶縁膜13表面をシラン化合物処理することによ
りゲート絶縁膜13と層間絶縁膜19との密着性の向上
を図る場合には、アルキル基およびアルコキシ基を末端
基として有するシラン化合物や、エポキシ基、アミノ
基、ポリエーテル基からなる群より選ばれる一種の官能
基とアルコキシ基とを末端基として有するシラン化合物
等を用いることが好ましい。そして、上記シラン化合物
のなかでも、アルキル基およびアルコキシ基を末端基と
して有する化合物(具体的には、AY43−204(商
品名;東レダウコーニング社製n−ブチルトリメトキシ
シラン)、SZ−6078(商品名;東レダウコーニン
グ社製ジメチルジエトキシシラン)等)や、ポリエーテ
ル基とエトキシ基とを有する化合物(例えばKBM−6
41(商品名;信越化学工業株式会社製ポリエーテルト
リメチルシラン)等)、アミノ基とエトキシ基とを有す
る化合物(例えばKBM−903(商品名;信越化学工
業株式会社製γ−アミノプロピルトリエトキシシラン)
等)がさらに好ましく、アルキル基およびアルコキシ基
を末端基として有する化合物およびポリエーテル基とエ
トキシ基とを有する化合物が特に好ましい。
【0116】また、透明導電膜17・17’がITOか
らなり、層間絶縁膜19がアクリル樹脂からなる場合
に、透明導電膜17・17’表面をシラン化合物処理す
ることにより透明導電膜17・17’と層間絶縁膜19
との密着性の向上を図る場合には、ポリエーテル基とエ
トキシ基とを有するシラン化合物(例えばKBM−64
1(商品名;信越化学工業株式会社製ポリエーテルトリ
メチルシラン)等)等を用いることが好ましい。
【0117】このように、ゲート絶縁膜13、透明導電
膜17・17’、あるいは層間絶縁膜19をシラン化合
物で処理すると、図6に示すように、例えば、上記ゲー
ト絶縁膜13や透明導電膜17・17’を構成する無機
材料と、層間絶縁膜19を構成する有機材料との間に化
学共有結合が生じる。この場合、まず、シラン化合物が
加水分解を受けてシラノールとなり、無機材料の表面と
シロキサン結合を形成する。一方、前記Xで表される官
能基が有機物表面と反応して架橋する。
【0118】従って、上記ゲート絶縁膜13や透明導電
膜17・17’、あるいは層間絶縁膜19をシラン化合
物で処理することで、例えば無機材料の有機材料に対す
る接着性を向上させることができ、上記ゲート絶縁膜1
3、透明導電膜17・17’と層間絶縁膜19との密着
性を向上させることができる。しかも、上記ゲート絶縁
膜13、透明導電膜17・17’、および層間絶縁膜1
9から選ばれる少なくとも一種の膜をシラン化合物で処
理することで、各々の膜の物理的強度を高め、得られる
アクティブマトリクス基板の物理的強度を向上させるこ
とができると共に、得られるアクティブマトリクス基板
の高湿度下における物理的強度の低下を抑えることがで
きる。
【0119】このようにして得られた上記アクティブマ
トリクス基板および該アクティブマトリクス基板を用い
た液晶表示素子の接着強度は、シラン化合物処理を行わ
ない場合でも10kg/cm2 〜20kg/cm2 、シ
ラン化合物処理を行った場合には20kg/cm2 〜6
0kg/cm2 と、従来と比べて格段に向上する。ま
た、上記アクティブマトリクス基板および液晶表示素子
は、PCTで24時間保存した後でも、シール部あるい
は画素部において、ゲート絶縁膜13、透明導電膜17
・17’と層間絶縁膜19との間で膜剥がれが生じな
い。しかも、例えばコンタクトホール6開口後の洗浄工
程において、層間絶縁膜19が膨潤して剥がれることが
なく、アクティブマトリクス基板あるいは液晶表示素子
としての性能が損なわれることがない。従って、上記の
構成によれば、保存安定性を高め、信頼性の高いアクテ
ィブマトリクス基板を得ることができる。
【0120】また、上記の説明では、画素電極1とドレ
イン電極16bとを接続する際に、接続電極5として、
透明導電膜17’を用いた構成としたが、画素電極1と
ドレイン電極16bとがコンタクトホール6を介して直
接接続されている構成としてもよい。
【0121】さらに、上記の説明では、ゲート電極12
が絶縁性基板11側に設けられたいわゆる逆スタガ型の
TFT4を有するアクティブマトリクス基板について説
明したが、ソース電極16aおよびドレイン電極16b
が絶縁性基板11側に設けられたいわゆるスタガ型のT
FTを用いてもよい。
【0122】また、上記スイッチング素子としては、T
FTに限定されるものではなく、例えば、MIM(Meta
l-insulator-metal(diode)) 等、種々のスイッチング素
子を用いることもできる。つまり、スイッチング素子を
備えたアクティブマトリクス基板が、開口率を向上すべ
く有機絶縁膜と無機絶縁膜あるいは透明導電膜とが接触
する構成を有するものであれば、本発明を適用すること
ができる。
【0123】尚、本実施の形態では、表示素子用基板と
して、アクティブマトリクス基板を用いたが、上記表示
素子用基板としては、互いに隣接して積層された少なく
とも一組の膜を有する基板であれば、特に限定されるも
のではない。また、本実施の形態では、上記表示素子用
基板を用いた表示素子として、液晶表示素子を例に挙げ
て説明したが、これに限定されるものではなく、電気光
学特性を有する表示媒体を有する表示素子全般に適用す
ることができる。
【0124】何れの場合でも、互いに隣接して積層され
る膜の下層側の膜である第1の膜の表面を真空紫外線処
理あるいはオゾン雰囲気下で紫外線処理することによ
り、第1の膜と第2の膜との密着性に優れる表示素子用
基板を得ることができる。従って、上記表示素子用基板
を用いれば、信頼性の高い表示素子を得ることができ
る。
【0125】上記表示素子用基板は、例えば大型表示装
置、カーナビゲーション、ラップトップ型パソコン等の
OA機器やAV機器等に用いられる表示素子に好適に用
いられる。
【0126】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるも
のではない。尚、以下の実施例では、透明導電膜、無機
絶縁膜に対する有機絶縁膜の密着性について評価した。
以下、上記透明導電膜にはITOを用い、無機絶縁膜に
はSiNxを用い、有機絶縁膜には、アルカリ性溶液で
現像できる透明な感光性のアクリル樹脂を用いた。ま
た、上記アクリル樹脂のベースポリマーには、メタクリ
ル酸とグリシルメタクリレートとを重合させてなるポリ
マーを用い、感光剤には、ポジ型感光剤としてのナフト
キシジアジド系化合物を用いた。また、実施例に記載の
「%」は「重量%」を示す。
【0127】〔実施例1〕まず、図3に示すように、基
板45として5インチ角のITO基板およびSiNx基
板を用い、各基板45を真空紫外線処理装置のダクト付
きチャンバー40中に設けられた可動ステージ43上に
載置した。次いで、真空紫外線発生源44としてのエキ
シマーランプを用いて上記各基板45表面に172nm
の真空紫外線を30秒間照射した。このとき、上記エキ
シマーランプから各基板45表面までの距離は1mmと
した。
【0128】次いで、上記真空紫外線照射後の各基板4
5に対し、各々条件を変えて3種類の洗浄・乾燥処理を
行った。上記洗浄・乾燥条件は、以下の通りである。 窒素ブローを行った。 超音波を用いて5分間、純水による洗浄を行った後、
窒素ブローを行った。 超音波を用いて5分間、純水による洗浄を行った後、
IPA蒸気を用いて洗浄乾燥を240秒間行った。
【0129】次に、上記洗浄・乾燥処理後の基板45上
にスピンコータを用いて透明性樹脂材料であるアクリル
樹脂を塗布することにより、有機絶縁膜を形成した。こ
のときのスピン条件は以下の通りである。
【0130】 その後、塗布した透明性樹脂材料を90℃で300秒間
プリベークした後、220℃で60分間ポストベークし
た。
【0131】その後、上記有機絶縁膜が積層された各基
板(以下、基板31と記す)を、8.5cm×2.0c
mとなるように切断した。次いで、図7に示すように、
上記基板31上に、5μmのスペーサーを混合した熱硬
化型のシール材(三井東圧化学株式会社製;商品名 ス
トラクトボンドXN−21S)32を一定量滴下して、
80℃で30分間レベリングした。続いて、この基板3
1を、この基板31と同一サイズのITO基板33と十
字に貼り合わせ、クリップで固定した後、180℃で9
0分間焼成して十字セル34を得た。
【0132】その後、上記十字セル34を固定台35上
に配置して、基板31における上記シール材32の中心
から2.5cmの位置に、直径10mmの球36を載置
して加重することにより、いわゆるピーリングテストを
行い、十字セル34の接着強度(kg/cm2 )を測定
した。尚、ピーリングテストは、島津製作所製オートグ
ラフを用いて、上記〜の各洗浄工程を行った各十字
セル34について、それぞれ3セルづつ行った。また、
上記洗浄処理(真空紫外線洗浄、純水洗浄、IPA洗浄
乾燥)を行わないで得られた十字セル34についても同
様に接着強度(kg/cm2 )を測定した。
【0133】さらに、上記十字セル34を用いてプレッ
シャークッカーテスト(PCT)を行い、24時間保存
後の十字セル34に対して上記と同様のピーリングテス
トを行った。この結果を併せて表1に示すと共に、上記
基板31としてSiNx基板を用いたときの測定結果を
図8に、ITO基板を用いたときの測定結果を図9に示
す。尚、図8および図9において、縦軸は、洗浄処理を
施していない場合における十字セル34の接着強度を1
としたときの平均の相対接着強度を示す。
【0134】
【表1】
【0135】上記表1および図8・9の結果から、エキ
シマーランプによる真空紫外線洗浄を行うと、後の洗浄
方法に関わらず、十字セル34の接着強度が向上するこ
とが判る。また、PCTで24時間保存後の接着強度
も、真空紫外線洗浄を施さなかった場合に比べて向上す
ることが判る。
【0136】尚、上記エキシマーランプに代えて、図4
に示す紫外線処理装置を用いて洗浄処理を行った場合に
も同様の効果が得られる。
【0137】〔実施例2〕まず、有機絶縁膜となるアク
リル樹脂に、シラン化合物としてのKBM−641(商
品名;信越化学工業株式会社製ポリエーテルトリメチル
シラン)を0.25%の割合で混合した後、超音波で1
0分間均一に攪拌して混合物を得た。
【0138】一方、実施例1と同様の方法により、5イ
ンチ角のITO基板およびSiNx基板に、真空紫外線
洗浄並びに〜に示す各洗浄・乾燥処理を行った。
【0139】次に、上記洗浄・乾燥処理後の各基板上に
スピンコータを用いて上記混合物を塗布することによ
り、有機絶縁膜を形成した。このときのスピン条件は実
施例1と同じである。その後、塗布した混合物を90℃
で300秒間プリベークした後、220℃で60分間ポ
ストベークした。
【0140】その後、上記有機絶縁膜が積層された各基
板を、8.5cm×2.0cmとなるように切断し、実
施例1と同様の方法によりピーリングテストを行った。
この結果、上記KBM−641による処理を行った十字
セル34の接着強度は、KBM−641による処理を施
さず、洗浄処理のみを行った場合と比較して、何れも2
倍〜4倍の割合で向上した。また、PCTで24時間保
存後の接着強度についても同等の向上が確認された。上
記ブレンド法は、現行のプロセス装置を変更することな
く、層間絶縁膜19を構成する有機材料にシラン化合物
を混ぜるだけでよいので非常に簡便である。
【0141】〔実施例3〕まず、水:メタノール=1:
2の混合溶媒に対し、上記KBM−641を1%の割合
で加え、超音波で10分間均一に撹絆することにより混
合溶液を得た。
【0142】一方、実施例1と同様の方法により、5イ
ンチ角のITO基板およびSiNx基板に、真空紫外線
洗浄並びに〜に示す各洗浄・乾燥処理を行った。
【0143】次に、上記洗浄・乾燥処理後の各基板上に
スピンコータを用いて上記混合溶液を塗布した。スピン
条件は以下に示す通りである。 その後、上記混合溶液塗布後の各基板を、120℃で1
0分間焼成した。
【0144】次に、上記各基板上に、実施例1と同様の
条件・方法を用いて有機絶縁膜を形成した。次いで、こ
の有機絶縁膜を、90℃で300秒間プリベークした
後、220℃で60分間ポストベークした。
【0145】その後、上記有機絶縁膜が積層された各基
板を、8.5cm×2.0cmとなるように切断し、実
施例1と同様の方法によりピーリングテストを行った。
この結果、上記KBM−641による処理を行った十字
セル34の接着強度は、KBM−641による処理を施
さず、洗浄処理のみを行った場合と比較して、何れも2
倍〜3倍の割合で向上した。また、PCTで24時間保
存後の接着強度についても同等の向上が確認された。
【0146】〔実施例4〕まず、絶縁性基板11として
のガラス基板上に、ゲート電極12、ゲート絶縁膜1
3、半導体層14、チャネル保護層15、並びに、ソー
ス電極16aおよびドレイン電極16bとなるn+ Si
層を、周知の方法により順次積層することにより、TF
T4を形成した。次に、上記ソース電極16aおよびド
レイン電極16bの端部上に、透明導電膜17・17’
および金属層18・18’を、スパッタ法により順次、
所定形状に形成した。
【0147】その後、上記透明導電膜17・17’およ
び金属層18・18’形成後の絶縁性基板11を、実施
例1と同様の方法により真空紫外線洗浄した後、超純水
で洗浄し、乾燥させた。
【0148】次いで、上記TFT4、透明導電膜17・
17’および金属層18・18’上に、前述のアクリル
樹脂を塗布し、プリベーク後の膜厚が5μmとなるよう
に層間絶縁膜19を形成した。そして、上記層間絶縁膜
19を所定のパターンに従って露光し、無機アルカリ性
溶液(テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド:T
MAH)により現像処理した。この結果、露光された部
分のみが無機アルカリ性溶液によりエッチングされ、層
間絶縁膜19を貫くコンタクトホール6が形成された。
その後、露光されずに残った部分を全面露光し、感光剤
の消失処理を行った。このときの層間絶縁膜19の光透
過率は90%以上であった。
【0149】次いで、上記層間絶縁膜19上に、画素電
極1となる透明導電膜をスパッタ法により形成し、パタ
ーニングした。このとき、上記画素電極1となる透明導
電膜をパターニングするために使用したレジストは、レ
ジスト剥離液(DMSO:Dimethyl Sulfoxide)により
剥離した。上記レジスト剥離において、層間絶縁膜19
の膨潤による膜はがれは生じなかった。
【0150】以上のようにして、画素電極1が、層間絶
縁膜19を貫くコンタクトホール6と上記透明導電膜1
7’とを介してTFT4のドレイン電極16bと電気的
に接続されたアクティブマトリクス基板を得た。その
後、このアクティブマトリクス基板をシール部材を介し
て対向基板と張り合わせ、両基板間に液晶を注入し、表
示部の外側に、駆動回路等の周辺回路を実装することで
液晶表示装置を得た。
【0151】この液晶表示装置をPCTで24時間保存
した。この結果、シール部および画素部における透明導
電膜17’と層間絶縁膜19との間における膜はがれは
生じず、液晶表示装置としての性能は損なわれなかっ
た。
【0152】尚、エキシマーランプに代えて、図4に示
す紫外線処理装置を用いて洗浄処理を行った場合にも同
様の効果が得られる。
【0153】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載の表示素子用基
板は、以上のように、真空紫外線で処理された処理表面
を有する第1の膜上に第2の膜が積層されている構成で
ある。
【0154】本発明の請求項2記載の表示素子用基板
は、以上のように、オゾン雰囲気下で紫外線処理された
処理表面を有する第1の膜上に第2の膜が積層されてい
る構成である。
【0155】本発明の請求項3記載の表示素子用基板
は、以上のように、請求項1または2記載の表示素子用
基板において、上記処理表面がさらに純水および/また
は有機溶剤で洗浄されている構成である。
【0156】本発明の請求項4記載の表示素子用基板
は、以上のように、請求項1〜3の何れか1項に記載の
表示素子用基板において、上記第1の膜および第2の膜
のうち少なくとも一方の膜がシラン化合物で処理されて
いる構成である。
【0157】本発明の請求項5記載の表示素子用基板の
製造方法は、以上のように、第1の膜の表面を真空紫外
線で処理した後、上記第1の膜上に第2の膜を積層する
構成である。
【0158】本発明の請求項6記載の表示素子用基板の
製造方法は、以上のように、第1の膜の表面をオゾン雰
囲気下で紫外線処理した後、上記第1の膜上に第2の膜
を積層する構成である。
【0159】本発明の請求項7記載の表示素子用基板の
製造装置は、以上のように、表示素子用基板に真空紫外
線を照射する真空紫外線照射部が備えられている構成で
ある。
【0160】本発明の請求項8記載の表示素子用基板の
製造装置は、以上のように、表示素子用基板に紫外線を
照射する紫外線照射部と、上記紫外線照射部による紫外
線照射域をオゾン雰囲気にするためのオゾン発生部とが
備えられている構成である。
【0161】上記の構成によれば、上記第1の膜の表面
を真空紫外線処理あるいはオゾン雰囲気下で紫外線処理
することにより、膜同士の密着性に優れる表示素子用基
板を提供することができる。また、上記真空紫外線処理
あるいはオゾン雰囲気下で紫外線処理された第1の膜を
さらに純水および/または有機溶剤で洗浄したり、上記
第1の膜および第2の膜から選ばれる少なくとも一方の
膜をシラン化合物で処理することで、より一層膜同士の
密着性を向上させることができる。従って、上記表示素
子用基板を用いれば、信頼性の高い表示素子を得ること
ができる。
【0162】上記表示素子用基板は、該表示素子用基板
を構成する膜同士の密着性に格段に優れ、例えば、上記
表示素子用基板あるいは上記表示素子用基板を用いた表
示素子を、温度121℃、圧力2atm、湿度99%の
条件下で24時間保存した場合でも、画素部、あるい
は、表示素子を形成する場合のシール部において、膜剥
がれが生じない。つまり、例えば、上記第1の膜とし
て、有機絶縁膜と隣接する膜、例えば、無機絶縁膜(透
明導電膜からなる接続電極を有する場合には、無機絶縁
膜および透明導電膜)の表面を真空紫外線処理あるいは
オゾン雰囲気下で紫外線処理することで、有機絶縁膜の
膜剥がれを防止することができる。また、上記の方法に
よれば、その製造工程で、上記表示素子用基板を有機溶
媒に浸漬した場合にも、有機絶縁膜が膨潤して剥がれる
ことがないという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る表示素子用基板と
してのアクティブマトリクス基板の1画素部分の概略構
成を示す平面図である。尚、画素電極は二点鎖線で示
す。
【図2】図1のアクティブマトリクス基板におけるA−
A線矢視断面図である。
【図3】本発明の表示素子用基板の製造装置における真
空紫外線処理装置を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明の表示素子用基板の他の製造装置におけ
る紫外線処理装置を模式的に示す断面図である。
【図5】本発明の表示素子用基板のさらに他の製造装置
におけるシラン化合物処理装置を模式的に示す断面図で
ある。
【図6】本発明のシラン化合物処理による化学反応のメ
カニズムについて説明する図である。
【図7】ピーリングテスト用の十字セルとその測定方法
について説明する図である。
【図8】SiNx基板に対する真空紫外線洗浄処理後の
洗浄・乾燥処理方法と、十字セルの接着強度比との関係
を示すグラフである。
【図9】ITO基板に対する真空紫外線洗浄処理後の洗
浄・乾燥処理方法と、十字セルの接着強度比との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 画素電極(第2透明導電膜) 2 ゲート信号線 3 ソース信号線 4 TFT 5 接続電極(第1透明導電膜) 6 コンタクトホール 11 絶縁性基板 12 ゲート電極 13 ゲート絶縁膜(無機絶縁膜、第1の膜) 14 半導体層 16a ソース電極 16b ドレイン電極 17 透明導電膜(第1透明導電膜、第1の膜) 17’ 透明導電膜(第1透明導電膜、第1の膜) 18 金属層 18’ 金属層 19 層間絶縁膜(有機絶縁膜、第2の膜) 21 チャンバー 22 流入口 23 流出口 24 基板 25 ホットステージ 26 ガス 27 容器 28 シラン化合物含有溶液 40 ダクト付きチャンバー 41 通気口 42 通気口 43 可動ステージ 44 真空紫外線発生源(真空紫外線照射部) 45 基板 50 ダクト付きチャンバー 51 通気口 52 通気口 53 可動ステージ 54 紫外線発生源(紫外線照射部) 55 オゾン発生装置(オゾン発生部)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空紫外線で処理された処理表面を有する
    第1の膜上に第2の膜が積層されていることを特徴とす
    る表示素子用基板。
  2. 【請求項2】オゾン雰囲気下で紫外線処理された処理表
    面を有する第1の膜上に第2の膜が積層されていること
    を特徴とする表示素子用基板。
  3. 【請求項3】上記処理表面がさらに純水および/または
    有機溶剤で洗浄されていることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の表示素子用基板。
  4. 【請求項4】上記第1の膜および第2の膜のうち少なく
    とも一方の膜がシラン化合物で処理されていることを特
    徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の表示素子用
    基板。
  5. 【請求項5】第1の膜の表面を真空紫外線で処理した
    後、上記第1の膜上に第2の膜を積層することを特徴と
    する表示素子用基板の製造方法。
  6. 【請求項6】第1の膜の表面をオゾン雰囲気下で紫外線
    処理した後、上記第1の膜上に第2の膜を積層すること
    を特徴とする表示素子用基板の製造方法。
  7. 【請求項7】表示素子用基板に真空紫外線を照射する真
    空紫外線照射部を有する基板洗浄手段が設けられている
    ことを特徴とする表示素子用基板の製造装置。
  8. 【請求項8】表示素子用基板に紫外線を照射する紫外線
    照射部と、上記紫外線照射部による紫外線照射域をオゾ
    ン雰囲気にするためのオゾン発生部とを有する基板洗浄
    手段が設けられていることを特徴とする表示素子用基板
    の製造装置。
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JP2002169156A (ja) * 2000-11-30 2002-06-14 Sony Corp 液晶表示素子の製造方法
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JP2015537372A (ja) * 2012-10-05 2015-12-24 東京エレクトロン株式会社 基板を清浄化するためのプロセスガスの生成

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