JPH1047855A - 中空木材の乾燥装置 - Google Patents

中空木材の乾燥装置

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JPH1047855A
JPH1047855A JP20335896A JP20335896A JPH1047855A JP H1047855 A JPH1047855 A JP H1047855A JP 20335896 A JP20335896 A JP 20335896A JP 20335896 A JP20335896 A JP 20335896A JP H1047855 A JPH1047855 A JP H1047855A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】乾燥室の大きさにかかわらず、乾燥室の全体に
おいて中空木材の最適乾燥が可能な中空木材の乾燥装置
を提供する。 【解決手段】熱風整流室と、乾燥室と、蒸気発生室と、
熱風循環路とを備えた中空木材の乾燥装置であって、熱
風整流室と乾燥室とが、第1の開度調整手段により開度
調整される多数個の通気孔を有する第1の仕切り板によ
り区画され、また乾燥室と蒸気発生室とが、第2の開度
調整手段により開度調整される多数個の通気孔を有する
第2の仕切り板により区画され、さらに各中空木材の上
流側の端面位置に乾燥室仕切り部材を設けて、乾燥室内
を整流空間及び乾燥空間に区分し、しかも乾燥室仕切り
部材に、整流空間から中空木材の中空部に熱風を送る多
数個の中空部送り孔と、整流空間から乾燥空間内に中空
部送り孔より少量の熱風を送る多数個の外周送り孔とを
穿設させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乾燥室内の各中空木材
の中空部に、乾燥室に収納された全部の中空木材におい
て最適乾燥を実現可能な中空木材の乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来における中空木材の乾燥装置とし
て、例えば特公昭45−5670号公報の「銘木材の乾
燥方法」の明細書中に記載されたもののように、長木材
の芯部に長孔を穿設し、この長孔に熱風を多量に供給し
て長木材を乾燥させることにより、長木材の外部だけか
ら乾燥した場合の課題であった長柱の芯部の乾燥が充分
でないという弊害をなくして、木材全体を効率良く乾燥
させる乾燥装置がある。
【0003】ところが、この従来技術では、単に木材の
芯部の長孔に熱風を通すだけであるので、木材の内部だ
けを乾燥させて、木材の内部にひび割れを発生させ易
く、木材の強度に大きな影響を及ぼし、例えば支柱とし
て採用した場合には、支柱の損壊などの不測の事態を起
こす虞れがあった。
【0004】そこで、別の従来技術として、例えば特開
昭56−61577号公報の「木材の乾燥方法とその乾
燥装置」に記載されたもののように、乾燥室内に収納し
た木材を乾燥するための熱風を室内の流路を介して循環
させて、その途中で湿度や温度の調節をしながら、最適
条件の乾燥状況をつくって効率よく乾燥させる乾燥装置
がある。
【0005】このものは、前者の従来技術の課題であっ
た乾燥のための熱風を管理する点では優れているが、こ
こでいう熱風管理は、あくまで木材の表面を乾燥させる
だけにすぎず、どうしても木材の芯部を表面と同一の速
度で略均一に乾燥させることはできなかった。これによ
り、木材のひび割れは回避できなかった。
【0006】そこで、これらの課題を解消するものとし
て、例えば本願出願人が前に出願して公告となった特公
昭64−4113号公報の「長柱材の人工乾燥機」に記
載されたものが知られている。
【0007】この従来技術は、中空の長木材が整列状態
で収納される乾燥室を、長木材の一端面位置に立設され
た乾燥仕切り板により区分し、しかも乾燥仕切り板に、
長木材の中空部に熱風を送る中空部送り孔と、この中空
部送り孔より熱風量が小さくて、長木材の外部に熱風を
送る外周送り孔とを穿設したものである。
【0008】これにより、長木材の外周部の乾燥速度を
芯部より遅らせて、両部分の乾燥速度を略同じとし、よ
って長木材のひび割れを防ぎ、また長木材を内、外側か
ら乾燥することで、乾燥速度を早くする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の乾燥装置は、比較的長木材の収納本数が少ない小型
の乾燥室において、全部の長木材の中空部に均一かつ一
定速度で熱風を供給できるものの、例えば、一度に数百
本もの多量の長木材を乾燥する大型の乾燥室を備え、か
つ熱風供給口が乾燥室の上部に形成された乾燥装置の場
合には、乾燥室の上、下部に配置された長木材の中空部
へ供給される熱風の風量や速度が一定しないという問題
点があった。
【0010】また、同様に、長木材の外周部と芯部との
乾燥速度の調整においても、小型の乾燥室を備えた乾燥
装置においては、従来技術でも良好な結果が得られるも
のの、大型の乾燥装置を備えた乾燥装置では、乾燥室の
上、下部において、中空部送り孔から長木材の中空部に
流れ込む熱風と、外周送り孔から長木材の外部へ流れ込
む熱風との風量比率が異なり、これにより乾燥室の上、
下部に配置された長木材において、外周部と芯部との乾
燥速度に差異が生じるという問題点があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、中
空木材の乾燥装置の内部を、各々多数個の通気孔と第
1、2の開度調整手段を有する第1、2の仕切り板によ
り、熱風整流室、乾燥室、蒸気発生室の3部屋に区分
し、しかも熱風整流室及び蒸気発生室を熱風ファン付き
の熱風循環路により連結し、さらに乾燥室を多数個の中
空部送り孔及び外周送り孔付きの乾燥室仕切り部材によ
り、整流空間と乾燥空間とに2分する構成としたので、
第1の仕切り板の各通気孔を第1の開度調整手段により
個別又はブロック的に開度調整することにより、乾燥室
の大きさにかかわらず室全体において、中空木材の中空
部へ供給される熱風量及び速度を略一定にでき、また第
2の仕切り板の各通気孔を第2の開度調整手段により個
別又はブロック的に開度調整することにより、乾燥室の
大きさにかかわらず室全体において、中空部送り孔から
中空木材の中空部に流れ込む熱風と、外周送り孔から中
空木材の外部へ流れ込む熱風との風量比率を略一定にで
き、よって乾燥室に収納された全部の中空木材の最適乾
燥の実現が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の中空木
材の乾燥装置は、上流部に設けられる熱風整流室と、中
央部に設けられると共に、穴ぐり加工された多数本の中
空木材が長さ方向を揃えて重ね置きされる乾燥室と、下
流部に設けられて、ヒータ及び加湿手段が配設された蒸
気発生室と、熱風整流室及び蒸気発生室を連通して、中
途部に出力調整可能な熱風ファンが設けられた熱風循環
路とを備えた中空木材の乾燥装置であって、熱風整流室
と乾燥室とは、第1の開度調整手段により個別又はブロ
ック的に開度調整可能な多数個の通気孔が形成された第
1の仕切り板により区画され、また乾燥室と蒸気発生室
とは、第2の開度調整手段により個別又はブロック的に
開度調整可能な多数個の通気孔が形成された第2の仕切
り板により区画され、さらに各中空木材の上流側の端面
位置に乾燥室仕切り部材を設けて、乾燥室内を整流空間
及び乾燥空間に区分し、しかも乾燥室仕切り部材には、
整流空間から中空木材の中空部に熱風を送る多数個の中
空部送り孔と、整流空間から乾燥空間内に中空部送り孔
より少量の熱風を送る多数個の外周送り孔とが穿設され
た構成を有している。
【0013】この構成により、ヒータにより加熱された
蒸気発生室に加湿手段から蒸気を発生させ、これを熱風
ファンにより熱風にして熱風循環路から熱風整流室へ送
り込み、ここで第1の開度調整手段により第1の仕切り
板の各通気孔の開度調整を個別又はブロック的に行うこ
とで、乾燥室の大きさにかかわらず室全体において、中
空木材の中空部へ供給される熱風量及び速度が略一定に
なるという作用を有する。
【0014】また、熱風整流室から第1の仕切り板の通
気孔を経て乾燥室の上流部にある整流空間に達した熱風
は、乾燥室仕切り部材の各外周送り孔から乾燥室の中空
木材が収納された乾燥空間に流れ込み、その後、第2の
仕切り板の通気孔より蒸気発生室へ戻るが、この際、第
2の開度調整手段により第2の仕切り板の各通気孔の開
度調整を個別又はブロック的に行うことにより、乾燥室
の全体において、滞留する熱風量と、第2の仕切り板の
通気孔を経て蒸気発生室へ戻る熱風量との調整が行われ
て、中空木材の外周部の乾燥速度が調整されるので、乾
燥室の大きさにかかわらず室全体において、中空部送り
孔から中空木材の中空部に流れ込む熱風と、外周送り孔
から中空木材の外部へ流れ込む熱風との風量比率が略一
定になるという作用を有する。
【0015】なお、第1、2の開度調整手段は、手動式
でも、制御部及び駆動源を有する自動式でもよい。
【0016】また、乾燥室仕切り部材としては、例えば
各種の耐熱フィルム、耐熱シート、耐熱板などが採用で
きる。
【0017】本発明の請求項2に記載の中空木材の乾燥
装置は、請求項1に記載の中空木材の乾燥装置におい
て、乾燥室の乾燥空間に加湿手段が設けられた構成を有
している。
【0018】この構成により、加湿手段により、多数本
の中空木材が収納された乾燥空間の湿度を上昇させるこ
とで、中空木材の外周部の乾燥速度を遅らせるという作
用を有する。
【0019】なお、加湿手段としては、例えば蒸気を噴
霧ノズルから噴霧する噴霧装置などが採用できる。
【0020】本発明の請求項3に記載の中空木材の乾燥
装置は、請求項1又は2に記載の中空木材の乾燥装置に
おいて、乾燥室の乾燥空間に給気ダクト及び排気ダクト
を有する熱風強制排気手段を設けた構成を有している。
【0021】この構成により、乾燥室の乾燥空間の給気
及び排気を行うことで、送り込まれた熱風の一部を熱風
強制排気手段により強制排気することにより、乾燥室内
の湿度を低下させて、収納された主に中空木材の外周部
の乾燥速度を早めるという作用を有する。
【0022】なお、熱風強制排気手段には、通常、排気
ファンが設けられるが、この排気ファンは排気ダクトに
内蔵させてもよいし、排気ダクトに連結される排気流路
の中途部に設けてもよい。
【0023】そして、例えば給気ダクトを熱風循環路に
設け、排気ダクトを乾燥室の下流部に設けるようにすれ
ば、熱風強制排気手段に排気ファンなどを設けることな
く、乾燥室の熱風の排気ができる。
【0024】また、本発明の請求項4に記載の中空木材
の乾燥装置は、請求項1〜3のうち何れか1項に記載の
中空木材の乾燥装置において、第1、2の仕切り板に形
成された多数個の通気孔が、上下左右一定ピッチで形成
され、また第1、2の開度調整手段が、各々近接する4
個の通気孔の中心部に設けられる回転軸と、近接する4
個の通気孔を同時に開閉可能な4個の開度調整孔が90
°毎に形成された回転板とを有する構造としている。
【0025】この構成により、各第1、2の開度調整手
段の回転板を所定角度回動させることで、回転板の開度
調整孔と第1、2の開度調整手段の通気孔との重なり度
合いが調整されて各通気孔の開度調整が行われるので、
第1、2の仕切り板の各通気孔がブロック的に開度調整
され、かつその構造及び操作が簡易になるという作用を
有する。
【0026】なお、回転板に形成される開度調整孔及び
該開度調整孔により開度調整される通気孔は、それぞれ
4個に限らずとも1〜3個又は5個以上でもよい。
【0027】また、回転板の形状は、正面視して円形、
楕円形、三角形、四角形、多角形などが採用できる。
【0028】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を図面を参照しな
がら説明する。
【0029】図1及び図2に示すAは、本発明に係る中
空木材の乾燥装置であり、この中空木材の乾燥装置A
は、横長なケーシング状の装置本体1と、装置本体1の
上流部に設けられる熱風整流室2と、装置本体1の中央
部に設けられると共に、軸部に中空部3aを有する多数
本の中空木材3が長さ方向を揃えて重ね置きされた乾燥
室4と、装置本体1の下流部に設けられて、2連式のヒ
ータ5とその上部に設けられたノズルを有する加湿手段
としての蒸気噴霧装置6が配設された蒸気発生室7と、
それぞれ熱風整流室2の中央部及び蒸気発生室7の上部
を連通して、入側である蒸気発生室7側の端部内及び出
側である熱風整流室2側の端部内に出力調整可能な第
1、2の熱風ファン10、11が各々内蔵された2連式
の熱風循環路12とを備えている。
【0030】図3に示すように、熱風整流室2と乾燥室
4との間には多数個の通気孔13aが形成された第1の
仕切り板13が設けられており、また図4に示すよう
に、乾燥室4と蒸気発生室7との間には、多数個の通気
孔14aが形成された第2の仕切り板14が設けられて
いる(図5も参照)。
【0031】なお、第1、2の仕切り板13、14に形
成された多数個の通気孔13a、14aは、上下左右一
定ピッチで形成されている。
【0032】各通気孔13a、14aは、比較的構造や
操作が簡易な第1又は第2の開度調整手段15、16に
より、ブロック的に開度調整可能となっている。
【0033】すなわち、第1、2の開度調整手段15、
16は、各々近接する4個の通気孔13a、14aの中
心部に設けられた回転軸17と、近接する4個の通気孔
13a、14aを同時に開閉可能な4個の開度調整孔1
8aが90°毎に形成された回転板18とを有してい
る。
【0034】これらの第1の開度調整手段15は、例え
ば乾燥室4にスペーサ19を介して多数本の中空木材3
を収納する際に、装置本体1内に入った作業者が、中空
木材3の材質、寸法などに応じて、乾燥室4に収納され
た全部の中空木材3の中空部3aに所定量の熱風が均等
かつ一定速度で送り込めるように、第1、2の仕切り板
13、14の上下又は左右の部位にある各回転板18を
個別に所定角度だけ回動させる。
【0035】具体的な第1の開度調整手段15の各通気
孔13aの開度調整を説明すると、熱風が第1、2の熱
風ファン10、11により、各熱風循環路12を通して
熱風整流室2の上部から熱風整流室2内に流れ込むの
で、各回転板18を、上部配置された各通気孔13aの
開度が大きく、かつ、下部配置させた各通気孔13aの
開度が小さくなるように回動させることにより、各通気
孔13aの開度調整を行う。
【0036】第2の開度調整手段16は、同様に装置本
体1内に入った作業者が、中空木材3の材質、寸法など
に応じて、乾燥室4に収納された全部の中空木材3の外
周部の乾燥速度を中空部3aの速度より若干遅らせて、
中空木材3の良好な乾燥をできるように、各回転板18
を回動させて各通気孔14aの開度調整を行う。
【0037】図1、6に示すように、各中空木材3の上
流側の端面位置に乾燥室仕切り部材の一例である耐熱フ
ィルム20を設けて、乾燥室4内を整流空間4a及び乾
燥空間4bに区分する。
【0038】このとき、耐熱フィルム20には、整流空
間4aから中空木材3の中空部3aに熱風を送る多数個
の比較的大径な中空部送り孔20aと、整流空間4aか
ら乾燥空間4b内に中空部送り孔20aより少量の熱風
を送る多数個の比較的小径な外周送り孔20bとが穿設
されている。
【0039】図7に示すように、耐熱フィルム20の各
中空部送り孔20aの形成部は、それぞれ外方から環状
のスリーブ21を、釘22(ビスなどでもよい)を介し
て、各中空木材3の上流側の端面にスポット的に密着さ
せて固定されている。これにより、乾燥中の熱風の風圧
で、耐熱フィルム20が、中空木材3の上流側の端面か
ら剥離されるのを防止できる。
【0040】なお、中空木材3は、図7に示すような角
材でも、図8に示すような円柱でもよい。
【0041】また、中空部送り孔20a及び外周送り孔
20bの直径や、外周送り孔の形成位置及びその個数
は、中空木材の材質や寸法などにより適宜変更される。
【0042】図6に示すように、耐熱フィルム20の上
縁部は、装置本体1の上板に取付けられた横長の熱風通
過量調整具23に取付けられている。
【0043】同熱風通過量調整具23は、上端が装置本
体1の上板に固着され、7個の大径の固定側通気孔24
aが形成された固定プレート24と、固定プレート24
に面接触されて、各固定側通気孔24aに対応する大径
の7個の摺動側通気孔25aが形成された摺動プレート
25とを有している。固定プレート24の第1の仕切り
板13側の面に、耐熱フィルム20の上縁部が密着状態
で取付けられている。
【0044】使用に際しては、摺動プレート25を固定
プレート24に沿って横方向へ摺動させることで、摺動
側通気孔25aによる固定側通気孔24aの塞ぎ量を変
更して、固定側通気孔24aの開度調整を行う。
【0045】整流空間4a及び乾燥空間4bの下流部に
おける一側板の中央部付近には、それぞれ一対の温度・
湿度センサ26が配設されている。
【0046】乾燥空間4bの上流部の上部には、加湿手
段の一例である蒸気噴霧装置のノズル27が設けらてい
る。
【0047】さらに、乾燥空間4bの下流部の両側板に
おける上端部には、自動開度調整機能を有する給気ダク
ト28及び排気ダクト29を有する熱風強制排気手段3
0が設けられている。なお、図示しないが、排気ダクト
29には熱風を強制排気する排気ファンを内蔵してい
る。
【0048】本発明の実施例は、上記のように構成され
ているものであり、本実施例によれば、次のような作用
効果が生起される。
【0049】すなわち、図1に示すように、ヒータ5に
より加熱されている蒸気発生室7において、蒸気噴霧装
置6から蒸気を発生させ、これを第1の熱風ファン10
により熱風にして一対の熱風循環路12へそれぞれ吸引
し、その後、各熱風循環路12の下流部に配置された第
2の熱風ファン11により、熱風整流室2の上部へ熱風
を送り込む。
【0050】次いで、熱風整流室2の内部に溜まった熱
風は、第1の開度調整手段15により開度調整された第
1の仕切り板13の各通気孔13a、及び熱風通過量調
整具23の固定側通気孔24aを通過して、乾燥室4の
整流空間4aへと流れ込み、それから耐熱フィルム20
の各外周送り孔20bを経て乾燥空間4bへ達した後、
第2の開度調整手段16により開度調整された第2の仕
切り板14の各通気孔14aを通って蒸気発生室7へ戻
るという循環を繰り返す。
【0051】第1の開度調整手段15を用いた各通気孔
13aの開度調整は、熱風の流量及び速度が大きい熱風
整流室2の上部の開度を小さくする一方、熱風の流量及
び速度が小さくなる熱風整流室2の下部の開度を大きく
するというように、第1の仕切り板13の全体におい
て、第1の開度調整手段15の各回転板18を個別に回
動させて、各通気孔13aの開度調整を4個ずつブロッ
ク的に行う。
【0052】これにより、乾燥室4の大きさにかかわら
ず乾燥室4の室全体において、中空木材3の中空部3a
へ供給される熱風量及び速度を略一定にでき、よって乾
燥中の全ての中空木材3の中空部3a側からの乾燥速度
を一定にできる。
【0053】一方、耐熱フィルム20の上方において、
熱風通過量調整具23の摺動プレート25を横方向に摺
動させて、大径な固定側通気孔24aの開度を調整する
ことができるので、例えば、生木のような場合に、前記
固定側通気孔24aを大きく開いておけば湿った熱風や
生木から蒸発上昇する水分等の循環を促進することがで
き、木材の種類に応じて乾燥度合いの調整を行えるとい
う効果がある。
【0054】また、乾燥空間4bに流れ込んだ熱風は、
その後、第2の仕切り板14の通気孔14aから蒸気発
生室7へ戻るが、この際、第1の開度調整手段15の場
合と同様に、第2の開度調整手段16を用いた第2の仕
切り板の各通気孔14aの開度調整を、4個ずつブロッ
ク的に行う。
【0055】これにより、乾燥室4の全体において、乾
燥空間4bに滞留する高湿度の熱風量と、第2の仕切り
板14の通気孔14aを経て蒸気発生室7へ戻る熱風量
との調整が行われ、中空木材3の外周部3bの乾燥速度
が調整される。
【0056】従って、乾燥室4の大きさにかかわらず乾
燥室4の室全体において、耐熱フィルム20の中空部送
り孔20aから中空木材3の中空部3aに流れ込む熱風
と、外周送り孔20bから中空木材3の周囲へ流れ込む
熱風との風量比率を略一定にでき、こうして乾燥中の中
空木材3の全部の最適乾燥が現実的に可能となる。
【0057】また、乾燥空間4bにある蒸気噴霧装置の
ノズル27から蒸気を乾燥空間4bに噴霧することによ
り、多数本の中空木材3が収納された乾燥空間4bの湿
度を上昇させることで、中空木材3の外周部3bの乾燥
速度を遅らせることができる。
【0058】さらに、熱風強制排気手段30である給気
ダクト28及び排気ダクト29を用いて、乾燥室4の乾
燥空間4bの給気及び排気を強制的に行うことにより、
乾燥室4に送り込まれた熱風の一部が強制排気されて乾
燥室4内の湿度が低下され、収納された中空木材3の主
に外周部3bの乾燥速度を早めることができる。
【0059】まとめると、本実施例の中空木材の乾燥装
置Aは、乾燥室4に配置された一対の温度・湿度センサ
26からの温度信号及び湿度信号を受ける制御部(図
外)の制御下において、蒸気発生室7での蒸気発生量の
調整と、第1、2の熱風ファン10、11による熱風整
流室2への熱風供給量の調整とを踏まえた第1の開度調
整手段15による第1の仕切り板13の各通気孔13a
の開度調整を行うことにより、乾燥中の中空木材3の全
体における中空部3aの乾燥速度を調整する。
【0060】一方、中空木材3の外周部の3bの乾燥速
度の調整は、同じく制御部(図外)の制御下において、
蒸気発生室7での蒸気発生量の調整と、熱風整流室2へ
の熱風供給量の調整とを踏まえた第2の開度調整手段1
6による第1の仕切り板14の各通気孔14aの開度調
整と、ノズル27からの乾燥空間4bへの蒸気噴霧や、
熱風強制排気手段30による乾燥空間4b内の熱風の強
制排気とを行うことにより、乾燥中の中空木材3の全体
における外周部3bの乾燥速度を調整する。
【0061】従って、中空木材の乾燥装置Aは、例えば
多数の実験データに基づいて、装置機器の多様な制御を
適正に行うことにより、乾燥中の中空木材3の全体にお
ける中空部3aと外周部3bとの乾燥速度を一定にし
て、最適な乾燥がなされた中空木材3を提供できるもの
である。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得ら
れる。
【0063】すなわち、本発明の請求項1〜4の中空木
材の乾燥装置では、熱風整流室と乾燥室とを仕切る第1
の仕切り板の各通気孔を、第1の開度調整手段により個
別又はブロック的に開度調整するようにしたので、乾燥
室の大きさにかかわらず室全体において、中空木材の中
空部へ供給される熱風量及び風速を略一定にでき、また
乾燥室と蒸気発生室とを仕切る第2の仕切り板の各通気
孔を、第2の開度調整手段により個別又はブロック的に
開度調整するようにしたので、乾燥室の大きさにかかわ
らず室全体において、中空部送り孔から中空木材の中空
部に流れ込む熱風と、外周送り孔から中空木材の周囲へ
流れ込む熱風との風量比率を略一定にできる。これによ
り、乾燥室に収納された全部の中空木材の最適乾燥の実
現が可能となる。
【0064】特に、請求項2に記載の中空木材の乾燥装
置は、請求項1に記載の効果の他に、乾燥室の乾燥空間
に加湿手段が設けられるようにしたので、加湿手段によ
り、多数本の中空木材が収納された乾燥空間の湿度を上
昇させることで、中空木材の外周部の乾燥速度を遅らせ
ることができる。
【0065】また、請求項3に記載の中空木材の乾燥装
置は、請求項1又は2に記載の効果の他に、給気ダクト
及び排気ダクトを有する熱風強制排気手段により乾燥室
の乾燥空間の給気及び排気を行うようにしたので、乾燥
室に送り込まれた熱風の一部が強制排気されて乾燥室内
の湿度が低下され、収納された中空木材の主に外周部の
乾燥速度を早めることができる。
【0066】さらに、請求項4に記載の中空木材の乾燥
装置は、請求項1〜3のうち何れかに記載の効果の他
に、第1、2の仕切り板に形成された多数個の通気孔が
上下左右一定ピッチで、また第1、2の開度調整手段
が、各4個の通気孔の中心部に設けられる回転軸と、4
個の開度調整孔とが形成された回転板とを有しているの
で、各第1、2の開度調整手段の回転板を所定角度回動
させることで、開度調整孔と通気孔との重なり度合いを
調整して各通気孔の開度調整を行うので、第1、2の仕
切り板の各通気孔をブロック的に開度調整でき、かつそ
の構造及び操作が簡易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る中空木材の乾燥装置の
全体断面図である。
【図2】同側面図である。
【図3】第1の仕切り板を示す要部断面図である。
【図4】第2の仕切り板を示す要部断面図である。
【図5】第1、2の開度調整手段を示す要部拡大側面図
である。
【図6】乾燥室仕切り部材を示す要部断面図である。
【図7】乾燥室仕切り部材の要部拡大側面図である。
【図8】他の形態に係る乾燥室仕切り部材の要部拡大側
面図である。
【符号の説明】
A 中空木材の乾燥装置 1 装置本体 2 熱風整流室 3 中空木材 3a 中空部 4 乾燥室 4a 整流空間 4b 乾燥空間 5 ヒータ 6 蒸気噴霧装置 7 蒸気発生室 10 第1の熱風ファン 11 第2の熱風ファン 12 熱風循環路 13 第1の仕切り板 13a 通気孔 14 第2の仕切り板 14a 通気孔 15 第1の開度調整手段 16 第2の開度調整手段 20 耐熱フィルム 20a 中空部送り孔 20b 外周送り孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上流部に設けられる熱風整流室と、中央
    部に設けられると共に、穴ぐり加工された多数本の中空
    木材が長さ方向を揃えて重ね置きされる乾燥室と、下流
    部に設けられて、ヒータ及び加湿手段が配設された蒸気
    発生室と、前記熱風整流室及び前記蒸気発生室を連通し
    て、中途部に出力調整可能な熱風ファンが設けられた熱
    風循環路とを備えた中空木材の乾燥装置であって、 前記熱風整流室と前記乾燥室とは、第1の開度調整手段
    により個別又はブロック的に開度調整可能な多数個の通
    気孔が形成された第1の仕切り板により区画され、 また、前記乾燥室と前記蒸気発生室とは、第2の開度調
    整手段により個別又はブロック的に開度調整可能な多数
    個の通気孔が形成された第2の仕切り板により区画さ
    れ、 さらに、前記各中空木材の上流側の端面位置に乾燥室仕
    切り部材を設け、前記乾燥室内を整流空間及び乾燥空間
    に区分し、しかも前記乾燥室仕切り部材には、前記整流
    空間から前記中空木材の中空部に熱風を送る多数個の中
    空部送り孔と、前記整流空間から前記乾燥空間内に前記
    中空部送り孔より少量の熱風を送る多数個の外周送り孔
    とが穿設されていることを特徴とする中空木材の乾燥装
    置。
  2. 【請求項2】 前記乾燥室の乾燥空間に、加湿手段が設
    けられていることを特徴とする請求項1に記載の中空木
    材の乾燥装置。
  3. 【請求項3】 前記乾燥室の乾燥空間に、給気ダクト及
    び排気ダクトを有する熱風強制排気手段を設けたことを
    特徴とする請求項1又は2に記載の中空木材の乾燥装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第1、2の仕切り板に形成された多
    数個の通気孔が、上下左右一定ピッチで形成され、 また前記第1、2の開度調整手段が、各々近接する4個
    の前記通気孔の中心部に設けられる回転軸と、前記近接
    する4個の通気孔を同時に開閉可能な4個の開度調整孔
    が90°毎に形成された回転板とを有していることを特
    徴とする請求項1〜3のうち何れか1項に記載の中空木
    材の乾燥装置。
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