JPH1047424A - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JPH1047424A
JPH1047424A JP21022696A JP21022696A JPH1047424A JP H1047424 A JPH1047424 A JP H1047424A JP 21022696 A JP21022696 A JP 21022696A JP 21022696 A JP21022696 A JP 21022696A JP H1047424 A JPH1047424 A JP H1047424A
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JP
Japan
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liquid chamber
vibration
elastic body
bracket
diaphragm
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JP21022696A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kojima
宏 小島
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Priority to DE69617578T priority patent/DE69617578T2/de
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストを低減しつつ液室構成部材を確実
に固定する。 【解決手段】 弾性体18の下側に合成樹脂材料製の支
持円筒16が成形されて配置され、支持円筒16の内周
面と弾性体18の外周面とが接着される。弾性体18の
凹部18Aにより空間部24が形成され、ダイヤフラム
30でこの空間部24を封止することで、空間部24内
に液室32が形成される。固定部材20の基端側が、支
持円筒16内にインサート成形されて埋め込まれる。固
定部材20の抜け止め部20Bの先端側を全周にわたっ
て折り曲げて内周方向に抜け止め部20Bの先端側を突
出させることにより、抜け止め部20Bがキャップ28
を係止して、仕切部材34、ダイヤフラム30の抜け止
めをする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動発生部からの
振動の伝達を防止する防振装置に関し、振動を発生する
部材を支持する自動車、建設機械、一般産業用機械など
のマウント類に適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両の振動発生部となるエンジ
ンと振動受け部となる車体との間には、エンジンマウン
トとしての防振装置が配設されていて、エンジンが発生
する振動をこの防振装置が吸収し、車体側に伝達される
のを阻止するような構造となっている。
【0003】すなわち、この防振装置としては、防振装
置の内部に弾性体及び一対の液室を設けると共に、制限
通路となるオリフィスでこれらの液室を互いに連通した
ものが知られている。そして、搭載されたエンジンが作
動して振動が発生した場合には、弾性体の制振機能及
び、これら液室を連通するオリフィス内の液体の粘性抵
抗等で振動を吸収し、振動の伝達を阻止するようになっ
ている。
【0004】一方、部品点数の削減、組立工数の低減に
よるコストダウン及び、軽量化等の要請が近年強くな
り、防振装置の部品の樹脂化が検討されるようになっ
た。この為、弾性体の外周側に配置されて車体側或いは
エンジン側に連結される取付部材を樹脂化して、取付部
材を樹脂製のブラケットに置き換える構造が、新たに考
えられるようになった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
防振装置を製造する場合、液室間を仕切りつつオリフィ
スを形成するための仕切部材及び、液室の隔壁を構成す
るダイヤフラム等を防振装置内に固定する必要がある。
従って、これらの部材を固定する為の固定部材をブラケ
ットに直接溶着して取り付けることが考えられた。しか
し、ブラケットの母材を構成する樹脂材料には一般的に
ガラス含有率の高い材料が使用されている為、接合強度
が小さくて溶着の信頼性が低いものとなり、仕切部材及
びダイヤフラムを確実に固定できないという欠点を有し
ていた。
【0006】一方、固定部材をインサート金具とし、こ
のインサート金具を弾性体に埋め込むことが考えられる
が、この場合、インサート金具を接着処理する必要があ
り、インサート金具の接着処理工程を設けるのに伴っ
て、製造コストが上昇する欠点を有していた。
【0007】本発明は、上記事実を考慮し、製造コスト
を低減しつつ液室を構成する液室構成部材を確実に固定
し得る防振装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1による防振装置
は、振動発生部及び振動受け部の一方に連結される取付
部材と、振動発生部及び振動受け部の他方に連結される
樹脂製のブラケットと、取付部材とブラケットとの間を
繋ぐように取付部材とブラケットとの間に配設され且つ
弾性変形し得る弾性体と、液体が封入される液室を弾性
体とで構成する液室構成部材と、基端側がブラケット内
に埋め込まれると共に先端側がかしめられて液室構成部
材を固定するインサート部材と、を有することを特徴と
した。
【0009】請求項2による防振装置は、請求項1の防
振装置において、液室構成部材が、液室を複数の小液室
に区画する仕切部材及び、これら複数の小液室のいずれ
かの隔壁を弾性変形可能に構成するダイヤフラムとさ
れ、インサート部材の先端側が屈曲されつつかしめられ
てこれらが固定されることを特徴とした。
【0010】請求項1に係る防振装置の作用を以下に説
明する。弾性体が取付部材とブラケットとの間を連結
し、振動発生部に取付部材あるいはブラケットが連結さ
れている為、振動発生部側から振動が取付部材あるいは
ブラケットに伝達されると、弾性体が変形し、結果とし
て弾性体の変形により振動が減衰して、ブラケットある
いは取付部材に連結される振動受け部側に振動が伝達さ
れ難くなる。さらに、弾性体の変形に伴って、液体の圧
力変化、液体流動の粘性抵抗あるいは液柱共振等が液室
内の液体に生じ、これらに基づく減衰作用で防振効果を
向上することができる。
【0011】また、インサート部材の基端側がブラケッ
ト内に埋め込まれると共に、このインサート部材の先端
側がかしめられることにより、液室を弾性体とで構成す
る液室構成部材が固定される。
【0012】従って、ブラケットに一部埋め込まれたイ
ンサート部材により液室構成部材を固定しているので、
固定部材を溶着するものと比較して、接合強度が大きく
なるのに伴って接合の信頼性が高まることになり、液室
構成部材を確実に固定できるようになる。また、弾性体
にインサート金具を埋め込んだものと比較しても、イン
サート部材を接着処理する必要がなくなるため、接着処
理工程が不要となる分だけ製造コストが低減されること
になる。
【0013】請求項2に係る防振装置の作用を以下に説
明する。本請求項も請求項1と同様の作用を奏する。但
し、本請求項は、液室構成部材が、液室を複数の小液室
に区画する仕切部材及び、これら複数の小液室のいずれ
かの隔壁を弾性変形可能に構成するダイヤフラムとさ
れ、インサート部材の先端側が屈曲されつつかしめられ
てこれらが固定される構成とした。
【0014】従って、これら仕切部材及びダイヤフラム
がインサート部材により確実に固定されることになる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る防振装置の第1の実
施の形態を図1から図3に示し、これらの図に基づき本
実施の形態を説明する。
【0016】本実施の形態により製造された防振装置1
0を表す図1に示すように、この防振装置10の上部側
を形成する頂板12の上部には、エンジン(図示せず)
にこの頂板12を図示しないナットの螺合により連結し
て固着する為のボルト14が突出している。そして、こ
れら頂板12及びボルト14が取付部材を構成してい
る。
【0017】この頂板12には、円筒形状をしたゴム製
の弾性体18の上部が加硫接着されている。そして、こ
の弾性体18の下部中央には、中央部が特に深く窪んだ
凹部18Aが設けられている。
【0018】また、弾性体18の下側には、円管状に形
成された合成樹脂材料製のブラケットである支持円筒1
6が弾性体18の下部を囲むように配置されている。こ
の支持円筒16の下部は外方に突出したフランジ部16
Aにより構成されており、このフランジ部16Aには、
一対の植込みナットであるカラー22が埋め込まれてい
る。この為、これらのカラー22にそれぞれ車体側から
突出する図示しないボルトが螺合されることによって、
車体側に支持円筒16が連結されるようになっている。
【0019】そして、このフランジ部16Aの内周部か
ら直角に筒状の筒部16Bが立設されている。この筒部
16Bの上部から筒部16Bの下部寄りの内周面にかけ
ての支持円筒16の部分には、弾性体18の外周面が接
着されていて、接着により弾性体18に支持円筒16が
連結された状態となっている。
【0020】他方、支持円筒16の内周側に配置された
弾性体18の凹部18Aにより、凹状の空間である空間
部24が形成されている。また、例えば金属材料で形成
されると共に外周面となる外周端部34Aの下端部が外
側に突出して形成された仕切部材34が、この凹部18
Aの内周面に嵌合されつつ外周端部34Aの下端部を弾
性体18の下端部へ当接して、空間部24内に配置され
ている。この為、仕切部材34が主液室32Aとなる空
間を弾性体18の凹部18Aとで区画する構造とされる
ことになる。
【0021】一方、この仕切部材34の下部側中央に円
形に窪んだ凹部34Bが形成されており、仕切部材34
の下面へ外周端が当接されるゴム製のダイヤフラム30
でこの凹部34Bを封止することにより、仕切部材34
の下部側中央に副液室32Bが形成される。そして、こ
れら主液室32A及び副液室32Bで液室32を構成
し、また、これらの内部に液体が封入されている。
【0022】以上より、これら液室32を複数の小液室
である液室32A、32Bに区画する仕切部材34及
び、これら複数の小液室の内の副液室32Bの隔壁を弾
性変形可能に構成するダイヤフラム30等が、液室32
を弾性体18とで構成する液室構成部材とされる。
【0023】さらに、円盤状に形成され且つ外周端がリ
ング状に屈曲された蓋部材であるキャップ28が、支持
円筒16の内周面にこのキャップ28の外周端を嵌合さ
せて、空間部24の開放端に設置されている。この為、
仕切部材34及びダイヤフラム30が、空間部24の開
放端に設置されて液室32を覆うことになるキャップ2
8によって、防振装置10の上部側へ向かって一体的に
押しつけられつつ固着されている。
【0024】支持円筒16の下面側には、薄鋼板をリン
グ状に形成したインサート部材である金属製の固定部材
20が配置されており、この固定部材20の基端側を形
成する上側部分が、支持円筒16の内周面に沿うように
支持円筒16内にインサート成形されて埋め込まれて、
これら支持円筒16と固定部材20との間が連結されて
いる。また、固定部材20の上側部分には、支持円筒1
6に対するインサートの強度を高める為に、固定部材2
0の外周側に拡がるフランジ部20Aが形成されてい
る。
【0025】従って、この固定部材20が確実に支持円
筒16に固着されることになり、また、固定部材20の
先端側を形成する下側部分は、内周側に屈曲された抜け
止め部20Bとされている。
【0026】つまり、空間部24内に仕切部材34及び
ダイヤフラム30が設置され、この空間部24の開放端
にキヤップ28が設置された状態で、固定部材20の抜
け止め部20Bの先端側を全周にわたって折り曲げて内
周方向に抜け止め部20Bの先端側を突出させることに
より、固定部材20の抜け止め部20Bがキャップ28
を係止して、仕切部材34、ダイヤフラム30及びキャ
ップ28の抜け止めをすることになる。さらに、ダイヤ
フラム30とキャップ28との間は空気室44とされて
ダイヤフラム30の変形を可能としている。
【0027】一方、仕切部材34の外周端部34Aの内
側には、外周端部34Aに沿いほぼ一周にわたって溝状
に形成された溝部36が設けられている。この溝部36
の一端部には、主液室32Aと溝部36内とを連通する
小孔38が形成され、他端部には、副液室32Bと溝部
36内とを連通する小孔40が形成されている。従っ
て、固定部材20の内周面により塞がれたこの溝部36
及び小孔38、40が主液室32Aと副液室32Bとの
間を連通するオリフィス42を構成することとなる。
【0028】他方、支持円筒16のフランジ部16A上
には、ストッパ部材52の基端側が配置されており、一
方のカラー22と同軸となるこのストッパ部材52の基
端側の位置に貫通孔52Aが設けられ、ボルトが貫通す
るようにされている。このストッパ部材52の先端側は
屈曲されて図1上、上方向に延びていて、この先端側の
上下方向中程に係合孔52Bが形成されている。これに
対して、頂板12の上部には、先端側寄りの部分が一旦
屈曲されてストッパ部材52の係合孔52B内に緩く挿
入される構造の係合片54が設置されている。
【0029】この為、過大な振幅の振動が防振装置10
に入力された場合でも、係合片54がストッパ部材52
の係合孔52Bの内壁面に接して、弾性体18の変形量
が一定の範囲に制限されることになる。
【0030】次に、本実施の形態の防振装置10の組立
てを説明する。ます、頂板12及びボルト14を作製
し、これら頂板12及びボルト14を加硫用のモールド
(図示せず)内に入れて、弾性体18を加硫し、図2
(A)に示すように、頂板12及びボルト14に弾性体
18を加硫接着する。
【0031】さらに、この弾性体18の支持円筒16と
の間の接着の為に必要な箇所に、接着剤の塗布等の接着
処理を施した後、頂板12と加硫接着されて一体となっ
た弾性体18や、インサート金具としての固定部材20
及びカラー22を樹脂成形用の成形型(図示せず)内に
装着し、溶融した樹脂材料を射出成形する。
【0032】この結果、図2(B)に示すように、支持
円筒16が弾性体18に接着されて連結されると共に、
固定部材20の基端側及びカラー22が支持円筒16内
に埋め込まれて、樹脂製の支持円筒16が、弾性体1
8、固定部材20及びカラー22と一体的になるように
インサート成形される。
【0033】そして、キャップ28、ダイヤフラム30
及び仕切部材34等を別途作製しておき、液体中におい
て、液室32を二分する仕切部材34を空間部24の開
放端から挿入し、さらに、液室32の隔壁の一部を構成
することになるダイヤフラム30により液室32を封止
する。
【0034】最後に、キャップ28を支持円筒16の内
周面に嵌合させ、固定部材20の抜け止め部20Bを図
3の二点鎖線で示すように内側に屈曲させるようにかし
めることで、キャップ28により空間部24の開放端を
閉鎖し、図1に示すように液室32内に液体が封入され
た状態にする。但し、上記のように液体中で組立てなく
とも、液室32内に液体を後から注入しても良い。
【0035】この後、ストッパ部材52及び係合片54
が取り付けられて組立が完了された防振装置10を車両
内に設置する。
【0036】次に、本実施の形態に係る防振装置10の
作用を説明する。頂板12に搭載されるエンジンが作動
すると、エンジンの振動が頂板12を介して弾性体18
に伝達される。弾性体18は吸振主体として作用し、弾
性体18の変形に伴った内部摩擦に基づく制振機能によ
って振動を吸収することができる。さらに、弾性体18
の変形によって主液室32Aが拡縮すると共に副液室3
2B側のダイヤフラム30が変形して、主液室32A及
び副液室32B内の液体がオリフィス42を通って相互
に流通し、オリフィス空間に生ずる液体の圧力変化、液
体流動の粘性抵抗あるいは液柱共振等に基づく減衰作用
で防振効果を向上することができる。
【0037】また、固定部材20の基端側が支持円筒1
6内に埋め込まれると共に、この固定部材20の先端側
がかしめられることにより、液体を封入した液室32を
弾性体18とで構成する仕切部材34及びダイヤフラム
30がキャップ28と共に固定される。
【0038】従って、支持円筒16に固定部材20を埋
め込んでこの固定部材20により仕切部材34及びダイ
ヤフラム30を固定しているので、固定部材を溶着する
ものと比較して、接合強度が大きくなるのに伴って接合
の信頼性が高まることになり、仕切部材34及びダイヤ
フラム30を確実に固定できるようになる。また、弾性
体18にインサート金具を埋め込んだものと比較して
も、固定部材20を接着処理する必要がなくなるため、
接着処理工程が不要となる分だけ製造コストが低減され
ることになる。
【0039】さらに、仕切部材34及びダイヤフラム3
0が液室32に配置される際、キャップ28が、固定部
材20の下端側に形成された抜け止め部20Bに係止さ
れた状態で、空間部24の開放端を閉鎖するので、この
キャップ28が、仕切部材34及びダイヤフラム30な
どを確実に固定しつつ液室32をシールできる。
【0040】以上より、合成樹脂材料製の支持円筒16
を採用して、防振装置10の製造コストを低減すると共
に防振装置10を軽量化することもできる。
【0041】一方、本実施の形態では、液室構成部材が
仕切部材34及びダイヤフラム30とされ、固定部材2
0の先端側が屈曲されつつかしめられて、これら仕切部
材34及びダイヤフラム30が固定される構成とした。
従って、これら仕切部材34及びダイヤフラム30が固
定部材20により確実に固定されることになるが、他の
部材を液室32内に入れても、同様に確実に固定される
ことになる。
【0042】また、固定部材20の基端側にフランジ部
20Aを設けて、固定部材20の基端側外周の一部又は
全周をフランジ構造としているので、固定部材20の不
用意な抜け出しの防止や、抜け止め部20Bをかしめた
際の固定部材20の抜け出しを防止することが可能とな
る。
【0043】次に、本発明に係る防振装置の第2の実施
の形態を図4に示し、この図に基づき本実施の形態を説
明する。尚、第1の実施の形態において説明した部材と
同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略
する。
【0044】図4に示すように、本実施の形態の防振装
置110は、楕円形の穴部を有し且つ合成樹脂により一
体的に成形された外筒一体型のブラケット112を備え
ており、振動受け部としての自動車の車体(図示せず)
側に、ブラケット112をねじ止めて連結する為の腕1
12Aが防振装置110の両側に突出しており、それぞ
れ一個づつのカラー22が両方の腕112Aに埋め込ま
れて固定されている。従って、ブラケット112が一対
のカラー22により車体に連結されることになる。
【0045】一方、このブラケット112の内側には、
円管状に形成された取付部材である内筒金具114がブ
ラケット112の軸線と平行となるように配置されてお
り、内筒金具114に図示しないボルトがねじ込まれる
ことにより、内筒金具114と振動発生部となるエンジ
ン(図示せず)とが連結されることとなる。
【0046】これら内筒金具114とブラケット112
との間には、ゴム製の弾性体116が配設されている。
この弾性体116は内筒金具114の外周面に加硫接着
された楕円柱状とされており、軸方向中間部であって内
筒金具114の下側には、凹部116Aが形成されてい
る。内筒金具114を挟んで凹部116Aの反対側に
は、軸方向に貫通する断面が円弧状の貫通孔120が形
成されており、この防振装置110の主振動方向である
上下方向に内筒金具114が変位し易くなっている。
【0047】また、薄肉の金属材料で円筒状に形成され
ると共に外周面となる外周端部124Aの下端部が外側
に突出して形成された仕切部材124が、この凹部11
6Aの内周面に嵌合されて、配置されている。この為、
仕切部材124が主液室32Aとなる空間を弾性体11
6の凹部116Aとで区画する構造とされることにな
る。
【0048】一方、この仕切部材124の下部側中央に
円形に窪んだ凹部124Bが形成されており、第1の実
施の形態と同様に仕切部材124の下面へ外周端が当接
されるダイヤフラム30でこの凹部124Bを封止する
ことにより、仕切部材124の下部側中央に副液室32
Bが形成される。
【0049】以上より、これら液室32を複数の小液室
である液室32A、32Bに区画する仕切部材124及
び、これら複数の小液室の内の副液室32Bの隔壁を弾
性変形可能に構成するダイヤフラム30等が、液室32
を弾性体116とで構成する液室構成部材とされる。そ
して、図示しないオリフィスでこれら主液室32A及び
副液室32Bを連通することになる。
【0050】さらに、第1の実施の形態と同様のキャッ
プ28がダイヤフラム30の下側に設置されており、ブ
ラケット112の下面側には、第1の実施の形態と同様
の固定部材20が、ブラケット112の内周面に沿うよ
うにブラケット112内にインサート成形されて埋め込
まれて、これらブラケット112と固定部材20との間
が連結されている。
【0051】以上より、本実施の形態に係る防振装置1
10は第1の実施の形態に係る防振装置10と同様な作
用を奏することになる。また、ブラケット112が樹脂
材料で一体的に成形されるので、ブラケット及び外筒を
プレス加工等で加工する必要がなくなって、加工工程が
より一層簡略化され、製造コストの低減がさらに図れる
ことになる。
【0052】尚、上記第1の実施の形態において、振動
発生部であるエンジンに取付部材となる頂板12側を連
結し、振動受け部である自動車等の車両の車体に樹脂製
のブラケットとなる支持円筒16側を連結するような構
成としたが、この逆の構成としてもよい。さらに、上記
第2の実施の形態において、振動発生部となるエンジン
側に内筒金具114を連結し、振動受け部となる車体側
にブラケット112を連結するような構成としたが、こ
の逆の構成としても良い。
【0053】また、上記実施の形態において、支持円筒
16及びブラケット112に用いられる樹脂材料の種類
としては、ポリアミド樹脂、ABS、ポリアセタール、
ポリカーボネート及びポリイミド等の樹脂材料が考えら
れるが、これらの材料に限定されるものではない。
【0054】他方、実施の形態において、自動車等の車
両に搭載されるエンジンの防振を目的としたが、本発明
の防振装置は例えば車両のボディマウント等、あるいは
車両以外の他の用途にも用いられることはいうまでもな
く、また、ブラケット及び弾性体等の形状、寸法なども
実施の形態のものに限定されるものではない。
【0055】
【発明の効果】本発明の防振装置は、製造コストを低減
しつつ液室を構成する液室構成部材を確実に固定するこ
とができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る防振装置を示
す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る防振装置の組
立てを説明する図であって、(A)は弾性体が加硫され
た状態を示す断面図であり、(B)は弾性体に支持円筒
が接着された状態を示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る防振装置の組
立を説明する要部拡大断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る防振装置を示
す断面図である。
【符号の説明】
10 防振装置 12 頂板(取付部材) 16 支持円筒(ブラケット) 18 弾性体 20 固定部材(インサート部材) 30 ダイヤフラム 32 液室 34 仕切部材 110 防振装置 112 ブラケット 114 内筒金具(取付部材) 116 弾性体 124 仕切部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生部及び振動受け部の一方に連結
    される取付部材と、 振動発生部及び振動受け部の他方に連結される樹脂製の
    ブラケットと、 取付部材とブラケットとの間を繋ぐように取付部材とブ
    ラケットとの間に配設され且つ弾性変形し得る弾性体
    と、 液体が封入される液室を弾性体とで構成する液室構成部
    材と、 基端側がブラケット内に埋め込まれると共に先端側がか
    しめられて液室構成部材を固定するインサート部材と、 を有することを特徴とした防振装置。
  2. 【請求項2】 液室構成部材が、液室を複数の小液室に
    区画する仕切部材及び、これら複数の小液室のいずれか
    の隔壁を弾性変形可能に構成するダイヤフラムとされ、
    インサート部材の先端側が屈曲されつつかしめられてこ
    れらが固定されることを特徴とした請求項1記載の防振
    装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0965473A3 (en) * 1998-06-15 2002-12-04 Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha Engine mount device
JP2008248929A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Tokai Rubber Ind Ltd 樹脂製筒形ブラケットとそれを用いた防振マウント組立体、樹脂製筒形ブラケットの製造方法
US7458565B2 (en) 2004-11-04 2008-12-02 Honda Motor Co., Ltd. Vibration-proof apparatus for vehicle
US10458511B2 (en) 2015-04-27 2019-10-29 Bridgestone Corporation Anti-vibration device

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