JPH1045535A - 固形粉末化粧料の製造方法 - Google Patents

固形粉末化粧料の製造方法

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JPH1045535A
JPH1045535A JP8217895A JP21789596A JPH1045535A JP H1045535 A JPH1045535 A JP H1045535A JP 8217895 A JP8217895 A JP 8217895A JP 21789596 A JP21789596 A JP 21789596A JP H1045535 A JPH1045535 A JP H1045535A
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JP
Japan
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mixing
powder
oil phase
cosmetic
phase component
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JP8217895A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Noro
浩史 野呂
Hiroshi Kitagaito
博士 北垣外
Takeshi Ishikawa
剛 石川
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】粉体と油相の各成分を混合して得られる化
粧料粉体を含有する固形粉末化粧料の製造方法におい
て、40〜 100℃における粘度が5〜1000センチポイズで
ある油相成分を用いて40〜 100℃で混合し、混合度0.
7以上で混合を終了させることを特徴とする化粧料粉体
を含有する固形粉末化粧料の製造方法。 【効果】本発明の製造方法により、簡単な構成かつ短時
間で、成形品表面が均一でケーキングが無く、耐衝撃性
に優れ、使用感が良好な固形粉末化粧料を工業的に有利
に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体と油相の各成
分を混合して得られる化粧料粉体を含有する、固形粉末
化粧料の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】粉体を主成分として固体油及び/又は液
体油を含む油相成分を含有し、中皿等の容器にプレス成
形又は流し込み成形等によって充填されてなる主にメー
クアップ用に使用される化粧料は、一般に固形粉末化粧
料と称される。このような固形粉末化粧料を製造する際
には、予め主成分である1種以上の粉体成分をロッキン
グミキサー等で穏やかに混合した後、固体油及び/又は
液体油を含有する油相成分を混合し、粉砕混合した後圧
縮成形する工程が採られる。その方法としては、V型ミ
キサー、リボンミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェ
ルミキサー等を用いて攪拌作用により混合し、次いでハ
ンマーミル、ピンミル等のような衝撃式粉砕機で粉砕す
る方法や、ボールミル、擂潰機のような混合を兼ねた粉
砕機を用いる方法等が知られている(特開平4−894
22号公報、特開平7−2624号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前述のよ
うな、予め主成分である1種以上の粉体成分を混合した
後、固体油及び/又は液体油を含む油相成分を混合し、
粉砕混合した後圧縮成形するといった常法に従った製造
方法では、混合時の油相粘度の制御をすること無しに、
ファンデーション等の高機能化傾向に対応することが困
難となってきている。特に粉体成分の微細化の傾向によ
って、その粉体成分と油相成分の最適で均一な混合状態
を得ることが困難になり、逆に混合工程時に微粉粒子成
分が凝集し易くなって、微粉粒子や油相成分の局在が生
じ易くなる。このような局在はケーキングの原因とな
り、ファンデーション等の成形品表面の美観を損ない、
パフ等の化粧用具へのとれが不良になり、使用感も低下
するという欠点がある。また粉体成分と油相成分が不均
一であれば、成形品の強度が局所的に低下し、落下時に
割れやすい、即ち耐衝撃性の低下の原因となる。このよ
うな局在を解消する為には、一般的には、微粉粒子の配
合量を減少させる、若しくは混合工程での混合時間を延
長する、さらには混合機のせん断効果を高める等の方法
が考えられる。しかし、微粉粒子の配合量の減少は今日
求められているファンデーション等の高機能化に対応出
来ないし、混合時間の延長は生産性に支障をきたすだけ
でなく使用感にも影響し、設計機能通りの使用感が得ら
れないという欠点がある。また混合機のせん断効果の向
上では装置的に大掛かりになるか、新規に高せん断を付
与出来る装置を付け加える等のコスト的な負担が増加す
る欠点がある。
【0004】従って、本発明の目的は、簡単な構成で粉
体や油相成分の局在等が生じ難く、均一に分散された化
粧料粉体を含有する固形粉末化粧料の工業的に有利な製
造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ね、粉体と油相の各成分を混合して得られる化粧料
粉体を含有する固形粉末化粧料の製造方法において、40
〜 100℃における粘度が5 〜1000センチポイズである油
相成分を用いて40〜 100℃に加温して混合し、混合度
0.7以上で混合を終了させることにより、前記目的を
達成したものである。
【0006】即ち、本発明の要旨は、(1) 粉体と油
相の各成分を混合して得られる化粧料粉体を含有する固
形粉末化粧料の製造方法において、40〜 100℃における
粘度が5〜1000センチポイズである油相成分を用いて40
〜 100℃で混合し、混合度0.7以上で混合を終了させ
ることを特徴とする化粧料粉体を含有する固形粉末化粧
料の製造方法、(2) 粉体が化粧品用顔料を含有し、
油相成分が化粧品用油剤を含有することを特徴とする前
記(1)記載の固形粉末化粧料の製造方法、(3) 粉
体のうち、粒子径0.5μm以下の微粉粒子の含有率が
15重量%以下であることを特徴とする前記(1)又は
(2)記載の固形粉末化粧料の製造方法、(4) 粉体
の配合量が75〜95重量%、油相成分の配合量が5〜25重
量%であることを特徴とする前記(1)〜(3)いずれ
か記載の固形粉末化粧料の製造方法、に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
混合機に粉体と油相成分を投入し、粉体及び油相成分を
40〜 100℃に加温した後、同温度を保持して油相粘度を
5 〜1000センチポイズに低下させたまま混合を開始す
る。含有する顔料等の混合による色彩の変化を以下に定
義される混合度Mとして測色計で測定して、0.7以
上、好ましくは0.8以上、さらに好ましくは0.9以
上になれば混合を終了させる。
【0008】混合終了後ハンマーミル等の粉砕機で処理
し、プレス成形して固形粉末化粧料を得る。混合度と成
形品のケーキングの比表面積には図1のような相関があ
り、混合度0.7以上でケーキングの比表面積6.0%
未満の良好な製品を得る。混合度を0.8以上とすると
ケーキングの比表面積2.0%未満のさらに良好な製品
が得られ、混合度0.9以上でケーキングの比表面積が
1.0%未満の特に良好な製品が得られる。混合度を
0.7以上とすることでケーキングの問題を解消できる
だけでなく、成形品の局所的な機械的強度の不足を無く
して、成形品強度を向上することができる。
【0009】混合度Mは、次式で定義される。 M=|(At −A0 )/(A∞−A0 )| At :任意時間の測色値、A0 :初期の測色値、A∞:
飽和測色値(最大値) Aは光の測色値で、光の色彩を表現できる方法であれば
制限はない。色彩を表現する方法には、CIE(国際照
明委員会)1931年標準表色系があり、これは測定さ
れた色をx−y色度座標によって表すものである。色を
表示する方法にはこのほか、RGB表色系、USC表色
系、マンセル表色系、Lab表色系などがあるが、どの
ような方法を用いても良い。A∞は十分長時間混合した
後の測色値である。A∞はあらかじめ測定しておく。
【0010】混合度測定のためのトレーサーとして、粉
体に含有される有色顔料以外に新たに色素を添加しても
良い。粉体の他、染料もしくは親油性色素を油相に溶融
させて液体として用いても良い。これらの場合はあらか
じめ予備テストを行い、混合終了の所用時間を測定し、
その時間をもって混合終点とすることが好ましい。
【0011】トレーサーとしては酸化鉄等の無機顔料、
赤色202号、赤色204号、赤色226号、黄色40
1号、青色404号等の有機顔料、ズダンレッド、ダイ
アンブルー、ジエナスグリーンB等のアゾ顔料、アルゴ
ールイエロー、ピレンキノン、インダンスレンブリリア
ントバイオレットRRP等のキノン顔料、キノシアニン
顔料、ペリレン顔料、インジゴ、チオインジゴ等のイン
ジゴ顔料、インドファーストオレンジトナー等のビスベ
ンゾイミダゾール顔料、銅フタロシアニン等のフタロシ
アニン顔料、キナクリドン顔料等が挙げられる。
【0012】トレーサーの配合量は外比で0.01〜1
重量%であり、好ましくは0.02〜0.1重量%であ
る。0.01重量%を下回ると発色値が小さすぎて精度
が低下し、1重量%を超えると発色値が大きすぎてやは
り精度が低下する傾向がある。
【0013】粉体及び油相成分の投入順序及び方法は特
に制限されないが、粉体と油相成分を同時に投入しても
順次投入しても良いし、また一度に全量投入しても、分
割して投入しても良い。油相成分は流し込み、噴霧等の
投入方法があるが、油相成分を先に投入すると混合機壁
面に油相成分の付着が多くなる傾向があり好ましくな
い。混合機の昇温と混合の手順としては、昇温後混合を
開始しても良いし、同時に行っても良い。また、投入前
に混合機の昇温を開始しても良い。
【0014】粉体と油相成分を攪拌混合する工程におい
て、混合機の外壁を温水、水蒸気等で加熱する、若しく
は加温した空気を粉体及び油相に吹き付ける等の方法で
加温し、混合温度を40〜100 ℃に維持する。本明細書に
おいて、混合温度を維持するとは、予め維持する温度を
設定し、この設定温度のまま、一定に温度を維持するこ
とをいう。この設定温度の維持は、40〜100℃の範
囲内であれば±15℃以内、好ましくは±10℃以内の
変化は許容される。
【0015】混合温度は通常40〜 100℃であり、好まし
くは50〜90℃であり、さらに好ましくは60〜80℃で
ある。40℃を下回ると油相成分の粘性が高くなり、油相
成分の均一分散が難しく、長時間混合しても混合度その
ものが0.7に達しない場合がある。100 ℃を上回ると
油相成分或は粉体の変質等による品質又は使用感が低下
したり、異臭が生ずる場合がある。使用感は粉っぽくな
る傾向がある。
【0016】油相成分は、予め混合温度と同じ温度であ
る40〜100 ℃に加温して油相粘度を5 〜1000センチポイ
ズに低下させておくことが好ましい。混合機に投入後、
油相成分の温度が40〜100℃に上昇するまでの時間
が短縮される効果がある。そして、常温で1000センチポ
イズを超えるような高粘度の油相成分を分散する場合、
混合時の温度を40〜100 ℃とすることで油相成分の粘度
を5 〜1000センチポイズに低下させれば、混合機の剪断
効果を高めるのと同等の効果が得られ、油相成分の分散
が容易になる。油相粘度が常温で1000センチポイズ未満
でも、混合時に加温する事で粘度が低下するため、やは
り油相成分の均一分散が容易になる。油相成分が均一分
散されれば、微粉粒子の凝集も起こりにくい。5 センチ
ポイズを下回る粘度の場合は、油相成分の分散そのもの
には特に問題はない。しかし、品温が常温まで低下して
も油相成分の粘性が十分に上がらず、成形品強度が低下
し、成形品が割れ易い等の弊害が起こる。1000センチポ
イズを上回ると混合時に油相成分の均一分散が困難にな
る。またパフ等の化粧用具へのとれが悪くなり、使用感
も悪化してべたついたものとなる。なお、粘度の測定
は、JISK7117附属書に記載されたDB粘度計に
より行うことができる。
【0017】2種以上の油剤を含有する油相成分は予め
攪拌槽等の攪拌機で攪拌混合しておくことが好ましい。
【0018】粉体は予めロッキングミキサー、リボンミ
キサー、ナウターミキサー等の混合機で混合しておくこ
とが好ましく、更にピンミル、ハンマーミル等の粉砕機
で粉砕混合を行うとより好ましい。粉体の凝集を解砕
し、均一性を向上させる効果がある。
【0019】粉体のうち、粒子径0.5μm以下の微粉
粒子の含有率は、15重量%以下、好ましくは10重量%以
下、さらに好ましくは7重量%以下である。15重量%を
超えると微粉粒子が凝集し易くなり、均一分散しにくい
傾向がある。なお、粒子径は、マイクロトラックHRA
(×100 )型(日機装(株)製)を用いて測定する。
【0020】粉体の配合量は、75〜95重量%であり、好
ましくは80〜95重量%、さらに好ましくは85〜95重
量%である。75重量%を下回ると皮膚上に塗布された化
粧膜が薄くなり化粧効果が不十分となる場合がある。95
重量%を上回ると耐衝撃性に欠け、粉っぽく好ましい仕
上がりにならない場合がある。
【0021】油相成分の配合量は5 〜25重量%であり、
好ましくは5 〜20重量%、さらに好ましくは5〜15重
量%である。5 重量%を下回ると成形品強度が低下し、
成形品が割れ易い等の弊害が起こる場合がある。25重量
%を上回ると皮膚上に塗布された化粧膜が薄くなり化粧
効果が不十分となる場合がある。以上の結果、粉体及び
油相成分を均一分散し、ケーキングが無く耐衝撃性に優
れ使用感が良好な固形粉末化粧料が得られる。
【0022】本発明の固形粉末化粧料の製造方法におい
て、粉体に含有される化粧品用顔料は通常の化粧料とし
て用いられる粉体であれば特に制限はなく、1種又は2
種以上を混合して用いることができる。例えば、タル
ク、マイカ、セリサイト、カオリン、ベントナイト、シ
リカ、アルミナ、シリカゲル、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、硫酸バリウム、コバルトブルー、群青、紺
青、マンガンバイオレット、チタン被膜雲母、オキシ塩
化ビスマス、酸化鉄(黄色、赤色、黒色)、酸化マグネ
シウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化クロム、
酸化アンチモン、酸化亜鉛、窒化ホウ素、珪酸アルミン
酸マグネシウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム、水
酸化クロム、水酸化アルミニウム等のアルミニウム粉末
等の無機顔料、ナイロンパウダー、アクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレン樹脂、赤色2
02号、赤色204号、赤色226号、黄色401号、
青色404号等の有機顔料、ケラチン粉末、コラーゲン
粉末、シルク粉末、セルロース粉末、キトサン粉末等の
生体高分子等を挙げることができる。また、これらの顔
料を複合化した粉体を用いることもできる。更に上述の
粉体の表面を金属石鹸処理、アミノ酸処理、コラーゲン
処理、シリコーン処理、パーフルオロアルキル処理、レ
シチン処理等をしたものを用いても良い。
【0023】また油相成分に含有される化粧品用油剤は
通常の化粧料に用いられる油剤であれば、固体油、液体
油、半固体油等特に制限はなく、1種又は2種以上を混
合して用いることができる。例えば、固形脂(ワック
ス、硬化油等)、流動パラフィン、スクワレン、スクワ
ラン、ワセリン、ポリイソブチレン、イソプロピルミリ
ステート、モノステアリン酸グリセリン、ヤシ油脂肪酸
トリグリセリド、ステアリルアルコール、ヘキサデシル
アルコール、パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン
酸、シリコーン油等が挙げられる。この油相成分の粘度
は常温で高粘度で、混合操作時の加温により低粘度とな
って分散し易くなるような特性を持っている事が好まし
い。例えば、油相成分に固形脂を含有し、混合時に40〜
100 ℃に加温すると固形脂が液化して5 〜1000センチポ
イズになって分散が容易となり、常温では固形脂が固化
して1000センチポイズを超える高粘度となって成形品の
耐衝撃性が向上するような油相成分が好ましい。
【0024】本発明の固形粉末化粧料の製造方法では更
に必要に応じて界面活性剤、防腐剤、酸化防止剤、香
料、保湿剤、殺菌剤、紫外線吸収剤等を混合しても差し
支えない。本発明の固形粉末化粧料の製造方法は、例え
ば、パウダーファンデーション、アイシャドウ、チーク
カラー、フェイスパウダー等に適用できる。
【0025】
【実施例】以下、表1に挙げる組成のパウダーファンデ
ーションの製造を例にして本発明を更に詳細に説明する
が、これは本発明を何等制限するものではない。表1に
おいて、硬化油はシンクロワックスHRC(クローダジ
ャパン(株)製)であり、紫外線吸収剤はパラメトキシ
桂皮酸−2−エチルヘキシルであり、防腐剤はパラオキ
シ安息香酸エステルである。トレーサー濃度は特に指定
されない限り粉体と油相成分の合計を100%とした外
比表示である。
【0026】
【表1】
【0027】実施例1 予備テストとして、ズダンレッドをトレーサーとし、濃
度0.035重量%で製造条件に準じた条件で混合度
0.9相当の混合時間を測定したところ、20リッター
ヘンシェルミキサーで17分であった。その後、表1の
成分Aの各粉体をロッキングミキサーに投入して混合し
更にハンマーミルで処理して得た粉体と、表1の成分B
の各油剤を攪拌機で攪拌混合しながら75℃に加温した油
相成分を20リッターヘンシェルミキサーに投入し、混
合温度を60℃に設定して、温度を維持したまま混合を開
始する。攪拌翼の周速41m/s で混合し、混合時間17分
で停止した。油相粘度は60℃で20センチポイズであっ
た。次いでハンマーミルで処理して混合粉体を得た。こ
の混合粉体を直径5cm の金皿に適量取り、35kgf/cm2
圧縮成形して固形状のパウダーファンデーションを得
た。混合度は0.9であった。
【0028】実施例2 混合温度を45℃と設定し、その他の操作は実施例1と同
じであった。混合度は0.7であった。油相粘度は45℃
で350 センチポイズであった。
【0029】実施例3 混合温度を80℃と設定し、その他の操作は実施例1と同
じであった。混合度は0.93であった。油相粘度は80
℃で17センチポイズであった。
【0030】実施例4 混合温度を90℃と設定し、その他の操作は実施例1と同
じであった。混合度は0.95であった。油相粘度は90
℃で15センチポイズであった。
【0031】実施例5 あらかじめ製造条件に準じた条件で混合度0.7相当の
混合時間を測定したところ、20リッターヘンシェルミ
キサーで11分であった。混合時間11分で混合を停止
し、その他の操作は実施例1と同じであった。混合度は
0.7であった。
【0032】実施例6 あらかじめ製造条件に準じた条件で混合度0.8相当の
混合時間を測定したところ、20リッターヘンシェルミ
キサーで15分であった。混合時間15分で混合を停止
し、その他の操作は実施例1と同じであった。混合度は
0.8であった。
【0033】実施例7 成分Bの油相成分のうち、ジメチルポリシロキサン5000
センチポイズを5.3 重量%、ジメチルポリシロキサン6
センチポイズを1.3 重量%に変更し、油相粘度を60℃で
500 センチポイズとした。その他の操作は実施例1と同
じであった。混合度は0.8であった。
【0034】実施例8 成分Bの油相成分のうち、ジメチルポリシロキサン5000
センチポイズを6.1 重量%、ジメチルポリシロキサン6
センチポイズを0.5 重量%に変更し、油相粘度を60℃で
800 センチポイズとした。その他の操作は実施例1と同
じであった。混合度は0.7であった。
【0035】実施例9 成分Aの各粉体を1.03倍として粉体の配合量を93.5
重量%とし、成分Bの各油相成分を0.68倍として油
相成分の配合量を6.5 重量%とした。その他の操作は実
施例1と同じであった。ただし混合時間30分で混合度は
0.9であった。
【0036】実施例10 成分Aの各粉体を0.94倍として粉体の配合量を85重
量%とし、成分Bの各油相成分を1.58倍として油相
成分の配合量を15重量%とした。その他の操作は実施例
1と同じであった。ただし混合時間20分で混合度は
0.9であった。
【0037】実施例11 予備テストとして、ズダンレッドをトレーサーとし、濃
度0.07重量%で製造条件に準じた条件で混合度0.
9相当の混合時間を測定したところ、20リッターヘン
シェルミキサーで17分であった。混合時間17分で混
合を停止し、その他の操作は実施例1と同じであった。
混合度は0.9であった。
【0038】実施例12 予備テストとして、ズダンレッドをトレーサーとし、濃
度0.02重量%で製造条件に準じた条件で混合度0.
9相当の混合時間を測定したところ、20リッターヘン
シェルミキサーで17分であった。混合時間17分で混
合を停止し、その他の操作は実施例1と同じであった。
混合度は0.9であった。
【0039】実施例13 予備テストとして、有色顔料を白色顔料に置換せずに成
分A中の赤酸化鉄をトレーサーとし、成分表通りの濃度
の内比すなわち0.51重量%で、製造条件に準じた条
件で混合度0.9相当の混合時間を測定したところ、2
0リッターヘンシェルミキサーで17分であった。混合
時間17分で混合を停止し、その他の操作は実施例1と
同じであった。混合度は0.9であった。
【0040】実施例14 ヘンシェルミキサーを1000リッターに変更して、混
合温度を50℃と設定し、粘度40センチポイズで20分
間混合した。その他の操作は実施例1と同じであった。
混合度は0.7であった。
【0041】実施例15 実施例14の混合温度を65℃と設定し、粘度19セン
チポイズで30分間混合した。その他の操作は実施例1
4と同じであった。混合度は0.8であった。
【0042】実施例16 ヘンシェルミキサーを150リッターに変更して、混合
温度60℃と設定し、25分間混合した。その他の操作は
実施例1と同じであった。混合度は0.8であった。
【0043】実施例17 成分Aの各粉体を1.06倍として粉体の配合量を96重
量%とし、成分Bの各油相成分を0.42倍として油相
成分の配合量を4 重量%とした。その他の操作は実施例
1と同じであった。ただし混合時間20分で混合度0.
8であった。
【0044】実施例18 成分Aの各粉体を0.72倍として粉体の配合量を65重
量%とし、成分Bの各油相成分を3.68倍として油相
成分の配合量を35重量%とした。その他の操作は実施例
1と同じであった。ただし混合時間25分で混合度0.
9であった。
【0045】実施例19 混合度と混合時間の検量線を測定せずに、表1中のナイ
ロンパウダーを平均粒径0.5μmのナイロンパウダー
に変更し、粒子径0.5μm以下の微粉粒子の配合量を
18.6重量%とした。その他の操作は実施例1と同じであ
った。ただし混合時間35分で混合度0.95であっ
た。
【0046】比較例1 予備テストを行わず、また混合温度を設定せず、室温
(25℃)で10分間混合した。その他の操作は実施例
1と同じであった。油相粘度は室温では成分B中の硬化
油が溶解せず固体であるので、測定できなかった。
【0047】比較例2 予備テストとして、ズダンレッドをトレーサーとし、濃
度0.035重量%で製造条件に準じた条件で混合度
0.7相当の混合時間を測定したところ、20リッター
ヘンシェルミキサーで40分であった。混合温度を設定
せずに、室温(25℃)で40分混合した。その他の操
作は実施例1と同じであった。油相粘度は常温では成分
B中の硬化油が溶解せず固体であるので、測定できなか
った。混合度は0.7であった。
【0048】比較例3 混合温度を35℃と設定し、20分間混合した。その他の操
作は実施例1と同じであった。混合度は0.6であっ
た。油相粘度は35℃で600 センチポイズであった。
【0049】比較例4 混合温度を110 ℃と設定し、17分間混合した。その他の
操作は実施例1と同じであった。混合度は0.96であ
った。油相粘度は110 ℃で14センチポイズであった。
【0050】比較例5 混合時間を8分間とし、その他の操作は実施例1と同じ
であった。混合度は0.6であった。
【0051】比較例6 成分Bの油相成分のうち、ジメチルポリシロキサン5000
センチポイズとジメチルポリシロキサン6センチポイズ
を全てジメチルポリシロキサン2センチポイズ(信越化
学製)に置換し、油相粘度を60℃で3センチポイズとし
た。その他の操作は実施例1と同じであった。混合度は
0.9であった。
【0052】比較例7 成分Bの油相成分のうち、ジメチルポリシロキサン6セ
ンチポイズをジメチルポリシロキサン5000センチポイズ
に置換し、油相粘度を60℃で1300センチポイズとした。
その他の操作は実施例1と同じであった。混合度は0.
7であった。
【0053】比較例8 ヘンシェルミキサーを1000リッターに変更して、混
合温度を設定せず、室温(25℃)で12分間混合し
た。その他の操作は実施例1と同じであった。混合度は
0.5であった。
【0054】比較例9 ヘンシェルミキサーを1000リッターに変更して、混
合温度を設定せず、室温(25℃)で80分間混合し
た。その他の操作は実施例1と同じであった。混合度は
0.8であった。
【0055】評価方法 それぞれの実施例及び比較例について、成形品の表面の
均一性、耐衝撃性及び使用感の3項目を評価した。成形
品の表面の均一性は、パフに一定の荷重22gf/cm
2 をかけて成形品表面を50往復回こすった後、画像解
析装置(ニレコ製ルーゼックス)により表面のケーキン
グ発生部の試験面に対する比表面積を算出し、優劣を評
価した。ケーキングの比表面積が小さいほど成形面の表
面が均一であることを示している。耐衝撃性は落下試験
により評価した。即ち容器にセットした成形品を50c
mの高さから厚さ2cmのラワン材に自然落下させ、ひ
び割れが認められるまでの落下回数を測定した。使用感
は専門パネラーによる使用テストを行い、塗布時の肌へ
の伸着性、付着性、感触について表2に示すように評価
した。
【0056】
【表2】
【0057】混合度測定 予備テストとして混合操作による混合度の経時変化を測
定した。まず有色顔料(赤酸化鉄、黒酸化鉄、黄酸化
鉄)を白色顔料(タルク)に置換した。親油性染料であ
るズダンレッド(和光純薬製)をトレーサーとして配合
量0.035重量%を油相成分に溶解させた。これらの
混合を開始し、任意時間毎にサンプリングして発色値を
測色計(ミノルタ製CR−300)で測定した。これら
のデータと以下の式により混合度Mを求めた。 M=|(at −a0 )/(a∞−a0 )| ここでat は任意時間の測色値、a0 は初期の測色値、
a∞は飽和測色値(最大値)で、Lab表記のa値を表
す。この予備テストによる混合度の測定結果から、所望
の混合度を得るための混合条件を決定し、各実施例、各
比較例に再現した。またこの予備テストではa値が一定
になるまで混合を行う操作、すなわちa∞を測定する操
作を兼ねている。
【0058】結果 実施例1〜19及び比較例1〜9について評価結果を表
3及び4にまとめた。
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】表3及び4に示されるように、実施例1〜
18ではケーキングがほとんどなく、耐衝撃性に優れ、
使用感が良好な固形粉末化粧料が得られた。実施例19
は、微粉粒子の量が多く、分散性が劣り、ケーキング率
が若干悪くなるが、でき上がった化粧料としては使用に
耐え得るものであった。比較例1〜9では、ケーキング
の少ない、耐衝撃性や使用感にも優れた固形粉末化粧料
は得られなかった。
【0062】
【発明の効果】本発明の製造方法により、簡単な構成か
つ短時間で、成形品表面が均一でケーキングが無く、耐
衝撃性に優れ、使用感が良好な固形粉末化粧料を工業的
に有利に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、混合度と成形品のケーキングの比表面
積との相関図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体と油相の各成分を混合して得られる
    化粧料粉体を含有する固形粉末化粧料の製造方法におい
    て、40〜 100℃における粘度が5〜1000センチポイズで
    ある油相成分を用いて40〜 100℃で混合し、混合度0.
    7以上で混合を終了させることを特徴とする化粧料粉体
    を含有する固形粉末化粧料の製造方法。
  2. 【請求項2】 粉体が化粧品用顔料を含有し、油相成分
    が化粧品用油剤を含有することを特徴とする請求項1記
    載の固形粉末化粧料の製造方法。
  3. 【請求項3】 粉体のうち、粒子径0.5μm以下の微
    粉粒子の含有率が15重量%以下であることを特徴とする
    請求項1又は2記載の固形粉末化粧料の製造方法。
  4. 【請求項4】 粉体の配合量が75〜95重量%、油相成分
    の配合量が5〜25重量%であることを特徴とする請求項
    1〜3いずれか記載の固形粉末化粧料の製造方法。
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