JP4058212B2 - 口紅の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は口紅の製造方法、特に口紅の発色、のび、つや、おれにくさを改善するための製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
口紅の製造は、一般に着色剤粉末を油剤とロールミルなどにより混練し、一次粒子化されたペースト状の組成物を固形剤と他の油剤などを加熱融解したところに添加し、ディスパーなどで攪拌混合し、充填、成型という方法で行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記通常の方法で口紅を製造する場合、事前にロールミル処理工程が必要となるため製造コスト、製造時間の点で不利となる。ロールミル工程は熟練した技術が必要であり、大量製造ができないなどの問題を抱えている。さらに配合される着色剤粉末に関しても粉砕・分散しにくいため、機能的な問題からも新しい分散装置が求められていた。
また、配合される着色剤粉末の粉砕・分散が充分でなかったため、発色が充分でなく色調のよい口紅が得られなかったり、つや、のびが不充分であったり、さらには固形口紅においてはおれやすいという問題点があった。
【0004】
一方、塗料やインキなどの分野では、近年ロールミルに替わり媒体ミルを顔料分散の手段として用いるようになってきた。ロールミルよりも粉体の粉砕・分散に優れ、大量製造も可能な装置である。また、粉体を配合する目的で、近年酸化チタンや酸化亜鉛の油分散体が製造されている。分散体の製造には通常媒体ミルを着色剤粉末の分散の手段として用いるようになってきた。一般的な媒体ミルとは、固形分散媒体としてビーズを用い、着色剤粉末と溶媒を予備混合した後、ビーズが充填され攪拌ディスクが回転するタンク内を通過するとその際に着色剤粉末が攪拌ディスクのせん断力とビーズによる衝撃力により粉砕・分散される、という構成のものである。化粧品の分野では、媒体ミルは複合粉体の製造方法(特開平9−143030)、及び表面処理粉体の製造方法(特開平7−108156)のような所に応用されているが、どれも連続式のサンドミルと呼ばれる媒体ミルを使用し、また2種以下の着色剤粉末しか用いていない。これをそのまま口紅の製造へ応用すると、分散装置の外に予備混合装置が別個に必要である、同一の強い機械力にて分散するため様々なタイプの着色剤粉末が配合される口紅製造には不適である、分散装置以外にも予備攪拌装置や循環パイプなどを使用するため洗浄が容易にできない、などの問題があった。
【0005】
本発明は、前記従来技術の課題に鑑み為されたものであり、その目的は口紅の製造方法に関し、短時間で、容易な操作性で低コストな製造方法、さらには口紅の発色、のび、つやに優れ、固形口紅においてはおれにくい口紅の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討の結果、事前処理工程を経ず、1つのタンク内において、タンク内攪拌装置を併設した媒体ミル1つの装置で口紅を製造する方法を見出した。そしてこの方法を用いれば、タンク内攪拌装置で攪拌し、固形分散媒体を用いて着色剤粉末を分散するため、ロールミル、パルペライザー、ディスパー、ホモジナイザーなどの従来の分散装置に比べ着色剤粉末が微分散されるため、発色、のび、つやに優れた口紅を提供でき、さらに固形口紅においてはおれにくい口紅を提供することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち、本発明にかかる口紅の製造方法は、バッチ式の媒体ミルを用いて2種以上の着色剤粉末と油性成分を固形分散媒体により分散して、口紅を得る方法であって、前記バッチ式媒体ミルが、1つ以上の固形分散媒体が収容されバスケット内部を攪拌するためのバスケット内攪拌装置をもつバスケット部と、1つ以上の予備混合用と分散液流動用とを兼ね備えたタンク内攪拌装置とを別々に同一タンク内に併設し、タンク内攪拌装置で予備混合された前記微粒子粉末を含む粉末と油性成分/または前記微粒子粉末を含む粉末と水性成分の混合液がバスケット部に流入し、バスケット部内の固形分散媒体により微粒子粉末を含む粉末が分散され、バスケット部外へ分散液として流出し、タンク内攪拌装置により分散液が流動し、再びバスケット部へ一部が流入し循環するように構成され、かつバスケット部を出入りする流体の経路を妨げない位置にタンク内攪拌装置が配置されていることを特徴とする。また、本発明の微粒子粉末を含む化粧料の製造方法においては、固形分散媒体が、ガラス、アルミナ、ジルコニア、スチール、フリント石から選ばれるビーズであることが好適である。
【0009】
また、本発明にかかる口紅の製造方法においては、前記バスケット部が側壁または側壁および底壁に固形分散媒体がバスケット部の外側へ流出しない大きさのスリットからなる小孔を多数持つことが好適である。
また、本発明にかかる口紅の製造方法においては、前記予備混合と分散液流動用とを兼ね備えた攪拌装置が、回転する棒の先端にタービン型の回転翼をとりつけたディスパーまたはホモジナイザー、及びそれらを併用することが好適である。
【0010】
また、本発明にかかる口紅の製造方法においては、固形の口紅を製造する際、バッチ式の媒体ミルを用いて着色剤粉末と油性成分を固形分散媒体により分散し、その後固形剤を添加し加熱攪拌した後充填成型をして固形の口紅を得ることが好適である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の口紅の製造方法の実施の形態について詳説する。
本発明に用いられる分散装置であるバッチ式の媒体ミルは、その一態様を示すと図1(A)となる。図中の矢印は流体の大まかな経路を示すがこれについては後述する。
図1(A)に示されるように、本発明に用いられるバッチ式の媒体ミルは、タンク18内にバスケット部10と、これに併設された予備混合用と分散液流動用とを兼ね備えた1つ以上の撹拌装置20を備えたものである。上記バスケット部10は上蓋のジャケット28を備えておりロッド16により位置を固定されている。そしてバスケット部10の側壁(または側壁及び底壁)にはスリットからなる小孔が設けられている。また、バスケット部10内部にはバスケット部10の内部を撹拌するためのバスケット内攪拌装置14が存在する。
【0012】
まず、口紅原料である着色剤粉末と油性成分は付設したタンク内攪拌装置20にて予備混合され混合液となされた後、装置に取り付けられたバスケット部10の上部に存在するバスケット内攪拌装置14の回転軸周囲の開口からバスケット部10内に流入する。
【0013】
ここで、バスケット部10の内部を図1(B)に示す。このバスケット部10の内部には固形分散媒体(ビーズ)22が充填されており、攪拌軸14と垂直に取り付けられた攪拌ピンディスク26(または撹拌ディスクでもよい)が存在する。この攪拌ピンディスク26には攪拌のためのピン24が存在する。
【0014】
バスケット部10内に流入した混合液は高速回転する攪拌ピンディスク26により、着色剤成分中の種々の粉末凝集粒子を固形分散媒体(ビーズ)22が砕いて粉砕・分散し、さらにバスケット部10の側壁に設けられたスリットからなる多数の小孔12から流出する。
【0015】
図1(A)の矢印は全体的な流体の経路を示している。
流出した分散液は前記タンク内撹拌装置20により分散流動し、再びバスケット部10上方の開口部分よりバスケット部10内部に流入しタンク18内を循環する。なお、タンク内攪拌装置20の攪拌部分はバスケット部10を出入りする流体経路を妨げない位置にあることが重要である。例えば図1ではバスケット部10より下に位置している。バッチ式の媒体ミルとは、このようにしてタンク18内での着色剤粉末の分散が均一になるように保たれる工程を有する装置である。このような本発明の口紅の製造方法に好適なバッチ式媒体ミルとしては、特公平8−17930の分散装置が挙げられる。
【0016】
また、本発明の製造方法に好適に用いられるバッチ式媒体ミルは、固形分散媒体が充填されているバスケット部の側壁に小孔を設けたときは、軸の回転により円心力で固形分散媒体が側壁部に集中することにより固形分散媒体の密度が高いところを微粒子粉体を含む粉体が通過するため、分散効率を高くすることができる。
【0017】
上記バッチ式の媒体ミルに設置されている固形分散媒体(ビーズ)が充填されたバスケットは、その側壁にスリットからなる小孔を多数有しており、その大きさは使用するビーズがバスケットの外側に流出しない大きさにしているので、得られる口紅には固形分散媒体が含まれることはない。
【0018】
本発明に用いられる分散媒体としては、ガラス、アルミナ、ジルコニア、スチール、フリント石等を原材料としたビーズが使用可能であるが、特にジルコニア製のものが好ましい。また、ビーズの大きさとしては、通常、直径0.3〜2mm程度のものを使用するが、本発明では1mm前後のものが好ましい。
【0019】
また、本発明における予備混合用と分散流動用とを兼ね備えた攪拌装置としては、通常の化粧料製造に用いられる攪拌装置を用いることができるが、回転する棒の先にタービン型の回転翼を取り付けたディスパーまたは一般的なホモジナイザーを用いることが好適であり、これらは併用しても構わない。
【0020】
本発明にかかる口紅の製造方法の具体的な例を示せば、タンク内攪拌装置としてディスパーを有したバッチ式の媒体ミルを用い、油性成分と着色剤粉末とをディスパーにて混合した後、媒体ミル部であるバスケット部により分散混合し、固形剤が必要な場合はその後ワックスを添加し、加熱融解し、所定の金型などに充填成型することにより固形の口紅を得る方法が挙げられる。本口紅の製造方法によれば、一つのタンク内において、短時間、低コストで口紅の製造が可能となる。また製造後の洗浄も従来の媒体ミルを用いた製造に比べ、大幅に簡単にすることができる。そして、本発明により得られた口紅は、着色剤粉末の粉砕・分散に優れているため口紅はつやに優れのびが軽く発色に優れ、おれにくい性質を示す。
【0021】
本発明における口紅の着色剤粉末としては、酸化チタン、酸化亜鉛、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、酸化セリウム、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、シリカ、ステアリン酸亜鉛、含フッ素金雲母、合成タルク、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、チッ化ホウ素などの無機粉末、ナイロン粉末、ポリエチレン粉末、シリコーン粉末、シリコーン弾性粉末、ポリウレタン粉末、セルロース粉末、PMMA粉末、ポリエチレン粉末などの有機粉末成分、酸化チタン、酸化亜鉛などの無機白色顔料、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、カーボンブラック、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、群青、紺青などの無機有色顔料、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚燐箔などのパール顔料、アルミナなどの金属粉末顔料、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色305号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、および青色404号や、さらに赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、および黄色203号などのジルコニウム、バリウムまたはアルミニウムレーキなどの有機顔料が挙げられる。また、上記の着色剤粉末にシリコーンやフッ素、テフロン、脂肪酸、脂肪酸セッケン、ラウロイルリジン等の表面処理を施した等を用いることができる。口紅を製造する際、これらの1種以上を1〜60重量%含有せしめることが好適である。
【0022】
本発明における着色剤粉末としては、平均粒子径が0.05〜0.2μmの微粒子着色剤粉末を用いることもできる。このような微粒子着色剤粉末としては、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化鉄赤、微粒子酸化鉄黄、微粒子酸化鉄黒、微粒子コバルトブルー等が挙げられる。微粒子着色剤粉末は通常の着色剤より透明感など色調に優れていることが知られている。微粒子着色剤を配合する場合、これらの1種以上を着色剤成分1〜60重量%のうち、1〜20重量%を含有せしめることが好適である。1重量%以下では微粒子着色剤の発色が不充分なことがあり、20重量%以上では微粒子着色剤粉末の比表面積が大きいため油性成分への濡れが悪く粉っぽい質感や成型不良となることがある。
【0023】
本発明における油性成分としては、セチルイソオクタノエート、グリセリルトリヘキサノエート、イソプロピルミリステート等のエステル油、ワセリン、流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素系油分、ヒマシ油、オリーブ油、椿油、ホホバ油、ラノリン等の天然動植物油などを組合わせて用いる。油性成分として合計25〜90重量%含有せしめることが好適である。
【0024】
本発明において固形の口紅を製造する際には固形剤としてワックス成分を配合せしめることが好適である。固形剤のワックス成分としては、マイクロクリスタリンワックス、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ポリエチレンワックス、セレシンワックスなどを組合わせて用いることができる。これらワックス成分を添加し、口紅とする場合は合計3〜25重量%含有せしめることが好適である。
【0025】
本発明における口紅には、更に、界面活性剤、分散剤、安定化剤、その他の着色剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、香料等も本発明の目的を達する範囲内で適宜配合することができる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明は、例えば着色剤粉末成分1〜60重量%と油性成分25〜90重量%、所望によりワックス成分3〜25重量%を含有する口紅の製造に好適に用いることができる。
【0027】
以下により具体的な実施例について示す。なお、実用特性の評価については後述のとおりである。
実用特性評価
20名の女性パネラーに試料を塗布し、のび及びつや、おれにくさ、一部透明感について評価した。
(評価)
17名以上が良いと回答 ◎
12名〜16名が良いと回答 ○
9名〜11名が良いと回答 △
5名〜8名が良いと回答 ×
4名以下が良いと回答 ××
【0028】
口紅における色調(彩度・明度)の評価
溶融した口紅基剤をガラスセルに流し込み、冷却固化後、分光光度計にて測色。
【0029】
<実施例1> 油性口紅
表1に実施例1として、油性口紅を本発明の製造法にて製造した。下記の処方中の着色剤粉末成分とオイル成分とをバッチ式媒体ミルに付設されたディスパーにて10分間混合し、その後1mmのジルコニアビーズを内蔵したバスケット部を駆動させて30分間分散・混合した。さらにワックス成分を添加し、タンクを加熱し90〜95℃まで上昇させた後、溶融状態のまま口紅成型用金型に流し込み、冷却後口紅とした。一方で、比較例1では通常の製造方法で製造した。実施例1と同一処方中の着色剤粉末成分と一部のオイル成分をロールミルにて混練したペースト状のスラリーを、他のオイル成分とワックス成分とを加熱溶解しているタンク中に添加し、ホモジナイザーにて混合した後、実施例と同様な方法で口紅を成型した。
【0030】
【表1】
Figure 0004058212
【0031】
上記表の結果より、バッチ式の媒体ミルを用いた本発明の製造方法による口紅実施例1は、黄酸化鉄、黒酸化鉄等の着色剤粉末の分散状態がよいので、使用感および発色(彩度・明度)に優れていることがわかる。これに対して、ホモジナイザー等の通常の分散装置のみにより製造した口紅比較例1および2は、上記着色剤粉末の分散が十分でないため、本発明による口紅より、使用感および発色の面で劣っていることがわかる。
【0032】
<実施例2> 口紅
表2に実施例2として、微粒子着色剤粉末を配合した口紅を本発明の製造法にて製造した。下記の処方中の着色剤粉末成分と油性成分とをバッチ式媒体ミルに付設されたディスパーにて10分間混合し、その後1mmのジルコニアビーズを内蔵したバスケット部を駆動させて30分間分散・混合した。さらにワックス成分を添加し、タンクを加熱し90〜95℃まで上昇させた後、溶融状態のまま口紅成型用金型に流し込み、冷却後口紅とした。一方で、比較例2、3では通常の製造方法で製造した。比較例2では、実施例2と同一処方中の着色剤粉末成分と油性成分をディスパーにて10分混合したとワックス成分とを加熱溶解しているタンク中に着色剤粉末成分を添加し、ホモジナイザーにて30分分散・混合した後、実施例と同様な方法で口紅を成型した。比較例3では、実施例2と同一処方中の着色剤粉末成分を一部のオイル成分とディスパーにて10分混合した後、ロールミルにて粉砕・分散し、得られたペースト状の組成物を他の油性成分とワックス成分とを加熱溶解しているタンク中に添加し、ホモジナイザーにて10分分散・混合した後、実施例と同様な方法で口紅を成型した。
【0033】
【表2】
Figure 0004058212
【0034】
上記表の結果より、バッチ式の媒体ミルを用いた本発明の製造方法による口紅実施例2は、微粒子着色剤粉末である微粒子酸化鉄赤、微粒子酸化鉄黄、微粒子酸化鉄黒の分散状態がよいので、使用感、発色(彩度・明度)、透明感に優れていることがわかる。これに対して、ディスパー、ホモジナイザー等の通常の分散装置のみにより製造した口紅比較例2および3は、上記微粒子着色剤粉末の分散が十分でないため、本発明による口紅より、使用感、発色、透明感の面で劣っており、微粒子着色剤粉末の色材としての性質が生かされていないことがわかる。
【0035】
【発明の効果】
本発明の口紅の製造方法によれば、バッチ式の媒体ミルを用いて着色剤粉末と油性成分を固形分散媒体により分散しているので、得られた口紅を、発色に優れ、のびが軽くなめらかな使用感触を有し、固形口紅においてはおれにくい口紅とすることができる。
【0036】
また、本発明の口紅の製造方法によれば、バッチ式媒体ミルにおいて、固形分散媒体が収容されバスケット内部を攪拌するためのバスケット内攪拌装置をもつバスケット部と、予備混合用と分散流動用とを兼ね備えた攪拌装置とを別々に同一タンク内に併設したので、短時間で、容易な操作性で低コストに口紅を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる口紅の製造方法に関する説明図である。
【符号の説明】
10 バスケット部
12 スリットからなる小孔
14 バスケット内攪拌装置
16 ロッド
18 タンク
20 予備混合用と分散液流動用とを兼ね備えたタンク内攪拌装置(ディスパー)
22 固形分散媒体(ビーズ)
24 ピン
26 攪拌ピンディスク
28 ジャケット

Claims (5)

  1. バッチ式の媒体ミルを用いて2種以上の着色剤粉末と油性成分を固形分散媒体により分散して、口紅を得る方法であって、
    前記バッチ式媒体ミルが、1つ以上の固形分散媒体が収容されバスケット内部を攪拌するためのバスケット内攪拌装置をもつバスケット部と、1つ以上の予備混合用と分散液流動用とを兼ね備えたタンク内攪拌装置とを別々に同一タンク内に併設し、タンク内攪拌装置で予備混合された前記微粒子粉末を含む粉末と油性成分/または前記微粒子粉末を含む粉末と水性成分の混合液がバスケット部に流入し、バスケット部内の固形分散媒体により微粒子粉末を含む粉末が分散され、バスケット部外へ分散液として流出し、タンク内攪拌装置により分散液が流動し、再びバスケット部へ一部が流入し循環するように構成され、かつバスケット部を出入りする流体の経路を妨げない位置にタンク内攪拌装置が配置されていること
    を特徴とする口紅の製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法において、固形分散媒体が、ガラス、アルミナ、ジルコニア、スチール、フリント石から選ばれるビーズであることを特徴とする口紅の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法において、前記バスケット部が側壁に固形分散媒体がバスケット部の外側へ流出しない大きさのスリットからなる小孔を多数持つことを特徴とする口紅の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法において、前記予備混合用と分散液流動用とを兼ね備えたタンク内攪拌装置が、回転する棒の先端にタービン型の回転翼をとりつけたディスパーまたはホモジナイザー、及びそれらを併用することを特徴とする口紅の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法において、固形の口紅を製造する際、バッチ式の媒体ミルを用いて着色料粉末と油性成分を固形分散媒体により分散し、その後固形剤を添加し加熱攪拌した後充填成型をして固形の口紅を得ることを特徴とする口紅の製造方法。
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