JPH1044437A - インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents
インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法Info
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- JPH1044437A JPH1044437A JP20045696A JP20045696A JPH1044437A JP H1044437 A JPH1044437 A JP H1044437A JP 20045696 A JP20045696 A JP 20045696A JP 20045696 A JP20045696 A JP 20045696A JP H1044437 A JPH1044437 A JP H1044437A
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- jet recording
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 第1固体層と第2固体層の相溶による除去残
渣の発生しない、相溶によるフィルム状の除去残渣が遊
離しない、遊離せずに残ったフィルムによる液路の閉鎖
が防止されるインクジェット記録ヘッドとその製造方法
の提供。 【解決手段】 吐出圧発生素子を設けた第1基体、液路
となる部分を占有する第1固体層、共通液室となる部分
の一部を占有する第2固体層、第2基体を積層した後、
第1基体と第2基体の間に液路の壁となる硬化性樹脂を
注入後、樹脂が固化した後、第1固体層および第2固体
層とを除去する工程を有するインクジェット記録ヘッド
製造方法の、樹脂硬化後の第2固体層除去工程、露出す
る第1固体層一部の酸素プラズマエッチング工程、第1
固体層除去工程、を含むインクジェット記録ヘッドの製
造方法。
渣の発生しない、相溶によるフィルム状の除去残渣が遊
離しない、遊離せずに残ったフィルムによる液路の閉鎖
が防止されるインクジェット記録ヘッドとその製造方法
の提供。 【解決手段】 吐出圧発生素子を設けた第1基体、液路
となる部分を占有する第1固体層、共通液室となる部分
の一部を占有する第2固体層、第2基体を積層した後、
第1基体と第2基体の間に液路の壁となる硬化性樹脂を
注入後、樹脂が固化した後、第1固体層および第2固体
層とを除去する工程を有するインクジェット記録ヘッド
製造方法の、樹脂硬化後の第2固体層除去工程、露出す
る第1固体層一部の酸素プラズマエッチング工程、第1
固体層除去工程、を含むインクジェット記録ヘッドの製
造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録方式に用いる記録液滴を発生するためのインクジェッ
ト記録ヘッドおよびその製造方法に関する。
録方式に用いる記録液滴を発生するためのインクジェッ
ト記録ヘッドおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録ヘッドの製造
方法として、例えば特開昭62−253457には、基
体上に液路となる固体層を形成し、しかる後、活性エネ
ルギー線硬化性材料層および第2の基体とを積層し、そ
の後、液室予定部位以外の領域に活性エネルギー線を照
射した後、該液室予定部位の未硬化の活性エネルギー線
硬化材料層を除去して液室を形成し、その後、液室予定
部位に形成された固体層を除去する方法が提案されてい
る。
方法として、例えば特開昭62−253457には、基
体上に液路となる固体層を形成し、しかる後、活性エネ
ルギー線硬化性材料層および第2の基体とを積層し、そ
の後、液室予定部位以外の領域に活性エネルギー線を照
射した後、該液室予定部位の未硬化の活性エネルギー線
硬化材料層を除去して液室を形成し、その後、液室予定
部位に形成された固体層を除去する方法が提案されてい
る。
【0003】しかしながら、前記のような製造方法によ
れば、以下のような問題があった。すなわち(1)液路
の壁を構成する材料は、液室部がパターニング可能な活
性エネルギー線硬化材料に限定され上記材料を選定する
上で大きな制約がること、(2)インクジェットヘッド
のインク滴の吐出性能上、共通液室の高さを大きく取り
たい場合、前記活性エネルギー線硬化材料層が厚くなる
ため液室部をパターニングする際に精度が悪化したり、
或いは高価な露光装置を長時間占有してしまいコストア
ップの要因となっていること、等である。
れば、以下のような問題があった。すなわち(1)液路
の壁を構成する材料は、液室部がパターニング可能な活
性エネルギー線硬化材料に限定され上記材料を選定する
上で大きな制約がること、(2)インクジェットヘッド
のインク滴の吐出性能上、共通液室の高さを大きく取り
たい場合、前記活性エネルギー線硬化材料層が厚くなる
ため液室部をパターニングする際に精度が悪化したり、
或いは高価な露光装置を長時間占有してしまいコストア
ップの要因となっていること、等である。
【0004】これらの問題点を解消する手段として図1
〜4および図8〜10に示すような方法がある。(ここ
で、図1〜4,8は本発明を示す図ではあるが共通の工
程なので引用してある。) 先ず、吐出圧発生素子(不図示)が設けられた基体1上
に液路予定部位および液室予定部位に第1の固体層2が
パターニング等により選択的に形成される。
〜4および図8〜10に示すような方法がある。(ここ
で、図1〜4,8は本発明を示す図ではあるが共通の工
程なので引用してある。) 先ず、吐出圧発生素子(不図示)が設けられた基体1上
に液路予定部位および液室予定部位に第1の固体層2が
パターニング等により選択的に形成される。
【0005】次いで、液室の容積を充分確保すべく、ま
た、前記基体1と後述する第2の基体の空隙を確保すべ
く第2の固体層3が少なくとも液室予定部位に印刷等の
方法により形成される。
た、前記基体1と後述する第2の基体の空隙を確保すべ
く第2の固体層3が少なくとも液室予定部位に印刷等の
方法により形成される。
【0006】次いで、後にインク供給口となる穴5を有
する第2の基体4が載置される。次いで、図8に示すよ
うにノズル配列方向の不要部に配置された樹脂供給口6
より前記第1の基体1と第2の基体4の空隙に、後に硬
化し液路の壁となる樹脂7が注入される。
する第2の基体4が載置される。次いで、図8に示すよ
うにノズル配列方向の不要部に配置された樹脂供給口6
より前記第1の基体1と第2の基体4の空隙に、後に硬
化し液路の壁となる樹脂7が注入される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記樹
脂7を硬化するとき、第2の固体層と第1の固体層とが
相溶し(固体層同士が熱により化学反応を起こし界面に
反応生成物を形成して数μm程度の薄膜となる)、前記
第1の固体層および第2の固体層を除去する際に、該相
溶した層が薄膜状の残渣として残り、除去の過程或いは
ヘッド完成後に遊離してノズルを詰まらせたりするごみ
となったり、第2の固体層のエッジ付近では遊離せずに
残った残渣は下に垂れ下がり液路を塞いでインクの供給
を阻害して印字性能が劣化するといった問題があった。
脂7を硬化するとき、第2の固体層と第1の固体層とが
相溶し(固体層同士が熱により化学反応を起こし界面に
反応生成物を形成して数μm程度の薄膜となる)、前記
第1の固体層および第2の固体層を除去する際に、該相
溶した層が薄膜状の残渣として残り、除去の過程或いは
ヘッド完成後に遊離してノズルを詰まらせたりするごみ
となったり、第2の固体層のエッジ付近では遊離せずに
残った残渣は下に垂れ下がり液路を塞いでインクの供給
を阻害して印字性能が劣化するといった問題があった。
【0008】第1の固体層と第2の固体層とは相溶して
はならないが、プロセス上の制約により全てを完全に満
足する材料を選択することは極めて困難であった。すな
わち、第1の固体層は、ノズルや液路の型となるもので
あり非常に高精度の加工精度が要求される、また、後に
除去するため除去可能な材料でなければならない。
はならないが、プロセス上の制約により全てを完全に満
足する材料を選択することは極めて困難であった。すな
わち、第1の固体層は、ノズルや液路の型となるもので
あり非常に高精度の加工精度が要求される、また、後に
除去するため除去可能な材料でなければならない。
【0009】一方、第2の固体層は液室の型材となるた
め、厚膜で高精度のパターニング特性、また第2の基体
を接合する接着性、さらには後で除去し得る性質、等の
特性が要求される。第1の固体層としてはポジ型のフォ
トレジストが、第2の固体層としてはアクリル系樹脂の
印刷可能なインクが主に用いられていた。
め、厚膜で高精度のパターニング特性、また第2の基体
を接合する接着性、さらには後で除去し得る性質、等の
特性が要求される。第1の固体層としてはポジ型のフォ
トレジストが、第2の固体層としてはアクリル系樹脂の
印刷可能なインクが主に用いられていた。
【0010】本発明の目的は、第1の固体層と第2の固
体層との相溶による除去残渣の発生を防止し、該相溶に
よるフィルム状の除去残渣が遊離してごみとなるのを防
止するとともに、遊離せずに残ったフィルムによる液路
の閉鎖を防止することのできる優れたインクジェット記
録ヘッドおよびその製造方法を提供することにある。
体層との相溶による除去残渣の発生を防止し、該相溶に
よるフィルム状の除去残渣が遊離してごみとなるのを防
止するとともに、遊離せずに残ったフィルムによる液路
の閉鎖を防止することのできる優れたインクジェット記
録ヘッドおよびその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決すべくなされたものであって、上記の目的は以下に示
す本発明によって達成される。
決すべくなされたものであって、上記の目的は以下に示
す本発明によって達成される。
【0012】すなわち本発明は、吐出圧発生素子が設け
られた第1の基体と、少なくとも液路となる部分を占有
する第1の固体層と、少なくとも共通液室となる部分の
少なくとも一部を占有する第2の固体層と、該第2の基
体とを積層した後、前記第1の基体と第2の基体の間に
前記液路の壁となる硬化性樹脂を注入後、該樹脂が固化
した後前記第1の固体層および第2の固体層とを除去す
る工程を有するインクジェット記録ヘッドの製造方法に
おいて、前記樹脂を硬化後に第2の固体層を除去する工
程、該工程の後に露出する第1の固体層の一部を酸素プ
ラズマでエッチングする工程、次いで前記第1の固体層
を除去する工程、とを含むことを特徴とするインクジェ
ット記録ヘッドの製造方法を開示するものである。
られた第1の基体と、少なくとも液路となる部分を占有
する第1の固体層と、少なくとも共通液室となる部分の
少なくとも一部を占有する第2の固体層と、該第2の基
体とを積層した後、前記第1の基体と第2の基体の間に
前記液路の壁となる硬化性樹脂を注入後、該樹脂が固化
した後前記第1の固体層および第2の固体層とを除去す
る工程を有するインクジェット記録ヘッドの製造方法に
おいて、前記樹脂を硬化後に第2の固体層を除去する工
程、該工程の後に露出する第1の固体層の一部を酸素プ
ラズマでエッチングする工程、次いで前記第1の固体層
を除去する工程、とを含むことを特徴とするインクジェ
ット記録ヘッドの製造方法を開示するものである。
【0013】そして前記第1の固体層がポジ型のフォト
レジストであり、また前記第2の固体層がアクリル樹脂
系の印刷インク材料であり、さらに前記硬化性樹脂がエ
ポキシ樹脂系の材料であることを特徴とする方法であ
る。
レジストであり、また前記第2の固体層がアクリル樹脂
系の印刷インク材料であり、さらに前記硬化性樹脂がエ
ポキシ樹脂系の材料であることを特徴とする方法であ
る。
【0014】また本発明は、インクジェット記録装置用
のインクジェット記録ヘッドが、前記のインクジェット
記録ヘッドの製造方法により得られるインクジェット記
録ヘッドをも開示するものである。そして前記インクジ
ェット記録ヘッドが、記録媒体の記録領域の全幅に亘っ
て複数の吐出口を具備するフルラインタイプのものであ
ることを特徴とし、また多色用の吐出口が一体成形され
たものであることを特徴とするものである。
のインクジェット記録ヘッドが、前記のインクジェット
記録ヘッドの製造方法により得られるインクジェット記
録ヘッドをも開示するものである。そして前記インクジ
ェット記録ヘッドが、記録媒体の記録領域の全幅に亘っ
て複数の吐出口を具備するフルラインタイプのものであ
ることを特徴とし、また多色用の吐出口が一体成形され
たものであることを特徴とするものである。
【0015】本発明によれば、吐出圧発生素子が設けら
れた第1の基体と、少なくとも液路となる部分を占有す
る第1の固体層と、少なくとも共通液室となる部分の少
なくとも一部を占有する第2の固体層と、第2の基体と
を積層した後、前記第1の基体と前記第2の基体の間に
前記液路の壁となる硬化性樹脂を注入後、前記樹脂が固
化した後前記第1の固体層および前記第2の固体層とを
除去する工程を有するインクジェット記録ヘッドの製造
方法において、(1)前記樹脂を硬化後に第2の固体層
を除去する工程、(2)前記工程の後、露出する第1の
固体層の一部を酸素プラズマでエッチングする工程、
(3)次いで、前記第1の固体層を除去する工程、の各
工程を経ることにより、第1の固体層と、第2の固体層
との相溶による除去残渣の発生を防止し、該相溶による
フィルム状の除去残渣が遊離してごみとなるのを防止す
るとともに、遊離せずに残ったフィルムによる液路の閉
鎖を防止したものである。
れた第1の基体と、少なくとも液路となる部分を占有す
る第1の固体層と、少なくとも共通液室となる部分の少
なくとも一部を占有する第2の固体層と、第2の基体と
を積層した後、前記第1の基体と前記第2の基体の間に
前記液路の壁となる硬化性樹脂を注入後、前記樹脂が固
化した後前記第1の固体層および前記第2の固体層とを
除去する工程を有するインクジェット記録ヘッドの製造
方法において、(1)前記樹脂を硬化後に第2の固体層
を除去する工程、(2)前記工程の後、露出する第1の
固体層の一部を酸素プラズマでエッチングする工程、
(3)次いで、前記第1の固体層を除去する工程、の各
工程を経ることにより、第1の固体層と、第2の固体層
との相溶による除去残渣の発生を防止し、該相溶による
フィルム状の除去残渣が遊離してごみとなるのを防止す
るとともに、遊離せずに残ったフィルムによる液路の閉
鎖を防止したものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、特に、インクジェット
記録方式のなかでも熱エネルギーを利用して液滴を飛翔
させて記録を行うインクジェット記録ヘッドおよびイン
クジェット記録装置において優れた効果をもたらすもの
である。これらの記録ヘッドおよび記録装置の体表的な
構成や原理については、例えば、米国特許第47231
29号明細書、同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いるものが好ましい。
記録方式のなかでも熱エネルギーを利用して液滴を飛翔
させて記録を行うインクジェット記録ヘッドおよびイン
クジェット記録装置において優れた効果をもたらすもの
である。これらの記録ヘッドおよび記録装置の体表的な
構成や原理については、例えば、米国特許第47231
29号明細書、同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いるものが好ましい。
【0017】この原理を用いた方式は、オンデマンド型
およびコンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特にオンデマンド型の場合に有効である。オンデマ
ンド型方式は次の通りである。液体(インク)が保持さ
れているシートや液路に対応して配置されている電気熱
変換体に、記録情報に対応した、核沸騰を超える急速な
温度上昇を与える一つ以上の駆動信号を印加することに
よって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生させ、記録
ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて駆動信号に1対
1で対応した気泡を液体(インク)内に形成する。この
気泡の成長・収縮によってインク吐出口からインクを吐
出させて、1つ以上の液滴を形成・飛翔させる。
およびコンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特にオンデマンド型の場合に有効である。オンデマ
ンド型方式は次の通りである。液体(インク)が保持さ
れているシートや液路に対応して配置されている電気熱
変換体に、記録情報に対応した、核沸騰を超える急速な
温度上昇を与える一つ以上の駆動信号を印加することに
よって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生させ、記録
ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて駆動信号に1対
1で対応した気泡を液体(インク)内に形成する。この
気泡の成長・収縮によってインク吐出口からインクを吐
出させて、1つ以上の液滴を形成・飛翔させる。
【0018】このときの駆動信号をパルス形状とする
と、信号の印加に対して気泡の成長・収縮が瞬時・適切
に行われ、応答性に優れたインクの吐出が達成できる。
この駆動信号としては、米国特許第4463359号明
細書、同第4345262号明細書に記載されているよ
うなものが適している。また、米国特許第431312
4号明細書に記載の熱作用面の温度上昇率に関する発明
の設定条件を採用すると、さらに優れた記録を行うこと
ができる。
と、信号の印加に対して気泡の成長・収縮が瞬時・適切
に行われ、応答性に優れたインクの吐出が達成できる。
この駆動信号としては、米国特許第4463359号明
細書、同第4345262号明細書に記載されているよ
うなものが適している。また、米国特許第431312
4号明細書に記載の熱作用面の温度上昇率に関する発明
の設定条件を採用すると、さらに優れた記録を行うこと
ができる。
【0019】本発明のインクジェット記録ヘッドの構成
としては、上記の各明細書に記載されているような吐出
口・液路・電気熱変換体を組み合わせた構成(直線状液
流路構成または直角液流路構成)の他に、米国特許第4
558333号明細書および同第4459600号明細
書に開示された、熱作用部が屈曲する領域に配置されて
いる構成をとってもよい。
としては、上記の各明細書に記載されているような吐出
口・液路・電気熱変換体を組み合わせた構成(直線状液
流路構成または直角液流路構成)の他に、米国特許第4
558333号明細書および同第4459600号明細
書に開示された、熱作用部が屈曲する領域に配置されて
いる構成をとってもよい。
【0020】上記構成に加えて、複数の電気熱変換体に
対して共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする
構成(特開昭59−123670号公報に開示)や、熱
エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させ
る構成(特開昭59−138461号公報に開示)に基
づいた構成としても本発明は有効である。
対して共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする
構成(特開昭59−123670号公報に開示)や、熱
エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させ
る構成(特開昭59−138461号公報に開示)に基
づいた構成としても本発明は有効である。
【0021】さらに、記録装置が記録可能な最大記録幅
に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッド
を用いてもよい。このフルラインタイプの記録ヘッドと
しては、上記の明細書に開示されているような記録ヘッ
ドを、複数組み合わせた構成や、一体型の構成のいずれ
であってもよい。その他の記録ヘッドのタイプとして、
記録装置本体との電気的接続や記録装置本体からのイン
クの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘ
ッド、または記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが
設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いても
よい。
に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッド
を用いてもよい。このフルラインタイプの記録ヘッドと
しては、上記の明細書に開示されているような記録ヘッ
ドを、複数組み合わせた構成や、一体型の構成のいずれ
であってもよい。その他の記録ヘッドのタイプとして、
記録装置本体との電気的接続や記録装置本体からのイン
クの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘ
ッド、または記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが
設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いても
よい。
【0022】本発明のインクジェット記録装置の構成ユ
ニットとして、記録ヘッドに対する回復手段や予備的な
補助手段等を付加することは、本発明の効果を一層安定
化するため好ましい。これらの手段を具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧・吸引手段、予備加熱手段、予備吐出手
段等がある。さらに、本発明の記録装置の記録モードと
して、黒色等の主流色のみの記録モード以外に、異なる
色の複色カラーや、混色によるフルカラーのモードを備
えてもよい。
ニットとして、記録ヘッドに対する回復手段や予備的な
補助手段等を付加することは、本発明の効果を一層安定
化するため好ましい。これらの手段を具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧・吸引手段、予備加熱手段、予備吐出手
段等がある。さらに、本発明の記録装置の記録モードと
して、黒色等の主流色のみの記録モード以外に、異なる
色の複色カラーや、混色によるフルカラーのモードを備
えてもよい。
【0023】以上に説明した本発明の記録ヘッドおよび
記録装置においては、インクを液体として説明している
が、室温またはそれ以下で固化するインクであっても室
温以上で軟化または液化するインクであれば本発明に用
いることができる。インクジェット方式では一般に、イ
ンク自体を30〜70℃に調整してインクの粘性を安定
吐出範囲に温度制御するため、記録信号付与時に上記温
度範囲でインクが液状であればよい。このようなインク
は、記録信号に応じた熱エネルギーの付与によって液化
し、液状インクとして吐出され、記録媒体に到達時点で
即座に固化し始めるもの等が用いられる。インクの液化
によっては過剰な熱エネルギーによる昇温を防止できた
り、インクが常温付近で固体であることまたは吐出後に
固化することによってインクの蒸発を防止することがで
きる。
記録装置においては、インクを液体として説明している
が、室温またはそれ以下で固化するインクであっても室
温以上で軟化または液化するインクであれば本発明に用
いることができる。インクジェット方式では一般に、イ
ンク自体を30〜70℃に調整してインクの粘性を安定
吐出範囲に温度制御するため、記録信号付与時に上記温
度範囲でインクが液状であればよい。このようなインク
は、記録信号に応じた熱エネルギーの付与によって液化
し、液状インクとして吐出され、記録媒体に到達時点で
即座に固化し始めるもの等が用いられる。インクの液化
によっては過剰な熱エネルギーによる昇温を防止できた
り、インクが常温付近で固体であることまたは吐出後に
固化することによってインクの蒸発を防止することがで
きる。
【0024】上記のインクは、多孔質シート等の凹部ま
たは貫通孔に液状または固形物として保持され、これを
電気熱変換体に対向する位置に設けてもよい(特開昭5
4−56847号、同60−71260号各公報に記
載)。本発明においては、上述の各インクに対して膜沸
騰方式が最も有効である。
たは貫通孔に液状または固形物として保持され、これを
電気熱変換体に対向する位置に設けてもよい(特開昭5
4−56847号、同60−71260号各公報に記
載)。本発明においては、上述の各インクに対して膜沸
騰方式が最も有効である。
【0025】本発明のインクジェット記録装置は、ワー
ドプロセッサやコンピュータ等の情報処理機器の画像出
力端末として一体または別体に設けられるものの他、リ
ーダ等と組み合わせた複写装置や、送受信機能を有する
ファクシミリ装置の形態をとるものであってもよい。
ドプロセッサやコンピュータ等の情報処理機器の画像出
力端末として一体または別体に設けられるものの他、リ
ーダ等と組み合わせた複写装置や、送受信機能を有する
ファクシミリ装置の形態をとるものであってもよい。
【0026】
【実施例】以下、図面に基づいて具体的実施例によって
本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらによっ
て何ら限定されるものではない。図1〜図8は、本発明
の一例を示す図であり、これを基に本発明のインクジェ
ット記録ヘッドの製造方法の一例を工程にしたがって説
明する。
本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらによっ
て何ら限定されるものではない。図1〜図8は、本発明
の一例を示す図であり、これを基に本発明のインクジェ
ット記録ヘッドの製造方法の一例を工程にしたがって説
明する。
【0027】先ず、図1に示すように吐出圧発生素子
(不図示)が設けられた第1の基板1上に液路形成部位
およびそれと連通する液室形成予定部位に第1の固体層
2を形成する。なお、本発明においては液路および液室
形成部位の双方に固体層を設けることは必ずしも必要で
はなく、固体層は少なくとも液路形成部位に設ければよ
い。
(不図示)が設けられた第1の基板1上に液路形成部位
およびそれと連通する液室形成予定部位に第1の固体層
2を形成する。なお、本発明においては液路および液室
形成部位の双方に固体層を設けることは必ずしも必要で
はなく、固体層は少なくとも液路形成部位に設ければよ
い。
【0028】上記固体層2は、後述する各工程を経た後
に除去され、残された空間部分が少なくとも液路とな
る。なお、固体層2は、液路に加えて必要に応じて液室
等が同時に形成される場合は、液室等の形成部も占有す
るように設けられる。
に除去され、残された空間部分が少なくとも液路とな
る。なお、固体層2は、液路に加えて必要に応じて液室
等が同時に形成される場合は、液室等の形成部も占有す
るように設けられる。
【0029】このような第1の固体層2の形成の具体的
手段としては、例えばPMER−AR900或いはPM
ER−AR900i(東京応化工業社製)、PL−26
8(ヘキスト社製)等のポジ型感光性レジストをスピン
コート法等により、例えば10〜100μm程度の厚さ
に塗布、乾燥した後、露光、現像することにより所望の
密度および寸法の第1の固体層2が得られる。或いは、
ポジ型のドライフィルム、或いはネガ型の液状レジスト
およびネガ型のドライフィルム等の感光性樹脂を前述と
同様な方法でパターニングしてもよい。
手段としては、例えばPMER−AR900或いはPM
ER−AR900i(東京応化工業社製)、PL−26
8(ヘキスト社製)等のポジ型感光性レジストをスピン
コート法等により、例えば10〜100μm程度の厚さ
に塗布、乾燥した後、露光、現像することにより所望の
密度および寸法の第1の固体層2が得られる。或いは、
ポジ型のドライフィルム、或いはネガ型の液状レジスト
およびネガ型のドライフィルム等の感光性樹脂を前述と
同様な方法でパターニングしてもよい。
【0030】以上のような感光性樹脂の中で加工精度や
除去の容易性、或いは作業性やコスト等の点から見て前
述の液状のポジ型感光性樹脂を用いることが特に望まし
い。、すなわちポジ型感光性材料は、例えば解像度がネ
ガ型の感光性材料よりも優れていること、レリーフパタ
ーンが垂直かつ平滑な側壁面をもつこと、或いはテーパ
ー型ないし逆テーパー型の断面形状が容易に作られるこ
と、という特徴を有しており、液路を形造る上で最適で
ある。また、レリーフパターンを現像液や溶剤を除去で
きる等の特徴も有しており、本発明における固体層形成
材料として好ましいものである。
除去の容易性、或いは作業性やコスト等の点から見て前
述の液状のポジ型感光性樹脂を用いることが特に望まし
い。、すなわちポジ型感光性材料は、例えば解像度がネ
ガ型の感光性材料よりも優れていること、レリーフパタ
ーンが垂直かつ平滑な側壁面をもつこと、或いはテーパ
ー型ないし逆テーパー型の断面形状が容易に作られるこ
と、という特徴を有しており、液路を形造る上で最適で
ある。また、レリーフパターンを現像液や溶剤を除去で
きる等の特徴も有しており、本発明における固体層形成
材料として好ましいものである。
【0031】特に、例えば先に挙げたナフトキノンジア
ジドとノボラック型フェノール樹脂を用いたポジ型感光
性材料では、弱アルカリ水溶液或いはアルコールで完全
溶解できるので、吐出エネルギー発生素子に何らの損傷
をも与えることがなく、かつ後工程での除去も極めて速
やかである。このようなポジ型感光性材料の中でも液状
のものは所望の膜厚が任意に得られる点、および価格が
安い点で最も好ましい材料である。
ジドとノボラック型フェノール樹脂を用いたポジ型感光
性材料では、弱アルカリ水溶液或いはアルコールで完全
溶解できるので、吐出エネルギー発生素子に何らの損傷
をも与えることがなく、かつ後工程での除去も極めて速
やかである。このようなポジ型感光性材料の中でも液状
のものは所望の膜厚が任意に得られる点、および価格が
安い点で最も好ましい材料である。
【0032】次に、第2の固体層の形成方法等について
説明する。図2に示すように液室形成予定部位に充分な
容量を確保すべく、また、前記第1の基体1と第2の基
体4との間を適当な間隔に保持するために例えば、30
〜300μm程度の厚さの第2の固体層3が形成され
る。
説明する。図2に示すように液室形成予定部位に充分な
容量を確保すべく、また、前記第1の基体1と第2の基
体4との間を適当な間隔に保持するために例えば、30
〜300μm程度の厚さの第2の固体層3が形成され
る。
【0033】上記第2の固体層3は、後述する工程を経
た後除去され、残された空間部分がインク液室の少なく
とも一部となる。第2の固体層3の形成は、一般に上市
されているアクリル系やエポキシ系の樹脂等のを用い印
刷法やディスペンス法等により行う。
た後除去され、残された空間部分がインク液室の少なく
とも一部となる。第2の固体層3の形成は、一般に上市
されているアクリル系やエポキシ系の樹脂等のを用い印
刷法やディスペンス法等により行う。
【0034】例えば、上記樹脂としては、TH−700
T((株)ソマール製)、MA−830,M−85K
(太陽インキ製造(株)製)、WR−520B((株)
アサヒ化学研究所)、ノプコマスク4038,4056
等のインクがある。
T((株)ソマール製)、MA−830,M−85K
(太陽インキ製造(株)製)、WR−520B((株)
アサヒ化学研究所)、ノプコマスク4038,4056
等のインクがある。
【0035】TH−700Tは紫外線硬化型であり、他
のものは熱乾燥型である。これは、パターン形成後第2
の基体を載置し接着する必要があり、第1や第2の基体
のそりを矯正し貼り付ける充分な接着力が必要であり、
また、除去するとき第1の固体層と同じ除去液で除去で
きる方が工程上有利である。また、硬化乾燥は、熱乾燥
型のものが有利である。すなわち、紫外線硬化型のイン
クは、紫外線照射時に下部の第1の固体層である感光性
材料にも紫外線が当たることになり、その結果、レジス
トが除去し辛くなったり、レジストが発泡(分解し窒素
ガスが発生)しパターンが飛んだり欠損が生じたりする
ことがある。また、第2の基体の選定に制約が加わる、
すなわち紫外線を透過する材料しか使えなくなる。以上
のような理由から、熱乾燥型のインク、特にアクリル系
樹脂のインクが最適である。
のものは熱乾燥型である。これは、パターン形成後第2
の基体を載置し接着する必要があり、第1や第2の基体
のそりを矯正し貼り付ける充分な接着力が必要であり、
また、除去するとき第1の固体層と同じ除去液で除去で
きる方が工程上有利である。また、硬化乾燥は、熱乾燥
型のものが有利である。すなわち、紫外線硬化型のイン
クは、紫外線照射時に下部の第1の固体層である感光性
材料にも紫外線が当たることになり、その結果、レジス
トが除去し辛くなったり、レジストが発泡(分解し窒素
ガスが発生)しパターンが飛んだり欠損が生じたりする
ことがある。また、第2の基体の選定に制約が加わる、
すなわち紫外線を透過する材料しか使えなくなる。以上
のような理由から、熱乾燥型のインク、特にアクリル系
樹脂のインクが最適である。
【0036】次いで、図3に示すように前記第2の固体
層3上にインク供給口5が設けられた第2の基体4が位
置合わせの上接着される。そして、図8に示すように、
ノズル配列方向の外部に設けられた樹脂注入穴6より前
記第1の基体と第2の基体との空隙に、後で硬化して液
路の壁となる硬化性樹脂7が注入される。図4は注入が
完了した状態を示す。
層3上にインク供給口5が設けられた第2の基体4が位
置合わせの上接着される。そして、図8に示すように、
ノズル配列方向の外部に設けられた樹脂注入穴6より前
記第1の基体と第2の基体との空隙に、後で硬化して液
路の壁となる硬化性樹脂7が注入される。図4は注入が
完了した状態を示す。
【0037】注入する樹脂は、注入し硬化するもので、
切断性がよく、第1,2の固体の除去工程で溶解や変質
しない必要があり、またインクに接触するためインク耐
性が必要であり、主に、エポキシ系の樹脂が用いられ
る。エポキシ樹脂には、1液硬化型(紫外線硬化、加熱
硬化)、2液硬化型(主剤+硬化剤)があるが、2液硬
化型が好ましい。
切断性がよく、第1,2の固体の除去工程で溶解や変質
しない必要があり、またインクに接触するためインク耐
性が必要であり、主に、エポキシ系の樹脂が用いられ
る。エポキシ樹脂には、1液硬化型(紫外線硬化、加熱
硬化)、2液硬化型(主剤+硬化剤)があるが、2液硬
化型が好ましい。
【0038】すなわち、紫外線硬化型は、必要な製造装
置(露光装置)が高価であり、また、硬化時に下地の第
1の固体層にも紫外線が照射されパターンの欠損を生じ
たり(レジストが分解しガスを発生する)、さらには、
第2の基体を通して紫外線を照射するため第2の基体の
選定に制限(紫外線を透過する材料しか用いることがで
きない)が加わる。また、1液の加熱硬化型は加熱温度
が高く、そのため硬化中に下地の第1の固体層が溶けた
り、変形したりする問題が発生する。
置(露光装置)が高価であり、また、硬化時に下地の第
1の固体層にも紫外線が照射されパターンの欠損を生じ
たり(レジストが分解しガスを発生する)、さらには、
第2の基体を通して紫外線を照射するため第2の基体の
選定に制限(紫外線を透過する材料しか用いることがで
きない)が加わる。また、1液の加熱硬化型は加熱温度
が高く、そのため硬化中に下地の第1の固体層が溶けた
り、変形したりする問題が発生する。
【0039】2液硬化型のエポキシ樹脂は低温で硬化は
する。しかし、硬化時間を非常に長く要するため、加熱
による硬化も併用して行っていた。すなわち、硬化が充
分でないと、その後の前記第1の固体層および第2の固
体層の除去時に、エポキシ樹脂が除去液で膨潤し液路等
の細管部等で除去液の充分な置換が行われなくなり、除
去が不完全になることがあった。
する。しかし、硬化時間を非常に長く要するため、加熱
による硬化も併用して行っていた。すなわち、硬化が充
分でないと、その後の前記第1の固体層および第2の固
体層の除去時に、エポキシ樹脂が除去液で膨潤し液路等
の細管部等で除去液の充分な置換が行われなくなり、除
去が不完全になることがあった。
【0040】本発明では、前述の除去時の固体層同士の
相溶によるフィルム状の残渣をなくし、また、上記の不
具合も生じさせないようにするためには以下に示す工程
を採用している。
相溶によるフィルム状の残渣をなくし、また、上記の不
具合も生じさせないようにするためには以下に示す工程
を採用している。
【0041】例えば、エポキシ樹脂として、 を用い、主剤と硬化剤とを混合後、樹脂注入穴7より注
入し室温で24時間硬化する。さらに、90℃で8時間
熱硬化し硬化を進める。
入し室温で24時間硬化する。さらに、90℃で8時間
熱硬化し硬化を進める。
【0042】次いで、第2の固体層であるインクを選択
的に除去する。例えば、第1の固体層がポジ型のフォト
レジスト、第2の固体層がアクリル系の印刷インクの場
合、芳香族系の溶剤(例えばキシレン)や石油系の溶剤
(例えばソルベッソ150、エクソン化学社製)でシャ
ワー法或いはディップ法により超音波を照射しながら除
去する。
的に除去する。例えば、第1の固体層がポジ型のフォト
レジスト、第2の固体層がアクリル系の印刷インクの場
合、芳香族系の溶剤(例えばキシレン)や石油系の溶剤
(例えばソルベッソ150、エクソン化学社製)でシャ
ワー法或いはディップ法により超音波を照射しながら除
去する。
【0043】次いで、第1の固体層と第2の固体層との
相溶層を除去するため、酸素プラズマを用いて第1の固
体層の表層部をエッチングする。エッチング量は、数μ
mでよい。酸素プラズマによるエッチングは、一般的な
アッシング装置で可能であるが、プラズマの回り込みの
観点から中でもバレル型のアッシング装置がよい。アッ
シングの条件として、例えば、酸素1000sccm、
RFパワーを500W(13.56MHz)、圧力を3
0Paとして3μmエッチングする。酸素プラズマによ
るエッチングで、第1の固体層と第2の固体層との相溶
層がエッチングされる。
相溶層を除去するため、酸素プラズマを用いて第1の固
体層の表層部をエッチングする。エッチング量は、数μ
mでよい。酸素プラズマによるエッチングは、一般的な
アッシング装置で可能であるが、プラズマの回り込みの
観点から中でもバレル型のアッシング装置がよい。アッ
シングの条件として、例えば、酸素1000sccm、
RFパワーを500W(13.56MHz)、圧力を3
0Paとして3μmエッチングする。酸素プラズマによ
るエッチングで、第1の固体層と第2の固体層との相溶
層がエッチングされる。
【0044】次いで図7に示すように、オリフィスを形
成するためにダイシングソー等の周知の方法により切断
され、そして、第1の固体層が除去される。第1の固体
層がポジ型のフォトレジストの場合、除去液としては、
弱アルカリ水溶液、有機溶剤、例えば、アセトン、アル
コール、エチルセロソルブ等を用いることができる。な
お、オリフィスの形成方法によっては、上記の切断は、
必ずしも必要ない。
成するためにダイシングソー等の周知の方法により切断
され、そして、第1の固体層が除去される。第1の固体
層がポジ型のフォトレジストの場合、除去液としては、
弱アルカリ水溶液、有機溶剤、例えば、アセトン、アル
コール、エチルセロソルブ等を用いることができる。な
お、オリフィスの形成方法によっては、上記の切断は、
必ずしも必要ない。
【0045】樹脂が硬化した後、図6に示すように、オ
リフィスを形成するためにダイシングソー等の周知の方
法により切断され、そして、図7に示すように第1の固
体層が除去される。第1の固体層がポジ型のフォトレジ
ストの場合、除去液としては、弱アルカリ水溶液、有機
溶剤、例えば、アセトン、アルコール、エチルセロソル
ブ等を用いることができる。なお、オリフィスの形成方
法によっては、上記の切断は必ずしも必要ない。
リフィスを形成するためにダイシングソー等の周知の方
法により切断され、そして、図7に示すように第1の固
体層が除去される。第1の固体層がポジ型のフォトレジ
ストの場合、除去液としては、弱アルカリ水溶液、有機
溶剤、例えば、アセトン、アルコール、エチルセロソル
ブ等を用いることができる。なお、オリフィスの形成方
法によっては、上記の切断は必ずしも必要ない。
【0046】
【発明の効果】上記のように本発明により、第1の固体
層と第2の固体層との相溶による除去残渣の発生がな
く、安価で信頼性の高い優れたインクジェット記録ヘッ
ドおよびその製造方法を提供することができる。
層と第2の固体層との相溶による除去残渣の発生がな
く、安価で信頼性の高い優れたインクジェット記録ヘッ
ドおよびその製造方法を提供することができる。
【図1】第1の固体層を積層した状態を示す摸式断面
図。
図。
【図2】第2の固体層を積層した状態を示す摸式断面
図。
図。
【図3】第2の基体を載置した状態を示す摸式断面図。
【図4】樹脂を注入した状態を示す摸式断面図。
【図5】第2の固体層を除去した後の状態を示す摸式断
面図。
面図。
【図6】切断し分割された状態を示す摸式断面図。
【図7】第1の固体層が除去されヘッドが完成した状態
を示す摸式断面図。
を示す摸式断面図。
【図8】樹脂の注入を表すノズル配列方向の摸式断面
図。
図。
【図9】従来例における切断し分割された状態を示す摸
式断面図。
式断面図。
【図10】従来例における第1および第2の固体層が除
去されヘッドが完成した状態を示す摸式断面図。
去されヘッドが完成した状態を示す摸式断面図。
1 第1の基体 2 第1の固体層 3 第2の固体層 4 第2の基体 5 インク供給口 6 硬化性樹脂の注入口 7 硬化性樹脂 8 液路 9 液室
Claims (7)
- 【請求項1】 吐出圧発生素子が設けられた第1の基体
と、少なくとも液路となる部分を占有する第1の固体層
と、少なくとも共通液室となる部分の少なくとも一部を
占有する第2の固体層と、該第2の基体とを積層した
後、前記第1の基体と第2の基体の間に前記液路の壁と
なる硬化性樹脂を注入後、該樹脂が固化した後前記第1
の固体層および第2の固体層とを除去する工程を有する
インクジェット記録ヘッドの製造方法において、前記樹
脂を硬化後に第2の固体層を除去する工程、該工程の後
に露出する第1の固体層の一部を酸素プラズマでエッチ
ングする工程、次いで前記第1の固体層を除去する工
程、とを含むことを特徴とするインクジェット記録ヘッ
ドの製造方法。 - 【請求項2】 前記第1の固体層が、ポジ型のフォトレ
ジストであることを特徴とする、請求項1記載のインク
ジェット記録ヘッドの製造方法。 - 【請求項3】 前記第2の固体層が、アクリル樹脂系の
印刷インク材料であることを特徴とする、請求項1また
は2記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。 - 【請求項4】 前記硬化性樹脂が、エポキシ樹脂系の材
料であることを特徴とする、請求項1ないし3の何れか
に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。 - 【請求項5】 インクジェット記録装置用のインクジェ
ット記録ヘッドにおいて、該記録ヘッドが、請求項1な
いし4の何れかに記載のインクジェット記録ヘッドの製
造方法により得られるものであることを特徴とする、イ
ンクジェット記録ヘッド。 - 【請求項6】 前記インクジェット記録ヘッドが、記録
媒体の記録領域の全幅に亘って複数の吐出口を具備する
フルラインタイプのものであることを特徴とする請求項
5載のインクジェット記録ヘッド。 - 【請求項7】 前記インクジェット記録ヘッドが、多色
用の吐出口が一体成形されたものであることを特徴とす
る、請求項5または6記載のインクジェット記録ヘッ
ド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20045696A JPH1044437A (ja) | 1996-07-30 | 1996-07-30 | インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20045696A JPH1044437A (ja) | 1996-07-30 | 1996-07-30 | インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1044437A true JPH1044437A (ja) | 1998-02-17 |
Family
ID=16424611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20045696A Pending JPH1044437A (ja) | 1996-07-30 | 1996-07-30 | インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1044437A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009023344A (ja) * | 2007-06-20 | 2009-02-05 | Canon Inc | 液体吐出ヘッドの製造方法 |
-
1996
- 1996-07-30 JP JP20045696A patent/JPH1044437A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009023344A (ja) * | 2007-06-20 | 2009-02-05 | Canon Inc | 液体吐出ヘッドの製造方法 |
JP2012106512A (ja) * | 2007-06-20 | 2012-06-07 | Canon Inc | 液体吐出ヘッドの製造方法 |
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