JPH1044362A - 賦形シートの製造方法 - Google Patents
賦形シートの製造方法Info
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- JPH1044362A JPH1044362A JP22462296A JP22462296A JPH1044362A JP H1044362 A JPH1044362 A JP H1044362A JP 22462296 A JP22462296 A JP 22462296A JP 22462296 A JP22462296 A JP 22462296A JP H1044362 A JPH1044362 A JP H1044362A
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- gauze
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 製造途中でゴミ等が付着しても化粧板に凹凸
模様と無関係な凹部を形成することが防止できる賦形シ
ートの製造方法を提供する。 【解決手段】 原稿10上にシリコーン樹脂11を流し
込んでヘラ等により均し型取り層11を形成し、この型
取り層11が硬化した後に、この型取り層11上にシリ
コーン樹脂12を流し込んでフィルム法により中塗り層
12を形成し、次いで、この中塗り層12が硬化した後
に中塗り層12上に重ねて紗17を設けるとともに、こ
の紗17上にシリコーン樹脂18を流し込んでフィルム
法により中塗り層12と一体化した裏打ち層18を形成
し、これら層12,18間に紗17を埋入させ、裏打ち
層18の硬化後に原稿10から剥離するようにした。
模様と無関係な凹部を形成することが防止できる賦形シ
ートの製造方法を提供する。 【解決手段】 原稿10上にシリコーン樹脂11を流し
込んでヘラ等により均し型取り層11を形成し、この型
取り層11が硬化した後に、この型取り層11上にシリ
コーン樹脂12を流し込んでフィルム法により中塗り層
12を形成し、次いで、この中塗り層12が硬化した後
に中塗り層12上に重ねて紗17を設けるとともに、こ
の紗17上にシリコーン樹脂18を流し込んでフィルム
法により中塗り層12と一体化した裏打ち層18を形成
し、これら層12,18間に紗17を埋入させ、裏打ち
層18の硬化後に原稿10から剥離するようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、化粧板等の製造
に際して化粧板に凹凸模様を形成するために用いる賦形
シートの製造方法に関する。
に際して化粧板に凹凸模様を形成するために用いる賦形
シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の賦形シートの製造方法としては、
例えば、特開平6−218744号公報に記載されたも
のが知られる。この特開平6−218744号公報に
は、原稿の表面に第1の流動性反応硬化樹脂を流し込ん
だ後、枠張りされた紗が埋入した第2の反応硬化樹脂を
積層して一体化し、原稿の凹凸を移し取る方法が記載さ
れる。
例えば、特開平6−218744号公報に記載されたも
のが知られる。この特開平6−218744号公報に
は、原稿の表面に第1の流動性反応硬化樹脂を流し込ん
だ後、枠張りされた紗が埋入した第2の反応硬化樹脂を
積層して一体化し、原稿の凹凸を移し取る方法が記載さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特開平6−218744号公報に記載の製造方法にあ
っては、原稿表面に第1の樹脂を流し込んだ後で紗を被
せる前に原稿表面上の第1の樹脂上にゴミ等が付着した
り、あるいは、流し込んだ樹脂中の気泡が表面に上昇し
て樹脂表面が部分的に盛り上がるような変形を生じる
と、この第1の樹脂上に被せた紗が部分的に盛り上がる
ような変形を生じ、この紗の部分的な変形が原稿から型
を剥離した場合に賦形面に凸状変形として表れ、化粧板
の加工の際に化粧板に模様と無関係な凹部を形成すると
いう問題があった。
た特開平6−218744号公報に記載の製造方法にあ
っては、原稿表面に第1の樹脂を流し込んだ後で紗を被
せる前に原稿表面上の第1の樹脂上にゴミ等が付着した
り、あるいは、流し込んだ樹脂中の気泡が表面に上昇し
て樹脂表面が部分的に盛り上がるような変形を生じる
と、この第1の樹脂上に被せた紗が部分的に盛り上がる
ような変形を生じ、この紗の部分的な変形が原稿から型
を剥離した場合に賦形面に凸状変形として表れ、化粧板
の加工の際に化粧板に模様と無関係な凹部を形成すると
いう問題があった。
【0004】すなわち、図3に模式的に示すように、紗
1は枠2に相当の張力をもって張設されているため原稿
から型を剥離するとゴミ4を第1の樹脂5の賦形面側に
押し下げて平面を維持するように作用する結果、賦形面
に突起6が形成され、この突起6により化粧板には凹凸
模様と無関係な凹部が形成されてしまうという問題があ
った。特に、後に凹部を着色するワイピング等の工程を
経て製造される化粧板にあっては、上述した凹部が着色
されて強調されるため、美観の毀損の程度も著しくその
解決が強く要望されていた。なお、図3中、3は第2の
樹脂を示す。この発明は、上記問題に鑑みてなされたも
ので、容易に製造でき、また、化粧板の加工に際しても
化粧板にゴミ等に起因した凹部が形成されることのない
賦形シートの製造方法を提供することを目的とする。
1は枠2に相当の張力をもって張設されているため原稿
から型を剥離するとゴミ4を第1の樹脂5の賦形面側に
押し下げて平面を維持するように作用する結果、賦形面
に突起6が形成され、この突起6により化粧板には凹凸
模様と無関係な凹部が形成されてしまうという問題があ
った。特に、後に凹部を着色するワイピング等の工程を
経て製造される化粧板にあっては、上述した凹部が着色
されて強調されるため、美観の毀損の程度も著しくその
解決が強く要望されていた。なお、図3中、3は第2の
樹脂を示す。この発明は、上記問題に鑑みてなされたも
ので、容易に製造でき、また、化粧板の加工に際しても
化粧板にゴミ等に起因した凹部が形成されることのない
賦形シートの製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明にかかる賦形シートの製造方法
は、原稿上に流動性を有する第1の樹脂を載せて型取り
層を形成した後、該型取り層上に流動性を有する第2の
樹脂を載せて中塗り層を形成し、次いで、該中塗り層上
に枠に張設された紗を重ねて設けた後、該紗上に流動性
を有する第3の樹脂を載せ、該第3の樹脂を前記第2の
樹脂と一体化して前記紗が埋入した裏打ち層を形成した
後、原稿から剥離するようにした。
め、請求項1記載の発明にかかる賦形シートの製造方法
は、原稿上に流動性を有する第1の樹脂を載せて型取り
層を形成した後、該型取り層上に流動性を有する第2の
樹脂を載せて中塗り層を形成し、次いで、該中塗り層上
に枠に張設された紗を重ねて設けた後、該紗上に流動性
を有する第3の樹脂を載せ、該第3の樹脂を前記第2の
樹脂と一体化して前記紗が埋入した裏打ち層を形成した
後、原稿から剥離するようにした。
【0006】また、請求項2に記載の発明にかかる賦形
シートの製造方法は、原稿上に流動性を有する第1の樹
脂を載せて型取り層を形成した後、該型取り層上に流動
性を有する第2の樹脂を載せて中塗り層を形成するとと
もに、枠に張設された紗が埋入した第3の樹脂を積層
し、該第3の樹脂と前記第2の樹脂とを一体化した後、
原稿から剥離するように構成した。
シートの製造方法は、原稿上に流動性を有する第1の樹
脂を載せて型取り層を形成した後、該型取り層上に流動
性を有する第2の樹脂を載せて中塗り層を形成するとと
もに、枠に張設された紗が埋入した第3の樹脂を積層
し、該第3の樹脂と前記第2の樹脂とを一体化した後、
原稿から剥離するように構成した。
【0007】そして、請求項1および請求項2に記載の
発明は、前記第1の樹脂がポリビニルアルコール樹脂ま
たはシリコーン樹脂である態様(請求項3)に、また、
前記中塗り層または裏打ち層をフィルム法により成形す
る態様(請求項4,5)に構成することができる。
発明は、前記第1の樹脂がポリビニルアルコール樹脂ま
たはシリコーン樹脂である態様(請求項3)に、また、
前記中塗り層または裏打ち層をフィルム法により成形す
る態様(請求項4,5)に構成することができる。
【0008】第1の樹脂としては、ポリビニルアルコー
ル樹脂やシリコーン樹脂(請求項3)が用いられる。こ
の第1の樹脂は、原稿上に流した後にヘラやロール等を
用いて平滑に延ばされ、原稿の凹凸模様が転写された凹
凸模様を有する型取り層として形成される。
ル樹脂やシリコーン樹脂(請求項3)が用いられる。こ
の第1の樹脂は、原稿上に流した後にヘラやロール等を
用いて平滑に延ばされ、原稿の凹凸模様が転写された凹
凸模様を有する型取り層として形成される。
【0009】第2の樹脂および第3の樹脂としては、第
1の樹脂がポリビニルアルコール樹脂の場合にはシリコ
ーン樹脂または軟質不飽和ポリエステル樹脂、第1の樹
脂がシリコーン樹脂の場合にはシリコーン樹脂が用いら
れる。第2の樹脂は、第1の樹脂が型取り層として乾燥
皮膜形成若しくは硬化成形した後に、この型取り層上に
流し、均一に延ばして硬化させることで中塗り層として
成形される。望ましい態様としては、この第2の樹脂
は、第1の樹脂が流動性を喪失した後で完全硬化する前
に形成し、また、フィルム法で、すなわち、型取り層上
に第2の樹脂を流した後に第2の樹脂上にポリエチレン
テレフタレート(PET)等のフィルムを被せて該フィ
ルム上からロール等で押圧し、圧延・脱泡して硬化させ
た後にフィルムを剥離することで形成される(請求項
4)。
1の樹脂がポリビニルアルコール樹脂の場合にはシリコ
ーン樹脂または軟質不飽和ポリエステル樹脂、第1の樹
脂がシリコーン樹脂の場合にはシリコーン樹脂が用いら
れる。第2の樹脂は、第1の樹脂が型取り層として乾燥
皮膜形成若しくは硬化成形した後に、この型取り層上に
流し、均一に延ばして硬化させることで中塗り層として
成形される。望ましい態様としては、この第2の樹脂
は、第1の樹脂が流動性を喪失した後で完全硬化する前
に形成し、また、フィルム法で、すなわち、型取り層上
に第2の樹脂を流した後に第2の樹脂上にポリエチレン
テレフタレート(PET)等のフィルムを被せて該フィ
ルム上からロール等で押圧し、圧延・脱泡して硬化させ
た後にフィルムを剥離することで形成される(請求項
4)。
【0010】また、裏打ち層は、第2の樹脂が流動性を
喪失した後で被せたフィルムを剥離したら速やかに中塗
層上に紗を重ね、この紗上に第3の樹脂を流してポリエ
チレンテレフタレート等のフィルムを被せ、該フィルム
上からロール等で押圧し、圧延・脱泡して硬化させた後
にフィルムを剥離して成形される(請求項5)。
喪失した後で被せたフィルムを剥離したら速やかに中塗
層上に紗を重ね、この紗上に第3の樹脂を流してポリエ
チレンテレフタレート等のフィルムを被せ、該フィルム
上からロール等で押圧し、圧延・脱泡して硬化させた後
にフィルムを剥離して成形される(請求項5)。
【0011】紗は所定のメッシュのシルクスクリーン用
ステンシル、例えば、ポリエステル繊維で作製されたス
テンシル等が用いられ、第2の樹脂上にゴミ等が付着し
ないよう注意しながら第2の樹脂上に重ねられる。第3
の樹脂は、中塗り層に被せた紗上に流し込まれ、裏打ち
層として形成される。望ましい態様としては、これら紗
と第3の樹脂は第2の樹脂が完全硬化して第3の樹脂と
の密着性を失う前に紗上に流し込み、紗を内在する第3
の樹脂と第2の樹脂との固着性の向上が図られる。
ステンシル、例えば、ポリエステル繊維で作製されたス
テンシル等が用いられ、第2の樹脂上にゴミ等が付着し
ないよう注意しながら第2の樹脂上に重ねられる。第3
の樹脂は、中塗り層に被せた紗上に流し込まれ、裏打ち
層として形成される。望ましい態様としては、これら紗
と第3の樹脂は第2の樹脂が完全硬化して第3の樹脂と
の密着性を失う前に紗上に流し込み、紗を内在する第3
の樹脂と第2の樹脂との固着性の向上が図られる。
【0012】
【作用】この発明にかかる賦形シートの製造方法は、原
稿上に第1の樹脂により型取り層を形成した後に、この
型取り層上に第2の樹脂を流し込んで中塗り層を形成
し、この中塗り層に重ねて紗を設けるため、型取り層上
にゴミ等の異物が付着したり、気泡が存在しても、これ
らを中塗り層内に埋入させることができる。したがっ
て、賦形シートを原稿から外しても型取り層の賦形面に
は突起が生じることがなく、化粧板の加工に際して美観
の毀損の原因となる凹部が化粧板に形成されることが防
止できる。
稿上に第1の樹脂により型取り層を形成した後に、この
型取り層上に第2の樹脂を流し込んで中塗り層を形成
し、この中塗り層に重ねて紗を設けるため、型取り層上
にゴミ等の異物が付着したり、気泡が存在しても、これ
らを中塗り層内に埋入させることができる。したがっ
て、賦形シートを原稿から外しても型取り層の賦形面に
は突起が生じることがなく、化粧板の加工に際して美観
の毀損の原因となる凹部が化粧板に形成されることが防
止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。図1a,b,cはこの発明の一
の実施の形態に係る賦形シートの製造工程をアルファベ
ット順で時系列的に示す模式断面図である。
面を参照して説明する。図1a,b,cはこの発明の一
の実施の形態に係る賦形シートの製造工程をアルファベ
ット順で時系列的に示す模式断面図である。
【0014】この実施の形態においては、先ず、図1a
に示すように、天然木等の原稿10上にシリコーン樹脂
(第1の樹脂)11を流し込み、このシリコーン樹脂1
1をヘラ等で延ばしつつ平らに均して型取り層11(第
1の樹脂と同一の番号を付す)を形成する。なお、原稿
10は前述した特開平6−218744号公報にも記載
されるように天然木等を型取り複製したもの等の種々の
公知の原稿を用いることができ、また、シリコーン樹脂
に代えてポリビニルアルコール樹脂水溶液を用いること
もできる。
に示すように、天然木等の原稿10上にシリコーン樹脂
(第1の樹脂)11を流し込み、このシリコーン樹脂1
1をヘラ等で延ばしつつ平らに均して型取り層11(第
1の樹脂と同一の番号を付す)を形成する。なお、原稿
10は前述した特開平6−218744号公報にも記載
されるように天然木等を型取り複製したもの等の種々の
公知の原稿を用いることができ、また、シリコーン樹脂
に代えてポリビニルアルコール樹脂水溶液を用いること
もできる。
【0015】次に、型取り層11が硬化した後、図1b
に示すように、上述した型取り層11上にシリコーン樹
脂(第2の樹脂)12を流し込み、中塗り層12(第2
のシリコーン樹脂と同一の番号を付す)を形成する。こ
こでは、中塗り層12をフィルム法により形成、すなわ
ち、型取り層11上のシリコーン樹脂12上に枠14に
張設されたPETフィルム15を被せ、このフィルム1
5上からローラ16により押圧してシリコーン樹脂12
を均し、このシリコーン樹脂12が硬化した後にフィル
ム15を剥がして中塗り層12を形成する。
に示すように、上述した型取り層11上にシリコーン樹
脂(第2の樹脂)12を流し込み、中塗り層12(第2
のシリコーン樹脂と同一の番号を付す)を形成する。こ
こでは、中塗り層12をフィルム法により形成、すなわ
ち、型取り層11上のシリコーン樹脂12上に枠14に
張設されたPETフィルム15を被せ、このフィルム1
5上からローラ16により押圧してシリコーン樹脂12
を均し、このシリコーン樹脂12が硬化した後にフィル
ム15を剥がして中塗り層12を形成する。
【0016】続いて、フィルム15を剥がした直後に、
枠19に張設された紗17を中塗り層12上に被せる。
次いで、図1cに示すように、この中塗り層12上にシ
リコーン樹脂(第3の樹脂)18を流し込んで平らに均
した後、枠31に張設されたPETフィルム32を被
せ、このフィルム32上からローラ33により押圧して
シリコーン樹脂18を均し、このシリコーン樹脂18が
硬化した後にフィルム32を剥がして裏打ち層18を形
成する。そして、樹脂18が硬化した後に、原稿10か
ら剥離して賦形シートが完成する。
枠19に張設された紗17を中塗り層12上に被せる。
次いで、図1cに示すように、この中塗り層12上にシ
リコーン樹脂(第3の樹脂)18を流し込んで平らに均
した後、枠31に張設されたPETフィルム32を被
せ、このフィルム32上からローラ33により押圧して
シリコーン樹脂18を均し、このシリコーン樹脂18が
硬化した後にフィルム32を剥がして裏打ち層18を形
成する。そして、樹脂18が硬化した後に、原稿10か
ら剥離して賦形シートが完成する。
【0017】ここで、中塗り層12を形成する前に型取
り層11上にゴミ等の異物が付着したり、気泡による凹
凸が存在すると、これらは中塗り層12の形成により中
塗り層12内に埋入するため、原稿10から剥離した場
合でも型取り層11の賦形面にゴミ等の異物に起因した
突起が生じることがない。したがって、この賦形シート
を用いて化粧板を製造しても、化粧板に模様と無関係な
凹部が形成されることがなく、美観に優れ高い商品価値
の化粧板が得られる。
り層11上にゴミ等の異物が付着したり、気泡による凹
凸が存在すると、これらは中塗り層12の形成により中
塗り層12内に埋入するため、原稿10から剥離した場
合でも型取り層11の賦形面にゴミ等の異物に起因した
突起が生じることがない。したがって、この賦形シート
を用いて化粧板を製造しても、化粧板に模様と無関係な
凹部が形成されることがなく、美観に優れ高い商品価値
の化粧板が得られる。
【0018】図2はこの発明の他の実施の形態にかかる
賦形シートの製造方法を示し、製造途中の賦形シートの
模式断面図である。なお、この実施の形態においては、
上述した実施の形態と同一の部分には同一の番号を付し
て説明を省略する。
賦形シートの製造方法を示し、製造途中の賦形シートの
模式断面図である。なお、この実施の形態においては、
上述した実施の形態と同一の部分には同一の番号を付し
て説明を省略する。
【0019】この実施の形態は、中塗り層12を形成し
た後、前述した特開平6−218744号公報と同様
に、枠19に張設された紗17が埋入されたシリコーン
樹脂(第3の樹脂)23を積層し、シリコーン樹脂23
と中塗り層12とを一体的に固着する。そして、この
後、原稿10から剥離して賦形シートが完成する。
た後、前述した特開平6−218744号公報と同様
に、枠19に張設された紗17が埋入されたシリコーン
樹脂(第3の樹脂)23を積層し、シリコーン樹脂23
と中塗り層12とを一体的に固着する。そして、この
後、原稿10から剥離して賦形シートが完成する。
【0020】この実施の形態にあっても、型取り層11
上に付着したゴミ等の異物は中塗り層12の形成により
中塗り層12内に埋入するため、型取り層11の賦形面
に突起が生じることがなく、美観の毀損が無く高い商品
価値の化粧板を製造することができる。
上に付着したゴミ等の異物は中塗り層12の形成により
中塗り層12内に埋入するため、型取り層11の賦形面
に突起が生じることがなく、美観の毀損が無く高い商品
価値の化粧板を製造することができる。
【0021】
【実施例】次に、この発明の前述した図1の実施の形態
に相当する実施例を説明する。この実施例は、先ず、下
記の表1に示すからのいずれかの組合せの樹脂材料
を用いて型取り層11を作成する。この型取り層11の
作成に際しては、〜のいずれかの樹脂を原稿10上
に流し、ヘラ等を用いて平滑に均し、樹脂の硬化後に中
塗り層12を形成する。なお、表1中に示す材料の製造
者は信越化学工業株式会社である。
に相当する実施例を説明する。この実施例は、先ず、下
記の表1に示すからのいずれかの組合せの樹脂材料
を用いて型取り層11を作成する。この型取り層11の
作成に際しては、〜のいずれかの樹脂を原稿10上
に流し、ヘラ等を用いて平滑に均し、樹脂の硬化後に中
塗り層12を形成する。なお、表1中に示す材料の製造
者は信越化学工業株式会社である。
【0022】
【表1】
【0023】中塗り層12は、表1の〜のいずれか
の組合せのうち型取り層11で用いた樹脂と同じ樹脂材
料を用いて形成される。この中塗り層12はポリエチレ
ンテレフタレート(PET)のフィルムを用いたフィル
ム法により圧延脱泡して成形する。なお、この時、フィ
ルム法として適正な粘度(通常、5〜30ポイズ以下)
にする必要があるために希釈剤であるRTVシンナーを
添加するが、添加量が多すぎると型取り層11と中塗り
層12の密着力が弱くなるためその添加量は30部程度
を上限とすることが望ましい。
の組合せのうち型取り層11で用いた樹脂と同じ樹脂材
料を用いて形成される。この中塗り層12はポリエチレ
ンテレフタレート(PET)のフィルムを用いたフィル
ム法により圧延脱泡して成形する。なお、この時、フィ
ルム法として適正な粘度(通常、5〜30ポイズ以下)
にする必要があるために希釈剤であるRTVシンナーを
添加するが、添加量が多すぎると型取り層11と中塗り
層12の密着力が弱くなるためその添加量は30部程度
を上限とすることが望ましい。
【0024】次に、中塗り層12が硬化した後にPET
フィルムを剥離し、中塗り層12上に表1の〜いず
れかの樹脂材料のうち中塗り層12に用いた樹脂と同じ
樹脂材料を流し込み、この流し込んだ樹脂材料上に枠に
張設された紗を載置し、上記中塗り層12と同様にフィ
ルム法により裏打ち層18を形成する。そして、裏打ち
層18が硬化した後に、原稿10を剥離して賦形シート
を得た。この賦形シートは、化粧板に模様と無関係の凹
部を形成する突起がゴミ等によって形成されることもな
く、高い商品価値の化粧板を作成できることが実証され
た。
フィルムを剥離し、中塗り層12上に表1の〜いず
れかの樹脂材料のうち中塗り層12に用いた樹脂と同じ
樹脂材料を流し込み、この流し込んだ樹脂材料上に枠に
張設された紗を載置し、上記中塗り層12と同様にフィ
ルム法により裏打ち層18を形成する。そして、裏打ち
層18が硬化した後に、原稿10を剥離して賦形シート
を得た。この賦形シートは、化粧板に模様と無関係の凹
部を形成する突起がゴミ等によって形成されることもな
く、高い商品価値の化粧板を作成できることが実証され
た。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る賦
形シートの製造方法によれば、原稿上に第1の樹脂によ
り型取り層を形成した後に、この型取り層上に第2の樹
脂を流し込んで中塗り層を形成し、この中塗り層に重ね
て紗を内在する裏打ち層を設けるため、型取り層上にゴ
ミ等の異物が付着しても、この異物を中塗り層内に埋入
させることができ、型取り層の成形の際に型取り層上に
付着したゴミによって型取り層の賦形面に突起が生じる
ことがなく、化粧板の加工に際して美観の毀損の原因と
なる凹部が化粧板に形成されることが防止できる。さら
に、中塗り層、裏打ち層をフィルム法によって設けれ
ば、賦形シートの裏面が平坦となって、裏面から均一な
圧力を加えることのできる良好な賦形シートとなる。
形シートの製造方法によれば、原稿上に第1の樹脂によ
り型取り層を形成した後に、この型取り層上に第2の樹
脂を流し込んで中塗り層を形成し、この中塗り層に重ね
て紗を内在する裏打ち層を設けるため、型取り層上にゴ
ミ等の異物が付着しても、この異物を中塗り層内に埋入
させることができ、型取り層の成形の際に型取り層上に
付着したゴミによって型取り層の賦形面に突起が生じる
ことがなく、化粧板の加工に際して美観の毀損の原因と
なる凹部が化粧板に形成されることが防止できる。さら
に、中塗り層、裏打ち層をフィルム法によって設けれ
ば、賦形シートの裏面が平坦となって、裏面から均一な
圧力を加えることのできる良好な賦形シートとなる。
【図1】この発明の一の実施の形態に係る賦形シートの
製造方法をアルファベットの順序で時系列に示す模式断
面図である。
製造方法をアルファベットの順序で時系列に示す模式断
面図である。
【図2】この発明の他の実施の形態に掛かる賦形シート
の製造方法における製造途中の賦形シートを示す模式断
面図である。
の製造方法における製造途中の賦形シートを示す模式断
面図である。
【図3】従来の賦形シートの問題を説明するための模式
断面図である。
断面図である。
10 原稿 11 第1の樹脂(型取り層) 12 第2の樹脂(中塗り層) 14 枠 15 PETフィルム 16 ローラ 17 紗 18 第3の樹脂(裏打ち層) 19 枠 21 ゴミ 23 シリコーン樹脂(第3の樹脂) 31 枠 32 PETフィルム 33 ローラ
Claims (5)
- 【請求項1】 原稿上に流動性を有する第1の樹脂を載
せて型取り層を形成した後、該型取り層上に流動性を有
する第2の樹脂を載せて中塗り層を形成し、次いで、該
中塗り層上に枠に張設された紗を重ねて設けた後、該紗
上に流動性を有する第3の樹脂を載せ、該第3の樹脂を
前記第2の樹脂と一体化して前記紗が埋入した裏打ち層
を形成した後、原稿から剥離することを特徴とする賦形
シートの製造方法。 - 【請求項2】 原稿上に流動性を有する第1の樹脂を載
せて型取り層を形成した後、該型取り層上に流動性を有
する第2の樹脂を載せて中塗り層を形成するとともに、
枠に張設された紗が埋入した第3の樹脂を積層し、該第
3の樹脂と前記第2の樹脂とを一体化した後、原稿から
剥離することを特徴とする賦形シートの製造方法。 - 【請求項3】 前記第1の樹脂がポリビニルアルコール
樹脂またはシリコーン樹脂である請求項1または請求項
2記載の賦形シートの製造方法。 - 【請求項4】 前記中塗り層をフィルム法により成形す
る請求項1、請求項2または請求項3記載の賦形シート
の製造方法。 - 【請求項5】 前記裏打ち層をフィルム法により成形す
る請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の賦形シ
ートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22462296A JPH1044362A (ja) | 1996-08-08 | 1996-08-08 | 賦形シートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22462296A JPH1044362A (ja) | 1996-08-08 | 1996-08-08 | 賦形シートの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1044362A true JPH1044362A (ja) | 1998-02-17 |
Family
ID=16816601
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22462296A Pending JPH1044362A (ja) | 1996-08-08 | 1996-08-08 | 賦形シートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1044362A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000030868A1 (en) * | 1998-11-20 | 2000-06-02 | Tito Trevisan | Method and apparatus for producing a silicone film for industrial decoration of objects |
JP2009533531A (ja) * | 2006-04-11 | 2009-09-17 | ダウ コーニング コーポレイシヨン | 低熱変形シリコーン複合体モールド |
-
1996
- 1996-08-08 JP JP22462296A patent/JPH1044362A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000030868A1 (en) * | 1998-11-20 | 2000-06-02 | Tito Trevisan | Method and apparatus for producing a silicone film for industrial decoration of objects |
JP2009533531A (ja) * | 2006-04-11 | 2009-09-17 | ダウ コーニング コーポレイシヨン | 低熱変形シリコーン複合体モールド |
US8795560B2 (en) | 2006-04-11 | 2014-08-05 | Dow Corning Corporation | Low thermal distortion silicone composite molds |
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