JPH1043280A - 脱臭装置 - Google Patents

脱臭装置

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JPH1043280A
JPH1043280A JP8205655A JP20565596A JPH1043280A JP H1043280 A JPH1043280 A JP H1043280A JP 8205655 A JP8205655 A JP 8205655A JP 20565596 A JP20565596 A JP 20565596A JP H1043280 A JPH1043280 A JP H1043280A
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JP
Japan
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long side
odor
electric heating
heating element
catalyst layer
Prior art date
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Application number
JP8205655A
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English (en)
Inventor
Hidetoshi Kaji
英俊 梶
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1043280A publication Critical patent/JPH1043280A/ja
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱臭剤の交換が不要となる臭気吸着体により
空気流中の臭気成分を効率よく除去する脱臭装置を提供
する。 【解決手段】 箱体の吸気口と排気口との間に、吸気口
側より空気流を生じさせるファンと脱臭をおこなう臭気
吸着体6を順次配置する。この臭気吸着体6は、互いに
並行する長辺部6aとその長辺部6a間をつなぐ短辺部
6bとよりなり、長辺部6aの幅より短辺部6bの幅が
大きい環状体を複数個、その互いに隣接する環状体の長
辺部6aを連結部6cにより順次連結した電気発熱体を
形成し、その電気発熱体の前記短辺部6c側を折り曲げ
て形成された折り曲げ部6dを含む表面に加熱により吸
着した臭気成分を分解する吸着触媒層を設け、その吸着
触媒層が形成された電気発熱体を複数枚、長辺部6aが
互いに並行し、かつ、臭気成分を吸着すべき空気流に対
しても最も空気抵抗がないように空気流内に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気流中の臭気成
分を除去する脱臭装置に関するものであり、特に脱臭剤
の交換が不要となる臭気吸着体の構成に特徴を有するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、吸着効果の再生をおこなう機能を
設けることにより、吸着剤の取り替えを必要としない脱
臭装置が市販されている。以下、その従来の脱臭装置の
一例を図7を用いて説明する。
【0003】図7において、内部空間を有する箱体1の
外壁部には吸気口1cと排気口1dとがそれぞれ形成さ
れるとともに、前記内部空間には吸気口1cより吸気し
た空気を排気口1dより排気することとなる空気流Aを
発生させるために、モータ2により回転駆動されるファ
ン3が設けられている。
【0004】そのファン3と排気口1dとの間には、脱
臭材料として予め定められた温度(以下、触媒活性化温
度という)に加熱されると、それまで吸着していた臭気
成分を酸化分解して無臭化することができる吸着触媒材
料を塗布した対向する一対の基板4を、その板面が空気
流Aに並行するように水平に配置するとともに、一対の
基板4間の空間には各基板に対して一定の隙間を有する
ように棒状の発熱体5を配設している。
【0005】以上の構成において、発熱体5への通電が
停止された状態でファン3を回転せしめて空気流Aを発
生させ、その空気流Aを基板4の板面に沿って通過させ
たときには、基板4の吸着触媒材料に空気流Aに含まれ
ている臭気成分は吸着されて空気流Aは無臭となる。
【0006】又、吸着触媒材料による臭気成分の吸着が
おこなわれる吸着工程の時間が予め定められた吸着処理
時間を過ぎると、発熱体5への通電が開始されて発熱体
5より基板4の吸着触媒材料に対して放射加熱がおこな
われることとなり、その放射加熱により加熱された吸着
触媒材料は吸着していた臭気成分を分解し、吸着触媒材
料の吸着能力が初期状態に戻る(以下、再生するとい
う)こととなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成の脱臭装置は、吸着触媒材料の再生時には、
吸着触媒材料に非接触な位置に配置された発熱体の放射
加熱により吸着触媒材料が加熱されるため、吸着触媒材
料以外への熱放射エネルギーや熱対流の発生によってエ
ネルギー損失が大きいものであった。したがって、再生
時には比較的大きな消費電力量を必要とするとともに、
脱臭装置外への熱放出も多くなり、夏期の使用時には使
用者に非常な不快感を与えるものであった。
【0008】そこで、発熱体の外壁面に吸着触媒材料を
形成することが考えられるが、吸着触媒材料を設ける面
積を多く取るためには、面状の電気発熱体が好ましいも
のといえる。しかしながら、平板状の電気発熱体を使用
すると速熱性を得ることが難しいこと、及び、単に面状
の電気発熱体の面積を大きくするだけでは電気消費量が
大きい割に高温になり難く吸着触媒材料への加熱効率が
悪くなること等により、面状の電気発熱体を利用するこ
とに苦慮していた。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の脱臭装置は、互いに並行する長辺部とその
長辺部間をつなぐ前記長辺の幅より大きい幅を有する短
辺部とからなる複数数の環状体を互いの長辺部が対向す
るように配置し、その互いに隣接する環状体の長辺部を
連結部により順次連結することにより電気発熱体を形成
するとともに、その電気発熱体の前記短辺部側を折り曲
げて形成された折り曲げ部を含む表面に加熱により吸着
した臭気成分を分解する吸着触媒層を設け、その吸着触
媒層が形成された複数枚の電気発熱体を同一方向に位置
させた状態で積み重ね、かつ、臭気成分を吸着すべき空
気流に対しても最も空気抵抗がないように前記空気流内
に配置したものである。
【0010】本発明の脱臭装置によれば、電気発熱体の
熱を吸着触媒層に直接伝達しているので、熱伝導が速
く、かつ、熱伝導効率がよくなって熱伝導時のロスが非
常に少なくなる。その結果、再生時の消費電力量を必要
最小限に抑えることができるとともに、脱臭装置外への
熱放出が減少することとなる。
【0011】又、電気発熱体の短辺部側を折り曲げて形
成された折り曲げ部の表面にも吸着触媒層が形成されて
おり、この折り曲げ部は前記短辺部側に連続して形成さ
れているため、電気発熱体の長辺部に生じた発熱は折り
曲げ部に伝導され易くなり、低発熱部である折り曲げ部
も脱臭と臭気成分の吸着を効率よくおこなうことができ
ることとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、互いに並行する長辺部と長辺部間をつなぐ短辺部と
よりなり、長辺部の幅より短辺部の幅が大きい環状体を
複数個、その互いに隣接する環状体の長辺部を連結部に
より順次連結した電気発熱体を板状体より一体に形成
し、その電気発熱体の前記短辺部側を折り曲げて形成さ
れた折り曲げ部を含む表面に加熱により吸着した臭気成
分を分解する吸着触媒層を設け、その吸着触媒層が形成
された電気発熱体を複数枚、前記長辺部の板面が互いに
並行し、かつ、臭気成分を吸着すべき空気流に対しても
前記長辺部の板面と前記折り曲げ部との各板面とがそれ
ぞれ平行になるように前記空気流内に配置した脱臭装置
であるので、電気発熱体の熱を吸着触媒層に直接伝達で
きることとなる。そのため、熱伝導が速く、かつ、熱伝
導効率がよくなって熱伝導時のロスが非常に少ないもの
となるので、再生時の消費電力量を必要最小限に抑える
ことができるとともに、脱臭装置外への熱放出が減少す
ることとなる。
【0013】又、電気発熱体の短辺部側を折り曲げて形
成された折り曲げ部の表面にも吸着触媒層が形成されて
おり、この折り曲げ部は前記短辺部側に連続して形成さ
れているため、電気発熱体の長辺部に生じた発熱は折り
曲げ部に伝導され易くなり、低発熱部である折り曲げ部
も脱臭と臭気成分の吸着を効率よくおこなうことができ
ることとなる。
【0014】(実施の形態1)以下、本発明の請求項1
に記載された発明の実施の形態について、図1〜図6を
参照しながら説明する。図5は本発明の脱臭装置の実施
形態の概要を示す断側面図であり、内部空間を有する箱
体1の外壁部には、外壁部の上面壁1aに位置する吸気
口1cと外壁部の側壁1bに位置する排気口1dとがそ
れぞれ形成されているとともに、前記内部空間内には半
径流の送風をおこなうクロスフローファン等のファン3
が設けられている。
【0015】このファン3はモータ2により回転駆動さ
れ吸気口1cより吸気した空気を排気口1dより排気す
ることとなる空気流Aを発生させるとともに、その空気
流Aが通過するファン3と排気口1dとの間には、互い
の間に空気流通路となる空間を有するように複数段、例
えば、3段に積み重ねられた後述の構成よりなる3枚の
臭気吸着体6(図1に示す)が前記空気流内に配置され
ている。
【0016】この臭気吸着体6について図1〜図4を参
照して説明する。まず、図4に示すように互いにその板
面方向に並行する長辺部6aとその長辺部6a間をつな
ぐ短辺部6bとよりなり、長辺部6aの幅h1 より短辺
部6bの幅h2 が大きい環状体を複数個、前記長辺部6
aの中央部で連結部6cにより順次連結した形状の電気
発熱体を、耐熱性と機械的強度に優れ、抵抗発熱に対し
て適当な固有抵抗を有する鉄、ステンレス等の電気抵抗
発熱材料をエッチングやプレス等の加工法により切り出
す。
【0017】そして、前記短辺部6bをそれぞれ同一方
向に直角に折り曲げて折り曲げ部6dを形成する。然る
後に、折り曲げ部6dを含む電気発熱体の全面に電気絶
縁と防食のためにガラスホウロウ層6eを形成し、この
ガラスホウロウ層6eの上にさらに図3に示すように、
予じめ定められた温度に加熱されると、吸着した臭気成
分を酸化分解する吸着触媒層6fを形成して臭気吸着体
6とする。
【0018】この吸着触媒層6fとしては、空気中の臭
気成分を吸着するゼオライト等の吸着材料と、触媒活性
化温度(以下、Tcという)以上に加熱された場合に
は、それまで吸着していた臭気成分を酸化分解して無臭
化するという作用と効果を得ることができる、例えば、
酸化アルミニウム、珪酸、酸化セリウム、酸化ジルコニ
ウム、二酸化チタン等の酸化物のうち少なくとも1つの
酸化物からなる担体に白金系金属を担持させた触媒材料
とを混合して得られた吸着触媒材料を、折り曲げ部6d
を含む前記電気発熱体の表面にコーティングしたもので
ある。このコーティング方法としては、スプレー塗装、
ディップ法、転写法等が考えられる。
【0019】又、前記ガラスホウロウ層6eとしては、
電気絶縁性の向上のため、アルカリ成分を非常に少なく
したホウロウガラス材料を使用し、電着法によりホウロ
ウガラス材料を付着させることにより、緻密で機械的強
度及び密着性に優れたものとなっている。
【0020】このようにして形成された臭気吸着体6を
図1及び図5に示すように、異なる電気発熱体の長辺部
6aの板面が互いに並行し、かつ、臭気成分を吸着すべ
き空気流Aに対しても長辺部6aの板面と折り曲げ部6
dの板面とをそれぞれ平行になるように空気流A内に3
枚積み重ねて配置することにより、各臭気吸着体6の長
辺部6aの下方に空気流Aを通過せしめる隙間空間が形
成され、かつ、その隙間空間内を空気流Aが通過する
際、臭気吸着体6の板面による通過阻止を受けなくなる
ので、最も空気抵抗が少ない状態で空気流Aは臭気吸着
体6を通過することとなり、空気流Aの乱れによる騒音
の発生を阻止できることとなる。
【0021】又、この空気流Aを通過せしめる各臭気吸
着体6は、空気流Aに直交するように対向して位置する
前記電気発熱体の両端部にそれぞれ位置する長辺部6a
(以下、空気出入り口端部という)の中心位置に、ガラ
スホウロウ層6eと吸着と吸着触媒層6fが長辺部6a
の表面より排除された接続部6g,6h(図1に示す)
がそれぞれ対向するように形成され、その各接続部6
g,6hには電力を供給するリード線8がそれぞれ電気
的に接続されている。
【0022】又、各臭気吸着体6の空気流出入り口端部
には、それぞれ臭気吸着体6を箱体1に固定するために
用いられる取付孔6mが1個以上設けられている。そし
て、各臭気吸着体6の空気流出入り口端部の側外方の位
置には、箱体1の外壁内底面に取付けられた固定金具7
(図1に示す)が配置されており、その固定金具7と各
臭気吸着体6との固定は、各臭気吸着体6の取付孔6m
をそれぞれ貫通したネジを、固定金具7に形成された板
面を水平方向に配した複数の取付面の何れか1つにそれ
ぞれ螺止することにより固定されている。
【0023】この固定に使用されるネジの材質として
は、電気伝導性、構造強度、耐熱性の各点を考慮する
と、真鍮等の材料が望ましい。又、本実施の形態におい
ては、便宜上、固定金具7の板面は空気流Aに対して直
交するように配置されているが、板面を空気流Aに並行
するように配置したせしめた方が好ましいことはいうま
でもない。
【0024】9はトライアック、マイクロコンピュータ
等の電子部品で構成された制御部であり、その制御部9
はリード線8を介して前記電気発熱体への通電制御をお
こなうとともに、モータ2への通電制御もおこなうこと
によりファンの回転動作を制御する。
【0025】ここで、前述した折り曲げ部6dについ
て、図4及び図6を用いて詳細を説明する。図におい
て、前記電気発熱体の短辺部6bの幅h2 は長辺部6a
の幅h1より大きく設定しているので、折り曲げ部6d
の電気抵抗値は長辺部6aの電気抵抗値より低くなり、
折り曲げ部6d自体の発熱を抑えている。その結果、低
発熱となった折り曲げ部6dは発熱した長辺部6bの熱
が伝達された時のみ、高温状態となる。
【0026】さらに、折り曲げ部6dの表面積が大きい
ほど、その表面に形成された吸着触媒層6fの臭気成分
吸着量は多くなるが、熱容量が大きく、かつ、対流放熱
が大きくなるため、長辺部6aの熱が伝達されても折り
曲げ部6dの表面温度は低下することとなる。
【0027】又、折り曲げ部6dの板面幅方向の中心線
L(図4に示す)上における表面温度Tの分布を熱電対
を用いて測定した結果を図6に示している。図におい
て、折り曲げ部6dの板面幅Wに対する曲げ高さHの比
率K(K=H/W)をグラフの横軸とし、前記中心線上
の表面温度Tを縦軸とする。温度Taは温度分布におけ
る比率K=0、すなわち、複数の長辺部6aが並行して
位置する発熱面と折り曲げ部6dとが交差したコーナー
部の表面である。
【0028】又、吸着触媒層6に含まれているゼオライ
トは550℃以上の温度下では、溶融等により比表面積
が著しく減少して吸着能力が低下するという特性がある
ため、発熱面の表面温度Taが100℃の余裕を見て4
50℃となるように電気発熱体は形成している。そし
て、長辺部6aへの通電を30秒間おこなった後に表面
温度Tの分布の測定をおこない、その測定結果を図6に
示している。
【0029】長辺部6aの熱によるその周囲の構造や装
置外への影響をできるだけ抑えるためには、長辺部6a
への通電は短時間の方が望ましく、本実施の形態におい
ては、長辺部6aへの通電時間は30秒程度に設定して
いる。そして、吸着触媒層6fが臭気成分の吸着力を初
期状態に再生可能となる触媒活性化温度Tcは、種々の
実験より250℃(図6に示す)であり、その250℃
に達することを満足するには、比率K=3以下であるこ
とがわかる。その結果、折り曲げ部6dの形状は、再生
条件を満たすために曲げ高さHが板面幅Wの3倍以内で
なければならないことがわかる。
【0030】したがって、本発明の臭気装置において
は、臭気吸着体6は発熱体である長辺部6aを有する電
気発熱体の表面にガラスホウロウ層6eを介して吸着触
媒層6fを形成しているので、再生の際、長辺部6aか
ら直接熱伝導により、急速に吸着触媒層6fを加熱でき
ることとなり、再生時の消費電力量を最小限に抑えるこ
とができ、かつ、脱臭装置外への熱放出を減少させるこ
とが可能となる。
【0031】以上のように構成された脱臭装置につい
て、その動作を説明すると、長辺部6aへの通電を停止
し、モータ2への通電してファン3の回転をおこなうこ
とにより、吸着触媒層6の近傍を通過する空気流Aの臭
気成分を吸着触媒層6fに吸着する第1のモードと、モ
ータ2への通電を停止してファン3の回転を中止し、か
つ、長辺部6aへの通電により吸着触媒層6fを加熱す
ることにより、その吸着触媒層6fに吸収された臭気成
分を分解して吸着触媒層6fを再生する第2のモードと
を有し、これら第1及び第2のモードは、制御手段とし
てのマイクロコンピュータ等を内蔵した制御部9により
所定の周期で自動的に切り替わるようになっている。
【0032】先ず、送風による空気流Aに含まれる臭気
成分の吸着をおこなう第1のモードを開始すると、長辺
部6aへの通電を停止した状態のままで、ファン3を回
転するので、吸気口1cから吸入された臭気成分を含ん
だ空気は、ファン3、臭気吸着体6の近傍を通過して排
気口1dより箱体1の外に排気される空気流Aを発生さ
せる。そして、その空気流Aが各臭気触媒体6の隙間空
間等を通過するときに吸着触媒層6fの表面に接触する
と、吸着触媒層6fに臭気成分が吸着され、排気口1d
より無臭化された空気流Aが排気されることとなる。
【0033】この第1のモードの動作時間が経過してい
くと、必然的に吸着触媒層6fは臭気成分で充満し飽和
状態になって吸着力が低下する。そこで、モータ2の積
算された積算駆動時間に対する前記飽和状態となる積算
された飽和完了時間を予め測定し、その測定された飽和
完了時間を基に、所定の積算駆動時間が経過したときに
モータ2への通電を停止してファン3の回転を中止させ
る積算駆動停止時間を設定する。
【0034】そして、制御部9によりモータ2の積算駆
動時間をカウントし、そのカウントされた積算駆動時間
が積算駆動停止時間に達すると、第2のモードに自動的
に切り替わるようになっている。
【0035】この第2のモードに切り替わると、前記通
電を停止させてファン3の回転を中止し、かつ、長辺部
6aへの通電時間を30秒間おこなって吸着触媒層6f
の表面温度が少なくとも再生可能時間Tcに達するよう
に設定された設定温度Tsまで吸着触媒層6fを加熱す
ることにより、その吸着触媒層6fに吸着された臭気成
分を分解して吸着触媒層6fを初期の吸着可能状態にな
るように再生が開始される。
【0036】そして、再生処理が完了するために前記加
熱終了後に設けられた予め定められた再生促進時間が経
過すると、第1のモードに自動的に切り替わることとな
る。そして、その後は第1のモードと第2のモードとの
切り替えが順次繰り返されることとなる。
【0037】尚、長辺部6aへの通電は30秒だけおこ
なわれるように設定されているが、その30秒内あるい
は通電時間を制御する手段の故障等により長辺部6aへ
の通電が30秒を越えて吸着触媒層6fが設定温度Ts
を越える異常状態が生じる場合には、火災あるいは吸着
触媒層6fの吸着能力低下等の問題を防止するために、
箱体1内に長辺部6aの温度を検出する温度センサー
(図示せず)が設けられており、この温度センサーが所
定の限度設定温度を検出すると、長辺部6aへの通電を
停止するようになっている。
【0038】又、本実施の形態でにおいては、モータ2
の積算駆動時間のカウントにより飽和状態を検知するよ
うになっているが、それに代わるものとして、排気口1
dと臭気吸着体6との間に臭気センサーを取り付けて空
気流Aの臭気成分の濃度を検知し、一定以上の濃度にな
ると、第2のモードに切り替わるように設定する方法が
ある。この方法では種々の使用状況に応じ再生がおこな
えることとなるが、この場合には、検知感度の高い臭気
センサーが必要となる。
【0039】又、本実施の形態においては、前記電気発
熱体の複数の長辺部6aが並行して位置する発熱面にお
いては、長辺部6aと短辺部6bとによりなる長方形形
状の環状体が形成されたが、前記発熱面を略均一に発熱
することが可能であれば、長辺部6aによる形状パター
ンは、例えば、四辺形状、台形形状、あるいは、各長辺
部6aを曲線にすることも考えられるので、長方形形状
にとらわれる必要がないものである。
【0040】さらに、前記長辺部6aによる形状パター
ンは、接続部6gと接続部6hとを結ぶ線を基軸として
その基軸を交差するように複数の長辺部6aと隣接する
長辺部6aを直列的に短辺部6bにより接続した波形状
の形状パターンも考えることかできる。この形状パター
ンにおいては、波形状の頂部、すなわち、長辺部6a同
志を接続した短辺部6bの幅h2 を長辺部6aの幅h1
より大きくし、短辺部6bをそれぞれ同一方向に直角に
折り曲げてることにより、折り曲げ部6dを形成すれば
よい。
【0041】尚、臭気吸着体6の電気発熱体は長辺部6
aの中央部で連結部6cにより順次連結した形状によ
り、電気回路としては並列回路を複数個直列接続した電
気回路パターンとして形成されることとなる。そのた
め、本実施例においては、長辺部6aの発熱量を一定に
するために、連結部6Cを長辺部6aの中央部に形成し
てしているが、長辺部6aの発熱量を一定にするという
条件を満足するならば、各長辺部6aの中央部を結んだ
線を中心線として、連結部6C及び接続部6g,6hを
千鳥状に配置してもよい。
【0042】又、折り曲げ部6dは長辺部6aの幅h1
より大きい幅h2 を有した短辺部6bを折り曲げて形成
されているので、必然的に、折り曲げ部6dの電気抵抗
値は長辺部6aの電気抵抗値より低く設定することとな
り、折り曲げ部6d自体の発熱が抑えられることとなる
(便宜上、低発熱の状態という)。その結果、折り曲げ
部6dは発熱した長辺部6aの熱が伝達された時のみ、
高温状態となる。
【0043】尚、臭気吸着体6は本実施の形態のごとき
構成に形成した場合においては、通常のホウロウ材料を
使用すると気泡が多く存在することとなるので、ヒート
サイクルがかかると、細かいクラックが発生して前記気
泡同士が連通するという問題が生じ易い。
【0044】この問題が生じると、気泡やクラックの部
分に大気中の水分が取り込まれることとなって、前記電
気発熱体と吸着触媒層6fに含まれる白金系金属触媒と
の間に前記水分が存在することとなるので、両金属のイ
オン化エネルギーの差により電気腐食が生じて錆が発生
することとなる。この現象は特にホウロウ膜厚の取りに
くい前記電気発熱体の端縁部に顕著に現れることとな
る。
【0045】したがって、ガラスホウロウ層6eが付着
し難くい折り曲げ部6dの遊端縁部は、前述したように
金属のイオン化エネルギーの差により電気腐食が生じて
錆が発生し易くなって絶縁不良となる可能性が大きいた
め、前記積み重ねられた状態にある前記電気発熱体の発
熱面とその発熱面の上方に対向して位置する折り曲げ部
6dの遊端縁との間には、絶縁不良の対策として絶縁用
の空間が形成されている。尚、この絶縁用の空間は、絶
縁体を別途配置してもよいことはいうまでもない。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明の脱臭装置によれ
ば、互いに並行する長辺部とその長辺部間をつなぐ短辺
部とよりなり、前記長辺部の幅より前記短辺部の幅が大
きい環状体を複数個、その互いに隣接する環状体の前記
長辺部を連結部により順次連結した電気発熱体を板状体
より一体に形成し、その電気発熱体の前記短辺部側を折
り曲げて形成された折り曲げ部を含む表面に加熱により
吸着した臭気成分を分解する吸着触媒層を設け、その吸
着触媒層が形成された電気発熱体を複数枚、前記長辺部
が互いに並行し、かつ、臭気成分を吸着すべき空気流に
対しても前記長辺部と前記折り曲げ部とがそれぞれ平行
になるように前記空気流内に配置した脱臭装置であるの
で、電気発熱体の熱を吸着触媒層に直接伝達できること
となる。そのため、熱伝導が速く、かつ、熱伝導効率が
よくなって熱伝導時のロスが非常に少ないものとなるの
で、再生時の消費電力量を必要最小限に抑えることがで
きるとともに、脱臭装置外への熱放出が減少することと
なる。
【0047】又、電気発熱体の短辺部側を折り曲げて形
成された折り曲げ部の表面にも吸着触媒層が形成されて
おり、この折り曲げ部は前記短辺部側に連続して形成さ
れているため、電気発熱体の長辺部に生じた発熱は折り
曲げ部に伝導され易くなり、低発熱部である折り曲げ部
も脱臭と臭気成分の吸着を効率よくおこなうことができ
ることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による脱臭装置の要部を
示す一部切欠斜視図
【図2】本発明の実施の形態1による脱臭装置の要部を
示す平面図
【図3】本発明の実施の形態1による脱臭装置の要部を
示す断側面図
【図4】本発明の実施の形態1による脱臭装置の要部を
示す一部切欠斜視図
【図5】本発明の実施の形態1による脱臭装置の要部を
示す断側面図
【図6】本発明の実施の形態1による脱臭装置の要部の
温度分布を示すグラフ
【図7】従来の脱臭装置の断側面図
【符号の説明】
1 箱体 1a 上面壁 1b 側壁 1c 吸気口 1d 排気口 2 モータ 3 ファン 6 臭気吸着体 6a 長辺部 6b 短辺部 6c 連結部 6d 折り曲げ部 6e ガラスホウロウ層 6f 吸着触媒層 6m 取付孔 7 固定金具 8 リード線 9 制御部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに並行する長辺部とその長辺部間を
    つなぐ短辺部とよりなり、前記長辺部の幅より前記短辺
    部の幅が大きい環状体を複数個、その互いに隣接する環
    状体の長辺部を連結部により順次連結した電気発熱体を
    板状体より一体に形成し、その電気発熱体の前記短辺部
    側を折り曲げて形成された折り曲げ部を含む表面に加熱
    により吸着した臭気成分を分解する吸着触媒層を設け、
    その吸着触媒層が形成された電気発熱体を複数枚、前記
    長辺部の板面が互いに並行し、かつ、臭気成分を吸着す
    べき空気流に対しても前記長辺部と前記折り曲げ部との
    各板面がそれぞれ平行になるように前記空気流内に配置
    した脱臭装置。
JP8205655A 1996-08-05 1996-08-05 脱臭装置 Pending JPH1043280A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015023968A (ja) * 2013-07-25 2015-02-05 三菱電機株式会社 脱臭フィルター及びそれを搭載した設備機器
JP2016109395A (ja) * 2014-12-10 2016-06-20 株式会社日本自動車部品総合研究所 脱臭機能付き送風機、および制御回路

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JP2015023968A (ja) * 2013-07-25 2015-02-05 三菱電機株式会社 脱臭フィルター及びそれを搭載した設備機器
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