JPH1041360A - 被加熱対象物の選択的脱着方法 - Google Patents

被加熱対象物の選択的脱着方法

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JPH1041360A
JPH1041360A JP19779696A JP19779696A JPH1041360A JP H1041360 A JPH1041360 A JP H1041360A JP 19779696 A JP19779696 A JP 19779696A JP 19779696 A JP19779696 A JP 19779696A JP H1041360 A JPH1041360 A JP H1041360A
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heater
substrate
temperature
heaters
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JP19779696A
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Akira Uryu
明 瓜生
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HAIBETSUKU KK
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HAIBETSUKU KK
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/34Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by soldering
    • H05K3/3494Heating methods for reflowing of solder

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  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
  • Wire Bonding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特性の異なる加熱ヒータしいLSIを複合的
に加熱することにより選択した被加熱対象物を脱着する
ものである。 【解決手段】 特性の異なる加熱ヒータで複合的に加熱
することにより取り外しあるいははんだ付のために選択
された被加熱対象物の脱着を行うものであって、予備加
熱ヒータで予め設定された温度まで基板を均一に加熱
し、次いで局部加熱ヒータにより選択された被加熱対象
物を、その周辺部より高温に加熱することにより、被加
熱対象物の脱着を行うものである。 【効果】 特性の異なる加熱ヒータによる複合加熱法で
あるため、基板を破壊することなく、はんだ溶融に十分
なる熱量を供給することができ、しかも局部加熱は瞬時
であるため被加熱対象物の破壊を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大熱容量を有する
多層基板(またはワーク)上に実装された例えばボール
グリッドアレイ(BGA)タイプ、あるいは、ピングリ
ッドアレイ(PGA)タイプのLSIの個別取り外し、
あるいは個別はんだ付の場合に使用して好適な被加熱対
象物の選択的脱着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、基板に対するLSI実装において
は、周知のように高密度化が進行しており、これに対応
すべく、例えばLSI本体にはんだボールを溶着して基
板にはんだ付するBGAタイプ、あるいは、LSI本体
に植設した端子ピンを基板に挿入するPGAタイプの端
子形状が主流となりつつある。上記したようなLSIが
基板に実装された後、LSIに何らかの事態たとえばL
SIのはんだ付不良とか、LSIの破損、さらにまた新
たな機能のLSIと交換する等の必要が生じた場合、そ
の選択したLSIを個別に取り外したり、あるいは再は
んだ付するために、基板上において選択された被加熱対
象物を脱着しなければならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような場合、その
被加熱対象物の脱着方法としては、例えばらせん状に巻
いたカンタル線をスリーブに内蔵した熱風ヒータからの
熱風を、選択された被加熱対象物のはんだ付部に局部的
に吹きつけて加熱溶融せしめ脱着を行っていた。しか
し、この方法は、例えば被加熱対象物の取り外しに要す
る熱量より、被加熱対象物の熱容量・熱伝導による逃げ
熱量が大きい場合、過剰熱量を被加熱対象物に供給する
必要があり、結果的に過加熱により被加熱対象物もしく
はその周辺部の破壊をもたらすことになる。例えば、被
加熱対象物のはんだ付部のはんだが溶融する温度として
183℃を得る場合は、被加熱対象物を250〜350
℃以上に昇温させるだけの熱量が必要となる。これは基
板の破壊温度である280℃を大きく上まわり、はんだ
溶融より先に基板が破壊されてしまう結果となる。
【0004】このような問題点を解消するために、抵抗
加熱ヒータを埋め込んだホットプレートを用いて基板上
の選択された被加熱対象物を脱着する方法が提案され
た。すなわち、ホットプレート上にLSIを実装した基
板をのせ、該基板を全体的に予熱し、次いで、前述の熱
風ヒータにより被加熱対象物を局部的に加熱して脱着す
る方法であった。しかし、この方法は、ホットプレート
と基板との接触具合で伝熱効果が大きく異なり、例え
ば、ホットプレートあるいは基板の接触面に凹凸が存在
した場合、基板全体の温度分布が不均一となり、予熱効
果が著しく減少されることになる。
【0005】本発明者は、被加熱対象物の脱着に際し
て、基板を破壊させることなく、基板を均一温度に設定
した温度まで予備加熱し、次に選択された被加熱対象物
のみを局部加熱して瞬時にはんだ付部を溶融せしめて選
択した被加熱対象物の脱着作業を迅速に行える方法を見
出し、本発明を完成した。本発明は上記の知見に基づい
て完成されたものであって、特性の異なる加熱ヒータで
複合的に加熱することにより選択された被加熱対象物の
脱着を行うものであり、具体的には予備加熱に赤外線を
用いたヒータでLSIが実装された基板を均一に加熱
し、次いで局部加熱ヒータにより選択された被加熱対象
物を、その周辺部より高温に加熱することにより、脱着
の作業時間の短縮とより良好な加熱処理を実現するもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、特性の異なる
加熱ヒータでLSIを複合的に加熱することにより選択
的に被加熱対象物の脱着を行うものであって、予備加熱
ヒータで予め設定された温度まで基板を均一に加熱し、
次いで局部加熱ヒータにより選択された被加熱対象物
を、その周辺部より高温に瞬時加熱することにより、基
板および被加熱対象物ならびにそお他の付属部品類に熱
影響を与えることなく、被加熱対象物の脱着作業を行う
ことを特徴とする被加熱対象物の選択的脱着方法に関す
るものである。
【0007】すなわち、本発明は、予備加熱ヒータは複
数個が並列して配置されている、近赤外線集光型または
平行照射型ヒータからなる被加熱対象物の選択的脱着方
法に関するものである。本発明はまた、局部加熱ヒータ
は近赤外線集光型または平行照射型ヒータからなる被加
熱対象物の選択的脱着方法に関するものである。本発明
はまた、前記の局部加熱ヒータは熱風ヒータであり、該
ヒータの熱風噴出口に被加熱対象物を包囲するフードを
設け、該フードにより高温雰囲気空間を構成して、該高
温雰囲気空間内で局部加熱を行う被加熱対象物の選択的
脱着方法に関するものである。更に本発明は、被加熱対
象物と熱風噴出口との間に位置し、かつ高温雰囲気空間
内に整流孔を有する整流板を配置し、局部加熱ヒータの
熱風を整流孔により整流して被加熱対象物の表面全体に
均一に噴出せしめる被加熱対象物の選択的脱着方法に関
するものである。
【0008】本発明はまた、複数個の予備加熱ヒータを
並列して配置し、該ヒータ上にセットした基板との間に
マスクを配置し、該マスクは基板に対する赤外線照射を
選択し、更に局部加熱ヒータと基板との間にマスク開口
を有するマスクを配置し、該マスクにより基板に対する
赤外線照射を局部的に集光させる被加熱対象物の選択的
脱着方法に関するものである。更に本発明は、前記の予
備加熱ヒータにより被加熱対象物を所定温度より若干低
めの温度まで予熱しておき、次いで局部加熱ヒータで被
加熱対象物を局部加熱する被加熱対象物の選択的脱着方
法に関するものである。さらに本発明は、前記の予備加
熱ヒータによる加熱温度は被加熱対象物のはんだ溶融温
度より低くかつ局部加熱ヒータによる加熱温度は基板の
破壊温度より低い温度で加熱する被加熱対象物の選択的
脱着方法に関するものである。
【0009】例えば局部加熱ヒータが熱風ヒータのみで
ある従来の加熱法では、ある熱容量を有する基板(もし
くはワーク)を所定温度(仮にt℃とする)まで昇温さ
せるためには、基板のかなりの広範囲にわたり、相応の
熱量を供給する必要がある。しかし、従来の加熱法で
は、被加熱対象物を直接加熱するため、被加熱対象物の
全体に熱量を供給することは困難であることから、所定
温度t℃に対し、実際にはt+α℃という温度設定にな
ることが多く、被加熱対象物の加熱周辺部への悪影響も
増大することになる。
【0010】それ故、この場合、ワークにある熱量があ
らかじめ与えられていれば、局部加熱ヒータによる加熱
量を小さくするにもかかわらず、短時間で所定の作業を
遂行することが可能となる。本発明方法は予備加熱に電
磁波、特に可視領域に近い波長を発する近赤外線ヒータ
を使用することにより、たとえワークに凹凸が存在して
いても均等に、かつ大きなエネルギーを供給することが
可能となり、大熱容量を有する基板上の被加熱対象物
を、そのはんだ溶融温度より低い温度で予熱することが
可能となる。
【0011】すなわち、被加熱対象物を所定温度より若
干低めの温度(t−Δt℃)まで予熱しておけば、局部
加熱ヒータによる局部加熱の時間を大幅に短縮すること
ができ、従って被加熱対象物の周辺部への熱影響が大幅
に軽減される。尚、本発明において近赤外線とは、可視
領域に近い赤外領域の波長を有する電磁波の呼称であ
り、概ね0.8〜1.2μmの波長領域にエネルギーの
ピークを有する電磁波を言う。
【0012】上記の場合、予備加熱ヒータで十分に熱量
を与えられた被加熱対象物(ただし、温度はt−Δt
℃)を、予備加熱とは別の局部加熱ヒータで局部的に加
熱することにより、目的の処理作業が迅速かつ簡単に行
えることになる。局部加熱ヒータは被加熱対象物の形
状、材質等により、熱風ヒータ、赤外線ヒータを適宜に
使い分ける。例えば熱風ヒータは特にプラスチックパッ
ケージ型のLSIに好ましく、近赤外線ヒータは特にパ
ッケージレス型のLSIにそれぞれ適用することが好ま
しい。
【0013】熱風ヒータの場合、近赤外線ヒータに比べ
てエネルギーの伝達効率は劣るが、予備加熱と併用した
場合は、過加熱の危険が少なく、多少の加熱時間超過で
も被加熱対象物を破壊する恐れはなく、かつ、プラスチ
ックパッケージング型のLSIでは、その表面が破壊さ
れる危険性もない。近赤外線ヒータは、近赤外線がLS
Iの母材であるシリコンを通過し、LSI下面に存在す
るBGAタイプのはんだボールを直接加熱できるため、
パッケージレス型のLSIでは、効率の良い加熱が可能
となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例について説明
するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。図1に示した実施例において符合1は、内部
が空洞2になった基板ジグであり、その空洞2内には予
備加熱ヒータ3が本例の場合、3個相隣接して配置して
あるが、その個数については何ら限定されるものではな
い。予備加熱ヒータ3は電磁波、特に可視領域に近い波
長を発する赤外線ヒータ4を使用することにより、ワー
クである基板5の予備加熱すべき部分を均一に加熱する
ことができる。上記の予備加熱ヒータ3としては近赤外
線集光型または平行照射型ヒータが使用される。このよ
うな予備加熱ヒータ3を使用することにより、凹凸のあ
る基板(またはワーク)に対してでもほぼ均等に、大き
なエネルギーを供給することができることから、大熱容
量を有するワーク5を短時間で予熱することが可能とな
る。
【0015】基板ジグ1の開口面にはワ−ク5がセット
される。このワ−ク5の表面には周知の実装方法によっ
てBGAタイプまたはPGAタイプのLSIである被加
熱対象物6が多数実装してある。本発明法はこの実装さ
れた被加熱対象物のいずれかを脱着せしめるための方法
であって、ワーク5と前記の予備加熱ヒータ3との間に
は基板保護のためのマスク7が配置してある。保護マス
ク7にはマスク開口8が設けてあり、該マスク開口8を
通して赤外線9が、選択された脱着すべき被加熱対象物
に対応する部分のワーク5に照射される。符合10は局
部加熱ヒータであり、選択された脱着すべき被加熱対象
物6のみに赤外線を局部的に照射し、電磁波、特に可視
領域に近い波長を発する近赤外線集光型または平行照射
型ヒータ11が使用される。
【0016】図2に示した実施例は、局部加熱ヒータ1
0が熱風ヒータからなり、該熱風ヒータはスリーブ12
を有し、その内部にはらせん状に巻いたカンタル線が公
知のように組み込んであって、図に示す矢印方向から外
気を供給し、通電したカンタル線を介して加熱変換され
た熱風が噴出口13から被加熱対象物6に対して噴出せ
しめられる。噴出口13にはフード14が例えば固定ね
じ15により着脱可能に取りつけてある。フード14は
選択された被加熱対象物6のみを完全に包囲して高温雰
囲気空間を構成し、相隣接する被加熱対象物6に熱影響
を与えることなく局部加熱することができる。
【0017】上記のフード14は、図3に詳しく示して
あり、該フード14は取付筒16と傾斜筒17とスカー
ト18とが一体になった形態である。上記の取付筒16
は固定ねじ15によりスリーブ12に着脱可能に取りつ
けてあり、傾斜筒14の内側には整流板19が配置して
あり、該整流板19には多数の整流孔20が明けてあ
る。整流孔20は熱風ヒータ12の噴出口13から噴出
された熱風を整流し、被加熱対象物6の全面に均等に分
散する。被加熱対象物6は基板5上にはんだボール21
を介して実装される。しかして、近赤外線により予備加
熱された基板5上の選択された被加熱対象物6にフード
14を被せ、熱風を送り込めば、フード14内の局部的
な高温雰囲気空間内で局部加熱の効率化が図れると共に
周辺部への熱影響が抑えられる。
【0018】上記の局部加熱ヒータ10が図2ないし図
5に示した熱風ヒータによる場合には、該熱風ヒータを
空圧あるいは油圧シリンダもしくは伝動機を用いた公知
の上下動機構および左右動機構により、基板のX方向お
よびY方向に可動し得るように配置すれば、フード14
を任意の選択された被加熱対象物6のところへ移動させ
て脱着すべき被加熱対象物のみに合致させて高温雰囲気
空間を簡単に作ることができると共に被加熱対象物6の
加熱→取り外し及び加熱→押しつけの一連の作業が連続
して行える。
【0019】即ち、図4に示した実施例のように、熱風
ヒータ12が上下動機構により双頭の矢印で示すごとく
上下動される構造の場合は、フード14の傾斜筒17の
内面にブラケットを介してフックアーム22、22の一
端側を枢着する。フックアーム22、22は互いに対向
して配置し、その先端にはフック23、23を形成して
おき、該フック23、23は被加熱対象物6の幅方向の
両側下縁に係脱可能に係合する。フック23、23と被
加熱対象物6との係脱はフード14外から自由に行える
ようにしておく。例えば、その係脱手段としはフックア
ーム22、22にフード14外へ突出する操作アームを
設けておき、該フックアーム22、22をフード14外
から枢動させることにより、被加熱対象物6の加熱と、
取り外しが一連の作業で行えることになる。
【0020】図4に示した実施例と同様の図5に示した
実施例は、フード14の傾斜筒14に過加重逃げ付の押
付機構24、24の押圧ピン25、25の先端が被加熱
対象物6の上面を適当圧で加圧し、過度の加重がかから
ないようにしてある。即ち、押圧ピン25、25は整流
板19を貫通し、フード14とは無関係に動き、押付機
構24、24により被加熱対象物6への過加重を避け適
度な圧力で被加熱対象物6を押圧する。この実施例の場
合は、はんだ付の時において、加熱と、押しつけが一連
の作業で連続して行えることになる。
【0021】図6に示した実施例は、予備加熱ヒータ3
と基板5との間にマスク30を配置する。マスク30は
図7に示すように、マスク開口31が設けてあり、該マ
スク開口31の内径は被加熱対象物6の外径よりも大き
く形成してあり、被加熱対象物6がマスウ開口31から
完全に露呈される。なお、実装したLSIと反対側の基
板5には各種の部品類32が実装され、前記のマスク3
0によって被加熱対象物以外の部分がカバーされ、基板
5に赤外線吸収率が異なる部材もしくは部品類が混在し
ている場合でも、赤外線を反射もしくは吸収し、基板5
への直射を防護するから、昇温速度の差による部分的な
破壊を防止できる。
【0022】更にまた、図8に示す実施例は、局部加熱
ヒータ10と被加熱対象物6との間に前記マスク33を
配置する。マスク33にはマスク開口34が設けてある
が、該マスク開口34の内径は被加熱対象物6の外径寸
法とほぼ同じか、それよりも若干小さく形成してある。
局部加熱ヒータ10からの赤外線は選択された被加熱対
象物6のみに有効に照射され、それ以外の部分へは遮光
せしめられるので被加熱対象物6の周辺部への熱影響を
抑制することができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、特性の異なる予備
加熱ヒータと局部加熱ヒータにより複合的に加熱して選
択された被加熱対象物の脱着を行うものであって、予備
加熱ヒータで予め設定された温度まで基板を均一に加熱
し、次いで局部加熱ヒータにより選択された被加熱対象
物を、その周辺部より高温になるまで加熱することによ
り、被加熱対象物の脱着を行う本発明法と、熱風ヒータ
のみによる従来の脱着法との比較実験は下記の通りであ
った。
【0024】基板上に実装したLSIのうち、何らかの
事情により新たなLSIと交換のために脱着の必要が生
じた場合、従来法による熱風を局部的に吹きつけて、被
加熱対象物およびその周辺部位を高温度で局部加熱した
実験結果は、図9に示す通りであった。図9において、
●−●は熱風の制御温度(℃)であり、■−■は被加熱
対象実度(℃)であり、更に、▲−▲はワークと被加熱
対象物とのはんだ部温度(℃)である。
【0025】図9の実験結果から明らかなように、被加
熱対象物の取り外しに要する熱量より、被加熱対象物の
熱容量・熱伝導による逃げ熱量が大きく、局部的に過剰
となる熱量を供給する必要がある。すなわち、図9に示
すように、LSI端子部において、▲−▲で示したはん
だが溶融する温度として183℃を得るには、実際には
被加熱対象物を●−●で示したように250〜350℃
以上に昇温させるだけの熱量を必要とする。従って、ワ
ーク破壊温度が280℃である基板は、はんだ溶融より
先に過加熱によりワーク破壊が起こる。また、被加熱対
象物がはんだ溶融温度以上に加熱されるまでには10分
間以上もかかることが確認された。
【0026】本発明法は、予備加熱ヒータで予め設定さ
れた温度まで基板を均一に加熱し、次いで局部加熱ヒー
タにより選択された被加熱対象物を、その周辺部より高
温になるまで加熱することによりはんだ溶融を行う実験
結果は、図10に示す通りであった。図10において、
●−●は予備加熱制御温度(℃)であり、■−■は局部
加熱制御温度(℃)であり、▲−▲は被加熱対象物実度
(℃)である。尚、加熱制御は、被加熱対象物を測温
し、そのデータにより予備加熱の温度制御を行うものと
し、測温には一般に熱電対、もしくは赤外線放射温度計
等を使用し、予備加熱用測温として被加熱対象物の全体
的な測温を行うポイントと、局部加熱を制御するための
局部的な測温ポイントを設ける。図11は図10のタイ
ムチャートである。
【0027】図10の実験結果から明らかなように、予
備加熱ヒータによる●−●で示す予備加熱制御温度
(℃)は、はんだ溶融温度183℃よりも低く、かつま
た、局部加熱ヒータによる■−■は被加熱対象物の破壊
温度280℃よりも低く、しかも局部加熱時間は1〜2
分程度であるため、選択された被加熱対象物の周辺部へ
の熱影響を抑えることが可能となる。更に、図10に示
すように、赤外線による予備加熱を行う本発明の複合加
熱法では、基板を破壊することなく、はんだ溶融に十分
なる熱量を供給することがき、しかも局部加熱も短時間
で瞬時に完了でき、被加熱対象物およびワークの破壊と
いう問題も解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための第1実施例によ
る複合加熱法の説明図である。
【図2】本発明の方法を実施するための第2実施例によ
る複合加熱法の説明図である。
【図3】本発明の方法を実施するための第2実施例によ
る方法の局部加熱ヒータ部の拡大説明図である。
【図4】本発明の方法を実施するための第2実施例によ
る方法の局部加熱ヒータ部の変形例を示す拡大説明図で
ある。
【図5】本発明の方法を実施するための第2実施例によ
る方法の局部加熱ヒータ部の更に別の変形例を示す拡大
説明図である。
【図6】本発明の方法を実施するための予備加熱ヒータ
部の変形例を示す拡大説明図である。
【図7】図6に示した実施例に使用のマスクの拡大平面
図を示すものである。
【図8】本発明の方法を実施するための局部加熱ヒータ
部の変形例を示す拡大説明図である。
【図9】従来法による熱風を局部的に吹きつけて、被加
熱対象物およびその周辺部位を局部加熱する実験結果で
ある。
【図10】本発明法による予備加熱ヒータで予め設定さ
れた温度まで基板を均一に加熱し、次いで局部加熱ヒー
タにより選択した被加熱対象物を、その周辺部より高温
に加熱する実験結果である。
【図11】図10に示す本発明法の実験に伴うタイムチ
ャートである。
【符号の説明】
3 予備加熱ヒータ 4 赤外線ヒータ 5 基板 6 被加熱対象物 7 マスク 8 マスク開口 10 局部加熱ヒータ 14 フード

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特性の異なる加熱ヒータで複合的に加熱
    することにより取り外しあるいははんだ付のために選択
    された被加熱対象物の脱着を行うものであって、基板を
    予備加熱ヒータで予め設定された温度まで均一に加熱
    し、次いで局部加熱ヒータにより基板上の選択された被
    加熱対象物を、その周辺部より高温状態に加熱して、被
    加熱対象物の脱着を行うことを特徴とする被加熱対象物
    の選択的脱着方法。
  2. 【請求項2】 特性の異なる加熱ヒータが、複数個の予
    備加熱ヒータを並列配置して構成され、該予備加熱ヒー
    タは近赤外線集光型または平行照射型ヒータである請求
    項1に記載の被加熱対象物の選択的脱着方法。
  3. 【請求項3】 特性の異なる加熱ヒータが、局部加熱ヒ
    ータから構成され、該局部加熱ヒータは近赤外線集光型
    または平行照射型ヒータである請求項1に記載の被加熱
    対象物の選択的脱着方法。
  4. 【請求項4】 局部加熱ヒータは熱風ヒータであり、該
    熱風ヒータの噴出口側に被加熱対象物を包囲するフード
    を着脱可能に設け、該フードは高温雰囲気空間を構成
    し、該高温雰囲気空間内で被加熱対象物を局部加熱する
    ようにした請求項1または3に記載の被加熱対象物の選
    択的脱着方法。
  5. 【請求項5】 被被加熱対象物と熱風噴出口との間に位
    置し、かつフード内に整流孔を有する整流板を配置し、
    局部加熱ヒータの熱風が整流孔を介して被加熱対象物の
    表面全体に均一に噴出されるようにしてなる請求項1ま
    たは4に記載の被加熱対象物の選択的脱着方法。
  6. 【請求項6】 複数個の予備加熱ヒータを並列配置し、
    該予備加熱ヒータ上にセットした基板との間に該基板上
    の被加熱対象物を十分に包囲する大きさのマスク開口を
    有するマスクを配置し、該マスク開口は基板に対する赤
    外線照射を選択してなる請求項1または2に記載の被加
    熱対象物の選択的脱着方法。
  7. 【請求項7】 局部加熱ヒータと被加熱対象物を実装し
    た基板との間に被加熱対象物のみに赤外線を照射するマ
    スク開口を有するマスクを配置し、赤外線照射を局部的
    に集光せしめて行う請求項1または3に記載の被加熱対
    象物の選択的脱着方法。
  8. 【請求項8】 予備加熱ヒータにより基板上に実装され
    た被加熱対象物を所定温度より若干低めの温度まで予熱
    し、次いで局部加熱ヒータで被加熱対象物を局部加熱す
    ることからなる請求項1〜7のいずれかに記載の被加熱
    対象物の選択的脱着方法。
  9. 【請求項9】 予備加熱ヒータによる加熱温度は被加熱
    対象物のはんだ溶融温度より低くかつ局部加熱ヒータに
    よる加熱温度は基板の破壊温度より低い温度である請求
    項1〜8のいずれかに記載の被加熱対象物の選択的脱着
    方法。
JP19779696A 1996-07-26 1996-07-26 被加熱対象物の選択的脱着方法 Pending JPH1041360A (ja)

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