JP4074752B2 - 回路基板の補修方法、回路基板の製造方法、及び補修装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路基板の補修方法、回路基板の製造方法、及び補修装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
回路基板は、プリント配線板に、ボールグリッドアレイ(BGA)、クワッドフラットパッケージ(QFP)等のICパッケージ、抵抗、コンデンサ、コネクタ及びスイッチ等の部品が半田付けにより実装されたものであり、この実装されたBGAパッケージ等の部品を交換したり、修理する場合に、熱源、熱源の制御装置及び熱風噴出ノズルを備えた補修装置が用いられる。
この補修装置を用いて、BGAパッケージ等の補修対象部品を取り外す場合、熱風噴出ノズルから熱風を噴出させて、補修対象部品の半田付け部を加熱し、半田が溶融したときに、補修対象部品を吸着させて取り除く。そして、半田を付着させた修理部品又は交換部品を配置し、前記熱風噴出ノズルから熱風を噴出させて、半田を溶解させ、この部品をプリント配線板に実装する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の補修装置を用いた補修方法においては、熱源の制御装置に記憶されている標準加熱パターンにより補修対象部品を加熱しているが、回路基板が異なると、搭載部品及び基板に形成されたパターンが異なり、基板各部における熱容量が異なるので、以下の問題が生じる。
図9は、加熱パターンを示すグラフであり、横軸は加熱時間、縦軸は温度であり、図中、破線で示したものは、標準加熱パターンである。
BGAパッケージ及びGFPパッケージ等の再実装を行う場合、熱容量が大きい他の搭載部品がパッケージの周囲にあるとき、部品搭載密度が高いとき、又は基板のパターン面積が大きいときは、温度上昇が緩やかになって、図中、(a)で示した加熱パターンになり、標準の補修温度に達する前に冷却を開始し、再実装が良好にできなくなるという問題があった。
【0004】
また、熱容量が小さい他の搭載部品が補修対象パッケージの周囲にあるとき、部品搭載密度が低いとき、又は基板のパターン面積が小さいときは、温度上昇が急になり、図中、(b)で示した加熱パターンになって、標準の補修温度を超えてしまい、補修対象パッケージ及び周囲の部品、さらには各部品の基板との接続等に悪影響を及ぼし、破壊されることもあるという問題があった。
従来は、これらの問題の発生を防止するために、実際の温度プロフィールを標準加熱パターンに近づけるように、熱源の設定温度を変更する、加熱時間を変更する等の人為的操作により、総熱量を変化させていた。
【0005】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、補修対象部品に関連する温度を測定して、所定の加熱パターンに近づくように、気体の温度又は送風量をフィードバック制御することにより、自動的に適正な補修温度を得て、良好に、確実に補修対象部品の補修を行うことができる回路基板の補修方法、回路基板の製造方法、及び補修装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、補助的な加熱冷却手段を備えることにより、温度上昇が急である場合と緩やかである場合とどちらの場合においても、効率よく所定の加熱パターンに近づけることができ、作業性が向上するとともに、より良好に補修対象部品の補修を行い、品質が良好である回路基板を得ることができる回路基板の補修方法及び補修装置を提供することを目的とする。
【0006】
そして、本発明は、気体を噴出させるためのノズル及び補修対象部品を覆う被覆部材を備えることにより、補修対象部品以外の搭載部品が加熱上昇し過ぎ、半田付け部が溶解して内部ショート等の故障が発生したり、熱による損傷が発生するのを防止することができる補修装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、多ピン構造であって実装面積が小さく、搭載後に目視検査を行うことができないBGAパッケージを確実に実装することができる補修対象部品を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1発明の回路基板の補修方法は、回路基板に配置された補修対象部品を、加熱された気体を用いて所定の加熱パターンにより加熱し、補修対象部品の交換又は修理を行う回路基板の補修方法であって、前記補修対象部品の表側であって、該補修対象部品を覆う被覆部材の内部及び外部で前記補修対象部品に関連する温度を測定する過程と、測定した温度を用い、予備加熱及び本加熱での加熱時間に応じた温度変化を示す加熱パターンに近づくように、前記補修対象部品の周囲を加熱し、又は冷却するとともに、前記補修対象部品に応じて前記被覆部材の内部に配置され、各別に温度制御可能な複数のノズル各々の前記気体の温度又は送風量をフィードバック制御する過程とを含むことを特徴とする。なお、補修対象部品に関連する温度として、補修対象部品の周辺の温度を測定するのが、補修対象部品の周辺の搭載部品の過熱を防止してその損傷を抑制するためにも好ましい。第1発明においては、所定の加熱パターンに近づくようにフィードバック制御を行うので、自動的に適正な補修温度を得て、良好に、確実に補修対象部品の補修を行うことができる。また、補修対象部品を周囲から加熱することにより均一に加熱することができる。また、補修対象部品の周囲を補修対象部品の真上より低い温度に保持することにより、温度の過上昇を防止し、補修対象部品以外の搭載部品の熱による損傷を防止することができる。また、温度が過上昇した場合には、補修対象部品を周囲から冷却することにより、効率よく所定の加熱パターンに近づけることができ、作業性が向上するとともに、より良好に補修対象部品の補修を行うことができる。
【0008】
第2発明の回路基板の補修方法は、第1発明において、補修対象部品の裏側から加熱し、又は冷却することを特徴とする。
【0009】
第2発明においては、補修対象部品を裏面から加熱することにより均一に加熱することができる。また、裏面側を表面側より低い温度に保持することにより、温度の過上昇を防止し、補修対象部品以外の搭載部品の熱による損傷を防止することができる。また、温度が過上昇した場合には、補修対象部品を裏面から冷却することにより、効率よく所定の加熱パターンに近づけることができ、作業性が向上するとともに、より良好に補修対象部品の補修を行うことができる。
【0010】
第3発明の回路基板の製造方法は、第1又は第2発明の回路基板の補修方法により補修する課程を含むことを特徴とする。第3発明においては、品質が高い回路基板を得ることができる。
【0011】
第4発明の補修装置は、回路基板に配置された補修対象部品を、熱源により加熱された気体を用いて所定の加熱パターンにより加熱し、補修対象部品の交換又は修理を行うべくなしてある補修装置であって、前記補修対象部品を覆う被覆部材と、前記補修対象部品の表側であって、前記被覆部材の内部及び外部で温度を測定するための複数の測温手段と、前記補修対象部品に応じて前記被覆部材の内部に配置され、前記測温手段に対応して各別に温度制御可能であって、前記加熱された気体を噴出させるための複数のノズルと、前記測温手段により測定された温度を用い、予備加熱及び本加熱での加熱時間に応じた温度変化を示す加熱パターンに近づくように、前記補修対象部品の周辺を加熱又は冷却するための加熱冷却手段及び前記複数のノズル各々に対する前記熱源の温度又は気体の送風量をフィードバック制御するノズル別温度制御手段とを備えることを特徴とする。第4発明においては、予備加熱及び本加熱での加熱時間に応じた温度変化を示す加熱パターンに近づくようにフィードバック制御を行うことができるので、自動的に適正な補修温度を得て、良好に補修対象部品の補修を行うことができる。また、加熱冷却手段により、温度上昇が急である場合と緩やかである場合とどちらの場合においても、効率よく所定の加熱パターンに近づけることができ、作業性が向上するとともに、より良好に補修対象部品の補修を行うことができ、品質が向上した回路基板を得ることができる。
【0012】
また、補修対象部品以外の搭載部品が加熱上昇し過ぎ、半田付け部が溶解して内部ショート等の故障が発生したり、熱による損傷が発生するのを防止することができる。
【0013】
第5発明の補修装置は、第4発明において、前記補修対象部品の裏側を加熱又は冷却するための加熱冷却手段を備えることを特徴とする。第5発明においては、加熱冷却手段により、温度上昇が急である場合と緩やかである場合とどちらの場合においても、効率よく所定の加熱パターンに近づけることができ、作業性が向上するとともに、より良好に補修対象部品の補修を行うことができ、品質が向上した回路基板を得ることができる。
【0014】
第6発明の補修装置は、第4又は第5発明において、前記補修対象部品がボールグリッドアレイパッケージであることを特徴とする。BGAパッケージは、多ピン構造であって実装面積が小さく、搭載後に目視検査を行うことができないが、第6発明の補修装置による場合は、確実に実装することができるので、品質が良好な回路基板を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る補修装置により半田を付着させた修理品又は交換品のBGAパッケージを実装する状態を示す模式図であり、図中、1はプリント配線板である。
プリント配線板1には、すでに搭載部品3及び4が実装されており、プリント配線板1の所定位置には、これから実装するBGAパッケージ2が配置されている。このBGAパッケージ2は、被覆部材5により覆われている。被覆部材5には、ノズル6,6が貫通されており、熱源7により加熱された空気等の気体(熱風)がノズル6,6より噴出してBGAパッケージ2を加熱すべくなしてある。熱源7は、温度制御装置8により気体加熱温度を制御される。
【0016】
被覆部材5のすぐ外側の、この実施の形態ではその両側で、搭載部品3及び4の上方に相当する位置には、例えば赤外レーザを用いた放射温度計からなる測温手段9,9が配置されており、測温手段9,9により測定された温度が温度制御装置8へ出力される。温度制御装置8には、標準加熱パターンが記憶されており、温度制御装置8は、測温手段9,9から出力された温度を用い、標準加熱パターンに近づくように、熱源7の気体加熱温度を変更し、夫々の測温手段9,9に対応する位置にある個々のノズル6,6から噴出される気体の温度を独立して、夫々測温手段9,9から出力された温度が例えば標準パターン等の所定の温度パターンになるように、各別に制御する。
このように、基本的にはノズル個別に制御されるので、ノズル6とそれに対応する測温手段9は少なくとも2つあるのが好ましく、その数が増える程、制御メッシュが細かくなり、より複雑な部品搭載パターンを有する基板にも対応することが可能となる。
【0017】
図2は、被覆部材5を示す斜視図、図3は平面図である。
被覆部材5は直方体状をなし、被覆部材5の上面には、平面視が矩形であり、熱風を被覆部材5の内部へ各別に導入するためのノズル6,6,6,6が貫通させて設けられている。このノズル,6,6,6に導入された熱風は、ノズル噴出口6a,6a,6a,6aから噴出する。
BGAパッケージ及びQFPパッケージ等の補修においては、この実施の形態1において示したように、ノズル6を4箇所配置して、きめ細かく加熱温度を制御するのが好ましいが、SOP等を補修する場合は、2箇所配置することにしてもよい。図4は、ノズル6を2箇所、被覆部材5に貫通させて設けた場合を示す平面図である。
【0018】
この実施の形態1に係る補修装置においては、測温手段9,9により測定された温度が温度制御装置8へ出力され、温度制御装置8は出力された温度に基づき、記憶された標準加熱パターンに近づくように、熱源7の気体加熱温度を変更し、ノズル6,6,6,6から噴出される熱風の温度が各ノズル別にフィードバック制御され、BGAパッケージ2の加熱が制御される。
【0019】
図5は、加熱パターンを示すグラフであり、横軸は加熱時間、縦軸は温度であり、図中、破線で示したものは、標準加熱パターンである。
この実施の形態1の補修装置において、本発明に係るフィードバック制御を行わない場合、BGAパッケージ2の周囲にある他の搭載部品3及び4の熱容量が大きいので、図中、(a)で示したように、温度上昇が緩やかになり、希望する予備加熱時間及び希望する本加熱温度に達しない状態で、プロセスが進行する。本発明に係るフィードバック制御を行った場合、図中、(b)及び(c)で示した加熱パターンになり、標準加熱パターンに近くなる。
従って、自動的に適正な実装温度を得て、良好に、確実に補修を行うことができる。
【0020】
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2に係る補修装置によりBGAパッケージ2を実装する状態を示す模式図であり、図中、図1と同一部分は同一符号を付してある。
この実施の形態2に係る補修装置は、温度制御装置8により加熱温度を制御されており、BGAパッケージ2の裏面側を直接加熱又は冷却するための裏面補助加熱冷却器11を備え、被覆部材5の周辺、この実施の形態ではその両側に補助ノズル10,10を備えている。補助ノズル10,10は被覆部材5のすぐ外側に位置し、熱源7より熱風を導入されて、BGAパッケージ2の周囲に熱風を噴出したり、加熱しない気体を噴出したりして、補助ノズル10各別に制御された気体を噴出すべくなしてある。
【0021】
この実施の形態2に係る補修装置においては、測温手段9,9により測定された各測温手段9個別の被覆部材5の周囲の温度が温度制御装置8へ出力され、温度制御装置8はこの出力された温度に基づき、記憶された所定の標準加熱パターンに近づくように、熱源7の気体加熱温度を各別に変更し、各ノズル6,6,6,6及び各補助ノズル10,10から噴出される熱風の各ノズル毎の温度が各別に制御されるとともに、裏面補助加熱冷却器11の温度が制御され、BGAパッケージ2の温度が、搭載電子部品にダメージを与えない最適な温度になるようにフィードバック制御される。この補修装置においては、BGAパッケージ2の裏面及び被覆部材5の周囲から加熱又は冷却することができるので、補修対象部品であるBGAパッケージとその周囲のみをより均一に加熱することができる。
図5の(c)に、この実施の形態2の補修装置を用い、実施の形態1と同一のプリント配線基板1について、本発明に係る補修方法により補修を行った場合の加熱パターンを示す。(c)のグラフより、裏面補助加熱冷却器11及び補助ノズル10,10を有することにより、加熱パターンはより所定の標準加熱パターンに近くなり、フィードバック制御が容易になることが判る。
【0022】
また、裏面側を、表面側より低い温度に保つことができるように加熱又は冷却し、BGAパッケージ2の周囲をBGAパッケージ2の真上より低い温度になるように制御して加熱又は冷却することにより、温度の過上昇を防止することができ、搭載部品3及び4の熱による損傷を防止することも可能である。
【0023】
実施の形態3.
図7は、本発明の実施の形態3に係る補修装置によりBGAパッケージ2を実装する状態を示す模式図であり、図中、図1及び図6と同一部分は同一符号を付してある。この実施の形態3においては、搭載部品3及び4の熱容量はBGAパッケージ2より小さい。
この実施の形態3に係る補修装置は、熱源7により加熱された空気等の気体、又は加熱しない空気等の気体を導入されて、これをBGAパッケージ2の周囲に噴出するための補助ノズル10,10と、熱源7により加熱された空気等の気体、又は加熱しない空気等の気体を導入されて、これをBGAパッケージ2の裏面側に噴出するための補助ノズル12,12とをさらに備えている。
【0024】
この実施の形態3に係る補修装置においては、補修対象部品の周囲に配置されている測温手段9,9により測定された温度が温度制御装置8へ出力され、温度制御装置8は出力された各温度に基づき、記憶された所定の標準加熱パターンに近づくように、熱源7の気体加熱温度を変更し、ノズル6,6,6,6、補助ノズル10,10、及び補助ノズル12,12から噴出される熱風の各ノズル毎の温度が各別に制御されて、BGAパッケージ2の加熱温度がフィードバック制御される。
【0025】
この補修装置においては、温度の過上昇に対しては、補助ノズル10,10及び補助ノズル12,12から加熱していない空気を噴出させることにより、BGAパッケージ2を裏面から、又は周囲から冷却することができ、加熱を防ぎながら迅速に効率的に所定の標準加熱パターンに近づけることができ、作業性が向上するとともに、より補修対象部品及びその周囲の搭載部品に損傷を与えることなく、良好に補修対象部品の実装、再実装及び交換を行うことができる。
【0026】
図8は、加熱パターンを示すグラフであり、横軸は加熱時間、縦軸は温度であり、図中、破線で示したものは、標準加熱パターンである。
この実施の形態3の補修装置において、本発明に係るフィードバック制御を行わない場合、BGAパッケージ2の周囲にある他の搭載部品3及び4の熱容量が小さいので、図中、(a)で示したように、温度上昇が急になり、希望する温度をに超えた状態で、予備加熱、本加熱、冷却とプロセスが進行する。本発明に係るフィードバック制御を行った場合、図中、(b)で示した加熱パターンになり、標準加熱パターンに近くなる。従って、効率よく適正な補修温度を得て、良好に、確実に実装を行うことができる。
【0027】
以上のように、本発明の回路基板の補修方法においては、BGAパッケージ2の外側の基板上の温度として、BGAパッケージ2の周辺部の温度を測定し、所定の標準加熱パターンに近づくように、BGAパッケージ2の加熱温度をフィードバック制御するので、自動的に適正な実装温度を得て、良好に、確実にBGAパッケージ2の実装を行うことができる。その結果、品質が高い回路基板を得ることができる。
なお、前記実施の形態においては、修理品又は交換品のBGAパッケージ2を再実装する場合につき説明しているが、これに限定されるものではなく、本発明の補修方法は、実装されているBGAパッケージ2を取り外す場合、実装されているBGAパッケージ2を修理する場合等にも適用することが可能である。
【0028】
また、前記実施の形態においては、被覆部材5の両側に測温手段9,9を配置した場合につき説明しているがこれに限定されるものではなく、ノズル6、補助ノズル10及び12の先端に熱電対等を設けて温度を測定し、測定した温度を温度制御装置8へ出力するように構成してもよい。
さらに、前記実施の形態においては、温度制御装置8により熱源7の気体加熱温度が制御される場合につき説明しているがこれに限定されるものではなく、気体の送風量を制御することによりBGAパッケージ2の加熱温度を制御することにしてもよい。
そして、前記実施の形態においては、BGAパッケージ2を補修する場合につき説明しているがこれに限定されるものではなく、本発明の補修方法は、QFPパッケージ及びSOPパッケージ等、他の搭載部品の補修に適用することが可能である。
【0029】
【発明の効果】
本発明は、補修対象部品の周囲の温度を多点的に監視し、複数のノズルで補修対象部品を加熱するので、補修対象部品の中での加熱のバラツキが抑制され、均一化されると同時に、補修対象部品の周囲が過熱されるという悪影響を排除することができる。第1発明及び第4発明による場合は、補修対象部品の周辺部の温度を測定して、予備加熱及び本加熱での加熱時間に応じた温度変化を示す標準加熱パターンに近づくように、補修対象部品の加熱温度を各ノズル毎にフィードバック制御するので、自動的に適正な補修温度を得て、良好に、確実に補修対象部品の補修を行うことができる。また、前記気体を噴出させるための複数のノズル及び補修対象部品を覆う被覆部材を備えるので、補修対象部品以外の搭載部品の温度が過上昇し、半田付け部が溶解して内部ショート等の故障が発生したり、熱による損傷が発生するのを防止することができる。また、補修対象部品を周囲から加熱又は冷却することにより補修対象部品を均一に加熱することができる。また、補修対象部品の周囲を補修対象部品の真上より低い温度に保持することにより、温度の過上昇を防止し、補修対象部品以外の搭載部品の熱による損傷を防止することができる。また、温度が過上昇した場合には、補修対象部品を周囲からすばやく冷却することにより、効率よく標準加熱パターンに近づけることができ、作業性が向上するとともに、より良好に補修対象部品の補修を行うことができる。従って、本発明の補修方法を用いることにより、BGAパッケージ及び狭ピッチのQFPパッケージ等の補修が困難である部品についても、ストレスを与えることなく、確実に補修を行うことができる。
【0030】
第2発明による場合は、補修対象部品を裏面から加熱又は冷却することにより補修対象部品を均一に加熱することができる。また、裏面側を表面側より低い温度に保持することにより、温度の過上昇を防止し、補修対象部品以外の搭載部品の熱による損傷を防止することができる。また、温度が過上昇した場合には、補修対象部品を裏面からすばやく冷却することにより、効率よく標準加熱パターンに近づけることができ、作業性が向上するとともに、より良好に補修対象部品の補修を行うことができる。従って、本発明の補修方法を用いることにより、BGAパッケージ及び狭ピッチのQFPパッケージ等の補修が困難である部品についても、ストレスを与えることなく、確実に補修を行うことができる。
【0031】
第3発明による場合は、第1発明又は第2発明の回路基板の補修方法により補修するステップを含むので、品質が高い回路基板を得ることができる。
【0033】
第5発明による場合は、補修対象部品の裏側を加熱又は冷却する手段を備えるので、温度上昇が急である場合と緩やかである場合とどちらの場合においても、効率よく所定の標準加熱パターンに近づけることができ、作業性が向上するとともに、より良好に補修対象部品の補修を行うことができ、品質が向上した回路基板を得ることができる。
【0034】
第6発明による場合は、多ピン構造であって実装面積が小さく、搭載後に目視検査を行うことができないBGAパッケージを、確実に実装することができ、品質が良好な回路基板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る補修装置により半田を付着させた修理品又は交換品のBGAパッケージを実装する状態を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る被覆部材を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る被覆部材を示す平面図である。
【図4】被覆部材にノズルを2箇所、貫通させて設けた場合を示す平面図である。
【図5】加熱パターンを示すグラフである。
【図6】本発明の実施の形態2に係る補修装置によりBGAパッケージを実装する状態を示す模式図である。
【図7】本発明の実施の形態3に係る補修装置によりBGAパッケージを実装する状態を示す模式図である。
【図8】加熱パターンを示すグラフである。
【図9】加熱パターンを示すグラフである。
【符号の説明】
1 プリント配線板
2 BGAパッケージ
3 搭載部品
4 搭載部品
5 被覆部材
6 ノズル
7 熱源
8 温度制御装置
9 測温手段
10 補助ノズル
11 裏面補助加熱冷却器
12 補助ノズル
Claims (6)
- 回路基板に配置された補修対象部品を、加熱された気体を用いて所定の加熱パターンにより加熱し、補修対象部品の交換又は修理を行う回路基板の補修方法であって、
前記補修対象部品の表側であって、該補修対象部品を覆う被覆部材の内部及び外部で前記補修対象部品に関連する温度を測定する過程と、
測定した温度を用い、予備加熱及び本加熱での加熱時間に応じた温度変化を示す加熱パターンに近づくように、前記補修対象部品の周囲を加熱し、又は冷却するとともに、前記補修対象部品に応じて前記被覆部材の内部に配置され、各別に温度制御可能な複数のノズル各々の前記気体の温度又は送風量をフィードバック制御する過程とを含むことを特徴とする回路基板の補修方法。 - 前記補修対象部品の裏側から加熱し、又は冷却する請求項1記載の回路基板の補修方法。
- 請求項1又は2に記載の回路基板の補修方法により補修する過程を含む回路基板の製造方法。
- 回路基板に配置された補修対象部品を、熱源により加熱された気体を用いて所定の加熱パターンにより加熱し、補修対象部品の交換又は修理を行うべくなしてある補修装置であって、
前記補修対象部品を覆う被覆部材と、
前記補修対象部品の表側であって、前記被覆部材の内部及び外部で温度を測定するための複数の測温手段と、
前記補修対象部品に応じて前記被覆部材の内部に配置され、前記測温手段に対応して各別に温度制御可能であって、前記加熱された気体を噴出させるための複数のノズルと、
前記測温手段により測定された温度を用い、予備加熱及び本加熱での加熱時間に応じた温度変化を示す加熱パターンに近づくように、前記補修対象部品の周辺を加熱又は冷却するための加熱冷却手段及び前記複数のノズル各々に対する前記熱源の温度又は気体の送風量をフィードバック制御するノズル別温度制御手段とを備えることを特徴とする補修装置。 - 前記補修対象部品の裏側を加熱又は冷却するための加熱冷却手段を備える請求項4記載の補修装置。
- 前記補修対象部品はボールグリッドアレイパッケージである請求項4又は5に記載の補修装置。
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