JPH1040361A - 居眠り状態検出装置 - Google Patents

居眠り状態検出装置

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JPH1040361A
JPH1040361A JP8207782A JP20778296A JPH1040361A JP H1040361 A JPH1040361 A JP H1040361A JP 8207782 A JP8207782 A JP 8207782A JP 20778296 A JP20778296 A JP 20778296A JP H1040361 A JPH1040361 A JP H1040361A
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Masayuki Kaneda
雅之 金田
Tsutomu Nasu
勉 那須
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 個人差による顔の位置が違っても居眠り状態
を安定して検出する。 【解決手段】 TVカメラで撮影された顔の入力画像に
ついて、顔の縦方向の画素列の濃度の局所的な高まりご
とに画素を定めて第1の抽出点(A1、A2、A3、A
4)とし、隣接する画素列の第1の抽出点をつなげて顔
の横方向に伸びる曲線群を抽出する。この曲線群のなか
から顔における眼と眉など他の部分との一般的な位置関
係の特徴を利用して、眼を表わす曲線(A2)を識別し
て眼の位置を検出する。次いで眼の位置を含む所定領域
を設定し、その中で第1の抽出点と同様に第2の抽出点
を抽出するとともに、その前後(上下)に濃度の局所的
な高まりの境界点を示す第3の抽出点を抽出して、この
第3の抽出点のデータを基に眼の開度を検出しその開閉
状態の変化から覚醒度を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顔の画像データを
演算処理して、車両の運転者、船舶の操船者、プラント
等のオペレータ等の居眠り状態を検出する居眠り状態検
出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の画像処理による居眠り状態検出装
置としては、例えば、特開平6−17921号公報に記
載されたようなものがある。これは、図24の(a)に
示すように、被撮影者の顔画面右上部に矩形の局所領域
Aを設定し、該局所領域Aの平均濃度情報に基づいて設
定した二値化しきい値により濃淡画像データの二値化処
理を行い、得られた二値化画像において濃度投影、ラベ
リング処理等を行うことで眼の位置を検出して、開閉眼
の状態変化から居眠り状態を検出するようにしている。
これにより、光環境の変化があっても安定した状態で居
眠り状態の検出を行なおうとするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の居眠り状態検出装置にあっては、局所領域Aが画面
右上部に固定されているため、体格の違い等により図2
4の(b)に示すように顔の位置が局所領域Aからずれ
ている場合には、適切な二値化しきい値が設定できず、
眼の位置検出と開閉眼検出が困難になるという問題があ
った。 とくに車両では、光環境の変化がとくに激し
く、また不特定多数の人が運転するので個人差において
も顔位置の変化の幅が大きい。
【0004】そこで本発明は、上記居眠り状態検出装置
をさらに改良し、光環境の変化に対応できるとともに、
個人差による顔の位置の違いにも対応して、居眠り状態
の検出を常に安定して行うことができる居眠り状態検出
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、図
1に示すように、顔の画像データを処理して居眠り状態
を検出する居眠り状態検出装置において、顔画像を入力
する画像入力手段1と、顔の縦方向の画素列に沿って画
素の濃度を検出する濃度検出手段2と、上記画素列に沿
う走査における濃度の局所的な高まり毎に1個ずつの画
素を定めて第1の抽出点を抽出する第1のポイント抽出
手段3と、隣接する画素列の画素列方向に近接した前記
第1の抽出点を連結して顔の横方向に伸びる曲線群を抽
出する曲線群の抽出手段4と、この曲線群から眼の曲線
を特定して眼の位置を検出する眼の位置検出手段5と、
眼を含む所定領域内で縦方向の画素列に沿って濃度の局
所的な高まりごとに1個ずつの画素を定めて第2の抽出
点を抽出するとともに、該第2の抽出点を含む濃度の局
所的な高まりの境界点を示す第3の抽出点を抽出する第
2のポイント抽出手段6と、隣接する画素列の画素列方
向に近接した第2の抽出点の有無により顔の横方向への
連続性を判定する連続性判定手段7と、連続した第3の
抽出点のデータを基に眼の開度を検出する眼の開度検出
手段8と、眼の開度に基づき眼の開閉状態の変化から覚
醒度を判定する覚醒度判定手段9とを有するものとし
た。
【0006】上記濃度検出手段1は、画素列において1
つの画素を含んで連続した複数の画素の濃度値を平均化
して当該1つの画素の濃度値とするのが好ましい。ま
た、第1のポイント抽出手段3あるいは第2のポイント
抽出手段6においては、それぞれ画素列上の濃度の片方
向のピークの前後の微分値が所定値を越える画素を特定
して第1の抽出点あるいは第2の抽出点とすることがで
きる。そして、曲線群の抽出手段4は、第1の抽出点の
連続した個数が所定値を越えるグループのみを選択する
のが好ましい。
【0007】第2のポイント抽出手段6はまた、第2の
抽出点の前後の最大微分値を第3の抽出点とするのが好
ましい。また、眼の開度検出手段8は、第3の抽出点間
の間隔の最大間隔を眼の開度値とすることができる。
【0008】さらに、第2のポイント抽出手段6におい
て縦方向の画素列に沿って2つの第2の抽出点が検出さ
れ、前記連続性判定手段7において当該2つの第2の抽
出点が連続条件を満たすとき、前記眼の開度検出手段8
は、上記走査方向に基づく所定の検出順序の第2の抽出
点データに基づいて眼の開度値を検出することができ
る。この場合、眼の開度検出手段8は、眼の開度値の所
定値以上の変化が所定時間以上ない場合には、検出順序
を入れ換えて第2の抽出点データの検出対象を切り換え
るようにすることができる。
【0009】
【作用】まず、画像入力手段1で入力された顔画像につ
いて、濃度検出手段2により縦方向の画素列に沿って画
素の濃度が検出される。そして第1のポイント抽出手段
3が濃度の局所的な高まりとなる第1の抽出点を抽出す
る。曲線群の抽出手段4がこれを隣接する画素列間で近
接したものをつなげ、顔の横方向に伸びる曲線群を抽出
する。個々の曲線は、画像の明るい部分を横方向に横断
する暗い部分を代表しており、眼、眉、口などを表わ
す。眼の位置検出手段5は、たとえば眼は顔の両側にあ
り、眼と眉とは上下に近い位置にあるという特徴を利用
して、上記の曲線群から眼を表わす曲線を識別して眼の
位置を検出する。
【0010】次いで、第2のポイント抽出手段6におい
て、眼の位置を含む所定領域を設定し、そのなかで第1
の抽出点と同様に第2の抽出点を抽出するとともに、そ
の前後に濃度の局所的な高まりの境界点を示す第3の抽
出点を抽出する。第3の抽出点が隣接する画素列間で近
接して顔の横方向へ連続することをを連続性判定手段7
で確認したあと、この第3の抽出点のデータを基に開度
検出手段8が眼の開度を検出する。そして、覚醒度判定
手段9において、眼の開度に基づいて眼の開閉状態の変
化から覚醒度を判定する。顔の横方向に伸びる曲線群を
抽出したうえ、顔における眼と眉など他の部分との一般
的な位置関係の特徴を利用して、眼を表わす曲線を識別
して眼の位置を検出するので、被撮影者の体格や姿勢の
違いなどがあっても容易確実に眼の位置を検出すること
ができる。
【0011】画素列における画素の濃度検出に当たっ
て、1つの画素を含んで連続した複数の画素の濃度値を
平均化すれば、画像データ撮影時の濃度値の変化の小さ
いバラツキをなくして濃度値の大局的な変化を捉えるこ
とができる。また、画素列上の濃度の片方向のピークの
前後の微分値が所定値を越える画素を選択することによ
り容易に第1の抽出点や第2の抽出点を抽出することが
できる。これらは眼、眉、口など暗い部分のほぼ中心位
置に対応する。
【0012】さらに、曲線群の抽出手段4で第1の抽出
点の連続した個数が所定値を越えるグループのみを選択
するものとすれば、ほくろや鼻の孔などが抽出されるこ
とが回避され、次段の眼の位置検出手段5における処理
対象が絞られ、検出が容易となる。また第3の抽出点と
して第2の抽出点の前後の最大微分値の点を求めること
により、顔面のしわや凹凸等の抽出されることが回避さ
れる。
【0013】さらに、第2のポイント抽出手段6におい
て2つの第2の抽出点の検出を許容し、走査方向に基づ
く所定の検出順序の第2の抽出点データを選択して眼の
開度値を検出することにより、所定領域を大きくするこ
とができ、眼の位置追跡が容易となる。そして、眼の開
度値の所定値以上の変化が所定時間以上ない場合に第2
の抽出点データの検出対象を切り換えるようにすること
により、上記選択した第2の抽出点が誤っていても正し
いデータに切り換えられる。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明を自動車の運転者
の居眠り状態警報に適用した実施例について図面を参照
して説明する。図2は、実施例の構成を示す図である。
自動車のインストルメントパネルに、運転者の顔部分を
正面から撮影するTVカメラ21が設置されている。T
Vカメラ21で撮影された入力画像は、横(X)方向5
12画素、縦(Y)方向480画素で構成されており、
A/D変換器22で画素毎のアナログ電圧を256段階
のデジタル値に変換されて、画像メモリ23に格納され
る。
【0015】画像メモリ23には、画像データ演算回路
24が接続されている。画像データ演算回路24は、画
像メモリ23に格納された入力画像データに基づいて顔
の縦方向の画素列の濃度を検出し、画素列における濃度
の高まりとその変化状態により後述する第1の抽出点を
抽出する。そして、隣接する画素列の画素列方向に近接
した第1の抽出点をつなげて顔の横方向への曲線群を抽
出する。
【0016】画像データ演算回路24には、眼の位置検
出回路25が接続され、続いて開閉眼検出回路26が接
続されている。眼の位置検出回路25は、曲線群から眼
の選択を行うことで眼の位置を検出する。開閉眼検出回
路26は、位置検出された眼を含む所定領域内で縦方向
への濃度の高まりとその変化状態から、後述する第2、
第3の抽出点を抽出し、顔の横方向への第2の抽出点の
連続性を判定して、連続データの第3の抽出点を基に眼
の開度値を検出する。
【0017】開閉眼検出回路26には覚醒度判定回路2
7が接続され、覚醒度判定回路27は開閉眼検出回路2
6より送出される開閉眼の検出結果から覚醒度を判定す
る。この覚醒度判定回路27には警報装置28が接続さ
れ、覚醒度が低下した居眠り状態の判定信号を受けて警
報を発生する。
【0018】次に、上記構成における制御動作の流れを
図3のフローチャートにより説明する。ステップ31で
は、TVカメラ21によって運転者の顔部分が撮影され
る。ステップ32では、A/D変換器22によって画素
の濃度がデジタル値に変換された上で、画像メモリ23
に1フレームの画像に対応する画像データが格納され
る。
【0019】ステップ33では、画像データ演算回路2
4において、眼の存在領域が設定されているかどうかを
チェックし、設定されていればステップ36へ進み、設
定されていなければステップ34へ進む。ここで、眼の
存在領域とは、後に図19により説明するが、眼を含む
所定領域100を示し、眼の開度検出の処理を行う領域
である。また、この眼を含む所定領域100は、眼の追
跡領域としても用いられる。ステップ34では、眼の位
置検出回路25で、眼の位置検出を行う。眼の位置検出
の詳細について、図4のフローチャート及び図5〜図1
0の説明図により後述する。
【0020】ステップ35では、眼を含む所定領域10
0の横方向(X方向)の幅と縦方向(Y方向)の幅を定
め、眼の存在領域(眼を含む所定領域)100の設定を
行いステップ36に進む。ステップ36では、開閉眼検
出回路26において、眼の開度検出を行う。眼の開度検
出の詳細については、図11のフローチャート及び図1
2〜図18により後述する。
【0021】ステップ37では、ステップ36で検出さ
れた眼の開度値より眼が正しく追跡されているか否かを
チェックし、正しく追跡されていればステップ38へ進
み、正しく追跡されていないと判断されたときはステッ
プ311へ進む。ステップ38では、眼の開度値により
開眼状態か閉眼状態かの判定を行う。続いてステップ3
9では、眼の追跡、つまり眼の存在領域の変更を行う。
眼の追跡の詳細については図19により後述する。
【0022】ステップ310では、覚醒度の判定を覚醒
度判定回路27により行い、覚醒状態であればステップ
31に戻り、次のフレームの処理に移る。覚醒状態でな
ければ、ステップ312に進み、運転者を覚醒させるた
め警報装置28を動作させて居眠り警報を発生させ、そ
の後ステップ31に戻る。ステップ311では、眼の開
度値と眼の存在領域をクリアして、ステップ31に戻
り、次のフレームの処理に移る。なお、上記のうちステ
ップ31〜32が発明における画像入力手段を構成し、
またステップ38〜310が覚醒度判定手段を構成して
いる。
【0023】図4は、ステップ34における眼の位置検
出の処理動作の詳細を示す。ここでは、図5に示すよう
にY軸方向に480画素のライン(画素列)上のデータ
に対して、それぞれの画素列の濃度値を演算処理して第
1の抽出点となる画素(Y座標)を特定する。すなわ
ち、画素列上の濃度値の大きな変化を求め、その局所的
なピークを第1の抽出点とする。このような第1の抽出
点抽出の処理を行い、1ライン終了すると、一つ隣のラ
インの処理に移行する。そこでまず、ステップ41で
は、所定方向(Y軸方向)の全ラインについて第1の抽
出点の抽出が終了したかどうかをチェックする。
【0024】ステップ41で全ラインの第1の抽出点抽
出が終了していないと判断されたときには、ステップ4
2に進む。ステップ42では、所定方向の1ラインにお
いて濃度値の相加平均演算を行い、画素列上の濃度値の
変化曲線から高い周波数を除去した相加平均濃度値を求
める。この処理は、画像データ撮影時の濃度値の変化の
小さいバラツキをなくして濃度値の大局的な変化を捉え
ることを目的としている。例えば、図5に示す画素列X
aからは図6の(a)に示すような相加平均濃度値が算
出され、画素列Xbからは図7の(a)に示すような相
加平均濃度値が算出される。
【0025】ステップ43では、ステップ42で算出し
た所定方向の1ライン相加平均濃度値を微分する。図6
の(a)に示す相加平均濃度値からは同図の(b)に示
す微分値が得られ、図7の(a)に示す相加平均濃度値
からは同図の(b)に示す微分値が得られる。つぎのス
テップ44では、ステップ43の演算結果である図6の
(b)および図7の(b)の微分値により、図6の
(a)および図7の(a)における相加平均濃度が下向
きに凸となる暗さのピークに対応するポイント(Y座標
値)の抽出を行う。微分値が負から正に反転するY座標
値は、暗さのピークに対応しており、眼、眉、口等をそ
れぞれ代表する1個ずつのY座標値となる。
【0026】図6の(a)に示す相加平均濃度値は、同
図の(b)に示す微分値となり、微分値が負から正に反
転するポイントp1、p2、p3、p4、p5が抽出さ
れる。次に、上記それぞれのポイントに達するまでの微
分値のピーク値q1、q2、q3、q4、q5が所定値
以下であるか否か、すなわち、図6の(b)のハッチン
グ部分に入るか否かを判定し、所定値以下の濃度値の変
化を持つポイントp1、p2、p5、を対象としてY座
標値A1、A2、A3を抽出して、これらを第1の抽出
点とする。微分値が負から正に反転するポイントの手前
の微分値のピークを判別することにより、濃度の変化の
小さい顔面のしわや凹凸が抽出されることを回避してい
る。
【0027】図7の(a)に示す相加平均濃度値では、
同図の(b)に示す微分値が負から正に反転するポイン
トp1、p2、p3が抽出されるが、いずれのポイント
も手前の微分値のピークq1、q2、q3が所定値以下
であるハッチング部分に入っていないので、第1の抽出
点がない。ステップ45では、第1の抽出点を抽出する
ポイント抽出の処理が1ライン終了すると、次のライン
の処理に切り換え、ステップ41へ戻り、処理を繰り返
す。
【0028】ステップ41で全ラインのポイント抽出が
終了したと判断されたときには、図8に示すような第1
の抽出点が抽出されていることになる。つまり、図8の
ラインXc上では、A1、A2の2つの第1抽出点が抽
出されており、ラインXd上では、A1、A2、A3、
A4の4つの第1抽出点が抽出されている。ステップ4
2が発明の濃度検出手段を構成するとともに、このステ
ップ42およびステップ43、44が第1のポイント抽
出手段を構成している。
【0029】ステップ41で全ラインに関して第1の抽
出点の抽出が終了したと判断されると、ステップ46に
おいて、隣り合う各ラインの第1の抽出点(抽出ポイン
ト)のY座標値A1、A2、A3、・・・・を比較する。そ
して、Y座標値の差が所定値(例えば10画素)以内の
場合には、X軸方向につなげてグループ化し、連続デ
ータのグループ番号、連続開始ライン番号、連続デ
ータ数を記憶する。
【0030】ステップ46の具体的な処理内容を図9を
用いて説明する。ここでは、簡単のためライン(画素
列)を11本として説明する。ライン1〜11でそれぞ
れ特定された第1の抽出点は、抽出点ごとに、グルー
プ番号(G)、Y座標値(Y値)、連続個数(N)を
付与されて連結データを形成している。図9に示される
34個の抽出点は、10個のグループにまとめられてい
る。ライン1には、Y座標値192と229の2つの第
1の抽出点である抽出ポイントがある。第1のY座標値
が192のポイントの左隣にはラインが存在しないの
で、この段階では、他の連続データはないので、連続デ
ータのグループ番号は1となる。また、Y座標値22
9のポイントも同様の理由でこの段階での連続データは
上記1以外には存在しないので、連続データのグループ
番号は、次の2とする。
【0031】次に、右隣のライン2には、Y座標値が1
91と224の2つの抽出ポイントがある。ライン2の
Y座標値191のポイントは、左隣のライン1のY座標
値192と10画素以内のポイントであるため、抽出ポ
イント192とつなげる抽出ポイントとして、連続デー
タのグループ番号を1とする。このとき、連続データ
数は2となる。ライン2のY座標値224のポイント
についても、同様に判定を行い、連続データのグループ
番号は2、連続データ数は2とする。
【0032】次のライン3のY座標値360のポイント
では、左隣のライン2に360とY軸方向の画素数10
以内になるポイントが存在しないので、の連続データ
のグループ番号は3となり、の連続データ数は1とな
る。なお、ステップ46における、連続開始ライン番
号は、の連続データ数が1と判断されるポイントを有
するライン番号のことをいう。従って、例えば、Y座標
値360のポイントでは3となる。ステップ46では、
このようにして各ラインのポイントの連続性の判断を全
ラインについて終了するまで行い、曲線群を得る。終了
するとステップ47へ移行する。
【0033】ステップ47では、先ず、連続データグル
ープの連続データ数を評価する。本実施例では、連続デ
ータ数が5個以上あるときに、有効な連続データグルー
プを形成しているとする。次いで、有効連続データグル
ープについて、眼の位置の候補点データを形成する。同
じ連続データグループ番号を持つポイントのY座標値の
平均を算出して連続ポイントの平均値として記憶す
る。この値は、そのグループの代表Y座標値として用い
られる。また、連続開始ラインとその連続データ数から
連続終了ラインを求め、連続開始ラインと連続終了ラ
インのX座標値の平均値を算出して記憶する。この値
は、そのグループの代表X座標値となる。
【0034】ステップ48では、ステップ47で得られ
た各連続グループデータを基に、各連続グループの長
さ、および(X、Y)座標の位置関係から眼の位置を検
出する。すなわち、眼の特徴量を考えると、横に長く、
上に凸型の弓形形状であると定義づけることができる。
この定義づけに基づいて連結データの絞り込みを行う
と、眼は横に長いという条件から、ポイント連続数が5
ポイント以上続き、また、弓形形状であるという条件か
ら、連続開始ポイントと連続終了ポイントのY座標値の
差の小さい連続データを眼の候補として絞り込むことが
できる。これに基づき連続データの絞り込みを行うと、
図10の(a)に示すようなグループG1〜G6が有効
データグループとして抽出される。
【0035】次に、前述のステップ47で算出した各グ
ループのX、Y代表座標値の位置を考えると、図10の
(b)に示すように、X座標方向での接近度合いによ
り、ZONE:L、ZONE:C、ZONE:Rに分類
できる。これは、左眼と右眼とはX座標方向に大きく離
れ、すなわち、顔の左右ほぼ対称に分かれ、左眼と左眉
とはX座標方向に大きく離れることはなく、右眼と右眉
も互いにX座標方向に大きく離れることはない。また、
鼻下の影により連結データとなったものや、口の連結デ
ータは中央部付近に位置する。
【0036】このようにX座標方向の接近度合いで、更
にデータを分類し、データを絞り込んでいくことで眼の
位置を容易に検出することができる。ZONE:Lに含
まれる連結データは、左眼と左眉であり、ZONE:R
に含まれる連結データは右眼と右眉であると判定する
と、図10の(a)では、眼の位置はG3とG4であ
り、その座標値も特定できる。ステップ46が発明の曲
線群の抽出手段を構成し、ステップ47、48が眼の位
置検出手段を構成している。
【0037】次に図11は、図3に示したステップ36
における眼の開度検出の処理動作の詳細を示す。ここで
は、図12(a)に示すようにY軸方向にライン(画素
列)上のデータに対して第2、第3抽出点抽出の処理を
行い1ライン終了後に、一つ隣のラインの処理に移行す
る。そこでまず、ステップ51では、眼を含む所定領域
100内で、Y軸方向にライン上のデータに対して第
2、第3抽出点の抽出処理が終了したかどうかをチェッ
クする。
【0038】ステップ51のチェックで、全ラインにつ
いての第2、第3抽出点の抽出が終了していないと判断
されたときは、ステップ52へ進む。ステップ52で
は、縦方向の1ラインの濃度値の相加平均演算を行う。
この処理は、画像データ撮影時の濃度値の変化の小さな
ばらつきをなくすことを目的としており、濃度値の大局
的な変化を捉えるために行う。図12の(b)は、図1
2の(a)の画素列Xaのラインデータの相加平均演算
の処理結果を示す。続いてステップ53では、ステップ
52で算出した相加平均値について微分演算を行う。処
理結果を図12の(c)に示す。
【0039】つぎのステップ54では、先ず、ステップ
52で算出した相加平均濃度値と、ステップ53で算出
した微分値により第2の抽出点Pの抽出を行う。この第
2の抽出点の抽出方法は、前述した第1の抽出点の抽出
方法と同様である。図12の(c)の微分値が負から正
に変化するポイントPは、図12の(b)においてグラ
フが左向きに凸になるポイントとなり、濃度のピークポ
イントとなる。この濃度のピークポイントを第2の抽出
点として抽出し、そのポイントの前後の濃度値の変化
(微分値)が所定値以下あるいは以上であるか否か、す
なわち、図12の(c)のハッチング部分に入っている
か否かを判定する。
【0040】そして、この条件を満足する濃度値の変化
をもつポイントを第3の抽出点Q、Rとして抽出する。
すなわち、R点は微分値の正の最大値、Q点は負の最大
値の点となる。この第3の抽出点R、Qは、第2の抽出
点を含む縦方向の画素列に沿う暗部の、図12の(a)
の画面上の明るい部分との境界点を表している。ステッ
プ52〜54が発明の第2のポイント抽出手段を構成し
ている。
【0041】ステップ55では、第2の抽出点が存在す
るか否かをチェックし、存在すればステップ56へ移行
し、存在しなければステップ511へ進む。ステップ5
6では、先ず第2の抽出点Pの前後の微分値の正負の最
大値である第3の抽出点QとRとのY座標方向の間隔H
aを求める。すなわち、第2の抽出点を含む画素列に沿
う暗部の長さを求める。次いで、縦方向の画素ラインに
おいて第3の抽出点が図12、図13に示すように連続
して存在する場合には、各ラインについて第3の抽出点
Q、Rの間隔を比較し、最大値Hbを更新する。
【0042】ステップ57では、図12の(a)のXa
から図13の(a)のXbに示すように、第2の抽出点
が連続して存在しているときに、第2の抽出点のX軸方
向への連続数のカウントアップを行う。ステップ58で
は、第2の抽出点の連続数が所定値を越えたか否かを判
定し、越えていればステップ59へ進み、越えていなけ
ればステップ510へ進む。ステップ510では、処理
を次のラインへ切り換えてステップ51へ戻り、切り換
えたラインについて上記の処理を繰り返す。こうして第
2の抽出点の連続数が所定値になるまで同じ処理を続け
る。
【0043】この処理中に、抽出ポイントの連続性が途
切れて、ステップ55のチェックで第2の抽出点が存在
しないと判定されたときは、ステップ511へ移行す
る。ステップ511では、ステップ56で更新した第3
の抽出点Q、Rの間隔の最大値とカウンターをクリアし
てステップ510へ進み、ステップ510では次のライ
ンへの切り換えを行いステップ51へ戻る。この抽出ポ
イントの連続性が途切れたときの処理は、図15に示す
ように、眼鏡を掛けている場合の眼鏡のフレームが図1
6の(a)に示すように、眼を含む領域100内に入っ
て連結データになったときに、フレームの第3の抽出点
Q、Rの間隔の最大値H1maxを眼の開度としないよ
うにするもので、ステップ58の処理は、図16におけ
るL1の長さを判定していることとなる。
【0044】ステップ58で第2の抽出点の連続性が所
定値を超えたときは、ステップ59へ移行する。ステッ
プ59では、第3の抽出点Q、Rの間隔の最大値を更新
して記憶する。ステップ59ではまた、連続データ内で
の最大値のメモリの更新と、所定値を越える他の連続デ
ータ間での更新も行う。
【0045】すなわち、眼の中心に輝点が入ったときに
は、図14の(c)に示すように濃度のピーク点がP
1、P2の2つとなり、濃度変化の度合いが小さくなる
ので、ピーク点P1、P2各々の片側の微分値のピー
ク、即ちピークP1ではR1、ピークP2ではQ2が同
図のハッチング部分に入らないことがある。このよう
に、第2の抽出点成立の条件を満足しないため、第2の
抽出点の連続性が途切れることがあり、眼のデータが図
16の(a)に例示するようにL2とL3に分割される
ことがある。そこで、このときには、ステップ58の連
続数の所定数を眼の半分弱の長さに設定することによ
り、L2、L3の両者が所定値を越える連続データとし
て抽出され、ステップ59の第3の抽出点Q、Rの間隔
の最大値の更新がH2maxとH3maxにより行われ
る。
【0046】なお、図16において、D区間はステップ
54での第2、第3の抽出点の抽出条件を満たす抽出点
のない箇所を、L区間は抽出点が存在する箇所を示して
いる。一方、ステップ51において上述した処理が終了
したと判定されると、ステップ512へ移行し、開眼時
には図16の(a)のH3max、閉眼時には同図
(b)のH2maxで示される第3の抽出点Q、Rの間
隔の最大値を眼の開度値として出力する。
【0047】次に図17に示すように、眼に髪の毛が掛
かっている場合について説明する。この場合において
も、開眼時を示す図18の(a)において髪の毛の掛か
っている部分D5、閉眼時を示す同図の(b)において
髪の毛の掛かっている部分D6は、いずれもステップ5
4での第2の抽出点の抽出条件を満足せず第2の抽出点
の存在しない区間となるため、髪の毛の掛かっていない
場合と同様にして眼の開度検出を行うことができる。こ
こでは、ステップ57、58が発明の連続性判定手段を
構成し、ステップ56、59、511、512が眼の開
度検出手段を構成している。
【0048】次に図3のフローチャートのステップ3
7、39、311における眼の追跡および追跡ミスした
ときの復帰方法を図19〜図20により説明する。図3
のフローチャートに基づいて、システムをスタートさせ
た直後には、第1フレームでは、当然眼の存在領域(眼
を含む所定領域)は設定されていない。したがって、ス
テップ33のチェックで眼の存在領域はないと判断さ
れ、ステップ34の眼の位置検出を経て、ステップ35
で眼の存在領域100が設定される。このとき、眼の中
心座標と眼の存在領域100の中心座標は図19の
(a)に示すように一致している。
【0049】第1フレームについて一連の処理が終了し
て第2フレームの処理に移り、処理が再びステップ33
へ進むと、今度はすでに眼の存在領域100が設定され
ているため、眼の存在領域有りと判定される。これによ
り次はステップ36へ進んで眼の開度検出を行ったあ
と、ステップ37へ進む。このとき、眼が正しく捉えら
れている場合には、例えば図19の(b)に示すように
なる。ここでは、眼の存在領域100は第1フレームで
設定された位置にあるのに対し、眼の位置は2フレーム
目に取り込まれた第2フレームの画像データにおける目
の位置であるため、顔の動きなどにより、目の中心点は
眼の存在領域100の中心に対してずれた位置にある。
しかし、眼の存在領域100の境界に眼が接しないかぎ
り、これまで説明してきた眼の開度検出を行うことがで
きる。
【0050】つぎにステップ39では、このようにして
捉えられた図19の(b)の眼の中心座標に眼の存在領
域100の基準点を変更する。すなわち、ステップ36
の眼の開度検出で、図16の(a)に示すように、眼の
開度が第3の抽出点Q、R間の間隔Hmaxが開眼と判
断される大きな値のH3maxの場合は、そのH3ma
xとなった画素列の位置するポイントのX座標と、H3
maxの中央値のY座標を眼の存在領域100の新たな
基準点とする。また、図16の(b)に示すように、H
maxが閉眼と判断される小さな値H2maxの場合
は、データ連続数の中央値のX座標と、H2maxの中
央値のY座標を基準点として、眼の存在領域100を設
定する。これにより、運転者の顔の動きに対応させるこ
とができる。
【0051】図19の(c)、(d)はそれぞれ第3フ
レーム、第4フレームで取り込まれた顔の画像データに
おける眼の位置と眼の存在領域100との位置関係を示
したものである。前フレームの処理において眼の存在領
域100の変更が行われているので、眼の中心座標と眼
の存在領域100の中心座標とのずれは小さくなってい
る。
【0052】ステップ37での眼の追跡が正しくなされ
ているか否かの確認は、眼の開度値を用いて行なわれ
る。すなわち、被撮影者である運転者が特定されてしま
えば、眼の開度値は開眼時〜閉眼時の範囲で変化するだ
けであることから、この範囲外の値が出力されたとき
は、眼の追跡ミスがあったと判定する。この場合は、ス
テップ311へ移行して、眼の開度の出力値と眼の存在
領域をクリアし、次のフレーム処理に移行する。そして
ステップ33で、再び顔全体からの処理に入る。
【0053】つぎに、ステップ38における開閉眼の判
定の基準値について説明する。前述のように、運転者が
特定された場合、眼の開度の出力値は開眼状態から閉眼
状態の間で変化するから、開・閉眼の判定を行う基準値
つまり開閉眼を判定するスレッシュホールドは、その範
囲内にあることになる。ここでは、居眠り状態の人は熟
睡状態ではないため、完全に眼の閉じない場合もあるこ
とから、開眼・閉眼の中央値をスレッシュホールドとし
ている。
【0054】つぎに、図3のフローチャートのステップ
310における覚醒度の判定について説明する。図20
は、ステップ38で出力される判定結果を示す開閉眼パ
ターンである。この開閉眼パターン上で覚醒度判定区間
(例えば1分程度)に出力される閉眼積算値が所定値
(例えば5)以上であるかどうかをチェックすることに
より、覚醒度を判定する。図20の例においては閉眼
(close)の積算値が7となっているので居眠りと
判定する。このようにして得られた覚醒度により居眠り
状態を検出することが可能となり、的確に警報装置を作
動させ、居眠り状態を解消させ、未然に居眠り事故等を
防ぐことができる。
【0055】本実施例は以上のように構成されているの
で、個人差による顔の位置の違いにも対応して、居眠り
状態の検出を常に安定して行うことができるまたこの
際、ステップ37、39、311による眼の追跡ロジッ
クを有しているので、新しい画像フレームの処理におい
てステップ34、35による顔全体からの眼の位置検出
を省略でき、眼の開度検出の高速化を図ることができる
という利点を有する。
【0056】つぎに第2の実施例について説明する。こ
の実施例は、眼の追跡性能を一層向上させたものであ
る。このため、眼を含む所定領域(眼の存在領域)を比
較的大きく設定する。第1の実施例では、眼を含む所定
領域100の高さ(Y軸方向)を小さく設定しているた
め、第2の抽出点は1つに絞られる。ところで、眼の追
跡性能を向上させるためには、眼を含む所定領域を広く
設定したほうがよい。しかし、眼を含む所定領域を大き
くすると、図21に示すように、眼と眉の両方が当該所
定領域200に入ってしまい、1つのライン(画素列)
について検出される第2の抽出点が2つになる場合があ
る。本実施例ではこれに対処して、図22、図23に示
すフローチャートにしたがって処理が行なわれる。
【0057】ステップ61〜64の処理によりライン
(画素列)に沿う暗部の最も暗い位置である第2の抽出
点Pと、暗い部分と明るい部分との境界点である第3の
抽出点Q、Rの抽出を行う。ステップ61〜64の処理
は、図11のフローチャートのステップ51〜54と同
じであるので詳しい説明を省略する。ステップ65で
は、ライン上の第2の抽出点が1つであるかどうかをチ
ェックし、そのラインに第2の抽出点が1つでない場合
には、ステップ612へ移行する。1つである場合には
ステップ66からステップ67、68へと進み、第2の
抽出点の連続数が所定値を超えるまで同様の処理を繰り
返す。ステップ66〜68の処理は、図11のフローチ
ャートのステップ56〜58と同じである。
【0058】ステップ68で連続数が所定値を超えたと
判定されると、ステップ69へ進む。ステップ69で
は、第2の抽出点が2つ存在する、すなわち検出対象が
2つ存在することを示す2ポイント抽出フラグが立って
いるか否かをチェックし、立っていないときにはステッ
プ610に進み、立っているときにはステップ611へ
進む。ステップ610では、1ポイントの、すなわち検
出対象が1つの場合の第3の抽出点Q、Rの間隔の最大
値を更新してメモリし、ステップ611へ移行する。ス
テップ611では、処理を次のラインへ切り換えてステ
ップ61に戻り、最初からの処理を繰り返す。
【0059】ステップ612では、第2の抽出点が2つ
であるか否かをチェックし、2つであればステップ61
3へ進み、3以上であればステップ619へ進む。すな
わち、図21に示すように、1ポイントの1つの検出対
象Bについて第2の抽出点の抽出を行っている途中に検
出対象Aが現れ、2ポイントすなわち検出される第2の
抽出点が2つになった場合は、ステップ613へ進む。
ステップ613では、これまで更新を続けてきた1ポイ
ント(検出対象B)についての第3の抽出点Q、Rの間
隔の最大値とその連続数のカウンターをクリアする。そ
してステップ614で、かわりに2つの検出対象の第3
の抽出点Q、Rの間隔の最大値の更新を行う。
【0060】つぎのステップ615では、2つの第2の
抽出点のX軸方向への連続数をカウントし、ステップ6
16で、2つの第2の抽出点の連続数が所定値を超えた
か否かをチェックする。連続数が所定値を越えていれば
ステップ617へ進んで、2ポイント抽出フラグを立て
る。なお、1ポイントのすなわち検出対象が1つであっ
たときの第3の抽出点Q、Rの間隔の最大値がメモリさ
れている場合は、このとき同時にその値をクリアする。
この処理は、2つの抽出ポイントが検出され、それが連
続した場合は、検出対象が眼と眉である率が高いことか
ら行っている。
【0061】そして、ステップ618では、2つ目の検
出対象の第3の抽出点Q、Rの間隔の最大値の更新を行
いながらメモリを続ける。ここでは、濃度検出がY軸上
で上から下へ走査されているので、順序として眉から眼
の順番となり、2つ目が眼に該当することになるからで
ある。この後、処理が進み再び検出対象Bの第2の抽出
点が抽出され、また、その連続性が検出されても、ステ
ップ69のチェックで2ポイントフラグが立っているた
め、ステップ610で1つ目(検出対象B)の第3の抽
出点Q、Rの間隔の最大値がメモリされることはない。
【0062】一方、ステップ619では、それまで更新
されてきた抽出点Q、Rの間隔の最大値があればそれを
クリアし、カウンタもクリアしてステップ611へ進
む。これは、第2の抽出点が3つ以上であれば検出対象
が眼と眉でもないと判断されるからである。ステップ6
20では、縦方向への全ラインの処理が終了したとき
に、第3の抽出点Q、Rの間隔の最大値を眼の開度値と
して出力する。
【0063】1つの第2の抽出点の連続性が確認された
場合は、ステップ610で、1ポイントの第3の抽出点
Q、R間隔が更新してメモリされる。また、2つの第2
の抽出点の連続性が確認された場合は、ステップ618
で2つ目の第3の抽出点Q、R間隔が更新してメモリさ
れる。したがって、全てのラインの処理が終了したと
き、ステップ620でその一方の値が眼の開度値として
出力される。
【0064】以上のように本実施例では2つの第2の抽
出点が検出されたときその一方を選択するようにして第
3の抽出点Q、R間隔を求めるものとしたので、眼を含
む所定領域を拡大することができ、眼の追跡性能が一層
向上される。
【0065】なお、以上の説明では、眼を含む所定領域
200の中に入る検出対象は、その確率が最も高い眼と
眉であると仮定してステップ618で2つ目の第3の抽
出点Q、Rの間隔の最大値をメモリするものとしたが、
まれに眼鏡の下側のフレームと眼が入った場合は、その
位置関係が逆になる。この場合には、仮に誤った眼鏡の
フレームを検出対象として選択してしまっても、その出
力値を時系列的にモニターすると、眼と違ってその値の
変化はないので、眼ではないことの判定を行うことがで
きる。これによりステップ618での検出対象を1つ目
に切り換える。このような処理は、逆に誤って眉の方を
検出している場合にも適用することができる。また、上
記説明では3つ以上の第2の抽出点について連続データ
が表れる場合を選択対象から除外するようにしたが、こ
の場合においてもその検出対象が何であるか(眉、眼、
眼鏡のフレーム等)を特定できれば同様に処理を広げて
いくことができる。
【0066】
【発明の効果】以上のとおり、本発明は、顔の画像デー
タ処理による居眠り状態検出装置において、顔の縦方向
の画素列における濃度の局所的な高まり毎に第1の抽出
点を抽出し、隣接する画素列の近接した第1の抽出点を
連続して顔の横方向に伸びる曲線群を抽出してこの曲線
群から眼の曲線を特定して、眼の位置を検出するように
し、検出した眼を含む所定領域内で縦方向の画素列に沿
って同様に第2の抽出点を抽出するとともに、該第2の
抽出点を含む濃度の局所的な高まりの境界点を示す第3
の抽出点を抽出し、横方向に連続した第3の抽出点のデ
ータを基に眼の開度を検出して、その眼の開度の状態変
化から覚醒度を判定するものとしたので、運転者の体格
や運転姿勢の違いなどがあっても容易確実に眼の位置を
検出することができる。
【0067】なお、画素列における画素の濃度検出に当
たって、1つの画素を含んで連続した複数の画素の濃度
値を平均化して求めることにより、画像データ撮影時の
濃度値の変化の小さいバラツキをなくして濃度値の大局
的な変化を捉えることができる。また、上記第1の抽出
点や第2の抽出点は、画素列上の濃度の片方向のピーク
の前後の微分値が所定値を越える画素を選択することに
より、眼、眉、口など暗い部分のほぼ中心位置に対応さ
せて容易に抽出することができる。さらに、曲線群の抽
出にあたっては、第1の抽出点の連続した個数が所定値
を越えるグループのみを選択することにより、ほくろや
鼻の孔などが抽出されることが回避され、眼の位置の検
出が容易となる。また第3の抽出点として第2の抽出点
の前後の最大微分値の点を求めることにより、顔面のし
わや凹凸等の抽出されることが回避される。
【0068】さらに、2つの第2の抽出点が検出される
とき、所定の検出順序にあたる一方の抽出点データを選
択して眼の開度値を検出することにより、所定領域を大
きくすることができ、眼の位置追跡が容易となる効果が
得られる。この場合、眼の開度値の所定値以上の変化が
所定時間以上ない場合には検出対象を切り換えて他方の
抽出点データを用いるようにすることにより、設定した
検出順序が誤っていても正しいデータに切り換えられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例の構成を示すブロック図
である。
【図3】居眠り状態検出の処理動作を示すフローチャー
トである。
【図4】眼の位置検出の処理動作を示すフローチャート
である。
【図5】眼の位置検出のための画素列を説明する図であ
る。
【図6】第1の抽出点の抽出要領を説明する図である。
【図7】第1の抽出点の存在しない例を説明する図であ
る。
【図8】曲線群の抽出を説明する図である。
【図9】第1の抽出点のグループ化処理を説明する図で
ある。
【図10】曲線群から眼の位置を検出する要領を説明す
る図である。
【図11】眼の開度検出の処理動作を示すフローチャー
トであある。
【図12】第2および第3の抽出点の抽出要領を説明す
る図である。
【図13】第3の抽出点の間隔からの開度検出を説明す
る図である。
【図14】眼の中心に輝点があるときの開度検出を説明
する図である。
【図15】眼鏡を掛けている場合の顔画像を示す図であ
る。
【図16】眼鏡のフレームが抽出されたときの処理を説
明する図である。
【図17】髪の毛が眼に掛かっている場合の顔画像を示
す図である。
【図18】髪の毛が眼に掛かっているときの処理を説明
する図である。
【図19】眼の追跡状態を説明する図である。
【図20】覚醒度の判定要領を説明する図である。
【図21】本発明の第2の実施例を説明する図である。
【図22】居眠り状態検出の処理動作を示すフローチャ
ートである。
【図23】居眠り状態検出の処理動作を示すフローチャ
ートである。
【図24】従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 画像入力手段 2 濃度検出手段 3 第1のポイント抽出手段 4 曲線群の抽出手段 5 眼の位置検出手段 6 第2のポイント抽出手段 7 連続性判定手段 8 眼の開度検出手段 9 覚醒度判定手段 21 TVカメラ 22 A/D変換器 23 画像メモリ 24 画像データ演算回路 25 眼の位置検出回路 26 開閉眼検出回路 27 覚醒度判定回路 28 警報装置 A1、A2、A3、A4 第1の抽出点 P 第2の抽出点 Q、R 第3の抽出点

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔の画像データを処理して居眠り状態を
    検出する居眠り状態検出装置において、 顔画像を入力する画像入力手段と、 顔の縦方向の画素列に沿って画素の濃度を検出する濃度
    検出手段と、 前記画素列に沿う走査における濃度の局所的な高まり毎
    に1個ずつの画素を定めて第1の抽出点を抽出する第1
    のポイント抽出手段と、 隣接する画素列の画素列方向に近接した前記第1の抽出
    点を連結して顔の横方向に伸びる曲線群を抽出する曲線
    群の抽出手段と、 前記曲線群から眼の曲線を特定して眼の位置を検出する
    眼の位置検出手段と、 眼を含む所定領域内で縦方向の画素列に沿って濃度の局
    所的な高まりごとに1個ずつの画素を定めて第2の抽出
    点を抽出するとともに、該第2の抽出点を含む濃度の局
    所的な高まりの境界点を示す第3の抽出点を抽出する第
    2のポイント抽出手段と、 隣接する画素列の画素列方向に近接した第2の抽出点の
    有無により顔の横方向への連続性を判定する連続性判定
    手段と、 連続した第3の抽出点のデータを基に眼の開度を検出す
    る眼の開度検出手段と、 前記眼の開度に基づき眼の開閉状態の変化から覚醒度を
    判定する覚醒度判定手段とを有することを特徴とする居
    眠り状態検出装置。
  2. 【請求項2】 前記濃度検出手段は、画素列において1
    つの画素を含んで連続した複数の画素の濃度値を平均化
    して当該1つの画素の濃度値とすることを特徴とする請
    求項1記載の居眠り状態検出装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のポイント抽出手段は、前記画
    素列上の濃度の片方向のピークの前後の微分値が所定値
    を越える画素を特定して前記第1の抽出点とすることを
    特徴とする請求項1または2記載の居眠り状態検出装
    置。
  4. 【請求項4】 前記曲線群の抽出手段は、前記第1の抽
    出点の連続した個数が所定値を越えるグループのみを選
    択することを特徴とする請求項1、2または3記載の居
    眠り状態検出装置。
  5. 【請求項5】 前記第2のポイント抽出手段は、前記画
    素列上の濃度の片方向のピークの前後の微分値が所定値
    を越える画素を特定して前記第2の抽出点とすることを
    特徴とする請求項1、2、3または4記載の居眠り状態
    検出装置。
  6. 【請求項6】 前記第2のポイント抽出手段は、第2の
    抽出点の前後の最大微分値を前記第3の抽出点とするこ
    とを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の居
    眠り状態検出装置。
  7. 【請求項7】 前記眼の開度検出手段は、前記第3の抽
    出点間の間隔の最大間隔を眼の開度値とすることを特徴
    とする請求項1、2、3、4、5または6記載の居眠り
    状態検出装置。
  8. 【請求項8】 前記第2のポイント抽出手段において縦
    方向の画素列に沿って2つの第2の抽出点が検出され、
    前記連続性判定手段において当該2つの第2の抽出点が
    連続条件を満たすとき、前記眼の開度検出手段は、前記
    走査方向に基づく所定の検出順序の第2の抽出点データ
    に基づいて眼の開度値を検出することを特徴とする請求
    項1記載の居眠り状態検出装置。
  9. 【請求項9】 前記眼の開度検出手段は、前記眼の開度
    値の所定値以上の変化が所定時間以上ない場合に、前記
    検出順序を入れ換えて第2の抽出点データの検出対象を
    切り換えることを特徴とする請求項8記載の居眠り状態
    検出装置。
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