JPH1038302A - 空気調和機の室内ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各熱交換部に通風する通風量に応じて熱交換
器のフィンの切り起こしの数を変え、熱交換効率を向上
した空気調和機の室内ユニットを提供することを目的と
している。 【解決手段】 筐体１前面および上面に設けた吸込口４
ａ、４ｂと、前面下部に設けた吹出口５を結ぶ空気通路
６に、所定の切り起こし８ａａを設けた複数のフィン８
ａを平行に配設し、同フィンに伝熱管８ｂを挿着してな
る熱交換器を複数の熱交換部８１、８２、８３に分割し
た熱交換器と、同熱交換器で熱交換された調和空気を送
出する送風機９等を設けてなる空気調和機の室内ユニッ
トにおいて、前記熱交換器の通風量の多い熱交換部８２
のフィンの切り起こしを他の熱交換部８１、８３より数
多く設け、熱交換効率を向上するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、空気通路に複数分
割した熱交換器や送風機を配置した空気調和機の室内ユ
ニットに係わり、とくに、熱交換器のフィンの数に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、空気調和機の室内ユニットは、例
えば、図１に示すように、筐体１前面および上面に設け
た吸込口４ａ、４ｂと、前面下部に設けた吹出口５を結
ぶ空気通路６に、所定の切り起こしを設けた複数のフィ
ン８ａを平行に配設し、同フィン８ａに伝熱管８ｂを挿
着してなる熱交換器を複数の部分に分割配置した熱交換
器と、同熱交換器で熱交換された調和空気を送出する送
風機９等を設けて構成していた。そして、前記熱交換器
は、図１に示すように、空気通路６の前面に直立した第
１熱交換部８１と、前面および背面にそれぞれ対向して
上部を突き合わせて略逆Ｖ字形状に配置した第２熱交換
部８２および第３熱交換部８３との３つのブロックに分
割したり、図３に示すように、図１に示す前記３つの熱
交換部８１、８２、８３で構成する熱交換器８の内第３
熱交換部８３を遮風板１１と交換配置して計２つの熱交
換部８１、８２に分割したり、図４に示すように、空気
通路の前面に直立した第１熱交換部８１と、同第１熱交
換部８１の上部を背面側に折り曲げて同第１熱交換部と
く字形を形成する第２熱交換部８２との２つのブロック
に分割したりしていた。しかし、図２−（Ａ）に示すよ
うに、前記フィン８ａに設けた切り起こし８ａａは、各
熱交換部とも同じ形状で、同じ数だけ設けており、熱交
換性能が各熱交換部とも一定である一方、各熱交換部を
通風する空気の量は、その熱交換部の上流側にある吸込
口４ａ、４ｂの形状、大きさ、および位置、または、送
風機９を収納するケーシングとの位置関係等により異な
るため、通風量の多い熱交換部を通風する空気の熱交換
効率が他の通風量の少ない熱交換部より悪いという問題
があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は以上述べた問
題点を解決し、各熱交換部に通風する通風量に応じて熱
交換器のフィンの切り起こしの数を変え、熱交換効率を
向上した空気調和機の室内ユニットを提供することを目
的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するため、筐体上面および前面に設けた吸込口と、前
面下部に設けた吹出口を結ぶ空気通路に、所定の切り起
こしを設けた複数のフィンと、同フィンに直交する伝熱
管からなり、複数の部分に分割してなる熱交換器と、同
熱交換器で熱交換された調和空気を送出する送風機等を
設けてなる空気調和機の室内ユニットにおいて、前記熱
交換器の通風量の多い熱交換部のフィンの切り起こしを
他の熱交換部より数多く設け、熱交換効率を向上するよ
うにした。

【０００５】

【発明の実施の形態】以上のように構成したので、本発
明の空気調和機の室内ユニットにおいては、複数の部分
に分割配置した熱交換器の内、通風量の多い熱交換部の
フィンの切り起こしを他の熱交換部より数多く設けたの
で、通風量の多い熱交換部の熱交換効率を向上すること
ができ、熱交換器全体の熱交換効率を向上することがで
きる。

【０００６】

【実施例】以下、図面に基づいて本発明による空気調和
機の室内ユニットを詳細に説明する。図１、図３、図４
は本発明に係わる空気調和機の室内ユニットの一例を示
す要部側断面図、図２は本発明の空気調和機の室内ユニ
ットに使用する熱交換器を構成するアルミ製フィンの切
り起こしを示す平面図で、（Ａ）は通風量の少ない熱交
換部に使用するもの、（Ｂ）は通風量の多い熱交換部に
使用するものを示している。熱交換器の分割について
は、従来の技術の項において、図１、図３および図４に
基づいて説明したので、その説明を省略する。図２
（Ａ）、（Ｂ）に示すように、熱交換器を構成するフィ
ン８ａには通風量に対応した数の切り起こし８ａａを設
けている。例えば、図１に示すように、熱交換器を第１
熱交換部８１、第２熱交換部８２および第３熱交換部８
３の３つの部分に分割した場合、中央部に配置される第
２熱交換部８２に流通する空気の量は、その上流に配置
される吸込口４ａ、４ｂと、その両側に配置される第１
熱交換部８１および第３熱交換部８３の上流に配置され
る吸込口４ａ、４ｂからも流入されるため、第１熱交換
部８１および第３熱交換部８３に流通する空気の量より
多く流れている。従って、第１熱交換部８１および第３
熱交換部８３には、フィン８ａの切り起こし８ａａの数
の少ない図２（Ａ）のものを使用し、第２熱交換部８２
は、フィン８ａの切り起こし８ａａの数が図２（Ａ）よ
り多い、図２（Ｂ）のものを使用するようにしている。

【０００７】また、図３に示すように、熱交換器が図１
に示す３つの熱交換部８１、８２、８３の内、第３熱交
換部８３を遮風板１１に交換配置した場合や、図４に示
すように、熱交換器８が２つの熱交換部８１、８２にて
構成される場合も図１の場合と同様に、第２熱交換部８
２に流通する空気の量は、第１熱交換部８１に流通する
空気の量より多いので、第１熱交換部８１には、フィン
８ａの切り起こし８ａａの数の少ない同じ図２（Ａ）の
ものを使用し、第２熱交換部８２には、フィン８ａの切
り起こし８ａａの数が図２（Ａ）より多い、図２（Ｂ）
のものを使用するようにしている。

【０００８】以上の構成において、つぎにその動作を説
明する。例えば、図１の場合は、上述したように、第１
熱交換部８１および第３熱交換部８３よりも第２熱交換
部８２に流通する空気の量が多いが、第１熱交換部８１
および第３熱交換部８３よりも第２熱交換部８２のフィ
ン８ａに形成された切り起こし８ａａの数を多くしてい
るので、第２熱交換部８２の熱交換効率が向上され、全
体の熱交換効率が向上される。

【０００９】また、図３、図４の場合も同様に第１熱交
換部８１よりも第２熱交換部８２に流通する空気の量が
多いが、第１熱交換部８１よりも第２熱交換部８２のフ
ィン８ａに形成された切り起こし８ａａの数を多くして
いるので、第２熱交換部８２の熱交換効率が向上され、
全体の熱交換効率が向上される。

【００１０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明による空気
調和機の室内ユニットによれば、複数の熱交換部に分割
配置した熱交換器の内、通風量の多い熱交換部のフィン
の切り起こしを他の熱交換部より数多く設けたので、通
風量の多い熱交換部の熱交換効率を向上することがで
き、熱交換器全体の熱交換効率を向上することができる
ので、各熱交換部に通風する通風量に応じて熱交換器の
フィンの切り起こしの数を変え、熱交換効率を向上した
空気調和機の室内ユニットを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来および本発明に係わる空気調和機の室内ユ
ニットの一実施例を示す要部側断面図である。

【図２】本発明に係わる空気調和機の室内ユニットに使
用する熱交換器の、アルミ製フィンの切り起こしを示す
平面図で、（Ａ）は通風量の多い熱交換部に使用するも
の、（Ｂ）は通風量の多い熱交換部に使用するものを示
している。

【図３】従来および本発明に係わる空気調和機の室内ユ
ニットの他の実施例を示す要部側断面図である。

【図４】従来および本発明に係わる空気調和機の室内ユ
ニットの他の実施例を示す要部側断面図である。

【符号の説明】

１ 筐体 ４ａ、４ｂ 吸込口 ５ 吹出口 ６ 空気通路 ８ａ フィン ８ａａ 切り起こし ８ｂ 伝熱管 ９ 送風機 １１ 遮風板 ８１ 第１熱交換部 ８２ 第２熱交換部 ８３ 第３熱交換部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 筐体上面および前面に設けた吸込口と、
   前面下部に設けた吹出口を結ぶ空気通路に、所定の切り
   起こしを設けた複数のフィンと、同フィンに直交する伝
   熱管とからなり、複数の部分に分割してなる熱交換器
   と、同熱交換器で熱交換された調和空気を送出する送風
   機等とを設けてなる空気調和機の室内ユニットにおい
   て、前記熱交換器の通風量の多い熱交換部のフィンの切
   り起こしを他の熱交換部より数多く設け、熱交換効率を
   向上したことを特徴とする空気調和機の室内ユニット。
2. 【請求項２】 前記熱交換器を、前記空気通路の前面に
   直立した第１熱交換部と、前面および背面にそれぞれ対
   向して上部を突き合わせて略逆Ｖ字形状に配置した第２
   熱交換部および第３熱交換部との３ブロックで構成し、
   前記第２の熱交換部のフィンの切り起こしを他の第１熱
   交換部および第３熱交換部より数多く設け、熱交換効率
   を向上したことを特徴とする空気調和機の室内ユニッ
   ト。
3. 【請求項３】 前記熱交換器を、前記空気通路の前面に
   直立した第１熱交換部と、前面および背面にそれぞれ対
   向して上部を突き合わせて略逆Ｖ字形状に配置した第２
   熱交換部および第３熱交換部との３ブロックで構成し、
   同熱交換器の内第３熱交換部を遮風板と交換配置し、前
   記第２の熱交換部のフィンの切り起こしを他の第１熱交
   換部より数多く設け、熱交換効率を向上したことを特徴
   とする空気調和機の室内ユニット。
4. 【請求項４】 前記熱交換器を、前記空気通路の前面に
   直立した第１熱交換部と、同第１熱交換部の上部に背面
   側に折曲して同第１熱交換部とく字形状に配置した第２
   熱交換部との２ブロックで構成し、前記第２の熱交換部
   のフィンの切り起こしを他の第１熱交換部より数多く設
   け、熱交換効率を向上したことを特徴とする空気調和機
   の室内ユニット。