JP3170547B2 - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP3170547B2 JP04804894A JP4804894A JP3170547B2 JP 3170547 B2 JP3170547 B2 JP 3170547B2 JP 04804894 A JP04804894 A JP 04804894A JP 4804894 A JP4804894 A JP 4804894A JP 3170547 B2 JP3170547 B2 JP 3170547B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば室内ユニット
を構成する空気調和機に係り、特に、熱交換器構造の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に用いられる空気調和機は、被空
調室に配置される室内ユニットと、屋外に配置される室
外ユニットからなり、これらユニット相互を冷媒管およ
び電気配線で接続してなる。
【0003】ユーザ側からは、これらユニットに対する
小形化と、据付スペース低減の要望が大であり、各メー
カにおいては、このような条件を満足しつつ、熱交換能
力の増大を図らなければならない。
【0004】その解決策の一つとして、近時、特に室内
ユニットでは、ここに配備される熱交換器を”くの字
状”に折り曲げ形成して、熱交換面積を確保しつつ、熱
交換器自体の高さ寸法を抑制し、ユニット本体の高さ寸
法の低減化を得ている。
【0005】ところで、室内ユニットには、被空調室空
気をユニット本体内に吸込み、熱交換器を導通させて熱
交換作用を行なわせ、熱交換した後の空気を再び被空調
室へ吹出す送風ファンが配置されていて、その性能上、
横流ファンが採用される。
【0006】この横流ファンは、上記熱交換器の幅寸法
とほぼ同一の軸方向長さを有し、円形板からなる両側端
板および所定間隔を存する仕切り板の周端部に沿って、
所定間隔を存して多数枚の羽根板(ブレード)が設けら
れてなり、断面ほぼ円形状をなす。
【0007】ユニット本体の小型化を得るため、上記横
流ファンの直径は必要な送風量を確保する最小限寸法に
設定される。上記くの字状熱交換器の場合は、折り曲げ
部背面側に横流ファンが配置されるが、この折り曲げ部
の位置設定によっては、熱交換器の上端部もしくは下端
部の、少なくともいずれか一方端部は横流ファンから遠
く離間することとなり、熱交換空気が導かれ難く、部分
的に熱交換効率に差が生じてしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、くの字状熱交
換器を改良した形状構造をなすものとして、たとえば実
開平4−103512号公報が開示されている。この熱
交換器は逆V字状に形成され、熱交換面積が増大すると
ともに、通風量の増大による冷房能力と暖房能力の向上
を図るようになっている。そして、単なるくの字状熱交
換器よりも、その高さ寸法の低減を図ることができ、本
体の小型化に寄与する。
【0009】しかしながら、この種の熱交換器では、熱
交換容量が増大したことによって、従来と同一能力(同
一冷媒循環量)で運転した場合に、冷房運転時には熱交
換器での蒸発温度が上昇し、除湿性能が低下するという
不具合がある。
【0010】また、暖房運転時には、従来と同一能力
(同一冷媒循環量)で運転した場合、凝縮温度が低下す
るので、被空調室の天井付近に溜まった暖かい空気を本
体内に吸込んで熱交換すると、熱交換器自体の温度と熱
交換空気温度との温度差が比較的小さく、効率のよい熱
交換ができない。
【0011】そこで、この場合は圧縮機の運転周波数を
上げて冷媒循環量を増大させた運転を行うことにより熱
交換効率の向上が得られるようになるが、今度はランニ
ングコストの増大という不具合を招いてしまう。
【0012】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、その目的とするところは、逆V字状に形成される
熱交換器を採用することを前提にして、冷暖房運転のい
ずれにおいても、熱交換器と熱交換空気との熱交換効率
の向上を図り、ランニングコストの増大を避けて、常に
快適空調が得られる空気調和機を提供しようとするもの
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を満足するた
め、本発明の空気調和機は、請求項1において、多数枚
の放熱フィンが互いに狭小の間隙を存して並設され、こ
れら放熱フィンは熱交換パイプが貫通される熱交換器
と、この熱交換器に被空調室内空気を導いて熱交換作用
を行なわせる送風ファンとを備えたものにおいて、その
前面部および上面部に吸込み口が形成されるとともに、
前面下部に吹出し口が形成され、内部に上記熱交換器お
よび送風ファンが収容配置される空気調和機本体と、側
面視で逆V字状をなし、前面側熱交換器と後面側熱交換
器との連設体である上記熱交換器とを具備し、上記後面
側熱交換器を構成する上記熱交換パイプの熱交換効率
を、前面側熱交換器を構成する熱交換パイプの熱交換効
率よりも劣る構造としたことを特徴とする。
【0014】請求項2において、多数枚の放熱フィンが
互いに狭小の間隙を存して並設され、これら放熱フィン
に熱交換パイプが貫通される熱交換器と、この熱交換器
に被空調室内空気を導いて熱交換作用を行なわせる送風
ファンとを備えたものにおいて、その前面部および上面
部に吸込み口が形成されるとともに、前面下部に吹出し
口が形成され、内部に上記熱交換器および送風ファンが
収容配置される空気調和機本体と、側面視で逆V字状を
なし、前面側熱交換器と後面側熱交換器との連設体であ
る上記熱交換器とを具備し、上記後面側熱交換器を構成
する放熱フィンピッチを、前面側熱交換器を構成する放
熱フィンピッチよりも広く設定したことを特徴とする。
【0015】請求項3において、多数枚の放熱フィンが
互いに狭小の間隙を存して並設され、これら放熱フィン
に熱交換パイプが貫通される熱交換器と、この熱交換器
に被空調室内空気を導いて熱交換作用を行なわせる送風
ファンとを備えたものにおいて、その前面部および上面
部に吸込み口が形成されるとともに、前面下部に吹出し
口が形成され、内部に上記熱交換器および送風ファンが
収容配置される空気調和機本体と、側面視で逆V字状を
なし、前面側熱交換器と後面側熱交換器との連設体であ
る上記熱交換器とを具備し、上記前面側熱交換器を構成
する上記放熱フィンに切り起し部が一体に設けられ、上
記後面側熱交換器を構成する放熱フィンは平坦面である
ことを特徴とする。
【0016】
【作用】上記熱交換器を、側面視で逆V字状をなす、前
面側熱交換器と後面側熱交換器との連設体となすことを
前提として、後面側熱交換器を構成する上記熱交換パイ
プの熱交換効率を前面側熱交換器を構成する熱交換パイ
プの熱交換効率よりも劣る構造としたり、上記後面側熱
交換器の放熱フィンピッチを、前面側熱交換器の放熱フ
ィンピッチよりも広くしたり、前面側熱交換器を構成す
る放熱フィンに切り起し部が一体に設けられ、後面側熱
交換器を構成する放熱フィンは平坦面とするなど、意図
的に、後面側熱交換器の伝熱効率が前面側熱交換器より
も低くなるよう設定する。
【0017】したがって、冷房運転時には、後面側熱交
換器の蒸発温度が低下して、熱交換器全体としての除湿
性能の向上が得られる。暖房運転時には、後面側熱交換
器の凝縮温度が高くなって、ここに導かれる熱交換空気
との温度差がとれ、より高い温風吹き出しが行われる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を参照して
説明する。図1に示すように、空気調和機の室内ユニッ
トが構成される。空気調和機本体であるユニット本体1
の前面側には前部吸込み口2aが開口され、ここにグリ
ル3aが嵌め込まれる。一方、ユニット本体1の上面側
にも上部吸込み口2bが開口され、ここにもグリル3b
が嵌め込まれる。
【0019】ユニット本体1の前面から下部に亘って吹
出し口4が設けられる。この吹出し口4の上部である前
部,上部吸込口2a,2bに対向して、図示しないエア
ーフイルタと、後述する成形された熱交換器5が配置さ
れる。
【0020】つぎに、上記熱交換器5について詳述す
る。図2(A),(B)に示すように、熱交換器5は、
図において左右所定幅で、上下方向に長い直状に形成さ
れ、紙面の方向に狭小の間隙を存して並設される多数枚
の放熱フィン12と、これら放熱フィン12に設けられ
る取付け用孔22に貫通され、かつ嵌着される熱交換パ
イプ13とからなる。
【0021】上記放熱フィン12は、予めプレス打ち抜
き加工によって成形されていて、図において上部Aの所
定位置には、その一側縁12aから水平で、中途部から
V字状の切り込み部20が設けられ、他側縁12bの僅
か手前側まで延出される。
【0022】すなわち、この切り込み部20の先端と放
熱フィン12の内側縁12bとの間の部分は、第1の接
続部15として残される。上記切り込み部20から下端
縁に亘り所定間隔を存して複数の切欠部21…が設けら
れる。この切欠部21は、上辺部21aと下辺部21b
とからなり、それぞれの辺部は少なくとも複数の直線を
異なる方向にジグザグ状に屈曲しており、全体として屈
曲変形した三角状に形成される。
【0023】この切欠部21の先端は、一側縁12aの
僅か手前側まで延出されていて、この切欠部21の先端
と放熱フィン12の一側縁12aとの間は、第2の接続
部16として残される。
【0024】また、上記切欠部21の中途部にはつなぎ
部17が一体に形成されている。これらつなぎ部17
は、切欠部21を形成する上辺部21aと下辺部21b
とのほぼ中間部相互を連結する幅の狭い辺部であって、
内外側縁12a,12bに対して所定角度傾いた状態で
設けられる。
【0025】そして、同図(C)に示すように、つなぎ
部17のほぼ中間部は、予め所定面方向に突出するよう
断面三角状に形成されていて、その頂部と基端部に折れ
目18が形成される。
【0026】これら折れ目18は、後述するように放熱
フィン12を部分的に折曲したとき、つなぎ部17自体
は全て同一方向に突出し、かつ折り畳まれるように設け
られるものである。
【0027】上記切り込み部20を介して上下両側の取
付け用孔22相互間および、上記切欠部21を介して上
下両側の取付け用孔22相互間を除く、各取付け用孔2
2相互間には切り起し部である立上りスリット部24が
設けられる。
【0028】これら立上りスリット部24は、放熱フィ
ン12の上下方向に亘って、かつこの両面に一体に切り
起し形成される立上り片からなり、フィンの両面に沿っ
て導かれる熱交換空気に効率よく接することができるよ
うになっている。
【0029】このようにして成形される放熱フィン12
の一対の取付け用孔22相互に、特に同図(B)にのみ
示す、U字状に曲成された熱交換パイプ13が貫通さ
れ、拡管手段によって放熱フィン12に対する嵌着状態
を得られる。
【0030】前面側熱交換器5Aの上下端部と切欠部2
1間、切欠部21相互間および後面側熱交換器5Bによ
って嵌着された熱交換パイプ13は空気導入側の開口端
の相互がUベンドによって接続され、平板直状の熱交換
器を成形してから、切り込み部20および切欠部21に
対する折り曲げ加工をなす。いずれも放熱フィン12の
一側縁12aから他側縁12b方向へ付勢力を加えるこ
とにより、各部が内側に折曲される。
【0031】その後、折り曲げられた切り込み部20お
よび切欠部21を介して、空気導出側の熱交換パイプ1
3の開口端相互にUベンドが接続される。再び図1に示
すように、上記切り込み部20に沿う折り曲げ加工によ
り、この切り込み部から上部側の部分と下部位側の部分
とで折り曲げ形成される、逆V字状に2分割化された熱
交換器となる。
【0032】ここで、切り込み部20の上部側の熱交換
器部分はユニット本体1の後面側に折り曲げ形成されて
いるところから、後面側熱交換器5Bと呼び、切り込み
部20の下部側の熱交換器部分はユニット本体1の前面
側に折り曲げ形成されているところから、前面側熱交換
器5Aと呼ぶ。
【0033】これら後面側熱交換器5Bと前面側熱交換
器5Aとは、第1の接続部15で連結されることにな
る。上記前面側熱交換器5Aは、さらに複数の上記切欠
部21…に沿って折り曲げ加工される。すなわち、切欠
部21を構成する上辺部21aと下辺部21bとが接す
るように折り曲げられることにより、切欠部21上下の
熱交換器部分は内側に折曲形成される。
【0034】しかも、切欠部21の構成から、前面側熱
交換器5Aを構成する互いの熱交換器部分は、全て同一
角度で折曲される。この状態で、各切欠部21に設けら
れているつなぎ部17は、全て折り目18に沿って同一
方向に突出して折り畳まれる。また切欠部21先端と一
側縁12aとの間に残された第2の接続部16は、前面
側熱交換器5Aを構成する互いの熱交換器部分を連結す
る。
【0035】このようにして、上記熱交換器5は全体的
に逆V字状をなし、前面側熱交換器5Aは他側縁12b
を内側にして多段に折り曲げられて湾曲形成される一
方、後面側熱交換器5Bは少しの湾曲部もない直状で、
かつ矩形状に形成される。
【0036】そしてここでは、図3に示すように、前面
側熱交換器5Aを構成する放熱フィン12のフィンピッ
チPaを通常の狭いピッチl1 に設定し、後面側熱交換
器5Bを構成する放熱フィン12のフィンピッチPbを
これよりも広いピッチl2 に設定(Pa:l1 < P
b:l2 )することが特徴である。
【0037】好ましくは、後面側熱交換器5Bのフィン
ピッチPbを前面側熱交換器5AのフィンピッチPaの
整数倍とするとよい。具体的には、図2に示した放熱フ
ィン12を必要枚数用意し、そのうちの前面側熱交換器
5Aと後面側熱交換器5Bのフィンピッチの割合分に相
当する枚数の放熱フィンは、予め切り込み部20から上
部を除去する。
【0038】すなわち、この切り込み部20と他側縁1
2bとの間の第1の接続部15を切断する。上部側のフ
ィン部分は廃棄し、下部側フィン部分を残して、前面側
熱交換器5AのフィンピッチPa:l1 に相当する間隔
を存して並設する。
【0039】ただし、後面側熱交換器5Bのフィンピッ
チPb:l2 位置には、第1の接続部15がそのまま残
された正規の放熱フィン12を置く。このように、単種
類の放熱フィン12を備えて、前後面側熱交換器5A,
5BのフィンピッチPa,Pbの割合に対応する必要枚
数のみ追加の加工(切断加工)をなせばよく、コストに
与える影響が少なくてすむ。
【0040】再び図1に示すように、ユニット本体1内
の所定位置に熱交換器5が配設される。なお説明すれ
ば、上記熱交換器5の両側端には図示しない端板が設け
られ、この端板によってユニット本体1内の所定位置に
熱交換器5が配設されることになる。
【0041】そして、前面側熱交換器5Aの下端には前
部ドレンパン6aが配設され、後面側熱交換器5bの下
端には後部ドレンパン6bが配設される。互いのドレン
パン6a,6bは図示しない連通路を介して連通され、
後部ドレンパン6bで補集されたドレン水はこの連通路
を通って前部ドレンパン6aへ流れようになっている。
【0042】前面側熱交換器5Aの背面側部位には室内
送風機を構成する送風ファンである横流ファン7が配置
される。この横流ファン7は、多数枚の羽根板(ブレー
ド)8…が所定間隔を存して設けられ、全体的に断面円
形状をなす。
【0043】この横流ファン7は、この前面側熱交換器
によって周面一部が囲撓される。すなわち、前面側熱交
換器5Aの背面側側縁と横流ファン7周面との距離が、
漸次近接し、かつ漸次離間しており、その変化の差が、
従来のもの(たとえば実開平4−103512号公報の
技術)と比較して極めて小さい。
【0044】この横流ファン7の上部には前面側熱交換
器5Aと後面側熱交換器5Bとの上記逆V字状に折り曲
げ形成される部分が対向しており、横流ファン7はあた
かも傘状のごとく覆われる。
【0045】後部ドレンパン6bの下部から横流ファン
7側部を介して上記吹出し口4に亘ってファンケーシン
グ10が設けられる。このように吹出し口4の吹出し通
路の下部を形成するケーシング10の後端部はバックノ
ーズとなる。
【0046】一方、前部ドレンパン6aの外底面は、横
流ファン7のフロントノーズを兼用するとともに、ユニ
ット本体1の前面側下部に開口する吹出し口4の吹出し
通路の上部を兼用する。
【0047】しかして、たとえば冷房運転を行う。図示
しない室外ユニットの圧縮機を駆動して、冷凍サイクル
運転をなすとともに、室内ユニットにおける横流ファン
7を駆動する。上記圧縮機から吐出される高温高圧の冷
媒は、凝縮され、かつ低圧化してから、蒸発器としての
熱交換器5に導かれる。
【0048】被空調室内空気である熱交換空気は、前部
吸込み口2aと上部吸込み口2bから導入され、フィル
タを介して熱交換器5へ導かれる。すなわち、前面側熱
交換器5Aと後面側熱交換器5Bの一側縁12aから、
放熱フィン12相互の隙間を導通し、放熱フィン12と
熱交換パイプ13に接した後、他側縁12bから導出さ
れる。
【0049】冷媒は熱交換器5に導かれて、熱交換パイ
プ13を導通する間に蒸発熱を吸収し、放熱フィン12
に伝熱する。これら放熱フィン12間を熱交換空気が導
通して熱交換をなす。
【0050】熱交換空気は吸熱され、温度低下して前後
面側熱交換器5A,5Bから導出され、さらに横流ファ
ン7を介して吹出し口4から被空調室へ吹出されて冷房
作用をなす。
【0051】特に熱交換器5は、前面側熱交換器5Aと
後面側熱交換器5Bとで逆V字状をなすから、熱交換器
5は勿論、ユニット本体1の高さ寸法が小さくてすみ、
据付スペースの低減に寄与する。
【0052】また、上記前面側熱交換器5Aを同一角度
で折り曲げ形成したから、この折り曲げ部を通過する熱
交換空気の流れの乱れがより小さくなる。上記前面側熱
交換器5Aの多段折り曲げ部で横流ファン7の周面一部
を囲撓したから、熱交換器5と横流ファン7との間隔の
差が各部位において極めて少なくなる。
【0053】したがって、前面側熱交換器5Aと横流フ
ァン7との距離で、最大距離と最小距離との差が極く小
さくなり、熱交換空気の吸込み圧力および吸込み風量が
一定となり、送風音の低減を得るとともに、熱交換効率
が向上する。
【0054】そしてまた、熱交換器5を構成する前面側
熱交換器5Aには、ここに対向して設けられる前部吸込
み口2aの吸込みグリル3aから導かれる熱交換空気が
主に導通し、後面側熱交換器5Bには、上部吸込み口2
bの吸込みグリル3bから導かれる熱交換空気が主に導
通する。
【0055】ここでは、前面側熱交換器5Aのフィンピ
ッチPaを通常の狭いピッチl1 とし、後面側熱交換器
5BのフィンピッチPbを広いピッチl2 に設定してあ
る。そのため、前面側熱交換器5Aの熱交換効率は高
く、後面側熱交換器5Bの熱交換効率はそれよりも低
い。
【0056】換言すれば、後面側熱交換器5Bにおける
フィンピッチPbを広くすることにより、前面側熱交換
器5Aのそれよりも伝熱効率が低下する。したがって、
後面側熱交換器5Bの冷媒蒸発温度が低下し、除湿能力
が向上する。
【0057】すなわち、逆V字状に形成することによっ
て、熱交換器5としての冷房能力を増大する一方で、上
記フィンピッチの設定によって除湿能力の向上を図れる
こととなる。
【0058】なお、このようにして除湿能力の向上した
後面側熱交換器5Bには、多量のドレン水が生成され付
着することになるが、フィンピッチPbが広く設定され
ているので、ドレン水は容易に流下してフィン12間に
溜らない。したがって、熱交換空気の導通を阻害するこ
とがなく、常に良好な熱交換作用が保持される。
【0059】また、暖房運転時には、熱交換器5におい
て冷媒が凝縮し、凝縮熱を放出する。このときも、後面
側熱交換器5BのフィンピッチPbを広く設定してある
ことによって、冷媒の凝縮温度が高くなる。
【0060】ここを導通する熱交換空気の温度との温度
差を充分にとることができ、したがって熱交換器5を導
通した状態でより高い温度の温風に変えての吹き出しが
なされ、暖房効率の向上を得られる。
【0061】なお、上記実施例においては、後面側熱交
換器5Bの伝熱効率を低くするため、このフィンピッチ
Pbを前面側熱交換器5Aのそれより広く設定したが、
以下の述べるような手段を採用してもよい。
【0062】たとえば、前,後面側熱交換器5A,5B
を構成する放熱フィン12は、先に図2において説明し
たものをそのまま用いることを前提として、図4に示す
ように、前面側熱交換器5Aを構成する熱交換パイプ1
3aは、その内周面に細かな溝10が一体に設けられ
る、いわゆるリップル管と呼ばれる溝付き管が用いら
れ、後面側熱交換器5Bを構成する熱交換パイプ13b
は内外周面ともに平坦な通常のパイプをそのまま用い
る。
【0063】このことにより、前面側熱交換器5Aに用
いられる熱交換パイプ13aの熱交換効率が高くなる一
方、後面側熱交換器5Bに用いられる熱交換パイプ13
bの熱交換効率は変化しない。
【0064】結果として、先に説明した実施例と同様、
後面側熱交換器5Bの伝熱効率を低く設定することにな
り、同様の作用効果を得られる。さらにまた、図5に示
すように、前面側熱交換器5Aには、熱交換パイプ13
が貫通する取付け用孔22間に立上りスリット部24を
設けることには変わりがないが、後面側熱交換器5Bに
対しては切り起し加工を不要とする。
【0065】このことにより、前面側熱交換器5Aに用
いられる放熱フィン12aの伝熱効率がそのまま高い状
態で保持される一方、後面側熱交換器5Bに用いられる
放熱フィン12bは低く抑えられる。
【0066】結果として、先に説明した実施例と同様、
後面側熱交換器5Bの伝熱効率を低く設定することにな
り、同様の作用効果を得られる。また、本発明は上記実
施例構造に限定されるものではなく、本発明の要旨を越
えない範囲内で種々の変形実施が可能なことは、勿論で
ある。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、側
面視で逆V字状をなし、前面側熱交換器と後面側熱交換
器との連設体である熱交換器であり、後面側熱交換器を
構成する熱交換パイプの熱交換効率を前面側熱交換器を
構成する熱交換パイプの熱交換効率よりも劣る構造とし
たり、後面側熱交換器の放熱フィンピッチを、前面側熱
交換器の放熱フィンピッチよりも広く設定したり、前面
側熱交換器を構成する上記放熱フィンに切り起し部が一
体に設けられ、後面側熱交換器を構成する放熱フィンは
平坦面とするなど、意図的に、後面側熱交換器の伝熱効
率を前面側熱交換器のそれよりも低く設定したから、冷
房運転時における後面側熱交換器の除湿能力の向上と、
ドレン水の確実な処理および熱交換器としての熱交換効
率の向上を図れる。暖房運転時における後面側熱交換器
の凝縮温度を高く保持して、熱交換空気との温度差を充
分にとることができ、より高い温風吹き出しが可能で暖
房効果が向上する。いずれの運転においてもランニング
コストの増大を避けて、常に快適空調が得られるなどの
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す、空気調和機室内ユニ
ットの縦断面図。
【図2】(A)は、同実施例の、放熱フィンの正面図。
(B)は、放熱フィンの一部を拡大した図。(C)は、
放熱フィンつなぎ部の縦断面図。
【図3】同実施例の、放熱フィンのフィンピッチを説明
する図。
【図4】他の実施例の、熱交換パイプの一部斜視図。
【図5】他の実施例の、放熱フィンの正面図。
【符号の説明】
12…放熱フィン、13…熱交換パイプ、7…送風ファ
ン(横流ファン)、2a…前部吸込み口、2b…上部吸
込み口、4…吹出し口、1…空気調和機本体(ユニット
本体)、5…熱交換器、5A…前面側熱交換器、5B…
後面側熱交換器、24…切り起し部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−26779(JP,A) 特開 平4−187992(JP,A) 特開 平4−309792(JP,A) 特開 平3−255823(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 1/00 F24F 13/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数枚の放熱フィンが互いに狭小の間隙を
    存して並設され、これら放熱フィンに熱交換パイプが貫
    通される熱交換器と、 この熱交換器に被空調室内空気を導いて熱交換作用を行
    なわせる送風ファンとを備えた空気調和機において、 その前面部および上面部に吸込み口が形成されるととも
    に、前面下部に吹出し口が形成され、内部に上記熱交換
    器および送風ファンが収容配置される空気調和機本体
    と、 側面視で逆V字状をなし、前面側熱交換器と後面側熱交
    換器との連設体である上記熱交換器とを具備し、 上記後面側熱交換器を構成する上記熱交換パイプの熱交
    換効率を、前面側熱交換器を構成する熱交換パイプの熱
    交換効率よりも劣る構造としたことを特徴とする空気調
    和機。
  2. 【請求項2】多数枚の放熱フィンが互いに狭小の間隙を
    存して並設され、これら放熱フィンに熱交換パイプが貫
    通される熱交換器と、 この熱交換器に被空調室内空気を導いて熱交換作用を行
    なわせる送風ファンとを備えた空気調和機において、 その前面部および上面部に吸込み口が形成されるととも
    に、前面下部に吹出し口が形成され、内部に上記熱交換
    器および送風ファンが収容配置される空気調和機本体
    と、 側面視で逆V字状をなし、前面側熱交換器と後面側熱交
    換器との連設体である上記熱交換器とを具備し、 上記後面側熱交換器を構成する放熱フィンのフィンピッ
    チを、前面側熱交換器を構成する放熱フィンのフィンピ
    ッチよりも広く設定したことを特徴とする空気調和機。
  3. 【請求項3】多数枚の放熱フィンが互いに狭小の間隙を
    存して並設され、これら放熱フィンに熱交換パイプが貫
    通される熱交換器と、 この熱交換器に被空調室内空気を導いて熱交換作用を行
    なわせる送風ファンとを備えた空気調和機において、 その前面部および上面部に吸込み口が形成されるととも
    に、前面下部に吹出し口が形成され、内部に上記熱交換
    器および送風ファンが収容配置される空気調和機本体
    と、 側面視で逆V字状をなし、前面側熱交換器と後面側熱交
    換器との連設体である上記熱交換器とを具備し、 上記前面側熱交換器を構成する上記放熱フィンに切り起
    し部が一体に設けられ、上記後面側熱交換器を構成する
    放熱フィンは平坦面であることを特徴とする空気調和
    機。
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