JPH1038134A - ガス弁開閉装置 - Google Patents

ガス弁開閉装置

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JPH1038134A
JPH1038134A JP21308096A JP21308096A JPH1038134A JP H1038134 A JPH1038134 A JP H1038134A JP 21308096 A JP21308096 A JP 21308096A JP 21308096 A JP21308096 A JP 21308096A JP H1038134 A JPH1038134 A JP H1038134A
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JP
Japan
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spindle
gas valve
magnet
water supply
water pressure
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JP21308096A
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English (en)
Inventor
Kenji Hata
憲二 畑
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Paloma Kogyo KK
Original Assignee
Paloma Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の開度へ瞬時に開弁し、所定の開度から
瞬時に閉弁し、安価で信頼性の高いガス弁開閉装置を提
供することを目的とする。 【解決手段】 スピンドルが前進し、給水自動ガス弁の
開弁直前位置に達した場合に、マグネットと吸着する吸
着板Aを係止する係止部Aを設け、給水自動ガス弁を所
定開度へ開弁できる流水圧に達した場合に、スピンドル
と連動するマグネットを離脱して給水自動ガス弁を開弁
するように吸着力を設定する。また、スピンドルが後退
し、給水自動ガス弁の所定開度位置に達した場合に、マ
グネットと吸着する吸着板Bを係止部Bに係止し、給水
自動ガス弁を所定開度から閉弁できる流水圧に低下した
場合に、スピンドルと連動するマグネットを離脱して給
水自動ガス弁を閉弁するように吸着力を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス湯沸器に用い
られるガス弁開閉装置に関し、特に流水圧に応動してバ
ーナへのガス流路を開閉する給水自動ガス弁に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、ガス湯沸器には、空炊きを防
止するために通水時にのみガス流路を開弁する給水自動
ガス弁が設けられる。しかしながら、給水自動ガス弁
は、流水圧を作動源とする関係で、流水圧の高低によっ
てガス流路の開弁動作に緩急が生じ、常時敏速なる開閉
動作が期待できない。また、使用条件によっては、流水
圧は必ずしも十分であるとは限らず、給水自動ガス弁を
開閉する流水圧が増減し、給水自動ガス弁が不安定な開
閉をする場合がある。このような使用条件下では、中途
半端な開弁状態となるために、ガス量が少な過ぎること
となり、不着火となって生ガスを放出したり、又は火が
消えてしまうこととなる。また、流出した生ガスに再点
火操作によって爆発的な着火をする可能性がある。そこ
で、実公昭55−34379号公報に記載されたガス弁
開閉装置では、図5に示すように、給水自動ガス弁40
の下流に、流水圧による押動力を伝達する押圧環体43
と、この押動力によってスナップ動作をする皿状板ばね
42と、この皿状板ばね42のスナップ動作を給水自動
ガス弁40に伝える押圧カラー41とを設け、所定の流
水圧に達した時にのみ皿状板ばね42のスナップ動作を
給水自動ガス弁へ伝達することによって、瞬時に一定の
開度に開閉するガス弁開閉装置が知られている。この給
水自動ガス弁では、開弁時の点火時に、必要な開度を確
保できるため、十分なガス量で点火させることができ、
点火ミスが起こらず、生ガスの放出を防ぐことができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなガス弁開閉装置では、皿状板バネの製作が難しく、
高価なものとなってしまう問題があった。皿状板バネに
よる機能を確保するためには、反転して湾曲するために
必要とされる荷重(反転荷重)と、この変位量(反転ス
トローク)とを一定範囲内に規定しなければならない。
しかも、皿状板バネの特性上、反転ストロークに対する
反転荷重は、押動力を負荷する場合と解き放す場合でヒ
ステリシスを生じてしまう。もし、所定の精度が得られ
ない場合には、給水自動ガス弁の開度が不十分となった
り、中途半端な開弁後に反転したり、停止状態に戻して
も反転したままとなるおそれがあった。そこで、この精
度を確保するために皿状板バネの形状、厚さ、材料およ
び熱処理の管理を厳しくすると共に、ガス弁開閉装置と
して組立後においても、適切な作動をするか否かの厳密
なチェックをしなければならなかった。その結果、ガス
弁開閉装置が高価なものとなっていた。また、ガス消費
量が異なる機器及び使用するガスの発熱量に応じて、点
火および消火時のガス量を多く設定したい場合には、皿
状板バネの外形を大きくし(反転ストロークを大きくす
ることによって)給水自動ガス弁の開度を大きくする
か、または給水自動ガス弁そのもののシート径を大きく
設計しなければガス量の確保ができず、そのために機器
のコンパクト化が図れなかった。本発明のガス弁開閉装
置は上記課題を解決し、簡単な構造で適切な開度を容易
に得ることを可能とし、安価で信頼性の高い装置を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の請求項1記載のガス弁開閉装置は、流水圧に応動し
て進退するスピンドルと、上記スピンドルと連動してガ
ス流路を開閉する給水自動ガス弁を備えたガス弁開閉装
置において、上記スピンドルに固定する永久磁石のマグ
ネットと、上記スピンドルに上記マグネットより後退方
向に遊挿され、上記マグネットと吸着する吸着板Aと、
流水圧の上昇に伴って前進する上記スピンドルが上記給
水自動ガス弁の開弁直前位置に達した場合に、上記マグ
ネットに吸着していた上記吸着板Aを係止して上記スピ
ンドルの前進を阻止する係止部Aとを設け、流水圧が上
昇して上記給水自動ガス弁を着火に十分な開度へ開弁で
きる水圧に達したとき、上記マグネットと上記吸着板A
とが離脱するように吸着力を設定したことを要旨とす
る。
【0005】また、本発明の請求項2記載のガス弁開閉
装置は、流水圧に応動して進退するスピンドルと、上記
スピンドルと連動してガス流路を開閉する給水自動ガス
弁を備えたガス弁開閉装置において、上記スピンドルに
固定する永久磁石のマグネットと、上記スピンドルに上
記マグネットより前進方向に遊挿され、上記マグネット
と吸着する吸着板Bと、流水圧の降下に伴って後退する
上記スピンドルが上記給水自動ガス弁の所定開度位置に
達した場合に、上記マグネットに吸着していた上記吸着
板Bを係止して上記スピンドルの後退を阻止する係止部
Bとを設け、流水圧が降下して上記給水自動ガス弁を確
実に閉弁できる水圧に達したとき、上記マグネットと上
記吸着板Bとが離脱するように吸着力を設定したことを
要旨とする。
【0006】上記構成を有する本発明の請求項1記載の
ガス弁開閉装置は、流水圧の上昇に伴って前進するスピ
ンドルが給水自動ガス弁の開弁直前位置に達した場合
に、係止部Aが吸着板Aのみを係止してスピンドルの前
進を阻止する。そして、流水圧が更に上昇して所定の水
圧に達すると、マグネットと吸着板Aとが離脱する。こ
の時には、流水圧は給水自動ガス弁を着火に十分な開度
へ開弁できる水圧に達しているため、マグネットと吸着
板Aとが離脱してスピンドルが瞬時に前進し、十分な開
度で給水自動ガス弁を開弁する。従って、十分なガス量
で着火させることができるので、点火ミスが起こらず、
生ガスの放出がない。また、給水自動ガス弁の必要な開
度は、マグネットと吸着板Aとの吸着力を変更すること
で自由に設定することができる。従って、ガス消費量が
異なる機器及び使用するガスの発熱量に応じて適切な開
度設定をすることが容易にできる。
【0007】上記構成を有する本発明の請求項2記載の
ガス弁開閉装置は、流水圧の降下に伴って後退するスピ
ンドルが給水自動ガス弁の所定開度位置(燃焼を継続で
きる最小限の開度)に達した場合に、係止部Bが吸着板
Bのみを係止してスピンドルの後退を阻止する。そし
て、流水圧が更に降下して所定の水圧に達すると、マグ
ネットと吸着板Bとが離脱する。この時に、流水圧は給
水自動ガス弁を確実に閉弁できる水圧となっているた
め、マグネットと吸着板Bとが離脱してスピンドルが瞬
時に後退し、給水自動ガス弁を確実に閉弁する。従っ
て、閉弁する過程で、炎が消失して生ガスを放出するこ
とがない。また、給水自動ガス弁の必要な開度は、マグ
ネットと吸着板Bとの吸着力および係止部Bの位置を変
更することで自由に設定することができる。従って、ガ
ス消費量が異なる機器及び使用するガスの発熱量に応じ
て適切な開度設定をすることが容易にできる。
【0008】
【発明の実施形態】以上説明した本発明の構成・作用を
一層明らかにするために、以下本発明のガス弁開閉装置
の好適な実施例について説明する。図1は、一実施例と
してのガス湯沸器の概略図である。水入口からの給水経
路には、押ボタン17による手動操作によって流路を開
閉する水栓19が設けられ、その下流には水圧応動装置
1が設けられる。水圧応動装置1には、前後に移動自在
なダイアフラム15が設けられ、このダイアフラム15
で仕切って一次室13と二次室12とが形成される。ま
た、水圧応動装置1の一次室13への入路には、ダイア
フラム15と同軸上に、給水圧の変動が生じても流量を
一定に保つ水ガバナ16が設けられる。また、一次室1
3から続く流路には、湯温調節部18が設けられる。湯
温調節部18で流路は2方向に分岐され、ベンチュリー
22を経由し熱交換器23へ通じた後ミキシング部21
に至る加熱経路28と、ミキシング部21へ直接に通じ
るバイパス路20とに分岐される。そして、分岐された
流路は、ミキシング部21で合流し出湯口に至る。
【0009】加熱経路28に設けられるベンチュリー2
2は、流路を絞ると共に、流路と直角方向に横孔が設け
られ水圧応動装置1の二次室12に通じている。ベンチ
ュリー22へ通水されると、ベンチュリー効果によって
横孔の水圧の低下に応じて二次室12の圧力が低下す
る。従って、一次室13と二次室12間に差圧が生じ
て、前後に変位自在なダイアフラム15に変位力を(図
の左方向への)発生させる。また、ダイアフラム15に
は、変位を伝える押軸14及びスピンドル3が同一軸線
上に当接して設けられ、このスピンドル3の他端に給水
自動ガス弁4が設けられる。給水自動ガス弁4は、バル
ブバネ5でガス流路の下流方向に閉止するように付勢さ
れ、通水されることによってダイアフラム15の変位力
がこのバルブバネ5力に打ち勝ってガス流路を開く。
【0010】バーナ27へのガス供給経路には、押ボタ
ン17による手動操作によって、ガス通路を開閉する器
具栓25が設けられる。また、この下流には、手動操作
の連動によって開弁し、燃焼中に熱電対(図略)の熱起
電力によって開弁状態を保ち、燃焼異常が発生すれば熱
起電力を低下させて閉弁するマグネット式安全弁26が
設けられる。また、バーナ27には放電によりガスへ着
火する電極(図略)が設けられる。
【0011】スピンドル3の軸上には、両側に吸着面を
設けた円盤形状のマグネット2(永久磁石)をEリング
31および32で固定する。また、スピンドル3には、
マグネット2の前後にマグネット2より大径のリング形
状の吸着板A6、吸着板B7が摺動可能に遊挿される。
尚、吸着板A6はマグネット2に対してスピンドル3が
後退する方向(図右側)に設けられ、吸着板B7はスピ
ンドルが前進する方向(図左側)に設けられる。また、
吸着面に埃りやゴミが不着しないように、マグネット
2、吸着板A6および吸着板B7を収納する円筒状のカ
バー30を設け、マグネット2、吸着板A6および吸着
板B7を可動自在に覆ってガス流路に固定する。このカ
バー30の内壁面には、内壁の径を小さくして内壁に段
部を形成する係止部A8と係止部B9とを設ける。係止
部A8の位置は、給水自動ガス弁4の開弁直前位置で吸
着板A6のみを係止し、開弁方向への吸着板A6の移動
を妨げる位置に設けられる。また、係止部B9の位置
は、給水自動ガス弁4の所定開度位置で吸着板B7のみ
を係止し、閉弁方向への吸着板B7の移動を妨げる位置
に設けられる。また、吸着板A6、吸着板B7は、各々
の係止部A8、係止部B9へ向けて、それぞれのばねA
33、ばねB34で付勢される。
【0012】次に、上記の給水自動ガス弁4の動作を図
2に基づいて説明する。(イ)は、給水自動ガス弁4の
閉弁状態を示し、この時、吸着板A6は、ばねA33に
よって付勢され、マグネット2と吸着している。この停
止状態から流水圧が上昇すると、水圧応動装置1が働
き、スピンドル3が前進(図左方向へ)移動する。ま
た、スピンドル3に固定されたマグネット2は、吸着板
A6と吸着したまま移動する。そして、給水自動ガス弁
4の開弁直前位置に達すると、つまり、スピンドル3に
設けたEリング35が給水自動ガス弁4に当接し、開弁
を開始する直前位置(詳しくは、Eリング35が給水自
動ガス弁4の押動を開始するが給水自動ガス弁4の弁部
に弾性による締め代があるために給水自動ガス弁4が開
弁をしていない位置)に達すると、吸着板A6は係止部
A8に係止される(ロ)。この状態から更に流水圧が上
昇し、流水圧がマグネット2と吸着板A6との吸着力に
打ち勝つと、マグネット2が吸着板A6から離脱する。
このとき、スピンドル3の前進移動を妨げていた吸着力
が離脱によって解け、流水圧が勝ることとなり、点火に
必要なガス量を確保できる開度(H寸法)まで一気に給
水自動ガス弁4を開弁する(ハ)。こうして、ガス入口
からの燃料ガスは、器具栓25→マグネット式安全弁2
6→給水自動ガス弁4→バーナ27への経路で供給され
(図1)、イグナイタ(図略)の放電により流入したガ
スに着火し、バーナ27で燃焼が開始する。また、この
位置(図2(ハ))で、スピンドル3に固定されたマグ
ネット2は、吸着板B7を吸着し、スピンドル3が(後
述する)後退する場合に備える。更に、流水圧の上昇に
伴って給水自動ガス弁4が移動し、給水自動ガス弁4の
開度が全開状態となる(ニ)。
【0013】この状態で図示しない給水元栓を閉じると
給水圧が低下し、スピンドル3が後退(図右方向へ)し
て、給水自動ガス弁4を閉弁方向へ移動する。このと
き、スピンドル3に固定されたマグネット2は、吸着板
B7を吸着したまま移動する。そして、給水自動ガス弁
4が燃焼できるガス量を確保する最小開度(H寸法)に
達すると、吸着板B7は係止部B9に係止され、一旦、
最小開度(H寸法)を保つ(ハ)。更に流水圧が低下
し、バルブバネ5力がマグネット2と吸着板B7との吸
着力に打ち勝つと、マグネット2が吸着板B7から離脱
する。このとき、スピンドル3の移動を妨げていた吸着
力が離脱によって解け、バルブバネ5力が勝ることとな
り、閉弁位置まで一気に給水自動ガス弁4を閉弁する
(ロ)。また、更に流水圧が低下すると、戻しばね11
力によりスピンドル3が停止状態に戻る(イ)。
【0014】次に、スピンドル3のストロークに対する
荷重特性を図3に示し、給水自動ガス弁4の開閉動作を
説明する。図のo→q→m→jは、スピンドル3のスト
ロークにおけるスピンドル3にかかるバルブバネ5の荷
重特性を示している。また、e〜fは、後述するよう
に、吸着板A6とマグネット2とが離脱する吸着力を示
し、r〜kは吸着板B7とマグネット2とが離脱する吸
着力を示している。尚、以下の説明で単に「流水圧」と
いう場合には、水圧応動装置1による押動力から逆方向
に働く戻しばね11力を差し引いたスピンドル3の押動
力をいう。また、図中の「締め代ゾーン」とは、給水自
動ガス弁4がスピンドル3によって、開弁方向へ移動を
開始したとしても、給水自動ガス弁4のガス弁部が弾力
性をもったゴム材質で作製されているため、ガスが洩れ
ない範囲をいう。また、「不着火ゾーン」とは、点火時
に不十分なガス量で点火ミスが生じたり、燃焼時に不十
分なガス量で炎が消失する給水自動ガス弁4の開度範囲
をいう。
【0015】流水圧の無い停止状態では、スピンドル3
は後退位置にある(図2(イ))。また、スピンドル3
と一体となって移動するマグネット2は、スピンドル3
が後退している位置で吸着板A6と吸着している。そし
て、この停止状態から流水圧が上昇することによって、
スピンドル3は前進する。また、この位置では、バルブ
バネ5の荷重がスピンドルの前進に影響を及ぼしていな
い(図3のo点→q点) 更に流水圧が上昇すると、スピンドル3に設けたEリン
グ35が給水自動ガス弁4に当接し、給水自動ガス弁4
への押動を開始する(図2(ロ))。しかしながら、バ
ルブバネ5の荷重がスピンドルへ伝達されても、流水圧
による押動力がバルブバネ5の荷重に達するまで、スピ
ンドル3は移動できないでいる(q点→m点)。そし
て、流水圧による押動力は、バルブバネ5の荷重を越え
ると、バルブバネ5を圧縮し始める(m点→e点)。こ
のe点に達すると、係止部A8が吸着板A6を係止し、
マグネット2と吸着板A6との吸着力によって、スピン
ドル3の移動を阻止する。即ち、バルブバネ5の荷重
(e点)にマグネット2の吸着力(e点とf点との差)
が合算され、流水圧がf点以上の押し荷重へ上昇するま
でスピンドル3は、移動できなくなる。そして、流水圧
がf点を越える押し荷重に増加した場合には、流水圧が
打ち勝ってマグネット2を吸着板A6から離脱する。す
ると、瞬時に吸着力によるスピンドル3への移動規制が
無くなってしまい、吸着力が無くなった分だけ流水圧が
勝ることとなって、f点と同等のバネ力であるg点まで
一気にスピンドル3を移動する(f点→e点→g点)。
従って、給水自動ガス弁4は、不着火ゾーン(n点〜p
点)を速やかに通過し、不着火とならない開度で開弁す
る(図2(ハ))。給水自動ガス弁4が開弁すると、ガ
スはバーナ27へ流入し、イグナイタ(図略)の放電に
よって着火し、燃焼を開始する。そして更に、流水圧の
上昇に応じてバルブバネ5は圧縮され、給水自動ガス弁
4の開度を広げ、バルブバネ5の荷重はj点まで達し
(g点→j点)、燃焼を継続する(図2(ニ))。
【0016】一方、燃焼状態では、スピンドル3と一体
となって移動するマグネット2がスピンドル3が前進し
ている位置で吸着板B7と吸着している(図2
(ニ))。燃焼状態(j点)から流水圧が低下していく
と、スピンドル3が後退し始め、係止部B9がr点で吸
着板B7を係止し、マグネット2と吸着板B7との吸着
力によって、スピンドル3の移動を阻止する(図2
(ハ))。即ち、マグネット2の吸着力(r点とk点と
の差)がスピンドル3を後退させない方向へ働くため
に、流水圧がk点以下の押し荷重へ低下するまでスピン
ドル3は移動できなくなる。そして、流水圧がk点未満
の押し荷重に低下した場合には、バルブバネ5力が打ち
勝ってマグネット2を吸着板B7から離脱する。する
と、瞬時に吸着力によるスピンドル3への移動規制が無
くなってしまい、吸着力が無くなった分だけバルブバネ
5力が勝ることとなって、k点と同等のバネ力であるt
点まで一気にスピンドル3を移動する(k点→r点→m
点→t点)。従って、給水自動ガス弁4は、不着火ゾー
ン(p点〜n点)を速やかに通過し、生ガスを放出する
ことなく直ちに消火する(図2(ロ))。また更に、流
水圧が低下すると、スピンドル3が後退し(t点→q点
→o点)、停止位置へ戻る(図2(イ))。
【0017】図4は、離脱位置の設定を変更した第2の
実施例を示す。第2の実施例は、吸着板A6の係止部A
8への係止位置を、スピンドル3に固定する押部材35
が給水自動ガス弁4へ当接する直前の位置関係に設定す
る。また、マグネット2と吸着板Aとの吸着力をs点に
設定する。停止状態(図2(イ))から流水圧が上昇す
ることによって、スピンドル3は、吸着板A6が係止部
A8に係止し、スピンドル3の移動を阻止する。即ち、
流水圧がs点以上の押し荷重へ上昇するまでスピンドル
3を移動できない。そして、s点以上の押し荷重に増加
した場合には、流水圧が打ち勝ってマグネット2を吸着
板A6から離脱する。マグネット2と吸着板A6とが離
脱すると、s点の吸着力は急激に消失し、流水圧と均衡
するg点まで一気にスピンドル3を移動する。そして更
に、流水圧の上昇によって、給水自動ガス弁4の開度を
広げてj点まで達する。
【0018】次に、第1の実施例と第2の実施例の長所
・短所を比較すると次の相違がある。第1の実施例は、
給水自動ガス弁の締め代ゾーン間で、吸着板A6の係止
位置を設定する。従って、吸着板A6の係止位置を給水
自動ガス弁の締め代ゾーン間に設定しなければならない
ので関係寸法の精度が要求されるが、バルブバネ5力を
スピンドル3の前進を阻止する力として利用できるため
にマグネット2と吸着板Aとの吸着力を小さくできるメ
リットがある。
【0019】一方、第2の実施例では、スピンドル3が
給水自動ガス弁4を押動する手前の位置に吸着板A6の
係止位置を設定すればよい。従って、バルブバネ5力が
スピンドル3へ働かない位置に吸着板A6の係止位置を
設定するので、設定マグネット2と吸着板Aとの吸着力
を大きく設定しなければならないが、第1の実施例に比
して関係寸法の許容差を大きくできるメリットがある。
【0020】以上のように、本実施例の給水自動ガス弁
4は、流水圧の上昇または下降に伴って、所定の流水圧
に達した時に、瞬時に開弁または閉弁する。従って、給
水自動ガス弁4の開弁時には、中途半端な開度で開弁を
することはなく、必要な開度を確保し、十分なガス量で
点火させることができるため、点火ミスが起こらず、生
ガスの放出が解消できる。また、給水自動ガス弁4の閉
弁時には、中途半端な開度で閉弁をすることはなく、十
分な開度から瞬時に閉弁することができるため、不十分
なガス量によって炎が消失するといった事態とならず、
閉弁過程における生ガスの放出が解消できる。また、生
ガスを放出しないので、再点火操作によって爆発的な着
火をすることもない。
【0021】また、マグネットと吸着板との吸着力、お
よび係止部の位置を変更することによって、必要な開度
を自由に設定することができる。そのため従来例で述べ
るように、点火時の給水自動ガス弁の開度を変える目的
で皿状板ばねを変更したり、スピンドルのストロークを
変更したり、給水自動ガス弁のシート径を大きくする結
果、大掛かりな変更が伴い、またコンパクト化が犠牲と
なるようなこともない。従って、ガス消費量が異なる機
器及び使用するガスの発熱量に応じて適切な開度設定を
することが容易にできる。
【0022】また、マグネットと吸着板との吸着力を変
更するために、吸着面に溝を入れて吸着面積を変更する
ことができる。従って、ガス種によって必要な開度を適
切にでき、点火時のガス量をガス種に応じて設定するこ
とがより簡単にできる。その結果、開閉時の生ガス放出
を防止するための機能だけでなく、スムーズに着火させ
る緩点火の機能を備えた給水自動ガス弁とすることが容
易にできる。
【0023】また、閉弁時に給水自動ガス弁が衝撃的に
閉弁するのではなく、流水圧とばね荷重が均衡する位置
へ速やかに、かつ、スムーズに移動して閉弁するため
に、給水自動ガス弁のシート部に過大な力がかからず、
耐久性が向上する。
【0024】以上のことから、本実施例に示す給水自動
ガス弁4は、スナップ動作をする高価な皿状板ばねを使
用せず、安価なマグネットを使用した構造で適切な開度
を容易に得られ、安価で安全性の高いガス弁開閉装置と
することができる。
【0025】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はこうした実施例に何等限定されるものでは
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲に於いて、種々な
る態様で実施し得ることは勿論である。例えば、マグネ
ットだけを永久磁石(磁性体)で作製することに限定さ
れず、吸着板Aおよび/または吸着板Bを永久磁石(磁
性体)で作製しても良い。
【0026】また、実施例では、マグネット、吸着板
A、吸着板B、係止部A、係止部B、ばねA、ばねBを
ガス流路内のスピンドルに組み込むとして説明したが、
流路内から連通するガス流路外のスピンドルへ組み込ん
でも良い。
【0027】また、実施例では、係止部Aまたは係止部
Bをカバー30の内壁面に設けるとしたが、カバー30
を設けずに、ガス流路壁に直接に係止部を形成しても良
い。
【0028】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載のガス弁開閉装置によれば、給水自動ガス弁は所定
の開度へ瞬時に開弁することができる。しかも、給水自
動ガス弁の開度設定が容易にできるので、点火時のガス
量を適切にしてスムーズに着火する緩点火をガス消費量
が異なる機器及び使用するガスの発熱量に応じて適切に
設定でき、安全性を向上させることができる。また、安
価なマグネットを使用することでガス弁開閉装置を安価
に製作することができる。
【0029】また、本発明の請求項2記載のガス弁開閉
装置によれば、給水自動ガス弁は所定の開度から瞬時に
閉弁することができる。しかも、給水自動ガス弁の開度
設定が容易にできるので、流水圧が給水自動ガス弁を完
全に閉弁できない不安定な変動を生じたとしても閉弁を
しないように、ガス消費量が異なる機器及び使用するガ
スの発熱量に応じて適切に設定でき、安全性を向上させ
ることができる。また、安価なマグネットを使用するこ
とでガス弁開閉装置を安価に製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るガス弁開閉装置の概略図
である。
【図2】本発明の実施例に係る給水自動ガス弁の動作を
示す概略図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係る荷重とストローク
との関係を示すグラフである。
【図4】本発明の第2の実施例に係る荷重とストローク
との関係を示すグラフである。
【図5】従来のガス弁開閉装置の概略図である。
【符号の説明】
1…水圧応動装置 2…マグネット 3…スピンドル 4…給水自動ガス弁 5…バルブバネ 6…吸着板A 7…吸着板B 8…係止部A 9…係止部B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流水圧に応動して進退するスピンドル
    と、 上記スピンドルと連動してガス流路を開閉する給水自動
    ガス弁を備えたガス弁開閉装置において、 上記スピンドルに固定する永久磁石のマグネットと、 上記スピンドルに上記マグネットより後退方向に遊挿さ
    れ、上記マグネットと吸着する吸着板Aと、 流水圧の上昇に伴って前進する上記スピンドルが上記給
    水自動ガス弁の開弁直前位置に達した場合に、上記マグ
    ネットに吸着していた上記吸着板Aを係止して上記スピ
    ンドルの前進を阻止する係止部Aとを設け、 流水圧が上昇して上記給水自動ガス弁を着火に十分な開
    度へ開弁できる水圧に達したとき、上記マグネットと上
    記吸着板Aとが離脱するように吸着力を設定したことを
    特徴とするガス弁開閉装置。
  2. 【請求項2】 流水圧に応動して進退するスピンドル
    と、 上記スピンドルと連動してガス流路を開閉する給水自動
    ガス弁を備えたガス弁開閉装置において、 上記スピンドルに固定する永久磁石のマグネットと、 上記スピンドルに上記マグネットより前進方向に遊挿さ
    れ、上記マグネットと吸着する吸着板Bと、 流水圧の降下に伴って後退する上記スピンドルが上記給
    水自動ガス弁の所定開度位置に達した場合に、上記マグ
    ネットに吸着していた上記吸着板Bを係止して上記スピ
    ンドルの後退を阻止する係止部Bとを設け、 流水圧が降下して上記給水自動ガス弁を確実に閉弁でき
    る水圧に達したとき、上記マグネットと上記吸着板Bと
    が離脱するように吸着力を設定したことを特徴とするガ
    ス弁開閉装置。
JP21308096A 1996-07-23 1996-07-23 ガス弁開閉装置 Pending JPH1038134A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015083859A (ja) * 2013-10-25 2015-04-30 株式会社ノーリツ 流体圧応動弁および燃焼装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015083859A (ja) * 2013-10-25 2015-04-30 株式会社ノーリツ 流体圧応動弁および燃焼装置

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