JPH1037937A - 締結具 - Google Patents

締結具

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JPH1037937A
JPH1037937A JP19195096A JP19195096A JPH1037937A JP H1037937 A JPH1037937 A JP H1037937A JP 19195096 A JP19195096 A JP 19195096A JP 19195096 A JP19195096 A JP 19195096A JP H1037937 A JPH1037937 A JP H1037937A
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JP
Japan
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bolt
nut
bending
nuts
fastener
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JP19195096A
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English (en)
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Akira Yamauchi
昌 山内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間部を湾曲または屈曲して形成すること
で、ボルトや螺杆にナットを螺着した状態で、相対する
ボルトおよびナット、あるいは相対する1対のナットの
座面同士が互いに傾斜するように構成してなる。 【解決手段】 ボルト1と、該ボルト1に螺着されるナ
ット2よりなる締結具において、中間部を湾曲または屈
曲して形成することで、前記ボルト1の軸部11にナッ
ト2を螺着した状態でボルト1の座面13とナット2の
座面23とが互いに傾斜するように構成してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボルトとこれに螺
着されるナット、あるいは螺杆とその両端に螺着される
1対のナットとよりなる締結具に関するものであり、さ
らに詳しくは、締結後に、振動などの外力による弛みを
防止しうる締結具に関する。
【0002】
【従来の技術】締結後の弛みを防止するためのボルトや
ナットは従来から多種のものが考案されている。たとえ
ば、ボルトにおける弛み止めの方法としては、マイクロ
カプセルを利用した固着剤をあらかじめ塗布しておき、
ねじ部を締めつけることによってマイクロカプセルが破
壊されて固着剤が硬化反応して固着するもの、ねじ山、
軸周の一部に変形ねじ部を形成したもの、軸部に軸線方
向のスリットを形成したもの、さらに前記スリットにプ
ラスチックのインサートを圧入したもの、などがある。
また、ナットにおける弛み止め方法としては、一定の勾
配を有する凹部を形成した雌ナットと前記凹部に嵌合す
る同じく勾配を有する凸部を形成した雄ナットとからな
り、雌ナットに続いて雄ナットをボルトに螺着すること
で雄ナットの凸部を雌ナットの凹部に嵌入して前記凸部
に形成したスリットによる発条性あるいは偏心を利用し
て弛み止めするもの、ナットの上部に形成したテーパ部
をかしめてねじ山を変形させるもの、座面にスリットを
形成したかめし用テーパ部を設けたもの、さらには、凹
凸の断面形状、偏心テーパを有する2個のナットを一体
成形し、締めつけることによりナットの継ぎ目部分が切
れて2個のナットに分離するとともに内部のくびれと偏
心テーパにより弛みを防止してなるもの、などがある。
【0003】しかし、これら従来のボルトやナットにお
ける弛み止めでは、あらかじめ固着剤を塗布したり、ね
じ山を変形して形成したり、スリットを形成した凸部を
設けたり、あるいはダブルナットにしたり、といった具
合に、ボルトやナットの形状、構造が複雑で、製造に手
間がかかり、コストが高くつく、といった問題があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は上記の
点に鑑み、形状・構造が簡単で低コストで製造であるに
もかかわらず、確実な弛み止め効果を有する締結具を提
供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る締結具は、
上記の目的を達成するために、中間部を湾曲または屈曲
して形成することで、ボルトや螺杆にナットを螺着した
状態で、相対するボルトおよびナット、あるいは相対す
る1対のナットの座面同士が互いに傾斜するように構成
してなる。
【0006】
【作用】上記のような本発明に係る締結具では、まず、
ボルトとナットからなる締結具においては、ボルトの軸
部を被締結物の片面側から他面側へ向かって該被締結物
に形成された穴を貫通させ、被締結物の他面側からボル
トの軸部にナットを螺着し、これを締めつけてゆくと、
前記ボルトおよびナットの座面が互いに傾斜しているこ
とから、ボルトもしくはナット、あるいはその両方が被
締結物の表面に対して斜めに締めつけられ、座面の周縁
部が被締結物の表面へ斜めに押圧されることで、湾曲ま
たは屈曲形成されているボルトにおける湾曲部または屈
曲部を直線方向へ伸ばす力が作用し、前記のようにナッ
トを更に締めつけてゆくと、ボルトの軸部が一直線状に
伸びていく。これによりボルト軸部に屈曲又は湾曲して
いた元の姿勢に戻ろうとする発条性が発生し、この発条
性により、前記ボルトやナットの座面の周縁部が被締結
物の表面に対して弾発的に斜めにくい込み、このくい込
みによる摩擦力の増大により、ボルトやナットの回転が
阻止され、弛みが防止される。
【0007】また、螺杆とその両端に螺着される1対の
ナットよりなる締結具の場合には、螺杆を被締結物の片
面側から他面側へ向かって該被締結物に形成された穴を
貫通させ、その両端に被締結物の両面側から1対のナッ
トを螺着し、これを締めつけてゆくと、前記1対のナッ
トの座面が互いに傾斜していることから、両ナットが被
締結物の表面に対して斜めに締めつけられ、それらのナ
ットの座面の周縁部が被締結物の表面に対して斜めに押
圧されることで、湾曲または屈曲形成されている螺杆に
おける湾曲部または屈曲部を直線方向へ伸ばす力が作用
し、前記のようにナットを締めつけてゆくと、螺杆が一
直線状に伸びていく。これにより螺杆に屈曲又は湾曲し
ていた元の姿勢に戻ろうとする発条性が発生し、この発
条性により、前記ナットの座面の周縁部が被締結物の表
面に対して弾発的に斜めにくい込み、このくい込みによ
る摩擦力の増大により、ナットの回転が阻止され、弛み
が防止される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
を更に詳細に説明する。
【0009】図1はボルト・ナットよりなる本発明に係
る締結具による締結の1実施例を示すものである。この
締結具では、ボルト1を軸部11の中間部Cで湾曲して形
成してなり、このボルト1にナット2を螺着した状態
で、ボルト1の頭部12下面の座面13とナット2の座面23
とが互いに傾斜するように構成されている。このボルト
1およびナット2により被締結物31、32を締結する際に
は、ボルト1の軸部11を一方の被締結物31の表面側から
他方の被締結物32の裏面側へ向かって両被締結物31、32
に形成された穴4を貫通させ、被締結物32の裏面側から
ボルト1の軸部11の先端側11a からナット2を螺着し、
これを締めつけてゆくと、ボルト1の座面13の周縁部A
とナット2の座面23の周縁部Bとが被締結物31、32の表
面31a 、32a に対して斜めに押圧されることで、ボルト
1における中間部C、つまり湾曲部Cを直線方向へ伸ば
す力が作用し、更に締めつけていくと、図3に示すよう
に、軸部11の外面を穴4の周面に当てつけた一直線状
に伸ばした状態にすることができる。このとき、軸部1
1が屈曲していた元の姿勢に戻ろうとする発条性が発生
し、この発条性により、ボルト1およびナット2の座面
13、23の周縁部A、Bが被締結物31、32の表面31a 、32
a に対してそれぞれ斜めに弾発的にくい込み、このA、
B部分におけるボルト1およびナット2のくい込みによ
る被締結物表面31a 、32a との間の摩擦力の増大によ
り、ボルト1やナット2の回転が阻止され、弛みが防止
されるのである。尚、図3に示すように、軸部11の外
面を穴4の周面に当てつけた一直線状に伸ばした状態ま
で締めつけなくても、図1で示した軸部11の湾曲度合い
が少しでも緩やかになる程度に締めつけて実施してもよ
い。
【0010】上記の締結具におけるボルト軸部11の湾曲
部Cの湾曲は大きいほど、座面13、23と被締結物31、32
の表面31a 、32a との摩擦力が増大するものの、あまり
大きく湾曲させるとナット2の締めつけ作業に不都合を
生ずる場合がある。また、実用上、この湾曲の大きさ
は、該軸部11が被締結物31、32に開けられた穴4を通過
しうる範囲が限度である。通常、このボルト軸部11の湾
曲部Cの湾曲、すなわち、ボルト1とナット2における
座面13、23と被締結物31、32の表面31a 、32a との角度
D,Eが、1.5°程度とすることが好ましい。また、
この湾曲部Cの位置は特に制限はなく軸部11の中間部で
あればよいが、少なくともナット2を容易に螺着するた
めに、ボルト1の軸部11の先端側11a は直線状としてお
くことが好ましい。
【0011】なお、図面では、ボルトの湾曲・屈曲状態
や被締結物に対する傾斜の状態を分かりやすくするため
に、実際の角度より大きな角度で描いている。加えて、
図でわかり易くするために穴4とボルト軸部11表面との
間に大きな隙間があるようになっているが、実際にはこ
の隙間は1mm〜2mmと非常に小さいものである。以
下の図面においても同様である。
【0012】図2に示すものは、前記図1に示したもの
と同様にボルト1の軸部11の中間部を湾曲させたもので
あるが、ここでは軸部11が長いボルトの場合であり、軸
部11における2箇所C1 、C2 を湾曲させている。この
ように、軸部11が長いボルト1においては、1箇所のみ
で湾曲させる場合に較べて2箇所で湾曲させることで、
各湾曲部における湾曲の大きさを小さくすることがで
き、湾曲部分において軸部11に無理な力が作用すること
を防止しうるとともに、加工も容易となる。このボルト
1による弛み止め作用は、図3で示した原理と同様に、
ボルト軸部11の屈曲部C1 、C2 を伸ばそうとする力に
対する反力、つまり軸部11が湾曲していた元の姿勢に
戻ろうとする発条性が発生し、この発条性により、ボル
ト1およびナット2の座面13、23の周縁部A、Bが被締
結物31、32の表面31a 、32a に対してそれぞれ斜めに弾
発的にくい込み、このA、B部分におけるボルト1およ
びナット2のくい込みによる被締結物表面31a 、32a と
の間の摩擦力の増大により、ボルト1やナット2の回転
が阻止され、弛みが防止されるのである。尚、図には示
していないが、軸部11を3箇所以上湾曲させてもよい。
【0013】又、図6には、ボルト1の軸部11を大きな
曲率半径により全体的に湾曲させた場合を示している。
【0014】以上は、頭部12を有するボルト1とナット
2とからなる締結具による締結の形態であるが、図4お
よび図5には、頭部12を有しないボルト(以下、「螺杆
1’」と記す。)とナット2とによる締結の形態を示し
ている。
【0015】まず、図4に示すものは、被締結物31、32
に形成した穴4へ、中間部C' の1箇所を湾曲させた螺
杆1’を貫通させ、この螺杆1’の両端から1対のナッ
ト2A、2Bを螺着して締めつけるものである。そし
て、この湾曲した螺杆1’とナット2A、Bとによる締
結においては、螺杆1’の両端から螺着したナット2
A、2Bを締めつけてゆくと、両ナット2A、2Bの周
縁部A、Bが被締結物31、32の表面31a 、32a へ斜めに
押圧されることで、図3で示した原理と同様に、螺杆
1’における湾曲部分C' を直線方向へ伸ばそうとする
力に対する反力、つまり螺杆1' が屈曲していた元の姿
勢に戻ろうとする発条性が発生し、この発条性により、
両ナット2A、2Bの座面23a 、23b の周縁部A、Bが
被締結物31、32の表面31a 、32a に対して斜めにくい込
むことによる被締結物表面31a 、32a との間の摩擦力に
より、弛みが防止される。
【0016】また、図5に示すものは、中間部を2箇所
1'、C2'で湾曲させた螺杆1’を用いたものであり、
螺杆1’の両端から螺着した1対のナット2A、2Bを
締めつけてゆくと、前記両ナット2A、2Bの座面23
A、23Bが互いに傾斜していることから、両ナット2
A、2Bの周縁部A、Bが被締結物31、32の表面31a 、
32a に対して斜めに押圧されることで、図3で示した原
理と同様に、螺杆1’における2箇所の屈曲部C1'、C
2'を直線方向へ伸ばそうとする力に対する反力、つまり
螺杆1' が湾曲していた元の姿勢に戻ろうとする発条性
が発生し、この発条性により、両ナット2A、2Bの座
面23A、23Bの周縁部A、Bが被締結物31、32の表面31
a 、32a に対して斜めにくい込むことによる被締結物表
面31a 、32aとの間の摩擦力の増大により弛みが防止さ
れるのである。尚、本発明で示したボルト1及び螺杆
1’では、それの中間部をできるだけ緩やかに曲げるこ
とによって、穴4への挿入をスムーズに行えるようにし
たが、中間部を急激に曲げて実施してもよい。又、前者
のように緩やかに曲げたものを湾曲と称し、後者のよう
に急激に曲げたものを屈曲と称するものとする。
【0017】図7に示すように、ボルト1の座面13の
一部を切削加工して該座面13に凹部12Aを形成する
ことによって、被締結物31の表面31a に対する単位面積
当たりの接触面圧を大きくして、ボルト1の緩み止め効
果を更に上げるようにしてもよい。尚、ナット2の座面
23においても前記同様に凹部を形成してもよい。
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明の締結具によれ
ば、ボルト軸部あるいは螺杆にナットを螺着した状態
で、相対する1対の座面同士が互いに傾斜するように構
成したことにより、ナットを締めつけた際のボルト軸部
あるいは螺杆の発条性により、これらのボルトやナット
の座面周縁部が被締結物表面に対して斜めにくい込むこ
とにより、被締結物との間の摩擦力が増大して弛みが確
実に防止されるのである。しかも、前記ボルト軸部また
は螺杆の中間部の2箇所以上で湾曲または屈曲すること
によって、各湾曲部または屈曲部における湾曲、屈曲の
大きさを小さくすることができ、湾曲、屈曲部分におい
て中間部に無理な力が作用することを防止しうるととも
に、加工も容易となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る締結具による締結方法の1実施
例を示す説明図。
【図2】 本発明に係る締結具による締結方法の1実施
例を示す説明図。
【図3】 本発明に係る締結具による締結方法の1実施
例を示す説明図。
【図4】 本発明に係る螺杆とナットを用いた締結具に
よる締結方法の実施例を示す説明図。
【図5】 本発明に係る螺杆とナットを用いた締結具に
よる締結方法の実施例を示す説明図。
【図6】 図1の締結具による締め付け力を強くするこ
とによって軸部の一端を一直線状にした例を示す説明
図。
【図7】 本発明に係る締結具による締結方法の1実施
例を示す説明図。
【符号の説明】
1 ボルト 1’ 螺杆 2 ナット 2A,2B ナット 4 穴 11 軸部 11a 先端側 12 頭部 12A 凹部 13 座面 23 座面 31,32 被締結物 31a,32a 被締結物表面 A,B 周縁部 C 中間部(湾曲部) C1 ,C2 湾曲

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボルトと、該ボルトに螺着されるナット
    よりなる締結具において、中間部を湾曲または屈曲して
    形成することで、前記ボルトの軸部にナットを螺着した
    状態でボルトの座面とナットの座面とが互いに傾斜する
    ように構成してなる締結具。
  2. 【請求項2】 軸部を2箇所以上で湾曲または屈曲して
    形成してなる請求項1記載のボルト。
  3. 【請求項3】 螺杆と、該螺杆の両端に螺着される1対
    のナットとよりなり、中間部を湾曲または屈曲して形成
    することで、前記螺杆の両端に1対のナットを螺着した
    状態で両ナットの座面が互いに傾斜するように構成して
    なる締結具。
  4. 【請求項4】 中間部の2箇所以上で湾曲または屈曲し
    て形成してなる請求項3記載の螺杆。
JP19195096A 1996-07-22 1996-07-22 締結具 Pending JPH1037937A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110566562A (zh) * 2019-08-29 2019-12-13 海盐盛信标准件有限公司 一种弯折变形式木结构用防盗马车螺栓
JP2020105823A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 大和ハウス工業株式会社 固定具及びそれを用いた目地幅調整治具

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