JPH1037752A - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents

内燃機関の吸気装置

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JPH1037752A
JPH1037752A JP8197448A JP19744896A JPH1037752A JP H1037752 A JPH1037752 A JP H1037752A JP 8197448 A JP8197448 A JP 8197448A JP 19744896 A JP19744896 A JP 19744896A JP H1037752 A JPH1037752 A JP H1037752A
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純一 山口
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輝彦 嶺岸
Akihiro Munakata
明広 棟方
Hiroyuki Nemoto
博之 根本
Morio Kuwano
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Abstract

(57)【要約】 【課題】希薄燃焼に対して適切な吸気渦流強度を確実に
得られる内燃機関の吸気装置を提供する。 【解決手段】吸気制御弁107の外径は、吸気制御弁1
07を閉じ状態にしたときにおいて、(分流比)=(副
吸気通路101a,bを流れる空気量)/(吸入空気流
量全体)=(副吸気通路101a,bを流れる空気量)
/{(吸気制御弁107と主通路110とのすきま10
7aを流れる空気量)+(副吸気通路101a,bを流
れる空気量)}=0.5〜0.95となるように、すな
わち主通路110のうち吸気制御弁107が取り付けら
れる部分の内径より小さく設定される。これにより、吸
気渦流111a,bが弱くなり過ぎたり強くなり過ぎた
りするのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、運転状態に応じて
内燃機関の燃焼室内に吸気渦流を発生させて希薄空燃比
でも燃焼促進を図り、運転性を保つようにしたリーンバ
ーンエンジンシステムに係わり、特に、このようなシス
テムにおいて用いられる内燃機関の吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンのシリンダ内に吸気渦流
を発生させ、燃焼性を向上させる技術が知られている。
また、エンジンの低負荷時に希薄空燃比とすることによ
り、エンジンのポンピングロスを低減し、燃料消費率の
向上を図ろうとする技術が知られている。
【0003】これらを組み合わせて、エンジンの低負荷
時には希薄混合気とし、かつ、吸気渦流を発生させて、
燃焼性を向上させて燃費低減を図り、同時にCO、H
C、NOx等の有害排出ガスの低減を図った、いわゆる
リーンバーンエンジンの技術が公知である。
【0004】この方式においては、吸気渦流を運転状態
に合わせて最適な強さにする事が望ましい。具体的に
は、エンジンの低負荷時にはより高吸気渦流とし、燃焼
性の向上を図り、高負荷時には吸気渦流を弱めて多量の
空気を吸入し、出力を向上するような構成が望まれる。
【0005】これを実現するための公知技術として、例
えば、以下のものがある。 特開平6−81719号公報 この公知技術は、断面積の大きい主通路と、主通路の流
量を制御する吸気制御弁と、これらをバイパスする、主
通路より合計断面積の小さい複数の副吸気通路を設ける
ものである。そして、主として低負荷時には、吸気制御
弁を閉じたり、または中間的な開度にセットし、副吸気
通路に流れる吸気の割合を増すことにより、主吸気管内
に偏らせて設けられた副吸気通路の開口部より、高速の
吸気流を吹き出させ、これによりシリンダ内にスワール
またはタンブルを発生させ、主として高負荷時には、吸
気制御弁を開き、主通路からの吸気量を増やして吸気渦
流を弱めるとともに吸入空気量を増加させ、出力を増大
させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
構成を多気筒の内燃機関に応用したり、また、様々な温
度条件で運転しようとする場合には、以下に示すような
課題が存在する。すなわち、第1に、副吸気通路を流れ
る吸気量の、吸入空気流量全体に対する比率(以下適
宜、分流比という)が低すぎたり、高すぎたりすると、
希薄燃焼に好適な吸気渦流を確実に生成するのが困難と
なる。例えば分流比が低すぎると、吸気渦流が弱くなり
過ぎ、必要な強さの吸気渦流を生成させにくくなる。ま
た逆に、分流比が高すぎると、吸気渦流が強くなり過ぎ
る。また、吸気制御弁から副吸気通路までの部分が閉鎖
された閉管となり、燃料の吹き返し等により燃料がシリ
ンダに正常に送られにくくなったり、汚れやすくなった
りする可能性もある。また、第2に、2本の副吸気通路
と、シリンダとの位置関係に関し、副吸気通路からの吸
気によりシリンダ内に生成される吸気渦流を、なるべく
高い効率でタンブル(縦渦)として生成させるように配
置し、これによって吸気渦流の早期の減衰を防止し、安
定した着火性・燃焼性を維持する点について配慮されて
いなかった。
【0007】本発明の第1の目的は、希薄燃焼に対して
適切な吸気渦流強度を確実に得られる内燃機関の吸気装
置を提供することにある。
【0008】本発明の第2の目的は、吸気渦流中にタン
ブルを高効率で生成することができる、内燃機関の吸気
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明によれば、シリンダ内に空気を導く吸
気管主通路と、この吸気管主通路を所定開度で開閉し空
気流量を制御する吸気制御弁と、該吸気管制御弁及び吸
気管主通路をバイパスして前記シリンダ内に空気を導く
複数の副吸気通路とを備えた吸気渦流発生機構が、各シ
リンダごとに設けられた内燃機関の吸気装置において、
前記吸気制御弁が閉じ状態にあるときの、前記複数の副
吸気通路を流れる空気量の吸入空気流量全体に対する比
率が、50%以上95%以下であることを特徴とする内
燃機関の吸気装置が提供される。すなわち、副吸気通路
を流れる空気量の吸入空気流量全体に対する比率(=分
流比)が50%未満の場合のように、吸気渦流が弱くな
り過ぎ、必要な強さの吸気渦流を生成できなくなるのを
防止する。また、分流比95%を超える場合のように吸
気渦流が強くなり過ぎたり、また吸気制御弁から吸気弁
までの部分が閉管となり、燃料の吹き返し等により、燃
料がシリンダに正常に送られにくくなるのを防止する。
これによって希薄燃焼に対し適切な吸気渦流強度を確実
に得ることができる。よって、希薄空燃比で運転できる
領域が広くなる。
【0010】好ましくは、前記内燃機関の吸気装置にお
いて、前記吸気制御弁はすべて共通の開閉軸に固定され
ており、各吸気制御弁に切り欠き及び通気孔のうち一方
を設け、各切り欠きまたは通気孔は、前記開閉軸からみ
て、対応するシリンダと同じ側に配列されていることを
特徴とする内燃機関の吸気装置が提供される。すなわ
ち、各吸気制御弁に切り欠き及び通気孔のうち一方を設
けることにより、各吸気制御弁が閉じ状態にあるときで
も分流比を100%より小さくできる構成を実現するこ
とができる。また、吸気制御弁の切り欠き部や通気孔が
開閉軸ダからみてシリンダと同じ側に配列しているの
で、吸気制御弁の閉じ状態においてこれらを通過する吸
気流も各気筒でほぼ同様となり、これらが気筒間の吸気
渦流強度のばらつきに及ぼす影響を小さくすることがで
き、よって安定した燃焼を得ることができる。これによ
り、従来より希薄な空燃比でも、一部気筒の燃焼悪化に
よる不具合を防ぐことができ、全気筒にわたる安定した
運転状態を得ることができる。
【0011】さらに好ましくは、前記内燃機関の吸気装
置において、各吸気管主通路内における対応する前記吸
気制御弁より上流側に、対応するシリンダに燃料を噴射
する燃料噴射弁を設けるとともに、この燃料噴射弁から
噴射された噴霧のうち少なくとも一部が、該吸気制御弁
に設けられた切り欠き及び通気孔のうち一方を通過する
ように構成したことを特徴とする内燃機関の吸気装置が
提供される。これにより、燃料噴射弁からの噴霧が吸気
制御弁の切り欠き又は通気孔を通過するとき、吸気流速
が速くなっていることから噴霧が微粒化されてシリンダ
内に流入するので、空気と燃料の混合すなわち混合気形
成を促進することができる。また噴霧が高速となるの
で、燃料噴射弁が燃焼室から離れていても、応答性よく
燃料を供給できる。また、燃料系が高温の燃焼室から離
れているので、燃料の加熱により燃料内に気泡が混入す
る可能性が少なく、燃料噴射量のばらつき等の不具合を
防げるという効果もある。
【0012】また好ましくは、前記内燃機関の吸気装置
において、前記吸気制御弁はすべて共通の開閉軸に固定
されており、各吸気制御弁の外径は、対応する吸気管主
通路のうち該吸気制御弁が取り付けられる位置の内径よ
り小さくしたことを特徴とする内燃機関の吸気装置が提
供される。すなわち、各吸気制御弁の外径を、取り付け
られる吸気管主通路の内径より、例えば1%以上小さく
することにより、吸気制御弁が閉じ状態にあるときでも
分流比を100%より小さくできる構成を実現すること
ができる。また、温度変化により、吸気制御弁が吸気管
主通路と干渉したりして動作不良をおこす恐れがなくな
る効果もある。
【0013】さらに好ましくは、前記内燃機関の吸気装
置において、各吸気制御弁は、前記開閉軸の軸心に対し
て軸対称となるように、該開閉軸に固定されていること
を特徴とする内燃機関の吸気装置が提供される。
【0014】また好ましくは、前記内燃機関の吸気装置
において、各吸気制御弁は、前記開閉軸の軸心から対応
するシリンダ側に偏心させるように、該開閉軸に固定さ
れていることを特徴とする内燃機関の吸気装置が提供さ
れる。すなわちこれらにより、吸気制御弁と取り付け部
吸気管主通路とのすき間が、シリンダからみて同方向に
位置するようにできるので、これらを通過する吸気流も
各気筒でほぼ同様となり、これらが気筒間の吸気渦流強
度のばらつきに及ぼす影響をさらに小さくできる。
【0015】また好ましくは、前記内燃機関の吸気装置
において、各吸気制御弁と、対応するシリンダに設けら
れる吸気弁との距離が、吸気流路に沿って300mm以
内となっていることを特徴とする内燃機関の吸気装置が
提供される。これにより、必然的にこの間の容積が小さ
くなり、1気筒について、低負荷時に吸気行程から次の
吸気行程までの間に、副吸気通路または主空気通路を通
って各吸気制御弁と吸気弁との部分に滞留する吸気の量
が少なくなる。よって、吸気行程時に吸気弁が開いたと
き、副吸気通路を通って流入する、吸気渦流生成に有効
な空気の量を多くでき、効率良く吸気渦流を生成でき
る。
【0016】また好ましくは、前記内燃機関の吸気装置
において、各吸気制御弁が取り付けられる部分の吸気管
主通路と、対応する副吸気通路とを一体に構成したこと
を特徴とする内燃機関の吸気装置が提供される。これに
より、吸気主通路、副吸気通路を、それぞれ独立の部品
で実現する場合に比し、吸気管全体のコンパクト化・軽
量化を図ることができ、併せて組立の手数を少なくし、
コスト低減を図ることができる。また、各吸気制御弁
と、対応するシリンダに設けられる吸気弁との距離を小
さくできるので、必然的にこの間の容積が小さくなり、
1気筒について、低負荷時に吸気行程から次の吸気行程
までの間にこの部分に滞留する吸気の量が少なくなる。
よって、相対的に副吸気通路からの吸気流の減衰を抑制
し、吸気行程時に副吸気通路を通って流入する、吸気渦
流生成に有効な空気の量を多くでき、効率良く吸気渦流
を生成できる。また、小型軽量で低コストな吸気系とす
ることができる。
【0017】また好ましくは、前記内燃機関の吸気装置
において、各吸気制御弁を構成する材質の線膨張率と、
該吸気制御弁が取り付けられる部分の吸気管主通路の線
膨張率とが、略同一であることを特徴とする内燃機関の
吸気装置が提供される。これにより、周囲環境温度が変
化した場合でも、吸気制御弁及び吸気管主通路の大きさ
は温度が変化する前と相似の関係を保つので、従来の構
成と比較して構造材とそのすき間の寸法の比率に変化が
少なく、従って両吸気通路間の断面積比率の変化が少な
く、分流比の変化も少ない吸気系とすることができ、吸
気渦流強度を確実に同一に保つことができる。また、温
度変化により、吸気制御弁が吸気管主通路と干渉したり
して動作不良をおこすのをさらに確実に防止する効果も
あり、吸気系の信頼性を高めることができる。
【0018】また上記第2の目的を達成するために、本
発明によれば、シリンダ内に空気を導く吸気管主通路
と、この吸気管主通路を所定開度で開閉し空気流量を制
御する吸気制御弁と、該吸気管制御弁及び吸気管主通路
をバイパスして前記シリンダ内に空気を導く複数の副吸
気通路とを備えた吸気渦流発生機構が、各シリンダごと
に設けられた内燃機関の吸気装置において、各吸気渦流
発生機構は、2本の前記副吸気通路が互いに略平行に配
置されており、かつ、前記シリンダ内を、該2本の副吸
気通路中心線の延長線を含みピストンの運動方向に垂直
な面で分割して形成される3つの空間のうち、中央の空
間の体積をV2、その両側の2つの空間の体積をそれぞ
れV1及びV3としたとき、V1:V2:V3=1:1:1
〜1:4:1となるように、前記2本の副吸気通路の間
隔が設定されていることを特徴とする内燃機関の吸気装
置が提供される。これにより、2本の副吸気通路からの
吸気渦流両側の体積のバランスがよく、これら吸気渦流
がほぼ平行にシリンダ内に流入するとき、この流れによ
って生じる旋回流のそれぞれ両側に等しい吸気容積が存
在することになるので、旋回流がシリンダの外側に偏っ
たり、内側に偏ったりして減衰することがなく、吸気行
程後の圧縮行程でも強い渦流を維持することができる。
しかもこのとき、その流れは、それぞれ副吸気通路の中
心線の延長線上にその主流を置いたまま、横方向の渦
(スワール)成分がほとんどなく安定した縦渦(タンブ
ル)のみの渦流となった状態で旋回し続ける。したがっ
て、エンジンの吸気行程から圧縮行程、点火時期まで、
長時間にわたって渦流の回転方向を安定的に保ち、渦の
残存期間が長いので、シリンダ中心付近の点火プラグ近
傍に濃い混合気を集める作用が大きく、希薄混合気の条
件下でも、従来の構成よりも安定した着火性・燃焼性を
確保することができる。
【0019】さらに好ましくは、前記内燃機関の吸気装
置において、V1:V2:V3=1:2:1となるよう
に、前記2本の副吸気通路の間隔が設定されていること
を特徴とする内燃機関の吸気装置が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。本発明の第1の実施形態を図1〜
図10により説明する。本実施形態によるエンジン吸気
装置は、V型6気筒エンジンの吸気管に適用される場合
の例である。6気筒のうちの1気筒に係る構成を表す上
面図を図1に、側断面図を図2に示す。図1および図2
において、独立吸気管である主通路110は、2つの吸
気弁102を備えたエンジンのシリンダ燃焼室103内
に空気(吸気流)108を導くようになっている。この
主通路110の入口近傍に主通路110を所定開度で開
閉し空気流量を制御する吸気制御弁107を設けるとと
もに、その上流から副吸気通路101aおよび101b
を、主通路110及び吸気制御弁107をバイパスして
空気を燃焼室103内に導くように設置する。2つの副
吸気通路101aと101bの断面積の総和は、主通路
110の、副吸気通路との分岐部近傍における断面積の
1/5〜1/2となるようにする。なおこれらの構成の
うち、主通路110、吸気制御弁107、及び副吸気通
路101a,bが、吸気渦流発生機構を構成する。
【0021】副吸気通路101aおよび101bの出口
は、燃焼室103に2つ設けられた吸気弁102の近傍
にそれぞれ開口する。副吸気通路101a、101bを
通る空気は噴流となり、2つの吸気弁102のシリンダ
壁面に近い側から、吸気弁とその弁座の間隙を通って燃
焼室103に流入し、2つの吸気渦流111a、111
bを生成する。この2つの吸気渦流111a、111b
は、図2に示したように燃焼室103の上側を通り、ピ
ストン112の表面に沿うように旋回する。このとき、
燃料噴射弁105より、主通路110から燃焼室103
の中心部に向かうような2方向の噴霧106aおよび1
06bが噴出され、これら噴霧106a、106bは2
つの吸気渦流111aおよび111bによって燃焼室1
03の中心付近に集められる。またこのとき、2本の副
吸気通路101a、bの間隔は、希薄混合気の条件下で
も安定した着火性・燃焼性を確保できるように決定され
ている。このことを図3により説明する。図3は、ある
気筒における、副吸気通路101a,bからの吸気の流
入状態を示す図である。2本の副吸気通路101aおよ
び101b互いに平行になるように配置されている。そ
して、それらの間隔は、燃焼室103内を、副吸気通路
101a,101bの中心線の延長線を含みピストンの
運動方向に垂直な面で分割して形成される3つの空間1
03A,B,Cのそれぞれの堆積をV1、V2、V3とし
たとき、V1:V2:V3=1:2:1になるように、定
められている。このように構成すると、吸気渦流111
a,b両側の体積のバランスがよく、2本の副吸気通路
101a,bからの吸気渦流111a,bがほぼ平行に
燃焼室103内に流入するとき、この流れによって生じ
る旋回流のそれぞれ両側に等しい吸気容積が存在するこ
とになるので、旋回流が燃焼室103の外側に偏った
り、内側に偏ったりして減衰することがなく、吸気行程
後の圧縮行程でも強い渦流を維持することができる。し
かもこのとき、吸気渦流111a,111bは、図示し
たように、それぞれ副吸気通路101a、101bの中
心線の延長線上にその主流を置いたまま、横方向の渦
(スワール)成分がほとんどなく安定した縦渦(タンブ
ル)のみの渦流となった状態で旋回し続ける。したがっ
て、エンジンの吸気行程から圧縮行程、点火時期まで、
長時間にわたって渦流の回転方向を安定的に保ち、渦の
残存期間が長いので、燃焼室103中心付近の点火プラ
グ104近傍に濃い混合気を集める作用が大きく、希薄
混合気の条件下でも、従来の構成よりも安定した着火性
・燃焼性を確保することができる。
【0022】なお、もっともV1、V2、V3の体積のバ
ランスが理想的であるのは、V1:V2:V3=1:2:
1の場合であるが、本願発明者等はこれらの値を種々変
えた構成で実験を行った結果、1:1:1〜1:4:1
の範囲において、ある程度安定した着火性・燃焼性を確
保できることを確認した。このことを以下に図4及び図
5を用いて詳細に説明する。 (1)V2が小さすぎる(副吸気通路101a,bの間
隔が狭い)場合 第1の比較例として、副吸気通路101a,bの間隔が
狭い場合の、副吸気通路101a,bからの吸気の流入
状態を図4に示す。この図4は、前述した図3に相当す
る図である。
【0023】図4において、2本の副吸気通路101a
および101bは、互いに平行になるように配置されて
いる。しかし、それら副吸気通路101a,101bの
間隔が図3の構成よりやや狭くなっており、この結果、
燃焼室103内を、副吸気通路101a,101bの中
心線の延長線を含みピストンの運動方向に垂直な面で分
割して形成される3つの空間103A,B,Cのそれぞ
れの堆積をV1、V2、V3としたとき、これらの大きさ
の比は、V1=V3=1とするとV2<1となっている。
このような構成の場合、吸気渦流111a、111b
は、図示するように、上から見て、それぞれ副吸気通路
101a、101bの延長線から外側に吹き出し、シリ
ンダを縦にしたとき、横方向成分を持った縦渦、すなわ
ち斜め渦として旋回する。このような構成では、時間経
過に伴う渦流の減衰が大きく、流入する吸気流量が図3
の構成と同じ場合には、図3の構成よりも燃焼促進効果
は小さくなる。また、燃焼室中心は横渦(スワール)の
流れの影響を受けるので、燃焼室103中心付近に濃い
混合気を安定して配置するのが困難となる。よって、希
薄混合気では安定した着火性・燃焼性を確保するのが困
難となる。
【0024】(2)V2が大きすぎる(副吸気通路10
1a,bの間隔が広い)場合 第2の比較例として、副吸気通路101a,bの間隔が
広い場合の、副吸気通路101a,bからの吸気の流入
状態を図5に示す。この図5も、前述した図3に相当す
る図である。
【0025】図5において、2本の副吸気通路101a
および101bは、互いに平行になるように配置されて
いる。しかし、それら副吸気通路101a,bの間隔が
図3の構成よりもやや広くなっており、この結果、燃焼
室103内を、副吸気通路101a,101bの中心線
の延長線を含みピストンの運動方向に垂直な面で分割し
て形成される3つの空間103A,B,Cのそれぞれの
堆積をV1、V2、V3としたとき、これらの大きさの比
は、V1=V3=1とするとV2>4となっている。この
ような構成の場合、吸気渦流111a、111bは、図
示するように、上から見て、それぞれ副吸気通路101
a、101bの延長線から内側に吹き出し、シリンダを
縦にしたとき、横方向成分を持った縦渦、すなわち斜め
渦として旋回する。このような構成では、時間経過に伴
う渦流の減衰が大きく、流入する吸気流量が図3の構成
と同じ場合には、図3の構成よりも燃焼促進効果は小さ
くなる。また、燃焼室中心は横渦(スワール)の流れの
影響を受けるので、燃焼室103中心付近に濃い混合気
を安定して配置するのが困難となる。よって、希薄混合
気では安定した着火性・燃焼性を確保するのが困難とな
る。
【0026】一方、図1及び図2に戻り、吸気制御弁1
07の外径は、吸気制御弁107を閉じ状態にしたとき
において、=(分流比)=(副吸気通路101a,bを
流れる空気量)/(吸入空気流量全体)=(副吸気通路
101a,bを流れる空気量)/{(吸気制御弁107
と主通路110とのすきま107aを流れる空気量)+
(副吸気通路101a,bを流れる空気量)}=0.5
〜0.95となるように、すなわち主通路110のうち
吸気制御弁107が取り付けられる部分の内径より小さ
く設定される。このように小さく設定することにより、
温度変化による熱膨張によって吸気制御弁107と主通
路110との干渉や動作不良を防止することができる。
このような設定を実現する具体的な構造としては、例え
ば、(副吸気通路101a,bの断面積の合計値)/
{(副吸気通路101a,bの断面積の合計値)+(す
き間部分107aの主通路110に垂直な断面への投影
面積)}=0.5〜0.95となるように構成されてい
る。このことによる作用効果を、図6を用いて、以下詳
細に説明する。この図6は、分流比を変えた場合のエン
ジンのリーン限界の変化を検討した実験結果を表したも
のであり、横軸に分流比を、縦軸にリーン限界空燃比を
とって表したものである。図6において、分流比0%
(つまり吸気管主通路110のみから吸気される状態)
近傍から分流比を徐々に大きくしていくと、吸気渦流の
強さが増し、これにともなってリーン限界空燃比も向上
する。すなわち、高い空燃比でのエンジンの運転が可能
になる。そして、分流比≒50%(つまり主通路110
の流量と副吸気通路101a,bの流量が等しい状態)
で、法定の燃費・排気規制適合空燃比に達する。さらに
分流比を大きくしていくとさらにリーン限界空燃比は向
上するが、分流比≒80%までピークを迎え、これを超
えると、分流比の増加にともなってリーン限界空燃比は
低下する。そして分流比≒90%で再び法定排気規制適
合空燃比の下限に等しくなり、分流比100%(つまり
副吸気通路101a,bのみから吸気される状態)で
は、法定の燃費・排気規制適合空燃比より小さくなる。
以上の実験結果に示されるように、希薄燃焼に好適な吸
気渦流111a,bを生成できる分流比は、約50〜9
5%の間であることがわかる。これは、分流比が50%
以下では吸気渦流111a,bが弱くなり過ぎ、必要な
強さの吸気渦流111a,bを生成できないこと、ま
た、分流比95%以上では吸気渦流111a,bが強く
なり過ぎることと、吸気制御弁107から吸気弁102
までの部分が閉管となり、燃料の吹き返し等によって燃
料が燃焼室103への正常な燃料供給が行われにくくな
ることが原因である。ここにおいて、従来構造では、吸
気制御弁107と、これが取り付けられる吸気管主通路
110の内面に全く隙間がない構成の場合があり、この
とき吸気制御弁107を閉じると分流比が約100%と
なって、上記の適切な分流比の範囲(50%〜95%)
を外れていた。また、V型でない、直列に気筒が配列し
たエンジンにあっても、吸気制御弁107全閉時の分流
比を100%近くに設定しており、適切な分流比範囲を
外れていた。そしてこのとき、各々の気筒に流入する吸
気の分流比を約100%に揃えるためには高い加工精度
が必要であるので、コストの高騰を招くという課題もあ
った。これに対して、本実施形態においては、分流比を
0.5〜0.95とすることで、副吸気通路101a,
bを流れる空気量の吸入空気流量全体に対する比率(=
分流比)が0.5未満の場合のように、吸気渦流111
a,bが弱くなり過ぎ、必要な強さの吸気渦流を生成で
きなくなるのを防止することができ、また、分流比0.
95を超える場合のように吸気渦流111a,bが強く
なり過ぎたり、また吸気制御弁107から吸気弁102
までの部分が閉管となり、燃料の吹き返し等により、燃
料が燃焼室103内に正常に送られにくくなるのを防止
することができる。これによって希薄燃焼に対し適切な
吸気渦流強度を確実に得ることができるので、希薄空燃
比で運転できる領域が広くなる。
【0027】また、吸気制御弁107と吸気弁102の
距離は、吸気管の中心部に沿って300mm以内になるよう
に構成されている。これにより、必然的に吸気制御弁1
07と吸気弁102との間の容積が小さくなるので、低
負荷時において、吸気行程から次の吸気行程までの間
に、この容積に滞留する吸気の量が少なくなる。よって
次の吸気行程時に吸気弁102が開いたとき、相対的に
副吸気通路101a、101bからの吸気流の減衰を抑
え、必要な強度の吸気渦流111a、111bをシリン
ダ燃焼室103内に効率よく生成することができる。
【0028】また、主通路110と、副吸気通路101
a、101bは、アルミ鋳物、または樹脂などの、同一
の構造材で形成する。これにより、これらをそれぞれ独
立の部品で構成する場合に比し、吸気管全体のコンパク
ト化、軽量化を図ることができ、併せて組立の手数を少
なくし、コスト低減を図ることができる。またさらに進
んでこれらを一体に構成してもよい。この場合は、上記
同様吸気制御弁107と吸気弁102との間の容積が小
さくなるので、相対的に副吸気通路101a、101b
からの吸気流の減衰を抑え、必要な強度の吸気渦流11
1a、111bをシリンダ燃焼室103内に効率よく生
成することができる効果もある。さらに、吸気制御弁1
07、主通路110(さらには副吸気通路110a、1
10b)を、同一材料または同一の線膨張係数を持つ材
質で構成する。例えば、主通路110が樹脂の場合は吸
気制御弁107も樹脂に、主通路110がアルミで構成
される場合は吸気制御弁107もアルミとする。これに
より、吸気管の周囲環境温度が変化しても、吸気制御弁
107まわりのすき間107a、副吸気通路101a、
101bの大きさは、温度が変化する前と相似の関係を
保つので、大きさの比率も変わらない。したがって、温
度が変化しても、吸気渦流111a、111bの強度を
同一に保つことができる。また温度変化により、吸気制
御弁107が主通路110と干渉したりして動作不良を
起こすのを確実に防止する効果もある。
【0029】以上のような構成を6気筒分備えた本実施
形態のエンジン吸気装置は、V型エンジン(図示しな
い)の左右バンクの間に置かれている。そのうち、6つ
の吸気制御弁107近傍の構成を示す上面図を図7に示
す。図7及び図1において、吸気管主通路110は、図
中上方から、第1、第3、第5気筒用には図面に向かっ
て右側へ、第2、第4、第6気筒用には図面に向かって
左側に向かっており、各気筒において、吸気制御弁10
7の外径は、主通路110の内径より小さくなってい
る。また、6つの吸気制御弁107は、全て共通の開閉
用シャフト115に固定されており、このとき、各吸気
制御弁107はシャフト115の軸心に対して軸対象と
なるように(言い換えれば、その中心を通る軸線が、吸
気管主通路の中心線110aと一致するように)配置さ
れている。これによって、すき間107aの大きさが、
吸気制御弁107の周方向の各位置でほぼ一定になる。
これにより、図1および図2でも示したように、吸気制
御弁107を閉じた状態で、6気筒への吸気系をそれぞ
れ同一形状にすることができる。
【0030】また、吸気制御弁107およびこれを開閉
するシャフト115の作動は、電磁バルブ(図示しな
い)によって動作する負圧ダイヤフラム201(図1参
照)により行われ、その開閉の指令はコントロールユニ
ット202によって行われる。
【0031】この吸気制御弁107の開閉動作を含む吸
気系全体の制御フローチャートを図8に示す。図8にお
いて、まず、運転者の意図を検出と、エンジン水温及び
回転数とを検出し、必要とするエンジンの回転数および
トルクを算出する。このとき運転者の意図は、例えばア
クセルペダルの踏み込みの程度、または踏み込み具合の
変化量から、必要な軸出力として算出される値とする。
次に、この値と、車速及びギヤ位置(場合によっては道
路状況も)に関する情報から、エンジンの運転条件、す
なわち現在必要な回転数およびトルクが計算され、さら
にこれらに基づき目標空燃比が算出される。そして、こ
れらの情報をもとに、設定された条件では、燃焼室10
3内に吸気渦流111a,bを発生させるべきか否か、
マップを参照することにより調べる。吸気渦流の必要な
条件であった場合、吸気制御弁107は全閉に、吸気渦
流に適さない条件であった場合、吸気制御弁107は全
開に設定される。その後、空燃比に応じたスロットル開
度、燃料量、燃料噴射時期が順次設定される。上記の手
順によって、運転状態にあった吸気渦流111a,bを
燃焼室103内に生成し、また、希薄燃焼領域、従来の
理論空燃比近傍の領域とも、適切な燃料量・空気量をエ
ンジンに供給する。
【0032】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、分流比を50〜95%に設定するので、希薄燃焼に
対し適切な強度の吸気渦流111a,bを確実に得るこ
とができる。よって、希薄空燃比で運転できる領域が広
くなる。またこのとき、吸気制御弁107の閉じ状態で
全閉となる従来構造、特に多気筒V型や水平対抗型のよ
うに隣接する気筒の吸気の方向がほとんど反対方向にな
るような多気筒エンジンにあっては、適切な分流比を得
るために吸気制御弁107の中間開度を用いる必要があ
り、この場合、エンジンの左右バンクにおいて、シリン
ダ側からみて吸気制御弁107の開き方向が逆になり、
分流比が強くなりすぎたり弱くなりすぎたりして各気筒
で吸気渦流強度の気筒間ばらつきが生じる場合があっ
た。しかしながら、上記実施形態においては、例えば、
吸気制御弁107の閉じ状態において吸気制御弁107
の周囲に隙間107aがあく構成とするので、全閉状態
にしてもある程度の分流比を得ることができるので、中
間開度におけるこのようなばらつきを生じにくくするこ
とができる。
【0033】また本実施形態によれば、燃焼室103内
を、2本の副吸気通路101a,b中心線の延長線を含
みピストン112の運動方向に垂直な面で分割して形成
される3つの空間103A,B,Cの体積をV1,V2,
V3としたとき、V1:V2:V3=1:1:1〜1:4:
1となるように、2本の副吸気通路101a,bの間隔
が設定されているので、点火プラグ104の近傍である
燃焼室103中心付近に濃い混合気を集めることができ
る。よって、希薄混合気の条件下でも、従来の構成より
安定した着火性・燃焼性を確保することができるので、
希薄空燃比で運転できる領域が広くなる。
【0034】上記したような、希薄空燃比運転領域拡大
の作用効果を、図9及び図10を用いてさらに具体的に
説明する。図9に、本実施形態の吸気装置の構成におけ
る、エンジン回転数およびトルクに対する希薄空燃比限
界の領域図およびその運転範囲を図9に示し、従来の、
吸気渦流生成機構を持たないエンジンの希薄空燃比限界
の領域図及びその運転範囲を図10に示す。なお図9及
び図10中において、枠外の領域は、その回転数または
トルクで運転できない領域を示しており、図中の数字
は、その領域における希薄空燃比限界を示している。図
9において、太線A−Aより上側の領域では、吸気制御
弁107が開いて吸気渦流111a,bが弱められ、エ
ンジンは、理論空燃比近傍の空燃比14〜16で運転さ
れる。これに対して、図13の太線A−Aより下側の領
域では、吸気制御弁107が閉じて吸気渦流111a,
bが強まるので、エンジンは空燃比22以上の希薄混合
気で運転される。図示するように、エンジンが希薄空燃
比で運転できる領域が広くなってることがわかる。ま
た、図9と図10とを比較することにより、本実施形態
の吸気装置は、スワール生成機構を持たない従来のエン
ジンと同様の最高出力を確保できることがわかる。
【0035】本発明の第2の実施形態を図11により説
明する。本実施形態は第1の実施形態同様、V型6気筒
エンジンの吸気管に適用した例である。
【0036】本実施形態のエンジン吸気装置の、6つの
吸気制御弁207近傍の構成を示す上面図を図11に示
す。この図11は第1の実施形態の図7に対応する図で
あり、同等の部材については同一の符号を付す。図11
において、第1の実施形態と異なる点は、各気筒とも、
各吸気制御弁207は、シャフト115の軸心から対応
する燃焼室103側に偏心させるように、シャフト11
5に固定され、吸気制御弁207の周方向において、す
き間207aの大きさが流入する気筒に近い側で大き
く、遠い側で小さくなるように取り付けられていること
である。
【0037】その他の構造は、各気筒について吸気制御
弁207の外径が主通路110の内径より小さくなって
いることや、吸気制御弁207の中心を通る軸線が、吸
気管主通路の中心線110aと一致するようにシャフト
115に取り付けられることや、吸気制御弁207の外
径が吸気制御弁207を閉じたときに分流比50〜95
%となるような大きさに設定されていること等を含み、
第1の実施形態とほぼ同様である。
【0038】本実施形態によっても、第1の実施形態と
同様の効果を得ることができる。またこれに加えて、吸
気制御弁207と取り付け部吸気管主通路110とのす
き間207aが、燃焼室103からみて同方向に位置す
るようにできるので、これらを通過する吸気流108も
各気筒でほぼ同様となり、これらが気筒間の吸気渦流1
11a,bの強度のばらつきに及ぼす影響をさらに小さ
くすることができる。
【0039】なお、上記第2の実施形態においては、吸
気制御弁207を、流入する気筒と反対側へ偏心させた
が、実際には、各気筒の相似性が変わらなければ、気筒
と同じ側へ偏心させたり、あるいは横方向の吸気制御弁
207の中心線(図示しない)を基準として、それぞれ
横方向に偏心させることもできる。これらの場合も、同
様の効果を得る。
【0040】本発明の第3の実施形態を図12により説
明する。本実施形態も第1の実施形態同様、V型6気筒
エンジンの吸気管に適用した例である。
【0041】本実施形態のエンジン吸気装置の、6つの
吸気制御弁307近傍の構成を示す上面図を図11に示
す。この図12は第1の実施形態の図7、第2の実施形
態の図11に対応する図であり、同等の部材については
同一の符号を付す。図12において、第1及び第2の実
施形態と異なる点は、各気筒とも、各吸気制御弁307
に切り欠き307Aを設け、各切り欠き307Aが、シ
ャフト115からみて対応する燃焼室103と同じ側
(言い換えれば、吸気制御弁307の周方向において流
入する気筒に近い側)に配列されていることである。
【0042】その他の構造は、各気筒について吸気制御
弁307の外径が主通路110の内径より小さくなって
いることや、吸気制御弁307の中心を通る軸線が、吸
気管主通路の中心線110aと一致するようにシャフト
115に取り付けられることや、吸気制御弁207の外
径及び切り欠き307Aの大きさが、吸気制御弁307
を閉じたときに分流比50〜95%となるような大きさ
に設定されていること等を含み、第1及び第2の実施形
態とほぼ同様である。
【0043】本実施形態によっても、第1の実施形態と
同様の効果を得ることができる。またこれに加え、第2
の実施形態と同様、気筒間の吸気渦流111a,bの強
度のばらつきをさらに小さくすることができる。
【0044】本発明の第4の実施形態を図13により説
明する。本実施形態も第1の実施形態同様、V型6気筒
エンジンの吸気管に適用した例である。
【0045】本実施形態のエンジン吸気装置の、6つの
吸気制御弁407近傍の構成を示す上面図を図13に示
す。この図13は第1の実施形態の図7、第2の実施形
態の図11、第3の実施形態の図12に対応する図であ
り、同等の部材については同一の符号を付す。図13に
おいて、第1〜第3の実施形態と異なる点は、各気筒と
も、各吸気制御弁407に通気孔407Aを設け、各通
気孔407Aが、シャフト115からみて対応する燃焼
室103と同じ側(言い換えれば、吸気制御弁407の
周方向において流入する気筒に近い側)に配列されてい
ることである。
【0046】その他の構造は、各気筒について吸気制御
弁407の外径が主通路110の内径より小さくなって
いることや、吸気制御弁407の中心を通る軸線が、吸
気管主通路の中心線110aと一致するようにシャフト
115に取り付けられることや、吸気制御弁407の外
径及び通気孔407Aの大きさが、吸気制御弁407を
閉じたときに分流比50〜95%となるような大きさに
設定されていること等を含み、第1〜第3の実施形態と
ほぼ同様である。
【0047】本実施形態によっても、第1の実施形態と
同様の効果を得ることができる。またこれに加え、第2
及び第3の実施形態と同様、気筒間の吸気渦流111
a,bの強度のばらつきをさらに小さくすることができ
る。
【0048】なお、上記第3及び第4の実施形態では、
切り欠き部307Aまたは通気孔407Aを、流入する
気筒に近い側に設けたが、実際には、各気筒の相似性が
変わらなければ、気筒から遠い側であってもよい。これ
らの場合も、同様の効果を得る。
【0049】本発明の第5の実施形態を図14により説
明する。本実施形態は、第3の実施形態に示された切り
欠き307Aを備えた吸気制御弁307を主通路110
の下流よりに設ける場合の実施形態である。本実施形態
によるエンジン吸気装置も、第1〜第4の実施形態同
様、V型6気筒エンジンの吸気管に適用されるものであ
り、その6気筒のうちの1気筒に係る構成を表す側断面
図を図14に示す。この図14は、第1の実施形態の図
2に対応する図である。第3の実施形態と同等の部材に
は同一の符号を付す。
【0050】図14において、本実施形態が第3の実施
形態と異なる点は、吸気制御弁307を主通路110の
下流よりに設け、そしてこの吸気制御弁307より上流
側に燃料噴射弁105を設け、この燃料噴射弁105か
ら噴射される噴霧106a,bが、吸気制御弁307の
切り欠き部307Aを通り、さらに、吸気弁102とそ
の弁座の間隙部(または吸気弁102そのもの)を指向
するように構成した点である。またこのとき、燃料噴射
弁105の噴射期間は、吸気制御弁307が閉じられ吸
気弁102が開くことにより燃焼室103に吸気が行わ
れている時期とオーバーラップするように制御される。
その他の点は、第3の実施形態とほぼ同様である。
【0051】本実施形態によっても、第3の実施形態と
同様の効果を得る。またこれに加え、燃料噴射弁105
からの噴霧106a,bが吸気制御弁307の切り欠き
307Aを通過するとき、吸気流速が速くなっているこ
とから噴霧が微粒化されて燃焼室103内に流入するの
で、空気と燃料の混合すなわち混合気形成を促進するこ
とができる。また噴霧106a,bが高速となるので、
燃料噴射弁105が燃焼室103から離れていても、応
答性よく燃料を供給できる。また、燃料系が高温の燃焼
室103から離れているので、燃料の加熱により燃料内
に気泡が混入する可能性が少なく、燃料噴射量のばらつ
き等の不具合を防げるという効果もある。
【0052】なお、上記第5の実施形態において、噴霧
106は、吸気制御弁307の切り欠き部307Aを通
過させたが、これに限定されるものではない。例えば、
第4の実施形態の吸気制御弁407の通過孔407Aを
通過させる構成や、または第2の実施形態の吸気制御弁
207における周囲の間隙部207Aが広くなった部分
であってもよい。また、上記第1〜第5の実施形態で
は、副吸気通路101が2本の場合の場合について示し
たが、この本数に限定されるものではなく、任意の本数
の副吸気通路を用いてもよい。また、副吸気通路101
の途中に弁を設け、運転条件により使用する副吸気通路
101の本数を変化させてもよい。ただし、副吸気通路
101の本数が変化した場合でも、副吸気通路101の
断面積の合計は、吸気通路の全断面積に対し50〜95
%の範囲の割合を保つようにすることが望ましい。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、吸気渦流が弱くなり過
ぎたり強くなりすぎたりするのを防止し、希薄燃焼に対
し適切な吸気渦流強度を確実に得ることができるので、
希薄空燃比で運転できる領域が広くなる。また、吸気制
御弁を全閉状態にしてもある程度の分流比を得ることが
できるので、吸気制御弁の閉じ状態で全閉となる従来構
造のような、中間開度における各気筒での吸気渦流強度
の気筒間ばらつきを生じにくくすることができる。
【0054】また本発明によれば、長時間に渡って渦流
の回転方向を安定的に保ち、点火プラグの近傍である燃
焼室中心付近に濃い混合気を集めることができる。よっ
て、希薄混合気の条件下でも、従来の構成より安定した
着火性・燃焼性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるエンジン吸気装
置のうち、6気筒のうちの1気筒に係る構成を表す上面
図である。
【図2】図1に示された構成の側断面図である。
【図3】ある気筒における、副吸気通路からの吸気の流
入状態を示す図である。
【図4】副吸気通路の間隔が狭い第1の比較例におけ
る、副吸気通路からの吸気の流入状態を表す図である。
【図5】副吸気通路の間隔が広い第2の比較例におけ
る、副吸気通路からの吸気の流入状態を表す図である。
【図6】分流比を変えた場合のエンジンのリーン限界の
変化を検討した実験結果を表した図である。
【図7】6つの吸気制御弁近傍の構成を示す上面図であ
る。
【図8】吸気制御弁の開閉動作を含む吸気系全体の制御
フローチャートである。
【図9】希薄空燃比運転領域拡大の作用効果を表す図で
ある。
【図10】希薄空燃比運転領域拡大の作用効果を表す図
である。
【図11】本発明の第2の実施形態によるエンジン吸気
装置の、6つの吸気制御弁近傍の構成を示す上面図であ
る。
【図12】本発明の第3の実施形態によるエンジン吸気
装置の、6つの吸気制御弁近傍の構成を示す上面図であ
る。
【図13】本発明の第4の実施形態によるエンジン吸気
装置の、6つの吸気制御弁近傍の構成を示す上面図であ
る。
【図14】本発明の第5の実施形態によるエンジン吸気
装置のうち、6気筒のうちの1気筒に係る構成の側断面
図である。
【符号の説明】
101a,b 副吸気通路 102 吸気弁 103 シリンダ燃焼室 104 点火プラグ 105 燃焼噴射弁 106 噴霧 107 吸気制御弁 107a 吸気制御弁と吸気管主通路のすき間 108 主通路を通る吸入空気 110 吸気管主通路 110a 吸気管主通路の中心線 111a,b 吸気渦流 112 ピストン 115 吸気制御弁用シャフト(開閉軸) 201 負圧ダイヤフラム 202 コントロールユニット 207 吸気制御弁 307 吸気制御弁 307a 吸気制御弁と吸気管主通路のすき間 307A 吸気制御弁切り欠き部 407 吸気制御弁 407a 吸気制御弁と吸気管主通路のすき間 407A 吸気制御弁の通過孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 棟方 明広 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 根本 博之 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内 (72)発明者 桑野 盛雄 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ内に空気を導く吸気管主通路と、
    この吸気管主通路を所定開度で開閉し空気流量を制御す
    る吸気制御弁と、該吸気管制御弁及び吸気管主通路をバ
    イパスして前記シリンダ内に空気を導く複数の副吸気通
    路とを備えた吸気渦流発生機構が、各シリンダごとに設
    けられた内燃機関の吸気装置において、 前記吸気制御弁が閉じ状態にあるときの、前記複数の副
    吸気通路を流れる空気量の吸入空気流量全体に対する比
    率が、50%以上95%以下であることを特徴とする内
    燃機関の吸気装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の内燃機関の吸気装置におい
    て、前記吸気制御弁はすべて共通の開閉軸に固定されて
    おり、各吸気制御弁に切り欠き及び通気孔のうち一方を
    設け、各切り欠きまたは通気孔は、前記開閉軸からみ
    て、対応するシリンダと同じ側に配列されていることを
    特徴とする内燃機関の吸気装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の内燃機関の吸気装置におい
    て、各吸気管主通路内における対応する前記吸気制御弁
    より上流側に、対応するシリンダに燃料を噴射する燃料
    噴射弁を設けるとともに、この燃料噴射弁から噴射され
    た噴霧のうち少なくとも一部が、該吸気制御弁に設けら
    れた切り欠き及び通気孔のうち一方を通過するように構
    成したことを特徴とする内燃機関の吸気装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の内燃機関の吸気装置におい
    て、前記吸気制御弁はすべて共通の開閉軸に固定されて
    おり、各吸気制御弁の外径は、対応する吸気管主通路の
    うち該吸気制御弁が取り付けられる位置の内径より小さ
    くしたことを特徴とする内燃機関の吸気装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の内燃機関の吸気装置におい
    て、各吸気制御弁は、前記開閉軸の軸心に対して軸対称
    となるように、該開閉軸に固定されていることを特徴と
    する内燃機関の吸気装置。
  6. 【請求項6】請求項4記載の内燃機関の吸気装置におい
    て、各吸気制御弁は、前記開閉軸の軸心から対応するシ
    リンダ側に偏心させるように、該開閉軸に固定されてい
    ることを特徴とする内燃機関の吸気装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載の内燃機関の吸気装置におい
    て、各吸気制御弁と、対応するシリンダに設けられる吸
    気弁との距離が、吸気流路に沿って300mm以内とな
    っていることを特徴とする内燃機関の吸気装置。
  8. 【請求項8】請求項1記載の内燃機関の吸気装置におい
    て、各吸気制御弁が取り付けられる部分の吸気管主通路
    と、対応する副吸気通路とを一体に構成したことを特徴
    とする内燃機関の吸気装置。
  9. 【請求項9】請求項1記載の内燃機関の吸気装置におい
    て、各吸気制御弁を構成する材質の線膨張率と、該吸気
    制御弁が取り付けられる部分の吸気管主通路の線膨張率
    とが、略同一であることを特徴とする内燃機関の吸気装
    置。
  10. 【請求項10】シリンダ内に空気を導く吸気管主通路
    と、この吸気管主通路を所定開度で開閉し空気流量を制
    御する吸気制御弁と、該吸気管制御弁及び吸気管主通路
    をバイパスして前記シリンダ内に空気を導く複数の副吸
    気通路とを備えた吸気渦流発生機構が、各シリンダごと
    に設けられた内燃機関の吸気装置において、 各吸気渦流発生機構は、2本の前記副吸気通路が互いに
    略平行に配置されており、かつ、 前記シリンダ内を、該2本の副吸気通路中心線の延長線
    を含みピストンの運動方向に垂直な面で分割して形成さ
    れる3つの空間のうち、中央の空間の体積をV2、その
    両側の2つの空間の体積をそれぞれV1及びV3としたと
    き、V1:V2:V3=1:1:1〜1:4:1となるよ
    うに、前記2本の副吸気通路の間隔が設定されているこ
    とを特徴とする内燃機関の吸気装置。
  11. 【請求項11】請求項10記載の内燃機関の吸気装置に
    おいて、V1:V2:V3=1:2:1となるように、前
    記2本の副吸気通路の間隔が設定されていることを特徴
    とする内燃機関の吸気装置。
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