JPH1037653A - トンネル掘削方法 - Google Patents

トンネル掘削方法

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Publication number
JPH1037653A
JPH1037653A JP19329196A JP19329196A JPH1037653A JP H1037653 A JPH1037653 A JP H1037653A JP 19329196 A JP19329196 A JP 19329196A JP 19329196 A JP19329196 A JP 19329196A JP H1037653 A JPH1037653 A JP H1037653A
Authority
JP
Japan
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cutter
shaft
shield
excavation
horizontal shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19329196A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Bessho
俊彦 別所
Hisakazu Oda
尚和 小田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Taisei Corp
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Corp, Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Taisei Corp
Priority to JP19329196A priority Critical patent/JPH1037653A/ja
Publication of JPH1037653A publication Critical patent/JPH1037653A/ja
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】回収作業時作業性を向上し、回収後における地
下水圧防水信頼性を向上できる立坑シールド掘進機を用
いた、トンネル掘削方法を提供する。 【解決手段】カッター上下ジャッキ30でカッター回収
リング51を上方へ引き上げ隔壁貫通部37に貫入させ
た後、スリット52を介しカッター回収リング51上部
と壁面35,36とを全周溶接し、アーム10をカッタ
ー回収リング51より上方でガス切断する。その後カッ
ター駆動モータ12、ベアリング13、カッターリング
40、カッター上下ジャッキ30等を吊り上げて立坑8
外へ回収する。その後縦向きに載置され隔壁209等が
設けられたシールド本体241に、回収したカッター駆
動モータ12等を吊り下ろし、貫通部に差し入れて固定
し、その他の部材を順次組み付けて横坑シールド掘進機
200を完成させ、縦向きのまま立坑内に挿入し、所定
位置において横向きに回転させ掘進準備完了となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールド工法によ
って下方へと掘進する立坑シールド掘進機に係わり、特
に、カッターが径方向中心部と外周部との間の中間部に
おいて駆動部に支持される中間支持方式で、かつ、シー
ルド本体内部を周囲水から隔離する隔壁を設けた隔壁式
の立坑シールド掘進機を用いた、トンネル掘削方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】シールド工法によって下方へと掘進する
中間支持方式かつ隔壁式の立坑シールド掘進機を、立坑
掘削終了後に回収する方法に関する公知技術としては、
例えば、以下のものがある。 特開平6−58075号公報 この公知技術は、隔壁上部の各構成要素を解体・回収し
た後、立坑内に注水してシールドを水没させ、水中にお
いて遠隔制御機構を用いてカッターヘッド部分とその周
辺部とを分離し、カッターヘッド部分をクレーンで吊り
上げて地上へと回収するものである。
【0003】特開平6−185284号公報 この公知技術は、カッター保持装置を用いてカッター内
周部をカッター外周部から切り放した後、油圧ジャッキ
を作動させてカッター内周部を含むカッター駆動部及び
その上部機器を持ち上げ、その下方に確保された空間に
底版コンクリートを打設することにより、補助工法を用
いることなくかつシールド内部を大気中に維持したまま
の状態で回収を行うものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
知技術には以下の課題が存在する。すなわち、公知技術
においては、シールド内が水没することから、シール
ド内から作業員が退避して遠隔操作とする必要があり、
回収作業時における作業性の向上が困難という課題があ
った。また、公知技術においては、コンクリートを打
設して地下水圧に対するシールを行うことから、上記
のような課題はないものの、打設されたコンクリートの
みによって防水が行われることから、打設後にコンクリ
ートが膨れるいわゆる盤膨れ等の発生を低減し防水信頼
性を向上することが困難である、という課題があった。
【0005】本発明の目的は、回収作業時の作業性を向
上できるとともに、掘進機回収後における地下水圧に対
する防水信頼性を向上できる立坑シールド掘進機を用い
た、トンネル掘削方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、立坑内に配置されるシールド本体
と、このシールド本体の下方に設けられ立坑内の切羽を
掘削するカッターと、少なくとも一部が前記シールド本
体に設けられ前記カッターの径方向中心部と外周部との
間の中間部において該カッターを支持するとともに前記
カッターを駆動するカッター駆動部と、前記シールド本
体に設けられ該シールド本体内部を周囲水から隔離する
隔壁と、少なくとも前記立坑の掘進作業中において前記
隔壁のうち前記カッター駆動部に貫通される貫通部分の
シールを行うシール機構とを有し、かつ、前記カッター
駆動部は、前記カッターを回転させる回転力を発生する
回転駆動機構と、前記カッターの中間部にそれぞれ接続
されるとともに周方向に互いに分離された複数の支持部
材を備え前記回転駆動機構からの回転力を前記カッター
へ伝達する回転伝達機構と、少なくとも前記回転伝達機
構の支持部材を前記隔壁に対して上下動させる上下駆動
機構とを備えるとともに、該カッター駆動部の少なくと
も一部は、上・下に分断可能に構成されている立坑シー
ルド掘進機を用いてトンネルを掘削するトンネル掘削方
法において、前記立坑の掘進作業終了後に、前記カッタ
ー駆動部のうち上・下に分断可能に構成された部分を上
・下に分断し、該カッター駆動部を前記分断位置より上
方に位置する主要部と前記分断位置より下方に位置する
下方部とに分離する第1の手順と、この第1の手順で分
離された前記カッター駆動部の主要部を、該主要部を取
り囲むシールド本体壁面から分離した後、該カッター駆
動部の主要部を吊り上げて前記立坑外へ回収する第2の
手順と、この第2の手順で前記立坑外へ回収した前記カ
ッター駆動部の主要部を、横坑内に配置される横坑シー
ルド本体、及びこの横坑シールド本体の掘進方向に設け
られ横坑内の切羽を掘削する横坑カッターを備える横坑
シールド掘進機に装着し、この装着した前記カッター駆
動部の主要部を含む横坑カッター駆動部で前記横坑カッ
ターを駆動することにより、前記横坑の掘削を行う第3
の手順とを有することを特徴とするトンネル掘削方法が
提供される。好ましくは、前記トンネル掘削方法におい
て、前記立坑シールド掘進機は、前記立坑の掘進作業終
了後に前記貫通部分を永続的に閉塞する閉塞機構を備
え、この閉塞機構は、前記複数の支持部材に設けられ、
前記立坑の掘進作業中においては前記隔壁よりも下方に
位置するとともに、前記立坑の掘進作業終了後には前記
上下駆動機構の動作により上方へ移動し前記シール機構
とともに前記貫通部分を閉塞する略円環状の1つのカッ
ター回収リングを備えており、該カッター駆動部の少な
くとも一部は、前記閉塞機構よりも上方で上・下に分断
可能に構成されており、かつ、前記第1の手順は、前記
立坑の掘進作業終了後に、前記上下駆動機構で前記複数
の支持部材を上方に移動させる第1の工程と、この第1
の工程で移動した前記複数の支持部材に設けられた前記
カッター回収リングと前記貫通部分近傍の壁面とを固着
し、前記カッターと前記シールド本体とを一体化させる
第2の工程と、前記複数の支持部材のそれぞれを、前記
第2の工程で固着された前記カッター回収リングより上
方の部分で分断し、前記カッター駆動部を前記分断位置
より上方に位置する主要部と前記分断位置より下方に位
置する下方部とに分離する第3の工程とを備えることを
特徴とするトンネル掘削方法が提供される。
【0007】すなわち、立坑の掘進作業中は、立坑内の
シールド本体に配置されたカッター駆動部において、回
転機構の回転力をカッター中間部に連結された回転伝達
機構を介してカッターに伝達することによって、シール
ド下方に設けられたカッターを回転させ立坑内の切羽を
掘削する。このとき、カッター駆動部は、シールド本体
内部を周囲水から隔離する隔壁を貫通して設けられてい
ることから、この隔壁の貫通部分のシールを行うシール
機構が設けられる。そして、立坑の掘進作業が終了した
後、第1の手順で、カッター駆動部の一部を上・下に分
断し、その分断位置より上方に位置する主要部と分断位
置より下方に位置する下方部とに分離する。このときの
具体的工程の例としては、例えば、第1の工程で、複数
の支持部材を上下駆動機構により上方へ引き上げて上方
に移動させ、これらに固定されたカッター回収リングを
上方へ移動させ、貫通部分の位置まで移動させる。その
後、第2の工程で、第1の工程で移動したカッター回収
リングと貫通部分近傍の壁面とを固着し、カッターとシ
ールド本体とを一体化させ、カッター回収リングを隔壁
の一部として永続的に貫通部分を閉塞させる。その後第
3の手順で、複数の支持部材のそれぞれを、第2の工程
で溶接されたカッター回収リングより上方の部分で分断
し、カッター駆動部を分断位置より上方に位置する主要
部と分断位置より下方に位置する下方部とに分離すれば
よい。この場合は、略円環状の部材でなく支持部材をそ
れぞれ分断すれば足りることから、全周分断を行わねば
ならない場合に比し、分断作業を容易に行うことができ
る。
【0008】そして、第2の手順で、第1の手順で分離
された主要部を、その主要部を取り囲むシールド本体壁
面から分離した後、吊り上げて立坑外へ回収する。これ
により、残存する下方部を隔壁のシールに寄与させ、さ
らに下方のカッターを立坑底部構造物として残存させる
ことができるので、周囲水の侵入を防止しつつ、比較的
高価なカッター駆動部の主要部を含む隔壁上方の各構成
部材に対して作業員による回収作業を行える。したがっ
て、シールド内を水没させる必要がある場合に比し作業
性が向上するとともに、打設されたコンクリートのみに
よって防水を行う場合に比し盤膨れ等の発生が低減され
るので、回収後における地下水圧に対する防水信頼性を
向上することができる。そして最後に第3の手順で、立
坑外へ回収したカッター駆動部の主要部を横坑シールド
掘進機に装着し、この主要部を含む横坑カッター駆動部
で横坑カッターを駆動することにより、回収した主要部
を横坑カッター駆動部として再利用することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。本発明の第1の実施形態を図1〜
図16により説明する。本実施形態は、立坑シールド掘
進機を用いて立坑の掘削が終了した後、そのカッター駆
動部の主要部を回収して横坑シールド掘進機のカッター
駆動部の一部として転用する実施形態である。 (1−1)立坑シールド掘進機の構造 本実施形態において、まず立坑の掘削に使用する立坑シ
ールド掘進機の全体構造を表す側断面図を図1に示す。
図1において、本実施形態による立坑シールド掘進機1
00は、図示しない吊架手段(例えばワイヤ、ジャッキ
等)を介して立坑8の上部より全体が吊り下げられてお
り、概略的に言うと、立坑8内に配置された円筒状のシ
ールド本体41と、このシールド本体41の下方すなわ
ち立坑シールド掘進機100の最下部に設けられ立坑8
内の切羽7を掘削するカッター1と、大部分がシールド
本体41に設けられカッター1を駆動するカッター駆動
部2と、シールド本体41における外周部分に設けられ
るとともにシールド本体41を下方へ押圧するシールド
ジャッキ20を備え、シールド本体41を掘進方向(図
示下方)へ推進させるシールド推進部3と、シールド本
体41に設けられ、シールドジャッキ20が下方へ押圧
力を作用させるための反力を与えるセグメント5を組み
立てるエレクター21を備えたセグメント組立部4と、
カッター1により掘削された土砂を吸い込んで泥水とし
て排出する3本の土砂吸込配管6−a,6−b,6−cと
を有する。
【0010】シールド本体41は、シールド本体41内
部を周囲水から隔離する隔壁9−a,9−b,9−cを備
えており、言い換えれば、これら隔壁9−a,9−b,9
−cにより、立坑8の坑内と切羽7とが隔離されること
となる。また隔壁9−bの高さは、径方向外側に隣接す
る隔壁9−aの高さよりも高くなっている。また、エレ
クター21は、カッター駆動部2の外壁部にあたる構成
部材2Aに装着されている。
【0011】土砂吸込配管6−a,6−b,6−cは、一
端がカッタースポーク1Bの下面近傍に開口して吸込口
19−a,19−b,19−cを形成している。吸込口1
9−a,19−b,19−cは、カッター1のカッタース
ポーク1Bの下面(斜面)近傍において、半径方向にほ
ぼ等間隔となるように配置されている。また、土砂吸込
配管6−a,6−b,6−cの中間部は、カッター1の中
心軸近傍のセンターシャフト内22に集められて束ねら
れ、隔壁9−bの中心近傍を貫通するように配置されて
いる。そして、スイベルジョイント23の下方において
分岐管33−a及び図示しない分岐管33−b,33−
cが分岐されており、かつ分岐管33−a,33−b,
33−cには、それぞれを開閉可能なバルブ34−a及
び図示しないバルブ34−b,34−cが設けられてい
る。これら土砂吸込配管6−a,6−b,6−cによる排
泥は、以下のような送排水システムにおいて行われる。
すなわち、立坑8上部に設けた図示しない水タンクから
送水管16を介して切羽7に水が送られ、このとき切羽
7は地下水位に0.2kgf/cm2を加えた水圧とな
るように水タンクの上下位置を決定する。これは、地下
水位よりやや高い水圧を切羽に加えることにより、切羽
部での湧水による土砂の湧き上がりを抑え、切羽の側壁
及び底板の土砂崩壊を防止するためである。切羽7から
の掘削土砂を含む泥水は、土砂吸込配管6−a,6−b,
6−cの一端に設けた吸込口19−a,19−b,19−
cから土砂吸込配管6−a,6−b,6−c内へと吸引さ
れる。土砂吸込配管6−a,6−b,6−cの他端はスイ
ベルジョイント23を介して対応する上部配管56−
a,56−b,56−cに接続されており、さらに、それ
ぞれ別個独立して立坑8上に設置された図示しない3つ
のサクションポンプに接続されている。スイベルジョイ
ント23は回転継手の一種であり、カッター1とともに
回転する土砂吸込配管6−a,b,cからの泥水を、構造
物に固定されている上部配管56−a,b,cにそれぞれ
円滑に導く機能を備えている。これらサクションポンプ
により吸い上げられた泥水は、立坑8上に設けられた図
示しない泥水処理設備で処理された後に水タンクへ導か
れ、再び送水管16によって切羽7へと還流させられ
る。
【0012】カッター1は、径方向中心に向かって下方
に傾斜する形状のカッタースポーク1Bにカッタービッ
ト17,18が設けられている。また、大径立坑シール
ドであることから、掘削土量の多い外周側カッタースポ
ーク1Bの傾斜角度を内周側カッタースポーク1Bの傾
斜角度より急角度にしてある。さらにこのとき、土砂吸
込口19−a,19−b,19−cの付近のカッタービッ
ト18は、カッタースポーク1Bからより長く下方へ飛
び出している。またカッター1は、径方向最外周1Aの
高さ方向位置が、シールド本体41の最下端、すなわち
隔壁9−aの高さ方向位置よりも高くなるように配置さ
れている。さらにカッター1は、カッター駆動部2に備
えられたカッター上下ジャッキ30により上下自在に吊
り下げられるとともに、カッター駆動モータ12の回転
力で駆動される。このようなカッター駆動部2の詳細構
造を表す側断面図を図2に示す。図2及び図1におい
て、カッター1は、径方向中心部と外周部との間の中間
部1Cにおいて6本のカッターアーム10により中間支
持され、略円環状の1つのカッターリング40を介して
ベアリング13に装着されている。カッターアーム10
の中途には1つのカッター回収リング51が挿通された
形状で固定されており、すなわちカッター回収リング5
1の上方・下方がそれぞれ6本のカッターアーム10で
つながっている。このカッター回収リング51は略円環
状に製作されており、その内外径は後述するカッター摺
動部材11のシール部分の内径・外径とほぼ同じに加工
されている。またベアリング13の外周側にはギア15
が切ってあり、このギア15にカッター駆動モータ12
に装着されたピニオン14が噛合している。カッターリ
ング40、ベアリング13、カッター駆動モータ12は
カッター摺動部材11(図2中網かけ部で示す)に設置
されており、カッター上下ジャッキ30により上下に摺
動する。また、カッター摺動部材11の外周部には、シ
ールド本体41側の出っ張り42とかみ合う溝43が切
ってあり、カッター1の回転による反力をシールド本体
41に伝えている(出っ張り42とかみ合う溝43は全
周に4箇所ある)。さらに、カッターリング40のカッ
ターアーム10側にはカッターリング40と摺動部材1
1との間のシールを行うカッター1回転用のシール32
が取り付けてあり、カッター摺動部材11の切羽7側の
外周にはカッター摺動部材11と貫通部37近傍の壁面
35,36との間のシールを行う摺動部材用シール31
が取り付けられている。さらに、カッター摺動部材11
が内挿されて摺動する壁面35,36には、カッター摺
動部材11を臨むように複数のスリット52が開口され
ている。これにより、後述するカッター回収リング51
の溶接作業や、このカッター回収リング51を溶接した
後に行うカッター回収リング51上部のアーム10切断
作業を容易に行うことができる。
【0013】また、カッター駆動部2は、上記のように
摺動する構造であることから通常より上下方向に若干長
くなる。一方で、シールド推進部3及びセグメント組立
部4は、シールド本体41におけるカッター駆動部2か
ら径方向外側に配置され、またシールド推進部3の上方
にセグメント組立部4が配置されている。そしてこのと
き、セグメント組立部4の上端がカッター駆動部2の上
端より低い位置にあり、シールド推進部3の下端がカッ
ター駆動部2のうちシールド本体41内の部分2Bの下
端より高い位置にある。すなわち、長くなったカッター
駆動部2のうちシールド本体41内の部分2Bの上下方
向高さ範囲の中に、セグメント組立部4及びシールド推
進部3を収めている。
【0014】(1−2)立坑の掘進 次に、上記構成の立坑シールド掘進機100における掘
進動作を以下に説明する。立坑シールド掘進機100全
体に関し上下方向に加わる力として、図示しない吊架手
段を介し立坑8の上部より全体が吊り下げられ、上方へ
の吊架力が加えられている。また、シールド断面積に相
当する部分の水圧が上方へかかっている。また、立坑シ
ールドの全体重量が下方にかかっている。一方、カッタ
ー1の上下動に関し加わる力としては、カッター摺動部
材11下部のドーナツ状の水平断面積分の水圧揚力が、
上方へ向かって作用している。したがって、まず、上記
したカッター1にかかる上方への水圧揚力が小さい地表
付近において、吊架手段による上方への吊架力によって
カッター1の自重を緩和して自重の一部のみを加え、カ
ッターの地山への押し付け力が掘削に最適な大きさにな
るように調整しつつ、カッター1を回転しながら下方へ
向かって掘削する。図1はこのような通常掘削時におい
てカッター1が最も上方の位置である上限位置にある状
態を示しており、この位置より下方に向かって掘削を行
う。このとき、カッター駆動部2は、隔壁9−aを貫通
して設けられていることから、この貫通部37のシール
が摺動部材用シール31で行われる。そしてカッター回
収リング51は、隔壁9aよりも下方に位置している。
なお、カッター上下ジャッキ30は、この通常掘削時に
おけるカッター上限位置におけるストロークと、後述す
る回収時においてさらにカッターを引き上げることがで
きるストロークとの和が確保されている。すなわち、カ
ッター1で掘削するためのストローク量と、掘進作業終
了後にカッター回収リング51(後述)を貫通部分に貫
入するためのストローク量との和が確保されている このようにしてカッター上下ジャッキ30でカッター1
を吊り下ろしながら、カッター1である距離を掘削後、
カッター1をカッター上下ジャッキ30で引き上げ、カ
ッターで掘り下げた分、シールドを吊り下げている吊架
手段を延ばし、全体の自重でシールド本体41を推進さ
せる。そして、シールド本体41が所定距離推進したと
ころでセグメント5をエレクター21により組み立て
る。
【0015】上記手順を繰り返して掘進していくが、下
方より隔壁9−a,9−b,9−cにかかる水圧力が、掘
進していくにしたがい地下水圧が大きくなるため増大
し、シールド自重で下部へ推進できなくなる。その時点
で、シールドジャッキ20による推進を行う。すなわ
ち、カッター1である距離を掘削後、カッター1をカッ
ター上下ジャッキ30で引き上げ、カッター1で掘り下
げた分シールドジャッキ20でシールド本体41を推進
させることになる。そして上記同様、シールド本体41
が所定距離推進したところでセグメント5をエレクター
21により組み立てる。
【0016】また、一定の深度まで達して、前述したカ
ッター1に下方からかかる水圧力が、カッター自重より
大きくなった場合は、掘削時に、(水圧揚力)−(カッ
ター自重)+(カッターの摺動抵抗力)+(最適荷重)
に等しい推力でカッター上下ジャッキ30でカッター1
を切羽7の前面に押し付けつつ、カッター1を回転させ
て掘削を行う。つまり、水圧揚力がカッター自重より大
きくなりカッターが浮いた状況となるのでカッター上下
ジャッキ30でカッターを最適荷重で地山に押し付けな
がら掘削するのである。ここで、最適荷重とは、カッタ
ー1が能率よく掘削するのに最も適した荷重のことであ
る。このとき、カッター1のトルクはカッター1の切羽
7への押付力や排土状況により細かく変化するので、カ
ッター1推力の変化のみでなくトルク変化を見ながらカ
ッター上下ジャッキ30のストローク量を調整する。こ
れにより、カッター1の掘削負荷を調整し、常に最適な
推力を加えた状態で掘削を行うことができる。
【0017】(1−3)カッター駆動部の主要部の回収 次に、本実施形態の要部の1つである、所定の立坑掘進
作業終了後の立坑シールド掘進機100における回収作
業の手順を、図1〜図10により説明する。上述した掘
進作業がすべて終了すると、図1に示した状態となる。
そしてまず、シールド本体41の外周近傍に配置されて
いるエレクター21及びシールドジャッキ20を取り外
す。そして弁44より上部の送水管16を取り外す。こ
れら取り外した後の状態を図3に示す。
【0018】次に、カッター上下ジャッキ30によりカ
ッター摺動部材11を隔壁9−a,b,cに対して上方へ
引き上げ、カッター1を所定距離引き上げる。この状態
を図4に示す。このとき、カッターリング40に固定さ
れた6本のアーム10を介しカッター回収リング51も
上方へ引き上げられ、隔壁9−aの貫通部37に貫入す
る。この部分の詳細拡大図を図5に示す。図5に示すよ
うに、カッター回収リング51は、貫通部37近傍に設
けられている摺動部材用シール31とともに、貫通部3
7を閉塞する役割を果たす。
【0019】そしてこのカッター回収リング51が貫入
した状態で、スリット52を介し、カッター回収リング
51上部と貫通部37近傍の壁面35,36とを全周溶
接し、カッター1とシールド本体41とを一体化させ
る。この溶接部分付近の詳細構造を図6に示す。図6に
示すように、内側溶接部39及び外側溶接部38におい
て全周溶接されたカッター回収リング51は、隔壁9−
aの一部となり、切羽水圧に耐えつつ摺動部材用シール
31とともに貫通部37を永続的に閉塞することができ
る。なおこのとき、摺動部材11は上方へ移動している
ことから、摺動部材用シール31は摺動部材11とはも
はや接していない。
【0020】さらに次に、弁44を介し送水管16内に
固化材を注入し、また弁33−a,b,cを介し土砂吸込
配管6−a,b,c内に固化材を注入する。この状態を図
7に示す。これにより、送水管16及び土砂吸込配管6
−a,b,c内に固化材を充填して固化させ、隔壁9−
a,b,c下方からの土砂や泥水等が隔壁9−a,b,cよ
り上方に流入するのを防止することができる。なお土砂
吸込配管6−a,b,c内を固化させた後に、スイベルジ
ョイント23下方にある取付ボルト(図示せず)を取り
外しておく。
【0021】また次に、6本のアーム10のそれぞれ
を、溶接されたカッター回収リング51より上方の部分
でスリット52を介しガス切断し、この切断位置10A
より上方に位置する部分10Uと切断位置10Aより下
方に位置する部分10Lとに分離する。このアーム10
の切断位置10A近傍の詳細構造を図8に示す。図8に
示すような切断作業において、6本のアーム10をそれ
ぞれ切断すれば足りることから、略円環状の部材(例え
ばカッターリング40)の全周切断を行わねばならない
場合に比し、切断作業を容易に行うことができる。そし
てこのとき、図9に示すように、カッター上下ジャッキ
30及びカッター駆動モータ12等の外周を取り囲むシ
ールド本体41壁面を切断する。
【0022】その後、カッター駆動部2の大部分(カッ
ター駆動モータ12、ベアリング13、ピニオン14、
ギア15、カッターリング40、カッターアーム10の
上方部分10U、カッター摺動部材11、カッター上下
ジャッキ30)を吊り上げて立坑8外へ回収する。これ
により、最も高価であるカッター駆動部2の主要部を回
収するとともに、下方に残存するカッター回収リング5
1を隔壁9−aのシールに寄与させ、さらに下方のカッ
ター1を立坑8底部構造物として残存させる。そしてま
た、前述したように取付ボルトが既に外されているスイ
ベルジョイント23を吊り上げて立坑8外に回収する。
この手順を図10に示す。
【0023】(1−4)横坑シールド掘進機の構造 次に、上記(1−3)で回収された立坑シールド掘進機
100のカッター駆動部2の主要部が転用(後述)され
る、横坑泥水シールド掘進機の構造を表す縦断面図を図
11に示す。
【0024】図11において、本実施形態による横坑シ
ールド掘進機200は、概略的に言うと、図示しない横
坑内に配置される円筒状のシールド本体241と、この
シールド本体241の掘進方向前方(図11中左方)す
なわち横坑シールド掘進機200の最前部に設けられ横
坑内の切羽を掘削するカッター201と、大部分がシー
ルド本体241に設けられカッター201を駆動するカ
ッター駆動部202と、シールド本体241における外
周部分に設けられるとともにシールド本体241を前方
へ押圧するシールドジャッキ220を備え、シールド本
体241を前方へ推進させるシールド推進部203と、
シールド本体241に設けられ、シールドジャッキ22
0が前方へ押圧する力を作用させるための反力を与える
セグメント205を組み立てるエレクター221を備え
たセグメント組立部204とを有する。
【0025】シールド本体241は、シールド本体24
1内部を周囲水から隔離する隔壁209を備えており、
言い換えれば、これら隔壁209により、横坑の坑内と
切羽とが隔離されることとなる。また、横坑シールド掘
進機200は、カッター201の背面に設けられたカッ
ターチャンバー244と、カッター201により掘削さ
れた土砂を吸い込んで泥水として排出する土砂吸込配管
206とを備えており、土砂吸込配管206の先端部分
に設けられた吸込口206aはカッターチャンバー24
4内に開口している。なお、カッターチャンバー244
内における吸込口206aの上部には、吸込口206a
が閉塞等した場合に使用する予備吸込口206bが設け
られている。また土砂吸込配管206の後端はサクショ
ンポンプ(図示せず)に接続されている。このサクショ
ンポンプにより吸い上げられた泥水は、最終的に、横坑
の外に設けられた泥水処理設備(図示せず)で処理され
た後、送水管216を介し、送水管216の先端に設け
られた送水口216aから再びカッターチャンバー24
4内へと還流させられる。
【0026】さらにカッター201は、カッター駆動部
202に備えられたカッター前後ジャッキ230により
前後運動自在に支持されるとともに、カッター駆動モー
タ212の回転力で駆動される。このようなカッター駆
動部202の詳細構造を表す縦断面図を図12に示す。
図12及び図11において、カッター201は、径方向
中心部と外周部との間の中間部201Cにおいて複数本
(例えば6本)のカッターアーム210により中間支持
されている。これにより、大口径においては特に、カッ
ター中心部で支持するセンターシャフト方式やカッター
外周部で支持する外周支持方式よりもカッター201の
たわみが生じにくく、強度的に有利となっている。そし
てまたカッター201は、略円環状のカッターリング2
40を介してベアリング213に装着されている。ベア
リング213の外周側にはギア215が切ってあり、こ
のギア215にカッター駆動モータ212に装着された
ピニオン214が噛合している。カッターリング24
0、ベアリング213、カッター駆動モータ212はカ
ッター摺動部材211(図12中網かけ部で示す)に設
置されており、カッター前後ジャッキ230により前後
に摺動する。また、カッター摺動部材211の外周部に
は、シールド本体241側の出っ張り242とかみ合う
溝243が切ってあり、カッター201の回転による反
力をシールド本体241に伝えている(出っ張り242
とかみ合う溝243は全周に複数箇所、例えば4箇所あ
る)。さらに、カッターリング240のカッターアーム
210側にはカッターリング240と摺動部材211と
の間のシールを行うカッター201回転用のシール23
2が取り付けてあり、カッター摺動部材211の切羽側
(図12中左側)にはカッター摺動部材211とシール
ド本体241間のシールを行うシール231が取り付け
られている。 (1−5)横坑の掘進 次に、上記構成の横坑シールド掘進機200における掘
進動作を以下に説明する。横坑シールド掘進機200全
体に関し前後方向(図11中の左右方向)に加わる力と
して、シールド断面積に相当する部分の水圧力が後方へ
かかっている。一方、カッター201の前後動に関し加
わる力としては、カッター摺動部材211前部のドーナ
ツ状の鉛直断面積S(図12参照)分の水圧力が、後方
へ向かって作用している。そこでまず、カッター前後ジ
ャッキ230でカッター201の地山への押し付け力が
掘削に最適な大きさになるように調整しつつ、カッター
201を回転しながら前方へ向かって掘削する。すなわ
ち、(水圧力)+(カッターの摺動抵抗力)+(最適荷
重)に等しい推力でカッター前後ジャッキ230でカッ
ター201を切羽の前面に押し付けつつ、カッター20
1を回転させて掘削を行う。つまり、カッター前後ジャ
ッキ230でカッターを最適荷重で地山に押し付けなが
ら掘削するのである。ここで、最適荷重とは、カッター
が能率よく掘削するのに最も適した荷重のことである。
このとき、カッター201のトルクはカッター201の
切羽への押付力や排土状況によって細かく変化するの
で、カッター201推力の変化のみでなくトルク変化を
見ながらカッター前後ジャッキ230のストローク量を
調整する。このようにしてカッター前後ジャッキ230
でカッター201を前方へ進行させながら、カッター2
01である距離を掘削後、カッター201をカッター前
後ジャッキ230で後退させ、カッター201で掘り進
んだ分、シールドジャッキ220でシールド本体241
を推進させる。そして、シールド本体241が所定距離
推進したところでセグメント205をエレクター221
により組み立てる。上記のような手順を繰り返し、順次
掘進していく。このような横坑シールド掘進機200に
おいては、カッター駆動部202に備えられたカッター
前後ジャッキ230でカッター駆動モータ212やベア
リング213等を隔壁209に対して掘進方向に前後動
させ、カッター201で切羽を掘削することにより、隔
壁209に加わる水圧の大小に応じてカッター前後ジャ
ッキ230の押力・引力を自在に変えたり、カッター2
01の前方進み量を調整したりして、カッター201の
押し付け力を切羽面に最も掘削に適した推力に容易かつ
高精度に制御することができる。またカッター201を
切羽に押し付けすぎて摩擦力が大きくなったり裏込注入
液が切羽側に回り込んだりして、カッター201が回転
困難となった場合には、カッター前後ジャッキ230で
カッター201を隔壁209に対し後退させることで、
容易にカッター201を通常の回転状態に復帰させるこ
とができる。また、上記のようにカッター201の切羽
への押し付け力をカッター前後ジャッキ230で容易か
つ高精度に制御できることから、カッター201の装備
トルクを小さくでき、地山に合った押し付け力で能率よ
く掘削できる効果がある。
【0027】(1−6)横坑シールド掘進機の組み立て 次に、本実施形態の要部の1つである、上記(1−3)
で回収した立坑シールド掘進機100のカッター駆動部
2の主要部を転用して、上記(1−4)の構造の横坑シ
ールド掘進機200を組み立てる手順を、図 〜図 に
より説明する。横坑シールド掘進機200は、まず最初
は、例えば工場内において、縦向きにおいて組み立てら
れる。すなわちまず、図13で示すように、上記(1−
4)で説明した構造のうち、円筒状のシールド本体24
1が架台250の上に載置され、このシールド本体24
1に、予め、シールドジャッキ220と、貫通部237
を備えた隔壁209と、この隔壁209に設けられる土
砂吸込配管206(後述)用の吸込口206a及び予備
吸込口206bと、送水管216(後述)用の送水口2
16aとが取り付けられる。
【0028】その後、図14に示すように、上記(1−
3)で回収した、立坑シールド掘進機100のカッター
駆動部2の大部分(カッター駆動モータ12、ベアリン
グ13、ピニオン14、ギア15、カッターリング4
0、カッターアーム10の上方部分10U、カッター摺
動部材11、カッター上下ジャッキ30)を吊った状態
でシールド本体241内に下ろし、図15に示すよう
に、これらを隔壁209の貫通部237に差し入れ、固
定する(但し図14及び図15ではロープ等の吊架手段
の図示を省略している)。これにより、すなわち、これ
ら立坑シールド掘進機100のカッター駆動モータ1
2、ベアリング13、ピニオン14、ギア15、カッタ
ーリング40、カッターアーム10の上方部分10U、
カッター摺動部材11、カッター上下ジャッキ30、及
びカッターアーム10の上方部分10Uを、それぞれ、
横坑シールド掘進機200のカッター駆動モータ21
2、ベアリング213、ピニオン214、ギア215、
カッターリング240、カッター摺動部材211、カッ
ター上下ジャッキ230、及びカッターアーム210の
一部としてそのまま転用することとなる(図12参
照)。
【0029】その後、カッターアーム210を継ぎ足す
とともに、横坑シールド掘進機200を構成するその他
の構成部材、すなわち、カッター201、セグメントを
組み立てるエレクター221、吸込口206aに接続さ
れる土砂吸込配管206、送水口216aに接続される
送水管216等(図11及び図12参照)を順次組み付
けて横坑シールド掘進機200を完成させ、縦向きのま
ま立坑内に挿入し、所定位置において横向きに回転さ
せ、図11に示した状態となって横坑掘進準備完了とな
る。なお、以上においては、カッター駆動部2のうち回
収したすべての部分、すなわち、カッター駆動モータ1
2、ベアリング13、ピニオン14、ギア15、カッタ
ーリング40、カッターアーム10の上方部分10U、
カッター摺動部材11、及びカッター上下ジャッキ30
を横坑シールド掘進機200に転用したが、これに限ら
れない。すなわち、図16に示すような、カッター前後
ジャッキによる前後運動を行わない横坑シールド掘進機
に適用する場合には、カッター上下ジャッキ30は工場
内で取り外し、カッター駆動モータ12、ベアリング1
3、ピニオン14、ギア15、カッターリング40、カ
ッターアーム10の上方部分10U、カッター摺動部材
11のみをシールド本体241内に吊り下げて転用すれ
ば足りる。
【0030】以上のように構成した本実施形態によれ
ば、回収後も、重厚な隔壁9−a,b,c及びカッター回
収リング51によって隔壁貫通部37の閉塞は永続的に
確保されるので、隔壁9−a,b,c上方で作業員による
回収作業が可能となって作業性が向上するとともに、回
収後における地下水圧に対する防水信頼性を向上するこ
とができる。またこのとき、従来必要であったコンクリ
ートの打設を省略し、隔壁9−a,b,c及び隔壁9−
a,b,cより下方にあるカッター1等のみによって防水
を行うことも可能となる。また、隔壁9−a,b,cの内
側にコンクリート打設を行うことで防水をさらに確実に
する場合であっても、隔壁9−a,b,c内側に水が侵入
しないことから、打設コンクリートのみで防水を行う場
合のように速硬性の特殊コンクリートを用いる必要がな
く、通常のコンクリートを用いれば足りる。さらに、隔
壁9−a,b,cの外側にコンクリート打設を行ってさら
なる防水の万全を期す場合であっても、重厚な隔壁及び
上方構造物が鉄骨の役割を果たすのでコンクリートの盤
膨れ等の心配が一切なく、信頼性をさらに高めることが
できる。
【0031】さらに、立坑8外へ回収したカッター駆動
部2の主要部を横坑シールド掘進機200に装着し、こ
の主要部を含むカッター駆動部202でカッター201
を駆動することにより、回収した主要部を再利用しコス
トダウンを図ることができる。
【0032】なお、上記実施形態においては、カッター
回収リング51の上方・下方がそれぞれ6本のカッター
アーム10でつながり、カッター回収リング51がこれ
らカッターアーム10に挿通された形状で固定されてい
たが、これに限られない。すなわち、カッター回収リン
グ51の上部に固定されたアームと、カッター回収リン
グ51の下部に固定されたアームとの個数・形状・固定
位置が異なってもよい。また、これらは、水平断面が円
形である丸棒のアームにも限られず、周方向に互いに分
離された部材であれば足りる。これらの場合も同様の効
果を得る。また、上記実施形態においては、カッター回
収リング51上部と貫通部37近傍の壁面35,36と
を溶接したが、これに限られず、ボルト止め等他の固着
方法でもよい。さらに、上記実施形態においては、6本
のアーム10のそれぞれを、溶接されたカッター回収リ
ング51より上方の部分でスリット52を介しガス切断
したが、これに限られず、もともとこの位置でボルト止
め等で結合されているアームを用い、切断のかわりにこ
の結合を外して分断してもよい。
【0033】また、上記第1の実施形態においては、横
坑シールド掘進機を工場内において縦向きにおいて組み
立てたが、これに限られず、例えば、現地で組み立てて
も良い。この場合も同様の効果を得る。
【0034】本発明の第2の実施形態を図17〜図19
により説明する。本実施形態は、第1の実施形態で説明
した立坑シールド掘進機100のカッター駆動部2の主
要部を、異なるタイプの横坑シールド掘進機に転用する
実施形態である。第1の実施形態と同等の部材には同一
の符号を付す。本実施形態における立坑シールド掘進機
の構造、掘進動作、カッター駆動部の主要部の回収手順
は、上記第1の実施形態の(1−1)〜(1−3)と同
様であるので説明を省略する。 (2−1)横坑シールド掘進機の構造 回収されたカッター駆動部主要部が転用される、本実施
形態の横坑シールド掘進機の全体構造を表す縦断面図を
図17に示す。図17において、本実施形態による横坑
シールド掘進機300は、概略的に言うと、図示しない
横坑内に配置される円筒状のシールド本体341と、こ
のシールド本体341の掘進方向前方(図17中左方)
すなわち横坑シールド掘進機300の最前部に設けられ
横坑内の切羽を掘削するカッター301と、大部分がシ
ールド本体341に設けられカッター301を駆動する
カッター駆動部302と、シールド本体341における
外周部分に設けられるとともにシールド本体341を前
方へ押圧するシールドジャッキ320を備え、シールド
本体341を前方へ推進させるシールド推進部303
と、シールド本体341に設けられ、シールドジャッキ
320が前方へ押圧する力を作用させるための反力を与
えるセグメント305を組み立てるエレクター321を
備えたセグメント組立部304とを有する。
【0035】シールド本体341の先端には、中空で略
球体形状の作業室346が図示しない支持手段を介し回
転自在に支持されている。作業室346は、作業室34
6内及びシールド本体341内部を周囲水から隔離する
隔壁309を備えており、言い換えれば、これら隔壁3
09により、横坑の坑内と切羽とが隔離されることとな
る。また、横坑シールド掘進機300は、カッター30
1の背面に設けられたカッターチャンバー344と、カ
ッター301により掘削された土砂を吸い込んで泥水と
して排出する土砂吸込配管306とを備えており、土砂
吸込配管306の先端部分に設けられた吸込口306a
はカッターチャンバー344内に開口している。また土
砂吸込配管306の後端はサクションポンプ(図示せ
ず)に接続されており、このサクションポンプにより吸
い上げられた泥水は、最終的に、横坑の外に設けられた
泥水処理設備(図示せず)で処理された後、送水管31
6を介し、送水管316の先端に設けられた送水口31
6aから再びカッターチャンバー344内へと還流させ
られる。
【0036】さらにカッター301は、カッター駆動部
302に備えられたカッター前後ジャッキ330により
前後運動自在に支持されるとともに、カッター駆動モー
タ312の回転力で駆動される。このようなカッター駆
動部302の詳細構造を表す縦断面図を図18に示す。
図18及び図17において、カッター301は、前面の
全範囲にカッタービット(図示せず)が設けられたカッ
タースポーク301Dを備えており、カッタースポーク
301Dは、径方向中心部と外周部との間の中間部30
1Dcにおいて複数本(例えば6本)のカッターアーム
310により中間支持されている。これにより、大口径
においては特に、カッター中心部で支持するセンターシ
ャフト方式やカッター外周部で支持する外周支持方式よ
りもカッター301のたわみが生じにくく、強度的に有
利となっている。また、カッタースポーク301Dは、
シールド本体341内から突出した状態(例えば図17
に示す状態)において、径方向に伸縮可能となってい
る。また、カッターアーム310の後端には1つのカッ
ターシールリング351が挿通された形状で固定されて
おり、このカッターシールリング351は略円環状に製
作され、その外径は後述するカッター摺動部材311の
シール部分の外径とほぼ同じに加工されている。またカ
ッター301は、略円環状のカッターリング340を介
してベアリング313に装着されている。ベアリング3
13の外周側にはギア315が切ってあり、このギア3
15にカッター駆動モータ312に装着されたピニオン
314が噛合している。カッターリング340、ベアリ
ング313、カッター駆動モータ312はカッター摺動
部材311(図18中網かけ部で示す)に設置されてお
り、カッター前後ジャッキ330により前後に摺動す
る。また、カッター摺動部材311の外周部には、作業
室346側の出っ張り342とかみ合う溝343が切っ
てあり、カッター301の回転による反力を最終的にシ
ールド本体341に伝えている(出っ張り342とかみ
合う溝343は全周に複数箇所、例えば4箇所ある)。
さらに、カッターリング340のカッターアーム310
側にはカッターリング340と摺動部材311との間の
シールを行うカッター301回転用のシール332が取
り付けてあり、カッター摺動部材311の切羽側(図1
7中左側)にはカッター摺動部材311とシールド本体
341間のシールを行うシール331が取り付けられて
いる。なお、上記構成において、ピニオン314、ギア
315、ベアリング313、カッターリング340、及
びカッターアーム310が回転伝達機構を構成し、カッ
ター摺動部材311がカッターリング340を収納する
ケースを構成する。
【0037】(2−2)横坑の掘進 次に、上記構成の横坑シールド掘進機300における掘
進動作を以下に説明する。上記構成において、横坑シー
ルド掘進機300全体に関し前後方向(図17中の左右
方向)に加わる力として、シールド断面積に相当する部
分の水圧力が後方へかかっている。一方、カッター30
1の前後動に関し加わる力としては、カッター摺動部材
311前部のドーナツ状の鉛直断面積S(図18参照)
分の水圧力が、後方へ向かって作用している。そこでま
ず、カッター前後ジャッキ330でカッター301の地
山への押し付け力が掘削に最適な大きさになるように調
整しつつ、カッター301を回転しながら前方へ向かっ
て掘削する。すなわち、(水圧揚力)+(カッターの摺
動抵抗力)+(最適荷重)に等しい推力でカッター前後
ジャッキ330でカッター301を切羽の前面に押し付
けつつ、カッター301を回転させて掘削を行う。つま
り、カッター前後ジャッキ330でカッターを最適荷重
で地山に押し付けながら掘削するのである。ここで、最
適荷重とは、カッターが能率よく掘削するのに最も適し
た荷重のことである。このとき、カッター301のトル
クはカッター301の切羽への押付力や排土状況によっ
て細かく変化するので、カッター301推力の変化のみ
でなくトルク変化を見ながらカッター前後ジャッキ33
0のストローク量を調整する。このようにしてカッター
前後ジャッキ330でカッター301を前方へ進行させ
ながら、カッター301である距離を掘削後、カッター
301をカッター前後ジャッキ330で後退させ、カッ
ター301で掘り進んだ分、シールドジャッキ320で
シールド本体341を推進させる。そして、シールド本
体341が所定距離推進したところでセグメント305
をエレクター321により組み立てる。上記のような手
順を繰り返し、順次掘進していく。
【0038】ここにおいて、比較的長大な横坑を掘進す
る場合は特に、カッタースポーク301Dに取り付けら
れたカッタービットが摩耗するので、適宜交換する必要
がある。この場合には、カッタースポーク301Dを径
方向中心に向かって縮めるとともに、カッター前後ジャ
ッキ330を縮み動作させて、カッタースポーク301
Dを作業室346内、すなわち略球体状の回転範囲に引
き込む。この状態を図19に示す。図19に示すよう
に、このとき、カッターシールリング351が作業室3
46の貫通孔347に貫入してシールを行うようになっ
ている。この状態において、略球体状の作業室346を
徐々に回動させつつ、最終的にカッター301がシール
ド本体341内側(=図19中右側)にくるように反転
させ、シールド本体341内からカッタービットの交換
等を行う。
【0039】以上のような横坑シールド掘進機300に
おいては、カッター駆動部302に備えられたカッター
前後ジャッキ330によって、カッター301とカッタ
ー駆動部202が前後摺動できることから、切羽土圧・
水圧はカッター摺動部材311前部の水平断面積S(図
18参照)分しか加わらない。よって、カッター前後ジ
ャッキ320に加わる推力を小さくすることができるの
で、従来のカッター引き込みジャッキ348で必要とさ
れる推力よりも小さくすることができる。よって、カッ
ター301を切羽へ押し付ける推力の制御を容易にかつ
高精度に行うことができる。またこのようにして常に最
適な推力を加えた状態で掘削を行うことができることか
ら、カッター301の装備トルクを掘削に最低限必要な
ものだけに軽減することができる。また均等にカッター
301を引き込むためのジャッキストローク制御が容易
となるとともに、製造コストも低減できる。
【0040】(2−3)横坑シールド掘進機の組み立て 立坑シールド掘進機100のカッター駆動部2の主要部
を転用して、上記(2−1)の構造の横坑シールド掘進
機300を組み立てる手順は、第1の実施形態の(1−
6)とほぼ同様である。すなわちまず最初は、例えば工
場内において、円筒状のシールド本体341が架台25
0の上に載置され、このシールド本体341に、予め、
シールドジャッキ320と、貫通部を備えた隔壁309
と、この隔壁309に設けられる土砂吸込配管306用
の吸込口306aと、送水管316用の送水口316a
とが取り付けられる。その後、第1の実施形態の(1−
3)で回収した、立坑シールド掘進機100のカッター
駆動部2の大部分(カッター駆動モータ12、ベアリン
グ13、ピニオン14、ギア15、カッターリング4
0、カッターアーム10の上方部分10U、カッター摺
動部材11、カッター上下ジャッキ30)を吊った状態
でシールド本体341内に下ろし、これらを隔壁309
の貫通部に差し入れ、固定する。これにより、すなわ
ち、これら立坑シールド掘進機100のカッター駆動モ
ータ12、ベアリング13、ピニオン14、ギア15、
カッターリング40、カッターアーム10の上方部分1
0U、カッター摺動部材11、カッター上下ジャッキ3
0、及びカッターアーム10の上方部分10Uを、それ
ぞれ、横坑シールド掘進機300のカッター駆動モータ
312、ベアリング313、ピニオン314、ギア31
5、カッターリング340、カッター摺動部材311、
カッター前後ジャッキ330、及びカッターアーム31
0の一部としてそのまま転用することとなる(図17参
照)。
【0041】そしてその後、カッターアーム310を継
ぎ足すとともに、横坑シールド掘進機300を構成する
その他の構成部材、すなわち、カッター301、作業室
346、セグメントを組み立てるエレクター321、吸
込口306aに接続される土砂吸込配管306、送水口
316aに接続される送水管316等(図17及び図1
8参照)を順次組み付けて横坑シールド掘進機300を
完成させ、縦向きのまま立坑内に挿入し、所定位置にお
いて横向きに回転させ、図17に示した状態となって横
坑掘進準備完了となる。
【0042】本実施形態によっても、第1の実施形態同
様、作業性向上及び防水信頼性向上効果を得る。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、周囲水の侵入を防止し
つつ、比較的高価なカッター駆動部の主要部を含む隔壁
上方の各構成部材に対して作業員による回収作業を行え
るので、シールド内を水没させる必要がある場合に比し
作業性が向上するとともに、打設されたコンクリートの
みによって防水を行う場合に比し盤膨れ等の発生が低減
されるので、回収後における地下水圧に対する防水信頼
性を向上することができる。また回収した駆動部の主要
部を横坑カッター駆動部として再利用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による立坑シールド掘
進機の全体構造を表す側断面図である。
【図2】図1に示されたカッター駆動部の詳細構造を表
す側断面図である。
【図3】図1に示された立坑シールド掘進機の回収作業
のうち、エレクター、シールドジャッキ及び送水管の一
部を取り外した状態を示す図である。
【図4】図3に示された手順の後、さらにカッター上下
ジャッキでカッターを所定距離引き上げた状態を示す図
である。
【図5】図4に示された状態における、カッター回収リ
ングが隔壁貫通部に貫入した部分の詳細拡大図である。
【図6】図5に示された手順の後、カッター回収リング
上部と貫通部近傍壁面を全周溶接した状態を示す図であ
る。
【図7】図6に示された手順の後、送水管及び土砂吸込
配管に固化材を注入した状態を示す図である。
【図8】図7に示された手順の後、アームをガス切断し
た状態を示す図である。
【図9】図7に示された手順の後、カッター上下ジャッ
キ及びカッター駆動モータの外周を切断した状態を示す
図である。
【図10】図8及び図9に示された手順の後、カッター
駆動部の大部分及びスイベルジョイントを回収する手順
を示す図である。
【図11】横坑シールド掘進機の全体構造を表す縦断面
図である。
【図12】図11に示されたカッター駆動部の詳細構造
を表す縦断面図である。
【図13】図11に示された横坑シールド掘進機の組み
立て手順の1つを表す縦断面図である。
【図14】図11に示された横坑シールド掘進機の組み
立て手順の1つを表す縦断面図である。
【図15】図11に示された横坑シールド掘進機の組み
立て手順の1つを表す縦断面図である。
【図16】他のタイプの横坑シールド掘進機の全体構造
を表す縦断面図である。
【図17】本発明の第2の実施形態による横坑シールド
掘進機の全体構造を表す縦断面図である。
【図18】図17に示されたカッター駆動部の詳細構造
を表す縦断面図である。
【図19】図17に示されたカッタースポークが作業室
内に引き込まれた状態を表す図である。
【符号の説明】
1 カッター 1C 中間部 2 カッター駆動部 3 シールド推進部 4 セグメント組立部 6−a,b,c 土砂吸込配管 7 切羽 8 立坑 9−a,b,c 隔壁 10 カッターアーム 11 カッター摺動部材(ケース) 12 カッター駆動モータ 13 ベアリング 14 ピニオン 15 ギア 16 送水管 19−a,b,c 吸込口 20 シールドジャッキ 21 エレクター 23 スイベルジョイント 30 カッター上下ジャッキ 31 摺動部材用シール(シール機構) 33−a,b,c 分岐管 34−a,b,c バルブ 35 貫通部近傍の壁面 36 貫通部近傍の壁面 37 貫通部 40 カッターリング 41 シールド本体 51 カッター回収リング(閉塞機構) 52 スリット 100 立坑シールド掘進機 200 横坑シールド掘進機 201 カッター 201C 中間部 202 カッター駆動部 203 シールド推進部 204 セグメント組立部 206 土砂吸込配管 209 隔壁 210 カッターアーム 211 カッター摺動部材 212 カッター駆動モータ 213 ベアリング 214 ピニオン 215 ギア 216 送水管 220 シールドジャッキ 221 エレクター 230 カッター前後ジャッキ 240 カッターリング 241 シールド本体 244 カッターチャンバー 245 テールシール 300 横坑シールド掘進機 301 カッター 301D カッタースポーク 301Dc 中間部 302 カッター駆動部 303 シールド推進部 304 セグメント組立部 306 土砂吸込配管 309 隔壁 310 カッターアーム 311 カッター摺動部材(ケース) 312 カッター駆動モータ 313 ベアリング 314 ピニオン 315 ギア 316 送水管 320 シールドジャッキ 321 エレクター 330 カッター前後ジャッキ 340 カッターリング 341 シールド本体 344 カッターチャンバー 345 テールシール 346 作業室 348 カッター引き込みジャッキ 351 カッターシールリング

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立坑内に配置されるシールド本体と、こ
    のシールド本体の下方に設けられ立坑内の切羽を掘削す
    るカッターと、少なくとも一部が前記シールド本体に設
    けられ前記カッターの径方向中心部と外周部との間の中
    間部において該カッターを支持するとともに前記カッタ
    ーを駆動するカッター駆動部と、前記シールド本体に設
    けられ該シールド本体内部を周囲水から隔離する隔壁
    と、少なくとも前記立坑の掘進作業中において前記隔壁
    のうち前記カッター駆動部に貫通される貫通部分のシー
    ルを行うシール機構とを有し、かつ、前記カッター駆動
    部は、前記カッターを回転させる回転力を発生する回転
    駆動機構と、前記カッターの中間部にそれぞれ接続され
    るとともに周方向に互いに分離された複数の支持部材を
    備え前記回転駆動機構からの回転力を前記カッターへ伝
    達する回転伝達機構と、少なくとも前記回転伝達機構の
    支持部材を前記隔壁に対して上下動させる上下駆動機構
    とを備えるとともに、該カッター駆動部の少なくとも一
    部は、上・下に分断可能に構成されている立坑シールド
    掘進機を用いてトンネルを掘削するトンネル掘削方法に
    おいて、 前記立坑の掘進作業終了後に、前記カッター駆動部のう
    ち上・下に分断可能に構成された部分を上・下に分断
    し、該カッター駆動部を前記分断位置より上方に位置す
    る主要部と前記分断位置より下方に位置する下方部とに
    分離する第1の手順と、 この第1の手順で分離された前記カッター駆動部の主要
    部を、該主要部を取り囲むシールド本体壁面から分離し
    た後、該カッター駆動部の主要部を吊り上げて前記立坑
    外へ回収する第2の手順と、 この第2の手順で前記立坑外へ回収した前記カッター駆
    動部の主要部を、横坑内に配置される横坑シールド本
    体、及びこの横坑シールド本体の掘進方向に設けられ横
    坑内の切羽を掘削する横坑カッターを備える横坑シール
    ド掘進機に装着し、この装着した前記カッター駆動部の
    主要部を含む横坑カッター駆動部で前記横坑カッターを
    駆動することにより、前記横坑の掘削を行う第3の手順
    とを有することを特徴とするトンネル掘削方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のトンネル掘削方法におい
    て、前記立坑シールド掘進機は、前記立坑の掘進作業終
    了後に前記貫通部分を永続的に閉塞する閉塞機構を備
    え、この閉塞機構は、前記複数の支持部材に設けられ、
    前記立坑の掘進作業中においては前記隔壁よりも下方に
    位置するとともに、前記立坑の掘進作業終了後には前記
    上下駆動機構の動作により上方へ移動し前記シール機構
    とともに前記貫通部分を閉塞する略円環状の1つのカッ
    ター回収リングを備えており、該カッター駆動部の少な
    くとも一部は、前記閉塞機構よりも上方で上・下に分断
    可能に構成されており、かつ、前記第1の手順は、前記
    立坑の掘進作業終了後に、前記上下駆動機構で前記複数
    の支持部材を上方に移動させる第1の工程と、この第1
    の工程で移動した前記複数の支持部材に設けられた前記
    カッター回収リングと前記貫通部分近傍の壁面とを固着
    し、前記カッターと前記シールド本体とを一体化させる
    第2の工程と、前記複数の支持部材のそれぞれを、前記
    第2の工程で固着された前記カッター回収リングより上
    方の部分で分断し、前記カッター駆動部を前記分断位置
    より上方に位置する主要部と前記分断位置より下方に位
    置する下方部とに分離する第3の工程とを備えることを
    特徴とするトンネル掘削方法。
JP19329196A 1996-07-23 1996-07-23 トンネル掘削方法 Pending JPH1037653A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009046883A (ja) * 2007-08-20 2009-03-05 Ihi Corp シールド掘進機及びそのカッタ駆動部回収方法

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JP2009046883A (ja) * 2007-08-20 2009-03-05 Ihi Corp シールド掘進機及びそのカッタ駆動部回収方法

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