JPH08326466A - 立坑シールド掘進機 - Google Patents
立坑シールド掘進機Info
- Publication number
- JPH08326466A JPH08326466A JP12862395A JP12862395A JPH08326466A JP H08326466 A JPH08326466 A JP H08326466A JP 12862395 A JP12862395 A JP 12862395A JP 12862395 A JP12862395 A JP 12862395A JP H08326466 A JPH08326466 A JP H08326466A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shield
- cutter
- shaft
- unit
- vertical shaft
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】大口径の立坑を掘進する立坑シールド掘進機に
おいて、機長を短縮できる構成を提供する。 【構成】立坑シールド掘進機100は、円筒状のシール
ド本体41と、シールド本体41の下方に設けられ切羽
7を掘削するカッター1と、カッター1を駆動するカッ
ター駆動部2と、シールドジャッキ20を備えシールド
本体41を掘進方向へ推進させるシールド推進部3と、
エレクター21を備えたセグメント組立部4とを有す
る。シールド推進部3及びセグメント組立部4は、カッ
ター駆動部2から径方向外側で、カッター駆動部2の上
下方向高さ範囲の中に収まるように設けられている。
おいて、機長を短縮できる構成を提供する。 【構成】立坑シールド掘進機100は、円筒状のシール
ド本体41と、シールド本体41の下方に設けられ切羽
7を掘削するカッター1と、カッター1を駆動するカッ
ター駆動部2と、シールドジャッキ20を備えシールド
本体41を掘進方向へ推進させるシールド推進部3と、
エレクター21を備えたセグメント組立部4とを有す
る。シールド推進部3及びセグメント組立部4は、カッ
ター駆動部2から径方向外側で、カッター駆動部2の上
下方向高さ範囲の中に収まるように設けられている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シールド工法によって
下方へと掘進する立坑シールド掘進機に関する。
下方へと掘進する立坑シールド掘進機に関する。
【0002】
【従来の技術】シールド工法によって下方へと掘進する
この種の立坑シールド掘進機に関する公知技術として
は、例えば、以下のものがある。 特開平4−272387号公報 この公知技術は、主軸に連結された主カッターと主軸か
ら放射状に延びる伸縮アームに連結された周辺カッター
とをシールド機本体下端部に設け、また径方向内方に移
設可能なシールドジャッキをこれらの上方に設け、カッ
ターとシールドジャッキを支持する内部フレームを外胴
に着脱自在に取り付けることにより、カッター等を容易
に回収可能な構成とするものである。
この種の立坑シールド掘進機に関する公知技術として
は、例えば、以下のものがある。 特開平4−272387号公報 この公知技術は、主軸に連結された主カッターと主軸か
ら放射状に延びる伸縮アームに連結された周辺カッター
とをシールド機本体下端部に設け、また径方向内方に移
設可能なシールドジャッキをこれらの上方に設け、カッ
ターとシールドジャッキを支持する内部フレームを外胴
に着脱自在に取り付けることにより、カッター等を容易
に回収可能な構成とするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、工事の大規模化
に伴い、立坑の大口径化が進んでいる。このような大口
径の立坑をシールド工法により掘削する場合の1つとし
て、例えば図6に示す地下駅の工事を行う場合がある
が、このような場合、地表及び地表付近の構造物との関
係上、立坑8への投入孔28下部における掘進機組立ス
ペース29の高さLに制限があることが多いことから、
立坑シールドの機長の短縮化を図る必要がある。しかし
ながら、上記公知技術においては、主カッター及び周辺
カッターを駆動するカッター駆動部と、シールドジャッ
キを備えシールド本体を掘進方向へ推進させるシールド
推進部と、セグメントを組み立てるエレクターを備えた
セグメント組立部との配置において、機長の短縮化に配
慮されておらず機長が長いので、上記のような高さ制限
のある立坑では使用できなかった。
に伴い、立坑の大口径化が進んでいる。このような大口
径の立坑をシールド工法により掘削する場合の1つとし
て、例えば図6に示す地下駅の工事を行う場合がある
が、このような場合、地表及び地表付近の構造物との関
係上、立坑8への投入孔28下部における掘進機組立ス
ペース29の高さLに制限があることが多いことから、
立坑シールドの機長の短縮化を図る必要がある。しかし
ながら、上記公知技術においては、主カッター及び周辺
カッターを駆動するカッター駆動部と、シールドジャッ
キを備えシールド本体を掘進方向へ推進させるシールド
推進部と、セグメントを組み立てるエレクターを備えた
セグメント組立部との配置において、機長の短縮化に配
慮されておらず機長が長いので、上記のような高さ制限
のある立坑では使用できなかった。
【0004】本発明の目的は、大口径の立坑を掘進する
立坑シールド掘進機において、機長を短縮できる構成を
提供することである。
立坑シールド掘進機において、機長を短縮できる構成を
提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、立坑内に配置されるシールド本体
と、このシールド本体の下方に設けられ立坑内の切羽を
掘削するカッターと、少なくとも一部が前記シールド本
体に設けられ前記カッターを駆動するカッター駆動部
と、前記シールド本体に設けられ、前記シールド本体を
下方へ押圧するシールドジャッキを備え、シールド本体
を掘進方向へ推進させるシールド推進部とを有する立坑
シールド掘進機において、前記シールド推進部は、前記
シールド本体における前記カッター駆動部から径方向外
側に配置されており、かつ、高さ方向上端が前記カッタ
ー駆動部のうちシールド本体内にある部分の高さ方向上
端以下に位置し、高さ方向下端が前記カッター駆動部の
うちシールド本体内にある部分の高さ方向下端以上に位
置するように配置されていることを特徴とする立坑シー
ルド掘進機が提供される。
に、本発明によれば、立坑内に配置されるシールド本体
と、このシールド本体の下方に設けられ立坑内の切羽を
掘削するカッターと、少なくとも一部が前記シールド本
体に設けられ前記カッターを駆動するカッター駆動部
と、前記シールド本体に設けられ、前記シールド本体を
下方へ押圧するシールドジャッキを備え、シールド本体
を掘進方向へ推進させるシールド推進部とを有する立坑
シールド掘進機において、前記シールド推進部は、前記
シールド本体における前記カッター駆動部から径方向外
側に配置されており、かつ、高さ方向上端が前記カッタ
ー駆動部のうちシールド本体内にある部分の高さ方向上
端以下に位置し、高さ方向下端が前記カッター駆動部の
うちシールド本体内にある部分の高さ方向下端以上に位
置するように配置されていることを特徴とする立坑シー
ルド掘進機が提供される。
【0006】また上記目的を達成するために、本発明に
よれば、立坑内に配置されるシールド本体と、このシー
ルド本体の下方に設けられ立坑内の切羽を掘削するカッ
ターと、少なくとも一部が前記シールド本体に設けられ
前記カッターを駆動するカッター駆動部と、前記シール
ド本体に設けられるとともに前記シールド本体を下方へ
押圧するシールドジャッキを備え、シールド本体を掘進
方向へ推進させるシールド推進部と、前記シールド本体
に設けられ、前記シールドジャッキが下方へ押圧力を作
用させるための反力を与えるセグメントを組み立てるエ
レクターを備えたセグメント組立部とを有する立坑シー
ルド掘進機において、前記シールド推進部及びセグメン
ト組立部は、前記シールド本体における前記カッター駆
動部から径方向外側に配置されており、かつ、該シール
ド推進部及びセグメント組立部の高さ方向最上端が前記
カッター駆動部のうちシールド本体内にある部分の高さ
方向上端以下に位置し、該シールド推進部及びセグメン
ト組立部の高さ方向最下端が前記カッター駆動部のうち
シールド本体内にある部分の高さ方向下端以上に位置す
るように配置されていることを特徴とする立坑シールド
掘進機が提供される。
よれば、立坑内に配置されるシールド本体と、このシー
ルド本体の下方に設けられ立坑内の切羽を掘削するカッ
ターと、少なくとも一部が前記シールド本体に設けられ
前記カッターを駆動するカッター駆動部と、前記シール
ド本体に設けられるとともに前記シールド本体を下方へ
押圧するシールドジャッキを備え、シールド本体を掘進
方向へ推進させるシールド推進部と、前記シールド本体
に設けられ、前記シールドジャッキが下方へ押圧力を作
用させるための反力を与えるセグメントを組み立てるエ
レクターを備えたセグメント組立部とを有する立坑シー
ルド掘進機において、前記シールド推進部及びセグメン
ト組立部は、前記シールド本体における前記カッター駆
動部から径方向外側に配置されており、かつ、該シール
ド推進部及びセグメント組立部の高さ方向最上端が前記
カッター駆動部のうちシールド本体内にある部分の高さ
方向上端以下に位置し、該シールド推進部及びセグメン
ト組立部の高さ方向最下端が前記カッター駆動部のうち
シールド本体内にある部分の高さ方向下端以上に位置す
るように配置されていることを特徴とする立坑シールド
掘進機が提供される。
【0007】好ましくは、前記立坑シールド掘進機にお
いて、前記セグメント組立部に備えられたエレクター
は、前記カッター駆動部の外周壁に装着されていること
を特徴とする立坑シールド掘進機が提供される。
いて、前記セグメント組立部に備えられたエレクター
は、前記カッター駆動部の外周壁に装着されていること
を特徴とする立坑シールド掘進機が提供される。
【0008】また好ましくは、前記立坑シールド掘進機
において、前記カッターは、径方向中心に向かって下方
に傾斜する形状を備えており、かつ、径方向最外周のう
ち少なくとも最上端部の高さ方向位置が、前記シールド
本体の最下端の高さ方向位置よりも高くなるように配置
されていることを特徴とする立坑シールド掘進機が提供
される。
において、前記カッターは、径方向中心に向かって下方
に傾斜する形状を備えており、かつ、径方向最外周のう
ち少なくとも最上端部の高さ方向位置が、前記シールド
本体の最下端の高さ方向位置よりも高くなるように配置
されていることを特徴とする立坑シールド掘進機が提供
される。
【0009】また好ましくは、前記立坑シールド掘進機
において、前記カッター駆動部は、前記カッターを回転
させる回転力を発生する回転駆動機構と、前記カッター
の径方向中心部と外周部との間の中間部に接続される支
持部材を備え前記回転駆動機構からの回転力を前記カッ
ターへ伝達する回転伝達機構と、少なくとも前記回転伝
達機構の支持部材を上下動させる上下駆動機構とを備え
ていることを特徴とする立坑シールド掘進機が提供され
る。
において、前記カッター駆動部は、前記カッターを回転
させる回転力を発生する回転駆動機構と、前記カッター
の径方向中心部と外周部との間の中間部に接続される支
持部材を備え前記回転駆動機構からの回転力を前記カッ
ターへ伝達する回転伝達機構と、少なくとも前記回転伝
達機構の支持部材を上下動させる上下駆動機構とを備え
ていることを特徴とする立坑シールド掘進機が提供され
る。
【0010】また好ましくは、前記立坑シールド掘進機
において、前記カッターの中心軸近傍に設けられた回転
継手を介し、前記カッターにより掘削された切羽土砂を
排出する排泥管をさらに有することを特徴とする立坑シ
ールド掘進機が提供される。
において、前記カッターの中心軸近傍に設けられた回転
継手を介し、前記カッターにより掘削された切羽土砂を
排出する排泥管をさらに有することを特徴とする立坑シ
ールド掘進機が提供される。
【0011】
【作用】一般に、従来の立坑シールド掘進機では、シー
ルド本体内において、シールド推進部の上端がカッター
駆動部のうちシールド本体内にある部分の上端よりも高
い位置にあったり、シールド推進部の下端がカッター駆
動部の下端よりも低い位置にあったりして、シールド推
進部が高さ方向においてカッター駆動部のうちシールド
本体内にある部分の高さ範囲内に収まっていない。例え
ばシールド推進部の上端がカッター駆動部のうちシール
ド本体内にある部分の上端よりも高い位置に位置する場
合には、このシールド推進部の上端からカッター駆動部
のうちシールド本体内にある部分の上端までの距離をΔ
h1とすると、カッター駆動部のうちシールド本体内に
ある部分とシールド推進部を配置するために必要な高さ
方向の距離は、カッター駆動部のうちシールド本体内に
ある部分の高さ+Δh1となる。ここで、本発明におい
ては、シールド本体内において、シールド推進部はカッ
ター駆動部より径方向外側に配置されるとともに、その
上端がカッター駆動部のうちシールド本体内にある部分
の上端と同じ位置か低い位置に位置し、その下端がカッ
ター駆動部のうちシールド本体内にある部分の下端と同
じ位置か高い位置に位置することにより、シールド推進
部が高さ方向においてカッター駆動部のうちシールド本
体内にある部分の高さ範囲内に収まることになる。すな
わち、カッター駆動部のうちシールド本体内にある部分
とシールド推進部を配置するために必要な高さ方向の距
離は、カッター駆動部のうちシールド本体内にある部分
の高さのみで足り、上記よりもΔh1だけ機長を短くす
ることができる。
ルド本体内において、シールド推進部の上端がカッター
駆動部のうちシールド本体内にある部分の上端よりも高
い位置にあったり、シールド推進部の下端がカッター駆
動部の下端よりも低い位置にあったりして、シールド推
進部が高さ方向においてカッター駆動部のうちシールド
本体内にある部分の高さ範囲内に収まっていない。例え
ばシールド推進部の上端がカッター駆動部のうちシール
ド本体内にある部分の上端よりも高い位置に位置する場
合には、このシールド推進部の上端からカッター駆動部
のうちシールド本体内にある部分の上端までの距離をΔ
h1とすると、カッター駆動部のうちシールド本体内に
ある部分とシールド推進部を配置するために必要な高さ
方向の距離は、カッター駆動部のうちシールド本体内に
ある部分の高さ+Δh1となる。ここで、本発明におい
ては、シールド本体内において、シールド推進部はカッ
ター駆動部より径方向外側に配置されるとともに、その
上端がカッター駆動部のうちシールド本体内にある部分
の上端と同じ位置か低い位置に位置し、その下端がカッ
ター駆動部のうちシールド本体内にある部分の下端と同
じ位置か高い位置に位置することにより、シールド推進
部が高さ方向においてカッター駆動部のうちシールド本
体内にある部分の高さ範囲内に収まることになる。すな
わち、カッター駆動部のうちシールド本体内にある部分
とシールド推進部を配置するために必要な高さ方向の距
離は、カッター駆動部のうちシールド本体内にある部分
の高さのみで足り、上記よりもΔh1だけ機長を短くす
ることができる。
【0012】また一般に、従来の立坑シールド掘進機で
は、シールド本体内において、シールド推進部及びセグ
メント組立部の最上端がカッター駆動部のうちシールド
本体内にある部分の上端よりも高い位置にあったり、シ
ールド推進部及びセグメント組立部の最下端がカッター
駆動部のうちシールド本体内にある部分の下端よりも低
い位置にあったりして、シールド推進部及びセグメント
組立部が高さ方向においてカッター駆動部のうちシール
ド本体内にある部分の高さ範囲内に収まっていなかっ
た。例えばシールド推進部及びセグメント組立部の最上
端がカッター駆動部のうちシールド本体内にある部分の
上端よりも高い位置に位置する場合には、このシールド
推進部及びセグメント組立部の最上端からカッター駆動
部のうちシールド本体内にある部分の上端までの距離を
Δh2とすると、カッター駆動部のうちシールド本体内
にある部分とシールド推進部及びセグメント組立部を配
置するために必要な高さ方向の距離は、カッター駆動部
のうちシールド本体内にある部分の高さ+Δh2とな
る。ここで、本発明においては、シールド本体内におい
て、シールド推進部及びセグメント組立部はカッター駆
動部より径方向外側に配置されるとともに、その最上端
がカッター駆動部のうちシールド本体内にある部分の上
端と同じ位置か低い位置に位置し、その最下端がカッタ
ー駆動部のうちシールド本体内にある部分の下端と同じ
位置か高い位置に位置することにより、シールド推進部
及びセグメント組立部が高さ方向においてカッター駆動
部のうちシールド本体内にある部分の高さ範囲内に収ま
ることになる。すなわち、カッター駆動部のうちシール
ド本体内にある部分とシールド推進部及びセグメント組
立部を配置するために必要な高さ方向の距離は、カッタ
ー駆動部のうちシールド本体内にある部分の高さのみで
足りる。したがって、上記の場合よりもΔh2だけ機長
を短くすることができる。
は、シールド本体内において、シールド推進部及びセグ
メント組立部の最上端がカッター駆動部のうちシールド
本体内にある部分の上端よりも高い位置にあったり、シ
ールド推進部及びセグメント組立部の最下端がカッター
駆動部のうちシールド本体内にある部分の下端よりも低
い位置にあったりして、シールド推進部及びセグメント
組立部が高さ方向においてカッター駆動部のうちシール
ド本体内にある部分の高さ範囲内に収まっていなかっ
た。例えばシールド推進部及びセグメント組立部の最上
端がカッター駆動部のうちシールド本体内にある部分の
上端よりも高い位置に位置する場合には、このシールド
推進部及びセグメント組立部の最上端からカッター駆動
部のうちシールド本体内にある部分の上端までの距離を
Δh2とすると、カッター駆動部のうちシールド本体内
にある部分とシールド推進部及びセグメント組立部を配
置するために必要な高さ方向の距離は、カッター駆動部
のうちシールド本体内にある部分の高さ+Δh2とな
る。ここで、本発明においては、シールド本体内におい
て、シールド推進部及びセグメント組立部はカッター駆
動部より径方向外側に配置されるとともに、その最上端
がカッター駆動部のうちシールド本体内にある部分の上
端と同じ位置か低い位置に位置し、その最下端がカッタ
ー駆動部のうちシールド本体内にある部分の下端と同じ
位置か高い位置に位置することにより、シールド推進部
及びセグメント組立部が高さ方向においてカッター駆動
部のうちシールド本体内にある部分の高さ範囲内に収ま
ることになる。すなわち、カッター駆動部のうちシール
ド本体内にある部分とシールド推進部及びセグメント組
立部を配置するために必要な高さ方向の距離は、カッタ
ー駆動部のうちシールド本体内にある部分の高さのみで
足りる。したがって、上記の場合よりもΔh2だけ機長
を短くすることができる。
【0013】さらに、セグメント組立部に備えられたエ
レクターは、カッター駆動部の外周壁に装着されている
ことにより、セグメント組立部の高さ方向最上端がカッ
ター駆動部のうちシールド本体内にある部分の高さ方向
上端以下に位置するような配置の一例を実現することが
できる。また、エレクターを固定するエレクターリング
を簡略化することができる。また、カッターは、径方向
中心に向かって下方に傾斜する形状を備えており、か
つ、径方向最外周のうち少なくとも最上端部の高さ方向
位置がシールド本体の最下端の高さ方向位置よりも高く
なるように配置されていることにより、シールド本体下
部とカッター上部とが、高さ方向において一部ラップす
ることとなり、さらなる機長の短縮を図ることができ
る。さらに、カッター駆動部が、回転駆動機構から発生
した回転力を、カッターの中間部に接続された支持部材
を備えた回転駆動機構を介してカッターへ伝達し、その
回転伝達機構の少なくとも支持部材を上下駆動機構で上
下動させる構造である場合には、カッター駆動部のうち
シールド本体内にある部分の長さが上下方向に長くなっ
て機長が延びる傾向にある。そこで、シールド推進部及
びセグメント組立部を、カッター駆動部のうちシールド
本体内にある部分の高さ範囲内に収めることによって、
機長が延びるのを低減することができる。また、カッタ
ーの中心軸近傍に設けられた回転継手を介し、カッター
により掘削された切羽土砂を排出する排泥管をさらに有
することにより、排土をカッターの外周付近で行う水平
シールド掘進機と異なり、排土をカッター中心付近から
行うことができる。よって、シールド本体の外周側にシ
ールド推進部又はセグメント組立部を配置する構成を容
易に実現することができ、機長内ギリギリまで有効にス
ペースを利用して機長短縮を図ることができる。また回
転継手を介して排泥管を配置する構成では、回転継手の
高さによって機長が延びる傾向にあるが、シールド推進
部及びセグメント組立部を、カッター駆動部のうちシー
ルド本体内にある部分の高さ範囲内に収めることによっ
て、機長が延びるのを低減することができる。
レクターは、カッター駆動部の外周壁に装着されている
ことにより、セグメント組立部の高さ方向最上端がカッ
ター駆動部のうちシールド本体内にある部分の高さ方向
上端以下に位置するような配置の一例を実現することが
できる。また、エレクターを固定するエレクターリング
を簡略化することができる。また、カッターは、径方向
中心に向かって下方に傾斜する形状を備えており、か
つ、径方向最外周のうち少なくとも最上端部の高さ方向
位置がシールド本体の最下端の高さ方向位置よりも高く
なるように配置されていることにより、シールド本体下
部とカッター上部とが、高さ方向において一部ラップす
ることとなり、さらなる機長の短縮を図ることができ
る。さらに、カッター駆動部が、回転駆動機構から発生
した回転力を、カッターの中間部に接続された支持部材
を備えた回転駆動機構を介してカッターへ伝達し、その
回転伝達機構の少なくとも支持部材を上下駆動機構で上
下動させる構造である場合には、カッター駆動部のうち
シールド本体内にある部分の長さが上下方向に長くなっ
て機長が延びる傾向にある。そこで、シールド推進部及
びセグメント組立部を、カッター駆動部のうちシールド
本体内にある部分の高さ範囲内に収めることによって、
機長が延びるのを低減することができる。また、カッタ
ーの中心軸近傍に設けられた回転継手を介し、カッター
により掘削された切羽土砂を排出する排泥管をさらに有
することにより、排土をカッターの外周付近で行う水平
シールド掘進機と異なり、排土をカッター中心付近から
行うことができる。よって、シールド本体の外周側にシ
ールド推進部又はセグメント組立部を配置する構成を容
易に実現することができ、機長内ギリギリまで有効にス
ペースを利用して機長短縮を図ることができる。また回
転継手を介して排泥管を配置する構成では、回転継手の
高さによって機長が延びる傾向にあるが、シールド推進
部及びセグメント組立部を、カッター駆動部のうちシー
ルド本体内にある部分の高さ範囲内に収めることによっ
て、機長が延びるのを低減することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図7により
説明する。本実施例による立坑シールド掘進機の全体構
造を表す側断面図を図1に示す。図1において、本実施
例による立坑シールド掘進機100は、図示しない吊架
手段(例えばワイヤ、ジャッキ等)を介して立坑8の上
部より全体が吊り下げられており、概略的に言うと、立
坑8内に配置された円筒状のシールド本体41と、この
シールド本体41の下方すなわち立坑シールド掘進機1
00の最下部に設けられ立坑8内の切羽7を掘削するカ
ッター1と、大部分がシールド本体41に設けられカッ
ター1を駆動するカッター駆動部2と、シールド本体4
1における外周部分に設けられるとともにシールド本体
41を下方へ押圧するシールドジャッキ20を備え、シ
ールド本体41を掘進方向(図示下方)へ推進させるシ
ールド推進部3と、シールド本体41に設けられ、シー
ルドジャッキ20が下方へ押圧力を作用させるための反
力を与えるセグメント5を組み立てるエレクター21を
備えたセグメント組立部4とを有する。
説明する。本実施例による立坑シールド掘進機の全体構
造を表す側断面図を図1に示す。図1において、本実施
例による立坑シールド掘進機100は、図示しない吊架
手段(例えばワイヤ、ジャッキ等)を介して立坑8の上
部より全体が吊り下げられており、概略的に言うと、立
坑8内に配置された円筒状のシールド本体41と、この
シールド本体41の下方すなわち立坑シールド掘進機1
00の最下部に設けられ立坑8内の切羽7を掘削するカ
ッター1と、大部分がシールド本体41に設けられカッ
ター1を駆動するカッター駆動部2と、シールド本体4
1における外周部分に設けられるとともにシールド本体
41を下方へ押圧するシールドジャッキ20を備え、シ
ールド本体41を掘進方向(図示下方)へ推進させるシ
ールド推進部3と、シールド本体41に設けられ、シー
ルドジャッキ20が下方へ押圧力を作用させるための反
力を与えるセグメント5を組み立てるエレクター21を
備えたセグメント組立部4とを有する。
【0015】シールド本体41は、シールド本体41内
部を周囲水から隔離する隔壁9−a,9−b,9−cを備
えており、言い換えれば、これら隔壁9−a,9−b,9
−cにより、立坑8の坑内と切羽7とが隔離されること
となる。エレクター21は、カッター駆動部2の外壁部
にあたる構成部材2Aに装着されており、これによって
エレクターリング等の構造に関して通常より簡易化が図
られている。
部を周囲水から隔離する隔壁9−a,9−b,9−cを備
えており、言い換えれば、これら隔壁9−a,9−b,9
−cにより、立坑8の坑内と切羽7とが隔離されること
となる。エレクター21は、カッター駆動部2の外壁部
にあたる構成部材2Aに装着されており、これによって
エレクターリング等の構造に関して通常より簡易化が図
られている。
【0016】また、立坑シールド掘進機100は、カッ
ター1により掘削された土砂を吸い込んで泥水として排
出する3本の土砂吸込配管6−a,6−b,6−cを備え
ている。これら土砂吸込配管6−a,6−b,6−cは、
一端がカッタースポーク1Bの下面近傍に開口して吸込
口19−a,19−b,19−cを形成している。これら
吸込口19−a,19−b,19−cを含むカッター1の
下面図を図2に示す。図2において、吸込口19−a,
19−b,19−cは、カッター1のカッタースポーク
1Bの下面(斜面)近傍において、半径方向にほぼ等間
隔となるように配置されており、掘削された土砂の各吸
込口位置までの移動距離が等しくなり、円滑に土砂を排
土できるように配慮されている。またカッター1は、各
吸込口19−a,19−b,19−cの径方向位置に対応
して設けられ、各吸込口19−a,19−b,19−cの
径方向位置近傍に土砂を導く複数の円弧状の集土板24
を備えており、これによって掘削土砂を強制的に吸込口
19−a,19−b,19−cに導き、確実に土砂を取り
込むことができる。
ター1により掘削された土砂を吸い込んで泥水として排
出する3本の土砂吸込配管6−a,6−b,6−cを備え
ている。これら土砂吸込配管6−a,6−b,6−cは、
一端がカッタースポーク1Bの下面近傍に開口して吸込
口19−a,19−b,19−cを形成している。これら
吸込口19−a,19−b,19−cを含むカッター1の
下面図を図2に示す。図2において、吸込口19−a,
19−b,19−cは、カッター1のカッタースポーク
1Bの下面(斜面)近傍において、半径方向にほぼ等間
隔となるように配置されており、掘削された土砂の各吸
込口位置までの移動距離が等しくなり、円滑に土砂を排
土できるように配慮されている。またカッター1は、各
吸込口19−a,19−b,19−cの径方向位置に対応
して設けられ、各吸込口19−a,19−b,19−cの
径方向位置近傍に土砂を導く複数の円弧状の集土板24
を備えており、これによって掘削土砂を強制的に吸込口
19−a,19−b,19−cに導き、確実に土砂を取り
込むことができる。
【0017】図1に戻り、土砂吸込配管6−a,6−b,
6−cの中間部は、カッター1の中心軸近傍のセンター
シャフト内22に集められて束ねられ、そして隔壁9−
bの中心近傍を貫通するように配置されている。センタ
ーシャフト22の図1中P−Q断面における水平断面図
を図3に示す。3本の土砂吸込配管6−a,6−b,6
−cは、センターシャフト22内に配置され、隔壁を貫
通する部分でセンターシャフト22の外周部分(円形
状)をシールしているので、土砂吸込配管6−a,6−
b,6−cを1本毎にシールする必要はない。このよう
な構造によって、土砂吸込配管6−a,6−b,6−c
は、隔壁9−bのこの部分で容易にシールを行うことが
できる。
6−cの中間部は、カッター1の中心軸近傍のセンター
シャフト内22に集められて束ねられ、そして隔壁9−
bの中心近傍を貫通するように配置されている。センタ
ーシャフト22の図1中P−Q断面における水平断面図
を図3に示す。3本の土砂吸込配管6−a,6−b,6
−cは、センターシャフト22内に配置され、隔壁を貫
通する部分でセンターシャフト22の外周部分(円形
状)をシールしているので、土砂吸込配管6−a,6−
b,6−cを1本毎にシールする必要はない。このよう
な構造によって、土砂吸込配管6−a,6−b,6−c
は、隔壁9−bのこの部分で容易にシールを行うことが
できる。
【0018】再び図1に戻り、隔壁9−bの高さは、径
方向外側に隣接する隔壁9−aの高さよりも高くなって
おり、これにより、径方向に吸込口19−b,19−c
をもつ曲管である土砂吸込配管6−b,6−cの曲率を
その分大きくすることができ、土砂吸込配管6−a,6
−b,6−cにおいて礫がひっかかり閉塞するのをその
分低減することができる。
方向外側に隣接する隔壁9−aの高さよりも高くなって
おり、これにより、径方向に吸込口19−b,19−c
をもつ曲管である土砂吸込配管6−b,6−cの曲率を
その分大きくすることができ、土砂吸込配管6−a,6
−b,6−cにおいて礫がひっかかり閉塞するのをその
分低減することができる。
【0019】この土砂吸込配管6−a,6−b,6−cを
含む送排泥システムの全体構成を表す概念図を図4に示
す。図4及び図1において、立坑8上部に設けた水タン
ク26から送水管16を介して切羽7に水が送られ、こ
のとき切羽7が地下水位に0.2kgf/cm2を加え
た水圧となるように水タンク26の上下位置を決定す
る。これは、地下水位よりやや高い水圧を切羽に加える
ことにより、切羽部での湧水による土砂の湧き上がりを
抑え、切羽の側壁及び底板の土砂崩壊を防止するためで
ある。切羽7からの掘削土砂を含む泥水は、土砂吸込配
管6−a,6−b,6−cの一端に設けた吸込口19−
a,19−b,19−cから土砂吸込配管6−a,6−b,
6−c内へと吸引される。土砂吸込配管6−a,6−b,
6−cの他端はスイベルジョイント23を介して対応す
る上部配管56−a,56−b,56−cに接続されてお
り、さらにそれぞれ別個独立して立坑8上に設置された
サクションポンプ25−a,25−b,25−cに接続さ
れている。スイベルジョイント23は回転継手の一種で
あり、自ら回転しながら、カッター1とともに回転する
土砂吸込配管6−a,b,cからの泥水を、構造物に固定
されている上部配管56−a,b,cにそれぞれ円滑に導
く機能を備えている。サクションポンプ25−a,25
−b,25−cにより吸い上げられた泥水は、最終的
に、立坑8上に設けられた泥水処理設備27で処理され
た後、配管57を介して水タンク26へ導かれ、再び送
水管16によって切羽7へと還流させられる。サクショ
ンポンプ25−a,25−b,25−cは、3本の土砂吸
込配管6−a,6−b,6−c及びこれに対応する上部配
管56−a,56−b,56−cに対してそれぞれ1台ず
つ別個独立して装備されており、掘削土砂の処理量が大
きい外周側の土砂吸込配管6−c,6−b,6−aから順
に、その必要処理量に見合った容量を装備している。す
なわち、容量が大きいものから順に、(サクションポン
プ25−c)>(サクションポンプ25−b)>(サク
ションポンプ25−a)となっている。これにより、必
要処理量に応じて能率よく排土を行うことができる。ま
た、すべての土砂吸込配管を1つのサクションポンプに
接続した場合のように負荷の軽い吸込配管に泥水が集中
することなく、全ての吸込配管6−a,6−b,6−cか
ら万遍なく排土を行うことができる。
含む送排泥システムの全体構成を表す概念図を図4に示
す。図4及び図1において、立坑8上部に設けた水タン
ク26から送水管16を介して切羽7に水が送られ、こ
のとき切羽7が地下水位に0.2kgf/cm2を加え
た水圧となるように水タンク26の上下位置を決定す
る。これは、地下水位よりやや高い水圧を切羽に加える
ことにより、切羽部での湧水による土砂の湧き上がりを
抑え、切羽の側壁及び底板の土砂崩壊を防止するためで
ある。切羽7からの掘削土砂を含む泥水は、土砂吸込配
管6−a,6−b,6−cの一端に設けた吸込口19−
a,19−b,19−cから土砂吸込配管6−a,6−b,
6−c内へと吸引される。土砂吸込配管6−a,6−b,
6−cの他端はスイベルジョイント23を介して対応す
る上部配管56−a,56−b,56−cに接続されてお
り、さらにそれぞれ別個独立して立坑8上に設置された
サクションポンプ25−a,25−b,25−cに接続さ
れている。スイベルジョイント23は回転継手の一種で
あり、自ら回転しながら、カッター1とともに回転する
土砂吸込配管6−a,b,cからの泥水を、構造物に固定
されている上部配管56−a,b,cにそれぞれ円滑に導
く機能を備えている。サクションポンプ25−a,25
−b,25−cにより吸い上げられた泥水は、最終的
に、立坑8上に設けられた泥水処理設備27で処理され
た後、配管57を介して水タンク26へ導かれ、再び送
水管16によって切羽7へと還流させられる。サクショ
ンポンプ25−a,25−b,25−cは、3本の土砂吸
込配管6−a,6−b,6−c及びこれに対応する上部配
管56−a,56−b,56−cに対してそれぞれ1台ず
つ別個独立して装備されており、掘削土砂の処理量が大
きい外周側の土砂吸込配管6−c,6−b,6−aから順
に、その必要処理量に見合った容量を装備している。す
なわち、容量が大きいものから順に、(サクションポン
プ25−c)>(サクションポンプ25−b)>(サク
ションポンプ25−a)となっている。これにより、必
要処理量に応じて能率よく排土を行うことができる。ま
た、すべての土砂吸込配管を1つのサクションポンプに
接続した場合のように負荷の軽い吸込配管に泥水が集中
することなく、全ての吸込配管6−a,6−b,6−cか
ら万遍なく排土を行うことができる。
【0020】再び図1に戻り、カッター1は、径方向中
心に向かって下方に傾斜する形状のカッタースポーク1
Bにカッタービット17,18が設けられている構造と
なっており、これによってカッタービット17,18で
掘削された土砂が土砂吸込口19−a,19−b,19−
cに向かって落ちて行きやすくなっている。また、大径
立坑シールドであることから、掘削土量の多い外周側カ
ッタースポーク1Bの傾斜角度を内周側カッタースポー
ク1Bの傾斜角度より急角度にしてある。さらにこのと
き、土砂吸込口19−a,19−b,19−cの付近のカ
ッタービット18は、周辺のカッタービット17より下
方に深く掘削できるように、カッタースポーク1Bから
より長く下方へ飛び出している。これにより、掘削面に
溝をつくり切羽7から掘削された土砂が切羽7の外周部
から内側へ向かって傾斜面を落ちてきたときに、カッタ
ー1の回転と共に回転する土砂吸込口19−a,19−
b,19−cがちょうどその位置にくるまでの一定の間
だけその土砂を滞留させることができる。このような形
状になっていないと、掘削土砂は所定の吸込口から吸い
込まれず斜面を更に下方へと転げ落ちて、それより内周
側の吸込口に吸い込まれてしまこととなり、その内周側
の吸込口のサクション能力が不足することとなるからで
ある。ここでこの実施例では、土砂吸込口19−a,1
9−b,19−cの付近のカッタービット18を周辺の
カッタービット17より下方に深く掘削できるようにカ
ッタースポーク1Bからより長く下方へ飛び出させてい
るが、これに限らず、土砂吸込口19−a,19−b,
19−cの半径方向位置付近にあるその他のカッタース
ポークに装着したカッタービットを下方に深く掘削でき
るようにカッタースポーク1Bからより長く下方へ飛び
出させても同様の溝を掘ることができる。すなわち、地
山が砂層の場合は本実施例のようにしても櫛の刃状に地
山が残ることはないが、粘性土の場合は櫛の刃状に地山
が残る場合がある。したがって地山が粘性土の場合は、
半径方向位置付近にあるその他のカッタースポーク上に
装着されているカッタービットを同じように下方に深く
掘削できるようにカッタースポーク1Bからより長く下
方へ飛び出させて平坦な溝をつくれるようにする。
心に向かって下方に傾斜する形状のカッタースポーク1
Bにカッタービット17,18が設けられている構造と
なっており、これによってカッタービット17,18で
掘削された土砂が土砂吸込口19−a,19−b,19−
cに向かって落ちて行きやすくなっている。また、大径
立坑シールドであることから、掘削土量の多い外周側カ
ッタースポーク1Bの傾斜角度を内周側カッタースポー
ク1Bの傾斜角度より急角度にしてある。さらにこのと
き、土砂吸込口19−a,19−b,19−cの付近のカ
ッタービット18は、周辺のカッタービット17より下
方に深く掘削できるように、カッタースポーク1Bから
より長く下方へ飛び出している。これにより、掘削面に
溝をつくり切羽7から掘削された土砂が切羽7の外周部
から内側へ向かって傾斜面を落ちてきたときに、カッタ
ー1の回転と共に回転する土砂吸込口19−a,19−
b,19−cがちょうどその位置にくるまでの一定の間
だけその土砂を滞留させることができる。このような形
状になっていないと、掘削土砂は所定の吸込口から吸い
込まれず斜面を更に下方へと転げ落ちて、それより内周
側の吸込口に吸い込まれてしまこととなり、その内周側
の吸込口のサクション能力が不足することとなるからで
ある。ここでこの実施例では、土砂吸込口19−a,1
9−b,19−cの付近のカッタービット18を周辺の
カッタービット17より下方に深く掘削できるようにカ
ッタースポーク1Bからより長く下方へ飛び出させてい
るが、これに限らず、土砂吸込口19−a,19−b,
19−cの半径方向位置付近にあるその他のカッタース
ポークに装着したカッタービットを下方に深く掘削でき
るようにカッタースポーク1Bからより長く下方へ飛び
出させても同様の溝を掘ることができる。すなわち、地
山が砂層の場合は本実施例のようにしても櫛の刃状に地
山が残ることはないが、粘性土の場合は櫛の刃状に地山
が残る場合がある。したがって地山が粘性土の場合は、
半径方向位置付近にあるその他のカッタースポーク上に
装着されているカッタービットを同じように下方に深く
掘削できるようにカッタースポーク1Bからより長く下
方へ飛び出させて平坦な溝をつくれるようにする。
【0021】前述した集土板24は、飛び出したカッタ
ービット18によって形成された溝より径方向外側の掘
削土砂を、その溝の近傍に導く働きをする。なお、この
とき、集土板の両端が吸込口の径方向位置にある必要は
必ずしもなく、集土板の中間に少なくとも1つの吸込口
が存在するように配置すればよい。そうすれば、集土板
に沿って傾斜面を下方に流れてきた土砂は、吸込口の径
方向位置にある溝で自然に集土板から離れ、溝内で滞留
することになるからである。また集土板は、必ずしも複
数個設けられる必要もなく、少なくとも1つ設けられれ
ば足りる。またカッター1は、径方向最外周1Aの高さ
方向位置が、シールド本体41の最下端、すなわち隔壁
9−aの高さ方向位置よりも高くなるように配置されて
いる。したがって、カッター1のカッタースポーク1B
の一部とシールド本体41の一部とが径方向において重
なるように配置されることとなり、その結果、シールド
本体41内側に設置してあるカッター駆動部2をカッタ
ー中心部近傍のデッドスペースにくい込ませて配置する
ことができる。これにより、カッター駆動部2のうちシ
ールド本体41内の部分2Bの上下方向高さが若干延び
たとしても、カッター駆動部2の上端がシールド本体4
1のテール端から上方へ飛び出ることがなくなり、機長
の短縮化が可能となっている。さらにカッター1は、カ
ッター駆動部2に備えられたカッター上下ジャッキ30
により上下自在に吊り下げられるとともに、カッター駆
動モータ12の回転力で駆動される。このようなカッタ
ー駆動部2の詳細構造を表す側断面図を図5に示す。図
5及び図1において、カッター1は、径方向中心部と外
周部との間の中間部1Cにおいて6本のカッターアーム
10により中間支持され、略円環状のカッターリング4
0を介してベアリング13に装着されている。ベアリン
グ13の外周側にはギア15が切ってあり、このギア1
5にカッター駆動モータ12に装着されたピニオン14
が噛合している。カッターリング40、ベアリング1
3、カッター駆動モータ12はカッター摺動部材11
(図5中網かけ部で示す)に設置されており、カッター
上下ジャッキ30により上下に摺動する。また、カッタ
ー摺動部材11の外周部には、シールド本体41側の出
っ張り42とかみ合う溝43が切ってあり、カッター1
の回転による反力をシールド本体41に伝えている(出
っ張り42とかみ合う溝43は全周に4箇所ある)。さ
らに、カッターリング40のカッターアーム10側には
カッターリング40と摺動部材11との間のシールを行
うカッター1回転用のシール32が取り付けてあり、カ
ッター摺動部材11の切羽7側にはカッター摺動部材1
1とシールド本体41間のシールを行うシール31が取
り付けられている。なお、上記構成において、ピニオン
14、ギア15、ベアリング13、カッターリング4
0、及びカッターアーム10が回転伝達機構を構成す
る。
ービット18によって形成された溝より径方向外側の掘
削土砂を、その溝の近傍に導く働きをする。なお、この
とき、集土板の両端が吸込口の径方向位置にある必要は
必ずしもなく、集土板の中間に少なくとも1つの吸込口
が存在するように配置すればよい。そうすれば、集土板
に沿って傾斜面を下方に流れてきた土砂は、吸込口の径
方向位置にある溝で自然に集土板から離れ、溝内で滞留
することになるからである。また集土板は、必ずしも複
数個設けられる必要もなく、少なくとも1つ設けられれ
ば足りる。またカッター1は、径方向最外周1Aの高さ
方向位置が、シールド本体41の最下端、すなわち隔壁
9−aの高さ方向位置よりも高くなるように配置されて
いる。したがって、カッター1のカッタースポーク1B
の一部とシールド本体41の一部とが径方向において重
なるように配置されることとなり、その結果、シールド
本体41内側に設置してあるカッター駆動部2をカッタ
ー中心部近傍のデッドスペースにくい込ませて配置する
ことができる。これにより、カッター駆動部2のうちシ
ールド本体41内の部分2Bの上下方向高さが若干延び
たとしても、カッター駆動部2の上端がシールド本体4
1のテール端から上方へ飛び出ることがなくなり、機長
の短縮化が可能となっている。さらにカッター1は、カ
ッター駆動部2に備えられたカッター上下ジャッキ30
により上下自在に吊り下げられるとともに、カッター駆
動モータ12の回転力で駆動される。このようなカッタ
ー駆動部2の詳細構造を表す側断面図を図5に示す。図
5及び図1において、カッター1は、径方向中心部と外
周部との間の中間部1Cにおいて6本のカッターアーム
10により中間支持され、略円環状のカッターリング4
0を介してベアリング13に装着されている。ベアリン
グ13の外周側にはギア15が切ってあり、このギア1
5にカッター駆動モータ12に装着されたピニオン14
が噛合している。カッターリング40、ベアリング1
3、カッター駆動モータ12はカッター摺動部材11
(図5中網かけ部で示す)に設置されており、カッター
上下ジャッキ30により上下に摺動する。また、カッタ
ー摺動部材11の外周部には、シールド本体41側の出
っ張り42とかみ合う溝43が切ってあり、カッター1
の回転による反力をシールド本体41に伝えている(出
っ張り42とかみ合う溝43は全周に4箇所ある)。さ
らに、カッターリング40のカッターアーム10側には
カッターリング40と摺動部材11との間のシールを行
うカッター1回転用のシール32が取り付けてあり、カ
ッター摺動部材11の切羽7側にはカッター摺動部材1
1とシールド本体41間のシールを行うシール31が取
り付けられている。なお、上記構成において、ピニオン
14、ギア15、ベアリング13、カッターリング4
0、及びカッターアーム10が回転伝達機構を構成す
る。
【0022】カッター駆動部2は、上記のように摺動す
る構造であることから通常より上下方向に若干長くな
る。一方で、シールド推進部3及びセグメント組立部4
は、シールド本体41におけるカッター駆動部2から径
方向外側に配置され、またシールド推進部3の上方にセ
グメント組立部4が配置されている。そしてこのとき、
セグメント組立部4の上端がカッター駆動部2の上端よ
り低い位置にあり、シールド推進部3の下端がカッター
駆動部2のうちシールド本体41内の部分2Bの下端よ
り高い位置にある。すなわち、長くなったカッター駆動
部2のうちシールド本体41内の部分2Bの上下方向高
さ範囲の中に、セグメント組立部4及びシールド推進部
3を収めている。
る構造であることから通常より上下方向に若干長くな
る。一方で、シールド推進部3及びセグメント組立部4
は、シールド本体41におけるカッター駆動部2から径
方向外側に配置され、またシールド推進部3の上方にセ
グメント組立部4が配置されている。そしてこのとき、
セグメント組立部4の上端がカッター駆動部2の上端よ
り低い位置にあり、シールド推進部3の下端がカッター
駆動部2のうちシールド本体41内の部分2Bの下端よ
り高い位置にある。すなわち、長くなったカッター駆動
部2のうちシールド本体41内の部分2Bの上下方向高
さ範囲の中に、セグメント組立部4及びシールド推進部
3を収めている。
【0023】上記構成において、立坑シールド掘進機1
00全体に関し上下方向に加わる力として、前述した図
示しない吊架手段を介し立坑8の上部より全体が吊り下
げられ、上方への吊架力が加えられている。また、シー
ルド断面積に相当する部分の水圧力が上方へかかってい
る。また、立坑シールドの全体重量が下方にかかってい
る。一方、カッター1の上下動に関し加わる力として
は、カッター摺動部材11下部のドーナツ状の水平断面
積S(図5参照)分の水圧揚力が、上方へ向かって作用
している。したがって、まず、上記したカッター1にか
かる上方への水圧揚力が小さい地表付近において、カッ
ター上下ジャッキ30でカッター1の自重を緩和して自
重の一部のみを加え、カッターの地山への押し付け力が
掘削に最適な大きさになるように調整しつつ、カッター
1を回転しながら下方へ向かって掘削する。このように
してカッター上下ジャッキ30でカッター1を吊り下ろ
しながら、カッター1である距離を掘削後、カッター1
をカッター上下ジャッキ30で引き上げ、カッターで掘
り下げた分、シールドを吊り下げている吊架手段を延ば
し、全体の自重でシールド本体41を推進させる。そし
て、シールド本体41が所定距離推進したところでセグ
メント5をエレクター21により組み立てる。
00全体に関し上下方向に加わる力として、前述した図
示しない吊架手段を介し立坑8の上部より全体が吊り下
げられ、上方への吊架力が加えられている。また、シー
ルド断面積に相当する部分の水圧力が上方へかかってい
る。また、立坑シールドの全体重量が下方にかかってい
る。一方、カッター1の上下動に関し加わる力として
は、カッター摺動部材11下部のドーナツ状の水平断面
積S(図5参照)分の水圧揚力が、上方へ向かって作用
している。したがって、まず、上記したカッター1にか
かる上方への水圧揚力が小さい地表付近において、カッ
ター上下ジャッキ30でカッター1の自重を緩和して自
重の一部のみを加え、カッターの地山への押し付け力が
掘削に最適な大きさになるように調整しつつ、カッター
1を回転しながら下方へ向かって掘削する。このように
してカッター上下ジャッキ30でカッター1を吊り下ろ
しながら、カッター1である距離を掘削後、カッター1
をカッター上下ジャッキ30で引き上げ、カッターで掘
り下げた分、シールドを吊り下げている吊架手段を延ば
し、全体の自重でシールド本体41を推進させる。そし
て、シールド本体41が所定距離推進したところでセグ
メント5をエレクター21により組み立てる。
【0024】上記手順を繰り返して掘進していくが、下
方より隔壁9−a,9−b,9−cにかかる水圧力が、掘
進していくにしたがい地下水圧が大きくなるため増大
し、シールド自重で下部へ推進できなくなる。その時点
で、シールドジャッキ20による推進を行う。すなわ
ち、カッター1である距離を掘削後、カッター1をカッ
ター上下ジャッキ30で引き上げ、カッター1で掘り下
げた分シールドジャッキ20でシールド本体41を推進
させる。そしてシールド本体41が所定距離推進したと
ころでセグメント5をエレクター21により組み立て
る。
方より隔壁9−a,9−b,9−cにかかる水圧力が、掘
進していくにしたがい地下水圧が大きくなるため増大
し、シールド自重で下部へ推進できなくなる。その時点
で、シールドジャッキ20による推進を行う。すなわ
ち、カッター1である距離を掘削後、カッター1をカッ
ター上下ジャッキ30で引き上げ、カッター1で掘り下
げた分シールドジャッキ20でシールド本体41を推進
させる。そしてシールド本体41が所定距離推進したと
ころでセグメント5をエレクター21により組み立て
る。
【0025】また、一定の深度まで達して、上記したカ
ッター1にかかる水圧揚力が、カッター自重より大きく
なった場合は、掘削時に、(水圧揚力)−(カッター自
重)+(カッターの摺動抵抗力)+(最適荷重)に等し
い推力でカッター上下ジャッキ30でカッター1を切羽
7の前面に押し付けつつ、カッター1を回転させて掘削
を行う。つまり、水圧揚力がカッター自重より大きくな
りカッターが浮いた状況となるのでカッター上下ジャッ
キ30でカッターを最適荷重で地山に押し付けながら掘
削するのである。ここで、最適荷重とは、カッターが能
率よく掘削するのに最も適した荷重のことである。この
とき、カッター1のトルクはカッター1の切羽7への押
付力や排土状況によって細かく変化するので、カッター
1推力の変化のみでなくトルク変化を見ながらカッター
上下ジャッキ30のストローク量を調整する。
ッター1にかかる水圧揚力が、カッター自重より大きく
なった場合は、掘削時に、(水圧揚力)−(カッター自
重)+(カッターの摺動抵抗力)+(最適荷重)に等し
い推力でカッター上下ジャッキ30でカッター1を切羽
7の前面に押し付けつつ、カッター1を回転させて掘削
を行う。つまり、水圧揚力がカッター自重より大きくな
りカッターが浮いた状況となるのでカッター上下ジャッ
キ30でカッターを最適荷重で地山に押し付けながら掘
削するのである。ここで、最適荷重とは、カッターが能
率よく掘削するのに最も適した荷重のことである。この
とき、カッター1のトルクはカッター1の切羽7への押
付力や排土状況によって細かく変化するので、カッター
1推力の変化のみでなくトルク変化を見ながらカッター
上下ジャッキ30のストローク量を調整する。
【0026】次に、本実施例の作用効果を説明する。な
お、以下、従来技術に関する記述中であっても、本実施
例の立坑シールド掘進機100と同等の部材には同等の
符号を付す。一般に、従来の立坑シールド掘進機では、
シールド本体41内において、シールド推進部3及びセ
グメント組立部4の最上端がカッター駆動部2の上端よ
りも高い位置にあったり、シールド推進部3及びセグメ
ント組立部4の最下端がカッター駆動部2のうちシール
ド本体41内の部分2Bの下端よりも低い位置にあった
りして、シールド推進部3及びセグメント組立部4が高
さ方向においてカッター駆動部2のうちシールド本体4
1内の部分2Bの高さ範囲内に収まっていなかった。例
えばシールド推進部3の上方に設けられたセグメント組
立部4の上端がカッター駆動部2の上端よりも高い位置
に位置する場合には、このセグメント組立部4の上端か
らカッター駆動部2の上端までの距離をΔhとすると、
カッター駆動部2のうちシールド本体41内の部分2
B、シールド推進部3、セグメント組立部4を配置する
ために必要な高さ方向の距離は、カッター駆動部2のう
ちシールド本体41内の部分2Bの高さ+Δhとなる。
これに対して、本実施例による立坑シールド掘進機10
0においては、シールド本体41内において、シールド
推進部3及びセグメント組立部4はカッター駆動部2よ
り径方向外側に配置されるとともに、その最上端である
セグメント組立部4の上端がカッター駆動部2の上端よ
り低い位置に位置し、その最下端であるシールド推進部
3の下端がカッター駆動部2のうちシールド本体41内
の部分2Bの下端より高い位置に位置している。これに
より、シールド推進部3及びセグメント組立部4が高さ
方向においてカッター駆動部2のうちシールド本体41
内の部分2Bの高さ範囲内に収まることになるので、カ
ッター駆動部2のうちシールド本体41内の部分2B、
シールド推進部3、セグメント組立部4を配置するため
に必要な高さ方向の距離は、カッター駆動部2のうちシ
ールド本体41内の部分2Bの高さのみで足りる。した
がって、上記従来の場合よりもΔhだけ機長を短くする
ことができる。よって、図6に示すように、地下駅の工
事を行う場合等、立坑8への導入坑29への高さLに制
限がある現場であっても、使用することができる。
お、以下、従来技術に関する記述中であっても、本実施
例の立坑シールド掘進機100と同等の部材には同等の
符号を付す。一般に、従来の立坑シールド掘進機では、
シールド本体41内において、シールド推進部3及びセ
グメント組立部4の最上端がカッター駆動部2の上端よ
りも高い位置にあったり、シールド推進部3及びセグメ
ント組立部4の最下端がカッター駆動部2のうちシール
ド本体41内の部分2Bの下端よりも低い位置にあった
りして、シールド推進部3及びセグメント組立部4が高
さ方向においてカッター駆動部2のうちシールド本体4
1内の部分2Bの高さ範囲内に収まっていなかった。例
えばシールド推進部3の上方に設けられたセグメント組
立部4の上端がカッター駆動部2の上端よりも高い位置
に位置する場合には、このセグメント組立部4の上端か
らカッター駆動部2の上端までの距離をΔhとすると、
カッター駆動部2のうちシールド本体41内の部分2
B、シールド推進部3、セグメント組立部4を配置する
ために必要な高さ方向の距離は、カッター駆動部2のう
ちシールド本体41内の部分2Bの高さ+Δhとなる。
これに対して、本実施例による立坑シールド掘進機10
0においては、シールド本体41内において、シールド
推進部3及びセグメント組立部4はカッター駆動部2よ
り径方向外側に配置されるとともに、その最上端である
セグメント組立部4の上端がカッター駆動部2の上端よ
り低い位置に位置し、その最下端であるシールド推進部
3の下端がカッター駆動部2のうちシールド本体41内
の部分2Bの下端より高い位置に位置している。これに
より、シールド推進部3及びセグメント組立部4が高さ
方向においてカッター駆動部2のうちシールド本体41
内の部分2Bの高さ範囲内に収まることになるので、カ
ッター駆動部2のうちシールド本体41内の部分2B、
シールド推進部3、セグメント組立部4を配置するため
に必要な高さ方向の距離は、カッター駆動部2のうちシ
ールド本体41内の部分2Bの高さのみで足りる。した
がって、上記従来の場合よりもΔhだけ機長を短くする
ことができる。よって、図6に示すように、地下駅の工
事を行う場合等、立坑8への導入坑29への高さLに制
限がある現場であっても、使用することができる。
【0027】また、カッター駆動部2において、モータ
12から発生した回転力を、カッター1の中間部1Cに
連結されたカッターアーム10を介してカッター1へ伝
達し、そのカッターアーム10をカッター上下ジャッキ
30で上下動させる構造であるので、従来のシールド掘
進機に比し、カッター駆動部2のうちシールド本体41
内にある部分2Bの長さが上下方向に長くなって機長が
延びる傾向にある。そこで、シールド推進部3及びセグ
メント組立部4を、カッター駆動部2のうちシールド本
体41内にある部分の高さ範囲内に収めることによっ
て、機長が延びるのを少しでも低減することができる。
さらに、カッター1の中心軸近傍に設けられたスイベル
ジョイント23を介し、土砂吸込配管6−a,b,c及び
上部配管56−a,b,cによって掘削された切羽土砂を
排出することにより、排土をカッターの外周付近で行う
水平シールド掘進機と異なり、排土をカッター1中心付
近から行うことができる。よって、シールド本体41の
外周側にシールド推進部3又はセグメント組立部4を配
置する構成を容易に実現することができ、機長内ギリギ
リまで有効にスペースを利用して機長短縮を図ることが
できる。またスイベルジョイントを配置することからそ
の高さによって機長が延びる傾向となるが、シールド推
進部3及びセグメント組立部4を、カッター駆動部2の
うちシールド本体内にある部分2Bの高さ範囲内に収め
ることによって、機長が延びるのを低減することができ
る。
12から発生した回転力を、カッター1の中間部1Cに
連結されたカッターアーム10を介してカッター1へ伝
達し、そのカッターアーム10をカッター上下ジャッキ
30で上下動させる構造であるので、従来のシールド掘
進機に比し、カッター駆動部2のうちシールド本体41
内にある部分2Bの長さが上下方向に長くなって機長が
延びる傾向にある。そこで、シールド推進部3及びセグ
メント組立部4を、カッター駆動部2のうちシールド本
体41内にある部分の高さ範囲内に収めることによっ
て、機長が延びるのを少しでも低減することができる。
さらに、カッター1の中心軸近傍に設けられたスイベル
ジョイント23を介し、土砂吸込配管6−a,b,c及び
上部配管56−a,b,cによって掘削された切羽土砂を
排出することにより、排土をカッターの外周付近で行う
水平シールド掘進機と異なり、排土をカッター1中心付
近から行うことができる。よって、シールド本体41の
外周側にシールド推進部3又はセグメント組立部4を配
置する構成を容易に実現することができ、機長内ギリギ
リまで有効にスペースを利用して機長短縮を図ることが
できる。またスイベルジョイントを配置することからそ
の高さによって機長が延びる傾向となるが、シールド推
進部3及びセグメント組立部4を、カッター駆動部2の
うちシールド本体内にある部分2Bの高さ範囲内に収め
ることによって、機長が延びるのを低減することができ
る。
【0028】なお、上記実施例においては、セグメント
組立部4の上端がカッター駆動部2の上端より低い位置
にあり、シールド推進部3の下端がカッター駆動部2の
うちシールド本体41内の部分2Bの下端より高い位置
にあったが、これに限られず、それぞれ同じ位置にあっ
てもよい。すなわち、シールド推進部3及びセグメント
組立部4の最上端がカッター駆動部2の上端以下の位置
にあり、シールド推進部3及びセグメント組立部4の最
下端がカッター駆動部2のうちシールド本体41内の部
分2Bの下端以上の位置にあれば足り、この場合も同様
の効果を得る。
組立部4の上端がカッター駆動部2の上端より低い位置
にあり、シールド推進部3の下端がカッター駆動部2の
うちシールド本体41内の部分2Bの下端より高い位置
にあったが、これに限られず、それぞれ同じ位置にあっ
てもよい。すなわち、シールド推進部3及びセグメント
組立部4の最上端がカッター駆動部2の上端以下の位置
にあり、シールド推進部3及びセグメント組立部4の最
下端がカッター駆動部2のうちシールド本体41内の部
分2Bの下端以上の位置にあれば足り、この場合も同様
の効果を得る。
【0029】また、上記実施例においては、図5に示し
たように、カッターリング40、ベアリング13、カッ
ター駆動モータ12はカッター摺動部材11内に設置さ
れており、カッター上下ジャッキ30により上下動する
構成であったが、これに限られず、カッター上下ジャッ
キを他の場所へ設ける変形例もある。これを図7に示
す。図7において、図5に示した前述した構成と異なる
点は、カッターリング40は下方に開口する略円筒状部
分が複数箇所に設けられており、その略円筒状部分に対
して摺動可能に摺動円筒部材131が配設されており、
その摺動円筒部材131内に上端がカッターリング40
に固定され下端がカッターアーム10の上端に固定され
たカッター上下ジャッキ130が配置されており、カッ
ター駆動モータ12、ピニオン14、ギア15、及びベ
アリング13の固定側(図示左側)はシールド本体41
に固定され、ベアリング13の回転側(図示右側)及び
カッターリング40は回転のみを行い上下動は行わず、
摺動円筒部材131及びカッターアーム10のみがカッ
ター上下ジャッキ130によって上下動するようになっ
ていることである。その他の構造はほぼ同様である。こ
の構造によると前実施例で説明した水圧揚力を受ける原
因となる面積S(図5参照)が非常に小さくて済む。す
なわち、カッター1の上下動に関しカッター上下ジャッ
キ130に加わる水圧揚力を、複数の摺動円筒部材13
1の横断面積(複数個の円)にかかる分だけとし極めて
小さくすることができる。よって、カッター上下ジャッ
キ130の容量及びベアリング13の容量を小さくする
ことができ、またカッター1の地山押し付け力の制御を
さらに容易に高精度に行うことができる。
たように、カッターリング40、ベアリング13、カッ
ター駆動モータ12はカッター摺動部材11内に設置さ
れており、カッター上下ジャッキ30により上下動する
構成であったが、これに限られず、カッター上下ジャッ
キを他の場所へ設ける変形例もある。これを図7に示
す。図7において、図5に示した前述した構成と異なる
点は、カッターリング40は下方に開口する略円筒状部
分が複数箇所に設けられており、その略円筒状部分に対
して摺動可能に摺動円筒部材131が配設されており、
その摺動円筒部材131内に上端がカッターリング40
に固定され下端がカッターアーム10の上端に固定され
たカッター上下ジャッキ130が配置されており、カッ
ター駆動モータ12、ピニオン14、ギア15、及びベ
アリング13の固定側(図示左側)はシールド本体41
に固定され、ベアリング13の回転側(図示右側)及び
カッターリング40は回転のみを行い上下動は行わず、
摺動円筒部材131及びカッターアーム10のみがカッ
ター上下ジャッキ130によって上下動するようになっ
ていることである。その他の構造はほぼ同様である。こ
の構造によると前実施例で説明した水圧揚力を受ける原
因となる面積S(図5参照)が非常に小さくて済む。す
なわち、カッター1の上下動に関しカッター上下ジャッ
キ130に加わる水圧揚力を、複数の摺動円筒部材13
1の横断面積(複数個の円)にかかる分だけとし極めて
小さくすることができる。よって、カッター上下ジャッ
キ130の容量及びベアリング13の容量を小さくする
ことができ、またカッター1の地山押し付け力の制御を
さらに容易に高精度に行うことができる。
【0030】なお、摺動円筒部材131は、図7に示す
ようにカッターリング40に形成された筒状の穴に直接
挿入配置される構成のほか、カッターリング40内に別
途筒状部材を複数個固定し、その筒状部材に摺動円筒部
材131を挿入配置する構成でもよく、これらの場合も
同様の効果を得る。
ようにカッターリング40に形成された筒状の穴に直接
挿入配置される構成のほか、カッターリング40内に別
途筒状部材を複数個固定し、その筒状部材に摺動円筒部
材131を挿入配置する構成でもよく、これらの場合も
同様の効果を得る。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、シールド推進部の上端
がカッター駆動部の上端と同じ位置か低い位置に位置
し、下端がカッター駆動部の下端と同じ位置か高い位置
に位置するので、シールド推進部が高さ方向においてカ
ッター駆動部の高さ範囲内に収まる。よって、地下駅の
工事を行う場合等、立坑への投入孔下部における掘進機
組立スペースの高さに制限がある現場であっても使用す
ることができる。
がカッター駆動部の上端と同じ位置か低い位置に位置
し、下端がカッター駆動部の下端と同じ位置か高い位置
に位置するので、シールド推進部が高さ方向においてカ
ッター駆動部の高さ範囲内に収まる。よって、地下駅の
工事を行う場合等、立坑への投入孔下部における掘進機
組立スペースの高さに制限がある現場であっても使用す
ることができる。
【0032】また本発明によれば、シールド推進部及び
セグメント組立部の最上端がカッター駆動部の上端と同
じ位置か低い位置に位置し、最下端がカッター駆動部の
下端と同じ位置か高い位置に位置するので、、シールド
推進部及びセグメント組立部が高さ方向においてカッタ
ー駆動部の高さ範囲内に収まる。よって、地下駅の工事
を行う場合等、立坑への投入孔下部における掘進機組立
スペースの高さに制限がある現場であっても使用するこ
とができる。
セグメント組立部の最上端がカッター駆動部の上端と同
じ位置か低い位置に位置し、最下端がカッター駆動部の
下端と同じ位置か高い位置に位置するので、、シールド
推進部及びセグメント組立部が高さ方向においてカッタ
ー駆動部の高さ範囲内に収まる。よって、地下駅の工事
を行う場合等、立坑への投入孔下部における掘進機組立
スペースの高さに制限がある現場であっても使用するこ
とができる。
【図1】本発明の第1の実施例による立坑シールド掘進
機の全体構造を表す側断面図である。
機の全体構造を表す側断面図である。
【図2】図1に示されたカッターの下面図である。
【図3】図1に示されたセンターシャフトの図1中P−
Q断面における水平断面図である。
Q断面における水平断面図である。
【図4】図1に示された土砂吸込配管を含む送排泥シス
テムの全体構成を表す概念図である。
テムの全体構成を表す概念図である。
【図5】図1に示されたカッター駆動部の詳細構造を表
す側断面図である。
す側断面図である。
【図6】大口径の立坑をシールド工法により掘削する場
合の一例である、地下駅の工事現場を示す概念図であ
る。
合の一例である、地下駅の工事現場を示す概念図であ
る。
【図7】カッター駆動部の変形例の詳細構造を表す側断
面図である。
面図である。
1 カッター 1B カッタースポーク 1C 中間部 2 カッター駆動部 2A カッター駆動部の構成部材(外周壁) 3 シールド推進部 4 セグメント組立部 6−a 土砂吸込配管 6−b 土砂吸込配管 6−c 土砂吸込配管 7 切羽 8 立坑 9−a 隔壁 9−b 隔壁 9−c 隔壁 10 カッターアーム 11 カッター摺動部材 12 カッター駆動モータ 13 ベアリング 14 ピニオン 15 ギア 16 送水管 17 カッタービット 18 カッタービット 19−a 吸込口 19−b 吸込口 19−c 吸込口 20 シールドジャッキ 21 エレクター 22 センターシャフト 23 スイベルジョイント 24 集土板 25−a サクションポンプ 25−b サクションポンプ 25−c サクションポンプ 26 水タンク 27 泥水処理設備 30 カッター上下ジャッキ(上下駆動機
構) 40 カッターリング 41 シールド本体 56−a 上部配管 56−b 上部配管 56−c 上部配管 60 カッターのうちカッターアームで支持
される水平断面積 100 立坑シールド掘進機
構) 40 カッターリング 41 シールド本体 56−a 上部配管 56−b 上部配管 56−c 上部配管 60 カッターのうちカッターアームで支持
される水平断面積 100 立坑シールド掘進機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川濱 隆司 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 西岡 巌 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 新井 立夫 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 小田 尚和 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内
Claims (6)
- 【請求項1】 立坑内に配置されるシールド本体と、こ
のシールド本体の下方に設けられ立坑内の切羽を掘削す
るカッターと、少なくとも一部が前記シールド本体に設
けられ前記カッターを駆動するカッター駆動部と、前記
シールド本体に設けられ、前記シールド本体を下方へ押
圧するシールドジャッキを備え、シールド本体を掘進方
向へ推進させるシールド推進部とを有する立坑シールド
掘進機において、 前記シールド推進部は、前記シールド本体における前記
カッター駆動部から径方向外側に配置されており、か
つ、高さ方向上端が前記カッター駆動部のうちシールド
本体内にある部分の高さ方向上端以下に位置し、高さ方
向下端が前記カッター駆動部のうちシールド本体内にあ
る部分の高さ方向下端以上に位置するように配置されて
いることを特徴とする立坑シールド掘進機。 - 【請求項2】 立坑内に配置されるシールド本体と、こ
のシールド本体の下方に設けられ立坑内の切羽を掘削す
るカッターと、少なくとも一部が前記シールド本体に設
けられ前記カッターを駆動するカッター駆動部と、前記
シールド本体に設けられるとともに前記シールド本体を
下方へ押圧するシールドジャッキを備え、シールド本体
を掘進方向へ推進させるシールド推進部と、前記シール
ド本体に設けられ、前記シールドジャッキが下方へ押圧
力を作用させるための反力を与えるセグメントを組み立
てるエレクターを備えたセグメント組立部とを有する立
坑シールド掘進機において、 前記シールド推進部及びセグメント組立部は、前記シー
ルド本体における前記カッター駆動部から径方向外側に
配置されており、かつ、該シールド推進部及びセグメン
ト組立部の高さ方向最上端が前記カッター駆動部のうち
シールド本体内にある部分の高さ方向上端以下に位置
し、該シールド推進部及びセグメント組立部の高さ方向
最下端が前記カッター駆動部のうちシールド本体内にあ
る部分の高さ方向下端以上に位置するように配置されて
いることを特徴とする立坑シールド掘進機。 - 【請求項3】 請求項2記載の立坑シールド掘進機にお
いて、前記セグメント組立部に備えられたエレクター
は、前記カッター駆動部の外周壁に装着されていること
を特徴とする立坑シールド掘進機。 - 【請求項4】 請求項1又は2記載の立坑シールド掘進
機において、前記カッターは、径方向中心に向かって下
方に傾斜する形状を備えており、かつ、径方向最外周の
うち少なくとも最上端部の高さ方向位置が、前記シール
ド本体の最下端の高さ方向位置よりも高くなるように配
置されていることを特徴とする立坑シールド掘進機。 - 【請求項5】 請求項1又は2記載の立坑シールド掘進
機において、前記カッター駆動部は、前記カッターを回
転させる回転力を発生する回転駆動機構と、前記カッタ
ーの径方向中心部と外周部との間の中間部に接続される
支持部材を備え前記回転駆動機構からの回転力を前記カ
ッターへ伝達する回転伝達機構と、少なくとも前記回転
伝達機構の支持部材を上下動させる上下駆動機構とを備
えていることを特徴とする立坑シールド掘進機。 - 【請求項6】 請求項1又は2記載の立坑シールド掘進
機において、前記カッターの中心軸近傍に設けられた回
転継手を介し、前記カッターにより掘削された切羽土砂
を排出する排泥管をさらに有することを特徴とする立坑
シールド掘進機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12862395A JPH08326466A (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | 立坑シールド掘進機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12862395A JPH08326466A (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | 立坑シールド掘進機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08326466A true JPH08326466A (ja) | 1996-12-10 |
Family
ID=14989380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12862395A Pending JPH08326466A (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | 立坑シールド掘進機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08326466A (ja) |
-
1995
- 1995-05-26 JP JP12862395A patent/JPH08326466A/ja active Pending
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