JPH1037610A - 框組み扉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 震災等により扉の建てつけ部や取っ手部が破
損して開閉が困難となった場合に室外への脱出を可能に
する框組み扉を提供する。 【構成】 枠状に框を組み框組み内部に鏡板を配置した
框組み扉において、鏡板の左右に縦框が非固着手段で位
置し、鏡板の上下に鏡板と接合される端部に溝が形成さ
れた横框が溝による非固着嵌合手段で取り付けられ、前
記溝間に鏡板を取り付けた際、それぞれ上下の隙間長ｄ
１とｄ２の関係をｄ１＞ｄ２としたことにより、鏡板を
容易に取り外しができるようにしたから、緊急時におい
て扉が開閉できなくなった場合でも鏡板を取り外して脱
出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は住宅の室内に使用される
框組み扉に関し、詳しくは震災等により扉の建てつけ部
や取っ手部が破損して開閉が困難となった場合に室外へ
の脱出を可能にする技術に関する。

【０００２】

【従来技術の問題】鏡板の周囲を框で取り囲むように固
着した框組み扉が周知であり、扉は一枚物の平坦な扉と
比較して立体的で高級感を有するものであった。しか
し、近年では震災等により扉の建てつけ部や取っ手部が
破損して開閉が困難となり脱出不能となることがある。

【０００３】

【問題を解決するための手段】前記問題を解決するため
に、本発明では、第１の発明として枠状に框を組み框組
み内部に人力で容易に破壊可能な材質で構成した鏡板を
取り付けた構成、第２の発明として枠状に框を組み框組
み内部に鏡板を配置した框組み扉において、鏡板の左右
に縦框が非固着手段で位置し、鏡板の上下に鏡板と接合
される端部に溝が形成された横框が溝による非固着嵌合
手段で取り付けられ、前記溝間に鏡板を取り付けた際、
それぞれ上下の隙間長ｄ１とｄ２の関係をｄ１＞ｄ２と
した構成を採用した。以下、本発明を実施例と図面に基
づいて詳しく説明する。

【０００４】

【実施例】図１は本発明の框組み扉の正面図、図２は正
面図のＡ−Ａ拡大断面図、図３は正面図のＢ−Ｂ拡大断
面図、図４は正面図の部分拡大断面図、図５は鏡板を取
り外す過程を示す図である。１は鏡板、２は縦框、３は
横框、４は溝、５は額縁を示している。

【０００５】鏡板１は人力で容易に破壊可能な材質、す
なわち発泡スチロール、発泡スチレン、発泡塩化ビニル
等から構成される。また、鏡板１を取り外し可能とする
場合は合板その他硬質の薄物基板であってもよい。実施
例では発泡スチロールからなる基板１ａの両面に印刷化
粧紙からなる化粧材１ｂを貼着して鏡板１を構成してい
る。寸法は長さ１，６６５ｍｍ×幅３１８ｍｍ×厚さ６
ｍｍに形成されている。

【０００６】縦框２はＬＶＬ等からなる芯材の両面に、
合板等の基板の両面に突板や印刷化粧紙等からなる化粧
材を貼着した化粧板を貼り合わせてフラッシュ構造に形
成した構成や、芯材の両面に同様の化粧材を直接貼着し
てベタ芯構造に形成してもよい。実施例ではＬＶＬから
なる芯材２ａの両面に接着剤を介して、合板からなる基
板２ｂの表面に印刷化粧紙２ｃを貼着した化粧板を貼り
合わせてフラッシュ構造の縦框２を構成している。寸法
は長さ１，９９２ｍｍ、幅１２１ｍｍ、厚さ３０ｍｍに
形成されている。

【０００７】横框３も縦框２と同様であり、実施例では
ＬＶＬからなる芯材３ａの両面に接着剤を介して、合板
からなる基板３ｂの表面に印刷化粧紙３ｃを貼着した化
粧板を貼り合わせてフラッシュ構造の横框３を構成して
いる。寸法は長さ３１８ｍｍ、幅１２９ｍｍ、厚さ３０
ｍｍに形成されている。そして、縦框２と横框３とを枠
状に組み框組みを構成する。

【０００８】額縁５、６は無垢材やプラスチック成形品
からなる。実施例は発泡プラスチックからなり、横框３
に固着する額縁５は図２に示すように表裏用をそれぞれ
用意し、鏡板１を挟むように取り付ける。縦框２に固着
する額縁６は図３に示すような形状のものを取り付け
る。框と額縁は接着等の手段により固着され、るが鏡板
とは非固着手段により取り付けられる。

【０００９】ここで、溝４間に鏡板１を取り付けた際、
それぞれ上下の隙間長ｄ１とｄ２の関係をｄ１＞ｄ２と
する。こうすることにより、鏡板１は上下に溝４内を摺
動して鏡板１を額縁の上下いずれかの位置から外すこと
ができるようになる。なお、鏡板１を取り外しやすくす
るために図４に示すように額縁５の内側端部に傾斜面を
形成してもよい。

【００１０】

【発明の効果】本発明によれば、鏡板を容易に取り外し
ができるようにしたから、緊急時において扉が開閉でき
なくなった場合でも鏡板を取り外して脱出することがで
きる。また、鏡板を人力で容易に破壊可能な材質で構成
したから、震災等で框自体が歪んだりして鏡板を取り外
すことができなくなっても鏡板自体を破壊することで脱
出することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の框組み扉の正面図

【図２】正面図のＡ−Ａ拡大断面図

【図３】正面図のＢ−Ｂ拡大断面図

【図４】正面図の部分拡大断面図

【図５】鏡板を取り外す過程を示す図

【符号の説明】

１ 鏡板 ２ 縦框 ３ 横框 ４ 溝 ５ 額縁

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 枠状に框を組み框組み内部に人力で容易
   に破壊可能な材質で構成した鏡板を取り付けた框組み
   扉。
2. 【請求項２】 枠状に框を組み框組み内部に鏡板を配置
   した框組み扉において、鏡板の左右に縦框が非固着手段
   で位置し、鏡板の上下に鏡板と接合される端部に溝が形
   成された横框が溝による非固着嵌合手段で取り付けら
   れ、前記溝間に鏡板を取り付けた際、それぞれ上下の隙
   間長ｄ１とｄ２の関係をｄ１＞ｄ２とした框組み扉。
3. 【請求項３】 横框の溝の内側壁面を外側に向かって傾
   斜させた請求項２記載の框組み扉。
4. 【請求項４】 横框の鏡板と接合される端部に鏡板嵌合
   用の溝を形成するように額縁を取り付けた請求項２又は
   ３記載の框組み扉。