JPH1037391A - 瓦 - Google Patents

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JPH1037391A
JPH1037391A JP19580196A JP19580196A JPH1037391A JP H1037391 A JPH1037391 A JP H1037391A JP 19580196 A JP19580196 A JP 19580196A JP 19580196 A JP19580196 A JP 19580196A JP H1037391 A JPH1037391 A JP H1037391A
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JP
Japan
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roof
tile
water
dust
step difference
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Withdrawn
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JP19580196A
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Shigeru Nakagawa
茂 中川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 緩勾配の屋根でも漏水の生じない瓦を提供す
ることにある。 【解決手段】 上下方向に立ち上がる壁を横方向に有す
る段差16,(10)からなる水返しが、瓦の縦方向重
畳部分に少なくとも2段連続して設けられ、且つ瓦の敷
設後における該段差16,(10)の各上面18が、屋
根の勾配と同一方向に水平面に対して傾斜させられてい
ることにある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は瓦の構造に関し、よ
り詳しくは防水機能を高めた瓦の構造に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、瓦を用いる屋根
の防水については、図8に示すように、瓦の上端に、い
わゆる水返しと呼ばれる突条10を設けて水の侵入を防
ぐ方法が取られてきた。しかしながら、緩勾配の屋根に
おいては、強い風雨の時に十分な防水対策にはならない
で、どうしても浸水してしまう等の問題点があった。
【0003】これに対して、図9のように突条10を2
本以上設けて防水機能を強化しようとする提案もある。
しかしながら、2本以上の突条10を設ければ、突条1
0間に形成された溝12に水が溜まり、溜まった水が風
に吹かれて突条10を越えて浸水することが多かった。
このため、突条10には水流通溝14を設けて溜まった
水を逃がしてやる工夫が必要であった。ところが、この
水流通溝14から風が集中的に吹き込み、その水流通溝
14を水が逆流して、浸水するという新たな問題が二次
的に発生していた。
【0004】また、2本以上の突条10間に形成される
溝12には、水だけでなくゴミも溜まりやすく、溜まっ
たゴミが、重なった瓦の空間部を埋めて、毛細管現象に
よる漏水を引き起こすという問題も発生していた。
【0005】そこで、本発明者は、水やゴミが溜まらな
くて、緩勾配の屋根でも漏水の生じない瓦の構造につい
て、鋭意検討した結果本発明の瓦に至ったのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため次の手段を取るものである。すなわち、本発
明に係る瓦の要旨とするところは、上下方向に立ち上が
る壁を横方向に有する段差からなる水返しが、瓦の縦方
向重畳部分に少なくとも2段連続して設けられ、且つ瓦
の敷設後における該段差の各上面が、屋根の勾配と同一
方向に水平面に対して傾斜させられていることにある。
【0007】また、かかる瓦において、段差からなる水
返しと嵌合させられる凹部を瓦の裏面に設けたことにあ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る瓦の実施の形
態を図面に基づいて詳しく説明する。
【0009】図1は本発明の桟瓦の実施の一例を示して
いるが、瓦の上部に設けられた1本の突条10とこれと
平行に設けられた段差部16とが、連続した2段の段差
を形成している。段差とは、階段状に形成されて高低差
のある2面の平面を含むものを意味している。連続した
突条には、間に溝が形成されているので、連続した段差
ではない。
【0010】図2に、図1のA−A断面端面図を示す。
段差部16の上面18は平面状であり、水が溜まる凹形
状は避けなければならない。上面18の角度は、屋根に
施工された状態において、屋根の勾配と同一方向であっ
て水平面に対して傾斜されるように設計される。吹き込
まれた雨水が速やかに流れ落ちなければならないからで
ある。
【0011】また、段差部16の上面18を平面状にす
れば、毛細管現象の原因となるゴミの溜まりを防ぐこと
が出来る。すなわち、ゴミが溜まり易い凹部が形成され
ないこと、更に、平面状とすることによって風通しが良
くなり、ゴミが吹き飛ばされてしまうこと等によって、
ゴミが溜まらないようになるのである。
【0012】段差部16の垂直方向に立ち上がる壁が高
いほど、風雨の勢いを弱めて防水効果を高めることが期
待できる。しかしながら、垂直方向の壁を全幅にわたっ
て高くするには、瓦を厚くする必要があるから、瓦の重
量増加となるので好ましくない。したがって、風雨が最
も強く当たる部分、すなわち、瓦の中央部分を中心にし
て、局所的に垂直壁を高くする方法が、実用的に有効な
手段となるのである。図3はその一例を示すものである
が、段差部16の高さを、瓦の中央部で最も高くして端
に向かって順次低くした例である。
【0013】図4は瓦の縦方向重畳部分を示したもので
ある。瓦の裏面に設けられた凹部20に、突条10及び
段差部16が嵌まりこんで、屋根勾配に沿っての動きを
安定化すると同時に、逆風の吹き込みと浸水の防止に役
立っている。重ねた瓦の隙間22から吹き込む風雨は、
段差部16の垂直壁によって勢いを弱められ、突条10
を越えて浸水することはなくなる。また、段差部16の
上部には空間部24が形成されるため、雨漏りの原因と
なる、毛細管現象による雨水の吸い込みも無くなるので
ある。
【0014】凹部20を設けることによって、次の諸効
果を期待できる。1つは、上述したように、突条10や
段差部16と嵌合させることによって、瓦が移動しない
ように安定化させることにあるが、2つ目は、空間部2
4を拡げて毛細管現象による漏水を防ぐことにある。本
発明の瓦の重畳部分に形成される空間部24は、複数の
突条を設けた従来例と比べ、底が浅くて狭小になりやす
い。したがって、段差部16の上方に対する瓦の裏面を
高くすることによって、空間部24を拡げることが特に
大切になるのである。凹部20を設けることでこの目的
を達成することが出来る。
【0015】更に、3つ目の効果は、瓦表面の実勾配を
高めて排水機能を高めることができることにある。一般
に、瓦表面の勾配は、屋根下地の勾配から瓦重畳部分の
厚み分を引いたものとなる。例えば、屋根下地の勾配が
4/10であっても、瓦表面の勾配は3/10まで低下
してしまう。瓦の裏面に凹部20を設けることによっ
て、重畳部分の重なり厚さを減少させ、瓦表面の実勾配
を高めることが出来るのである。その結果、緩勾配の屋
根に配設される瓦においては、雨水を排出して漏水や浸
水を防ぐために、特に効果的である。
【0016】以上、本発明に係る瓦の実施の形態を説明
したが、本発明はかかる実施の形態に限定されるもので
はない。
【0017】たとえば、瓦に設けられる段差の数は少な
くとも端部の突条を含めて2段とする。図1乃至図4
は、突条10と1個の段差部16とで2段の段差を構成
した例であったが、4段の段差を設けた例を図5に示
す。段差の数を増やせば1段あたりの高さは低くなる
が、各段差における逐次的な防水効果を合計すれば、よ
り高い浸水防止機能を得ることが可能である。
【0018】また、少なくとも2段の段差が重畳部分に
設けられなければならないが、重畳部分より下方に設け
られた段差と併設されてもよい。重畳部分より下方に設
けられた段差でも防風と浸水防止に対して十分な効果を
発揮する。例えば図6のように、突条10と1個の段差
部16を重畳部分に、もう1個の段差部16を重畳部分
の端部に設けて、全体として3段の段差を設けてもよ
い。
【0019】更に、図7に示すように、段差部16又は
突条10の上下方向に立ち上がる壁26を直角又は鋭角
に形成してもよい。直角又は鋭角の壁26は隙間22か
ら吹き込んでくる風雨の流れの抵抗を高め、特に雨水の
流入、浸水を防ぐ効果が高められる。
【0020】本発明の瓦は、通常の粘土質原料、セメン
ト、モルタル、ガラス、樹脂等々から製造される。特
に、軽量化が要請される用途においては樹脂原料を用い
るのがよく、各種の原料を複合させて用いることも可能
である。
【0021】また、用途は和瓦、洋瓦等々に用いられ
て、特に制限されない。暴風雨や台風の多い地方や、屋
根の勾配の小さな、緩勾配屋根に対して用いれば、浸
水、漏水の被害を防ぐことが出来て特に有効である。本
発明の瓦を用いれば、瓦の厚さ分の勾配しか取らない屋
根に対してさえも、十分な防水効果を期待することが出
来るのである。
【0022】その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範
囲内で、当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変
形を加えた態様で実施し得るものである。
【0023】本発明の実施例を、以下に詳しく説明す
る。
【0024】第1の実施例 前記図1及び図2は、本発明の瓦の実施例を示してお
り、桟瓦の例である。瓦の上端に設けた高さ5mmの突
条10と平行に、高さ4mmの段差部16が設けられて
おり、両者は2段の連続した段差を形成した。瓦の大き
さは約30cm×約30cm、突条10と段差部16と
の距離は約3cmであった。また、凹部20の深さは8
mm、縦方向の幅は5cmであった。段差部16の上面
18と瓦表面とのなす角αは約5°であったが、屋根の
勾配が約10°以上であれば、上面18に水が溜まるこ
となく流れ落ちるのを確認することが出来た。
【0025】本例の瓦を用いて勾配15°の屋根を施工
し、モデルテストを行ったところ、風速40m/秒の暴
風雨テストにも破損せずに、雨漏りもしなかった。ま
た、1年間の現場テストでも、雨漏りは発生せず、ゴミ
が溜まることも観察されなかった。
【0026】
【発明の効果】本発明の瓦によれば、多段に設けた段差
によって風と雨の侵入を防止することが出来るし、毛細
管現象による雨漏りも防ぐことができるので、緩勾配の
屋根や強風地域の屋根に対して特に有効な雨漏り対策と
なる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の瓦の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明に係わり、図1の断面を示す説明図であ
る。
【図3】本発明に係わり、段差部の一例を示す瓦断面の
説明図である。
【図4】本発明に係わり、瓦の縦方向重畳部の一例を拡
大して示す要部断面説明図である。
【図5】本発明の瓦の他の一例を説明する要部断面説明
図である。
【図6】本発明の瓦の他の一例を説明する要部断面説明
図である。
【図7】本発明の瓦の他の一例を説明する要部断面説明
図である。
【図8】従来の瓦の一例を示す斜視図である。
【図9】従来の瓦の他の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10:突条 12:溝 14: 水流通溝 16:段差部 18:上面 20:凹部 22:隙間 24:空間部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向に立ち上がる壁を横方向に有す
    る段差からなる水返しが、瓦の縦方向重畳部分に少なく
    とも2段連続して設けられ、且つ瓦の敷設後における該
    段差の各上面が、屋根の勾配と同一方向に水平面に対し
    て傾斜させられていることを特徴とする瓦。
  2. 【請求項2】 段差からなる水返しと嵌合させられる凹
    部を瓦の裏面に設けたことを特徴とする請求項1に記載
    の瓦。
JP19580196A 1996-07-25 1996-07-25 Withdrawn JPH1037391A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19580196A JPH1037391A (ja) 1996-07-25 1996-07-25

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19580196A JPH1037391A (ja) 1996-07-25 1996-07-25

Publications (1)

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JPH1037391A true JPH1037391A (ja) 1998-02-10

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ID=16347212

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JP19580196A Withdrawn JPH1037391A (ja) 1996-07-25 1996-07-25

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JP (1) JPH1037391A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016079703A (ja) * 2014-10-17 2016-05-16 三州野安株式会社 平板瓦及び平板瓦の瓦葺き構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016079703A (ja) * 2014-10-17 2016-05-16 三州野安株式会社 平板瓦及び平板瓦の瓦葺き構造

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